●クロムキャバリア - オガム地方 - アイルム王国 - 第一号プラント
「我々アイルム王国はこれまでずっとストライフ帝国に虐げられてきた!」
上半身に備えつけられた大型バーニアユニットが目を引くワインレッドの機体に乗った青年が、オレンジ色の量産機に乗った兵士達に向けて叫ぶ。
「ストライフ帝国からこの王国を守るためには、軍拡が必要だ、だと言うのに、アイルム王家は市民のためと称してストライフ帝国に贈る貢物ばかり作っている! それでどれだけ市民の生活が良くなったというのだ!」
青年の言葉に、兵士達がそうだそうだ、と同意する。
「故に我々はこの第一号プラントを占拠し、軍備を整え、しかるのちにストライフ帝国に攻撃を仕掛ける!」
青年の言葉に、兵士達が鬨の声をあげる。
青年の乗るワインレッドの機体が怪しげなオーラを纏っていることなど、誰も気付きはしない。
●グリモアベース
「みんな、クロムキャバリアで事件だよ」
そう言って、グリモアベースの人々に呼びかけるのはメアリー・ブリガンティン(7つの空を越えて・f37510)だ。
「問題が起きたのはオガム地方ってところにあるアイルム王国。プラントを二つしか保有してない小さな小国なんだけど、そのうち生産数が多い方の大きなプラントを占拠されちゃったみたいなんだ」
アイルム王国は近隣の大国ストライフ帝国と不平等な貿易を強いられており、プラントを占拠した青年将校はそれをどうにかするため軍拡が必要だと主張しているらしい。
「けど、このままじゃストライフ帝国と戦える戦力が整う前に、市民が民需品不足で干からびちゃうし、何よりこの状況をストライフ帝国も傍観する気はないみたい。必要になればアイルム王国に干渉してくる気みたいだ」
とはいえ、それだけならただのクロムキャバリア世界の戦争に過ぎない。
「問題は、その青年将校が乗っているのがオブリビオンマシンだってこと」
オブリビオンマシンはその名の通り、オブリビオンと化したマシンで、乗り手の思考を歪め、世界を戦争に駆り立てる存在だ。
「本当はあの青年将校は「市民が使える民需品の割合を増やすべき」とか、市民のことを考えた主張をしていたらしい。だから、オブリビオンマシンの存在を知るボクら猟兵が先んじてプラント奪還に動いて、煽動されている兵士達も、青年将校も、本来の思想に戻してあげてほしい」
もちろん、「市民が使える民需品」を作れない理由はストライフ帝国にあるので、ストライフ帝国への怒りはあったと思われるが、市民の生活を困窮させてまで軍拡を企むような人ではなかったらしい。
オブリビオンマシンの存在を知るのは猟兵だけ。これからオブリビオンの仕業でオガム地方で始まってしまうかもしれない戦争を止めるためには猟兵の力が必要だ。
「まずは、プラントで新たに作られた無人戦車部隊が展開している防衛ラインを突破してほしい」
戦車は強力な主砲による一撃と機銃による攻撃を放ってくるようだ。数で上回れれば量産型キャバリア相手にも戦える優秀な兵器であるようだが、猟兵の敵とは言い難い。
とはいえ、隙を晒せば、必殺の主砲で大きなダメージを受ける可能性はある。大事なのは位置取りや下手に隙を晒さないこと、あたりであろうか。
「それを突破すると、敵がこれまた新しくプラントで作ったらしい量産型キャバリアの部隊が出てくるよ」
量産型キャバリアの名はガザニア。シールドとビームライフルを搭載したバランスの良い量産機だ。
戦車が二脚になった程度のアイルム王国の現在の主力量産機より強いらしい。
「彼らの中身はただの人間だ。出来る限り殺さないように武装だけ無力化するようにしてね」
幸い、固定武装はなく、左右のマニュピレーターで武装を使う形式だ。左右の腕さえ破壊して、しまえば、何も出来ないだろう。
「最後は、オブリビオンマシンとの戦いだ。強力なバーニアで高速移動しながら、ライフルで攻撃してくるから気をつけて。それから、エンジンを無力化するオーラも放ってくるみたい。こちらもさっき言った通り中にいるのは思考を歪められているだけの人間だからね、無力化に留めてあげてね」
こちらに関してはオーラによるエンジン停止攻撃もある。コックピットは避けつつ、完膚なきまで破壊してやる必要があるだろう。
「それから、将校についてはかつての思想についてとかうまく声をかけると、一瞬正気を戻して動きが鈍る事があるかも。この敵は高速移動が持ち味だから、うまく利用できるといいかもね」
とメアリーが助言を追加する。
「それから、キャバリアを持っていない人のために、ボクらブリガンティン商船団がキャバリアを調達しておいたよ」
いつの間にかクロムキャバリア世界でも商売を始めていたらしいメアリーが嬉しそうに告げる。
「ストライフ帝国の軍需企業、|サウス・アームズ・ストライフ《S.A.S.》社が私有しているプラントで製造されている優秀なクロムキャバリア「サリシフォリア」だよ。必要に応じて使ってね」
白銀の塗装にビームライフル、ビームソード、ビームシールドを搭載したモデルらしい。猟兵は無条件でこれを使っていいとのことだ。
ただし、今回の敵が恨んでいるストライフ帝国にある会社のキャバリアなので、有人の敵相手には怒りを買う可能性もある。
「ボクからの説明は以上。ボクの世界を頼んだよ」
そうメアリーが締めくくると、メアリーの首にかけた|ガレオノイドの証《舵輪のネックレス》がグリモアの光を発し、転送ゲートが出現する。
メリーさんのアモル
こんにちは、鋼鉄の騎士を駆る世界でこんにちは、メリーさんのアモルでございます。
シルバーレインも戦争が終わってひと段落したところですので、前から気になっていたクロムキャバリアでシナリオを出してみようと思います。
キャンペーンも見越して設定を練ってみましたが、どうなるかはまだ分かりません。
●第一章
冒険。戦車部隊との戦闘です。
基本的にキャバリアなら一撃で撃破出来る程度の敵ですが、主砲はキャバリアの装甲を傷つけ得る威力を持っています。攻撃される隙を作らないように立ち回るようにしましょう。
●第二章
集団敵。『ガザニア』との戦闘です。
中身は生きている人間ですので、無力化に抑えるようにお願いします。
少なくとも積極的に中の人間を殺すようなプレイングは採用致しません。
●第三章
ボス敵。『ブレイジング・バジリスク』との戦闘です。
こちらも中身は生きている人間ですので、無力化に抑えるようにお願いします。
少なくとも積極的に中の人間を殺すようなプレイングは採用致しません。
うまく声をかけると、隙を作る事ができるかもしれません。
●キャバリア貸出について
希望者はS.A.S.社製クロムキャバリア「サリシフォリア」を借り受ける事ができます。
ビームシールド、ビームソード、ビームライフルを武装として持っています。
その他、マニュピレーターで持てるものなら使用できます。
ただし、彼らはストライフ帝国に怒りや恨みを持っているので、ストライフ帝国のキャバリアを使うとより苛烈な攻撃を受ける可能性があります。
第1章 冒険
『戦車部隊を壊滅させよ!』
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POW : 性能差で物量に対抗する
SPD : 技量で物量に対抗する
WIZ : 作戦で物量に対抗する
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
リジューム・レコーズ
◎
プラントの保有数が少なければ一基失うだけでも大きな損害ですよね…
当たり前の事ですけどアイルム王国にとっては死活問題でしょう
アークレイズ・ディナで出撃します
最初の敵は無人戦車部隊ですか…
キャバリアはどうしても投影面積が大きくなりますから正面での撃ち合いでは不利になりますね
しかし運動性能では三次元機動が可能なキャバリアの方が遥かに有利なはずです
ゲイザーで射線を読みアクセレイションのスラスター制御で動き回りながら戦闘を行います
機関砲程度ならEMフィールドで十分防げますが…
戦車は装甲の厚さも油断なりませんね
ここは孔壊処刑で速やかに撃破していきます
無人機ですから搭乗者を勘案する必要もありませんからね
「プラントの保有数が少なければ一基失うだけでも大きな損害ですよね……、当たり前の事ですけどアイルム王国にとっては死活問題でしょう」
とアイルム王国の現状に寄り添ったコメントをする彼女はウォーマシンのリジューム・レコーズ(RS02・f23631)だ。
『アークレイズ・ディナ』に搭乗し、リジュームは出撃する。『アークレイズ・ディナ』もまた、今回の渦中にあるのと同じ、オブリビオンマシン。その激しく凄まじい憎悪と攻撃性がリジュームを蝕む。
(最初の敵は無人戦車部隊ですか……)
出撃して間もなく、前方に展開する戦車部隊が見えてくる。
(キャバリアはどうしても投影面積が大きくなりますから正面での撃ち合いでは不利になりますね)
人型兵器のリアリティについて語られる時、よくデメリットとして語られることで有名な投影面積の問題。それがここでも問題として浮上する。
(しかし運動性能では三次元機動が可能なキャバリアの方が遥かに有利なはずです)
だが、デメリットだけではない。キャバリアの機動性は大幅に戦車のそれを上回っている。
その証拠に――。
『アークレイズ・ディナ』を捕捉した戦車軍団が一斉に砲撃を放つ。
リジュームに搭載されたハイビジュアルセンサーである『HVS8ゲイザー』による軌道演算が彼女の視界に戦車の砲撃の予測軌道がオーバーレイ表示される。
伊達にストライフ帝国と戦おうとは思っていない、ということか。戦車の砲撃の軌道は正確で、このままでは前進しても単純に回避してもいずれかの砲弾があたる状態にあった。
だが、『アークレイズ・ディナ』の腰についたブースター『EPアクセレイション』が推力を発揮する。搭載された可変翼が細かく動いて空中での姿勢を制御し、飛んでくる砲撃をギリギリで巧みに回避する。
(戦車は装甲の厚さも油断なりませんね)
かくして、戦車部隊に肉薄した『アークレイズ・ディナ』は、対物掘削衝角剣槍『RXブレイクドライバー』を戦車に突き立て、装甲を貫き破壊する。
その間に、戦車達が砲を『アークレイズ・ディナ』に向けるが、砲撃より早く、『EPアクセレイション』の推力が『アークレイズ・ディナ』を上方へと飛ばす。
旋回と攻撃の早い機関銃による攻撃はその動きに追従してくるが、『|EM《エレクトロ・マグネティック》フィールド』が防ぐ。
そして、攻撃してくる戦車の一台に向けて、機関銃の射撃を弾きながら一気に接近、再び、『RXブレイクドライバー』を突き立てる。
相手は無人機なので搭乗者を心配する必要もない。
リジュームは着実に戦車を無力化していった。
成功
🔵🔵🔴
シル・ウィンディア
クーデターっていうのかな?その辺りの難しいことはわたしにはわからないけど…。でも、オブリビオンマシンに影響されている人がいるなら、それはどうにかしないとねっ!
無人戦車が相手なら、遠慮はいらないかな?
高度に注意しつつ、空中機動からの空中戦を行っていくよ。
残像も生みつつ、高速推力移動で攪乱しつつ、ビームランチャーを連射モードで撃っていくね。
たまにツインキャノンやホーミングビームを混ぜつつ…
しばらくしたら、射撃のチャージ開始。
チャージ中は空中機動での回避に専念
被弾しそうになったらオーラ防御で防御するけど、回避中心だね
チャージ完了したら、マルチロックして、一気に射撃っ!
これで残る相手がいるかな?
「クーデターっていうのかな? その辺りの難しいことはわたしにはわからないけど…。でも、オブリビオンマシンに影響されている人がいるなら、それはどうにかしないとねっ!」
そう言いながら戦場に降り立つのはサイキックキャバリア『レゼール・ブルー・リーゼ』とそれを駆るシル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)だ。
「無人戦車が相手なら、遠慮はいらないかな?」
そう言いながら、シルは『レゼール・ブルー・リーゼ』の『EPウイングスラスター『エール・リュミエール』』のスクラムジェットエンジンを吹かせて空中戦を開始する。
戦車は一般的に対空戦闘が得意ではない。対する『レゼール・ブルー・リーゼ』は空戦型のフレームを使った高機動型。空中戦は得意だった。当然「|殲禍炎剣《ホーリー・グレイル》」の脅威は無視できないため、高度に注意しながらではあるが、シルは戦車部隊との交戦エリアに入る。
連射モードに設定した『BSビームランチャー『ヴォレ・ブラースク』』から魔力をエネルギーとして放って攻撃しつつ、敵戦車の砲撃に対応する。
距離があり、シルの側が上を取っている上、三次元的に機動するために、シルが圧倒的に有利だが、通常のキャバリアの装甲を貫通可能なかの戦車の砲撃が命中すれば、空戦型故に装甲の薄い『レゼール・ブルー・リーゼ』はただでは済まない。
もっとも、この距離では残像を生み出しながら高速で移動し続ける『レゼール・ブルー・リーゼ』に当てられる戦車などいるはずもないのだが。
とはいえ、それも距離が詰まってくれば確実とは言えなくなる。ばらまかれる機関銃の攻撃も積み重なれば装甲の薄い『レゼール・ブルー・リーゼ』には無視できないダメージになりかねない。
だが、近づけば有利になるのはシルと『レゼール・ブルー・リーゼ』も同じこと。
『ヴォレ・ブラースク』での射撃に加え、背中に装着された『BS-Sツインキャノン『グレル・テンペスタ』』と『BS-Sホーミングビーム砲『リュミエール・イリゼ』』からそれぞれ魔力のエネルギー砲撃と、虹色に輝くビームが放たれる。
そして、充分な距離に近づいたところで、突如、シルは攻撃をやめ、回避に徹し始める。
少しずつ、シルの元に魔力が溜まっていく。
そう、これは必殺の攻撃を放つための準備。
依然、残像を放ちながら高速で飛び回る『レゼール・ブルー・リーゼ』を戦車は捕らえられないが、なにせ距離が近く、機関銃までは回避しきれない。
だが、シルもこれに対して無策ではない。オーラを纏って機関銃の弾丸を偏向させ、命中を避けていく。
そして、30秒が経過した。
「魔力充填完了…。全砲門、リミッター解除。ブルー・リーゼ、全力で撃ち抜くよっ!」
直後、『グレル・テンペスタ』から、『グレル・テンペスタ』から、『リュミエール・イリゼ』から、一斉に高出力のビーム砲撃が放たれる。
「これで残る相手がいるかな?」
それは周囲一帯の敵全てを完全に殲滅した。
しかし、プラントからはまだ戦車部隊が進撃してくる。
まだ、戦いは終わらない。
大成功
🔵🔵🔵
オリアーナ・クィン
◎
思考を歪めて戦乱を撒き散らす…オブリビオンマシンとは怖いものだね。
騎士重鎧に搭乗し戦場に向かうよ。キャバリアよりは小さいが、騎士としての勤めは果たせるという所を見せてあげよう。
無人の戦車が相手のようだが、キャバリアにもダメージを与える砲弾というのは脅威かもしれないね。
ここはUCを利用し機動力を増強させ、空中での推力移動による攻撃の回避を徹底していくよ。
たしか、この世界には「殲禍炎剣」というのがあったはずだね?高速飛翔体を無差別に襲うということだから速度と飛行高度には気をつけておこうかな。
攻撃を回避しつつ敵をロックし、準備が整ったらUCで威力が増強された誘導光弾の誘導弾の弾幕で攻撃を仕掛けるよ
「思考を歪めて戦乱を撒き散らす……、オブリビオンマシンとは怖いものだね」
全長4m弱のバトルアーマー『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』を身にまとった状態で語るのはプレスター星のスペース騎士、オリアーナ・クィン(プレスター星のスペース|騎士《パラディン》・f39183)だ、
「キャバリアよりは小さいが、騎士としての勤めは果たせるという所を見せてあげよう」
オリアーナはそう言いながら、一気に戦車軍団に向けて前進する。
『|飛翔用噴進機《フライング・スラスター》』を吹かせて、オリアーナは空中に飛び上がる。
(たしか、この世界には「殲禍炎剣」というのがあったはずだね? 高速飛翔体を無差別に襲うということだから速度と飛行高度には気をつけておこうかな)
そう、クロムキャバリアには「|殲禍炎剣《ホーリー・グレイル》」がある。高速飛翔体を無条件で攻撃するその恐ろしい兵器はクロムキャバリアの広域通信網を失わせ、今の小国が乱立する世界を作り上げた。
その一撃は猟兵であろうと回避は困難。高度は低く、速度もあまり出しすぎないのが賢明だ。
敵がオリアーナに気付き、一斉に砲撃を開始する。
しかし、クロムキャバリアより小型で機動力も高いオリアーナの『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』にはかすりすらしない。そもそも戦車部隊の自動|火器管制システム《FCS》はキャバリアのサイズと機動力を前提として設定されているため、それ以下の大きさのそれ以上の機動力を持つオリアーナの『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』とは相性が悪いのである。
そして、『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』の両肩に装備された『|誘導光弾《ホーミング・レーザー》』から誘導レーザーが連射される。それは速やかに戦車部隊一台一台に伸びていって、確実に撃破していく。
戦車部隊もオリアーナの大きさと速度を正しく学習し、狙いは少しずつ正確になってはいるが、圧倒的にオリアーナの殲滅速度の方が早い。
「華麗に飛び、激切に悪を倒す。これこそが、|騎士《パラディン》の戦技さ!」
圧倒的な『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』の機動力と搭載火力で敵を圧倒する。これこそ、オリアーナの『|騎士の戦法《パラディン・タクティクス》』であった。
その後、戦車部隊が完全に殲滅されるまで、数分もかからなかった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『ガザニア』
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POW : ビームライフル
【ロックオンすること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【ビームライフル】で攻撃する。
SPD : ビームソード
【シールドバッシュ】が命中した対象に対し、高威力高命中の【ビームソードでの斬撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : 小隊連携
【小隊での一斉攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
イラスト:Matsuhisa
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「戦車部隊が殲滅されたぞ!」
「くそ、まさかストライフ帝国の奴らか?」
「いや、奴らの量産機じゃないらしい」
「敵が誰だとかどうでもいい、我らが隊長をお守りするために、出るぞ!」
「おう!」
プラントで生産されたてほやほやのガザニア達が出撃してくる。
彼らは扇動され、洗脳されているだけの人間だ。
出来るだけ殺さないように戦おう。
リジューム・レコーズ
ようやくキャバリア部隊が出てきましたか…
こちらは有人機ですから加減しないといけませんね
数はそれなりに揃っているようですね
強襲を仕掛けても良いのですが…
無理をする理由も無さそうなので安全策を採りましょう
アクセレイションの推進噴射で跳躍を繰り返して射線を切る為に遮蔽物から遮蔽物へと移動します
マンティコアのプラズマキャノンで牽制しながら敵梯団の側面へと回り込んで外周の敵機から切り崩します
イグゼクターを連射しながら突撃
応射を受けるかもしれませんがEMフィールドで防ぎ攻撃を優先します
瞬間的な弾幕で圧倒して動きを封じスティンガーを突き刺しましょう
後はパワーオブザ・シールでエネルギーを吸収し行動不能にします
「ようやくキャバリア部隊が出てきましたか……。こちらは有人機ですから加減しないといけませんね」
そう言いながら、オブリビオンマシン『アークレイズ・ディナ』を駆るのは先の戦車部隊とも交戦していたリジューム・レコーズ(RS02・f23631)だ。
――数はそれなりに揃っているようですね。
交戦距離の外側から、敵の数を油断なく観測する。
――強襲を仕掛けても良いのですが……。
敵の数が多いとはいえ量産機。一気に強襲し刈り取ることも、一騎当千の猟兵なら不可能ではない。
――無理をする理由も無さそうなので安全策を採りましょう。
だが、リジュームはそうではない作戦を取ることにした。実際、強引に敵陣に突入し強襲する場合、グリモア猟兵から通達されている不殺を守るのが難しくなる可能性もある。賢明な判断だろう。
腰につけたブースター『EPアクセレイション』から推力を発揮し、『アークレイズ・ディナ』は敵の防衛ラインへ進出する。
「来たぞ!」
「最新鋭のビームライフルの威力を見せてやる!」
一斉に敵の『ガザニア』が『アークレイズ・ディナ』をロックオンし、ビームライフルを連射する。
『アークレイズ・ディナ』は『EPアクセレイション』の推力を小刻みに噴射し、跳躍を繰り返してこれを回避しつつ、周辺の建造物を遮蔽物から遮蔽物へ、的確に移動していく。
移動しつつ、『アークレイズ・ディナ』は腰から生えているテールアンカー『RBXS-Bマンティコア』を稼働させ、プラズマキャノンを発射し、牽制する。
敵は盾を構えてこれを防ぎつつ、ビームライフルで反撃してくる。
そして、ある時、ビームライフルの反撃が散発になる。
『アークレイズ・ディナ』が敵側面に到達したのだ。
敵梯団は鋒矢の陣に近い、前方からの敵を迎撃するのに特化した陣形を取っており、側面の敵を攻撃しようとすると、誤射の危険があった。
これが先の敵戦車部隊であればそれでも発砲したかもしれない。人工知能が的確に狙いをつけられるからだ。だが、人間であればどれだけ自分の腕に自信があってもなかなか味方を撃ち抜くかもしれない攻撃は出来ない。
戦車からキャバリアへ、敵は確実に強くなっているのだが、だがそれ故の弱点もまた存在する。リジュームはそれを的確に突いたのだ。
『アークレイズ・ディナ』はデュアルアサルトライフル『RSイグゼクター』を連射しながら前進していく。
『RSイグゼクター』は瞬間火力こそ高いが、貫通力はそこまで高くない。最も装甲が厚いはずのコックピットをうっかり撃ち抜く可能性は低い。
一部の敵が恐慌状態に陥り、語射を恐れずビームライフルを発射する。
リジュームはこれを『|EM《エレクトロ・マグネティック》フィールド』を展開して防ぎつつ、ビームライフルを乱射する敵に向けて『RSイグゼクター』を集中的に連射する。
その半分は盾で防がれるが、盾で防ぎきれないビームライフルを持つ手が破損する。
恐慌した敵は制圧射撃を優先し、盾を放棄、もう片腕でビームライフルを構えるが、発射するよりはやく、『RSイグゼクター』の高い瞬間火力が盾に守られていた残りの四肢を破壊し、無力化した。
そして、充分な距離に達した時、『アークレイズ・ディナ』の『RSイグゼクター』を持つのとは反対の腕から有線の何かが飛び出し、『ガザニア』のうち一体に突き刺さる。それでようやく、それがアンカークローであることが分かる。誘導性能を持つため、有線式誘導弾に近い性能を持つアンカークロー『RXスティンガー』である。
そしてここでユーベルコード『パワーオブザ・シール』が発動する。
『RXスティンガー』の刃がスパイクに変化して抜けなくなる。それだけでなく。
「な、なんだ、エネルギーが急激に……0に……?」
それだけでなく『RXスティンガー』を突き刺された『ガザニア』のエネルギーが急速に低下していく。『パワーオブザ・シール』の効果で変化したスパイクにはエネルギーを吸収する効果もある。
エネルギーを吸収している間も『アークレイズ・ディナ』は『|EM《エレクトロ・マグネティック》フィールド』を展開しながら飛び回り、ビームライフルの射撃を回避しつつ、『RSイグゼクター』で牽制を続ける。
やがて、『ガザニア』はエネルギーを完全に失い、停止する。
リジュームは即座にユーベルコードを解除し、そして、『RXスティンガー』は次の標的に向けて飛んでいく。
多くの『ガザニア』がエネルギーを奪われ完全に無力化されていった。
大成功
🔵🔵🔵
シル・ウィンディア
有人部隊だから、コックピットは避けないとね。
さて、どう動くか…。
リーゼで出来るのは、空中機動からの高速撹乱だね。
残像も出しつつ攪乱機動っ!
今回は、ランチャーとツインキャノンを囮にして…。
ビットとホーミングビームをメインで攻撃していくよ。
ビットとホーミングは、敵の手足を撃ち抜くようにして攻撃だね。
撃ち抜いた敵には、離脱するように警告を出すよ
そのままだと危ないから、早く逃げなさいっ!
遠距離でも戦えるけど、リーゼは近接もできるんだからっ!
バルカンを撃ちながら接近して、セイバーで両腕を切断していくよ。
セイバーも使いつつ、エレメンタルスラッシュで完全無力化を図るね。
…さ、まだやるかな?
「有人部隊だから、コックピットは避けないとね。さて、どう動くか……」
先の猟兵による側面攻撃で陣形が乱れているところを見つめながらそう呟くのは先の戦車部隊との戦闘でも活躍したシル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)だ。
(リーゼで出来るのは、空中機動からの高速撹乱だね)
やがて自分の機体の得意分野はやはり空中での高機動であると判断し、それを用いた撹乱に動くことを決め、自身の乗機『レゼール・ブルー・リーゼ』の『EPウイングスラスター『エール・リュミエール』』のスクラムジェットエンジンを起動し、一気に飛び上がる。
まず放つは手に持つ『BSビームランチャー『ヴォレ・ブラースク』』と背中に装着された『BS-Sツインキャノン『グレル・テンペスタ』』から攻撃を放つ。
どちらも先の戦車部隊との戦闘で主兵装として使っていた装備。先の戦闘の様子を見ていた兵士たちはこれを警戒し、しっかりと回避していく。そして。
「陣形を立て直すのは後回しだ。敵は速いが装甲はその分装甲は薄いはず。一斉射撃で仕留めるぞ!」
一人がそう叫ぶと、何人かがそれに応じ、小隊規模での一斉射撃が開始される。
だが、ランチャーとツインキャノンの射撃は囮にすぎなかった。
突如、複数の『ガザニア』が四肢を撃ち抜かれて転倒する。
『ヴォレ・ブラースク』と『グレル・テンペスタ』の射撃に紛れて放たれていた『BS-Sホーミングビーム砲『リュミエール・イリゼ』』と『BS-F反射機構付きビット『プリューム』』のビームが的確に四肢を撃ち抜いていたのだ。
「そのままだと危ないから、早く逃げなさいっ!」
「く、くそ……」
四肢を撃ち抜かれた兵士はやむなくコックピットから逃げ出す。
「誰が!」
一方で、他の兵士は諦めない。
一斉射撃を続行する。
『リュミエール・イリゼ』と『プリューム』の射撃で確実に敵は減っていっているものの、敵もビットやホーミングレーザーに警戒を始めており、その殲滅速度は低下を始めていた。
ここらで一度撤退し、他の猟兵に引き継いでも良かったのだが、シルはさらなる策に出た。
――遠距離でも戦えるけど、リーゼは近接もできるんだからっ!
『プリューム』に搭載されたビーム反射機能で一斉射撃を防ぎつつ、『BS-B頭部ビームバルカン『エリソン・バール改』』を発砲しつつ、『レゼール・ブルー・リーゼ』は一気に敵軍中央に突貫する。
「世界を司る精霊たちよ、集いて光の剣となり、すべてを斬り裂けっ!!」
『BXビームセイバー『エトワール・ブリヨント』』に四属性の魔力が束ねられ、星の輝きの如く煌めく刀身がさらに光の剣へと変じていく。
そして、『ガザニア』の一群の四肢その全てを破壊し、無力化していった。
「……さ、まだやるかな?」
「く、くそ……」
残った『ガザニア』が散発的に反撃するが、高速で飛翔を続ける『レゼール・ブルー・リーゼ』には当たらない。
先の猟兵が崩した陣形は、シルにより、さらに乱れ始めていた。
大成功
🔵🔵🔵
オリアーナ・クィン
◎
キャバリアの登場だね。先程の戦車のようにはいかないだろうから、注意しなくてはね。
ロックオンされては危険、推力移動での空中機動を続けて敵に補足されないようにしつつ、UCを使用するよ。
UCを放つ際は、熱線重砲については注意しなくてはね。
私の騎士重鎧最大の火力を誇るあのビームがコクピットに当たってしまえば中のパイロットも無事ではすまないだろう。
扇動されているだけの人たちをむやみに殺すなどとというのは騎士(パラディン)の道に反するからね。
熱線重砲は敵の脚部や立っている足場を狙って放ち、体勢を崩すのを目的に使用するよ。
体勢を崩したところで、その他の武装の斉射で両腕を破壊。
敵の戦力を奪っていくよ。
「キャバリアの登場だね。先程の戦車のようにはいかないだろうから、注意しなくてはね」
と敵キャバリア部隊を見据えて呟くのは先の戦車部隊との戦闘でも活躍したオリアーナ・クィン(プレスター星のスペース|騎士《パラディン》・f39183)だ。
――ロックオンされては危険、推力移動での空中機動を続けて敵に補足されないようにしつつ……。
オリアーナは『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』の飛行用スラスター『|飛翔用噴進機《フライング・スラスター》』を吹かして、空中での機動に入る。
「なんだあれは、キャバリアにしては小さすぎる……。くそ、早すぎて捉えられない……!」
高速で空中機動し続けるオリアーナを、『ガザニア』はロックオンさえ出来ない。
そして、敵陣に突貫したオリアーナは手に持つ拳銃型熱線銃『|騎士光銃《パラディン・ブラスター》』から、両肩に装備された『|誘導光弾《ホーミング・レーザー》』から、大砲と槍を組み合わせた武器『|騎士砲槍《キャノン・スピアー》』から、そして、胴体に装備した『|熱線重砲《ビーム・ヘビーキャノン》』から、一斉に攻撃が放たれる。
――熱線重砲については注意しなくてはね。
どの武装も基本的に『ガザニア』の両腕を奪い無力化するために放たれているが、コックピットに当ててしまえば即座にパイロットを殺しかねない極めて強力な破壊力のビーム砲である『|熱線重砲《ビーム・ヘビーキャノン》』に関してだけは、扱いが難しい。
だが、オリアーナはこれを対象の足元や足場を狙うのに使うことで、パイロットを殺してしまう可能性を最大限回避した。
そして足元を狙われバランスを崩したところに『|騎士砲槍《キャノン・スピアー》』の砲撃がさらに転倒を後押しし、『|誘導光弾《ホーミング・レーザー》』が的確に両腕を奪う。
それでも諦め悪く立ち上がる敵には『|騎士光銃《パラディン・ブラスター》』の速射がその足を今度こそ完全に奪った。
オリアーナは見事、一帯の『ガザニア』を見事に無力化してみせた。
成功
🔵🔵🔴
エマ・エヴァレット
サリシフォリアを借り受けます。
武装は、相手のガザニアと同じ剣と銃と盾。
キャバリアの扱いは訓練を受け、戦場い身を置いてきた相手の方が上でしょう。
ならば私は搦手で行くしかありません。
UC「聖葬メイデン」を使用。
相手が私達パイロットことを何ら気に掛けていないなら、UCの影響を受ける。
私達はパイロットは保護し、キャバリアのみを破壊することを目指すため、UCの影響は受けない。
この絡繰りに気付かれる前に相手キャバリアの戦闘能力を奪っていきます。
相手キャバリアの動きが鈍ったところをビームライフルで脚部を狙う。
相手が移動できなくなったなら、ビームライフルで武装を破壊していきましょう。
白銀のクロムキャバリアが戦場に舞い降りる。『ガザニア』と同じく、ビームライフルとシールドを所持している。
「おい、見ろ! ストライフ帝国のサリシフォリアだ!」
「帝国の奴ら、平定しに来やがったか! 宗主国ぶりやがって!」
それを見た『ガザニア』のパイロットたちがこれまで以上に殺気立つ。
「だが、単騎だ。舐めやがって、殺してやる」
「おう、殺してやる!」
『ガザニア』がサリシフォリアをロックオンし、攻撃の準備に入る。
――キャバリアの扱いは訓練を受け、戦場に身を置いてきた相手の方が上でしょう。
その様子をサリシフォリアを操りながら見つめるのは、猟兵のエマ・エヴァレット(処断者・f39736)。もちろん、ストライフ帝国の人間ではない。
――ならば私は搦手で行くしかありません。
エマは敵の攻撃より早く、ユーベルコード『聖葬メイデン』を発動。
戦場全体にエマの宣言が響き渡る。曰く、「生物を傷つけるなかれ」。
「何が生物を傷つけるな、だ。覚悟しろ、ストライフ野郎!」
その警告は『ガザニア』のパイロットには通じず、一斉に『ガザニア』がビームライフルを放つ。
その狙いは全てコックピット。
エマはこれをビームシールドで受け止める。
そして、「生物を傷つけようとした」事で、違反と判定され、『ガザニア』のパイロット達が一斉に翼持つ鉄の処女「聖葬メイデン」に閉じ込められる。
公平なルールなので威力が高くなっているが、エマは殺さないようにそもそもの威力を抑えめに発動していたため、人死が出ることはない。
そして、エマは動きを止めた『ガザニア』の脚を狙ってビームライフルを放ち、『ガザニア』を無力化していく。
「ルールに違反すると、拘束されるのか!」
「くそ、どうすれば良い」
状況を理解した生き残った『ガザニア』のパイロット達。だが、攻撃する手段が思いつかない。
動きが鈍る『ガザニア』もまた、エマによってその脚を撃ち抜かれていく。
「な、なんで向こうは攻撃できるんだ!」
それは、生命を、コックピットを、狙っていないから。
しかし、頭に血が上った彼れらは気付かない。
そうしている間に、脚を撃ち抜かれた『ガザニア』はさらに武装までも破壊される。
「くそ、なぶり殺しにする気か! 帝国め!」
それはともすればストライフ帝国らしからぬ命は殺さない戦いなのだが、頭に血が上った彼らはこの戦いが終わる最後までそれに気付くことはなかった。
成功
🔵🔵🔴
クロネ・ネルネコン
アドリブと共闘◎です!
「ヒーローとして洗脳された人を救うためにもキャバリアが相手でも戦ってみせます!」
敵は巨大なキャバリアですが、私にはこういうときのためのとっておきがあるのです!
父様の企業のみなさんが私の知らぬ間に作っていた「ミューカス・タイタン」!嬉しいですが業績が傾くほどの総力を結集するのはどうかと思います……
とにかくこれに乗って出撃しましょう!
洗脳された人が操るキャバリアは接近戦を仕掛けてくるようなので、UC「ミューカス・マシンガン」で攻撃です!粘液の弾幕を放って敵の機体を粘液まみれにしてしまいますね。
粘液によって動くこともままならなくなれば安全に無力化できるはずです!
「ヒーローとして洗脳された人を救うためにもキャバリアが相手でも戦ってみせます!」
そういって、戦場に降り立つのは父の企業を救うために改造手術を受けてヒーロー兼企業の広告塔をしているクロネ・ネルネコン(ミューカス・レディ・f36457)。ヒーローとしての名を、ミューカス・レディだ。
――敵は巨大なキャバリアですが、私にはこういうときのためのとっておきがあるのです!
ミューカス・レディと共に転送されてきたのは『ミューカス・タイタン』。
クロネの父親の企業『ネルネコン社』の人達がクロネの知らぬ間に総力を結集して作っていた「ミューカス・タイタン」である。動力もクロネが能力で生成する粘液をエネルギーとして稼働する仕組みでまさにミューカス・レディのためのロボットと言えた。
――嬉しいですが業績が傾くほどの総力を結集するのはどうかと思います……。
自分のために総力を結集してくれたのはとても嬉しい、この『ミューカス・タイタン』は間違いなく、ミューカス・レディの新たな力として今後も活躍してくれるだろう。
だがそれで会社が傾けば本末転倒と言えそうだ。とはいえ、ミューカス・レディがそれを上回るだけの広告塔としての活躍をすればいいだけのこと。
「とにかくこれに乗って出撃しましょう!」
ミューカス・レディは『ミューカス・タイタン』に乗り込み、動力炉に粘液を注ぎ込んで、その稼働を開始した。
「あれは、スーパーロボットか。あんなものまで投入してきやがって!」
接近してくる『ミューカス・タイタン』を見て、『ガザニア』のパイロットたちは驚愕すると同時に憤る。
洗脳が強まり、相手をストライフ帝国だと思いこむようになっている彼らは、圧倒的な力を見せつけるためにスーパーロボットを投入してきたと思い込んだのだ。
「いくぞ、懐に潜り込めば勝ち目はあるはずだ!」
『ガザニア』達は接近戦に勝機を見出し、盾を構えながら前進する。
――接近戦を仕掛けてくるようなら。
ミューカス・レディも素早く敵の動きを見て、自身の攻撃方針を決める。
「私の生み出す粘液は無尽蔵です! 粘液の弾幕、行きますね!」
ミューカス・レディの名の由来にもなっている最大の特徴である体から無限に供給される粘液。それを球体として、『ミューカス・タイタン』から射撃を始める。
足を止めることで射撃のレートを上げ、接近してくる『ガザニア』に粘液玉をぶつけていく。
「くっ、なんだ……」
飛んできた玉をシールドで受け止めたにも関わらず、『ガザニア』は動きを止めてしまう。
それもそのはず、シールドの奥にまで粘液は浸透し、即座に『ガザニア』を粘液まみれで動けなくしてしまったのだから。
後は接近される前に連射し続けるだけ。
次々に粘液玉の前に、残存していた全ての『ガザニア』は稼働不能へと追い込まれたのだった。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『ブレイジング・バジリスク』
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POW : ブレイジング・シュート
【ライフルの集中射撃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : バジリスク・ランページ
【右腕のライフル】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ : エンジンキラー
自身の【オブリビオンマシン】から【漆黒のオーラ】を放出し、戦場内全ての【エンジン】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。
イラスト:純志
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「おのれ、ストライフ帝国! 良くも部下たちを!」
大型バーニアを吹かしながら、オブリビオンマシン『ブレイジング・バジリスク』が戦場に現れる。
「私は王国を虐げるストライフ帝国を決して許さない! この『ブレイジング・バジリスク』で、殲滅してくれる!」
大型バーニアで高く飛び上がりながら右腕のライフルを構える。近づいてくる仲間以外の者、すべてを殺すというほどの殺気。
だが、勘違いしてはならない。彼はオブリビオンマシンに洗脳されているだけなのだ。
オブリビオンマシンを破壊し、彼さえも救わなければ……!
クロネ・ネルネコン
アドリブと共闘◎です!
「現れましたねオブリビオンマシン!ヒーローとして必ず打倒しパイロットを救ってみせます!」
引き続き「ミューカス・タイタン」に乗って戦います!
敵は高速で飛行しながら大口径ライフルで攻撃してくる強敵。この機体、空中戦は不得手ですが頑張っていきますね。
市民のためにと考えていたのにキャバリアばかりを作り続けていたら市民の暮らしに悪い影響がでてしまいますよ!それでいいですか!
と言葉をかけつつUC「ミューカス・チャージ」を発動!
粘液の噴射力を利用して空を飛翔し突撃を仕掛けますね!
避けようとしても2回までできる方向転換を利用して位置を微調整して突撃です!
「現れましたねオブリビオンマシン! ヒーローとして必ず打倒しパイロットを救ってみせます!」
引き続き『ミューカス・タイタン』に搭乗したまま戦闘を継続する彼女はクロネ・ネルネコン(ミューカス・レディ・f36457)、即ち、ミューカス・レディ。
――敵は高速で飛行しながら大口径ライフルで攻撃してくる強敵。この機体、空中戦は不得手ですが……。
クロネの思考の通り、敵は大型のバーニアで空中を自在に飛び回りながら、ライフルで射撃してくる。
対する『ミューカス・タイタン』は空中戦を不得手とする。相性は極めて不利と言えた。
上空から三次元的に飛行しつつ飛んでくる射撃を回避しつつ、ミューカス・レディはこの不利を逆転する方策を考える。
手は一つ思いついた。
それはユーベルコード『ミューカス・チャージ』を使うことだ。
これはミューカス・レディの能力である粘液の生成を応用し、粘液を噴出することでとんでもない速さで突進するもの。さらに応用すれば空中に飛び上がることも可能なはずだ。
だが、あくまで可能なのは直線移動。途中で方向転換は可能だが、それも二回が限界だろう。
そこでふと、グリモア猟兵の言葉を思い出す。
『それから、将校についてはかつての思想についてとかうまく声をかけると、一瞬正気を戻して動きが鈍る事があるかも。この敵は高速移動が持ち味だから、うまく利用できるといいかもね』
そして。作戦は決まった。
「粘液の力を借りて、悪を滅ぼす突撃です!」
一気に粘液を噴出し、『ミューカス・タイタン』はリニアモーターカーの如き速度で上空に飛び上がった。
青年将校はそれを見て、大型バーニアを吹かして回避する。直線的な突進である以上、それはあまりに簡単なことだった。
だが、その直後。
「市民のためにと考えていたのにキャバリアばかりを作り続けていたら市民の暮らしに悪い影響がでてしまいますよ! それでいいですか!」
「なっ」
その言葉は、本来の青年将校の心を揺さぶった。
そして、それにより、目に見えて『ブレイジング・バジリスク』の動きが鈍る。
想定通り。
『ミューカス・タイタン』は粘液を噴出する方向を変更し、方向転換。
見事『ミューカス・タイタン』は『ブレイジング・バジリスク』に衝突し、痛打を与えることに成功したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
リジューム・レコーズ
厄介な機体に乗っていますね
こちらも機動戦で対応しましょう
ゲイザーでライフルの弾道を可視化
アクセレイションで滑空して回避運動を繰り返しながら接近します
相対距離を詰めたらイグゼクターで集中射撃し突撃します
この際に展開したEMフィールドは破られるでしょうが構いません
ブレイクドライバーで殴り付け、怯んだらスティンガーを右腕部に突き刺しパワーオブザ・シールを発動
エネルギーを吸収するだけでなく最大加速して引き摺り回し攻撃を封じます
これで直接接触回線も開ける筈
戦争とはキャバリア同士を戦わせるばかりでは無いでしょう?
外交だって戦いの手段のひとつな筈です
アイルム王家は外交で国家を守っているとは考えられませんか?
(厄介な機体に乗っていますね。こちらも機動戦で対応しましょう)
青年将校の操る『ブレイジング・バジリスク』を前に、腰部のブースター『EPアクセレイション』で飛び上がるのはリジューム・レコーズ(RS02・f23631)と彼女の操るオブリビオンマシン『アークレイズ・ディナ』だ。
「くっ、ストライフ帝国め……、エースを多数投入しての波状攻撃か……!」
それを見た青年将校は左腕のライフルを『アークレイズ・ディナ』に向け、射撃を開始する。
リジュームは『HVS8ゲイザー』の軌道演算能力を利用し、視界にライフルの弾道を可視化。『EPアクセレイション』の可変翼を巧みに操り、『アークレイズ・ディナ』は滑空しながら、ライフルの射撃を回避していく。
「くっ、ちょこまかとっ!」
接近されつつあることに危機感を覚え、青年将校は後方へとバーニアを吹かして離脱しようとする。
「逃しません」
『アークレイズ・ディナ』はデュアルアサルトライフル『RSイグゼクター』で集中射撃し、その離脱を妨げつつ、『EPアクセレイション』の出力を前回にして、一気に『ブレイジング・バジリスク』に向けて距離を詰める。
「くっ、来るなっ!」
逃げ道を塞がれた『ブレイジング・バジリスク』はライフルの射撃を再開する。
まっすぐ突撃してくる『アークレイズ・ディナ』に回避の文字はない。
電磁障壁である『|EM《エレクトロ・マグネティック》フィールド』がライフルの弾丸をある程度まで防ぐが、ついに限界を迎えて砕ける。
だが、距離は充分に詰まった。数発の射撃により一部損傷を受けつつも、『アークレイズ・ディナ』は怯まず、対物掘削衝角剣槍『RXブレイクドライバー』で『ブレイジング・バジリスク』を殴打し、射撃を中断させ、その隙にアンカークロー『RXスティンガー』をライフルが固定装備されている右腕部に突き刺す。
直後、『RXスティンガー』の刃がスパイクへと変じ、そのエネルギーを奪い始める。単純な攻撃性質よりもエネルギー吸引及び拘束に主眼が置かれているリジュームのユーベルコード『パワーオブザ・シール』である。
そのまま『アークレイズ・ディナ』は『EPアクセレイション』の推力を全開にして、空中を引き摺り回す。
主武装である右腕を封じられ、またとんでもないGに晒された青年将校は有効な反撃が出来ないなりに、『ブレイジング・バジリスク』の四肢を出鱈目に動かして抵抗する。
そこに、接触回線でリジュームが語りかける。
「戦争とはキャバリア同士を戦わせるばかりでは無いでしょう? 外交だって戦いの手段のひとつな筈です。アイルム王家は外交で国家を守っているとは考えられませんか?」
「ぐっ……そ、それは……」
一瞬青年将校が黙り込み、抵抗が止まる。
「だが。アイルム王国のストライフ帝国との貿易は不平等なもの。それもどんどん締め付けが強くなっている。市民へ供給される民需品は減る一方。今のような見返りの少ない朝貢外交を続けているだけでは、国を守りきれない時は、確かに迫っているのだ」
それはおそらく、オブリビオンマシンに増幅された彼が本当に持っているアイルム王国とストライフ帝国の今後を不安視する想いそのものだっただろう。
もしかしたら、アイルム王国とストライフ帝国の衝突はどのみち避けられないのかもしれない。
だが、それは今のところ猟兵の関知するところではない。
リジュームは青年将校が正気を取り戻し停止している隙に、『ブレイジング・バジリスク』を大きく振り回し、遠心力を利用して一気に地上に叩きつけ、強烈な一撃を加えた。
成功
🔵🔵🔴
オリアーナ・クィン
◎
大型のバーニアを装備し主な武装はライフル…情報通り機動力が高そうな機体だね。
だが!私の騎士重鎧も機動力なら負けてはいないよ!
敵の機動に対抗するため推力移動により空を飛翔する空中戦を挑もう。
誘導光弾で弾幕を放って敵を牽制しつつ
「帝国との不平等な貿易で市民が困窮している中、プラントを一つ占拠してしまえばどういった結果になるか想像したまえ!君の理想とは民を飢えで殺すことじゃないだろう!」
と呼びかけるよ。将校が持っている民を思う正義の心がきっと反応してくれるはずさ。
動きを少しでも止めることが出来たなら、騎士砲槍を構えUCを使用しランスチャージで敵の機体(コクピットは狙わない)を攻撃しよう!
「大型のバーニアを装備し主な武装はライフル……情報通り機動力が高そうな機体だね」
と、敵を見て呟くのは、引き続き『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』を身に纏うオリアーナ・クィン(プレスター星のスペース|騎士《パラディン》・f39183)だ。
「だが! 私の騎士重鎧も機動力なら負けてはいないよ!」
『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』の装着された『|飛翔用噴進機《フライング・スラスター》』が推進力を発揮し、一気に空中に飛び上がる。
両肩の『|誘導光弾《ホーミング・レーザー》』から次々にレーザーが放たれ、青年将校の操る『ブレイジング・バジリスク』に向けて誘導されていく。
『ブレイジング・バジリスク』はお得意の大型バーニアを全力で吹かして推進、その誘導レーザーを振り切ろうと試みる。
だが、『|誘導光弾《ホーミング・レーザー》』の連射性能は高く、そう簡単には振り切ることが敵わない。
「なら元を断つっ!」
『ブレイジング・バジリスク』はライフルを連射し、オリアーナの『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』を攻撃し始める。
しかし、『|飛翔用噴進機《フライング・スラスター》』の推進速度もまた侮れず、ランダムな軌道で攻撃を回避しながら飛ぶ『|騎士重鎧《パラディン・アーマー》』を、誘導性能のないライフルは捉えきれない。
「帝国との不平等な貿易で市民が困窮している中、プラントを一つ占拠してしまえばどういった結果になるか想像したまえ! 君の理想とは民を飢えで殺すことじゃないだろう!」
それはあまりにも正論。
故に青年将校も思わず黙り込むしか無い。なにせ本来の青年はそれを理解しているのだ。
「もらった! 堂々と一直線に突き進む! これこそが|騎士《パラディン》の突撃!」
『|騎士砲槍《キャノン・スピアー》』を構えて、『|飛翔用噴進機《フライング・スラスター》』を全開にし、音速を超える恐るべし速度で一気に突き進む。
これこそオリアーナのユーベルコード『|騎士突撃《パラディン・チャージ》』だ。
かくして、『ブレイジング・バジリスク』は恐ろしい速度で突っ込んできた『|騎士砲槍《キャノン・スピアー》』の刺突を受け、強烈なダメージを受けたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
アレクシア・アークライト
自慢のスピードもだいぶ落ちてきたようね。
そして、あちらはまだ私の存在に気付いていない。
今なら取り付くことができそうね。
《強化回路》を起動して全能力を解放。
念動力で飛翔し、上空からオブリビオンマシンの動きを把握。
《念珠》を放ち、《電磁干渉》の力を中継して雷撃で攻撃する。
状況把握等のために機体の動きを少しでも止めてくれればOK。
《次元干渉》で至近に転移し、UCをコクピットハッチに叩き込む。
将校の姿が見えたなら念動力で引っ張り出し、機体には雷撃で追い打ちを掛ける。
魔物に捕らわれた王子を助けるお姫様って、役割が逆じゃないかしらね。
いえ、王子を呪いからを解き放つのは、やっぱりお姫様のキスかしら?
「自慢のスピードもだいぶ落ちてきたようね」
遠くから敵の動きを分析するのはUDCエージェントのアレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)だ。
ここまでの戦闘で敵も大きく疲弊しており、敵のバーニアによる高機動も最初期ほどの精細に欠いているのが伺えた。
(そして、あちらはまだ私の存在に気付いていない。今なら取り付くことができそうね)
そして、それはアレクシアの考える作戦にぴったりだった。
アレクシアは即座に自身の体を走る『強化回路』を起動。念動力を発揮し、上空に移動する。
敵の動きを見極めたら速やかに12個の浮遊する球体、『念珠』を放つ。
『念珠』が充分な位置についたら、超能力回路たる『電磁干渉』を起動する。
先程配置につけた『念珠』は、アレクシアの超能力の中継機能を持つ。これを利用し、まず一つ目が雷撃を開始する。
「くっ、新手か!」
それに青年将校は素早くそれに反応、バーニアによる超機動を生かして、素早く回避する。
その動きを先んじるように、別の『念珠』から雷撃が放たれる。
「くっ、敵の姿が見えない。浮遊自走砲の一種か!」
青年将校は次々と様々な方向から飛んでくるその攻撃をクロムキャバリア世界の常識に当てはめて判断する。
まるで稲妻のようにジグザグとバーニアを小刻みに吹かして雷撃を回避しつつ、素早く雷撃の射点を目測、ライフルの集中射撃を敢行する。
『念珠』のいくつかはそれで弾かれたが、残りの『念珠』はその射撃のために足を止めた瞬間を見逃さない。
雷撃の一つがバーニアに命中し、その加速力と機動力を低下させる。
「くっ……、そこまで遠くからは狙えないはず、本体はどこだ……」
再び回避機動に入りながら、青年将校はセンサに意識を割くする。
付近の高熱源を索敵しても見つからない。それもそのはず敵はキャバリアになど乗っていないのだから。
焦った青年将校は先程のダメージと合わさり、回避機動が少しずつより精細に欠き始める。その結果。
「っ!」
斜め前から自身に向けて正面を突っ切る形で雷撃が迫る。
青年将校は回避するため、咄嗟に推進力を正面に全開。大きくブレーキを掛ける。
そして、その足を止めた瞬間こそがアレクシアの求めていたチャンスだった。
超能力回路『次元干渉』を起動し、アレクシア自身が『ブレイジング・バジリスク』のコックピット、その正面に転移する。
「在るべき世界に還るのね」
ユーベルコードが発動し、『ブレイジング・バジリスク』のコックピットハッチが骸の海へと還っていく。
オブリビオンを骸の海に還すユーベルコード『|還送《リターン》』だ。
なくなったコックピットハッチの向こう側に見える青年将校を念動力で手元まで引き寄せ、同時に、残っている『念珠』が一斉に雷撃を放ち、『ブレイジング・バジリスク』を破壊する。
「あ……、私は……一体、何を……」
オブリビオンマシンが破壊され、青年将校が正気に戻る。
「魔物に捕らわれた王子を助けるお姫様って、役割が逆じゃないかしらね」
「すまない……あの機体に乗っていると……なぜか……あんな思想に取り憑かれて……」
アレクシアのボヤキに青年将校が謝罪する。
「いえ、王子を呪いからを解き放つのは、やっぱりお姫様のキスかしら?」
「いや、もう大丈夫だ。ありがとう。……だが、問題は山積みのようだな……」
ある方向を見つめる青年将校。
その先に見えるのはストライフ帝国。
今回のテロを理由にストライフ帝国はよりアイルム王国への締付けを強くするかもしれない。その原因を自分が引き起こしてしまったことに心を痛めているのだ。
だが、そこにオブリビオンマシンは関与していない。猟兵の仕事はここで終わりだ。
「……部下はみな無事か……。君たちはストライフ帝国の人間じゃないようだな。さりとて、我が王国の人間でもない。どういう所以で助けてくれたのか分からないが。感謝する。これがストライフ帝国の戦力で鎮圧されていたら、とんでもない惨事が広がっていたはずだ」
他の仲間にもよろしく伝えておいてくれ。と、地上に降ろしてもらった青年将校が深々とお辞儀をする。
やがてアイルム王国の迎えがやってくる。
後は現地の人間に任せるしか無い。猟兵達は静かにその場を去るのだった。
大成功
🔵🔵🔵