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神域の半裸

#ヒーローズアース #お祭り2022 #ハロウィン #ディヴァインクロス #“神獣使い(見習い)”アニマ

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#“神獣使い(見習い)”アニマ


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●それは神の装束
 ヒーローズアースの中心、センターオブジアース。原初の炎滾り神々が現実に存在し続ける神代が今なお続く場所である。
 そこにある神殿の中でまさにそこの主と言わんばかりに立つのは、長い髪と髭の半裸の巨漢と豊かな体を惜しげもなく曝した美しい女。
 その前には、薄布を纏った少年が頭を垂れ跪いていた。そして二人の間には、ファンタジーの世界から持ち出してきたかのような仰々しい宝箱が。
「息子よ」
 男が重々しい声で告げる。
「この一年におけるお前の成長、嬉しく思う。この神域を侵す驚異からの生還。異なる歴史を持つ者と交わり、我らが力を示せしこと。そして、世界全てを破壊せんとする大厄との戦い。その全てを神すら超えし英雄と共に成したは、永き一族の歴史にもなき偉業なり」
 声は重々しいが、それは確かに賞賛の言葉。それを少年は神妙な表情で受け止める。
「その働き、誉ある我が一族の役を任ずるに値する。よってここにお前を番人の一人として認め、証として一族の装具を授けん!」
 大きな声で男が言うと、正に神の手に動かされたかの如く箱がひとりでに開き、その中身を露にした。立ち上がり、その箱の中身を取り出し身に着ける少年。その姿を見せるように直立すると、男と少年は視線を交わし合う。
「心せよ、これよりそなたは番人が一人である!」
「はい! ”神獣使い”アニマ、一族の誇りを纏い、番人としての使命に我が永劫の時を捧げることを誓います!」
 少年ながら逞しい体から張り上げられる幼い声。それが神殿に響き……男が少年を抱き上げた。
「よしよし、よく噛まずに言えたぞアニマ!」
 その顔は直前までの厳めしさはどこへやらの笑顔。
「ほら、もういいよ! 入ってきな!」
 そしてずっと黙っていた女が腰に下げていた鞭を鳴らせば、親子と見える大小の獣脚竜二匹が神殿に入ってくる。大きな方は女の傍に屈み、小さい方は少年と男の周りを回っている。
 荘厳な空気から一転アットホームな空気。それもそのはず、彼らは親子であり、これも成長した息子に昔から伝えられていた文句と一緒に一族伝統のアイテムを与えただけのこと。一般家庭で言えば成人した息子にスーツを買ってやったようなノリなのである。そこに型通りとはいえ儀式めいたものが添えられているのがセンターオブジアースらしさというやつであろうか。
「よし行くぞ。他の奴らがもう宴の準備を整えているころだろう。武闘場へ向かうぞ」
 そしてこちらもご近所さんが成人祝いしてくれる的なノリでのパーティ。ただしそこには神パワーが惜しげもなく注がれているのだが。
「ああ、そういややたら南瓜作り出してる奴らがいたけど、あれ何か意味あるのかい?」
「うん! 10月の最後にパーティをするときは、怖い顔を書いた南瓜の前で怪物みたいに振舞うのが地上ではやってるんだって!」
「怪物の如き威を示し恐れを払う祭りとは、地上も侮れぬ力強さよ。それを早速取り入れるとは、我が息子ながら流石に若いな!」
 誰一人何も訂正することもないまま、笑い声だけがそこに響くのであった。

●神の証とは
「みなさん、ハッピーハロウィンっす」
 ミルケン・ピーチ(魔法少女ミルケンピーチ・f15261)のボディの一人、アカリ・ゴールドがキャンディを配りながら言う。
「ここんとこ恒例になってた全世界またいだイベント開催っすけど、今年のハロウィンもやっぱやるみたいっすね。そんなわけであたしがヒーローズアースでのハロウィン依頼を紹介するっす」
 アカリ自身がヒーローズアース出身、去年までと違いメルではなく彼女がハロウィンの依頼を出しているのはそれが理由だろう。
「で、場所なんすけど、地上じゃなくてセンターオブジアースっす。ここはハロウィンの文化自体は割と薄いんすけど、最近色々あって他文明と交流したこともあって『なんかお祭りする日』くらいの認識は出てきたみたいで。ちょうど何かしら祝い事があったらしく、それをネタにちょっとしたお祭りをやるつもりらしいっす」
 ハロウィンが何かを正しく理解しているわけではないが、ある意味住人自体が既に仮装される側の様な世界である。違和感は薄いかもしれない。
「ただ、そのお祭りのネタが実はちょっと問題ありで。ある一人の神が一人前の証として『|神力の装束《ディヴァインクロス》』っていうユーベルコード付き装備を貰ったんすけど、オブリビオンがそれを狙ってお祭りに乱入してきちゃうんす」
 装備するだけでユーベルコードを体得できるまさに神の力を秘めた装備。オブリビオンでなくとも欲しがるものは多いだろう。
「なんで、お祭りと一緒にこいつらもやっつけちゃってくださいっす。最初に来るのは『ザ・ダフニアンズ』っていうビキニパンツ一丁のマッチョボディにミジンコのマスク被った集団っす」
 へ、変態だー!
「こいつらは元々大勢いる上にほっとくとなぜか勝手に分裂して増えてくっす。ただこの場にいる神も武闘派だらけなんで、お祭りのノリで一緒に戦ってくれるっす。ダフニアンズも一体事はあんま強くないんで、勢いでやっつけちゃってくださいっす」
 宴会場が武闘場を利用していることもあり、さながら武闘会のノリだという。
「で、こいつらを倒すと本当に装備を狙ってる『『魔法少女』セラフィムハート』っていう奴が出てくるっすこいつは結構強いんで、周りの神もあんまり手は出せないっす」
 いかに神とはいえ、上級オブリビオンの相手は厳しい。ここは猟兵が主力となるべき場だろう。
「で、さっきも言った通り、オブリビオンの目的は|神力の装束《ディヴァインクロス》っす。ただ、ダフニアンズは装束の形は全く知らないし、セラフィムハートも『なんかめっちゃ高露出な衣装』ということしか知らないっす。だからそんな格好すれば敵を惑わせたり引きつけたりできるんじゃないっすかね?」
 なるほど、敵の情報の不確かさを利用するべきと……まてお前今なんつった。
「ここの神は半裸が正装で、装束もそんな感じっす。だからそれっぽい恰好をしてれば誰が装束所持者か分からなくなって囮にもなれるっす」
 やっぱり今回もアレな恰好を強要されるハロウィンだった。なおセラフィムハートは『服の上から着れば恥ずかしくないもん!』と思っているらしい。
「露出が高ければ水着でも下着でも何でもいいっす。依頼の場所は冬でも結構暑いんで、寒さの心配だけはないっす」
 精神的な温度は別になるだろうが、それはそれである。依頼が解決して心身に余力が残っていれば、祭りに参加したり正しいハロウィンを教授(伝わるとは限らない)してもいいだろう。
「バトルオンリーな依頼なんであたしはついてけないっすけど、ちょっと変わったハロウィンパーティだと思って行ってきてくださいっす。それでは、よろしくお願いしますっす」
 そう言ってアカリはグリモアを起動し、熱気あふれる地底世界へ猟兵を送り出した。


鳴声海矢
 トリックオアトリート。鳴声海矢です。
 今年のハロウィンはヒーローズアースで、|神力の装束《ディヴァインクロス》なるものを狙うオブリビオンと仮装しながら大乱闘していただきます。

 第一章では『ザ・ダフニアンズ』との集団戦。彼らは目的の品がどんなものか全くわかっておらず、とりあえず変な格好をしている相手に手当たり次第襲い掛かります。マッチョで数は多いですが極端に強くはなく、周囲でお祭りしている一般神たちでもそこそこ相手できます。

 第二章では『『魔法少女』セラフィムハート』とのボス戦。彼女は装束が『超高露出衣装』ということだけ知っており、全裸以外で露出度の高い人ほど優先的に狙う傾向があります。なかなか強く神たちでも容易に相手できませんが、当の|神力の装束《ディヴァインクロス》の持ち主本人だけは積極的に協力する意思はあります。

 敵の狙いを逸らすため、高露出の衣装を着ればプレイングボーナスとなります。どういう風に高露出かは敵も知らないのでお任せします。ちなみに件の|神力の装束《ディヴァインクロス》は『あらくれ』『山のフ〇ウ』『T〇Nアーマー』とかその辺のハーネス系。

 以下、|神力の装束《ディヴァインクロス》持ち主詳細。
 ”神獣使い(新人)”アニマ 神のスピリットヒーロー×ビーストマスター(外見10歳、男) 脳筋なマッチョ神の父と女王様な獣使いの母の間に生まれた若き神。地上や他文明との交流を積極的に行っており、その流れでハロウィンを不完全ながらセンターオブジアースに持ち込んだ張本人。猟兵とは大きな戦い(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=41174 読む必要はなし)での面識もある。鞭による捕縛や、相棒の恐竜『ポチジュニア』を使役し戦う。

 まあ、察せると思いますが今年もネタハロウィンです。高露出とはいえお色気よりコミカル系に行くんじゃないかと。武闘派なハロウィンパーティとして楽しんでください。

 それでは、裸でぶつかってくるプレイングをお待ちしています。
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第1章 集団戦 『ザ・ダフニアンズ』

POW   :    ダフニアン・ランペイジ
【分体達による一斉突撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    ダフニアン・フォーメーション
【本体の攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【分体達によるコンビネーション攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    ダフニアン・アンブッシュ
【あちこちの物陰に潜ませた分体】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【不意打ち】で攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「|勝利し全てを手にするか、敗北の屈辱に沈むか《トリックオアトリート》!」
 そんな掛け声と共にぶつかり合う裸の肉体。その舞台の下では、半裸のマッチョマンが巨大な南瓜を抱きしめて粉々に潰し己の筋力をアピールしている。
 10月31日に行われているこの裸祭り。これこそがセンターオブジアース流ハロウィンパーティ(この地方に限る)であった。
 最近始まった異文化交流による断片的な情報を元にハロウィンっぽい体裁だけ整えたこのパーティ、当然ながらその意味も正しくは理解されておらず、名目は一人の神が|神力の装束《ディヴァインクロス》を得たことに対する祝いのパーティとして行われていた。
 だが神域の力を持つその衣装は、招かれざる客まで呼び寄せてしまう。熱気滾るそのパーティ会場に、突如として大量の裸男がなだれ込んできた。
「我ら、ザ・ダフニアンズ! センターオブジアースの神々よ! 我らが主セラフィムハート様の命により|神力の装束《ディヴァインクロス》を頂戴する! 神の力もつ衣装となればさぞ人目を引こう! それらしいものを着ている者は……」
 ヒーロー物の悪役らしくきっちり名前と目的まで明かしてから辺りを見回すザ・ダフニアンズ。その目に入るのは半裸、半裸、半裸……
「へ、変態だー!!」
 お前らが言うな。だがそんな真っ当なツッコミをする者はこの場には一人もおらず、代わりに一斉に立ち上がり一部の者は僅かな着衣をさらに脱ぎ捨て舞台に上がりだす。
「なるほど、やはり世界は刻々と変わりつつある! この神域にまたも容易く入り込まれようとは!」
「けど舐められっぱなしじゃ神の面目丸潰れだね! ミジンコが恐竜に勝てるとおもってんのかい!」
「不死の怪物や世界中飛び回るやつだっているんだ、負けるもんか!」
 全員やる気満々、子供まで臨戦態勢、しかも恐竜までいる。色んな意味でやばい連中の所に来てしまったと思うが今更帰るわけにもいかない。
「も、もうどいつだかわからんが、とりあえず変な格好の奴を選んで片っ端から剥ぐぞ! どれかが当たりのはずだ!」
 それつまり全員じゃん、というツッコミはやはり入らない。だが確かにこの半裸集団の中に|神力の装束《ディヴァインクロス》の持ち主がいるのは間違いないことだし、ラッキーヒットで早い段階で目を付けられ奪われてしまうのも決してありえないことではないのも事実だ。
 だがあてずっぽうなら、的が増えればその分確率が下がるのもまた確かな事実。
 さあ猟兵よ、神々にも負けぬ|奇抜な格好《高露出スタイル》で、ザ・ダフニアンズの目を眩ませてしまえ!
リンシャン・カイホウ
ハッピーハロウィン♪ハッピーハロウィンでございます。ホネホネ・ラスボスのわたくしのお通りでございます。
神々のハロウィンに、裸族が来ると聞いて、一目見ようと馳せ参じましてございます。
裸族の波VSハロウィン、良き催しです。

時に、成神式のお召し物は、アニマ様専用装備でございます。
おかえり下さいませミジンコ怪人御一行様。

戦いは、さらされた肌表面積で決まると言ってもいいのでございます。
足先まで含めば、わたくしの肌(組まれた骨の間がスカスカ)の表面積に有利があります。確実にするためにUCで、己の体よ、更に大きくなりましょう。
ミジンコ怪人ひとりに指一本で倒します。
メイドの指先に弄ばれて果てるのでございます!



 多くの神が集まる場所になだれ込んできたザ・ダフニアンズ。神とミジンコ入り乱れる大乱闘が今まさに始まらんとしていたその場所をを、平然と横切り神の元へ向かう者があった。
「ハッピーハロウィン♪ハッピーハロウィンでございます。ホネホネ・ラスボスのわたくしのお通りでございます」
 あまりにも堂々とした突っ切りぶりに思わずそのまま素通りさせてしまうザ・ダフニアンズ。そうしてしっかり神陣営の見方ができるところまで行ったところで、ようやく我を取り戻す。
「だ、誰だ貴様!」
「神々のハロウィンに、裸族が来ると聞いて、一目見ようと馳せ参じましてございます。裸族の波VSハロウィン、良き催しです」
 誰何の声にリンシャン・カイホウ(心優しき野良メイド(迷走を走破する者)・f38490)が答えるのは、己が名ではなくここに来た目的。そう、ここに神が大勢集まっていたのは偶然ではなく、つい最近地上から持ち込まれたハロウィンを彼らなりの流儀で行っていたからであった。
 もちろん正しい作法や源流は知らぬ故、祭りの名目は別の事。
「時に、成神式のお召し物は、アニマ様専用装備でございます。おかえり下さいませミジンコ怪人御一行様」
 この祭りはとある少年神が正式に怪物の番人として認められ、その証として|神力の装束《ディヴァインクロス》を授けられた祝いの祭り。まさに言い得て妙なその表現だが、そんなこと知らないダフニアンズたちは彼女が何を言っているのかは分からない。
「何のつもりか知らぬが我らザ・ダフニアンズを恐れぬとは……だが、この半裸どもに比べれば貴様のメイド服などいたって普通! ちょっと下半身がでかい程度で調子に乗るな!」
 普通サイズの体の下にある1メートルオーバーの下半身をちょっとと言っていいのか甚だ疑問ではあるが、ダフニアンズ的には半裸に比べればまだマシな方らしくリンシャンを恐れる様子はない。
「戦いは、さらされた肌表面積で決まると言ってもいいのでございます」
 なれば真の恐ろしさを思い知らせてくれんと、リンシャンはスカートをたくし上げる。するとそこにあったのは、愛だがスカスカに開いた骨組みであった。
「な、なんと!?」
 生物の常識を完全に無視したその構造。ラスボスならではのトンデモ体形に所詮パンツマスクのダフニアンズは思わず声を上げてしまう。
「肉を削り極限まで軽量化を測るとは……なんたる覚悟、流石は猟兵!」
 そして神々は神々で脳筋的な勘違いをかましているが、最後のワードはオブリビオン的に決して聞き流せるものではなかった。
「え……猟兵なん?」
「はい」
 聞いてないと言わんばかりのダフニアンズだが、オブリビオンあるところに猟兵ありというのは最早お約束。予想しなかった方が悪いと言わんばかりに、さらにリンシャンは相手を追い詰めんとする。
「確実にするためにUCで、己の体よ、更に大きくなりましょう」
 相手の目の前で【ラスボス変身】を一発。リンシャンの全身が巨大化し腕も二本追加で生えてくる。だがそれ以上に露出している下半身がより骨太になり、表面積は倍どころではない勢い。
「ぬぅぅ、露出にもほどがある! せめて肉と肌は着たらどうだ!」
「ここの作法に従っているまででございます」
 噛み合っているのかいないのか分からないやり取り。だがこの圧巻の体、装束云々以前に最早捨て置けない。一斉にスクラムを組み、ダフニアンズたちはリンシャンへと突撃をかけた。
 そのミジンコ軍団を、リンシャンは四本の手を広げて待ち構える。
「ふんぬぅ!」
 骨一本ずつに組み付いて力いっぱいへし折らんとするダフニアンズ。その筋肉は伊達ではないのか、ミシミシと音を立て始めるリンシャンの下半身。
「ぐぐぐ……もう少し……」
 あと少しでへし折れる。ダフニアンズが渾身の力を込めたその瞬間。
「さらに増やします」
 身長と骨の太さがさらに倍加し、リンシャンの腕が8本に増えた。重ね掛けこそ【ラスボス変身】の真骨頂。渾身の突撃をあっけなく無に帰されたダフニアンズたちの心がカルシウム不足の骨の如くぽっきりと折れた。
「メイドの指先に弄ばれて果てるのでございます!」
 そのまま指一本につき一人、ぷちぷち潰されていくダフニアンズ。ならばと分裂を駆使しさらに増員すればリンシャンも体を倍加させ、一度に潰せる人数が増やされる。ちなみにここは普段から恐竜がうろついているような場所柄ゆえ、巨大化してもスペースに困るということは一切ない。
 そのまま正にミジンコと恐竜が戦うが如く、ダフニアンズたちはメイドの手によって次々昇天させられて行くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
おや、これはおめでたいですねぇ。
まずはアニマさんに御挨拶、お祝いを申し上げつつ、事情を説明しますぅ。

『高露出の衣装』でしたら『ミルケンさんとお揃いの衣装』は如何でしょう?
難しければ『今年の水着』で参りますねぇ。

戦闘が始まりましたら『FAS』で飛行、『高露出の衣装』を見易くして此方に意識を引きますねぇ。
『ランペイジ』は『FGS』の重力結界で突進を抑えつつ、[カウンター]で【乳霹宙】を発動し『乳白色の雷』を放射、『雷球』に捕えることで攻撃を封じましょう。
増殖しても『雷』に触れれば『拘束』が可能ですので、後は『F●S』各種を使用、神々と共に[追撃]を行い仕留めて参りますねぇ。



 ここで行われている神式ハロウィンパーティ。元々裸と筋肉が飛び交っていた所にオブリビオンまで乱入して色々と収集つかなくなりつつあるが、元々は祝いの席であった。
「おや、これはおめでたいですねぇ」
 そのことを事前に聞かされていた夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は、周囲に飛び交う裸の嵐に臆することなく、このパーティの本来の主役に歩み寄った。
「この度はおめでとうございますぅ」
「あ、母ちゃんよりおっぱいの大きいお姉ちゃん! うん、ありがとう!」
 屈託ない笑顔で言う少年神アニマ。その隣にいる彼の母親は確かにるこるには僅かに劣るものの、十分に巨大な胸を持っていた。
 その覚え方にはとりあえず何も言わないことにしつつ、るこるは敵の目的が今回彼が授けられた|神力の装束《ディヴァインクロス》であることと、その造形や所持者を正しく知らないことを説明する。
「うん、分かった! ところで、いつもとなんか違う格好だけどそれは何?」
 るこるはアニマとは何度傀儡で顔を合わせたことがあり、彼女の普段着もアニマは知っていた。だがそれとはかなり趣を異にする……ある意味では通じるものもあったりするのだが、とにかく普段と違う衣装を身に着けていることに彼は疑問を持ったようだ。
「えぇ、とにかく目立つ格好をと思いまして、お知り合いを参考に……」
 そういうるこるの格好は、白いマントにピンクの魔法少女服。ただしその胸部は惜しげもなく丸出しで先端に小さなハートのニプレスが貼られているのみ。スカートもほとんど用をなさないほどに短く、食い込む下ばきが丸見えだ。
 何を隠そうというか何も隠してないこの格好、この依頼を紹介してきたグリモア猟兵ミルケン・ピーチの魔法少女衣装である。なおニプレスと下着の色からしておそらく桃姫エディションだろう。
 その奇怪というか卑猥極まる衣装に、当然ながらダフニアンズも目を付ける。
「あの並の度胸では身に着けられぬ格好……あれこそ|神力の装束《ディヴァインクロス》でないか!?」
 自分に視線が来たことを察したるこるは自分の姿がよく見え、かつ『正解』であるアニマから注意が離れるよう『FAS』を翼の如く広げ空高く舞い上がった。羽根エフェクト付き飛翔にダフニアンズの意識はさらに集められていく。
「確かに魔法少女っぽい、あれこそセラフィムハート様が纏うに相応しい! というか着てほしい!」
「すぐに剥ぎ取って献上せねば!」
 なんか明らかに私情の入った理由でロックオンされたるこるに、いつの間にかまた増えていたダフニアンズが一斉に攻めかかった。とはいえ所詮ただのミジンコマッチョであるダフニアンズ、空中の相手に手は出せないのでは……と思ったらなんと複数人が輪になって肩を組み、その肩に足をかけた者がまた輪をつくるという人間タワーで強引に高さを稼ぎ始めていた。
 徐々に高さを増し、るこるに届かんとするダフニアンタワー。だがそれに『FGS』を用いて重力をかけ、それを文字通りにへし折りにかかる。
「ぐおぉ、これは……!」
「諦めるな! 我らが尊きセラフィムハート様のため!」
 その尊いって絶対最近できた方の意味だろというツッコミも残念ながら古風な生活を好む神々からは出ない。というかここの神たちにツッコミを期待してはいけない。その代わりとして、るこるがユーベルコードを持って彼らの意地に応えた。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その裁きの御印をここに」
 【豊乳女神の加護・乳霹宙】による乳白色の雷が、ダフニアンタワーの中央に炸裂した。
「なんとぉぉぉ!?」
 真ん中のダフニアンズが雷球によって拘束され、タワーを維持できず崩れ落ちていく。そうなればそれより上にいた者たちは当然一緒に落ちていくわけで、それはさながら天に届かんとした高き塔が神の雷によって崩されるかの如き光景。
「まだまだだ! セラフィムハート様にあの服を着ていただくため、何度でも我々は立ち上がる!」
 曇りなき邪念もとい忠義によって、拘束されながらも無理やりにでも立ち上がろうとするダフニアンズ。だがその一片の希望さえ砕かんと、るこるは各種浮遊兵装を差し向けた。
「ここは我らが神域、我らの力を示さずして何とする!」
 さらにそこに神々たちも群れを成してダフニアンズを仕留めにかかる。マッチョと半裸がぶつかり合い、天から兵器の雨と白き雷の振るその様はまさに聖戦、審判の時。
 その一切を睥睨するかの如く、るこるはピンクの破廉恥衣装をまとった姿で戦場の上空に堂々と在り続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

死絡・送
POW
アドリブ絡み共闘OK
「祭りの会場はここか♪」
ある意味存在自体がハロウィン、ノーブルバットに変身して参加。
「残虐ファイトのチャンピオン、ノーブルバット!」
祭りの場をリングに、サーヴァントバットに撮影させてブームの仕掛け人とグラップルを組み合わせてダフニアンズの奴らと路上プロレスだ!
と言いつつ、相手の攻撃は華麗に避けて貫通と吸血での噛みつき攻撃のダーティーファイト。

だが、仲間がいたら援護やカバーリングなども行い見せ場も作ると
仲間の為にも行動する。
忍者の頭領の家柄だがヴァンパイアの貴族の血筋もあるので。
最後はノーブルフォールを行う。



 どんどん収集つかなくなっていくハロウィンパーティに、また一人の猟兵が現れた。
「祭りの会場はここか♪」
 降り立つのは黒一色の影。ダークヒーローノーブルバットこと死絡・送(ノーブルバット・f00528)だ。蝙蝠を模したヒーロースーツ姿は、まさにハロウィンにぴったりのダークな装い。
 お誂え向きに戦場となっているパーティ会場は武闘場を使用している。気づかれないうちに群衆の後ろから華麗に跳躍し、一足飛びに全員を飛び越え舞台のど真ん中に着地した。
「残虐ファイトのチャンピオン、ノーブルバット!」
 そして敵味方全ての視線を一身に受けての名乗りとポーズ。その姿は否応なしにダフニアンズの注目を集める。
「こいつ……今までとは違うぞ!」
 警戒するように言うダフニアンズ。そう、一目でわかるほどに送はこの場にいる他の者たち、そして今までに来た猟兵とは違った。
 何を隠そう、何もかも隠している。つまるところ、露出ゼロなのだ。
 ノーブルスーツは全身を覆うブラックスーツ。体は勿論顔すら見せていない。半裸を正装とする神々とも、パンツとマスクのダフニアンズとも対極にあるその姿。その姿は、肌色の支配するこの場所においてはこれ以上なく目立っていた。
「この場所でこうまで着込むとは……しかも光を吸収する黒! スーツの中はさぞ暑いに違いない! それを押して着用するとは、まさかこ奴が|神力の装束《ディヴァインクロス》の持ち主か!」
 他と違うということはそれだけで特別感が出る。それによってダフニアンズは送を次のターゲットと定め、一気に群れを成して襲い掛かった。なお本物の|神力の装束《ディヴァインクロス》は超高露出衣装なのでむしろ送の格好はそれとは対極にあるくらいなのだが、そんなもの一切知らないダフニアンズたちは珍しければとりあえずターゲット認定してしまうので今回は問題なかった。
「ダフニアンズの奴らと路上プロレスだ!」
 送はサーヴァントバットにカメラを持たせて撮影しつつ、レスリング然とした構えを取る。それに応えるよう一帯のダフニアンズが突進し、そのままグラップリングに入る……
「ぬおぉ!?」
 と見せかけ素早く跳躍。そのまま首筋に噛みつきその血を吸い上げ瞬く間に干からびさせてしまった。もちろん本式レスリングはもちろんプロレスでもこんなの反則である。だがノーブルバットはダーティファイトのダークヒーローだし、残虐ファイトで言えば噛みつきなど定番である。ヒールレスラー相手に反則を咎める方がナンセンスというものだ。
「おのれ……そちらがその気ならこちらも容赦せん! 皆の者、続け! ダフニアン・ランペイジだ!」
 ならばこちらも反則で応えてくれようと、多対一というこれまた反則プレイの定番とばかりに間髪入れずもう一体が組みつき、さらにそこに別の一体が腰を取りに低いタックルをかけてきた。
 噛みつきの弱点、その一つは基本一度に一人しか相手に出来ないこと。それを分かってか数で攻めかかってくるダフニアンズ。
 だが送も歴戦の猟兵である。次々と突っ込んでくるダフニアンズの群れを、今度こそ腰を落としたレスリングスタイルでがっしりと受け止め後ろへの突破を許さない。
「何という力強さ……!」
 そのパワーあふれるスタイルに、後ろの神々からも称賛の声が飛ぶ。
 仲間がいればカバーリングでその見せ場も作ってやろうと思っていたが、今舞台に上がっているのは自分一人と敵多数。ならばここはこの敵全てを自分のためのやられ役として暮れよう。
 忍者の頭領の家柄でありヴァンパイアの貴族の血筋でもある。それ故の噛みつきとダーティファイトだが、それだけが持ち味ではない。
「ぬぬ……ぐおぉ……!」
 送が力を込めると、彼に組み付いていたダフニアンズの足が浮き上がる。
「何!?」
 それだけではない。それを支えていた別のダフニアンズ、さらにはその後ろから体重を乗せて押し込みをかけていた後続ダフニアンズまで、ユーベルコード効果で大量に発生した送と繋がる全てのダフニアンズが浮き上がり始めたのだ。その始点は言うまでもない。最初のダフニアンズを掴み上げる送の剛腕。
 そのままダフニアンズの群れが高く持ち上げられ、空中高くそびえるパンツマッチョの塔が出来上がる。
「これが貴族のフォークリフトだ!」
 そのまま後ろに倒れ込み、全員纏めて地面に叩きつける送。【ノーブルフォール】の力強き一撃が、ダフニアンズの軍団を見事瓦解せしめた。
 その豪快な勝利に神々からも大歓声が飛ぶ。その完成の中、ノーブルバットは何事もなかったかのようにクールに立ち上がるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月宮・若子
ハロウィンパーティの平和を守らないとっ!
新たに手に入れたダークヒーローとしての力をお披露目ですっ!
魔装展開っ!
(解き放たれる力の余波で衣服が溶け落ち消滅して裸になった後、痴女めいた露出度の高い『魔装を纏う姿』へと変身)
……っ!ま、負けませんっ!

この露出の高い姿なら囮としての役目も果たせます。
近付いてきたオブリビオンに魔装【骸鎌】で攻撃します。
敵の攻撃も防御で…え?分体達によるコンビネーション攻撃!?きゃあああっ!
羽交い締めにされて魔装【夢魔】が剥がされて!?
だ、駄目です…私…裸に…皆に見られ…お願い…やめ…。

ま、魔刃舞踏っ!動けなくても複製した骸鎌で攻撃しますっ!


【アドリブ歓迎】



 その見た目と言動からかなりのイロモノ臭漂うザ・ダフニアンズだが、その本質は凶悪なオブリビオンである。目的は|神力の装束《ディヴァインクロス》の奪取だし、その後に行うのはボスに献上してのその活動の支援である。
「ハロウィンパーティの平和を守らないとっ!」
 まさに平和を乱す悪の手先である彼らを退治せんと、月宮・若子(闇を纏う乙女・f38454)はこの地にやってきた。
「新たに手に入れたダークヒーローとしての力をお披露目ですっ!」
 UDCアース出身でありながらヒーローの力を得た彼女。その力を持って敵を滅せんと己の力を解き放つ。
「魔装展開っ!」
 その掛け声と共に服が溶け落ち、この神域に相応しい姿、即ち半裸へと変じていく若子。そして服の溶解はそれに留まらず神をも超えし究極の姿……要するに全裸さえもを曝していく。
 そうして一切の軛を一度解いた後、新たに黒き装備が纏われ、『魔装を纏う姿』へと変身する。それは胸と股間、そして四肢に僅かに闇を纏ったようなまさに夜魔の眷属を彷彿とさせる……有り体に言えば痴女めいた姿。
「……っ! ま、負けませんっ!」
 恥ずかしさを押し殺しダフニアンズの前に自らの姿を見せつける若子。もちろん趣味でやっているわけではなく、この姿なら十二分に囮の役目を果たせると確信してのこの姿である。
「これはなんたる禍々しき姿、おおよそ往来を歩けるものではない!」
「|神力の装束《ディヴァインクロス》である可能性が高い、是非ともセラフィムハート様にお召しになって貰わねば!」
 果たして狙い通り、ダフニアンズたちはこの姿に注目し若子の魔装を引き剥がしにかかって来た。その際の表現に抗議したい気持ちを抑えつつも、武器である魔装【骸鎌】を振るって敵を押し返す若子。
「ぐおぉ!?」
 基本は身一つのファイトであるダフニアンズは長柄武器との相性は悪い。刃に刈り取られ倒れていくが、一方でその筋肉は伊達ではなく上手く柄の部分を掴まれれば若子はそのパワーでバランスを崩されてしまう。
「勝機!」
 その瞬間を逃さず踏み込んでくる一体のダフニアンズ。だが素早く武器を引き、掴みを振り払って体の前に構え直す。
「防御です!」
 柄で拳を受け止め、的確に受け止めダメージを防ぐことに成功する若子。だが、突如として攻撃してきたダフニアンズの後ろから何人ものダフニアンズが一斉に飛び出し掴みかかって来た。
「かかったな! これぞ我らがダフニアン・フォーメーション!」
「え? 分体達によるコンビネーション攻撃!? きゃあああっ!」
 本体の攻撃を呼び水とする分体たちの一斉攻撃。武器が一つしかないことが災いし、本体の攻撃を受け止めている間に一斉に羽交い絞めからの剥ぎ取りを受けてしまう。
「|神力の装束《ディヴァインクロス》、頂戴する!」
「だ、駄目です……私……裸に……皆に見られ……お願い……やめ……」
 無慈悲に剥ぎ取られていく僅かな魔装。元々来ているというより張り付いていると言った方がいいような状態故、引っかかることもなく全てがダフニアンズの手の中に納まってしまう。そして完全に、一切隠すことなく曝されることになった若子の裸体。
 奪取はなった、あとは無防備になった相手にとどめをかけてしまえば……そう思ってダフニアンズが若子に手を伸ばした瞬間。
「ま、魔刃舞踏っ! 動けなくても複製した骸鎌で攻撃しますっ!」
 【魔刃舞踏】の刃が周囲に飛び交い、油断していたダフニアンズを切り裂いた。防具としての魔装は奪われても武器としては残っている。魔装を|神力の装束《ディヴァインクロス》と勘違いした……つまり奪取によって完全に無力化したと勘違いしたダフニアンズは、虚を突かれなす術なくミジンコの微塵切りとされることとなった。
 かくして敵を一度退けることには成功したが、魔装は発現する際元々着ている衣服を溶かしながら出現する。それはヒーローによくある『変身』ではなく、邪魔になる服を『溶解』、つまり二度と復元できないほどに溶かしてしまっているのだ。なので装備を失ったからと言って服が戻ってくることなど決してない。
 勝敗に関わらず戦闘後は裸体を曝すことになる若子のダークヒーロースタイル。今回もその例に漏れず、半裸の神々の前にその全裸を曝しながら勝利を称えられることとなったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神楽坂・かぐや
リンと行動
アドリブ・絡みOK

露出の高いバニーガールの格好で行動。
「やめときな、給料安いんだろ?」
冥導破月を抜いて襲ってくる相手に引き金を引く。
「あれこれ言うのは野暮だし?」
相手の格好見つつタバコを吸いながら天将雷焰刃を前後に刃の付いた槍に形成して近接戦へと変える。
「当ててみな、南の島へご招待してやるよ」
距離に応じて武器を切り替え隙をカバーし合いつつ戦闘していく。
「リン、いやカンナか。面白いじゃないか」
コード使用の時は霊光気を纏ってから繰り出す。


リン・グリーベル
かくやと行動
アドリブ・絡みOK
コスプレはおまかせで

「そしたらやろうか」
(あんたは引っ込んでな)
神去&神薙を抜きカンナと入れ替わる。
軽業で動き回りつつ斬撃波を飛ばして攻撃する。
「かくや、腹の底は読めないけど役には立つね」
カバーし合いつつ戦闘していく。
リンが興味で誘ってみたのが始まりかつこれが初陣。
「解体してやるさ」
相手の動きに合わせて流れる動きで二刀を振い剣舞を繰り出す。
神壊を纏ってからコードを使い相手を減らすように動く。



 何度倒されてもダフニアンズはやってくる。それはまさに微生物の如き分裂能力だが、猟兵もまた次々とやってくる。
「やめときな、給料安いんだろ?」
 バニーガール姿でやってきたのは神楽坂・かぐや(おみそれ人・f38674)。咥え煙草のけだるげな様子がノリノリなバニーとのギャップを生み中々にセクシーである。
「我々ザ・ダフニアンズにとってはセラフィムハート様に仕えることそれそのものが最大の報酬。金銭の多寡など問題に非ず! 貴様のその姿もセラフィムハート様に捧げるに相応しい!」
 ここまでそれっぽい言動ばかりであったが、やはりこいつらただのボスガチ勢である。だがどれだけ邪であろうとその意志が強いのは確か。こちらから何を言ったところでそこを揺らがせるのは困難だろう。
 というわけで、さっさと自分の武器である拳銃型郵便ポスト『冥導破月』を抜き、そこから銃弾を放ってダフニアンズを押し返すかぐや。やっぱり基本肉体だのみであるダフニアンズは飛び道具には弱く、中々近づくことができないでいた。
「そしたらやろうか」
 それに合わせ、同行していたリン・グリーベル(神殺しの剣士・f38614)も前に出る。その格好は普段着である上着に海賊帽を合わせた海賊風……なのだが外套の下が水着という、二年ほど前の水着コンテストを思わせる仕様にアレンジされていた。
 そしていざ交戦……というところで内からの声が彼女を押しとどめる。
(あんたは引っ込んでな)
 その声はもう一つの人格であり生粋の戦闘狂、カンナ。その声に従い体の操作権を明け渡すと、二本一組の刀『神去&神薙』を持ってカンナは前に出た。
「解体してやるさ」
「それはこちらの台詞よ、まずはその外套を剥いでくれる! しかして裸コートなる矛盾の是非をセラフィムハート様に問うていただこう!」
 なんか言ってるが要するにボスに色んなコスプレさせたいだけのようにも見えるザ・ダフニアンズ。そんなマッチョ共の突進を軽く跳躍して避け、一撃入れてはまた飛び上がることで距離を取る。それに応じて再度突進してくれば、斬撃波を飛ばして押し返すことで近づけさせない。
「おのれ、奇抜な格好は伊達ではないということか……!」
「あれこれ言うのは野暮だし?」
 自分の格好を棚に上げ他人の服装をどうこういうダフニアンズを見つつ、天叢雲剣『天将雷焰刃』を双刃の槍に変えて突っつきまわすかぐや。
 基本的に密接距離から一気に分体をけしかけるのを得意とするダフニアンズは、リーチ勝負にはこと弱い。一方でその筋肉からあふれ出るパワーは相応に強く力任せの突破を試みてはいるが、二人がお互いに隙をカバーしあうことでそれもままならぬほどに抑え込まれていた。
 このまま遠距離から削り続ければそのうち勝利はなる。が、それでは面白くないとでもいうのかかぐやは武器を収め、ダフニアンズたちを手招きした。
「当ててみな、南の島へご招待してやるよ」
 その挑発に合わせ、カンナも武器をしまう。
「舐めおって……だがその誘い、セラフィムハート様同行なら考えよう!」
 ここが勝負と分裂した者も含めて一斉に取り囲み、望み通り当ててくれんと二人を包囲殲滅にかかるダフニアンズ。それに対し、二人はその突進を背中合わせになって待ち構えた。
 筋肉の体が一斉に躍りかかった、その瞬間。
「ぐぅおぉぉぉぉぉぉ!?」
 ダフニアンズたちが纏めて吹き飛んでいく。繰り出した【一撃必殺】の拳が正面の敵を砕き、それぞれが纏った『霊光気』と『神壊』、武器の域に至るまでとなった覇気がそこを中心に伝播し周囲のダフニアンズさえ押しのけたのだ。
 大量のパンツマッチョの骸の中心で背中合わせのまま二人は互いに後ろを見る。
「リン、いやカンナか。面白いじゃないか」
「かぐや、腹の底は読めないけど役には立つね」
 ここまでともに戦ってきた二人だが、共闘するのはこれが初めての事。それどころか、猟兵として戦場に出るのすら二人ともこれが初陣であった。
 神をも超える英雄、その呼称に偽りなしということを、二人は初戦にして周囲を囲む神々にこれ以上なく見せつけたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・セカンドカラー
お任せプレ汝が為したいように為すがよい。
アダルトモード下着姿の設定資料の格好。

|高速詠唱早業先制攻撃《タイムフォールダウン》、|重量攻撃《時間質量》操作により|捕縛、マヒ攻撃、気絶攻撃、凍結属性攻撃《敵の時を停滞させる》。
こうなればもう物陰に潜んでいようが関係ない、それ以前に私の|多重詠唱結界術、読心術、第六感、千里眼(視力)、順風耳(聞き耳)、情報収集《感応能力》の前には丸裸同然だけど。
ませっかくの宴会だし派手にイキましょうか。

|封印を解く、リミッター解除、限界突破、オーバーロード《幼年期の夢に見た魅惑尽きせぬ領域、時間と空間を超越するただ一つの窮極的かつ永遠の“アリス”》
|継戦能力《魂が肉体を凌駕する》

で、真の姿になった私がデモニック・カリギュラで複数体。ダメージも分身の数だけ倍増するけど、100層の結界術がさらに分身数倍厚くなるんで大丈夫だ、問題ない。
化術肉体改造で男の娘化ナーフしてからの|大食い、エネルギー充填《えっちなのうみそおいしいです》よ❤クリームパイ(スラング)が沢山ね♪



 時間と共に分裂を繰り返せるザ・ダフニアンズだが、それを上回る猟兵の攻勢によって残る人数は僅かとなっていた。
 そこに現れるのは一人の女。中々の好スタイルを下着姿で見せつける彼女はアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔王少女・f05202)。本来は平坦なスタイルを、オーバーロードで真の姿のアダルトモードに変えての登場だ。
 もちろん真の姿というのは伊達ではなく、その力はこれまで来た猟兵さえ凌駕するもの。その気配を察したか、ダフニアンズは瞬時にしてあちこちに雲隠れしてしまった。
 ある者はパーティグッズに紛れ、ある者は巨大な恐竜の後ろにくっつき、ある者はマスクを脱ぎ他人のふりをしている。一部バレバレなものもいたりするが、自然あふれるセンターオブジアースには人一人が軽く隠れられる巨大な遮蔽物はそこかしこにある。元々数が多い上分裂していくダフニアンズなら、この状態でもいずれどこにどれくらいいるのかは分からなくなるだろう。
 それに対しアリスは、周囲全ての敵対者の時を停止させて抑え込んだ。
 しかしてそれはユーベルコードではない。相手が隠れきるよりも早く、高速で詠唱した重量増加魔法を周囲全てにばらまいただけのこと。彼のフィールド・オブ・ナインが一人マザー・コンピュータが唱えた時間質量論。質量があるなら重量が増せばそれだけ遅くなる。だが光にすらブラックホール級の重力をかけなければ遅延はできない。ましてや解明され切ってすらいない時間をそうするにはどれほどの重量が必要な事か。
 さらにはそれだけではない。麻痺毒、凍結、意識断絶、身体拘束、これだけの魔法をそこに重ねて完全な拘束を狙う。集団型のザ・ダフニアンズにこれだけのことをするのは、まさに牛刀を持って鶏を捌くが如し。
 だが、これだけの魔法を広範にばらまいては周囲の神々にまで影響が出るのではないか。いかに効果的であっても無関係なものや守護対象まで巻き込んでしまっては依頼としては失敗と言わざるを得ない。
 そしてそこも、アリスは対処済みであった。周囲に結界を広げ、その中全てに自身の六感を張り巡らせる。その中の全てを見、聞き、感じ、読む。その中においてザ・ダフニアンズは全てが丸裸も同然であった。元々ほぼ裸とか言わない。
 そしてその中において、真の姿を現したアリスはその力を限界以上に発現した。埒外の猟兵をその外へ押し出すオーバーロード。それが限界を超えたとなればその力は最早測ることすらできない。
「分霊達を憑依(降霊)させて操ってあげる❤ 頭セカンドカラーにサれる気分はいかが♪」
 【デモニック・カリギュラ】によって隠れ、増えようとしているダフニアンズ全てに己の分身を向かわせる。その分身たちはアリスが常しているように、醜い男どもを愛すべき美少年に変え、嬲り、嘲り、貶め、弄ぶ。
「うおぉぉ……セラフィムハート様……!」
「せめてこやつの装束をセラフィムハート様に……!」
 主への邪念入り忠義をもって耐えようとするが、反撃もままならぬザ・ダフニアンズ。無数の分身が受けたダメージはその分身の数だけ倍されてアリスに伝わる。これだけの数いれば蚊に刺されただけでも致命傷になりかねないが、同時に分身は全てアリスと同等の力を持っている。集団型がオーバーロードした猟兵にそう叶うわけもなく、そもそもダメージそのものを受けなければ何の問題もない。
 つまるところは得意の技能を中心に戦術を組みたて、相手の使用技を対策しつつ自分のユーベルコードの弱点をカバーするというある種基本的な戦術。だがその中核となる技能が元々とびぬけた得意技な上、オーバーロードを用いることでそれ以外も一つ一つが秘奥、必殺級のレベルまで引き上げられる。
「クリームパイが沢山ね♪」
 スラング交じりに言うアリスは、まさに邪悪なる捕食者。食物連鎖の低層を支えるミジンコが、世界の全てが自分の餌であり玩具と確信する彼女に勝てるはずもないのだ。
 結果として、ザ・ダフニアンズはその全員が分裂も逃亡も許されず、マッチョマスクの姿さえ奪われたまま強制推し変を余儀なくされ消滅していくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『『魔法少女』セラフィムハート』

POW   :    霊子収束式攻撃魔法・プリズムブレイク
【手にしたステッキが所謂最強フォーム】に変形し、自身の【莫大な魔力】を代償に、自身の【次に放つ、最大最強の攻撃魔法】を強化する。
SPD   :    誘導追尾型攻撃魔法・シャイニングチェイサー
レベル分の1秒で【相手をどこまでも追尾する、魔力の光弾】を発射できる。
WIZ   :    超高速飛行魔法・エリアルウィング
【背と踵に高速飛行を可能とする光翼を生やす】事で【高機動モード、エリアルハート】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 こうしてビキニマッチョの軍団は半裸の神域より駆逐された。だがそこに、神をも恐れぬ服装をした者が光と共に舞い降りた。
「魔法少女セラフィムハート、参上! 悪い神様と猟兵さんは私がやっつけちゃうんだから!」
 ステッキ片手にポーズをとるその姿はまごうことなき魔法少女。だが、突然やってきて悪と断じられては流石の神々も黙っていない。
「セラフィムハート……さっきの連中が言ってたのはあんたかい!」
「なんだよ、いきなり襲ってきたのはそっちだろ! 僕たちの何が悪いんだよ!」
「言わなきゃ分かんないか! 公然猥褻罪だ! だから目立たないで紛れられると思ってあのミジンコパンツどもを派遣したの!」
 びしっと神々を指さすセラフィムハート。まあ確かに地上側の感覚で言えば常時半裸なこの世界は色々理解しがたいものがあるかもしれない。だが、ところ変わればという通りにここでは半裸の方が正装。むしろフリフリキラキラにばっちり着込んでいるセラフィムハートの方がこの場では違和感の塊であった。
「そういう悪い人たちをやっつけるために、|神力の装束《ディヴァインクロス》は私が貰っちゃうんだから!」
 それはそれで強盗傷害及びザ・ダフニアンズへの犯罪教唆にならないかとも思われるが、いわゆる悪に対しては何をしても許される的な理屈なのだろう。
「もちろん、あなた達の装束がアレでソレなのは承知の上。でもだったら服の上か下に着れば問題ないもん!」
「いや、我らの装具は肉体と外気双方に直に触れていないと効果がなくなるぞ」
 一応半裸なのには理由があった。その言葉にセラフィムハートは『え、マジで?』的な表情で凍り付く。
「……き、きっとどこかに持ち込めば何とかしてくれるはず! 悪の装備を改造して正義の味方用にするとか王道だし! 持ち込み先の当てはないけど!」
 猟書家壊滅してオブリビオンの統括組織なくなっちゃったもんね。恐らく最初の沈黙はこのまま帰ろうかどうか逡巡していたのだろう。引っ込みがつかなくなったか結局は戦うことに決めたようだ。
「とりあえず! 変な半裸から剥いで、後のことはそれから考える! 魔法少女セラフィムハート、悪い半裸におしおきしちゃいます!」
 魔法少女っぽい決めポーズをとって無理矢理話を纏め、セラフィムハートは戦闘態勢に入った。色々アレだがオブリビオンとしての実力は確かな彼女の圧は決して侮れず、神々もお祭りムードをいったん取り下げ真剣な表情になる。
 彼らもセラフィムハートがザ・ダフニアンズとは比べ物にならない相手なのは分かっているはずだ。だが、件の装束所持者はじめされるがままでいるつもりは誰にもないようだ。
 ならば神をも超えた英雄が為すべきは一つ。|神力の装束《ディヴァインクロス》すら凌駕するその|力《半裸》を持って、この着込んだ魔法少女を迎え撃て!
リンシャン・カイホウ
半裸を全裸にする行いは、正義でございましょうか?否でございます。

ミジンコ怪人の願いが潰えるのは、心苦しいものを感じはいたしますが。
全裸剥き量産を見て見ぬふりも出来ないのでございます。

しかしここはセンターオブジアース、半裸より全裸が強いのは世の理でございます。
UC使えなくなっても防御と耐久は上がるのでございますね。

守りの問題はなさそうなので、わたくしは攻手に回りましょう。

UC(0、05秒毎)で、早着替えにより魔力の光弾を脱ぎ捨てたメイド服の方へ追尾させて、そのたびに間合いを詰めてLV100のカウンターを叩き込みます。

メイド服に着替えが有るのは当然でございます。ですが今回はメイド水着にございます。



 かくして半裸の神域に降り立った魔法少女セラフィムハート。その目的は配下であったザ・ダフニアンズ同様|神力の装束《ディヴァインクロス》を奪取すること。しかしてその手段は着用者からの強奪……即ち着衣の剥ぎ取りである。
「半裸を全裸にする行いは、正義でございましょうか? 否でございます」
 リンシャン・カイホウ(心優しき野良メイド(迷走を走破する者)・f38490)は、正義の魔法少女を自称するセラフィムハートのその行いに断じて否を突きつける。
「ミジンコ怪人の願いが潰えるのは、心苦しいものを感じはいたしますが。全裸剥き量産を見て見ぬふりも出来ないのでございます」
 先に戦ったザ・ダフニアンズたち。己が忠義と信念(萌えと欲望とも言う)の為に懸命に戦い散っていった彼らの切なる願いを粉砕してしまうのは忍びないが、正義と使命のためここは情けを捨てるべき時。
「何願ってたのよあいつら……いや大体想像つくけど! だからあえて特徴一切教えなかったんだけど!」
 装束が超高露出ということすら知らなかったザ・ダフニアンズだが、やはりあえて情報を与えられていなかったらしい。
 しかしセラフィムハート自身は装束がどういうものかあやふやながら知っている。しかして、この神域において力を発揮するということはつまりはそう言う衣装であるということ。
「しかしここはセンターオブジアース、半裸より全裸が強いのは世の理でございます」
 いやさすがにまさかそんなわけが……と言いたいところだが、周囲の神々たちも祭りでの武闘会やザ・ダフニアンズを迎え撃つときはただでさえも少ない着衣をさらに脱いでいる者もそこそこいた。|神力の装束《ディヴァインクロス》を持ってきていない者や、あるいは本当にそれしか身に着けるつもりがない者などは全裸に近づく方がもしかしたら強くなるのかもしれない。
 ただ当然セラフィムハートにそんなセンターオブジアース理論が理解できるはずもなく。
「んなわけあるかー! 仮にあったとしてもそんな全裸世界は丸ごと成敗してあげる! 悪を逃さぬ正義の魔法、セラフィムチェイサー!」
 セラフィムハートがキラキラエフェクトと共に舞い上がり、そのステッキから高速の光弾を射出した。それは一直線にリンシャンへと向かい、その体を貫かんとする。
「守りの問題はなさそうなので、わたくしは攻手に回りましょう」
 そう言いながらもリンシャンは自らのメイド服に手をかけ、光弾が迫るよりも早くそれを脱ぎ捨てた。捨てられたメイド服は前へ。リンシャンの裸体は後ろへ。その一瞬の早業に、光弾は迫って来たメイド服の方を標的として中身のない服だけを貫いた。
「空蝉の術……っ!?」
 脱ぐことが戦法として成り立つ回避術。ある種正しくこの地の流儀に則った戦法に驚くが、次の瞬間には強烈な打撃がセラフィムハートの体を捕らえていた。
「ぐっ……!?」
 それは瞬時に折り返し、カウンターを決めたリンシャンの拳。そしてその体は、脱ぎ捨てたはずの服を身に着けていた。
「な、何で……」
「メイド服に着替えが有るのは当然でございます。ですが今回はメイド水着にございます」
 言いながら下がるリンシャンに、セラフィムハートは追撃で光弾を放つ。だがそれはまたも一瞬で脱ぎ捨てられたメイド服の方に引き寄せられ、その横をすり抜けたリンシャンの一撃がセラフィムハートを襲う。
 その秘密は、【オール・ワークス!】による0.05秒の早着替え。これによってカウンター技能を強化しつつ、着替え終わった装備は投げ捨て囮とする。着替えるのだからその過程には必ず脱衣が入るし、その後着た服があればそれをまた脱ぐ無限のループが可能である。
 一連の動作とそれに伴うもの全てを攻防に活かし、セラフィムハートの半裸勢への剥ぎ取りを的確に阻止していくリンシャン。
「これが脱衣の力でございます」
 セラフィムハートが否定した服を脱ぐという動作の力で、リンシャンは着衣と裸体を行き来しながらこの地に相応しき一勝を上げるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月宮・若子
(セラフィムハートの目に映る、一切何も身に纏わず全裸を晒す痴女)
ち、痴女じゃありません!?先程の戦いで『魔装【夢魔】』を無理矢理剥ぎ取られたから暫く再装備できないんですよっ!
…ま、周りの視線を感じますが逃げる訳にはいきません。残された魔装【骸鎌】を構えてこのまま戦うしかありません。

ダッシュで近付いて魔装【骸鎌】で切断攻撃を繰り出します。敵の攻撃を見切って身体をひねって回避したりで攻防を繰り広げます。
(激しい戦いに裸体を隠す暇もない若子はその身を隅々まで晒すはめになっている)
~~っ!は、恥ずかしいです。

追尾する魔力の光弾は骸鎌でなぎ払って、【魔刃天衝波】でお返しですっ!


【アドリブ歓迎、NGなし】



 セラフィムハートは|神力の装束《ディヴァインクロス》の形状はある程度知っていた。それ故に許容するかどうかは別として、この場所がどういう場所かもそれなりには分かっていた。
 だが、そんな彼女の目の前に現れたのは。
「……痴女だー!」
 一切何も身に纏わず全裸を晒す月宮・若子(闇を纏う乙女・f38454)の姿。流石にこれは予想していなかったセラフィムハートが大声で突っ込む。
「ち、痴女じゃありません!? 先程の戦いで『魔装【夢魔】』を無理矢理剥ぎ取られたから暫く再装備できないんですよっ!」
「うるさい! あなたが痴女じゃなかったら痴女の概念が崩壊するわ!」
 涙目で抗議するが、その圧倒的全裸の前ではあらゆる弁明が空を切るばかり。何しろ半裸の神、脱ぎだす神はそれなりにいれど、最初から全裸というのは神々でさえなし得ぬ偉業あるいは蛮行。当然ながらその姿は周りからの注目を集めるが、このまま戦うしかないとただ一つ残った魔装【骸鎌】を構え敵に立ち向かう若子。
 そのまま裸足で地を蹴り、一直線にセラフィムハートへと切りかかった。セラフィムハートはひらりと宙を舞ってその一撃をかわすが、腕を返し刃の軌道を変えてそこへ追撃をかける。
「なんでそんな姿で真面目に戦えるの!? 羞恥心ってものはないの!?」
 セラフィムハートの罵倒にも負けず、次々と攻撃を繰り出す若子。相手の言葉に全身が熱くなってくるのは怒りか、羞恥か、あるいは別の何かか。
 一方のセラフィムハートも避けるばかりというわけではなく、ステッキを短棍のように振るって反撃に出る。空中から襲い来る攻撃を体を捻って躱すが、それはつまり裸体を回転させ周囲に回し見せるような格好となるわけで。
「そんなに見せたいか!」
 そこに重なるセラフィムハートの言葉攻め。ツッコミついでの全力の一撃を鎌の柄で受け止めるが、ダフニアンズの攻撃よりもはるかに重いその攻撃は簡単に流せるようなものではなく、しっかりと足を開き地面に踏ん張って受け止めなければ押し切られてしまいそうなほどもの。
「~~っ! は、恥ずかしいです」
「嘘つけそんなポーズして!」
 地面にしっかり脚を付けて重心を落とす……言ってしまえば蟹股ポージングなその格好を指摘され裸体を真っ赤に紅潮させる若子。
「いつまでもこんな変態と戦ってられないわ、一気に決めてあげる! 悪を貫く浄化の光、シャイニングチェイサー!」
 一旦引いて飛びあがり、キラキラの光を纏って光弾を発射するセラフィムハート。必殺の光弾が若子の体を覆い滅さんと高速で飛来する。
「負けませんっ!」
 追尾光弾故に避けても無駄と、それを鎌をなぎ払い叩き落とそうとする若子。だが光のエネルギーでありながらユーベルコードだけありその威力は高く、鎌が押し返されそうになる。
 眩しすぎる光が若子の体を照らし、外部からの視認を困難にさせていく。受け止めた鎌の闇が少しずつその光を吸収しているのは、果たして持ち主の意思を汲んでか否かか。
「これリアルタイムだから、本放送だから!」
 分かる人には分かるセラフィムハートの発言。だがここで押し負けては後の特典も何もない。
「魔刃っ! 天衝波っ!」
 鎌に込められた闇の力が光を切り裂き、高威力の闇の斬撃波となってセラフィムハートへ叩きつけられた。
「きゃああああああ!!」
 【魔刃天衝波】の刃が光を飲み込み、セラフィムハートを切り裂く。若子の裸体と、セラフィムハートのダウン。光を飲み込むその刃の後に現れた体は、不自然な光などなく全てが詳らかにされていた。
「よく考えたら……全裸なんだからこいつ絶対装具持ってる奴じゃなかった……!」
 あまりの注目度に思わず攻撃を仕掛け続けてしまったセラフィムハート。敵さえ本来の目的も忘れるその裸体は、周囲の視線を全て集め大自然の中曝され続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・衣装:継続
・アド/絡◎

■行動
『郷に入っては郷に従え』という言葉が有りまして。

『FPS』の概念結界で神々を保護、『FAS』で飛行しつつ『FES』の結界で『通常魔法攻撃』に備え、残る『祭器』各種で交戦しますぅ。
『杖』が変形したら【翰匱】を発動し『超重力結界』で発動を阻害、飛行速度を活かし『強化から魔術発動までのタイムラグ』の間に『突進』を差込み[カウンター]で発動を潰しましょう。
『反動』は『胸の増量』として大幅に許容、この服装なら『胸の反動』で破損する心配は有りません。
後は『胸』による[重量攻撃]で圧し潰しますぅ。

配下さん達も見たそうでしたし、『同デザインの普通の衣装』なら差上げますよぉ?



 半裸の世界の中、魔法少女服を着たまま戦うセラフィムハート。その彼女の前に、もう一人の魔法少女が現れた。
「『郷に入っては郷に従え』という言葉が有りまして」
 その名は魔法少女ミルケン・ピーチ……の服装をした夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)。活躍した者はコミックやフィギュアがばしばし作られるヒーローズアースでは、猟兵のコスプレももちろんよくあるネタである。
「な、何なのそれは!?」
「あなたと同じ魔法少女、というやつですよぉ」
「それ絶対あのミジンコどもが喜ぶ方の魔法少女でしょ! そう言うのがいるから魔法少女の評判が落ちるの! 魔法少女は小さな女の子の味方! 大きなお友達はおよびじゃないの! だいたいそんなはしたないおっぱい日曜の朝とかに移せるわけないでしょ! 脚もお腹も太いしお尻まではみ出させて! 恥を知りなさい恥を!」
 言いたい放題言うセラフィムハート。某魔法少女に時間差で流れ弾がグサグサ刺さりそうだがそれはそれ。
 しかしるこるはそれにも負けず、涙滴型水晶『FPS』の結界で後ろを守り、翼型オーラ『FAS』で宙を舞い、魔法の布『FES』で魔法バリアを張ってといかにも魔法少女然としたスタイルで戦闘態勢を整える。
「装備をゴテゴテ並べる前に服を着なさい! 正義の力、最大最強全力全開!」
 ある意味正論を言いつつ、セラフィムハートの手にしたステッキがガチャガチャと変形し長剣のような杖のような形に代わる。見るからに強そうなフォームチェンジ、いかにも悪の手先と親の財布に大打撃を与えそうな形状だ。
 そしてキラキラエフェクトと共に変形した武器に魔力を溜め始めるセラフィムハート。元々決して低くない彼女の力がそこに集約し、猟兵すらも一撃で倒しかねないほどの力がそこに込められて行くのが傍目にも分かる。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その衣を纏いて唐櫃を捧げましょう」
 そんなバンクシーンの最中に、るこるは【豊乳女神の加護・翰匱】を発動、無情にも超重力結界を展開しセラフィムハートの行動を妨害にかかる。
「うぅっ……! こ、ここで攻めるとか魔法少女失格でしょ……!」
 バンク割込みにセラフィムハートが抗議するが、最近はそれこそ本職の方でもお約束を逆手にとった展開も少なくないのでこれはこれでありだろう。
「負けないんだから……唸れ、私のありったけ! 霊子収束、プリズムブレイク!」
 抑え込まれながらも変形したステッキに力を籠め、最大威力の一撃を放とうとするセラフィムハート。だがステッキを振り上げたその視界に入ったのは、一面を埋め尽くす肌色の壁であった。
「な、何これ……きゃあああああ!?」
 その壁が圧倒的な重量と柔らかさを持って、セラフィムハートを押し潰した。その正体は、ユーベルコードの反動として極限まで膨らんだるこるの胸。
「この衣装なら破損も気にする必要がありませんので」
 元から丸出しなのでいくら膨れようと破れるものもない。一切の制限から解き放たれたその乳はどこまでも自由であった。
「配下さん達も見たそうでしたし、『同デザインの普通の衣装』なら差上げますよぉ?」
「その格好で何の力もないとか本当にあいつら喜ばす為だけの衣装じゃないの…………うぎゃっ!?」
「あぁん」
 乳の下、行き場を失った魔法が暴発を起こすが、それは巨大な乳肉を激しく揺らすばかりで外に魔法が漏れたりもしない。
 そのままセラフィムハートは乳の下に埋もれ、魔法少女というものの扱いについて虚しく抗議しながらぺちゃんこ(意味深)となるばかりであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リン・グリーベル
かぐやと行動
アドリブ・絡みOK

神去&神薙を構えて対峙する。
「どっちが悪とか興味ない。あと死合うのにそういったものは無意味だろ」
二刀の精神とも言えるカンナは善悪論や正義感と言ったものをバッサリ切り捨てる。
軽業で動き回りつつ斬撃波を飛ばして攻撃。滅毘は状況に応じて使い分ける形で使用する。
受け流しや野生の勘で相手からの攻撃を防ぎつつ範囲攻撃によるなぎ払いを行う。
追い込んだら一気に攻め抜く。


神楽坂・かぐや
リンと行動
アドリブ・絡みOK

「衣服強奪犯が正義の味方語るとは世も末だねえ」
タバコに火をつけ相手と対峙する。
「怒るとどうなる?クマさんとワルツでも踊るのかい?」
冥導破月を二丁拳銃に変えカンナと攻撃を繰り出す。
近接になれば天将雷焰刃を薙刀や槍に形成して対処し瞬間思考力を用いて策を講じたりしてアシストする。
カンナに気を取られていたら冥導破月を大型狙撃銃に形成して狙い撃つ。
淨撃は状況に応じて使い分け、隙を突けそうなら攻撃力重視で攻める。



 セラフィムハートは正義の魔法少女を自称している。あるいは生前は本当に正義の味方だったのかもしれないが、オブリビオンとなった今行っているのは|神力の装束《ディヴァインクロス》の強奪である。
「衣服強奪犯が正義の味方語るとは世も末だねえ」
 神楽坂・かぐや(おみそれ人・f38674)の至って真っ当な指摘だが、セラフィムハートはそれにも聞く耳を持たない。
「正義の味方が悪の武器を回収して清めて使う! これもよくあるお約束でしょ!」
 あくまで自分が正義ということを大前提に語る彼女の姿勢を、かぐやはタバコをふかして聞き流す。
「どっちが悪とか興味ない。あと死合うのにそういったものは無意味だろ」
 一方でリン・グリーベル(神殺しの剣士・f38614)が今顕現させている戦闘狂の人格、カンナは善悪や正義など事態に興味がない。ただ相手が切れればそれでいいという、刀の化身の如き思考。
「戦いが終わった後に必要なの! 正義のヒーローって言うのは対外イメージも大事なのよ!」
 職業としての正義の味方が溢れるヒーローズアースでは、例えオブリビオンとなろうとその辺りは忘れられないことなのかもしれない。
 それ以上は語ることなく、カンナが二刀を構え斬撃波を飛ばした。セラフィムハートはそれを飛びあがって躱すが、カンナも軽く跳躍してそれに追いすがっては広範囲をなぎ払って攻撃を加え続ける。
 空中戦に入ったセラフィムハートに、かぐやが『冥導破月』を撃ちかけカンナを援護する。飛行能力があるとはいえ、空中で銃弾の衝撃を受ければ体は揺らぐ。
「二人掛かりなんてずるい! もう怒ったんだからね!」
 セラフィムハートは一度力を込めてカンナを押し返して地上に押し戻し、ステッキに魔力を集中させ始めた。
「怒るとどうなる? クマさんとワルツでも踊るのかい?」
「マスコットはもう間に合ってるわよ、どうせいたって何もしないし! 全身全霊、限界突破! 唸れ、私の魔力!」
 込める魔力に呼応するように、セラフィムハートのステッキが形状を変えていく。まるでハンドキャノンのような形状に代わり、銃口に収まった宝玉に限界以上の魔力が込められて行くのが容易に見て取れた。
「いくよ必殺! 最大最強、プリズムブレイク!」
 必殺技らしい掛け声と共に、巨大な光線となった魔力が発射された。カンナはそれを受け流そうと刀を構えるが、セラフィムハートのありったけの魔力を込めた一撃は激しく重く、簡単に二刀が押しこまれる。瞬間的に直感が危険を知らせ、カンナは流しきるのを諦め光線に弾き飛ばされるように転がってその場に伏せた。恐らくあのまま受け続けていたら武器が破壊される。その直感は正しく、大部分は外したとはいえその光線のダメージは大きく、直撃した受け流し先の地面はかなり深く抉られていた。
「……っ、はぁっ、はぁっ……」
 全力という表現は真実なのか、空中で息を切らすセラフィムハート。そのままとどめにかかろうと元の形に戻ったステッキを構え、なけなしの魔力をそこに込める。
「アシストだけが能じゃないよ」
 一気に飛び掛かるその体を、大口径の銃弾が弾き返した。ここまでサポートに徹していたかぐやが、こことばかりに攻撃力に振った【浄撃】の一撃を叩き込んだのだ。
 アシストに徹すると同時にその仲間を囮としても使う。冷酷な戦法だが、勝たねば話にならないし決まった動きしかしてはいけないというルールもないのだ。その出自からどうしても見栄えや分かりやすさにこだわってしまうセラフィムハートは、そう言ったことにはどうにも頭が回りにくかった。
「……終焉を魂に刻め」
 追撃をしくじり、披露した体をよろけさせたセラフィムハート。ここが攻め抜く時と、カンナも傷ついた体を無理矢理起こし【滅毘】を叩き込んだ。
 こちらの体力も残っていないが相手も同じ。確実に命中させるために狙いすました一撃が、セラフィムハートの体を切り裂いた。
「あぁっ……!」
 ついに飛ぶ力さえ失い、地面に落ちるセラフィムハート。その前でカンナも膝をつくが、その後ろには無傷のかぐやの姿が。
「立てるかい?」
 聞きはするが手を貸す様子はない。カンナもそれを求めるようなことはせず、自分の足を叱咤して立ち上がる。
 矛盾した正義を語りそれに拘泥した魔法少女は、善悪以前の勝利を求めた者の前に倒れ伏すのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アリス・セカンドカラー
お任せプレ汝が為したいように為すがよい。
幼女モード下着姿(設定資料)。

|封印を解く、リミッター解除、限界突破、オーバーロード《幼年期の夢に見た魅惑尽きせぬ領域、時間と空間を超越するただ一つの窮極的かつ永遠の“アリス”》
|継戦能力《魂が肉体を凌駕する》

あれです、|高速詠唱早業先制攻撃《タイムフォールダウン》での時の停滞にマヒ攻撃と気絶攻撃が含まれてるのは、時が停滞した結果としての動きの拘束と意識の空白を表しているわ。

さて、これなんていう|XOH《エロゲ》?私が真の姿たる|幼年期の夢に見た魅惑尽きせぬ領域《ワンダフォーランド》になった時点でセラフィムハートちゃんのエロゲシチュな魔法少女的運命は決定したも同然なのよね。
だって、相手シてる時間と空間を超越するただ一つの窮極的かつ永遠の“アリス”は人造生命の創造で用意した端末でしかないもの、何度倒れてもすぐに|継戦能力《リポップ》するわ。
おお、はやいはやーい。でも領域そのものが私である以上は無意味なのよね♪
|大食い《えっちなのうみそおいしいです》❤



 セラフィムハートは魔法少女である。その身に魔法の力を宿し、基本役立たずなマスコットを連れ、ピンクのふりふり衣装をまとって戦う正義のヒロインである。その衣装、そのスタイルに相応にこだわりがあるらしく、何とかしてこの衣装を維持したまま|神力の装束《ディヴァインクロス》を装備できないかと考えていた。
 そんな魔法少女の前にアリス・セカンドカラー(不可思議な腐敗の|混沌魔術師《ケイオト》艶魔王少女・f05202)が下着姿で現れた時、大体の人はもうこの先の展開が察せてしまうだろう。
「また出たわね半裸! たとえ女の子でも悪い半裸はお仕置きよ!」
 勇ましく言うセラフィムハート。だが、相手の考えや行動などアリスは一顧だにしない。
「時間と空間を超越するただ一つの窮極的かつ永遠の“アリス”私達の知覚を離れた客観的真理などない、あらゆることは真実であり可能である」
 早々に【幼年期の夢で見た魅惑つきせぬ領域】を用いて、早々にセラフィムハートを自らの空間内に閉じ込めるアリス。その中は全てが淫靡で不可思議としか形容しようのない空間と化していた。
「あー、もう、なんなのこれ! さっさと脱出! 光よ、私の翼になれ! エリアルウィング!」
 その空間に本能的に悍ましさを覚えたセラフィムハートは、己の魔力を背中と足に宿らせ光る翼とし、光速で飛行して離脱を測った。
「おお、はやいはやーい。でも領域そのものが私である以上は無意味なのよね♪」
 嘲るような声が聞こえるのは、上か下か。その声を振り払うようにセラフィムハートはさらに速度を上げて飛び続ける。すると、目の前に下着姿の少女……アリスの姿が見つかった。
「見つけた! 変態め、覚悟!」
 そのまま光の塊となってセラフィムハートは突進。その直撃を受けたアリスは粉々に砕け散った。
「愛と正義の名のもとに、セラフィムハートは負けないのだ!」
 勝ち誇ってポーズをとるセラフィムハート。だが、敵を倒せば消えるのがお約束のはずの周囲の悍ましい空間は今なお周囲を包んでいる。そしてそのセラフィムハートの目の前で、またもアリスが再生してきた。
「さて、これなんていう|XOH《エロゲ》?私が真の姿たる|幼年期の夢に見た魅惑尽きせぬ領域《ワンダフォーランド》になった時点でセラフィムハートちゃんのエロゲシチュな魔法少女的運命は決定したも同然なのよね」
 弄ぶようにそう言うアリスにステッキを叩きつけ粉砕するが、それでもまたすぐに同じ姿が湧いてくる。
「何なの、何なのよこれ!」
 焦りの混じった声で魔力を振りまくセラフィムハート。それは一発ごとにアリスを貫き、砕き、消滅させるがその都度同じ姿が湧きだし、セラフィムハートを嘲笑する。
「だって、相手シてる時間と空間を超越するただ一つの窮極的かつ永遠の“アリス”は人造生命の創造で用意した端末でしかないもの、何度倒れてもすぐに|継戦能力《リポップ》するわ」
 破壊し難い空間でできた迷路に自分自身を同化させ不死と無敵を得るという反則手。ユーベルコードそのものとの融合というありえない手段をオーバーロードによって可能としたその体は、最早一介の魔法少女であるセラフィムハートが抗し得るものではない。
 息が切れ始めたセラフィムハートをアリスは掴み、その体に手を這わせる。
 魔法少女は女の子の味方とセラフィムハートは主張した。しかし魔法少女というのは一方で、穢れた欲望を一身に受けてしまう存在である。夢も希望もなくした大きなお友達の滾りを真っ先にぶつけられる哀れな犠牲者であり、しかしてよほど歴史に残るような人気作でもない限り放送が終われば忘れ去られる使い捨ての玩具でしかない。そこは意志も個性も尊厳も、込められた一切が何の意味も持たないただ刹那の劣情だけが支配する世界。
 世界の全てが己のためのそれであると確信するアリスに捕らわれた以上、セラフィムハートは魔法少女の暗き側面に堕ちていくより道は無かった。
 少女の味方にあるまじきものが、知っていても蓋をし見ないことにしていたものが、そして認めたくない己が生み出された暗き理由がセラフィムハートを浸食する。
「いや、認めない、こんなの、こんなのぉぉぉぉぉぉ!!」
 セラフィムハートの絶望の声も、所詮は劣情を煽るためコマの端に書かれる程度のものにしかならない。
「えっちなのうみそおいしいです」
 アリスは哀れな魔法少女を、いつもの台詞でいつもと同じように、餌を食らっていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

エッチな下着のみ着用。
オーバーロードで背中に黒炎の翼。
守護霊の憑依【ドーピング】でUC級(技能100)の強化

そもそも衣服とは
脆弱な人間が環境に適応する為の手段。
神にとっては飾り同然だし
何より美男美女の裸は芸術。眼福。正義!!
心の生と書いて性。英雄色を好む。H+EROでHEROよ!!

【第六感・索敵・見切り・オーラ防御・受け流し】と
【激痛耐性・継戦能力】と治癒魔法【医術・祈り】で攻撃に耐え
寿命消費でバテた所を【念動力・捕縛・マヒ攻撃】で金縛り

私ごと彼女を【結界術】で覆い
溜めに溜めた【気合い】を『救済の黒朱雀』で爆発!
神々を巻き込まずに彼女だけを魅了し、私は超強化★
【怪力・解体・早業】で互いに裸となり腋臭を堪能♪

はぁん、イイ匂い♥ 貴女の裸も素敵よ♥

【誘惑・催眠術】の睦言と共に
お尻を撫で、胸の頂や股間を擦り合わせ
幼い体の隅々まで温もりと快楽を

ね、裸って気持ちイイでしょ♥
私と幸せになろ~?

【化術】で肉棒を生やし【串刺し・慰め】
媚毒の【呪詛】体液を【乱れ撃ち・生命力吸収・大食い】



「うぅぅ……なんなのよ、ここの連中はぁ……」
 散々な目にあって倒れるセラフィムハート。それでも何とか力を振り絞って顔を上げた時、そこにいたのはまたも半裸であった。
「……またか! もう飽きたわ!」
 恐らく一生分の半裸をここで見たであろうセラフィムハートが怒りの声と共に飛び上がる。だがその人物……ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は、背中から生えた黒炎の翼をはためかせそれに追いすがった。
「そんな格好で魔法少女の敵役みたいなことしないでよ! やるならそれっぽい服着てからにして!」
 半裸でそれっぽいことをするドゥルールにそう詰め寄るセラフィムハートだが、それに対しドゥルールはむしろ平然と自分の半裸を見せつける。
「そもそも衣服とは脆弱な人間が環境に適応する為の手段。神にとっては飾り同然だし、何より美男美女の裸は芸術。眼福。正義!! 心の生と書いて性。英雄色を好む。H+EROでHEROよ!!」
 そして展開される熱い全裸論。一見ツッコミどころしかない感じだが、確かにギリシャ彫刻は裸っぽいのが多く石の下に隠された肉体を発掘するとかそういう思想もあったりするし漢字は意味と読みを組み合わせて成り立ってたりするし某武侠界の皇帝とか実はヤバいくらいの女好きと伝えられてたりもするし小五とエロと穴で最強のヒーローだったりするし……うんやっぱり無理だツッコミどころしかない。
「知るかそんなの! 煌めけ、光の翼! エリアルウィング!」
 セラフィムハートもツッコミを放棄し、自らに光の翼を宿してエリアルハートモードへと変身。そのまま光で闇を打ち消すと言わんばかりに高速でつっこんでいく。それに対し、ドゥルールは黒翼をはためかせてぎりぎりで除け、避け切れなかった分は体で受けて勢いを流す。
 光と闇の翼がぶつかり合うその光景はまさに魔法少女ものの幹部クラス戦(ただし片方は半裸)。ユーベルコードの乗った超速突進をオーバーロードの力で何とか防いでいくが、そのダメージはなお殺しきれるものではなく負傷は徐々に蓄積していく。
 だが一方、セラフィムハートの寿命もまた代償で徐々に削れていた。
「……あっ……!!」
 疲労と生命力の喪失が体を蝕み、一瞬空中で体勢を崩す。その瞬間、ドゥルールは反撃に転じた。
「共に恋焦がれ、身も心も蕩け合い、永遠となりましょう?」
 【救済の黒朱雀】により、翼の黒炎が周囲全体を覆うように広がる。それはドゥルールとセラフィムハートだけを覆い、神々から隔離する結界のようにさえ作用し炎を外には漏らさない。一見すればやはりこれは悪役が展開する不思議ゾーン。しかしてその効果と言えば。
「……やっぱりか! やっぱりこういう展開か!」
 セラフィムハートが顔を赤らめながら講義する。何しろこの空間内で、黒炎は殺傷能力を失う代わりに強力な媚薬効果を得ているのだ。まあ何というかドゥルールが魔法少女と向き合った時点で、こうなることは最早お約束であった。
 そして外にいる神々に倣ってか、ここからは本気とばかりドゥルールは半裸から全裸へクラスチェンジ。ユーベルコードによる強化で一気にセラフィムハートに詰め寄り、その衣服を剥ぎ取った。
「は、はや……!」
 ふざけた展開にそぐわぬ動きの鋭さに動揺するセラフィムハート。その隙を突き、ドゥルールはセラフィムハートの体をまさぐりその匂いをかぐ。
「はぁん、イイ匂い♥ 貴女の裸も素敵よ♥」
「ふざけんな! 毎日お風呂入ってるわ! 魔法少女のボディケア意識舐めるな!」
 汗臭がステータス化するのは基本男の子世界だけの特権なのでその辺は抜かりない。だがその丁寧さが今まさに彼女の運命を閉ざしてしまったのは何の皮肉か。
「ね、裸って気持ちイイでしょ♥ 私と幸せになろ~?」
 その綺麗な体に自分の体をすり合わせ、相手を自らの槍で串刺しにしつつ内外からその体を堪能する。捕らわれた闇の世界の中、全身に催眠と呪詛を撃ち込まれた魔法少女の辿るべき道はやはり一つしかなかった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 絶叫と共に結界化していた黒炎が爆発。晴れた空から二人が落ち、ドゥルールは脚から着地しセラフィムハートはそのまま倒れ込む。
「これは……よほど激しい戦いがあったに違いない」
 二人が全裸なのを迷いなくそう解釈するのがここの神々クオリティ。今回の装束伝承者も(割かしシリアスな)なんやかんやがあって割と彼女に好意的になってしまっているので、やっぱり素直な関心の目で見ている。
「魔法少女の扱いについて……断固抗議するぅ……」
 たまりにたまった理不尽と恨みを呟きながら、そのままセラフィムハートは消滅していった。

 襲撃者の消滅と共に歓声が上がり、神々のハロウィンパーティが再開される。参加希望した猟兵も交え、半裸と筋肉溢れる祭りが盛り上がっていく。
「僕も、これから頑張るよ……もう僕は怪物の番人で、世界の番人なんだから!」
 主役の少年が勇ましく言い、南瓜に巻き付けた鞭を引いて力尽くで粉砕した。その姿に周囲の神々も大歓声を送る。生命力を全身から溢れさせ熱く滾る彼らにハロウィンの真実をこの後誰かが教えたかは、定かではない。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年11月27日


挿絵イラスト