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ダルマ・ライク・ア・サンダーストーム【弐】~四面楚歌

#サイバーザナドゥ #サイバースペース #オロチヒメ案件 #ダルマ・ライク・ア・サンダーストーム #ニンジャ #アカダルマファーマシー #活躍次第で世界に好影響の可能性あり #オーバーロード歓迎 #団体様のご参加大歓迎 #デスゲーム

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「だから俺は乗り気じゃなかったんだ! おたくを探して追ってきた俺が馬鹿だったぜ!」
 自称・義賊の『運び屋』の男エンリケは、シルバーに輝く長い髪をひとつに縛ったサイバネ左腕のサイボーグ紳士へ怒声を浴びせた。
「アカダルマファーマシー傘下のネット系ベンチャー企業『オタフク.net』のサイバー攻撃は無謀だって、あれほどおたくに言ったよな? なのにおたくは強行してサイバースペースへ突っ込むから、俺が慌てて護衛についていったがな! その結果がこのザマだ! 俺たちの命はもはや、『|風前の灯火《トーチ・ビヨンド・ザ・ゼファー》』だぜ!? |What the Hell《なんてこった》!!」
 ここは現実世界のサイバーザナドゥではない。
 仮想空間に鏡写しめいて再現された『サイバースペース』である。
 サイバースペースは「まるで生身そのままのように活動できる電脳空間」で、サイバーザナドゥのあちこちにあるフリーポータルから誰でも自由にアクセス可能なのだが、エンリケと紳士はある目的でここへやってきたはずが、現在、生死を分ける窮地に陥っていた。
 紳士……リアムと名乗るその男は、申し訳なさそうに目を伏せてエンリケへ詫びの言葉を漏らす。
「本当にすまなかったと思っている。だが、ブラドの高熱を治療するには、そのネット企業のサーバーに保管された極秘データベースへ|潜入《ハッキング》してデータを盗まなくてはならない。これ以外の方法はないんだ……」
「ブラドってあの妙な坊主のことだろ? たかがガキの看病に、ここまでする必要あるのか?」
 エンリケの軽口にリアムが重々しく言葉を吐き出す。
「……ブラドには市販薬はおろか、専門の医薬品も効果がない。特異体質なんだ。唯一、アカダルマファーマシー製の特殊薬剤のみ効果を発揮する。だからアカダルマファーマシーから“離反した”私には、ブラドを救うために危険を冒さねばならないのだよ。理解してくれたかね?」
「理解はできた。でも納得がいかねぇ! だってよぉ……!」
 立てこもってるサイバー違法建造物の窓から顔を覗かせるエンリケ。
 すかさず飛来するスリケンの弾幕!
 エンリケは慌てて顔を引っ込め、その頭上をスリケンが通過!
「アイエエエ! ニンジャ? ニンジャの包囲網ナンデ!?」
 2人は、アカダルマファーマシーの罠にはまり、『オタフク.net』が主催するサイバーデスゲームの参加者として強制エントリーさせられてしまった!
 しかも刺客のサイバーニンジャたちも参戦して、現在進行形で一般人を虐殺中だ。
「「イヤーッ!」」
 スリケン乱舞!
「アバーッ!!!」
 ナムサン! 頭頂部がザクロめいて爆裂し、脳漿を電脳世界へぶちまける!
 スリケンの餌食になった恰幅のいい中年男性は、現実世界へログアウトして廃人化の憂き目に遭うだろう!
 そしてエンリケとリアムが、追手に殺害されるのも時間の問題であった……。

 ――グリモアベース。
「傾聴せよ。オロチヒメの神託である!」
 蛇塚・レモン(白き蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)の裏人格であり、彼女に憑依している白亜の蛇神オロチヒメが口を開く。
 グリモアベースへ招集された猟兵達は、新たな事件の予知に耳を澄ませた。
「サイバーザナドゥにて、仮想世界内のデスゲームに巻き込まれた男性2人組を救助せよ。彼の者達はつい先日、ブラドという幼子を監禁場所の病院から奪還したばかり。だがその幼子はどうやら特異な体質なようで、治療するには監禁していた|巨大企業群《メガコーポ》のアカダルマファーマシー傘下のネット企業のサーバーに保管されている極秘データを盗み出す必要があるのだ。だが、彼奴等はまんまと企業側の罠にはまり、デスゲームに巻き込まれてしまう。貴様らは転送先のデスゲームに乱入し、救出対象の2名を護衛しつつ、刺客のサイバーニンジャ部隊を蹴散らすのだ」
 話を聞く限り、一刻の猶予もないのは間違いない。
 オロチヒメも頭上のグリモアを輝かせ、いつでも転送可能だと頷いている。
「謎は数多にあるが、アカダルマファーマシーの機密情報を探る良い機会だ。幼子専用の薬剤情報のほかにも、ひょっとしたら何か見付かるやもしれぬぞ? そこは貴様ら次第、だがな? カカカカカ!」
 白亜の蛇神の言葉が事実なら、ブラドの正体や、それにまつわる陰謀の一端も見えてくるかもしれない。
「では参ろうか。この蛇神オロチヒメの加護があるのだ、しくじるなよ?」
 果たして、|仮想世界《サイバースペース》でのデスゲームから、猟兵達は生還できるのだろうか?

 ――ユーベルコードの高まりを感じるっ!


七転 十五起
 |巨大企業群《メガコーポ》の『アカダルマファーマシー』シリーズ第二話!
 シリーズものですが、前作に参加せずとも楽しめる内容です。
 なぎてんはねおきです。

●概要
 第一章『冒険』です。
 サイバースペースでのデスゲームに乱入し、ゲーム自体を運営不可能に陥らせましょう。
 一般人を説得したり、ルールを成り立たなくさせたり、そもそもデスゲームを機能不全にしたり。
 同時に『運び屋』エンリケと『サイボーグ紳士』リアムと合流し、身の安全を確保してください。

 第二章『集団戦』です。
 デスゲームを邪魔した猟兵達と、極秘データを狙うエンリケとリアムを抹殺するべく、サイバーニンジャのクノイチ部隊が襲い掛かってきます。
 エンリケとリアムを守護しつつ、クノイチを返り討ちにしましょう。

 第三章『ボス戦』です。
 極秘データを保管するサーバーの管理者権限を有するオブリビオンが、猟兵達の前に立ちはだかります。
 このオブリビオンを攻撃すると、徐々に|情報《データ》がサイバースペースに流出してゆきます。
(これは目に見える塊としてサーバーから飛び出してきます)
 完全に撃破しなくても、活躍次第では何らかの情報が手に入る可能性があります。
(皆さんの持つ技能を巧みに駆使してみましょう)
 勿論、ブラドの治療薬の情報は、このオブリビオンを撃破しなければ入手できません。

 その他、詳細な情報は断章加筆時に公開します。
 また、次章移行時のプレイング開始のタイミングは、断章の情報が公開されてから再開します。
(それ以前に贈られた場合は例外なく不採用です)
(第一章は断章追加はないので、公開と同時にプレイングを募集します)

 それでは、皆様の快刀乱麻を断つ爽快なアクション満載なプレイングをお待ちしてます!
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第1章 冒険 『絶望デスゲーム』

POW   :    デスゲームの舞台を破壊する

SPD   :    デスゲームのルールを破壊する

WIZ   :    デスゲームの参加者を説得する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レーヴァ・アークルージュ
うーん、|汚物《オブリビオン》は熱消毒だって事からこのUCは作られたのかな?

そう言ってUCで召喚したのは…ホラー映画の怪物を悉く惨殺する謎の清掃員達
小隊規模で現れた彼らはサイバーザナドゥにおける神話生物も同等なニンジャを悉く惨殺していく

…ホラー映画の怪物、つまり|脅威《ホラー》を殲滅する事に特化した人員を呼び出すって事?
そう言ってデスゲームの運営者等も容赦なく[検閲済み]にしていく無駄にイケメンな謎の清掃員はニンジャ等を惨殺していく事で一般人を助けていく

あ、エンリケさんは久しぶり…アレ?なんだろうね?強いのは確かだけど
そう言ってあらゆる概念を使ってニンジャを掃除していく清掃員を見つめる



 ――サイバースペース内部・オタフク.netサーバー特設バトルフィールド。
 アカダルマファーマシーの罠にはまり、強制的にデスゲームへ参戦させられた『運び屋』エンリケと『サイボーグ紳士』リアム。
 無慈悲に一般人を虐殺してゆくアカダルマファーマシーからの刺客であるサイバーニンジャ部隊が、着実に2人が隠れ潜むサイバー違法建築物に近付いていた。
「ブッダ・シット! もうこれまでか!」
「いや、まだ諦めるのは早いさ、エンリケ君」
「なぁ、おたく……いや、リアムの旦那って呼ばせてもらうぜ! さっきのは流石に楽観的過ぎないか!?」
 余裕の表情のサイボーグ紳士に、エンリケが苛立ちの声を上げた。
 だが、次の瞬間、2人の間近で空間から光が漏れだす。
 その輝きにエンリケは見覚えがあった。
「おいおい……マジかよ! 旦那、おたくが言ってたのって、まさか!」
「そのまさかさ、エンリケ君! 私達の窮地に|猟兵《イェーガー》は駆け付けてくれると、私は賭けに出た! そして、賭けに勝ったのさ!」
 リアムがぐっと拳を掲げて歓喜した。
 そして眩い光の中から業火めいた真っ赤な髪と9つの尾を揺らめかせて、レーヴァ・アークルージュ(超学園級の烈焔魔導士・f29627)が転送されてきた。
 レーヴァは早速、周囲の状況を素早く把握すると、すたすたと歩きながら外へ向かってゆく。
「あ、エンリケさんは久しぶり。そっちは……会話するのは初めまして、かな? 前回の最後の場面で、私も実は居合わせていたんだけど? 覚えてないよね……」
 エンリケに手を振り、リアムを一瞥すると、炎の妖狐魔導士が軽く自己紹介を済ませる。
「レーヴァ・アークルージュだよ。炎で時間質量や森羅万象を操る火炎魔術特化のウィザードなんだ」
「リアム・フォスターだ。元アカダルマファーマシーのバイオ兵器研究部総長だった男さ」
「はあ? 裏切ったってさっき聞いたが、旦那……カチグミ幹部の肩書を捨てちまったのかよ!」
 リアムの肩書に目を丸くするエンリケ。
 それもそうだ。メガコーポの部長以上は幹部クラスであり、その企業の暗部にも少なからず関わっている人物。
 逆心を抱かなければ、生涯安泰の地位や生活が約束されている……まさに『この世界の勝ち組』だ。
 だがリアムは、何らかの陰謀に利用されそうになったブラドをエンリケに依頼して外の世界へ逃がし、己の保護下に置いて行方をくらませている最中だ。それを意味するのは、インフェルノめいた茨の道だ。
「エンリケ君、レーヴァ君。私は後悔などしていない。あんな小さな子がこの世界を救うために、人道に外れた悪行に利用されるなんて、私は到底許せなかった。……もっとも、これまで散々、人間の倫理に反した行いを私もしてきたので、こんなことを言える立場ではないのだがね、ふふ……」
 自重するリアムに、レーヴァが言葉を掛ける。
「それでも、私はリアムさんの行いは間違ってないと思う。間違いに気づけたことを賞賛するよ」
 レーヴァはそれだけ告げると、サイバー違法建築物から飛び出し、一般人を虐げるニンジャたちの前に姿を現した。
「えっと、これから使うユーベルコードなんだけど、実は私もなんで使えるようになったか分かってないんだ」
 そうボヤきながらサンシタニンジャたちへ近付いてゆく。
「うーん、|汚物《オブリビオン》は熱消毒だって事から、このUCは作られたのかな? 効果もイマイチあやふやでね? でも直感で今が使い時ってことだけは……はっきり分かるんだよね」
 レーヴァは首を傾げつつ、サンシタニンジャ達の前へ『それら』を召喚した。
「あ、これ、召喚系なんだ? って、あれって……」
 出現した『それら』を視認したレーヴァは、理解不能な恐怖に肌が粟立つ!
「うわああ!! 無駄にイケメンな謎の清掃員集団だぁああああ!!!」
 呼び出された『それら』は、皆同じ背格好で同じ顔をした寡黙な男性清掃員だった。
 まるで、スーパーカー、アメコミ、漫画、フィギュアなどの買い過ぎで破産寸前に追い込まれ、アカデミー俳優なのに(UDCアースの日本では)ビデオスルーオンリーのB級・C級~Z級映画に出まくって借金を返済する俳優そっくりであった。
 だがサンシタニンジャはただの清掃員に恐れはしない。
「テメスッゾコラーッ!!」
「ナマッコラーッ!!」
「ダッテメコラーッ!!」
 威嚇のヤクザスラングを口々に発した後、スリケンやクナイ・ダートを四方から投げつけてゆく!
 なんたる非道! このままではケンザンめいた肉のオブジェクトが完成してしまう!
 しかし、次の瞬間!
 弾き飛ばされるスリケンとクナイ・ダートの金属音にサンシタニンジャ達は耳を疑い、刮目する。
 おお! なんと、デッキブラシ1本で飛んできた武器を打ち返す清掃員たちがそこにいた!
「ナンデ!?」
「清掃員ナンデ!?」
「ワッザ??」
 ニンジャに匹敵する実力を清掃員が備えていますか? 備えていないですよね?
 だがブッダはゲイのサディストなので、サンシタの期待を常に裏切るのだ。
 フルスイングで薙ぎ払われるデッキブラシが、サンシタニンジャのひとりの頭蓋骨をスイカめいて一撃粉砕!
「アバーッ!」
 死亡時のアイサツもろくに出来ずにサンシタニンジャが爆発四散!
 その後も寡黙な清掃員たち総勢119人がサンシタニンジャ達相手に無双劇を繰り広げてゆく。
 頭を潰され、胴体が消し飛ばされ、血煙が周囲に漂い始める!
 この光景に、レーヴァが一番驚いていた。
「………ホラー映画の怪物、つまり|脅威《ホラー》の概念を殲滅する事に特化した人員を呼び出すって事?」
 でも、なんで清掃員? なんで髭面の面白イケオジ集団? てかなんか喋って? 無言コワイ!
 細かいことは分からないので、レーヴァは考えることを諦めて引き返してゆく。
「ただいま。何とかなりそうだよ?」
「なぁ、レーヴァの嬢ちゃん? ありゃ一体なんだ?」
 エンリケの戸惑い声にレーヴァも困惑する。
「……アレのこと? 本当なんだろうね? 私もよく分からないな。強いのは確かだけど」
 サンシタニンジャ達を容赦なくネギトロめいた何かへ変えてゆく寡黙すぎる清掃員たちの活躍に、巻き込まれた一般人達はしめやかに失禁して戦意喪失。
 エンリケとリアムが立てこもるサイバー違法建築物へ揃って避難してゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ソラウ・エクステリア
行動…僕はデスゲームの参加者を説得するよ!
エンリケさんとリアムさんも探す

【情報収集・視力】で周りを把握し一般人を説得しながらエンリケさんとリアムさんを探すよ!

邪魔する人は結界術で攻撃を防いで念動力で反撃する!

『俺もやるか』『説得しないとね…』ライズサンとエミリアーノも説得を手伝ってくれる!
【電撃・爆破・神罰・音響弾・呪殺弾・範囲攻撃・オーラ防御・念動力】
二人も自衛します

UCを発動し増える時空龍鎧兵を召喚
して邪魔したりする!

僕も歌唱と鼓舞で時空龍鎧兵の指揮を上げる


大丈夫だよ!僕が守りますから!

『まあ、大船に乗ったつもりでいてくれ』

『さあ、集中よ!』エミリアーノはハッキングと情報収集で情報を集める



「僕はデスゲームの参加者を説得するよ! エンリケさんとリアムさんも探すね?」
 ソラウ・エクステリア(歌姫の時空騎士と時空龍の協奏曲・f38698)は転送されるなり、デスゲームのバトルフィールドを駆け抜けてゆく。
 時空神機ライズサンとスマホ型時空神機・エミリアーノを従え、襲ってくる一般人たちを電気ショックで無力化していく。
「説得したいのに……正当防衛だし仕方ないよね……」
 しかし倒れた一般人たちを避難させるためには人手が足りない。
『どうするんだ、こいつら?』
『放置すれば?』
 人外2体の言葉に苦笑いするクロノドラグマ星人の姫騎士は、すかさずユーベルコードを行使した。
「行こう! 僕の時空龍達! 皆! 出てきて!」
 クロノスロッドを振りかざすと、槍で武装した時空龍鎧兵を2体召喚する。
『たった2体だけか?』
『このユーベルコードを使うと、ソラウの精神が摩耗するのよ……多くは出せないわ』
 従僕たちの言う通り、この先も戦闘があるため消耗を避けたい。
 だがソラウの呼び出した時空竜鎧兵2体にはとんでもないユーベルコードを所持していた。
「時間経過と共に時空竜鎧兵は無限に増殖するよ!」
 その言葉通り、みるみるうちに倍々に増殖する兵たちが気絶した一般人たちを担いで避難させていった。
「それじゃ、ニンジャたちの相手はよろしくね」
 ソラウが歌い始めると、兵たちが一糸乱れぬ統率で襲ってくるニンジャたちを一網打尽に!
「「グワーッ!!」」
 たくさんの槍で突き殺す!
 サンシタニンジャ達は連鎖的に爆発四散してサヨナラだ!
 一方、 時空龍エミリアーノはその風体で一般人に語りかける。
『人間がドラゴンに勝てると思うか? 思わないよな? 帰れ』
「アッハイ!」
 威圧されてセーフポイントへ逃げかえっていく一般人たちである。
「大丈夫だよ! 僕が守りますから!」
 笑顔を零すソラウ。
 その歌声が目印になり、エンリケとリアムも無事に合流を果たすことが出来た。
 しかし……。
『なによこれ? データが回収できないわ!』
 エミリアーノは完全に不発だった。
「あー、オタフク.netのガードは世界一だからな……」
 エンリケの言葉は実際正しかった。
 今はまだその時ではないようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリン・エーテリオン
エキドゥーマはアカダルマファーマシーの機密情報を探る
『了解マスター!私に任せて!』
【情報収集・ハッキング・プログラミング・データ攻撃】


今日は派手に暴れるぜ!デスゲームクソ喰らえ!
『ドーモデスゲームスレイヤーデス!』
私とブラッドムーンがデスゲームに乱入する
オラオラオラオラオラオラ!

周りに範囲攻撃で広範囲の衝撃波と呪殺弾を放つ(ブラッドムーンが周りの一般人を避難済み)

『ミーノカラテヲミセテアゲマショウ!』
敵に神罰と爆破と斬撃波を放つ範囲攻撃で範囲を広げる


目標の二人はちゃんと探して保護してから暴れます


ある程度暴れたら退散してエキドゥーマと合流する

エキドゥーマはとても自信満々の表情で私の前に姿で現れた



「オラオラオラオラオラオラ! 今日は派手に暴れるぜ! デスゲームなんざクソ喰らえ!」
『ドーモデスゲームスレイヤーデス!』
 エリン・エーテリオン(邪神龍と虹炎の神と共に世界を駆ける元ヤンの新米猟兵・f38063)と邪神龍ブラッドムーンがサイバースペースへ殴り込みをかける!
 そして邪神スマホ龍エキドゥーマへは、サーバー内の情報を探るように指示する
『了解マスター! 私に任せて!』
 そのまま空飛ぶスマホが虚空へ消えていった。
 エリンは一般人に襲い掛かるサンシタニンジャ達を黙視すると、ブラッドムーンへ命じた。
「一般人を守れ!」
『オーケーデス!』
 素早く一般人の前に割り込んだ邪神龍は、ニンジャのデス・カタナを竜鱗で弾き返した。
 すると、龍は青く輝く県へと姿を変え、サンシタニンジャの首を容赦なく刎ね飛ばす。
『ウチクビゴクモン!』
「サヨナラ!」
 ニンジャは爆発四散!
『サァイッパンジンハアッチヘイキナサイ!』
「ひ、ひぃぃ! ドラゴンだー!」
 恐れおののく一般人達は、ブラッドムーンの姿を見てしめやかに失禁、方々へ逃げ出していった。
『……ヒナンカンリョウデス!』
「思ってたのと違う!」
 エリンがツッコミを入れるが、自発的に一般人達が戦場を離れたことには違いない。
「まあいいか! よし! ニンジャを殺すぜ!」
 残るはサンシタニンジャ達を蹴散らすだけだ。
 邪神砲龍ヴァルカライナーを肩に担ぐと、ニンジャ達へ向けて衝撃波を伴う呪殺弾を連射するエリン。
「吹っ飛べオラー!」
 一切躊躇がないエイムだ!
 コワイ!
「「アバーッ!」」
 爆撃で吹っ飛ばされたニンジャ達がスターマインめいて連続爆散!
 周囲に立ち込める爆煙に紛れ、ブラッドムーンがニンジャ達を追い込む。
『ミーノカラテヲミセテアゲマショウ! イヤーッ!』
 その場で邪神龍が旋回すると、斬撃波が発生して周囲のニンジャ達をハムめいてスライス!
「「サヨナラーッ!」」
 同時多発爆散でオタッシャ案件だ!
 と、ここでエリンがほかの猟兵達と行動するエンリケとリアムを発見する。
 エリンは駆け寄り、皆に笑顔を見せた。
「探したぜ! ここから先は私も護衛する! で、何処へ向かうんだ?」
 彼女の質問にリアムが答えた。
「このデスゲーム会場の外にある、メインサーバーさ。あの地平線に見える塔があるだろう? あれはそうさ」
 指差す先に、01データの天を貫く黒き巨塔がそびえたっていた。
 エリンはこれに拳を握ってみせる。
「だったら問題ない! 既に俺の邪神がハッキングしているだろうからな!」
 そう言った傍から、エキドゥーマが戻ってきた。
「エキドゥーマ! 収穫はあったか!」
 スマホ型邪神はとても自信満々の表情で告げた。
『あんなん突破できるか馬鹿野郎!!!!』
 笑顔でキレ散らかした。
『セキュリティーがえっぐいほど頑丈すぎ! というか対物防御や対クラッキング防御だけじゃなくて対魔導防御まで仕込んでるとか、設計者は頭おかしいわ!』
「ああ、オタフク.netの代表は電脳魔術師って奴らしいぜ? よく分からねーけど、単純なサーバークラックじゃ絶対データは盗み出せねぇって話だ。それをリアムの旦那にも言ったんだがなぁ……策があるって聞きやしねぇ」
 エンリケが溜息を吐くと同時に、リアムが確信的に告げた。
「データを盗むチャンスはただひとつ。危機を察した本社からここに派遣された、アカダルマファーマシーのニンジャ部隊の隊長格が必ずあの塔へ向かう。そして奴は極秘情報を別の場所に隔離するため、サーバーへ接続して一旦持ち出す。狙うのはその時のみだ。隊長格なら頑丈なセキュリティのパスコードを保持しているのでね。……私のコードは既に凍結されていたため使えない。なので、その瞬間を狙って、横からデータを強奪するしかない」
 つまり、身内に固く閉じられたサーバーのゲートを解放させ、持ち出させた中身を狙うという大胆不敵な作戦だ!
 それを聞いたエリンはやむなく、その時までエンリケとリアムの警護に徹するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
あー…なんだろうな
デスゲームとかってなんでか知らねーがものすげーイラつくんですよね?
「ご主人サマ巻き込まれてたっけ?」
昔は生きる事が割とデスゲームでしたからね
まぁそれと比べれば…まだぬるげーか?
「ご、ご主人サマ…!(ほろほろ」

【情報収集・視力・戦闘知識】
エンリケとリアムの位置を補足
即座に合流

しかしゲーム自体をぶっ壊す方法…
「ご主人サマ?もうあれだよね♥」(にこぉ

うっがぁぁぁぁ!!
絶望と悲しみのUC発動

いいかてめーら一般人にはトラウマ残すんじゃねーぞ!
「「はーい☆」」

10師団
主とエンリケ達の防衛

残り
【空中戦・念動力・盗み・盗み攻撃・二回攻撃・切断】
無数に飛び回りながら一般人は念動力で防衛し危ないのは没収
オブビリオンニンジャは容赦なく襲い掛かる
「君達くのいちだよね♥ほらお色気攻撃でメルシー達を誘惑しろよ☆」
「そうだーそうだー☆」
「ひゃっはーハニートラップに引っ掛かっちゃったぞー♥」

後はデスゲームの舞台自体や罠とかもぼっかんどっかん

一般人とは仲良く遊ぶ

機密情報を可能な限り強奪とやりたい放題!


リュカシオン・カーネーション
七転十五起マスターにおまかせします。今回はギャグのリュカシオン・カーネーションをお願いします!

 妖狐のゴッドハンド×マジックナイト、17歳の女です。

リュカシオンのギャグキャラとしての扱いは知っているのでお任せします!


 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)はサイバースペースにやってくるなり、苛立ちを露骨に発散させた。
「あー、なんだろうな……デスゲームとかって、なんでか知らねーが……ものすげーイラつくんですよね?」
「ご主人サマ、デスゲームに巻き込まれたことあったの?」
 相棒のメルシーが尋ねると、カシムは首を横に振った。
「いいや? ただ……昔は生きる事自体が割とデスゲームじみてましたからね? 衣食住が全くなく、仕方がなく土を食ったり、土を食う過程で掘った穴の中でしばらく生活してたり……まぁそれと比べれば……まだ“ぬるげー”ですかね?」
「ご、ご主人サマ……!」
 幼少期のサバイバル経験談に、メルシーは涙を拭うしかなかった。
 と、その時だった。

「むきょぽろぴれあんばらぎょれきゅりらぬぽきゅりょ~!」

 白目を剝いたまま奇声を上げて猛ダッシュでカシム達に接近してくる妖狐のクレイジーガールことリュカシオン・カーネーション(転生したハジケる妖狐と精霊王とカオスな仲間たち・f38237)のエントリーだ!
 コワイ!
「ぎゃっきょぬりぽれ!」
 猛ダッシュから跳躍すると、そのまま両足で一般人へドロップキック!
 ふっとばされた一般人がチャカ・ガンの銃口をリュカシオンへ向ける!
「痛ぇな! ドタマぶち抜かれてぇのかクソアマ!」
「めざし食え! 返事は!?!?!?」
 だが一般人の警告を無視して飛び掛かったリュカシオンは、フルスイングで相手の顔面左側面を平手打ち!
「グワーッ!?」
 横っ飛びする一般人!
 質問の内容も理解不能!
 彼女は倒れた一般人を掴み上げて、更に追い打ちの往復ビンタ!
「判断が遅い! 判断が遅いィィィィ! 即答できなかったのは覚悟が甘いからだァ!!!! ウチがドロップキックをかました場合やるべきことは、己の敗北を認めてこの場から立ち去る事だ!!! デスゲームに参加するというのはそういうことだ!!!! 絶対に肝に銘じておけ、ちょ(↑)っけ(↓)ぷりゃああああああああ!!!(↑↑↑)」
「うわあぁああぁああぁあ! こいつ意味が分からねぇぇ!?」
 一般人は泣き叫びながら逃げ出して、セーフゾーンまで引っ込んでいった。
 リュカシオンのカオスっぷりに、他の一般人参加者もしめやかに失禁してデスゲームを放棄!
「ばるんばるんばるんばるんばるんばるんぽろり! かっぽん! むっちょびゅるびゅる!」
 もはや言語として成り立ってない発音を撒き散らしながら、今度は迫りくるサンシタニンジャ達をフランケンシュタイナーでぶん投げてゆく!
「アテンションプリーズ! お前らの頸椎は魚肉ソーセージで出来てんのかァッ! ふざけんな! ニンジャの頸椎、柔すぎだろ! 反省しろォォ!」
「「アバーッ!」」
「ニンジャのー頸椎ッ、やわすぎだーろー♪ ニーンジャの頸椎ッやわすぎるー♪ ニンジャのー頸椎ッやわすぎだーろー バーナナーァァァァァァ! ほら教えはどうした教えはよぉぉぉ!」
 狂気の歌を口ずさみながらリュカシオンが飛び掛かるたびに、ニンジャの首がねじ切られて爆発四散してゆく。
 いつしか精霊王の怒りも混じり、超電磁竜巻が発生してニンジャ達を呑み込むと、リュカシオンは身体をスピンさせながら竜巻の中へ突撃してクリティカルヒットを叩き出したのだった。
「ブイブイ! ビクトリーのブイ!」
 この光景にカシムとメルシーは悟った。
「僕たちはシリアス担当なので……」
「今回のギャグ担当はあの狐さんに任せちゃおうね☆」
 こうしてカシムとメルシーは真面目にふざける事を決意した。
「というわけで、デスゲームを破壊する方法は……ご主人サマ? もうあれだよね♥」
「よし、やってこい!」
 カシムの目は死んでいた。
 メルシーはすかさず幼女化して分身!
 ユーベルコード発動!
「幼女メルシー軍団、総勢1320師団、終結だぞ☆」
「「ひゃっは~!」」
 数十万にも及ぶ大軍勢が一瞬で出現すると、念動光線を放つ魔砲部隊と接近戦に特化した白兵部隊、カシムを護衛する近衛部隊、そして保護した一般人をもてなす『スナックめるしー❤』キャスト一同にそれぞれ分かれて行動を開始した。
「君達、くのいちだよね♥ くのいちのサンシタだよね❤ ほら、お色気攻撃でメルシー達を誘惑しろよ☆」
「そうだーそうだー☆ ちょっといいとこみてみたい☆」
「ひゃっはーハニートラップに引っ掛かっちゃったぞー♥」
「そこへ容赦なく砲撃開始だぞ☆ 全速前進DA☆」
「敵の陣形が崩れたところで白兵部隊が突撃だぞ☆」
「ご主人サマ、がんばれ❤ がんばれ❤ メルシーたちが守ってあげるね❤」
「シャッチョサン! シャッチョサン! メルシー、シャッチョサンノコト、ダイスッキー❤」
 別の意味でカオスが生まれた。
 シリアスなんてなかった。
「どうあがいても地獄じゃねーか!」
 絶望したカシムは『スナックめるしー❤』に入店して、アイスミルクを注文して一気に飲み干した。
「そういや、このサーバーの極秘情報を盗む手立てはどうなった?」
 カシムの疑問に、意外な人物が答えた。
「そいつは無理だぜ?」
「ああ、まだ時期尚早なんだ」
 いつの間にかエンリケとリアムがスナック店内で寛いでいるではないか。
 カシムは彼らから作戦の概要を伝達されると、深い溜息を吐いた。
「……そういうのは最初から言ってくれませんかね?」
「すまなかったね。どうやら猟兵達は私が思っていたよりも好戦的だったようだ。だが今は待ってほしい」
「と、いうこった! ひとまずしばらく休憩させてもらうぜ! こっちはスリケンの流れ弾の中で生きた心地しなかったからな! 酒でも一杯あおらねぇとやってられねぇぜ!」
 エンリケがバーボンの水割りのグラスを傾ければ、リアムは赤ワインの香りを楽しんでいた。
「めちゃくちゃ寛いでやがるな……あ、僕もアイスミルクおかわりです」
 こうして、外で十数万の幼女メルシー軍団がサンシタニンジャ達を蹴散らしている間、合流した猟兵達とエンリケ、そしてリアムはしばしの休息を取った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エメラ・アーヴェスピア
また面倒な事態になっているわね…色々と気になる点はあるけれど…
時間をかけると拙そうね、今は先に仕事をしましょうか
…電脳空間なのに自分で動かないといけないのは、私にとっては便利なのか不便なのか…

一応電脳空間である以上、私の領分よ
・【ハッキング】により戦場を都合のいい様に書き換え
・一般人の隔離、救助を優先
・次に自分の兵器や同僚達、今回の二人の戦いやすい様に改変
・余裕があるなら敵の位置を【情報収集】したり次の情報収集のしやすいように準備
・敵の迎撃には「魔導蒸気猟犬」や「魔導蒸気装兵」を使用
出来るだけ被害を減らし、次につなげましょう

※アドリブ・絡み歓迎



 話を聞きつけたエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)もまた、サイバースペースへアクセスしてエンリケとリアム達と合流を果たした。
「また面倒な事態になっているわね……色々と気になる点はあるけれど……時間をかけると拙そうね、今は先に仕事をしましょうか」
「そうしてくれると助かるぜ、エメラ」
 エンリケが周囲を見渡し、サンシタニンジャ達の動向を見張っている。
 傍にいるリアムが、エメラへ作戦を伝え、目指すべきはデスゲームのバトルフィールドの外の黒い巨塔だと伝えた。
「あれがこのサイバースペースの中心、つまりオタフク.netのサーバーだ」
「なんでサーバーを電脳空間に再現しているのかしら? 堂々と存在していたら、常日頃からセキュリティーの危機にさらされるだけじゃない」
 エメラの疑問はもっともだ。電脳世界でよからぬ考えを持つ者だって大勢いるだろう。特にローグライクな文化が蔓延しているサイバーザナドゥでは言わずもがな。
 だがリアムが即答する。
「自信の表れさ。実際、あのサーバーのセキュリティーは誰にも突破できない。だから権威の象徴としてここに存在させることで、自社の有能さをここに来た者達へ知らしめているんだ」
「それほど頑丈なセキュリティーなのね……」
 エメラは地平線にそびえる黒い巨塔を眺めながら独り言ちた。
「というか、遠すぎないかしら? あそこまで移動するのよね……電脳空間なのに自分で動かないといけないのは、私にとっては便利なのか不便なのか……」
「おい、まずいぞ! ニンジャ達が襲ってくる!」
 エンリケが猟兵達とリアムに警告を発する。
 すかさずエメラはユーベルコード『CODE:Predator(コード・プレデター)』を発動させた。
「どんなに頑丈なセキュリティーでも、このデスゲーム会場を会見する程度、私にとって造作もないわ。さあ、その制御、貰うわよ」
 次の瞬間、バトルフィールドが市街地から一瞬で森の中へ変化してしまった!
「アイエエッ!」
「森!? 森ナンデ!?」
「フィールドがハッキングされたぞ!」
 狼狽するサンシタニンジャ達!
 この隙に一般人達は木々の茂みで身を隠し、エメラの放った魔導蒸気猟犬と魔導蒸気ドローンの誘導で次々と避難誘導してゆく。
 そしてエメラ自身も茂みから茂みへと身を隠しながら移動し、サンシタニンジャ達の背後からアンブッシュ!
(背中ががら空きよ! 撃ち抜くわ!)
 次の瞬間、浮遊型魔導蒸気ガトリングガンが木々の葉の間から飛び出し、弾丸をばら撒いてニンジャを蜂の巣にしてみせた。
 BATATATATATATA!
「アバーッ!」
「グワーッ!」
 ナムアミダブツ!
 ニンジャがあっという間にネギトロめいた物体になって木々の幹と地面に飛び散っていった!
 だがアイサツもできないレベルのサンシタは、アンブッシュで殺されても文句が言えないのだ。
 更に、エメラは魔導蒸気装兵を陽動で遠隔操作し、サンシタニンジャ達を一か所へ集めてゆく。
 バトルフィールドをエメラによって改竄されたことで、サンシタニンジャ達は完全に位置情報をロスト。
 逆にエメラは敵と味方の居場所をエメラルドユニットのARモニタで逐次確認できているのだ。
「戦いは情報がモノを言うわ。出来るだけ被害を減らし、次につなげましょう」
 サンシタニンジャ達を追い込んだエメラは、浮遊型魔導蒸気ガトリングガンと魔導蒸気装、そして自ら魔導蒸気マスケット銃を茂みの中から狙い澄ます。
「まとめて掃除させてもらうわよ。全遠隔操作中の魔導蒸気兵器のフルコース、その身でとくと味わうといいわ」
 森の中で響く砲撃音とニンジャの悲鳴が、折り重なって何度も轟く。
 ニンジャ達へ容赦なく十字砲火を浴びせたエメラは、まさにワンマンアーミーそのものであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

箒星・仄々
ブラドさんには
元気を取り戻して
ピーナッツバターたっぷりのケーキを
また食べていただきたいです

リアムさん、エンリケさん
一般人の皆さんをペロっとして
摩擦抵抗を減じます

これでもう大丈夫です
安心して下さいね

一通り防御体制が整えましたら撃って出ます
自分をペロっとして
スケーターの如く高速で滑走し
攻撃を無効化しながら
忍者さん方の元へ         

すれ違いざま
或いは股下をすり抜けざまに
ペロっとして転倒したり将棋倒しに

サイバー部分も部品にばらばらに
サイバースペースですけれども

骸の海の過剰投与の犠牲者を
海へとお還しします

終幕
鎮魂の調べを奏でます
海で静かな眠りを


バーン・マーディ
…この世界は中々に面白い事をしているな
「VRの技術はUDCアースでもあるけど極まってるねぇ…映画とかではこういう話もあるようだよ?」
何…精神が肉体に影響するというのは昔から知られていることだ
ならばその死の遊戯に我が叛逆の意思を示さん
「ブレないねロードは(けらけら」

【戦闘知識】
デスゲーム会場の状況と施設の把握
ようは成り立たなくすればいいのだな?
ならば最も簡潔かつ分かりやすい方法はある
即ち…破壊である

一般人の位置の把握

そこから一般人はおらず敵しかいない施設あるいはUCで巻き込む心配のない立ち位置を補足

【鎧破壊・鎧無視攻撃・怪力】
UC発動
艦隊斬りにより建物やトラップ諸々を粉砕し周囲を蹂躙する



 エンリケとリアムの元へ続々と猟兵達が合流を果たす。
 箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は幼子のブラドが高熱を出したと聞き、心配そうに自慢の髭を垂れ下げた。
「ブラドさんには元気を取り戻してもらって、ピーナッツバターたっぷりのケーキをまた食べていただきたいです」
 そう言いながら体中をペロペロ舐め回している。
 先日の追走劇でも活躍したユーベルコード『猫の毛づくろい』は、舐めた部分の摩擦抵抗力を極限まで減らす。
 こうすることで飛んでくる手裏剣が体毛を滑って刺さりにくくなるのだ。
「……というわけですので、おふたりとも、少し我慢しててくださいね?」
 箒星はエンリケとリアム、そして保護した一般人たちの急所をペロペロと下を這わしてゆく。
「うへえ! くすぐってぇ!」
「だがこれは驚きだ。本当にツルツルになっているじゃないか」
「これでもう大丈夫です。安心して下さいね」
 彼らは万が一、流れ弾に当たっても致命傷は避けられるだろう。
 一方、バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)はサイバースペースという空間そのものが珍しいのか、ログインしたあとも周囲をしきりに見まわしたり、建物の壁や自分の身体を触っている。
「感触が、五感が、確かにある……この世界は中々に面白い事をしているな」
「VRの技術はUDCアースでもあるけど極まってるねぇ……映画とかではこういう話もあるようだよ?」
 そう語りかけてくるのは、背中に背負った霊剣『Durandal AG』に封じられた英霊こと皇・銀静だ。
「でもこれは映画じゃなくて実感のある仮想現実だからね。まさか幽霊の僕までデータ化されるなんて思ってもいなかったよ」
「なにを今更……精神が肉体に影響するというのは、昔から知られていることだ。ゆえに幽霊である銀静がデータとしてここにいることも……何ら不可思議な事ではないはずだ」
 銀静のボヤキにバーンは持論を述べる。
 目に映るは、此方を狙ってくるサンシタニンジャ達だ。
「善い。ならばこの死の遊戯に、我が叛逆の意思を示さん」
「ブレないねロードは」
 銀静がからかうようにケラケラと嘲笑う。
 しかしバーンはこれを無視し、リアムへ告げた。
「リアムと言ったか? このデスゲーム、ようは成り立たなくすればいいのだな?」
「ああ、そうすれば刺客達も私を狙う余裕もなくなるはずだ」
「それを聞いて確信した。ならば最も簡潔かつ分かりやすい方法はある」
 バーンは魔剣「Durandal MardyLord」と銀静が宿る霊剣の二振りを左右に握ると、猛然と駆け出してゆく。
 走っていった砲口はニンジャ達、ではなく、廃墟同然の違法高層ビルだ!
「即ち……破壊である!」
「まさか、この周囲の建物を切り倒すおつもりですか?」
 箒星がバーンの背中に問いかけると、炎の叛逆者は目の前の高層ビルへ向かってテイクオフ!
 空中を飛びながら腕を交差して、そのまま目の前へ突っ込んでゆく!
「我に牙剥く者、我が前に立ちふさがる者……我が光刃にて薙ぎ払わん! これぞ、我がユーベルコード! 艦隊斬りだ!」
 左右の剣身が光を帯び、その光刃がみるみるうちに長大化していく!
「ぉ……ォオオオオオオオオっ!!!!」
 マッハ12の超音速から薙ぎ払われる左右同時のクロススラッシュ!
 鉄筋コンクリート造りの高層ビルは、ハサミで断ち切ら得たように真っ二つになって倒壊!
「「グワアアァァァアアアーッ!」」
 瓦礫の下敷きになったサンシタニンジャ達が阿鼻叫喚、大混乱に陥った。
「瓦礫で粉塵が舞い上がりました。ニンジャさん達の視界が遮られている間に、サーバータワーへ向かいましょう!」
 箒星がスケートのように片足でスイスイ滑って先行する。
 途中、倒壊を免れたニンジャ達とエンカウントするも、箒星が通過する際にペロペロと舐め回せばすってんころりんと滑って二度と立ち上がれない。
 むしろ焦りも後押しして、ニンジャ達が将棋倒しになって自滅していた。
「あ、サイボーグの改造部位も、舐め取って部品単位にばらばらにしておきました。サイバースペースですけれども」
 あるニンジャは腕を、あるニンジャは足を分解され、戦闘不能者が続出してしまう。
「骸の海の過剰投与の犠牲者の皆様、お可哀そうに。このサイバースペースで骸の海へとお還し致しましょう」
 箒星は懐中時計を蒸気機関で竪琴へ変形させると、炎の魔力を操って転んだニンジャ達を荼毘にふしていった。
 ポロロンと弦を爪弾く音は、後続の猟兵達やエンリケとリアムを導く音楽であるとともに、命を落としたニンジャ達を弔う葬送曲でもある。
 機転を利かせた2人の猟兵達の活躍で、また一歩、バトルフィールドの外縁に近付けた一向であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セイカ・ヤブサメ
【アドリブ連携OK】
やれやれ、一難去って…なんて言うが巻き込まれるペースが早いもんだねエンリケの野郎
まぁいいさ、一緒にハイウェイを走った縁だ。助けに行かなきゃ|ハイウェイ・ヴァルキリーズ初代総長《レジェンド・ヴァルキリー》の名が泣くってもんさ!

HEY、ジェントルメン!待たせたね!

エンリケ達に迫るスリケン弾幕を散弾で弾き飛ばし、ヴァルチャーに跨ったままニンジャ軍団にスライディング!
さらに飛んでくるスリケン諸共ニンジャを蜂の巣にしてやるよ!

おっと、デスゲームの進行役共も釣れたみたいだ
お邪魔虫を排除しようってか?
上等だ、死にたい奴は全員かかってきな!
全員|ヴァルハラ《あの世》にご招待してやんよ!


バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!

オー! |虎穴に入らずんば虎子を得ず《タイガー・クエスト・ダンジョン》デスネー!
エンリケ殿とリアム殿、子どものために命を懸けるその心意気!
感じ入ったので助太刀しマース! ヒャッハー!

サイバーリンクシステム起動!
手頃なポータルからサイバースペースにアクセス!
ドーモ、メイド=デス。ハックしマース!
ゲーム内のアイテムドロップ率を弄くって、エンリケ殿とリアム殿を含めた一般人参加者たちに回復や防御系統のスーパーアイテムをどんどん捧げて、身の安全率をアップ!
皆様、生きて脱出するのデース!

あとは現場に合流して、身辺警護を行いつつ他の方がデスゲームを粉砕するのをサポートしマース!



「やっと合流できた。探したよ、2人とも。ほら邪魔だ! くたばれ!」
「アバーッ!」
「サヨナラ!」
 セイカ・ヤブサメ(ハイウェイの戦女神・f36624)がヴァルガニー社製の大型二輪車VLA-MB03「ヴァルチャー」でサンシタニンジャ達を轢き殺してのエントリーだ。
 ヴァルガニー社製のチューブ式散弾銃VLA-SG06「ツイスター」を分解して弾を再充填しながら、セイカは溜息交じりにエンリケへ言った。
「やれやれ、一難去って……なんて言うが、巻き込まれるペースが早いもんだねエンリケ? 聞いたよ、手を引けって言われても、ブラドとそこのジェントルメンが心配で押しかけたんだと? とんだ|馬鹿野郎《おひとよし》だね、まったく……」
「セイカの姉御! いやでも聞いてくれよ! リアムの旦那、目ぇ放すと自分から危険なところへ突っ込んじまうからよぉ! 俺が付いていかねぇと心配でさぁ……」
 うろたえるエンリケをセイカが一喝する。
「だから姉御っていうな! まぁいいさ、一緒にハイウェイを走った縁だ。助けに行かなきゃ|ハイウェイ・ヴァルキリーズ初代総長《レジェンド・ヴァルキリー》の名が泣くってもんさ!」
 一線を退いても鍛え上げられた肉体美と元総長の誇りは失われていない。
 セイカの言葉の裏付けは、彼女の荒々しくも凛とした佇まいにあった。
 そんな会話を横で聞いていた、緑髪のメイドが片言口調で使命に燃えていた。
「オー! これぞ|虎穴に入らずんば虎子を得ず《タイガー・クエスト・ダンジョン》デスネー! エンリケ殿とリアム殿、子どものために命を懸けるその心意気! このバルタン・ノーヴェ! 誠に感じ入ったので助太刀しマース! ヒャッハー!」
 ハイテンションに意気込みを語るバルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)は軽く自己紹介をすると、メイド服のスカートの裾を左右に摘まんでカテーシーの一礼を披露した。
「既にユーベルコードのサイバーリンクシステムを起動してここへ来マシタ! これによりワタシの半径131m内の敵が制御してないオブジェクトをハックできマース!」
 そう言うと早速、手近な家電の残骸にバルタンがハックを仕掛ける。
 次の瞬間、壊れた家電が治療薬に変化したではないか!
「な、なんだぁ? どういう原理だそいつは?」
 目を白黒させるエンリケへ、バルタンが説明する。
「この周囲のバトルフィールドのデータを改竄するのデース! デスゲームならば、各所に武器やお助けアイテムが点在しているのはお決まりデース! つまり、ゲーム内のアイテムドロップ率を弄くって、エンリケ殿とリアム殿を含めた一般人参加者たちに回復や防御系統のスーパーアイテムをどんどん捧げて、身の安全率をアップ! 皆様、生きて脱出するのデース!」
 おお、なんたる策士か!
 実際チーター行為だが、生存するには掟破りも辞さない姿勢だ!
 これによって、防弾チョッキやジュラルミンシールド、はたまた防弾装甲車まで身近なものをハックして変化させてゆくバルタン。
 一般人達も量産される装甲車に乗り込み、各自がセーフポイントへ避難してログアウトしていった。
「ワタシ達も行きまショー! さあ、乗ってくだサーイ!」
 バルタンが運転席へ乗り込み、エンリケとリアムが後部座席へ続く。
 ほぼ同時に、セイカも愛銃のメンテナンスが終了した。
「HEY、ジェントルメン! 待たせたね! 露払いはアタシに任せときな!」
 血気盛んに叫んだセイカが装甲車の先を征く。
 目指すはバトルフィールドの向こう側、メインサーバーである黒い巨塔だ。
 だがアカダルマファーマシーがそれを許すわけもなく、サンシタニンジャ達がセイカへ追走しながらスリケン乱射して阻みにかかる。
「ハンッ! 見え見えなんだよ! お返しさ!」
 ツイスターの銃口をノールックで後方斜め右側へ向けて発砲!
 BLAM!
 すると、飛び散った散弾が手裏剣弾幕をことごとく吹っ飛ばしたではないか!
 タツジン!
「逃しやしないよっ! ネンブツでも唱えてなァ!」
 体勢を整えようと距離を置いたニンジャ達へ向かって、セイカは愛機ヴァルチャーを地面すれすれまで傾けてスライディングタックル! 常人離れしたライディングテクニックだ!
「「グワアアァァァアアアーッ!?」」
 バイクに激突して吹き飛ばされるニンジャ達!
 そこへ戦女神の|死の宣告《ショットガン》が放たれる!
 |猟兵技巧・流鏑馬殺法《ユーベルコード・ヤブサメショット》だ!
「蜂の巣になりなァ!」
 BLAM!!
「「アババババーッ!」」
 ニンジャ達は全員まとめて爆発四散だ!
「このまま突っ切るよ! ついてきな!」
 フルスロットルで加速するセイカ。
 それをアクセルベタ踏みで追走するバルタン。
 当然、バルタンが乗る装甲車にもスリケンの脅威が迫るのだが……。
「ドーモ、ニンジャ=サン。メイドデース。ユーベルコードの有効射程の半径131mに侵入しまシタネ? なので強制ハックしマース!」
 ニンジャ達の周囲の瓦礫が突如前触れもなく炸裂!
「アババババーッ!」
「瓦礫が爆発ナンデ!?」
「こんなのテストに出ないよぉ……!」
 サンシタニンジャ達は大混乱!
 その様子にバルタンは愉悦に浸りながらハンドルを握り締める。
「瓦礫を爆発物に変換したのデース! デスゲームは武器のドロップも当然ありますカラネー!」
「なかなかありがたいユーベルコードのようだが……前を見てみな?」
 セイカが顎で指し示した方角から、別のサイバーニンジャ部隊が押し寄せてくるではないか。
「おっと、どうやらデスゲームの進行役共も釣れたみたいだ。あれが刺客の本隊らしいね? お邪魔虫を排除しようってか? 上等だ、死にたい奴は全員かかってきな! 全員|ヴァルハラ《あの世》にご招待してやんよ!」
 セイカはサイバーニンジャの本隊斥候を散弾銃で蜂の巣にしながら突っ切ってゆく。
 バトルフィールドの外縁はもう目の前。
 だがこのサイバーニンジャの刺客本隊……クノイチ部隊を突破しなければ、メインサーバーの黒い巨塔へは辿り着けない!
 それこそ、猟兵達とニンジャの第2ラウンドが開幕した瞬間であった……!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『サイバークノイチ』

POW   :    サイバーシュリケン
自身が発射した【サイバーシュリケン】の軌道を、速度を落とさずレベル回まで曲げる事ができる。
SPD   :    サイバークナイ
速度マッハ5.0以上の【サイバークナイ】で攻撃する。軌跡にはしばらく【残像】が残り、追撃や足場代わりに利用できる。
WIZ   :    サイバーバリアー
自身と武装を【サイバーバリアー】で覆い、視聴嗅覚での感知を不可能にする。また、[サイバーバリアー]を飛ばして遠距離攻撃も可能。

イラスト:沖田龍

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達とエンリケ、そしてリアムはデスゲームのバトルフィールド外縁の向こう側にそびえたつ黒い巨塔――このサイバースペースのメインサーバーへ向かう途中、アカダルマファーマシーの刺客本隊であるクノイチ部隊に襲撃を受ける。
「この時代に福利厚生充実! だから嬉しくて抹殺業務です!」
「「ハイ! ヨロコンデー!」」
 クノイチ部隊がシャチク・チャントを唱え、部下たちを鼓舞する。
 その身のこなしはファルコンめいて俊敏であり、闘争心はタイガーめいて猛々しい。
「目標はリアム=サンの生け捕りドスエ! ですが最悪、生きた脳髄があればLAN直結でニューロンから被検体『ジーザス』の居場所を特定可能ドスエ! なので、抵抗すれば脳死しない程度に痛めつけて善しドスエ!」
「「ガンバルゾー!」」
「他は|ことごとく抹殺《キルゼムオール》ドスエ! 特に猟兵はオタッシャ案件重点ドスエ! 猟兵の首ひとつで実際キンボシ・オオキイ! 重役昇進! 特別ボーナス! 皆さん、カチグミになりたいドスカ?」
「「ヨロコンデー!」」
 おお! なんたるマッポーめいたやり取りであろうか!
 サイボーグ化した彼女たちは、アカダルマファーマシーに身も心も研修されて絶対忠誠を誓う走狗と成り果てている!
 もはやそこに人間らしさはない。
 彼女たちは、ただメガコーポから下された命令を精確にこなすプログラムを埋め込まれた|殺戮機械《キラーマシン》なのだ……!

 このクノイチ部隊を殲滅しなくては、遥か先にそびえる黒い巨塔であるメインサーバーへ向かえない!
 猟兵達はエンリケとリアムを護衛しつつ、ニンジャとの第2ラウンドに臨む。
 果たして、死闘の行方は如何に?
 ……ユーベルコードの高まりを感じる!
レーヴァ・アークルージュ
さて、いよいよ本領発揮と行こうか

そう言って黒き炎を出現させ、あらゆる『過去』を焼き尽くしていく
これこそ時間質量論を介して獲得した『時を燃やす炎』
即ち、時間という『質量』を焼き尽くしていく炎だよ
空間そのものを黒き炎へと変換している為、幾らサイバーシュリケンが軌道を曲げようとも私や二人に着弾する事は無い!
例え着弾したとしても『その着弾した過去』さえも私は『焼却』し、焼き尽くして無かった事に出来る!

私は炎だけを極めた猟兵…だけど、その一点特化は全てを掌握するに等しき力を私に授けた…
これが私の『生命体の埒外』だよ!


リュカシオン・カーネーション
シオンは前回と同じキチガイのままで
お任せ 【情報収集・視力・斬撃波・連続コンボ・電撃・焼却・スナイパー】
を使用
今回はアロナフィナ視点


《シオンさんいつまでやっているのでしょうか…》
敵が襲撃してきた
私はUC発動
真の姿を見せましょう

【情報収集・視力】
相手の動きを把握します

【オーラ防御・属性攻撃】
防御し属性攻撃で反射属性付与で相手に反撃、リアムさん達を守る
【音響弾・爆撃・スナイパー】
シオンさんに教わったので敵を狙い撃ち

サメさんはシオンさんに禁呪と神罰と爆撃の力を纏わされて敵に投げられて爆発しました。
《オタッシャで…》

リアムさん達は普通に引いてました

私は毒使いとUCの自然操作で毒の地面の剣で敵を貫いた。


エメラ・アーヴェスピア
敵の本隊、ね…さて、どうやって攻略した物かしら
こういう素早く隙の無い相手って割とやり辛いわね…
所で…何かの方言かしら?いまいち良く聞き取れないわね…

…まぁ、力押しで行きましょうか
・念の為一般人が居ないかを確認
・今回の二人をこちらに来てあまり動かない様に指示
・【ハッキング】にて砲撃のしやすい地形に改変
・私達を中心に『|我が砲音は嵐の如く《ワイドエリアバラージ》』発動
・全方位無差別【砲撃】にて飛翔物ごと相手を撃滅
・それでも抜けて来た物は浮遊盾にて防御
あまりスマートじゃないのは気になる所だけれど、仕事と思って割り切りましょう

※アドリブ・絡み歓迎



 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は現れたクノイチ部隊の動きを伺いつつも訝しがっていた。
「敵の本隊、ね……さて、どうやって攻略した物かしら。それにジーザス? あの子の事よね? ミスタ・リアムも救世主だと云ってたけども……」
「そのことも含めて、今はこの包囲網を突破しなきゃだね?」
 レーヴァ・アークルージュ(超学園級の烈焔魔導士・f29627)は片手に黒き焔を燃え盛らせながらエメラへ告げた。
 そして、もうひとりの妖狐、リュカシオン・カーネーション(転生したハジケる妖狐と精霊王とカオスな仲間たち・f38237)はというと……。
「うおおおおっ! バリアなんて関係ねぇー! アロナちゃんボンバー!」
《ぎゃあああああああああああ! この馬鹿狐ー! 私の足首を持って武器にしないでくださいよ!》
 自身のペンダントから具現化させた精霊王アロナフィナの足首を掴んで、ぶんぶん振り回しながらクノイチ達に殴りかかっていた。
《いだだだだだ! 確かに私のユーベルコードが命中すればクノイチのバリアは突破できますけど! いった! だから痛いですって! これってシオンにも痛みが伝わるんですよ、分かってやってます!? って聞いてないですねこのキチ●イ女! もういいです! 私も真の姿を晒して音響魔法弾を連射って、何するんですか!?》
「うおおおおおっ! アロナちゃん脊髄剣んんんんん! ウチは戦争の狐だボケーッ!!!」
 いきなり具現化した精霊王の首を引き抜こうとするリュカシオン!
 コワイ!
『ぎゃあああああああああああ! 首がもげるもげるもげるぅううぅーっ!? そういう真の姿じゃないんですってばちくしょーめぇぇぇ!!』
 別の意味で精霊王の怒りを発現させてユーベルコードとするリュカシオンに、呼び出された精霊王は迷惑極まりない。
 しかも痛覚がリュカシオンへ行くというのに、なぜ彼女はこのような奇行を?
 それはすぐに判明する。彼女の嬌声によって。
「んほぉぉ❤ 首、締まるぅ~イタイのキモチイイーッ! アロナちゃんの頭部に落雷属性付与! アロナちゃん禿げろ! 死ね毛根! あっ、きたっ、あっひぃ~❤ 頭がビリビリしゅるぅ❤ ウチも禿げちゃう! 禿げちゃうよぉ! あ、でもそしたらウィッグで毎日違う髪型できんじゃん! あっははは! やべぇ! 達する達する❤ んほぉぉ❤」
 ……リュカシオンは常軌を逸したドМ体質だったのだ。
「ねぇ、ちょっとひどいことを言うけども。あの人を盾にすれば、私達のダメージは回避できる気がするわ」
「あ、私も思ったよ。人道的にはアレだけど、あのドМさんなら喜んで自ら被弾しに行くんじゃないかな?」
 エメラとレーヴァは決断的にリュカシオンを肉の盾にすることを取り決めることにした。
「けれど、こういう素早く隙の無い相手って割とやり辛いわね……せめて足止めしてもらえると助かるわ」
 エメラは浮遊型魔導蒸気盾でシュリケンをガードしつつ様子を伺う。
 これにレーヴァが対応した。
「任せて。さて、いよいよ本領発揮と行こうか」
 そう言って掌に燃やしていた黒き炎を一気に大きく燃焼させると、レーヴァはあらゆる『過去』を焼き尽くしていく。彼女の黒い焔は過去に干渉して様々な現象を紡ぎ出すのだ。
「全てを喰らえ、太陽を統べる者にして全てを貪る者たる黒き焔よ。汝が貪るは過去から蘇りし忘却の理の由来たる起源なり。これなるは『|起源たる理の由来を奪う暴食の黒焔《ロストブレイズ・ブラックアポリオン》』。半径120m内を虚空から現れる『空間を変換した黒き焔』で覆い、これに触れた敵の『過去』に由来するすべての力を吸収するんだよ」
 それはつまり、過剰投与された骸の海をクノイチの体内から焼失させてしまうことだ。
 つまり、オブリビオンからただの社畜の一般人に成り下がり、ユーベルコードを失うことを意味する。
「これこそ時間質量論を介して獲得した『時を燃やす炎』……即ち、時間という『質量』を焼き尽くしていく炎だよ。空間そのものを黒き炎へと変換している為、幾らサイバーシュリケンが軌道を曲げようとも私やエメラさん、ましてやエンリケさんとリアムさんに着弾する事は無い!」
 万が一着弾したとしても……『その着弾した過去』さえも『焼却』し、無かった事に出来るというのだ!
 なんたる歴史改竄能力か!
 この場において、レーヴァのユーベルコードはどんな猟兵よりも有能で無敵であった!
「私は炎だけを極めた猟兵……だけど、その一点特化は全てを掌握するに等しき力を私に授けた……。これが私の『生命体の埒外』だよ!」
 要は接近すれば力を失い、かといって投げたシュリケンが当たることがなくなってしまったクノイチ部隊は千日手を突き付けられてしまうのだ。
 この瞬間、敵部隊はとりあえずリュカシオンへ攻撃が集中する。
「んんんっ! いいぜーっ! もっとこいよぉ! ウチの身体をシュリケンで刺してくれよ! 新手のボディピアスじゃねぇーか! 超イカすぜー!」
 喜ぶリュカシオンに対して、いい迷惑である精霊王は激怒していた。
《そうじゃなくて、本当に全身にシュリケンが突き刺さってますってば! 何この子? なんで死なないです? というか私も痛いんですけどいい加減にしてぇぇぇ!!!!!!》
 のちの精霊王はコトダマを覚える。
『狂人の真似をする奴は実際狂人』と。
 大層な二つ名なんか投げうって、もはや『ドチャクソドМのクレイジーフォックスガール』としてリュカシオンはシュリケンを全身に突き刺さったまま、笑顔できつねダンスを踊っていた。
「きぇきぇきぇきぇきぇきぇっきぇー! ワッザフォックスセイ!?」
《もういやだこのクサレ脳味噌……! こうなったら私だけでもまともに、ってなんで空飛ぶ鮫の竜巻が勝手に生成されるんですかって、あー! 困ります! 困りますよこれは! 暴走しちゃってますよこれ! よりによってなんでこれなんですかー! 私まで馬鹿だと思われるじゃないですかー! お願いです! 誰か止めてくださーい!!!》
 リュカシオンの馬鹿パワーが精霊王に伝染したのか、B級サメ映画めいた鮫竜巻が発生!
 そのままクノイチ達をフードプロセッサーめいてミル!
「グワーッ!」
「サメ・タツマキ、ナンデ!?」
「サヨナラーッ!!」
 たちまち大量のネギトロ状のクノイチ達が地面にばら撒かれていった!
 そしてエメラが遂に動く。
「色々と酷い状況だけども……今のうちに私も反撃よ。『|我が砲音は嵐の如く《ワイドエリアバラージ》』……お片付けの時間よ。エンリケさんとミスタ・リアムは遮蔽物から出てこないでくれるかしら? 危ないわよ」
 召喚した多数の浮遊型魔導蒸気ガトリング砲が全方位に展開されると、容赦なくクノイチ部隊へ弾幕が展開される!
 高速回転するシリンダー!
 BATATATATATATA!
 轟く銃撃音! 充満する白い硝煙!
 100以上の黄金の浮遊ガトリングガンが一斉にマズルフラッシュを銃口から噴き出す!
 その高密度弾幕にクノイチの骨肉が爆ぜ、辺りが血霞に覆われてゆく!
「グワアアァァァアアアーッ!」
「オトセ=サンがオタッシャした!」
「遮蔽物へ退避ドスエ!」
「安全重点ドスエ!」
 クノイチ達は建物の影や塀の後ろへ逃げ込んで弾幕をやり過ごそうとするのだが……。
「そうはさせないわ。サイバースペースをハッキング。地形操作よ。そちらの遮蔽物は削除するわ」
 一瞬でクノイチ達の周囲の遮蔽物が消失すると、篠突く雨めいた銃弾の面攻撃がクノイチ達を一瞬で蜂の巣にしてしまうのだ!
 これでは投げつけたシュリケンも銃弾で破砕されて届かない!
「「アババババーッ!」」
 クノイチ達が断末魔と共に爆発四散!
「いい感じね。この場は制圧できそうだわ。ところで……さっきからクノイチが言ってる言葉は何かの方言かしら? いまいち良く聞き取れないわね……」
「ああ、それはこのサイバーザナドゥで使われる文法だね。私もよく分からないけど……そういうものらしいよ?」
 レーヴァの解説にエメラは「世界が違うと文化のギャップがすごいわね」と眉間にしわを寄せる。
 そしてリュカシオンは全身から流血しつつ笑顔できつねダンスを完コピし終えると、精霊王をなんと正中線から真っ二つに引き裂いて毒の魔剣としてクノイチ達へ斬りかかってゆくではないか。
《ああああああああああああああっ! 私の身体ぁ! このド低能! 本当に真っ二つに裂きやがりましたね!?》
「いぇええぇえい! アロナちゃん毒牙二刀流だぜー! キリステゴーメン!」
 斬られたクノイチ達がどろどろに腐食して斃れてゆく様に、精霊王は考えるのを止めた。
《ああ、もういいです……斬られた方々、オタッシャで……というか、私、身体が裂かれても意識を保てるんですね……地獄ですか、ここ?》
 当然、エンリケとリアムはリュカシオンに目を合わせまいと必死に顔を背けていた。
 そして精霊王からも大目玉を喰らうリュカシオンである。
《精霊王を武器にするなんて前代未聞ですよ! 挙句の果てに私の身体を引き裂くとか何考えてるんです!?》
「だって足首細かったし、精霊だから引き裂いても復活するだろうし……んほぉぉ?」
《いっぺん死んでください!》
 お仕置きの電撃を喰らったリュカシオン、全身の骨が透けてみえるという古典的なオチを見せてくれた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ソラウ・エクステリア
エスパスの台詞と説明文は途中で切れます


❛私の…❜
時空の神エスパスが降
リアムさん達が敵襲を知らせてくれる
❛あ…❜
『悪い後で話を聞くから』『ごめんなさいエスちゃん!』
ライズサンとエミリアーノは驚いていたが臨戦体制に入る
ライズサンは爆破と念動力で吹き飛ばす

エミリアーノはマヒ攻撃と爆撃で相手を吹き飛ばす

【情報収集・視力・電撃・スナイパー】
相手の動きを把握し攻撃を当てる
【結界術・オーラ防御・衝撃波・歌唱・鼓舞・音響弾・範囲攻撃】
リアムさん達を守りながら二人をサポートし音響弾で攻撃
❛仕方…❜
『吹き飛べ!』

❛行き…❜
『これで!』



❛ちく…❜
彼女は次元能力により瞬間移動しながら神罰と弾幕で攻撃した

❛せめて喋…❜


バーン・マーディ
UC発動
残念だ
貴様らが今所属する真っ黒な企業への叛逆を示すなら我が力を貸すこともありえただろう
「洗脳って怖いねー?やりがいとか感情にも訴えるから逆襲しずらいよね?」
よく言うだろう?悪魔は皆優しいのだ
だが…我に牙をむくのであれば叛逆を示すのみ

【戦闘知識】
クノイチ達の陣形と攻撃方法を冷徹に解析し銀静と情報共有

銀静よ…殲滅せよ
一般人には刃は向けるな?
「わかってるさロード。僕もそういうのは本意じゃないしね?」

銀静
【武器受け・二回攻撃・怪力・カウンター】
相手の攻撃は受け止め力づくで弾き飛ばして連続斬撃

射程に敵しかいない時
「本来ならこれが僕の技だよ!」
艦隊斬り発動!
光刃で容赦なくクノイチだけを切断!



「人員欠員! ですが、ひとりが2倍の効率で乗り切れば問題なしドスエ!」
「「ガンバルゾー!」」
 バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)はシャチク・エンチャントを発するクノイチ達に憐憫の眼差しを向ける。
「残念だ。今、貴様らが所属する悪辣で真っ黒な企業への叛逆を示すなら……我が力を貸すこともありえただろう」
 目の前のクノイチ達は、もはやアカダルマファーマシーへの叛逆という考えは絶対に思いつかないほど洗脳されてしまった。人間の心を破壊され、企業の暗部の尖兵に為し下がった彼女らには、自ら思考することももはや出来ないのだろう。
 これに霊剣に封じられた英霊こと銀静が姿を顕現させてくつくつと嗤ってみせた。
『洗脳って怖いねー? 本人のやりがいとか義務感なんかの感情にも訴えるから、刷り込まれちゃうと逆襲しずらいよね?』
「よく言うだろう? 悪魔は皆優しいのだ」
 バーンは憐憫の眼差しを向けつつも一切容赦せんと身構え、背負った身の丈以上の魔剣「Durandal MardyLord」を鞘から引き抜く。
「だが……我に牙をむくのであれば、貴様らに叛逆を示すのみ。銀静、それにそこの銀髪紅眼の小娘……温情を掛けるな。悉く殲滅せよ」
『わかってるさロード。もうこのエリアにはエンリケとリアム以外の一般人もいなさそうだし、別に本気出していいよね?』
 霊剣『Durandal AG』から本格的に受肉顕現化した銀静が肩を鳴らしながら、己を封じていた霊剣の柄を握る。
 一方、いきなり声を掛けられたソラウ・エクステリア(歌姫の時空騎士と時空龍の協奏曲・f38698)はむとっと頬を膨らませていた。
「あのー、こう見えてもボク、クロノドラグマ星で歌姫って呼ばれてたんだけど? 小娘なんかじゃないよ!」
『まぁなぁ、あちらも悪気があったわけじゃねぇみてぇだし、水に流そうぜ』
『というか自己紹介してないもの。名前を呼ばれなくて当然』
 ソラウに付き添う時空龍ライズサンがなだめ、時空龍エミリアーノが正論を突き付けた。
 そしてもうひとつ、彼女に付き添う時空神エスパスが口を開く。
❛あ……❜
 エスパスがクノイチの襲撃を知らせようとするが、当然、他の龍達とソラウも気付くわけで、神の忠告を三者が遮ってしまう。
「敵が来るよ、みんな! 気を付けて!」
『悪い、後で話を聞くから』
『ごめんなさいエスちゃん!』
 エスパスは唖然としたまま、三者がクノイチの集団へ突撃するのをただ後ろから見守るほかなかった。
 ソラウを守護する時空神は、極度のコミュ障で糞雑魚ゴミメンタルの持ち主だったのだ。

 戦闘が始まると、クノイチ達は数の暴力で猟兵達を攻め立ててゆく。
「イヤーッ!」
「キエーッ!」
「ダルマッ!」
 様々なカラテシャウトと共に放たれるサイバークナイ弾幕とオーラバリア砲が押し寄せてくる!
 これにまず体が動いたのが銀静であった。
『こんなの、全部受け流して弾き返せばいいだけだよね?』
 バリアの壁を霊剣で切り裂くと、銀静は霊剣に霊力を注ぎ込み、自身のユーベルコードが発現する。
『玄武門……閉門……朱雀門……閉門……白虎門……閉門……青龍門……閉門……』
 突如、サイバースペースの東西南北に出現した巨大な門が出現して固く閉ざされると、火・土・水・風の属性に属する霊力の奔流が戦場へ一気になだれ込んでくる!
『四門……閉門! 戦場よ、四神の霊力で満たされろ!』
 濁流のように渦巻く四属性の霊力が、クノイチ達のバリアを破壊し、吞み込み、滅ぼしてゆく。
 弱ったクノイチは動きが鈍り、銀静の踏み込みに反応が出遅れてしまう。
『遅いよ!』
 真一文字に振り抜かれた霊剣がクノイチの頸椎を刎ね飛ばした!
「サヨナラ!」
 首を刎ねられたクノイチは潔く挨拶をして爆発四散!
 そのまま辻斬りに移行し、銀静はクノイチの骸をどんどん積み上げていった。
「我も出る……クノイチ共、このバーン・マーディの首をとって手柄を挙げてみせよ」
 炎の闘気で全身を覆い、軍神めいた威圧感でクノイチを圧倒!
 あまりの覇気にクノイチ達が竦み上がってしまう。
「アイエエエ!」
「コワイ!」
「あれはまさか、|赤鬼《レッドオーガ》!?」
「だからどうしたのです! 数で此方が勝ってます! 囲んで棒で叩けば勝てるはずドスエ!」
 ヤバレカバレ!
 企業への忠誠心で危険察知能力が麻痺したクノイチ達がバーンへ全方位から突っ込んでゆく!
 しかしバーンは魔剣を野球の強振フォームめいて振りかぶると、裂帛の雄叫びと共に旋風大回転斬りを放つ1
「ぉおおおおおっ!」
 凄まじい風切り音と共に鈍い音が何度も剣先から発生してゆく。
 それはクノイチ達の骨肉が魔剣の質量に耐え切れずに潰れてゆく音だ。
 たちまちネギトロめいた肉塊へと変わったクノイチ達には目もくれず、バーンは銀静と共に血路を切り拓くために剣を振るう。
 その頃、ソラウはそんなバーンの戦闘に強く惹かれていた。
「すごい! あんな大きな剣を軽々と振り回して、一撃でクノイチ達をやっつけちゃったよ!」
『ソラウ! 俺達のほうがよっぽども凄いぜ!?』
 時空龍ライズサンが念動力でクノイチ達を纏めて爆殺すれば、負けじと時空龍エミリアーノも時間操作による敵の拘束を行い、個別に彼女らを捻り潰してゆく。
『ライズサンの言う通りよ。ほら、エスちゃんも手伝って!』
 時空神エスパスはビクッと身体を竦ませた後、ユーベルコード『|時空の神・heure・espace《ジクウノカミ・ウール・エスパス》』を発動させる。
 これにより、ソラウの全能力が時間経過と共に強化され続け、次元能力と時空操作能力もエスパスと同レベルにまで高まるのだ。
‘これで……’
「ありがとうエスパス! これでサイバークナイも怖くないよ!」
 次元の裂け目を生み出してクナイをクノイチごと吸引するソラウ!
❛仕方……❜
『吹き飛べ!』
 ライズサンの念動力!
 こうかばつぐんだ!
 クノイチ達は爆発四散した!
❛行き……❜
『これで!』
 エミリアーノの時空凍結!
 きゅうしょにあたった!
 クノイチ達は爆発四散した!
❛ちく……❜
「邪魔だ、退いていろ」
 バーンに睨まれた時空神は、無言かつ半泣きになって時空の裂け目に消えていった。
『あれで神様なんだ……神界にSNSがあったら絶対にネット弁慶な陰キャだよね……』
 銀静の冗談は的外れではなく、実際、次元の裂け目に引きこもった時空神はこの戦闘で得たストレスを異次元掲示板へボロクソに書き連ねていた。
❛せめて喋……❜

【うちの主に気に入られたくて尻尾を振るトカゲ2匹クッソダサくてワロッシュwwwwwwwwww】
【それに引き換え、後方で戦況を読み解き適切に主人にバフかけ続ける漏れTUEEEEEEEEE!】
【どちらが有能かは確信的に明らか。謙虚な時空神こそ最強に相応しいしすごくえらいしトカゲは馬鹿】

 ネット創世期のようなコメントセンスを持つ時空神であった。
 ちなみにこの書き込みは神様界隈で「それな!」とめちゃくちゃバズり、時空神がドヤ顔で戦場に戻ったらソラウと二体の龍に「勝手に戦線離脱しするな」と詰められて顔を曇らせた。
「あの集団、何やってんだろ……まぁいいや! それより、宣言通り本気を出しちゃうよ!」
 銀静は霊剣へ特大の霊力を籠めると、その刀身が一気に長大化した光の刃になったではないか!
「本来ならこれが僕の技だよ! 喰らえ! 艦隊斬り!」
 地平線まで伸びてゆく光の刃を横凪ぎに銀静が振り抜くと、クノイチ達は上半身と下半身が真っ二つになって爆ぜてゆく!
「「グワーッ!!」」
 連続で爆発四散する敵の一個中隊に、バーンは銀静の腕前が向上しているのを肌で感じていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
UC継続(絶望
10師団
BARメルシー継続
リアムさんやエンリケ君やご主人サマを継続して護衛しちゃうぞ☆

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の陣形と動きを解析
はぁ…クノイチならもう少しこう男を快楽付けにするジツとかねーのかよ!?
つか抹殺オンリーとかふざけてやがるな!?
という訳でお仕置きしてこい!
「「ひゃっはーー☆」」
【弾幕・念動力・属性攻撃】
いや此奴ら何言ってるんだよ!どう考えてもどブラックじゃねーか!?
「ブラック企業の特徴は洗脳だよ☆お給金よりやりがいと達成感と友情だぞ☆」
怖すぎるなおい!?叩き潰せ!

プラズマ火球弾を乱射して蹂躙
相手の攻撃は念動障壁
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
刻んで強奪祭り!



 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は幼女メルシー大師団への長時間魔力供給で憔悴していた。
「エナドリ飲まなきゃやってられないですね」
「ご主人サマ! さあさあ飲んで飲んで♪」
 相棒のメルシーがスナックのママに扮して冷えたエナジードリンクをカシムにふるまう。
 ここは『スナックめるしー❤』……幼女メルシー10師団分が合体して誕生した、超生命体型移動式スナックなのだ。
 メルシーの身体は賢者の石で出来ており、身体の形や組織構造を自由に変えることが出来る。
 つまり、幼女になって分裂することも出来れば、合体して何かを象る事も自由自在だ。
 それはここで支給されている飲食物も、要するに……そういうことである。
 賢者の石ってすごい。
 カシムはエナジードリンクを煽りきると、一緒に退避していたエンリケとリアムに声掛けた。
「で、どうする? このままメインサーバーまで行けなくはないが?」
 カシムの提案に、エンリケとリアムは首を横に振る。
「実は旦那と話し合ったんだが、俺達は先を急ぐことにした。サイバースペースでもバイクが使えるなら、自分でかっ飛ばしたほうが話が早いってこった」
「すまないね。ここはとても快適なんだけども、少しでも早くメインサーバーに先回りしたいんだ。ほかの猟兵達も護衛についてくれると言ってくれたよ。君たちに不満があるわけじゃない。ただ今は、ブラドの事を思うと1秒でも早く行動に移したいんだ」
 リアムの熱意に、カシムが溜息を吐いた。
「子煩悩も大概にしておけっつーの。分かりました。僕らはゆっくりとクノイチ達を蹂躙しながら後を追いますよ」
「メルシーもクノイチ達をなぶりたいぞ☆」
 さらっとどす黒い発言が飛び出した2人だが、陽動戦力としてはこれ以上ない適材だ。
 エンリケとリアムは店外へ出ると、先程入手した改造二輪車でメインサーバーを目指していった。
「……行ったか。んじゃメルシー。2人を守りつつ……」
「オシオキだね☆」
 スナック内で寛ぐだけの2人は、店内に備わったテレビモニターで幼女化した分身たちの奮戦ぶりを観戦する。
「はぁ……クノイチならもう少し……こう、男を快楽付けにするジツとかねーのかよ!? 感度3000倍ジツとかウマノリジツとかさぁ!? つか業務内容が抹殺オンリーとかふざけてやがるな!?」
「そこは殺し屋部隊だからね? でもえっちな殺害方法がないクノイチなんて需要がないんだよ!」
 アホアホコンビの酷く偏った見解が、外にいる数十万もの幼女メルシーたちに伝播してゆく。
「ひゃっはーー☆ えろくないクノイチはお仕置きだぞ☆」
「縛って吊るして棒で叩くぞ☆」
「ほらここがエエんか? ここがエエんやろ?」
「撃って撃って撃ちまくるぞ☆」
 小型化して増殖した杖型魔砲カドゥケウスから、五感を暴走させる念動光弾を乱射する幼女メルシー軍団!
 この弾幕を浴びたクノイチに、すぐさま変化が起き始めた。
「んほほぉぉ!? 動いただけでビリビリしゅる~!」
「は、はひぃ~! 立ってられにゃい~!」
「しゅごいのぉ! こんらのはじめれ~!」
 感度3000倍属性弾は、被弾させた相手を空気の流れる皮膚感覚だけでも凄まじい刺激となって戦闘不能に陥らせる非人道的魔導兵器なのだ!
 しかし、クノイチ側はシャチク・チャントで部隊を立て直そうとする!
「アカダルマファーマシーは実際家族! 家族の敵には命懸けで立ち向かうドスエ!」
「「ヨロコンデー!」」
 混乱していたクノイチ部隊は、その一言でたちまち耐性が立て直ってゆく!
 感度地獄へ陥った仲間をカイシャクし、削ぎ落されて鋭さを増した狂気で更なるやりがい地獄へと自ら足を踏み入れるのだ。
 なんたる研修されたニューロン構造だろうか!
 これに店内のカシムがぞっと青ざめた。
「いや此奴ら何言ってるんだよ! どう考えてもクソブラックじゃねーか!?」
「ブラック企業の特徴は洗脳だよ☆ お給金より『やりがい』と『達成感』と『友情』や『仲間の絆』重点だぞ☆」
「怖すぎるなおい!? もういい、叩き潰せ!」
「ラジャったよ☆ おーい、みんなー! 『ラストオーダー』の時間だよー☆」
 メルシーのアナウンスが戦場に轟く。
 すると、唐突にサイバースペース中にワーグナーの『ワルキューレの騎行』が流れ出したではないか!
 そのメロディに合わせて、幼女メルシーたちが活発にクノイチ掃討へ向けて動き出した。
「「ぱぱぱぱ~ぱ~ ぱぱぱぱ~ぱ~ ぱっぱっぱ~ぱ~ぱ~♪」」
 バリアを展開するクノイチ達などお構いなしに物量で押し寄せると、クノイチ達を囲んでビーム大鎌で叩く!
 無慈悲なリンチが各所で発生だ!
 更にプラズマ火球弾を乱射してバリア越しに数千度の高熱をクノイチ達へ放って焼き殺し、跡形もなく消し去ってゆく!
「ひゃはー☆ 逃げるクノイチはいなさそうだね☆」
「逃げないクノイチはただの社畜だぞ☆」
「メルシーたちのマグナムで強制ログアウトだぞ☆」
「けつあな確定だぞ☆」
「もっと見せてみろよ、お前の本当のクノイチ(意味深)を☆」
 好き放題に暴れまわる幼女メルシー軍団のおかげで、エンリケとリアムは無事にこの戦域から脱出することが出来た。
 ただ、別の地獄が発生してしまい、この光景をスナックのテレビモニターで眺めているカシムが絶望に打ちひしがられていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!

ワタシのターン! サイバークノイチに攻撃デース!
滅びのフルバースト・マキシマム!
HAHAHA! 粉砕! 玉砕! 大喝采! であります!

おっと、アイサツは礼儀デシタネー。
運転は止めず、全武装一斉攻撃は一時停止して、と。
ドーモ、サイバークノイチ=サンたち。
雇われメイドのバルタン・ノーヴェ、デース!
リアム殿にもエンリケ殿にも、指一本シュリケンひと掠りもさせマセーン!
それでは攻撃再開!

先程ドロップした装甲車を操縦して、巨塔まで進撃であります!
ワタシのUCの射程圏内に入ったクノイチを容赦なく吹き飛ばして、全速前進デース!
お二人を護衛して、メインサーバーまで送り届けるであります!



「リアム殿にエンリケ殿ー! 此処からはワタシが護衛致しマース!」
 バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)が装甲車の運転席側の窓から顔を出して手を振る。
 早速、再会を喜び合おうとした三人だったが、そこへ襲撃してくるクノイチ軍団!
「「イヤーッ!」」
 一糸乱れぬサイバースリケン一斉投擲!
 そのすべてが自由自在に加速減速並びに物理法則を無視して軌道を変えて襲ってくるのだ!
 だが既にバルタンは反撃のための行動に出ていた。
「このワタシにアンブッシュとは命知らずデスネー! ワタシのターン! ユーベルコード発動! サイバークノイチに攻撃デース! 滅びのフルバースト・マキシマム!」
 バルタンは自動運転モードに切り替えると運転席からボンネットへ素早く移動、装甲車に備わった重機関銃のバレルを回転させ、バルタンの右腕から回転弾倉式グレネードランチャー、左腕から火炎放射器を出現させる。更に両足のふくらはぎから銃架が飛び出して身体を固定すると、携行型固定砲台アームドフォードの砲身が彼女の腹部から出現!
 これぞ全武装解放モード!
 戦闘サイボーグメイドの面目躍如だ!
 それらが一斉にクノイチ達へ向けて砲火を噴き上げると、万雷の如き爆音をサイバースペース中に轟かせた!
 KABOOOOOOOOM!!!
 BATATTATATATATA!!!
 SHUGOOOOOOOO!!!
 インフェルノめいた紅蓮の火炎が周囲で何度も爆ぜ、道を塞ぐクノイチ達を吹き飛ばす!
「グワーッ!」
「アババババーッ!」
「メイド強い、ナンデ!?」
 シュリケンはおろか、クノイチ達はまとめて返り討ちに遭って跡形もなく消滅してしまう!
「HAHAHA! 粉砕! 玉砕! 大喝采! であります! おっと、アイサツは礼儀デシタネー。自動運転は止めず、全武装一斉攻撃は一時停止して、と」
 攻撃を止め、ボンネットの上で仁王立ちしたバルタンが合掌したまま直角に頭を下げて奥ゆかしいオジギを披露した。
「ドーモ、サイバークノイチの皆さん。雇われメイドのバルタン・ノーヴェ、デース!」
 そのタツジンめいた所作に思わずクノイチ達も攻撃の手を止めてオジギを返した。
「「ドーモ、バルタン=サン。アカダルマファーマシー直属サツガイ・チームのクノイチです」」
 互いのアイサツが済んだコンマ1秒後、再び砲弾とシュリケンが乱れ飛ぶ!
「リアム殿にもエンリケ殿にも、指一本シュリケンひと掠りもさせマセーン! オーケー、ミニ・バルタン! さっきのスナックで食べてたジャーキーをあげますので、ワタシを手伝ってくだサーイ!」
 バルタンが声を張り上げると、後方から別の装甲車が迫りくる。
 その中には、バルタンを小型化したミニ・バルタン……15cmくらいの大きさの自立型二頭身サポートロボット達が乗り込んでいた。
「「バルバルバルー!」」
 窓から顔を出したミニバルカン達がアサルトライフルの銃口を突き出して三点バースト発砲!
 TATATA! BATATA! TATATA!
「「ンアーッ⁉」」
 クノイチ達は思わぬ増援に次々と倒れてゆく!
「いい調子デース! 全速前進デース! このままメインサーバーまで送り届けるであります!」
 バルタンも全武装解放モードのまま、射程内に入ったクノイチを容赦なく爆殺しながらエンリケとリアムを守り抜いてみせたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エリン・エーテリオン
姿は虹髪で髪が炎の様になり虹彩が星型、雲の様な羽衣が背中に1つ腰に2つ周りに星型の虹炎がある

アルコイリスと一緒にブラッドムーンは斬撃波と電撃を合わせた攻撃する

エキドゥーマはハッキングとマヒ攻撃で動きを封じオーラ防御と衝撃波でカウンターしながらリアム達を守る

次元能力とは瞬間移動など何でもあり
の力

ふん!馬鹿め!俺の優秀な仲間が貴様達の自慢のセキュリティーに触れさせ新たな力を作るのが目的よ!


派手!騒乱!自由!
ドーモ虹炎の神エストレジャ・アルコイリスデス!ドガーン
ポーズを決めながら相手にアイサツをする

アイサツを終えたら次元能力で瞬間移動だ!

いきなり現れた俺に驚いている奴らに虹炎の斬月!(UC+斬撃波+範囲攻撃)
これで地味な雑魚を派手に消してやるぜ!

シュリケンを俺は掴み(属性攻撃+UC)自由の力で虹炎に変える。
制御を失ったシュリケンを返してやろう!イヤー!

天候操作+UC
雷雲を発生させて雷を奴らに当てる
俺は範囲から逃れた奴に自由の力で雷を掴み奴らに投擲する



楽しみだ!奴らに虹炎神楽を振るうのがな!



 メインサーバーへ電脳バイクを駆って爆走するエンリケとリアム。
 しかし先程までわらわらといたクノイチ達が現れない。
「よく分からねぇが、今がチャンスだぜ!」
「ああ、なうべく距離を稼ごうか」
 何も知らない2人はこの戦域をスルーしていった。

 さて、なぜこの戦域にクノイチどころかサンシタニンジャ達もいないのかといえば。

「ハハハハハハハハハハハハハハハッ! 死ねぃ!」
「「グワーッ!!!」」

 ワッザ⁉
 炎のようにうねりまくる虹色の頭髪の異形が拳で空間を『殴る』と、遠く離れたクノイチ達が七色に輝きながら爆発四散したではないか!
 いったい、どのようなカラクリか!?
「何だこれ! 体が温かい! とっても楽しい! アハハハハハ!」
 目の焦点が合ってない異形の背中には、曇状の羽衣を2つ纏っている。ひとつは背中に、もうひとつは腰回りに土星の輪のように二重のリングとして浮かばせ、周囲に星形の虹炎が衛星めいて飛び交っている!
 その両端に従えるのは……崩壊邪神王龍ブラッドムーンとスマホ型邪神龍エキドゥーマ!
 間違いない、この異形はエリン・エーテリオン(邪神龍と虹炎の神と共に世界を駆ける元ヤンの新米猟兵・f38063)がユーベルコード『|虹炎の神・estrella・arcoiris《コウエンノカミ・エストレジャ・アルコイリス》』で神へ至った姿だ!
「派手! 騒乱! 自由! 闘争! ドーモ! 虹炎の神エストレジャ・アルコイリスです!」
 奥ゆかしい直角オジギだ!
 そしてアイサツしただけで次元概念を破壊する虹炎が制御できずに爆発!
「「アババババーッ!」」
 巻き添えを喰らったクノイチ達が天高く打ち上げられて01データの破片となって消滅してゆく!
 凄まじい破壊力だ!
「アイエエエッ! あんなのテストに出ないよぉ……!」
 逃亡しようとしたクノイチが踵を返して駆け出す。
 だが、次元の裂け目を通って瞬間移動したエリンに目の前を阻まれてしまう!
「アイエエエエエエッ!!!」
「ふん! 馬鹿め! 逃げられると思ったか! 爆ぜろ!」
 エリンに手をかざされた瞬間、虹色に燃える斬撃波がクノイチの身体を切断!
「サヨ……ッ!」
 クノイチはアイサツを終える前に骨まで燃え尽きて焼失してしまった!
 この光景を目の当たりにしたクノイチ部隊は逃げら得ない事を悟ると、一斉にサイバーシュリケンを一心不乱にエリンへ投げまくる!
「モハヤコレマデー!」
「カミカゼアタック!」
「イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!」
 高密度のシュリケン弾幕は常人ならば一瞬でネギトロめいた肉塊に成り果ててしまう殺傷力を誇る。
 しかし、今のエリンは虹色の炎と次元概念を操る神に居たりし存在!
 ある意味、ニンジャより強い存在、ヌンジャに最も近い生物と言えよう!
「アハハハハハッ! 遅い遅い遅い!」
 エリンの目の前の空間がパックリ避けてシュリケンが吸い込まれると……。
「「グワアアァァァアアアーッ!!」」
 なんと、クノイチ部隊の背後に次元の裂け目が出現し、彼女らが放ったシュリケン弾幕が飛び出してきたのだ!
 哀れクノイチ部隊は自ら放ったシュリケンへ命を落としていく!
 だがシュリケンは左右からも飛んでくる!
「行くぜ! はぁぁぁ!」
 気合の咆哮と共にエリンの左右の腕が千手観音めいた残像を映しながら高速に動くと、飛んできたシュリケンヲ全て指の間にキャッチしてみせた!
「制御を失ったシュリケンを返してやろう! イヤーッ!」
「「グアーーッ!!!」」
 左右のクノイチ達が一瞬でミンチ肉に成り果てた!
「ふん! 俺の優秀な仲間が貴様達の自慢のセキュリティーに触れさせることで、俺の新たな力を作るのが目的よ! そのためにここで死ね!」
 エリンはサイバースペースで雷雲を発生させると、轟音と共に落ちてきた落雷を素手で掴むと、他のクノイチ部隊へ向けて全力投擲!
「ライトン・ジツ! イヤーッ!」
「「アババババーッ!!!」」
 悲鳴と共に多くのクノイチ部隊が黒焦げになって01データへ還元されてゆくのを見守ったエリンは、愛用のバイク『デストラクション』に跨ってエンリケとリアム達を追い掛けていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フラーウム・ティラメイト
敵襲前

ニンジャ…興味深いです

『気持ちは分かるけど今は仕事に集中』マーアリアは私に注意する


作戦は
1マーアリアがリアムさん達を守るために結界術を貼る
2私が結界術である程度敵を閉じ込めて私は跳弾と衝撃波を組み合わせて攻撃する(範囲攻撃)
3ソドムは電撃と爆撃で近くの敵を攻撃する

『…俺達の数が少なすぎるぞ?防戦一方になるのは目に見えている』
ソドムは質問する
『いい質問です。まずはこれを…』『これは機械蟲。彼らに情報収集をしてもらっている』

機械蟲の映像で敵の作戦は筒抜けだった

私達を後ろから攻撃する部隊の様だ

『馬鹿だなおい!』

『敵には機械蟲を通して私のUCで言いなりになるのは確認してある』



『リアムさん達にはこれを…』
マーアリアは蟲(呪殺弾発射可能+オーラ防御)を渡す


敵襲時

『サイバークノイチ命令です。仲間を配布した爆破蟲で殺しなさい』

敵は洗脳された仲間に半分吹き飛ばされる
因果獣化したマーアリアが次元能力で
瞬間移動しながら敵を斬撃波で攻撃

後は作戦通りに実行

『…マーアリア一人でよかったんじゃね』
ソドムは呟いた



 フラーウム・ティラメイト(因果獣と因果を喰らう者『オベイ』を宿す探究者・f38982)はニンジャという存在に興味を持っていた。
「ニンジャ……興味深いです」
『気持ちは分かるけど、今は仕事に集中よフラーウム』
 隣で半透明のまま寄り添うのは因果獣皇マーアリア。
 フラーウムの命の恩人であり、彼女と共に永遠に近い時間の中で封印の眠りについていた怪物だ。
 彼らはエンリケとリアムと合流すると、早速マーマリアが防護結界で味方側を包み込む。
『これで相手のバリア弾幕は防げるわ』
 そう告げると因果獣皇マーアリアは本来の力を発揮するべく、フラーウムの持つアイテムを媒介にしてサイバースペースで顕現を果たす。
 悪魔の翼と禍々しくねじ曲がった角を持ち、凄まじい フラーウム・ティラメイト(因果獣と因果を喰らう者『オベイ』を宿す探究者・f38982)はニンジャという存在に興味を持っていた。
「ニンジャ……興味深いです」
『気持ちは分かるけど、今は仕事に集中よフラーウム』
 隣で半透明のまま寄り添うのは因果獣皇マーアリア。
 フラーウムの命の恩人であり、彼女と共に永遠に近い時間の中で封印の眠りについていた怪物だ。
 彼らはエンリケとリアムと合流すると、早速マーマリアが防護結界で味方側を包み込む。
『これで相手のバリア弾幕は防げるわ』
 そう告げると因果獣皇マーアリアは本来の力を発揮するべく、フラーウムの持つアイテムを媒介にしてサイバースペースで顕現を果たす。
 悪魔の翼と禍々しくねじ曲がった角を持ち、凄まじい巨躯を誇り、見るものをもれなく恐怖に落としいてる風貌は、まさに皇(おう)の名がつくに相応しい。
 因果の支配者として君臨するマーマリアは、森羅万象の因果を捻じ曲げ、クノイチ部隊の伏兵が背後から迫っているのを感知した。
 そして、おもむろに宣告する。
『サイバークノイチへ命令です。仲間同士で殺し合いなさい』
 因果の支配者であるマーマリアにとって、下等なクノイチ部隊の個々の自我を支配することなど造作もない。
 クノイチ部隊は無意識のまま同士討ちを始め、勝手に壊滅していくのだった。
「マーマリアは強いですね」
 フラーウムは己の事のように、マーマリアの活躍を喜んで笑った。

大成功 🔵​🔵​🔵​

箒星・仄々
ブラドさんのことをジーザスと呼ぶのは
どういう意味なのでしょうか…?
リアムさんはご存知のようですが
今は後回しです

ブラドさんの為にも
エンリケさんリアムさんを
絶対に守り抜いて
ここを突破します

引き続きペロペロ作戦です
お二人をペロしておけば
高速のクナイも残像もつるっと無効化です

自分自身の他
ご希望があれば
他の猟兵の方もペロいたしましょう

クナイをつるっと滑らせて受け流しながら滑走
残像の上を滑って跳躍したりもしますよ

摩擦抵抗を減じた速くて鋭い刃を振るって
クノイチさん方を貫いたり
ペロして機械部分をバラバラにしたりして
機能停止にしていきます

文字通り、身も心も
アカダルマさんの傀儡に
なってしまわれているのですね
骸の海を過剰投与されたのですから
無理もありません
お可哀想に

もう元へ戻してあげられないのが
悔しいです
せめて海へと導きましょう

終幕
鎮魂曲を再び奏でながら滑走し
黒の巨塔へ向かいます


セイカ・ヤブサメ
【アドリブ連携OK】

社畜オーラが十分に練られてやがる…さっきのサンシタ共よりは気骨がありそうなニンジャじゃあないかい!
だが雑魚どもに|殺《ト》られるような|命《タマ》は持ち合わせちゃないんでね、通らせてもらうよ!

エンリケ達の護衛をしながらの戦闘、かなり難易度は高そうだが……うおおおっ!?
アタシ達の横をアホみたいな速度でトラックがすっ飛んで…前方のニンジャ共を撥ねちまいやがった!|虚像《ウッソ》だろ!?

しかも派手に荷物をぶち撒けやがった……いや、こいつは好機だ!
トラックが撒き散らした荷物が丁度良くルートを確保してくれやがった!南無阿弥ハレルヤだ!
エンリケ、ついてきな!メインサーバーまで先導するよ!

障害物を避けつつエンリケや他の猟兵達を障害物ゾーン外に【道案内】して、全員が抜けきったら障害物になってる|爆発物《ニトロ》目掛けて散弾を放ち起爆、追撃してくるニンジャ連中を吹き飛ばしてやる!

|不運《ハードラック》と|踊っ《ダンス》ちまったんだ、ダメ元でアカダルマに|労災申請してみるんだね!



「もうすぐバトルフィールドの端に到着だ! ここを超えればメインサーバーの塔までもうすぐだぜ!」
 エンリケの歓喜の声に、合流した箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)とセイカ・ヤブサメ(ハイウェイの戦女神・f36624)が深く頷く。
 箒星は自身の影から召喚した雌のメカジキことランさんに跨り、セイカはヴァルガニー社製の大型二輪車VLA-MB03「ヴァルチャー」を自身の手足のように駆る。
 他の猟兵達の大攻勢によって、残るクノイチ部隊も僅か。
 ここが本当の正念場だと箒星もセイカも決意をみなぎらせた。
「さあ、ブラドさんの為にも、エンリケさんリアムさんを絶対に守り抜いて此処を突破します。セイカさん、がんばりましょう」
「ああ! ここまで来たら|特攻《ブッコミ》しかないだろ!? エンリケ達の護衛をしながらの戦闘、かなり難易度は高そうだが……ここで背中見せたら背中の|団章《エンブレム》が廃るってもんさ!」
 セイカが袖を通すレザーベストは、伝説のバイクチーム「ハイウェイ・ヴァルキリーズ」初代総長のみが袖を通すことを許されたレガリアだ。その背には8本脚の神馬スレイプニルに騎乗する聖なる戦乙女が刺繍されている!
「エンリケ! リアム! 根性見せやがれ! 出来ないとは言わせねぇからな⁉」
「勿論だぜ、セイカの姐御! ここまで来たらさすがに腹括るさァ! リアムの旦那もだろォ!?」
「愚問だな! この作戦を決行した時点で、私の覚悟は完了している!」
 エンリケとリアムの目は本気だ。
 セイカもこれ以上煽るのは野暮だと思い、前を向いて前方で待ち構える最後のクノイチ部隊を見据えた。
 と、ここで箒星がリアムへ疑問を投げかける。
「すみません。戦闘の前にどうしても聞いてみたいことがあるのですが」
「このタイミングでかい? ……手短に頼むよ」
「ありがとうございます。では、ブラドさんのことを『被検体ジーザス』と呼ぶのはどういう意味なのでしょうか……? リアムさんはご存知のようですが」
 この質問にリアムの表情が途端に曇りだす。
「……すまない、それはまた時間があるときに必ず答えよう。それに、今は君たちに余計な情報を与えて混乱させたくない。事実を話すには時期尚早なのだよ……許してくれないか?」
「おっと、秘密主義は感心しないねぇ? ブラドは救世主だとか言ってた気がするが、何か関係があるのかい?」
 セイカが追及するも、リアムは重く口を閉ざしたままだ。
 やむなく箒星はすぐに気持ちを切り替え、目の前の戦闘に集中することにした。
「分かりました。今は後回しです。リアムさんのお考えもあるでしょうから、まずは目の前のクノイチさん達を骸の海へとお還ししましょう」
 箒星は再び全身をペロペロと舐め回す。
 ユーベルコード『猫の毛づくろい』で全身の摩擦抵抗力を極限まで低減させてゆくのだ。
「これでクナイは刺さらずにつるんっと後ろへ滑っていきます。セイカさんもエンリケさん、それにリアムさんも念のため如何です?」
「アタシは大丈夫だ! テメェの身の安全はテメェで出来なくちゃねぇ?」
 ヴァルガニー社製のチューブ式散弾銃ことVLA-SG06「ツイスター」の残弾数を確認したセイカ。
「……チッ。ここでアタシが|再充填《リロード》する暇はなさそうだ」
 ほどなくして片手運転のままクノイチ部隊とセイカは接敵!
「「ドーモ、猟兵=サン。アカダルマファーマシー直属サツガイ・チームのクノイチです」」
 一言一句違わぬアイサツ!
 実際シャチク・マインド重点な一糸乱れぬクノイチ部隊のアイサツは、奥ゆかしさの中に確かな狂気を感じさせた。
 だがセイカはニンジャではないので、アイサツ中のクノイチのひとりの頭を散弾銃で問答無用で吹き飛ばした!
 BLAM!!!!!!
「グワーッ!?」
「お行儀良くしてられっか! 先を急いでんだ、退きな!」
 なんたるスゴイシツレイか!
 いや、これはセイカの戦略だ!
 実際、セイカは目立つ言動でクノイチ達を煽りててみせる。
「社畜オーラが十分に練られてやがる……さっきのサンシタ共よりは気骨がありそうなニンジャじゃあないかい! だがお行儀重点じゃ鉄火場はサバイヴできないんだよ! それに、こちとら雑魚どもに|殺《ト》られるような安い|命《タマ》は持ち合わせちゃないんでね、強引に通らせてもらうよ! ほら悔しかったらアタシの首を獲りにこいや! |全員まとめて地獄行き《ゴーイング・トゥー・ヘル・オール》さ!」
 ここまで言われてしまえばクノイチ達も黙っていられない。
「標的はいつでも殺せます! 今は目障りな猟兵をサツガイ重点なドスエ!」
「「ヨロコンデー!」」
 セイカの丁々発止が功を奏し、エンリケとリアム達から敵のヘイトを奪った!
 だがこのままではセイカも|徐々に窮地《ジリープアー》に陥ってしまう。
 そこで、セイカはいきなり残弾少ない散弾銃とキットをリアムへ放り投げた!
 リアムは焦らずそれをキャッチ!
「悪いが弾ァ籠められるかい? ジェントルマン?」
「ふむ、ヴァルガニー社製か。手入れも行き届いていて中々いい仕事をしているじゃないか。これなら多少時間をもらえれば、なんとか出来るはずさ」
「意外だね、研究者のもやしっ子だとばっかり思ってたよ。じゃあ頼んだ!」
 セイカはヴァルガニー社製超振動剣「メイトウ」がひとつ、VLA-KVB01「ムラクモ」を起動させて刀身を振動熱で真っ赤に染めてあげてゆく。
 そして飛び込んできたクノイチ達の胴体や首ををバターのように容易く斬り飛ばしてみせる!
「「グワーッ!!」」
 まさに一騎当千だ!
「オラァッ! こんなもんかい、クノイチとやらの実力は!? アタシをガッカリさせんな!」
 飛来してくるサイバークナイもムラクモの刃の前ではオリガミ同然、スパスパと真っ二つに斬り咲かれてしまう。
「そんなトロい攻撃じゃアンタ、“|事故《ジコ》”るぜ? |走り屋《バイカー》の勘が囁くのさ」
「では、私が事故らせるというのはどうでしょう?」
 箒星がメカジキを疾走させる!
 メカジキの体表も舐め取ることで、空気抵抗を極限までゼロに近付けて加速しているのだ!
「文字通り、身も心もアカダルマさんの傀儡になってしまわれているのですね……骸の海を過剰投与されたのですから無理もありません。お可哀想に」
 箒星は降り注ぐサイバークナイを体毛でツルツルと受け流しながら突撃すると、クノイチ達とすれ違いざまに足元と地面をペロッと舐め回した。
 すると、クノイチ部隊は全員すっ転んで立てなくなってしまう!
 まるで氷の上で懸命に立とうとしているかのようで無様な姿を晒すクノイチ達は、仕留めるのに格好の的であった。
「もう元へ戻してあげられないのが悔しいです。せめて私の剣で骸の海へと導きましょう」
 魔法剣カッツェンナーゲルの剣先に炎属性の魔法をエンチャント!
 バーナーカッターめいた業火の刃が、クノイチ達の心臓や頸動脈を焼き切って次々と絶命させて『帰還』させてゆく。
「私はすべてのオブリビオンを斃すことで救済できると信じています。なのでこれは救いなのです。どうか私の剣で安らかにお休みくださいね」
 箒星の確固たる信念のもと、振るわれる救済の焔刃がひとり、またひとりとクノイチをサイバースペースから“解放”してゆくのだ……!
「グワーッ!」
「オタッシャデー!」
「サヨナラ!」
「アバーッ!」
 地面に立てないクノイチなど、まな板の上のウナギ同然である。
 しかし、彼女らの受難はこれだけでは終わらなかった。
「WRRRRRRYYYYYYYYY!!!!!」
 ワッザ!?
 突然聞こえてきた奇声とエンジン音!
 このクノイチ達の部隊を指揮するリーダーと思しき女が、大型トラックに乗り込んで猛スピードで突っ込んでくる! その速度はマッハ5を超える勢いだ!
「モハヤコレマデー! なんたる幸運か! 突然目の前にトラックが出てきたドスエ! しかも、このトラックには大量の爆発物が積んである! このまま突っ込んでカミカゼアタック重点ドスエ!」
 なんたるデーモンめいた決死の自爆テロか!
 だが実際突っ込まれたら猟兵達でも被害甚大、かつエンリケとリアムはオタッシャ案件だ!
「なるほど、キュウソ・ネコカミとはよく言ったものです」
 箒星は唐突にトラックの車線上に飛び出ると、素早く地面の一か所を集中的に舐め回して退避してゆく。
「何をやろうと無駄ドスエ! ヤバレカバレ! イヤーッ!」
 クノイチがアクセルをベタ踏みにした、まさにその時だった。
 摩擦抵抗力がゼロになった地面を大型トラックが通過すると、たちまちスリップして凄まじい勢いで横転していった!
「アババババーッ!」
 巻き添えを喰らって吹っ飛ぶクノイチ達!
「うおおおっ!? アタシ達の横をアホみたいな速度でトラックがすっ飛んで……前方のニンジャ共を撥ねちまいやがった! |虚像《ウッソ》だろ!? しかも派手に荷物をぶち撒けやがった……!」
 唖然とするセイカ。
 箒星が舐めてない場所を確認しながらハンドルを切り、散らばった爆発物の入った段ボールの山々を避けてゆく。
 これは一体、何が起きたのだろうか?
 実は箒星の手柄でもあるが、セイカが無意識に口走ったユーベルコードの詠唱のおかげでもあった。
 それは『|恐ろしく不幸な事故《グレイトフル・ハードラック・ダンサー》』というユーベルコードで、前触れもなくマッハ5.0以上で突っ込んでくるトラックを召喚して敵にぶつけるという効果を発揮するのだ。
 乗り込んだクノイチは目の前に突然現れたトラックに反撃の機を見出したのだろうが、残念ながら最初から猟兵側の掌の上だったのである!
 そうとは気付いていない様子のセイカはリアムから再充填された散弾銃を受け取ると、銃口をそこら中に転がる段ボールへ狙いを定めた。
「いや、こいつは好機だ! トラックが撒き散らした荷物が、丁度良くルートを確保してくれやがった! 南無阿弥ハレルヤだ! エンリケ、ついてきな! メインサーバーまで先導するよ!」
 そう告げたセイカが前へ出ると、トラック付近の段ボールへ散弾銃を2発連続発砲!
 爆発物は追撃してくる残党共を容赦なく爆発四散させ、立ち込める真っ黒な煙が敵の視界を遮って行動を封じてしまった。
 その間に障害物を避けつつエンリケや他の猟兵達を障害物ゾーン外に誘導したセイカは、駄目押しで残りの爆発物へ目掛けて散弾を放ち起爆!
「カラダニキヲツケテネってな!」
 BLAM! BLAM! BLAM!
 KABOOOOOOOOM!!
 大型トラックが連鎖誘爆して車体が何度も飛び上り、破片を撒き散らしては周囲の段ボールへ引火させてさらに延焼してみせる。
 これに、振り返りながら走り去るセイカがせせら笑った。
「だから言っただろ? お前らは|不運《ハードラック》と|踊《ダンス》っちまったんだ、ダメ元でアカダルマに労災申請してみるんだね! 福利が充実してんだろ?」
「これがこの世界でいうインガオホーというやつでしょうか……他人の人生を企業の都合で弄ぶなど、やはりアカダルマファーマシーは許せません」
 箒星はセイカの元まで後退して、諸悪の根源であるアカダルマファーマシーへの義憤を募らせていた。
「そしてセイカさん。見てください。あれが黒い塔……メインサーバーです。大きいですね」
 肉球の指で天を差す箒星は、目の前にそびえたつ真っ黒なモノリスめいた塔を見上げる。
 もうすぐ、目的地に到着し、イチかバチかの大勝負の時を迎えるのだ。
 エンリケとリアムも表情が引き締まる。
 デスゲームを突破した彼らの前に現れるという、アカダルマファーマシーからのニンジャエージェントとは、果たして何者なのだろうか……?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ハヌマーン』

POW   :    電光石火
全身を【緑色のオーラ】で覆い、自身の【速度】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    疾風迅雷
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【速さ】から【なる超高速連続攻撃】を放つ。
WIZ   :    獅子奮迅
【すごい機動力】によりレベル×100km/hで飛翔し、【助走距離】×【スピード】に比例した激突ダメージを与える。

イラスト:雲間陽子

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ラスク・パークスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――メインサーバータワー内部・データ保管庫。

 アカダルマファーマシーから派遣されたニンジャエージェントことハヌマーンは、素子キー化された極秘データを己のサイバネボディーに格納してゆく。
 こうすることで万が一の際に手が塞がらずに戦闘へ移行できるうえに、一目では極秘データを持ち出したとは思われないからだ。
「フン……クノイチ達は所詮陽動の捨て駒だ。猟兵達がイヌ共とじゃれ合っている間に私がデータを回収、離脱する……我ながらスマートでスピーディーなビズ・スタイルだ」
 このサイバーザナドゥ世界でハヌマーンと名乗るニンジャは数多いが、それは身に纏うエメラルドグリーンのサイバネスーツの名称を便宜的に自身のニンジャネームとして流用しているだけだ。
 だが、ここに居る彼こそが真のハヌマーン……アカダルマファーマシーのゲノム改竄技術と重サイバネ手術によって、風よりも早く駆け抜ける俊敏性を持って生まれたエリートサイバーニンジャなのだ。
「しかし、回収するデータは極秘事項だけとオカミは言っていたが……実際“どの極秘事項”のデータかまでは指定されなかった。何故だ? 私の裁量に任せる、というのか? 確かに被検体ジーザスに関するデータ回収はマストだが、他にも表に出せない極秘データなどごまんとあるじゃないか。まさか、すべてを回収して来いというのか? それでは私の積載データ量が想定以上になって速度が落ちてしまうじゃないか! くそっ! オカミは現場を何もわかっちゃいない! サイバースペースでは多くのデータを抱えたら、その者の動きが鈍るのは常識ではないか!」
 ハヌマーンはまたこれか、と嘆いた。
 というのも、アカダルマの現場事情の軽視は今に始まったことではなく、優秀な人材にほど無理難題を吹っかけて遂行させようとする『エース依存体質』なのだ。
 その分、リターンも大きいが実際ハイリスクだ。
 だがハヌマーンはチャドーの呼吸でニューロンの荒ぶりを抑えると、躊躇せずに次々と上司の汚職や非人道的実験のデータの数々も自らのサイバネボディーへ格納してゆく。
「……私は誰だ? 疾風怒濤のハヌマーンだ! 超過データ量を抱えたとしても、私は世界最速! それにこの程度の危険なビズ、今までも何度もこなしてきた! ヤレバデキル! ヨロコンデー! ガンバルゾー!」
 己をシャチク・チャントで奮い立たせ、素子キー化された極秘データを持ち出してメインサーバータワーから離脱しようとした、その時だった。

「出てきたぞ! 猟兵の諸君、奴がアカダルマのニンジャエージェントだ!」

 出口で待ち構えていたのは、アカダルマを裏切った元バイオ兵器研究部総長ことリアム・フォスター!
 そして彼をここまで連れてきた運び屋のエンリケ、そして2人をニンジャ達から護衛し続けてきた猟兵達だ!
 ハヌマーンはサンシタではないので、むやみやたらに悲鳴を上げたり取り乱したりなどしない。
 ただ小さく舌打ちをしたのちに、一目散にログアウトポイントへ逃亡を開始した!
 まさに『カチグミは実際逃げ足がハヤイ』というコトダマの通り、ハヌマーンは交戦よりもデータを抱えたままサイバースペースからの離脱を優先したのだ!
「……くそっ! あの優男! 私の行動を読み切っていたのか! 恐らく被検体ジーザスのデータが奴の狙い! 自分のパスコードが凍結されたがゆえに、私がタワーから持ち出すのを待ち構えていたのか! あのアブハチ野郎め!」
 凄まじいスピードで遠ざかってゆくハヌマーン!
 しかし、今のハヌマーンはデータ超過による速度制限のバッドステータスを常時喰らい続けてる。
 これはハヌマーンに甚大なダメージを与えれば、その衝撃で極秘データが籠められた素子キーが零れ落ちることを意味する……。
 すべての極秘データの素子キーは吐き出せるか不明だが、奴の動きが制限される範囲内で素子キーを奪えば、ハヌマーンの撃破とアカダルマファーマシーへ損害の一挙両得が可能だ。
 今ならまだハヌマーンの背に追いつける!
 猟兵よ、疾風怒濤のハヌマーンを撃破して極秘データを奪い、高熱で伏せるブラドを救うついでにアカダルマファーマシーへ損害を与えよ!

 ユーベルコードの高まりを感じる……っ!
メイスン・ドットハック(サポート)
『めんどーじゃけど引き籠る為に』

アメジストのクリスタリアンで、熟練の電脳魔術師
攻撃手段は電脳魔術・もしくは電脳魔術や現代技術を使ったトラップ
電脳魔術はミサイルや機銃、大型兵器も精製可能
トラップは地雷、機雷、ワイヤートラップなど様々
またハッキング技術も長けており、機械コンピュータはもちろん、電脳魔術を応用することにより、空間に直接ハッキングを仕掛け、情報を収集することもできる
正々堂々よりかは、搦手で弱点を的確に攻撃するタイプ
心理誘導をしたり、囮を使ってなどもする
仲間との連携は歓迎

喋り口調は広島弁
「じゃけん→じゃけー」「じゃけえのう→じゃけーのー」と語尾を伸ばすのが特徴的


島津・有紗(サポート)
絡み・アドリブ歓迎
「じゃあ、始めましょうか」
戦闘前にイグニッションカードから装備を展開して装着します。
味方と連携しつつ索敵しながら行動し、相手との距離に合わせてなぎなた、強弓、ガンナイフを使い分けて戦います。
味方と連係する場合は、攻撃より味方の支援を優先します。
UCは状況に合わせた物を選択して使用します。



 戦闘を避けてデータ回収を優先して逃亡を図ったハヌマーン。
 メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)と島津・有紗(人間の戦巫女・f04210)は敵を足止めするべくハヌマーンの前に立ちはだかった。
「あんなぶち速えー猿を足止めって……めんどーじゃけー」
「メイスンさん、気を付けないとやられちゃいますよ」
 やる気が出ないメイスンに対して、津島はイグニッションカードから装備を顕現させて身構える。
 ハヌマーンはマッハ13もの超音速で2人へ突っ込んでくる。
 このままでは高速連続攻撃で蹴散らされてしまうだろう。
「そこをどけ! 私はお前たちに構ってる暇などないんだ! 退かないならカラテで押し通るまでだ!」
 重サイバネスーツのスラスターを全力噴射させて突撃するハヌマーンに、まずはメイスンが欠伸混じりに手を動かした。
「そんじゃー迎撃開始じゃけーのー。此処がサイバースペースなんの地の利でしかないじゃけー、覚悟しーやー」
 メイスンは電脳魔術から浮遊追尾型電脳レーザー砲ユニットを操作し、マイクロミサイルを顕現させると、それらを一斉にハヌマーンへ発射!
 これにハヌマーンは迂回を強要されて左へ大きくルートを変更!
「なんの! この程度の弾幕など遅い! イヤーッ!」
 まさに疾風怒濤! 豪雨の如く降りしきる弾頭とレーザーを高速機動で連続回避するハヌマーン。
 これがエリートサイバーニンジャのポテンシャルだ!
 だがもうひとり、島津の存在も忘れてはならない。
「風よ! 吹き荒れなさい! |浄化の嵐《ピュリフィケイション・ストーム》」
 ユーベルコードで光を纏った嵐を巻き起こしたしまずは、メイスンと自身を優しい風で回復しながらハヌマーンへ大粒の雹を含んだ猛烈な雷雨で攻撃してゆく。
 だがハヌマーン、全く恐れずに島津へ突っ込む!
「馬鹿め! こんなユーベルコードで私を止められると思うな! イヤーッ! イヤーッ! イヤーッ!」
 一瞬で三連撃を放つハヌマーンのカラテが、島津の顔面を強かに殴り抜いた。
 島津はガードする間もなく吹っ飛ばされ、悲鳴も出せずに地面の上を数回跳ね転がる。
「痛っ……回復がなければ意識が飛んでました……」
「あんた、大事ないんか? あとは僕に任せてくれんかいのー」
 島津を起き上がらせたメイスンは告げる。
「この暴風雨のおかげで猿は空気抵抗を受けて減速せざるをえんじゃけー、ここで僕のユーベルコードの出番じゃーのー」
 メイスンは電脳魔術を素早く構築し、ユーベルコードを繰り出した。
「無限竜ワームの最速の雷、と言った所かのー」
 ユーベルコード『|薔薇の魔女よ、雷と共に去れ《ブルーローズ・ライトニング》』!
 帝竜ワーム培養体を召喚し、雷と薔薇のブレスによる素早い一撃をハヌマーンへ放つ!
 更に呼び寄せた雷雲の海で、雷と呪いの力を蓄えることで培養体が加速!
「ほれほれ、逃げ切ってみせんかーい」
「チィッ! 私のスピードに食らい付いてくるとは!」
 メイスンが呼び出した培養体を振り切るために、ハヌマーンは思わぬ労力を割く羽目になった。
 結局、2人を振り切る事は出来たが、ハヌマーンにとっては大幅なタイムロスになってしまったのは言うまでもなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミルディア・ディスティン(サポート)
「サポート?請われれば頑張るのにゃ!」
 UDCでメカニックして生計を立ててるのにゃ。
 『俺が傭兵で出撃して少し足しにしてるがな?』
 ※自己催眠でお人好しで好戦的な男性人格に切り替わりますがデータは変わりません。

 ユーベルコードはシナリオで必要としたものをどれでも使用します。
 痛いことに対する忌避感はかなり低く、また痛みに性的興奮を覚えるタイプなので、命に関わらなければ積極的に行動します。
 公序良俗は理解しており、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。むしろ積極的に助ける方です。
 記載の無い箇所はお任せします。よろしくおねがいします。


千早・鴉綺(サポート)
「仕事だ」
戦場の状況、各猟兵の状況を把握、適材適所に動けるように補助に回ります。
お話を進めるための質疑応答等にもどうぞ。

ユーベルコードは状況に合わせて適用して下さい。
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

連携アドリブ歓迎。
NG→BL系、お色気系。



「チィッ! 余計な邪魔が入ってしまった! 急がねば!」
 エリートニンジャエージェントことハヌマーンはサポート猟兵を振り切ってサイバースペースからのログアウトポイントへ急いで向かう。
 しかし他にも足止め役のサポート猟兵はまだまだ現れる。
 今度はミルディア・ディスティン(UDCの不可思議メカニック・f04581)と千早・鴉綺(|武装機械《トリプルアポカリプス》・f02816)がハヌマーンの前を阻んだ。
「おい、止まれ! こっから先は通行止めだぜ!」
 ミルディアは自己催眠術で好戦的な男性人格を呼び起こして戦闘に臨む。
 タブレット形状の電子デバイス型術具ことグランデヴィアを起動させると、ユーベルコード『サモニング・ガイスト』で古代の戦士の霊を召喚すると加勢させた。
「いけ、古代の戦士! 奴を止めろ!」
 命令された古代の戦士の霊は手にした槍の穂先に炎を宿し、風切り音がするほど振り回してハヌマーンの前へ飛び出る!
 同時に鴉綺も愛用の大太刀『紅炎』を鞘から抜き払って古代の戦士に並んでガードの構えだ。
「さぁ、仕事だ。来い、猿風情のニンジャ。俺が受け止めてやるよ」
 これにハヌマーンは猿面サイバーマスクの下でせせら嗤う。
「馬鹿め! マッハ13で飛来してくる物体に激突されたら、どんな奴でもネギトロの肉塊になって粉々だ!」
 ハヌマーンは強行突破を選択!
 サポート猟兵2人の目の前に敢えて突っ込んで轢き殺すつもりだ!
「貧弱なお前らなどバラバラにするなど|赤子の手をひねるに等しい行為《ベイビーサブミッション》だ! データを私はオカミへ届けるのだ! 邪魔する奴は死ねぃ!」
 己の使命を口にすることで、ハヌマーンは自身を鼓舞してユーベルコードとカラテを高めてゆくのだ!
 このままでは戦闘機の数倍の速度の物体があと1秒もすればサポート猟兵たちと激突し、全てを蹴散らして突破してゆくだろう。
 しかし、それを阻むだけのユーベルコードを鴉綺は有していた……!

「さぁ、お前の口にしたソレは本当に正しい事なのか?」

 この瞬間、ハヌマーンの電脳ニューロンに僅かな疑念が沸き上がる。
 シャチク・マインドで十分に研修が練られたエリートニンジャエージェントである彼が、このような思考エラーを抱えるはずがない。
 しかし実際、鴉綺のユーベルコード『神の如き言葉』によって訓戒を投げ掛けられた事によってハヌマーンの思考の片隅で僅かにあった雇い主の不満が急激に膨れ上がり、あらぬ疑惑を思い浮かべてしまう。
「まさか、私がデータを指定されなかったのは……速度制限が掛かった状態に陥らせることで、不都合なデータごと私を消し去るつもりなのか?」
 疑心暗鬼になる効果のユーベルコードによって、なんとハヌマーンは猟兵達と激突する前に足を止めてしまった!
 そして鴉綺へハヌマーンは詰め寄る。
「お前……何を知っている? なぜ正しくないと言い切れる!?」
 だが鴉綺はニヒルな笑みを浮かべたまま詰問をのらりくらりとかわすだけだ。
「ふっ……さぁ? 俺が何を知っているか、正しいかどうかを判断できるか、素直にお前へ話すと思うか?」
「ぅぐ……確かにそうだな……ならばカラテで問い詰めるまでだ! イヤーッ!」
 超音速の拳が鴉綺の大太刀の峰と激突!
 凄まじい膂力に鴉綺の身体が後ろへ吹っ飛ぶ!
「くっ!?」
 がら空きになった鴉綺の腹部へ衝撃波を纏った超音速の右ストレートが飛んでくる!
「内臓をぶちまけてしまえ!」
「させねぇよ! つか俺を忘れんな!」
 ミルディアが古代の戦士の霊に燃え盛る槍をハヌマーンに投げさせた!
 槍はハヌマーンの重サイバネスーツに接触すると大爆発!
「グワーッ!?」
 不意を突かれたハヌマーンが吹っ飛ばされて横転!
 しかし空中で身体を捻ってクラウチング姿勢で着地すると、そのまま再び超音速で戦闘を離脱、逃走してゆくではないか。
「やはり私はデータの回収を優先するべきだ! お前たちに構ってられない! さらばだ!」
 あっという間にミルディアと鴉綺から遠ざかってゆくハヌマーン。
 それでも、多少は足止めが出来たのは間違いなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

四十物・寧々(サポート)
※サポートプレイング

多少の怪我や失敗は厭わず積極的に行動し、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

その上で現在の状況に対応できる人格で行動します。
シナリオ進行に必要な言動など青丸稼ぎに役立てて下さい。

使用ユーベルコードの指定はありません。
「成功」の結果で書けそうなものを一つステータス画面からお選び下さい。フラグメント次第で不使用も可です。

アイテムもご自由にお使い下さい。
服装系は提案の一例として装備せず公開設定としております。

あとはお任せ致します。
宜しくお願い致します。



「悪い猿のニンジャをやっつけましょう」
 四十物・寧々(あいもの・ねね・f28377)が先回りしてハヌマーンの行く先に転送されてきた。
 ハヌマーンは緑色のオーラを纏って四十物へと突っ込んでくる。
「さっきはしてやられたが、ひとりだけなら轢き殺すまでだ!」
「轢き殺す? それはどうでしょうか? 私は幸せになりたいですし、楽して生きていたいです。そしてニンジャはめちゃくちゃにしてやっつけたいですし、何もかも消し去ってみせます」
 なんと四十物はハヌマーンの目の前へゆっくりと歩きだしてゆくではないか。
「奪ってみせますよ、あなたのその(素子キー化された情報がある)胸のなぁぁかぁぁ!」
 エメラルドグリーンのオーラ光を曳きながらマッハ13で四十物と激突!
 天高く吹っ飛ばされた四十物は瀕死に追い込まれてしまう。
 だがこの瞬間、彼女のユーベルコード『アンディファインド・フラグ・クラッシャー』発動!
 四十物は地面に叩きつけられてヒクヒクと痙攣してるが、代わりに男装の麗人の四十物が召喚されてナイス着地!
「ラッキーで埋め尽くして、あなたをレストインピースしましょう!」
 やたらキザったらしい四十物2号が猛ダッシュでハヌマーンを追い掛け、パルクールを駆使して追い詰めてゆく!
「努力 is a beautiful star! 努力 is a beautiful star! 努力 is a beautiful star!」
 ハヌマーンへ薔薇を投擲! 重サイバネスーツにHITした瞬間、なぜか薔薇が爆発!
「グアーーッ!!」
 ハヌマーンは爆風で横殴りに吹っ飛ばされてしまった!
「ふっ……こんなものですよ。あれ? なんか忘れちゃってますか?」
 四十物2号は本体の事をすっかり忘れていた。
「……たすけて……がくっ……!」
 気を失った本体が、2号に抱えられて後続の猟兵本体達に無事に救助されるまで、あと少し。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリン・エーテリオン
頭痛てぇ…
『マスター虹炎の神の力を電脳空間で使ったから暴走したんだね』『シュギョウブソクダナ』
ブラッドムーンとエキドゥーマは私を看病してくれた
❝兄弟!虹炎神楽が完成したぞ!❞
アルコが私にUCを渡す(テストプレイ済み)

エキドゥーマとブラッドムーンには散らばったデータを回収してもらいます
ので戦闘は参加しません

UC発動して敵の所へ向かう
リアムさんたちがアイエエエとか言っていたが無視


ドーモハヌマーン=サン、エリンです

アイサツを終えたら戦闘だ

攻撃は万能防御で防ぐ

私は敵に衝撃波と爆破と神罰で攻撃。スナイパーと視力で命中精度も上げる

次元能力で瞬間移動して敵を背後から攻撃出来る
ごらぁぁぁ!
私は怪力でぶん殴った


リュカシオン・カーネーション
共闘あり

アロナちゃんごめんね
ここからは本気出すぞ
《はあ…分かりました》
アロナちゃんはため息をついたがついて来てくれるようだ
UC発動
❛ようやく私の出番なのだわ!❜
シエルは出番が来て嬉しそうだ
やはり電脳世界と現実世界はコントロールの仕方が違うな。下手したら暴走してたぞ

ドーモ、ハヌマーン=サン。リュカシオンです


情報収集と視力と戦闘知識で状況把握

敵の攻撃はオーラ防御と衝撃波でカウンターだ

神罰と電撃と氷結攻撃を拳に纏いパンチと蹴りの連続コンボ

自身を次元能力とベクトル操作で敵より速く動けるようにする

敵が加速しようとしてもさっきの氷結攻撃で足を凍らせている

イヤー!
アズリエルの斬撃波とマヒ攻撃で敵を吹き飛ばす



 エリン・エーテリオン(邪神龍と虹炎の神と共に世界を駆ける元ヤンの新米猟兵・f38063)は頭を抱えて顔を歪める。
「頭痛てぇ……なんだこれ?」
『マスター虹炎の神の力を電脳空間で使ったから暴走したんだね』
『シュギョウブソクダナ』
 クノイチ部隊を殲滅した際に、膨大な力を消費してしまったエリンはここへ来る前はボロボロの身体をおしてハヌマーンを愛車デストラクションで追走してきた。
 ブラッドムーンとエキドゥーマが力を与えてくれなければ、歩くのも操縦するのもつらい状況であった。
 エリンは横で追走するクレイジーキツネガールことリュカシオン・カーネーション(転生したハジケる妖狐と精霊王とカオスな仲間たち・f38237)に声を掛ける。
「……で、シオンはなにがあった?」
 次元空間移動してハヌマーンを追い掛けるリュカシオンの顔には、おおきく手形に腫れた跡がくっきりついていた。
「ウチが精霊王のアロナちゃんを物理的に武器にしたら怒られた」
「なんだって?」
 エリンは耳を疑った。
 だがリュカシオンの背後には精霊王アロナフィナが鬼の形相で立ち尽くしており、エリンは目の前の馬鹿が本当にやりやがったんだと知った。
「……同じ虹炎の使い手として神経を疑うんだが? アンタ、生きてて恥ずかしくないのかよ? 同類と思われたくねぇ……!」
「うるせー! もっと言って! あとここからはマジの本気モードだ! アロナちゃんごめんね、真面目に戦うんで許して?」
 エリンの罵声にリュカシオンは快感を覚えながらも、虹炎をオーラとして全身に纏いだす。
 これに精霊王は半ばどうでもいいと言いたげにクソデカ溜息を吐いた。
『はあぁぁぁぁぁ……分かりました。あーマジでこの馬鹿狐とはやく契約切りたい……』
「ちょっとぉ!? 分かった! アロナちゃんの信頼回復のためにガンバルゾー!」
 リュカシオンはチャチク・チャントを発して自らを奮い立たせると、次元空間移動でハヌマーンの行く先へテレポートしてみせた。
「ドーモ、ハヌマーン=サン。リュカシオンです」
「ドーモ、ハヌマーンです。フン、ようやくアイサツがまともに出来る奴が出てきたか!」
 ハヌマーンも緑のオーラを纏うとさらに加速!
 超音速のまま飛行モードへ移行、地面スレスレをマッハ13で飛んで突っ込んでくる!
 ハヌマーンの前方を衝撃波が発生し、前を塞ぐものをすべて破壊しつくしてゆく。
「ハハハ! 木っ端微塵にしてやろう!」
「させるか! こっちも衝撃波で対抗だ!」
 虹色の衝撃波を纏うって防御姿勢をとるリュカシオン。
 しかし、超音速の膂力はすさまじく、彼女の身体はあっけなく吹っ飛ばされてしまった。
「グワーッナンデ!?」
 運が悪かったのだ!
「アイツ、何やってんだ!? 使えねぇ! ったく、仕方がないな!」
 吹っ飛ばされたリュカシオンのリカバーにエリンが入り、怪力と衝撃波、そして虹炎を拳に纏ってハヌマーンの身体を真正面から受け止めたではないか!
「ドーモ、ハヌマーン=サン、エリンです」
「ドーモ、ハヌマーンです。お前、なかなかやるな? だが押し通る! イヤーッ!」
 重サイバネスーツのスラスターの出力が更に上がる!
 じりじりと後ろへ退くエリンの身体。
 すかさずエリンは新たに習得したユーベルコード『虹炎神楽・クラッキング・オア・バイン』を発現させた。
「エキドゥーマによりシステム接触確認対象のセキュリティーコピー完了システム書き換え進化成功……虹炎神楽クラッキング・オア・バイン発動」
 このユーベルコード、実は接敵前にエリンを兄弟と呼ぶ謎の少年から投げつけられたものだ。
 ……色々とツッコミどころが満載である。
 そもそもユーベルコードは投げつけられるものではないのだが、実際、虹炎関係者や因果獣のアレコレは公式世界観を無視した非公式設定を色々ともりもりだ。
 ともかく、無限強化と万能防御を可能にする虹炎を獲得したエリンは、超音速のハヌマーンを片手で抑え込む膂力を発揮してみせる。
「何? 私を片手で止めただと!?」
「驚くのはまだ早いぜ、ハヌマーン=サン! 超至近距離からの虹炎爆発だ!」
 突如、エリンとハヌマーンの間に虹色の輝きが爆ぜ、両者が『くの字』になって吹っ飛んだ!
「グワーッ!」
 衝撃でハヌマーンの重サイバネスーツから素子キーが零れ落ちる。
 それをブラッドムーンとエキドゥーマが素早く奪還して逃げてゆくのだ。
 だが吹っ飛ばされたはずのエリンの姿がいない!
「奴は、何処へ行った……?」
 ハヌマーンが状況判断を行おうとしたが、今度はリュカシオンが襲い掛かってきた。
「よくもやってくれたなオラー! こっちも新しいユーベルコードだスッゾコラー!」
 新たなユーベルコード『|虹炎の神・reve・arcenciel《コウエンノカミ・レーヴ・アルカンシエル》』
「これって……『あいつ』が使っていたのとは違う? なら……私の新たな自由って奴だ!」
 神罰と電撃と氷結攻撃を拳に纏いパンチと蹴りの連続コンボを繰り出し、自身を次元能力とベクトル操作で敵より速く動けるようにするリュカシオンにハヌマーンは翻弄されてゆく。
「ぬぬ……足が……!」
 ハヌマーンが加速しようするが、先程のリュカシオンの氷結攻撃で重サイバネスーツの一部が凍結して出力ダウン中だ。
 そこへ大鎌形状の天災邪神鎌龍アズリエルを携え、リュカシオンが渾身の一撃を放つ。
「イヤー!」
 アズリエルの斬撃波とマヒ攻撃でハヌマーンを吹き飛ばす!
 吹っ飛んだハヌマーンの背後には……次元空間移動で背後へ回り込んだエリンが待ち構えている!
「ごらぁぁぁ!」
 虹炎で燃え盛る拳はあらゆる防壁を突き破り、ハヌマーンの背中を強打!
「グワーッ!」
 再び明後日の方へ吹っ飛んで電脳建築物の壁へめり込んだハヌマーンの身体から次々と素子キーが零れ落ち、邪神龍二柱がいそいそと奪ってゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レーヴァ・アークルージュ
さて、データの回収とニンジャの撃破
どちらもこなして見せようか

瞬間、文明と自然の根源たる『火』の概念そのものがサイバースペースに満ちていく
これは文明及び自然に由来する存在と事象……それらを『動力』としている物品を全てを精密に操作する!
ちなみに命中力と威力は120%上昇した状態でね

自然と文明、そのどちらも統べる私に勝てる生物なんて……ジェネラル級オブリビオンかオブリビオン・フォーミュラ、そして同じ猟兵位しか見当たらないよ

文明が動力たるニンジャのサイバーザナドゥとサイバネボディに格納された素子キー化された極秘データを操作し、ニンジャ自身に自傷をさせながらデータを抜き取っていくよ



 味方のめちゃくちゃな攻撃にハヌマーンは翻弄されて動きが止まった。
 これを好機とばかりにレーヴァ・アークルージュ(超学園級の烈焔魔導士・f29627)が追撃を試みる。
「さて、データの回収とニンジャの撃破、どちらもこなして見せようか!」
 途端、彼女の掌から文明と自然の根源たる『火』の概念そのものを放ち、それはいくつも連なってサイバースペース中に満ちてゆく。
「それは自然の理。万有を焼くと同時に再生を齎す力。それは人類の理。互いを争うと同時に繁栄を齎す力。齎す不死者こそ我なり。これこそが『|人の理にして神の理たる熱望の力《プロメテウス・マルミアドワーズ》』!」
 ハヌマーンはニンジャ第六感でヤバイ・アトモスフィアをニューロンで察知すると、すぐさま瓦礫の中から飛び出してブースターを再加速させた。
「何だか分からないが、これはまずい! お前を轢き殺して私は逃げる! イヤーッ!」
 すぐに超音速まで速度を上げるハヌマーンがレーヴァへ突撃してくる。
 ……はずだった。
「な、に……? システムエラー、だと?」
 ハヌマーンの猿面サイバネマスクには、ARアラートがいくつも多重表示されたのだ。

『ブースター緊急停止ドスエ』
『重サイバネスーツ出力、急激に低下で実際危険なドスエ』
『至急スシを補給充填ドスエ! オーガニック・トロスシ推奨な!』

 データ超過で速度制限が掛かっているハヌマーンの身体でもマッハ13で行動できるはずが、今では指先ひとつも動かせない!
 その場で停止し、困惑するハヌマーンへレーヴァが告げた。
「これは文明及び自然に由来する存在と事象……それらを『動力』としている物品を全てを精密に操作する! ちなみに命中力と威力は120%上昇した状態でね」
「ワッザ?」
 いくらニンジャ英才教育を受けてきたハヌマーンでも、埒外のパワーを発揮するレーヴァの特異なユーベルコード……すべての事象を炎で操る大魔術を理解する事は困難である。
 レーヴァは気にせず、ハヌマーンへ己の能力を開示してゆく。
「自然と文明、そのどちらも統べる私に勝てる生物なんて……ジェネラル級オブリビオンかオブリビオン・フォーミュラ、そして同じ猟兵位しか見当たらないよ。悪いね? そう言うことだから、自害してね?」
 次の瞬間、ハヌマーンは己の腹部を手刀で抉っていた。
 まさかのハラキリだ! ハヌマーンの身体がレーヴァに操られている!
「グワーッ!」
 己のサイバネハラワタをまさぐる感触に慄きながらも、しばらくハヌマーンは自傷行為を強いられる。
 そして重サイバネスーツからこぼれた素子キーをレーヴァはひとつひとつ丁寧に拾い上げてみせた。
「文明が動力たるニンジャのサイバーザナドゥとサイバネボディ……文明を操る『火』の概念の前では無力だったね」
 レーヴァ、文句なしの完勝であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エメラ・アーヴェスピア
…実は先程の同僚さんの放った過去を焼く黒い炎を見てから寒気が止まらないのだけれど…
(実は本人が覚えていないだけでトラウマに完全クリティカルヒット)
…彼女が悪い訳ではないのは判っているし、仕事に集中して気を紛らわせましょう

今回の情報から、取るべき作戦はコレね
・相手の進路上に待ち伏せ
・「装兵」と「猟犬」を前衛に接近させない様にする
・『我が砲火は未来の為に』、最初は|攻撃力重視《重砲》でダメージによるデータ量を重視
・後半は|攻撃回数重視《機関砲》に切り替えて速さに対応した【砲撃】を放つ
・自身は【情報収集】に集中、同僚さんが放った攻撃の分も含め落としたどんなデータも逃さない様に回収

※アドリブ・絡み歓迎



「……実は先程の同僚さんの放った『過去を焼く黒い炎』と『文明の火の概念』を見てから寒気が止まらないのだけれど……」
 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は大火へのトラウマを抱えていたのだ。
 何故、彼女が火をそこまで恐れるかは本人も忘れてしまったが……。
 だが、エメラも経験を重ねた淑女だ。
 どうにか呼吸を整えて、追い付いたハヌマーンと対峙する。
「……彼女が悪い訳ではないのは判っているし、仕事に集中して気を紛らわせましょう」
 エメラはハヌマーンの向かう先……ログアウトポイントへの道をサイバースペースをハッキングすることで一時封鎖。ハヌマーンへ交戦を強いた。
「お相手するわ、ハヌマーン。さあて、大型、小型、重砲、狙撃砲、機関砲……、どんな砲で撃ち抜こうかしら?」
 前衛に魔導蒸気猟犬、魔導蒸気装兵、そして防壁として浮遊型魔導蒸気盾を配備し、エメラは召喚した浮遊型魔導蒸気重砲で躊躇せずにハヌマーンを攻撃し始めた。
「ユーベルコード『|我が砲火は未来の為に《オープンファイア》』! まずは攻撃力重視よ!」
 一発一発がサイバースペースの地面を深く抉る威力を誇る砲撃だ。
 ハヌマーンは超音速機動で直撃こそ回避するものの、飛び散る破片による二次ダメージは良くできないらしく、爆風で何度も体勢を崩しては素子キーをばら撒いてゆく。
「ガハッ……! な、なんだこの威力!? 対軍用火力並ではないか!」
「あら? 猿神を名乗るニンジャが弱音を吐くのかしら? 情けないわね?」
 エメラはこぼれた素子キーを魔導蒸気猟犬とともに回収しつつ、敵を煽り立ててゆく。
 普段は冷静さがウリのハヌマーンだが、度重なる猟兵達の猛攻で冷静さを欠きつつあった。
 故に、エメラの挑発に乗ってしまう。
「ぐぬぬ……! いいだろう! ならば轢き殺して先に進むまでだ! イヤーッ!」
 突っ込んでくるハヌマーンに対して、エメラは攻撃手段を変更!
「手数重視の機関砲よ! そして浮遊盾展開! 簡易魔導蒸気トーチカよ!」
 BATATATA!
 マズルフラッシュが瞬き、重サイバネスーツから破片と素子キーが飛び散る!
「チィッ! ここは戦闘を避けるべきか! 命拾いしたな、女!」
 ダメージを喰らい過ぎたハヌマーンは、出口を閉ざされたサイバースペースの奥へと離脱していった。
「ふぅ、結構拾えたわね、素子キー。あとは任せたわ、同僚さん達……」
 エメラは後続の猟兵達へ託すと、その場に座り込んでしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

バーン・マーディ
そうか…速さを誇る者との追撃戦か…ならば…判っているな?
我が怪人…速さで後れを取るとは言うまいな?
「お…あのライダーな感じの人だね?」
UC発動
|黒風《ブラックゼファー》よ…奴は最も早きニンジャだそうだ
故に…奴の速さ…抗って見せよ
「承知致しました!ロード!」
【戦闘知識】
敵の動きと周辺状況を把握

【属性攻撃・オーラ防御】
炎のオーラを己と黒風に

己はバイクで追跡

黒風
「貴方は速さを誇っているようですね?ならば…私は貴方よりも尚速き領域へと至る!」
全霊黒風発動!
超高速戦勃発!

【二回攻撃・切断】
車輪剣二本による連続斬撃

貴様には何も守らせぬ…我はヴィラン…貴様の持つ全てを蹂躙し、奪い尽すとしよう…!



 バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)は黒がベースのカラーリングのトライク型バイクこと不滅の暴風【ワイルドハント】に跨り、ニンジャエージェントのハヌマーンを追跡していた。
「そうか……速さを誇る者との追撃戦か……ならば……判っているな? 我が怪人……。よもや、速さで後れを取るとは言うまいな?」
 バーンは虚空に語りかける。
 すると、バーンが所持する振り切られたスピードメーターが自我を持ち、真っ黒な怪人へと変身・覚醒を果たした。
 怪人は主にピタリと付き添うように黒い疾風を巻き起こしながら猛ダッシュで並走しだす。
 二足歩行で大型バイクのフルスロットルと渡り合う瞬発力とスタミナを持つこの怪人の名は『|黒風《ブラックゼファー》』。
 バーンの頼もしき|僕《しもべ》である。
 その姿を横目で見遣ったバーンが問う。
「|黒風《ブラックゼファー》よ……先を征く奴はこの世界で最も速きニンジャだそうだ。故に……奴の速さに……抗ってみせよ。出来るか?」
『承知致しました! 我がロード!』
 黒風は更に加速を始めてハヌマーンの背を追う。
 バーンもバイクと己の身を炎の闘気で覆い尽くすと、霊剣『Durandal AG』の柄を握って刀身を鞘から抜いた。
「銀静……少し借りるぞ」
『どうぞご自由に、ロード。にしても相変わらず、あの黒いライダーっぽい人すごいね? アスリートアース世界で陸上選手になれるよ?』
「……今は少し口をつぐめ、銀静」
 剣の中に宿る英霊が茶化す言葉をバーンが黙らせると、バイクの速度を上げて黒風に追いつこうと風を浴びた。
 そんなやり取りをしていると、既に黒風とハヌマーンが交戦を開始し始めた。
『どうも、初めまして。私の名前はデュランダルスピード怪人『|黒風《ブラックゼファー》』です。ときに、貴方は速さを誇っているようですね? ならば……私は貴方よりも尚速き領域へと至る! 最速の名は私に相応しいのですから!』
「ドーモ、ブラックゼファー=サン。ハヌマーンです。ヌゥー? 見ず知らずの輩に最速を名乗られる謂れなどない! ならばカラテでコロス! イヤーッ!!」
 ハヌマーンの重サイバネスーツ後背部に備わったブースターが更に青白く炎を吐き出してぐんっと加速!
 その勢いで黒風へ体当たりを仕掛けてきた。
 しかし黒風もユーベルコード『全霊黒風』を発動!
 漆黒の台風めいた暴風を纏ってハヌマーンと激突!
「イヤーッ!」
「イヤーッ!」
「グワーッ!」
「グワーッ!」
 両者、手本になりそうなほどのきれいにクロスカウンターがお互いの顔面に突き刺さる!
 しかし一発だけでは終わらず、エメラルドグリーンの疾風と漆黒の暴風が何度も高速で移動しながら激突を繰り返す。
 そこへ追い付くバーンが霊剣でサポート!
「ぬんっ!」
 振り抜いた空間さえも切断しそうな鋭い袈裟斬り!
 ハヌマーンはこれを重サイバネスーツの装甲と高速移動の運動エネルギーでダメージを相殺!
 だがバーンの攻撃は呼び水でしかない。
 本命は……黒風の持つバズソー、1対の黒き車輪剣での連続斬撃!
「イイイヤヤヤヤーッ!」
「グワーッ!?」
 完全にハヌマーンの死角から放った連続斬りは、その重サイバネスーツに格納されていた素子キーをいくつも吐き出させた。
「うぐっ! まずい、情報が……!」
 ハヌマーンもこれ以上の情報漏洩を避けたいがゆえに、攻撃から一瞬だけ素子キーへと意識が移ってしまった。
 そこへ突っ込んでくるバーンのバイク!
「貴様には何も守らせぬ……我はヴィラン……! メガコーポへの叛逆の足掛かりとして……貴様の持つ全てを蹂躙し、奪い尽すとしよう……!」
 バイクですれ違いざまに霊剣を振り下ろしたバーン。
 不意を突かれて深く斬られたハヌマーンの身体から、大量の素子キーがばら撒かれていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
同行
フィア(f37659

フィアは助っ人ありがとうございます

機神搭乗(フィアも一緒に乗せる

よぉメルシー…此奴は速さ自慢なようだが…おめー…まさかあれより遅いってか?
「そんな訳ないじゃーん☆疾風迅雷?本当の速さってのを分からせてやるんだぞ☆」

【情報収集・視力・戦闘知識】
敵の状況と隠し持っているデータを可能な限り捕捉
身包み剥ぐのが盗賊流です
ニンジャに遅れはとらねーぞ?

【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で存在を隠し水の障壁で音や熱源隠蔽

隠れ身はおめーらの専売特許じゃねーぞ

フィア…12秒だけ動きを止められますか?
うん…それだけあれば…十分です
「5秒もあれば十分すぎるぞ☆」
それと…しっかり僕に捕まってください

UC発動
【念動力・空中戦・弾幕・スナイパー】
念動光弾を乱射して叩き潰し
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
逃げれば一つ…進めば二つ…そして
「奪えば全部ぅ☆」
てめーのため込んだ全部全部寄越せぇ!
超高速の鎌剣で連続斬撃から容赦なくデータと可能な限り強奪し尽くす!

少し疲れました(フィアに凭れ


フィア・フルミネ
カシム(f12217) と参加
飛び入り参加する。よろしく。力を貸すから、うまく使って
メルの気合いに、私も触発された。いこうか

前の敵にも有効だったから《永遠霹靂雷》を使う。うん。なんとか一つ覚えかもしれないけど、そもそも私の、魂人にできることは一つだけ。命をかけることよ
暴走を促す電磁結界よ、私の意のままに動き、いえ、動きを止めて!
うん。達人同士の勝負は一瞬でつく、最も優れた技を持っているのはこちらだったようだけど

お疲れ様。誘ってくれてありがとう。うん。任せっきりにした分、労ってあげるから



 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は相棒メルシーの本来の姿……界導神機『メルクリウス』に搭乗してハヌマーンを追う。
 サイバースペースに体高5mの神機が降臨するとはハヌマーンも思ってもいなかっただろう。
 光学迷彩魔術を使用するつもりだったカシムだが、此処はあえて姿を見せることでハヌマーンへの圧を強める。
 そのコクピットの中にカシムともうひとり、魂人でカシムの恋人であるフィア・フルミネ(|麻痿悲鳴《まいひめ》・f37659)が乗り込んでいた。
「フィアは助っ人ありがとうございます」
「よろしく。力を貸すから、うまく使って」
 抑揚なく伝えるフィアだが、カシムの手の甲を上に己の手を重ねるくらい気安く接する。
 カシムはフィアの力を更に引き出すため、目の前の3Dホログラム化された雄鶏アバターへ問いかける。
「よぉメルシー? ちょーっと疑問がよぎったんだが……前方を必死こいて逃げてる彼奴は、どうやら速さ自慢なようだ。なんでも世界一らしいんだが……なぁ、おめーさ……まさか、|雑魚《アレ》より遅いってか? さっきから全然追い付いてねーぞ?」
 この言葉に雄鶏アバターのメルクリウスが露骨に苛立ちを見せた。
『えーそんな訳ないじゃーん☆ 疾風迅雷? 本当の速さってのを分からせてやるんだぞ☆』
 メルクリウスはイキリ倒したのち、勝手にユーベルコードを発動させた。
『|神速戦闘機構『速足で駆ける者』《ブーツオブヘルメース》だぞ☆ あのサルニンジャ……仏血KILL☆』
 メルクリウスは一気にマッハ13まで速度を上げると、更にその3倍まで機体速度を加速!
 マッハ39という驚異的な速度でハヌマーンを猛追開始!
「……すごい重圧……身体が、押しつぶされそう」
 慣れているカシムはともかく、フィアにとっては未体験の重加速体験だ。身体の末端を動かすだけでも精一杯だ。
 カシムは同乗者がいるこの状況をよしとしない。
「大丈夫ですか、フィア? しっかり僕に捕まってください」
「……平気。それに、メルの気合いに、私も触発された。いこうか」
 魂人の身体は自身の幸福な記憶を代償に崩壊する身体を繋ぎ止める。
 過度の重力圧で圧死してもおかしくない状況下で、フィアはすぐさま環境の耐性を得て適応したのだ。
 彼女の覚悟にカシムは自身も腹をくくることにした。
「ではフィア……12秒だけ彼奴の動きを止められますか?」
『ご主人サマ、あんなの5秒でイナフだぞ☆』
「うん……それだけあれば……十分です。できますか?」
 フィアは最愛の人の役に立ちたい一心で言葉に決意を漲らせる。
「前の敵にも有効だったから『|永遠霹靂雷《トワハタタガミ》』を使う。うん。なんとか一つ覚えかもしれないけど、そもそも私の、魂人にできることはひとつだけ。命をかけることよ」
 するとフィアはARモニタ越しにハヌマーンを捕らえると、命懸けのユーベルコードを発動させた。
「暴走を促す電磁結界よ、私の意のままに動き、いえ、動きを止めて!」
 フィアの身体がバチバチと帯電すると、メルクリウスの魔力回線を介して電磁結界がハヌマーンへ投網のように発射された!
「なんだ!? サイバネスーツが、また誤作動だと!?」
 結界に収まったハヌマーンの動きがたちどころに鈍ってゆく。
 そこへ襲い掛かるメルクリウス!
 コクピットのカシムが吠える。
「逃げれば一つ……進めば二つ……そして」
『奪えば全部ぅ☆』
「そういうこった! てめーのため込んだ情報、全部全部、僕に寄越せぇ! 身包み剥ぐのが盗賊流ですんでね、ニンジャに遅れはとらねーぞ?」
 メルクリウスが振り下ろしたビーム大鎌剣ハルペーの一閃で大地を抉る!
「グワーッ!」
 巻き込まれたハヌマーンは瓦礫と共に地面に叩きつけられ、何度も大質量の斬撃を身に浴びて素子キーを重サイバネスーツからこぼしてしまう。
 攻撃をメルクリウスに任せたカシムは、コクピットの中でフィアにもたれかかる。
「すこし、疲れました」
「お疲れ様。誘ってくれてありがとう。うん。任せっきりにした分、労ってあげるから。にしても、達人同士の勝負は一瞬でつく、最も優れた技を持っているのは、こちらだったようだけど」
『そーれ☆ ネットの星屑になぁれ☆』
「グワーッ!」
 哀れハヌマーンはメルクリウスによって01の大空へ投げ飛ばされ、地上から魔砲で撃ち落とされてしまった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!

HAHAHA!
ドーモ、ハヌマーン=サン!
バルタン・ノーヴェ、デス!
ブラド殿を救うためにも、その身に格納したデータをいただくであります!

「六式武装展開、雷の番!」
速さに自信があるようデスガ、過信してしまいマシタネ!
超過データ量でスピードが低下しているアナタならば!
このワタシでも追従できマース!

先回りして火炎放射器を用いて炎の壁を形成して移動ルートを絞り込み、カーブに誘導しマース!
曲がるために速度を落とす隙を狙い、一気にボルテージを上げて突貫!
パイルバンカーを構え、電撃を纏った状態で叩き込むであります!

奪取できた素子キーはリアム殿に渡して、あとは餅屋にお任せデース!



 バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)はハヌマーンが接近するのを目視すると、遠方から奥ゆかしくオジギを敢行した。
「HAHAHA! ドーモ、ハヌマーン=サン! バルタン・ノーヴェ、デス! ブラド殿を救うためにも、その身に格納したデータをいただくであります!」
 なんとはつらつとした大声量だろうか!
 これには重サイバネスーツのブースターで低空飛翔するハヌマーンもアイサツせざるを得ない!
「ドーモ、バルタン=サン! ハヌマーンです! それでは失礼! 先を急ぐのでな!」
 流石にハヌマーンも愚かではない。
 猟兵に構わず、このままやり過ごすつもりだ。
 だがそれをバルタンが許すわけもなく、彼女は自身の持つ最速のユーベルコードで対抗する。
「逃がさないであります! 六式武装展開、雷の番!」
 次の瞬間、バルタンの全身が迸る電撃で覆われると、みなぎる気合に呼応してサイボーグボディの出力が向上!
 助走を付けたのち、バルタンの身体は紫電の如く凄まじい速度で飛翔を開始したのだ!
「速さに自信があるようデスガ、過信してしまいマシタネ! 超過データ量でスピードが低下している今のアナタならば! このワタシでも追従できマース!」
「何ィ!? 速度低下のデバフを受けているが、私の飛行速度はマッハ13だぞ! 奴の速度は私と同等、いや僅かに私を上回るというのか!」
 ハヌマーンは未だ大量に抱えた極秘データの素子キーを体内に隠し持っている。
 一刻も早く手放したいのはやまやまだが、この素子キーひとつひとつがアカダルマファーマシーの暗部に関する『表に出せない情報』ばかりなのだから捨て置くわけにはいかないのだ。
「ヌーッ! ならば応戦するほかないか! カラテで決着をつけようじゃないか、メイド!」
 エメラルドグリーンのオーラを纏ったハヌマーンが腹をくくった。
 しかし、周囲を見回すもいつの間にかバルタンの姿が後ろにいない。
「なんだと? 奴は一体、どこに……?」
「ここにいマース! ファイアウォール形成デース!」
 いきなり建物の影から飛び出してきたバルタンが、ハヌマーンの目の前へ火炎放射で攻撃!
「イヤーッ!」
 これをハヌマーンはバレルロールで回避して左へ急旋回する。
 回避した場所は物理的なファイヤーウォールとなって道を塞き止めていた。
「チィッ! 建物の路地から回り込んだか! 逃走経路が潰されてゆく!」
 焦るハヌマーン。
 しかしバルタンは着実に行く先々でハヌマーンを妨害し、徐々に細くて狭い路地へと誘い込む。
「やむを得ない、あの路地へ入って奴を振り切るか……!」
 ハヌマーンの判断は正しい。
 入り組んだ細い路地を辿れば、アカダルマファーマシーの一員であるが故の『土地勘』がハヌマーンにはある。
 初見プレイでゲリラ戦術を仕掛けてくるバルタンの戦闘センスも相当な技量だが、やはり最後はサイバースペースでの任務を幾度とこなしたハヌマーンに軍配が上がる。
 ……などとハヌマーンは確信していたのだが、彼は細くて狭い路地をどうする際はどうしても原則をしなくてはいけない事を失念していた。
 故に、ここでバルタンは本命の一撃をここで放つ!
「もらったであります! 『|荷電粒子体《チャージパーティクルボディ》』! 最大出力!」
 エンリケとリアムの役に立ちたいという一念が、バルタンのボルテージを最大限にまで高める!
 身構えるは腕部に装着したパイルバンカー。
 電撃を纏ったまま、減速したハヌマーンの脇腹へ目掛けてバルカンが一気に肉薄する。
 そしてパイルバンカーを装着した腕を突き出し、射出の衝撃を飛行速度で無理矢理に相殺するように巨大な金属杭を爆薬で勢いよく射出させた!
 KABOOOOOM!
 減速したハヌマーンの隙を突き、エメラルドグリーンの重サイバネスーツの脇腹を金属杭が貫通する!
「グワアアァァァアアアーッ!」
 衝撃と慣性の法則でハヌマーンの身体は杭からすぐ抜けてしまったが、初めてハヌマーンは重サイバネスーツを貫く大打撃を被る大ダメージを喰らった。
 人工血液とサイバネ内臓を露出させたハヌマーンから、いくつもの素子キーが周囲へ飛び散ってゆく。
「なんたる失態か! これはメイドと侮った私のミスだ……! だが、サイバースペースでのこの身体は所詮01データの集合体だ。現実世界の私にもかなりの損害が出てるだろうが……まだ動ける!」
 ハヌマーンの大穴が開いた脇腹が徐々に再生して塞がってゆく。
 そのまま逃亡して遠ざかってゆくハヌマーンの背を見送るバルタンは、地面に散らばった素子キーをエプロンドレスの上にかき集めていた。
「ひとまず大ダメージを与えられたので良しであります。さて、奪取できた素子キーはリアム殿に渡して、あとは餅屋にお任せデース!」
 こうして、かき集めた素子キーの束をリアムへ渡すべく、バルタンは前線から退いてゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

新田・にこたま
法定速度でおっとり駆けつけたせいで完全なる大遅刻なわけですが…早速とんでもないスピード違反をかましてくれている輩がいますね。

ホールド・アップです。動くな。

UCを発動し、敵に要求。
あの速さであれば急には止まれないでしょうし、止まらないということは私の「動くな」という要求を否定したことになるので移動能力を失って墜落するでしょう。

敵が動きを止めたら各ブースターの噴出口、足、腕、胴体、頭の順番にサイバー軽機関銃で撃ち抜いていきます。
嬲っているわけではありません。逆転の目を摘むために慎重になっているだけです。

スピード違反で切られる切符とは命のことだと知らなかったんですか?
死ぬ前に一つ賢くなれましたね。



 新田・にこたま(普通の武装警官・f36679)は腐敗したこの世界を嘆き、日夜正義を貫きメガコーポと戦う武装警官である。
 そんな彼女がサイバースペースへ駆け付けたのは、アカダルマファーマシーの悪事の情報が漏洩するというネタを掴んだからだ。
 だが、おっとり刀で駆け付けたはいいものの、新田の生来の機真面目さからハヌマーンに大きく突き放されていた。
「法定速度を守りながらミニパトでおっとり駆けつけたせいで、完全なる大遅刻なわけですが……早速とんでもないスピード違反をかましてくれている輩がいますね」
 法定速度を遵守してもハヌマーンへ追い付けたのは、此処まで多くの猟兵達がハヌマーンへダメージを与え続けて足止めを行い続けてきたからだ。
 ダメージが積み重なり、更にデータ超過による速度制限の状態異常を抱えたハヌマーンの背を新田が捕らえると、彼女がミニパトと言い張る白黒のカラーリングの装甲車に備わったマイクで大声を発した。
「ホールド・アップです。動くな! その場で止まって大人しく投降しなさい!」
 この瞬間、新田のユーベルコード『武装警官式交渉術』が即時発動!
 彼女の『止まれ』『投降しろ』という要求にハヌマーンがどう対応するかで効果が変化するのだ。
 そしてハヌマーンはこの要求に対して……。
「断る! これ以上の戦闘は回避すべきだと、私のニンジャ第六感が警鐘を鳴らしているのでな!」
 要求を断固否定!
 そのまま逃げ切ろうとさらに速度を上げにかかる。
 このままでは法定速度をかたくなに守る新田に追跡は不可能だ。
 だが新田はハヌマーンの返答に満足げに口角を上げていた。
「そうですか。では止まってもらいましょうか」
 その言葉がトリガーとなり、彼女のユーベルコードの真の効果が発動する。
 すぐにハヌマーンは異変に気が付き、謀られたことを思い知ってしまう。
「やられた! その問答自体がトラップだったか!」
 なんと、重サイバネスーツが何の前触れもなく緊急停止したのだ。
 新田の要求を否定すると移動能力を奪われ、逃走が出来なくなる……ハヌマーンはまんまと新田のユーベルコードにハマってしまった。
 なお、もしも要求通りに止れば意識を奪われて昏倒、要求自体を理解出来なければ攻撃能力を奪われてしまっていた。
 どのみち、ハヌマーンに勝ち目はなかったのだ。
 そしていくら優れたエージェントニンジャでも、纏った重サイバネスーツのエラーには抗えずにその場で立ち尽くしてしまう。
 こうなったら大事な装甲鎧は拘束衣に早変わりだ。
「ヌーッ! 動け! 動け! チィッ! ニューロンに負荷が掛かるがやむを得ない! |強制再起動《リブート》だ!」
 重サイバネスーツを再起動させて修復を図るハヌマーン。
 しかしこの隙だらけの状況を新田が見逃すわけもなく、ミニパトの窓から顔を出してサイバー軽機関銃で各ブースターの噴出口、足、腕、胴体、頭と次々と銃弾を浴びせてゆく!
 BATATA! BATATATATA! BATATATA!
「グワーッ! 再起動中を狙ってくるか!?」
「当然でしょう、無防備なのですから」
 ミニパトを降りて躊躇なく軽機関銃のトリガーを引き絞る新田!
 BATATATA!
「グワーッ! おのれ、じわじわと痛めつけるのが好みなのか、お前は!?」
 ハヌマーンの怒声に新田は飛び散った薬莢を足で蹴り払いながら歩み寄ってゆく。
 そして銃撃で飛び出した素子キーを何本も拾い上げながら言い放った。
「嬲っているわけではありません。逆転の目を摘むために慎重になっているだけです。ところで、スピード違反で切られる切符とは命のことだと知らなかったんですか? 死ぬ前に一つ賢くなれましたね」
 引き抜かれた正義の特殊警棒が青白く光りだし、それは光刃を形成する!
 新田はハヌマーンの首を刎ね飛ばすべく、横一文字に特殊警棒の光刃を振り抜いた!
「これで終わりです!」
「イィィヤーッ!」
 だが唐突なハヌマーンのカラテシャウト!
 再起動が完了し、ボロボロの重サイバネスーツを強引に己のフィジカルだけで稼働させる!
 そのまま上体を後方へ反らして特殊警棒を緊急回避!
 新田と目が合うハヌマーン!
「イヤーッ!」
 すぐさま目にも留まらぬカラテ手刀の連続攻撃を新田に放つ!
 だが新田のサイバーアイはハヌマーンの攻撃予備動作をいち早く察知し、ハイヒールに装着した鋭い金属杭を打ち出す反動で後方へ飛びのくことに成功していた。
「なるほど、攻撃手段を封じていなかったのは迂闊でしたね。ですが、既に素子キーはいただきました。これをリークすればあなたはもうオシマイでしょうね?」
 新田の言葉は正しい。
 確かにハヌマーンを仕留めることが最善だが、そうでなくともアカダルマファーマシーの悪事データが詰まった素子キーが正義の武装警官の手に渡った時点でハヌマーンの任務は失敗したも同然だからだ。
 そのことにハヌマーンが気付くと、新田へ向き直って素子キーを奪い取ろうと襲い掛かってきた。
「返せ! 流石にこれ以上の情報漏洩は許されないのだ! イヤーッ!」
 再び神速の手刀が新田の人工心臓へ目掛けて突き出される!
 だが、それは後続から追い付いた猟兵達が放った虹色の炎によって阻害されてしまった。
 新田は目的を果たせたと察し、この場をほかの猟兵に託してログアウトポイントへミニパトを走らせる。
 彼女が現実世界へ戻ったとき、またひとつ正義がサイバーザナドゥ世界に証明されることとなるだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フラーウム・ティラメイト
UC継続
共闘あり

『ソドムとモラ・キャンピングカーを召喚します』
マーアリアは召喚術でモラ・キャンピングカーに乗っていたソドムを召喚
『マーアリア!準備は出来てるぜ!フラーウム乗れ!』
分かりましたソドム、あれ?マーアリア大きな体はどうしたのですか?

『速い相手に大きな体はただの的になりますからね』
姿は変わらないが人間サイズになっている

作戦

1マーアリアが相手と戦闘する

2プログラミングとハッキングと機械蟲(蟲使い)でデータを集める(余り期待は出来ない)


作戦通りに行くといいのですが…


マーアリア視点変更
ごきげんよう、ハヌマーンさん因果国の皇マーアリアと申します

敵にアイサツを返した所で私は矢弾の雨と電撃を敵に放ちます
敵をある場所に誘導するために
敵がスピードで迫ってきたら氷結蟲(氷結攻撃と蟲使い)を使い足と地面を凍らせて転倒させることに成功
うん、タイミングよし


情報を回収していたソドムのモラ・キャンピングカーが動きが止まった相手を轢いたのを確認しました
『ザッケンナコラー!』
ソドムが叫ぶ

速いだけが全てじゃない…



 ハヌマーンの重サイバネスーツに重篤なエラーが発生し、ナノマシンによる自動修復のためにはその場でしばし立ち往生しなくてはならなくなった。
 そこへフラーウム・ティラメイト(因果獣と因果を喰らう者『オベイ』を宿す探究者・f38982)が駆け付け、先の戦闘で襲われかけていた警官猟兵を救出してみせた。
「今のうちに逃げてください……!」
 フラーウムは相変わらず悪癖の観察癖で時空龍エミリアーノとライズサンの後ろに隠れている。
 すぐさまエミリアーノが召喚術を行使する。
『ソドムとモラ・キャンピングカーを召喚します』
 すると、白いモフモフの体毛で覆われた生きてるキャンピングカーがサイバースペースに出現する。
 そしてその運転席には、黒髪の男が座っていた
『マーアリア! 準備は出来てるぜ! フラーウム乗れ!』
 どうやら運転席にいる黒髪の男がソドムらしく、モラ・キャンピングカーの扉を開けてフラーウムとマーアリアへ呼び掛ける。
 フラーウムも観察を止めてキャンピングカーへ乗り込む。
「分かりましたソドム、あれ? マーアリア? いつもの大きな体はどうしたのですか?」
『速い相手に大きな体はただの的になりますからね』
 姿こそ因果獣のままだが、サイズは人間に近い大きさまで縮んでいた。
 フラーウムはソドムが乗るキャンピングカーで退避すると、戦闘はマーアリアに任せっきりにするのだった。
『ごきげんよう、ハヌマーンさん因果国の皇マーアリアと申します』
 動きを封じられているハヌマーンは異形のアイサツに警戒しながら、合掌の後にオジギを返した。
「ドーモ、マーアリアさん。ハヌマーン、です! イヤーッ!」
『喰らいなさい!』
 互いのアイサツのコンマ1秒後、ハヌマーンは己のニンジャ身体能力のみで重サイバネスーツを稼働させて側転!
 その真横をマーアリアの雷撃の矢の連続弾が掠める!
 回避しなければ今頃ハヌマーンは消し炭になっていただろう!
 次の瞬間、サイバーマイコ合成音声がハヌマーンのARスクリーンに響き渡る。
『エラー解消ドスエ!』
「ははっ! まだ私の運は尽きていないようだ!」
 重サイバネスーツの背部ブースター、再点火!
 その様子にフラーウムが焦る。
「さっきから何やってんだ、フラーウム?」
「蟲を……使いたいんですけど……」
 フラーウムはどうやら情報収集や攻撃に虫を使うようだ。
 だが、肝心の『蟲』が手元に存在しない。
 ソドムは呆れて溜息を吐いた。
「あのな、技能だけ持っていても無意味だぜ? 蟲使うならちゃんと|道具《ムシ》は持ち込んどけ。ないなら次まで作ってフル強化しておけ。技能レベルも相当高くないとだな?」
「ぁ……ぅ、はい……すみませんでした」
 準備不足で作戦をこなせないとは初歩的な凡ミスである。
 こうしてフラーウムは何も役立たずに助手席で丸く縮みこんでしまった。
 故に、戦闘は完全に従者任せになってしまった。
 そうとは知らないマーアリアは、超音速で突撃してくるハヌマーンへ余裕の態度で立ちはだかる。
「私は因果獣皇マーアリア……因果を支配し、あらゆる概念を操る因果獣のリーダーです。そんな私へ挑むということがどういうことが、まだ分からないのですか……?」
 マーアリア自身がユーベルコードを発現させると、たちまち不思議なことが起きた。
「グワーッ!? キャンピングカーナンデ!?」
『イヤーッ! ザッケンナコラー!』
 ソドムが運転するキャンピングカーが、マッハ13で移動するハヌマーンの後背部へ激突したではないか!
 ワッザ?
 速い物体に遅い物体が追突事故?
 通常の物理法則なら絶対にありえない事象だが、目の前のマーアリアは因果獣の皇だ。
 物理法則をねじ曲げる事など|造作もない事《ベイビーサブミッション》である!
 背後から追突されたハヌマーンはキャンピングカーに乗り上げてそのまま地面に振り落とされてしまった。
 激突の際に散らばった素子キーをマーアリアが拾い上げながら、したり顔を浮かべて呟く。
『速いだけが素晴らしくて、それが全てではないのですよ、お猿さん? ふふ……』
「アッ……ガハッ……この、オバケめ!」
 ハヌマーンは悔しがりながら、逃げるようにその場から立ち去っていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ソラウ・エクステリア
共闘あり

『私が情報を集めるわ!』
エミリアーノは情報収集や召喚術(仲間の時空龍)などで散らばった情報を集める

僕達は敵を倒すよ!

敵に対峙し、僕は時空騎士のソラウ!勝負だ!
『さあ、行くぜ!』
ライズサンもやる気は十分
❛わ…❜
敵はエスパスさんの言葉を遮り攻撃開始
行くよ!
僕はUCで剣、鎧、盾を全て召喚し纏う
❛さ…❜
剣の身体能力強化や鎧の次元能力で敵より速く移動し斬撃波で攻撃する

ライズサンが爆撃と衝撃波で相手に追撃してもらう

❛あ…❜
敵が僕に攻撃するが結界術で防御する

❛…❜
『エスパスさんアンタが神の掲示板で俺達の悪口を言っているのを知っている…』
❛(えっ?!何で知ってるの?!)❜
『アンタはいつも空気を読まずに行動しているが…アンタは優秀な神だ。ソラウに力を貸してくれないか?』
❛…分かりました❜
エスパスさんが敵に神罰と衝撃波と音響弾で敵を凄いスピードで吹き飛ばしす

エスパスさん?!ありがとう!
❛追撃ですよ!ソラウ!❜
剣の時空能力で時間を止めてエスパスさんと共に神罰を纏った攻撃を放った

ありがとうエスパスさん!



 スマホ型時空竜エミリアーノがハヌマーンを見るやいなや空中へ飛び出す。
『私が情報を集めるわ! ソラウは戦闘に集中して!』
 ソラウ・エクステリア(歌姫の時空騎士と時空龍の協奏曲・f38698)は仲間の言葉を信じて時空騎士銃槍を突き出す。
 そのまま向かってくるハヌマーンへ威勢よく名乗りを上げた。
「わかったよ! 僕達は敵を倒すよ! 僕は時空騎士のソラウ! 勝負だ!」
『さあ、行くぜ!』
 彼女に従う時空神機ライズサンも巨体を生かしてハヌマーンの行く手を阻んだ。
 そして、先程から存在感が希薄過ぎる時空神エスパスも、おどおどしながらソラウを守らんと前へ出ようとする。
❛わ……!❜
 だがまたしてもソラウに言葉を遮られて無視されてしまう。
「ユーベルコード、いくよ! 真の力に目覚めて! 時空の神よ! そして僕に力を!」
 ……何も起きなかった!
「あれ!? なんでなにも起きないの? エスパスさん、どこ行ったの!?」
 ソラウが見渡すと時空神はサイバースペースから消えてしまっていた。
 ライズサンは頭を抱えて深い溜息を吐いた。
「ソラウ……悪気はないとはいえ、今のはお前が原因だ」
「えぇっ! って、うわぁあ!」
 ソラウが困惑しているところ、ハヌマーンのマッハ13のタックルが直撃!
「はははっ! |スモールフィッシュ《雑魚》は蹂躙されていろ!」
 凄まじい衝撃でソラウが空中へ吹き飛ぶ!
 錐揉み回転しながら首から墜落したソラウ、即死!
 まるでネギトロだ!
 彼女の冒険はここで終わってしまった……!

『あー、死んじまったか。仕方ねぇな』
 ライズサンは面倒くさそうに時空の裂け目へ滑り込んでいった。

『おい、ソラウが死んだぞ。時間を巻き戻してくれよ、出来るだろ?』
「ひっ! なんでこここ、ここにあなたが!? ひ、ひひ秘密の場所、なのに……!」
 極度のコミュ障の時空神は、カミサマSNSでまた自分の扱いが悪いソラウの悪口を書き込んでいた。
 だがライズサンの言葉に時空神が呆然と口を開ける。
「へ? ソラウ、死んだの? 本当に死んだの?」
『ああ、あっけなくニンジャに撥ね飛ばされてな? お前のせいだぞ? ここで引きこもって戦わないから……』
「は、はぁぁ!? う、うう、うう、うるさい!」
 時空神は涙を流しながら怒りを爆発させる。
「だ、だだだ、大体ですね? あなた達が、神様である、私を、むむ、無視するから!」
『だから腹いせに、か? だが今やソラウがいないと、俺達は何もできないのは知ってるだろう?』
 説き伏せようとするライズサンだが、時空神の怒りは収まらずに空間がねじれ、歪み、ライズサンを攻撃し始めた。
『痛ってぇ! おい止めろ! 馬鹿!』
「はぁぁぁ? 馬鹿はそっちですが? 今まで私を散々無視していて、都合がいい時だけあがめるとか、そ、そんな軽い神様になった覚えはなんですけどぉぉ~?」
『なんだこいつ、クソめんどくさい神様だな! つか声震えてるじゃないかよ、コミュ障陰キャが……』
「ふ、ふふ震えてないですぅ~! ソラウが死んだ? ざまぁ~です! これで晴れて自由の身です! 私は古巣へ帰らせてもらいます!」
 このままではラチが空かない。
 仕方がないので、ライズサンは最終手段に打って出た。
『すまなかった、エスパスさん! この通りだ!』
 土下座! 全身全霊の土下座だ!
『エスパスさん! アンタがここに引きこもって神の掲示板で俺達の悪口を言っているのは知っている!』
「な、ななな、なんでしってるんです!」
『時空竜だからな。権能を遣えばその掲示板、いくらでも閲覧だけはできんだよ……』
「ぐはッ!!!!」
 血を吐いて倒れ込むポンコツ時空神。
「迂闊でした……時空竜なら次元の狭間は覗けるのは当然でした……」
『ただ、ここまで鬱憤が溜まっていたとは思わなかった……頼む! 今後はソラウにも分からせるから、今回は謝罪する俺の顔に免じて、時間を巻き戻してくれないか! お前にしかできないんだ、神様のエスパスさん!』
 明らかにその場凌ぎの謝罪だが、当の時空神は……。
「え、えっと……そこまで頼られると神様として無碍には出来ませんね? えへへ……♪」
 すごくチョロかった!
「それじゃ、ソラウが死ぬ前まで時間よ戻れ~!」
 チョロ時空神は真の力を解放すると、時空が歪んで渦を巻き始める。
 渦が収まると……。

「真の力に目覚めて! 時空の神よ! そして僕に力を!」
 ソラウがユーベルコードを発動する瞬間まで戻ってきた。
 次の瞬間、身体能力を無限にして状態異常無効の時空剣と次元能力と時空操作能力を得て消滅不可の鎧、そして対象や概念の時間を戻し空間を捻じ曲げる盾を召喚したソラウがハヌマーンへ突っ込む!
「喰らえ! |覚醒憑依・時空の神・heure・espace《カクセイヒョウイ・ジクウノカミ・ウール・エスパス》!」
 時空神エスパスの権能が宿った武具はハヌマーンのマッハタックルを容易に弾き返し、重サイバネスーツへ多大なダメージを与えることに成功した。
「ありがとう、エスパスさん!」
❛当然です、神様ですから!❜
 時間が巻き戻ったので自分が死んだ事を知る由もないソラウ、神様扱いに|ご満悦《ドヤ顔》のエスパス。
 両者のチョロさに胃が痛くなりながら、素子キーを拾い集めるライズサンはクソデカ溜息を吐いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

箒星・仄々
逃してなるものですか
ブラドさんを絶対にお救いします

衝撃を与えて出来るだけデータをgetしながら
ダメージを蓄積し
お猿さんを倒しましょう

指笛で影から召喚したランさんに騎乗し追撃
運動会風の軽快なマーチを奏でながら
音色で魔力を紡いで矢と生し放ちます
お猿さ〜んだよ〜♪

先ずは疾風の矢が追いすがり
風圧や空気震わせる振動で
足止めや減速を狙います
(サイバー空間ですけれども

間をおかず豪炎と爆水の矢で畳み掛けて
その爆発や水圧で揺らし吹き飛ばして
素子キーを落とさせます
先程の風の矢で酸素濃度を上げていますので
想定以上の爆発になるでしょう
大フィーバーですね
じゃらんじゃら〜ん

そして攻撃後の魔力の残滓は
その風圧がお猿さんを減速させ
火の粉や霧が次々とお猿さんの周囲に生じて
視界を塞ごうとします

超速で抜けられる僅かの間だけしょう
けれどその間に
可能ならば回り込んで通せんぼを図ります
無理なら伴走しながら連射して
お猿さんを倒します
貴方も骸の海過剰投与の犠牲者です
海へお還しします

鎮魂の調べを奏でます
海で静かな眠りを


セイカ・ヤブサメ
【アドリブ連携OK】
|猿神《ハヌマーン》か…大層な名前を引っ提げたニンジャが出てきたもんだ
とは言え、信仰も寂れた末法に彼の神格の恩恵もさほど無し
ブった斬れば大抵のモノはくたばるもんさ

そして何よりも|アタシ《種族:神》の前でその名を名乗っちまったんだ
|雷《インドラ》サマの怒りを買っても知らねぇぞ?

さぁエテ公、ハイクの用意はできたかい?
アンタが向かうのはアカダルマじゃない、|地獄街道《ヘル・ハイウェイ》まっしぐらだ!

※戦闘
飛ぼうがすばしっこく動こうが、ヤツがカラテを打ち込んでくる為にはアタシに近付かなきゃならない
だったらそこを狙うまでさ

確か…そう、『ノーカラテ、ノーニンジャ』だっけか?
カラテの出し惜しみが原因で化けて出られても困るからね…
さっさと出しな、テメェの“カラテ”をよ

という具合に【挑発】して一騎打ちに持ち込む

一騎打ちに持ち込んだら【勝負勘】頼りの【フェイント】でハヌマーンの初撃を躱し、コガラシで繰り出してきた腕を【切断】
トドメはムラクモでキリステだ!



 度重なる戦闘で重篤なダメージが重なり、抱えていたデータの素子キーも当初の8割を失ってしまった。
 しかし、そのおかげで速度制限の負荷が軽くなり、本来の能力とは程遠いが移動速度は格段に向上している。
 これならば逃げ切れる。
 ログアウトポイントが地平線の向こうに見えてくる。
 あと3分も走れば現実世界へ帰還できるだろう。
 だからこそ……。
「ここで猟兵達を振り切る! 私はビズを完遂するために逃げ切ってみせるぞ!」
 ハヌマーンの叫びが後方から追いすがる猟兵2人の耳に入る。
「逃してなるものですか。ブラドさんを絶対にお救いします」
 箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は空飛ぶ雌のメカジキことランさんに跨り、風を切りながらハヌマーンの背を追いすがる。
「衝撃を与えて出来るだけデータをgetしながら、ダメージを蓄積させてお猿さんを倒しましょう、セイカさん」
「ああ、奴はナノマシンで修復されちゃいるがもはや虫の息だ! このまま仕留めるよ!」
 セイカ・ヤブサメ(ハイウェイの戦女神・f36624)はヴァルガニー社製の大型二輪車ことVLA-MB03「ヴァルチャー」をアクセル全開で駆り、彼女の身が袖を通すことを許されたレザーベストをはためかせる。
「しかし|猿神《ハヌマーン》か……大層な名前を引っ提げたニンジャが出てきたもんだ」
 セイカは目の前を走るエメラルドグリーンの重サイバネスーツを纏ったエージェントニンジャの背を睨んだ。
「とは言え、信仰も寂れた末法に彼の神格の恩恵もさほど無し。ブった斬れば大抵のモノはくたばるもんさ」
 弾切れの散弾銃の代わりに、ヴァルガニー社製超振動剣「メイトウ」シリーズがひとつ……『ムラクモ』と、それに付属する小型超振動ワキザシソード『コガラシ』をセイカは腰に帯びた鞘から引き抜く。
 なんと手放し運転だ!
 しかしバイクに運転アシスト機能があるのか、減速するどころかさらに車体は加速してゆく。
 とはいえセイカ自身の卓越した運転技術があるからこそ、凄まじい速度で走行中のバイクの上でハンドルから手を放したままの二刀流を実現できるのだ。
 ワザマエ!
「そして何よりも|アタシ《本物の神》の前でその名を口に出しちまったんだ、|雷霆の軍神《インドラ》サマの怒りを買っても知らねぇぞ?」
 車体はタイヤの摩擦で白い煙を上げながらハヌマーンの背を遂に捉える。
 セイカは一応形式的にハヌマーンへアイサツを告げた。
「よォ……アタシは『ハイウェイ・ヴァルキリーズ』初代総長、セイカ・ヤブサメっていう“しがない戦女神”だ」
「ドーモ、セイカ=サン。ハヌマーンです。よもや本物の神を名乗るイディオットが現れるとはな! これが本当の『ウナギにドジョウを一匹混ぜる者あり。ならばウナギにはかえって手を抜くべからず』というやつか!」
 ポエット!
 ハヌマーンはエリートの名に恥じない実際博識なコトダマでセイカを揶揄してみせた。
 セイカもこれに舌打ちをして嫌味を飛ばす。
「もっとましな嘘を吐けってか? だが生憎だな! 地面を這いずる虫に、イーグルの思考は理解できねぇのさ」
 ALAS!
 セイカもまたコトダマにおいてはハヌマーンと肩を並べるほどの教養を兼ね備えていたのだ!
「ド三流には一流の考えは理解出来ねぇ……つまり、神の名を騙る|糞雑魚《テメェ》がよォ~~ッ! |本物の女神《アタシ》に勝てると思ってるのかい? そうだっていうなら後悔させてやるよ。さぁエテ公、ハイクの用意はできたかい? アンタが向かうのはアカダルマじゃない、|地獄街道《ヘル・ハイウェイ》へまっしぐらだ!」
 二刀流で身構えて人差し指をクイクイと引き寄せる動作でセイカがハヌマーンを誘う。
「チョーチョー・ハッシ! 掛かってこいよ!」
「ヌゥーッ! チョコザイナ!」
 普段のハヌマーンならば、このような見え透いた挑発には乗らなかっただろう。
 しかし、これまで散々痛めつけられてきた鬱憤が、彼の傷付けられたプライドが、何よりその闘争心が、目の前の猟兵を殺せと衝動を突き動かすのだ。
「いいだろう! お前はこのサイバースペースで01の塵に変えてやろう!」
 ハヌマーンは速度を上げて方向を反転させると、セイカへ向かって猛然と突撃を開始した。
 セイカは迫りくる殺意の圧にニタリと笑みを浮かべて恐怖を飼い慣らしてみせる。
(そうだ、もっと寄ってこい! テメェもアタシも、飛ぼうがすばしっこく動こうが、相手を殺すためには近付かなきゃならない。だったらそこを狙うまでさ……! 確か…そう、『ノーカラテ、ノーニンジャ』だっけか? カラテの出し惜しみが原因で、テメェに化けて出られても困るからね……)
 タフで実力主義のバイクチームの総長を経験したセイカだからこそ、相手の全力を出し切ったうえで完膚なきまでに叩き潰すことにこだわる。
「さっさと出しな、テメェの“カラテ”をよォッ!」
 そのまま両社が交わる、化に思えたその時だった。

「すみません。私の事も忘れないでいただけますか?」

 箒星がオペレッタ『地獄のオルフェ』を竪琴で演奏しながら、跨る雌のメカジキで両者の間へインターセプト!
「どうも、ハヌマーンさん。お取込み中に突然失礼しますね。私、猟兵でケットシーの魔奏剣士の箒星・仄々と申します。この度は貴方を骸の海へ送り還すために馳せ参じた次第です。短いお付き合いですが、よろしくお願いします……えっと、ニンジャさんへの挨拶ってこれであってますか?」
 なんてスゴイ丁寧で奥ゆかしいアイサツなのだろう!
 乱入してきた箒星のアイサツに、ハヌマーンは一瞬だけ怒気を忘れて合掌してしまう。
「ド、ドーモ! ゴテイネイにありがとうございます。アカダルマファーマシー所属、エージェントニンジャのハヌマーンです。邪魔するならお前も殺す!」
 エメラルドグリーンのニンジャオーラを纏ったまま、奥ゆかしくオジギをしたハヌマーンがコンマ1秒後に殺気を放つ!
 コワイ!
 しかし箒星は殺意の波動に屈するところか、竪琴を軽快に掻き鳴らして楽しんでいるではないか!
「貴方も骸の海過剰投与の犠牲者です。私が死をもって救済とし、必ずや骸の海へお還しします。それでは聞いて下さい。おさ~るさ~んだよ~♪」
 竪琴の音色が赤・青・緑の三食に色付いたかと思えば、それらは各々が火・水・風の三属性の魔法矢の束となり、目の前のハヌマーンへ発射されてゆく!
 しかしハヌマーンも馬鹿ではない。
「みすみす喰らって堪るか! イヤーッ!」
 スライドドリフトターンからの壁蹴りテンエイティー・ループジャンプ!
 魔法矢の直撃は回避できたもの、問題はその矢が風属性の矢だったことだ。
 衝撃波めいた突風が、空中機動中のハヌマーンの身体を横殴りに吹き付けて速度を落としてしまう。
 そこへ時間差攻撃とばかりに水属性と火属性の魔法矢……それぞれ610本がハヌマーンを挟撃!
「しま……っ!」
 強風で煽られて着地に手間取ったハヌマーン、そのわずか1秒が命取りになる。
「炎と水……相反する二属性ですが、合わせるととんでもないエネルギーを生み出すのをご存じですか? このあと、どうなると思います?」
 箒星は竪琴を掻き鳴らして魔力を追加!
 水と火の矢が激突すると水蒸気が発生、そこへ更に大量の火の魔法矢と水の魔法矢がハヌマーンへ降り注ぐと、何が起こるのか?
 その刹那、真っ白で高熱の水蒸気が轟音と共にサイバースペースの01データ空気を激しく震わせた!
「正解は水蒸気爆発ですよ~! 一番最初の風の魔法矢、あれは酸素濃度高めの風だったのですよ。そこへこの爆発です。クリーンなエネルギーで安心の破壊力ですね」
「おいおい、えげつねぇな……」
 セイカもこれには唖然として口をあんぐり開けてしまう。
 大爆発の中心地にいたハヌマーンは、全身から素子キーを零しながら、息も絶え絶えにかろうじて立っているのが精いっぱいの様子だ。
「見てください、セイカさん。大フィーバーですね。じゃらんじゃら~ん」
「だがエテ公はまだくたばっちゃいないのか。なら……今度こそかかってきな! 一騎打ちと洒落込もうじゃないかい?」
 セイカの誘いに、ハヌマーンは逃げもせず、むしろ更なる闘志を燃やして前へ足を踏み出す。
「……いいだろう。もはや、私に勝ち目はない。情報も、お前たちにくれてやる……。だがな!? 私にもアカダルマファーマシーの看板を背負ったエージェントニンジャとしてのプライドがある! このままなぶられて殺されるくらいなら、ニンジャとして戦って死ぬことを望む!」
 ハヌマーンは顔の半分破損した猿面から、濃い緑色のサイバネ瞳孔をセイカへ向けていた。
 それは任務を優先して逃げ回るセコいサンシタではなく、死中に活を求める武人の目だった。
 セイカはバイクから降りると『ムラクモ』と『コガラシ』を左右に構えてハヌマーンを迎え撃つ。
「……ボノ、立会人を頼む」
「それは、私のことでしょうか?」
 セイカの呼びかけに箒星が首を傾げる。
 これにセイカはハヌマーンを見据えたまま頷いた。
「他に誰がいるってんだい? ほら、頼むよ、ボノ。奴の最期の花道をアタシが見届けるために」
「分かりました。ですが追い詰められた獣ほど恐ろしいものはありません。どうかご武運を」
 こうして箒星が決闘の立会人となり、ハヌマーンとセイカの間に割って入る。
「互いに私から10m離れたところで待機しててください。私が竪琴の弦をはじいた瞬間、戦闘開始です」
 ハヌマーン、セイカ、両者合意の上での|電子世界上の決闘《サイバーデュエル》。
 しばしの静寂が01データの空の下に流れる……。

 ――永劫に近い無音の時間。

 ――互いの眼は20m先でも絶えず睨み合ったままだ。

 ――――ポロン♪

「イィィヤアァァァァァァーッ」
 ワッザ!?
 最期の力を振り絞り、ハヌマーンがエメラルドグリーンのニンジャオーラを全開にしてセイカへ突っ込んでくる!
 一方セイカは動かず、二刀流で受け流す作戦だ!
「「死ねえぇぇぇぇぇッ!!!」」
 ハヌマーンがオーラを纏ったカラテパンチをセイカの眉間へ放つ!
 それを『コガラシ』の振動する峰で受け止め、顔を反らすセイカ!
 交差する互いの体躯。
 刃と重サイバネスーツ装甲が摩擦で激しい火花を散らせた。
 しかし、セイカの右手には、本命である振動剣『ムラクモ』が握られている!
「神罰部分解放――!」
 右手の『ムラクモ』から耳障りな羽音めいた振動音が唸る!
 たちまちブレード部分は振動熱で真っ赤に染まり、|高熱と雷霆《プラズマ現象》を発しながら振りかぶられた!
「冥土の土産に拝んで逝けやァッッ! |猟兵技巧《ユーベルコード》・|浮羅珠舞斬《プラズマギ》りィィッ!」
 セイカがハヌマーンの脇腹に深々と剣先を突き刺して前へ払い薙ぐ。
 ハヌマーンの身体は超音速マッハ13で移動しているため、通り過ぎたころにはセイカの背中でエージェントニンジャの身体が真っ二つに引き裂かれて転がっていたがっていた……!
「アタシの勝ちだ、ハヌマーン……!」
「ッ……見事、だ……真の、戦、女神よ……」
 身体を引き裂かれたハヌマーンはあと数十秒で強制ログアウトして現実世界で死ぬだろう。
 そんな彼が、セイカへ手を伸ばして何かを訴えようとする。
「これからも、私の名が付いた……ニンジャが、現れるだろう。しかし、それは有象無象の、サンシタに、過ぎない……。戦女神よ、どうか……この『ハヌマーン』を、わす、れないでくれない、か……?」
 彼の手に握られているのは、真っ赤なクリスタルめいた素子キー。
 恐らく、これこそがリアムが求めていた情報が詰まったお目当てのものに違いない。
「……さっきのバトル、なかなかヒリついたよ。コイツのついでに覚えておいてやるから、感謝しな」
「感謝……アァ……オタッシャデー」
 そう言い残し、ハヌマーンは息絶えて01の藻屑へとなって消滅していった。

 あとから追い付いたエンリケとリアムへ、真っ赤な素子キーを手渡すセイカと箒星。
 他の猟兵もアカダルマファーマシーの悪事に関する裏情報の素子キーを大量に入手できた。
 これでしばらくはアカダルマファーマシーも対応に追われて、リアムとブラドの事まで手が回らなくなるはずだ。
「本当に感謝するよ。これでブラドの高熱も治療できる!」
「旦那ァ……俺も頑張ったんで追加報酬、期待してますぜ?」
 リアムにエンリケが肘で小突いている。
 ここで箒星が改めてリアムへ尋ねた。
「では現実世界へ戻る前に、一つ約束していただけませんか? ……リアムさん。いつか必ず、ブラドさんの事を私たちに教えてくださいね」
 リアムは一瞬躊躇うも、箒星へ握手を求めた。
「この件の借りを返す意味で、来るべき時期に必ず教えよう」
「ええ、信じて待ってますね」
 黒猫とがっちり固い握手を交わすリアムの表情は晴れやかだった。

 こうして、猟兵達はアカダルマファーマシーの悪事の情報を現実世界へ持ち出し、一人の幼い男の子の命を救った。
 しかし、これでアカダルマファーマシーが瓦解するほど相手は脆くないだろう。
 暫くした後、必ず報復行為に打って出ることは、リアムもエンリケも、そして猟兵達も分かり切っていた……。

【→To Be Continued……】

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年11月29日


挿絵イラスト