銀河帝国攻略戦㉖~大樹の謎かけ
帝国旗艦インペリウムには、「科学技術センター」という場所がある。
そこに鎮座している中央コンピューターは、恐ろしく冒涜的な外見をしていた。
機械のコードを何重にも束ねたような大樹に、まるでたわわに実る果実のように技術者、科学者が直結されたコンピューターユニットがいくつもぶら下がっているのだ。
技術者、科学者たちはこのユニットを自ら外すことは出来ない……これを無理矢理引き剥がしたならば、その場で意識が焼き切られて死に至るからだ。
故に彼等は今日も、銀河帝国の科学技術の為に大樹に繋ぎ止められている。
その技術提供は、もはや拷問と言って過言ではないだろう……。
●グリモアベース
「ええ、なので皆さんには彼等の救出をお願いしたいのですよ」
この戦争では三度目まして、とコンラッド・アレグリアス(ケットシーの精霊術士・f01460)はモノクルをくいっと上げながら猟兵たちを見上げている。
既に何人かは救出されたと報告は聞いていますが、と前置きをしつつもコンラッドはその説明を繰り返す。
「先程の中央コンピューター……ええ、悪趣味な大樹のような代物ですか、その枝にぶら下がってる果実のようなユニットに、科学者や技術者といった人々が捕らわれています。
このユニットを無理矢理剥がそうものなら、その人の意識が焼かれてしまいますので……遺憾ではありますが正規の手段で開放してください」
正規の手段とは、コンピューターユニットから表示される謎かけに対し、正しい解答を入力すると言う手順だ。
猟兵には今回、コンピューターユニットの問う謎かけに挑戦してもらい、一人の技術者を救出してもらうと言うものになる。
「と、言うわけで……皆さんに解答してもらう謎はこちらになります。 よく聞いてくださいね」
●謎かけ
ミックスジュースを、つくろう!
材料は栄養たっぷりのお野菜やくだもの!
まずはりんご、次にいちごにばななを入れます!
それからとまととにんじんも入れちゃいましょう!
隠し味は、なしだよ!
さあ、これらの材料をミキサーに入れて、かき混ぜまーす!
これで、ミックスジュースの完成でーす!
ん~っ、おいしーい!
ここで問題です。
このミックスジュースに含まれている野菜や果物は、全部でいくつあるでしょう?
●
「以上です。 ……皆さんならわかりますよね?」
四季臣
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
十八度目まして、四季臣です。
この度はここまでOPを閲覧していただき、ありがとうございます。
四季臣より戦争シナリオ五つ目です。
今回は謎かけです、皆様にはOPの謎に解答して頂きます。
なのでプレイングには、「謎かけの答え」を記入するようにお願い致します。
正解者一名様のプレイングを受けとりましたら、そのプレイングを採用してこのシナリオは終了となります。
仮に不正解が続いてしまった場合は、その内一名様のプレイングを以て苦戦判定を行い、ヒントを提示させていただきます。
少し風変わりなシナリオになりますが、一人の命がかかった大切なシナリオでもあります。
皆様のご参加、お待ちしております。
第1章 冒険
『中央コンピューターの謎かけ』
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POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。
SPD : 素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ユキ・スノーバー
(?マークを浮かべつつ数えて)
えっとね……『りんご』『いちご』『ばなな』『とまと』『にんじん』『なし』『かき』
の7つだよ!(ぽちっとな)
正解だったら、思わずキラキラエフェクトをモニターに映すかも
ぶら下がっている状態が続いていたの、身体が辛いと思うんだ……
先ずは痛くないように頑張ってキャッチ(多少潰れるのも覚悟)して
助けた後は『生まれながらの光』で回復しつつ、持ってきたお水のペットボトルを手渡しして
「回復次第脱出しようね!」とぼくは怖いものじゃないよって事をアピールするね。
アドリブ歓迎
●科学技術センターにて、猟兵の解答
「?」
ユキ・スノーバー(しろくま・f06201)はコンピューターユニットの前に立ち、画面にクエスチョンマークを浮かべていた。
それから問題文をよく読んで、ミックスジュースに入れられた材料を一つずつ数えていく。
「答えは、7つだよ!」
真っ白いふわふわとした手が、ぽちっとなと解答する。
まずはりんご、いちご、ばなな、三つの果物が用意された。
次にトマト、にんじんという二つの野菜……ここまでで野菜、果物合わせて5つ。
隠し味はなしとあるが、この「なし」は「無し」ではなく「梨」、つまりは六つ目である。
多くの人はここまでの文章で「答えは六つだ」と思うだろうが、それこそこの問いのひっかけ所である。
この後にミキサーが登場し、材料をかき混ぜるとあるが……ここの「かき混ぜる」は、「掻き混ぜる」ではなく「柿、混ぜる」なのだ。
つまり、ミックスジュースに含まれている野菜や果物は、全部で七つと言うことになる。
ユキが解答ボタンを押してしばらく経った頃、コンピューターユニットに直結されていた技術者が解放され、ゆっくりと地に降りてくる。
見事に正解を叩き出したユキは、思わずきらきらとしたエフィクトをモニターに写し出した。
「うぅ……、た、助かったのか、僕は……」
げっそりとした顔付きの男性技術者は、しろくてふわふわとしたちいさな影を見てぎょっとするが、ユキは持ってきたペットボトルをそっと差し出しながら聖なる光を当てる。
「ぼくは怖いものじゃないよ! あなたを助けに来たんだよ、お水飲んで、回復したらすぐ脱出しようね!」
ぶら下がった状態がずっと続いていたとなれば、その身体の負担は相当なものだろうとユキは心配していた。
しかしユキのユーベルコード、生まれながらの光で少し体力を取り戻したらしい技術者は、ユキへにっこりと笑いかけた。
「……あぁ、僕を助けに来てくれたんだね。 ありがとう、ええと、君は……?」
「ぼくはユキ。 ユキ・スノーバーっていうんだよ」
「ユキくんか、ありがとう……お陰で僕は命拾いをしたよ」
技術者の十分な回復を待った後、ユキと技術者はインペリウムを脱出した。
大成功
🔵🔵🔵