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ハッピー・ハロウィンのその前に

#ダークセイヴァー #お祭り2022 #ハロウィン #執筆方針→書けるタイミングで書ける分 #断章なし #ご参加ありがとうございました

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●ダークセイヴァーの片隅でーー。
「今年は良い物を持って来たぞ」
 解放軍の若者達は担いだ袋を下ろし、子ども達に笑顔を向けた。
 袋の中身は、この世界では貴重な『蜜蝋』だ。
「カボチャは無事かい?」
 領主の目を盗み、カボチャの苗を村に運び入れたのは今年の初め頃である。
「ウン! お兄ちゃんたちに言われた通り、秘密にしてたよ」
 子ども達はそう言って、ワザと項垂れ、泣きそうな顔を作ってみせた。
 その後ろで、人の頭ぐらいの大きさに育ったカボチャが、畑の上に敷かれた藁の隙間から顔を覗かせている。

(ダークセイヴァーの領主達は狡猾だ……)

 ちょっとでも『幸福』の気配がすれば、それを踏み躙りに即座にやってくる。
 だから、村人達も、子ども達も、「今までどおり、日々絶望しながら生きている」ように振る舞わなければならなかった。

「よくここまで育てたな!」
 これならば、今年も無事ハロウィンが行えそうだと、解放軍の若者達は笑った。
「さぁ! カボチャをくり抜いてランタンを作ろう! 中身はスープとお菓子にすれば良い。その為に、ほら、ほんの少しだが砂糖や卵も持ってきたんだ」
 その明るい声に子どもだけでなく、村の大人達にもようやく笑顔が戻る。

『今年は、去年より明るい光を、そして来年にはもっと大きな光を……』

 そんな願いを抱きながら、解放軍の若者達を中心に村人達もお祭りの準備をはじめるのであった。

 一方で、村人がハロウィンに向けて準備をはじめた直後のことーー。
 少し離れた場所に建てられた領主の館では、領主が異変を敏感に感じ取っていた。

「くさい、クサイ、臭いッ!!」

「領主さま、如何なされました?」
「悪臭がする。また、ニンゲン共がくだらんモノを抱きやがったようだ!!」
「また、ですか? 確か、去年もあちこちで妙な騒ぎがありましたなぁ……」
「解放軍と猟兵と名乗るモノ共が、この世界を歪めようとしているんだろうが、そうはさせねぇ」
 青筋を立てた領主は、指を天に突き立てる。
 それを合図に、1体の漆黒の翼をもつオブリビオンが召喚された。
「お前、悪臭を放つ村を徹底的に潰してこい! 二度とくだらねぇモノが湧いてこねぇようになぁ!!」
 召喚されたオブリビオンもまた怒りの形相で頷くと、パッと飛び立った。

●グリモアベース
「という事で、今年もこの季節がやって来ましたね」
 カボチャのランタンを持ったグリモア猟兵ナノ・ナノン(ケットシーの聖者・f18907)は、グリモアベースに集まった猟兵達に向け、ペコリとお辞儀した。
「しかし、ダークセイヴァーを支配するヴァンパイアの一部には、人々の希望の光を敏感に感じ取り、尚且つ悪臭に感じる輩がいるようです」
 そう言って、ナノンが非常に残念そうに小さく首を横に振る。
 今回もまた、ハロウィンのお祭りを台無しにしようと目論むオブリビオンが現れたのだ。
「ヴァンパイアは、お祭りの準備を行う村に配下を差し向けたようですね」
 それはつまり、ダークセイヴァーで暮らす人々にとって貴重な、そして、ささやか幸せが破壊されようとしている、ということ。

 であるならば、猟兵達が取る行動はひとつ……。

「私の【予知】によれば、村を襲撃してくるオブリビオンは『憤怒のドッペルゲンガー』と呼ばれるオブリビオンです」
 憤怒のドッペルゲンガーは、手下の奴隷闘技場の看守に料理やランタンを破壊させることで、村人や子ども達が抱く夢と希望、そして幸福感を絶望に変えてゆく。
 そして最後に、絶望した村人と子ども達を憤怒のドッペルゲンガーが1人残らず処刑してまわるというのが、【予知】の内容であった。
「なので、まずは皆様に先鋒の奴隷闘技場の看守の集団を討伐していただきます」
 看守の破壊行動を阻止しつつ討伐し、最後に『憤怒のドッペルゲンガー』を倒せば、ひとまずこの村でのハロウィンは成功するだろうと、ナノンは言う。
「では、さっそく皆様を村まで転送いたしますね」
 説明を終えたナノンは持っていた杖の先で床を打つ。次の瞬間、転送用魔法陣が猟兵達の足元に出現した。

 転送先は、お祭りの準備が整いつつある村の広場ーー。

 そこには、カボチャのスープが入った大きな鍋が置かれ、それを囲うように、いくつものテーブルが配置されている。
 テーブルの上には村人達が作ったカボチャのプリンやパンなど、質素ながらご馳走が並べられており、料理を彩るように、子ども達が不器用ながら作ったランタンが温かい光を灯した状態で飾られているはずだ。
「村に到着しますと、村に侵入した筋肉ムキムキの190センチを超える長身の看守の集団に出くわすはずです」
 猟兵達は大きく頷くと、人々のささやかな幸せを守る為、転送用魔法陣に次々と飛び込んだ。


柚子胡椒
 はじめまして、あるいはこんにちは。MSの柚子胡椒です。
 これはハロウィンシナリオのため、2章構成でお送り致します。
 尚、誤入力のリスクを減らすため、『ルビ』機能には対応しておりませんので、よろしくお願い致します。

 以下補足です。
 第1章『闘奴牢看守』との集団戦です。
 彼らは村人には目もくれず、ハロウィンの飾りとご馳走を破壊する事を第一優先に動きます。
 なので、猟兵の皆様は敵の破壊行動を阻止した上で討伐してください。

 第2章『憤怒のドッペルゲンガー』との戦闘です。
 人の姿に憧れた異形のオブリビオンです。
 幸せそうにしている周囲の人々に憤怒の感情を抱き、襲い掛かります。
 こちらは、飾り付けや料理などには目もくれず、村人を狙って攻撃してきますが、猟兵が目の前に現れれば、猟兵を最優先に攻撃してきます。

 NPCの解放軍の若者達は、子ども達を守るので精一杯です。

 それでは、皆様の素敵なプレイングをお待ちしております。よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『闘奴牢看守』

POW   :    ボディで悶絶させてからボッコボコにしてやるぜ!
【鉄製棍棒どてっ腹フルスイング 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【鉄製棍棒による滅多打ち】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    チェーンデスマッチたこのやろう!
【フックと爆弾付きの鎖 】が命中した対象を爆破し、更に互いを【鎖についてるフックを肉に食い込ませること】で繋ぐ。
WIZ   :    嗜虐衝動暴走
【えげつない嗜虐衝動 】に覚醒して【『暴走(バイオレンス)』の化身】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。

イラスト:すねいる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

四十物・寧々(サポート)
※サポートプレイング

多少の怪我や失敗は厭わず積極的に行動し、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

その上で現在の状況に対応できる人格で行動します。
シナリオ進行に必要な言動など青丸稼ぎに役立てて下さい。

使用ユーベルコードの指定はありません。
「成功」の結果で書けそうなものを一つステータス画面からお選び下さい。フラグメント次第で不使用も可です。

アイテムもご自由にお使い下さい。
服装系は提案の一例として装備せず公開設定としております。

あとはお任せ致します。
宜しくお願い致します。



●誰が呼んだか、「ご当地寧々ちゃん」参上!
「というわけでやってきました! ダークセイヴァー!!」
 標準語の人格を宿した四十物・寧々(あいもの・ねね・f28377)は、颯爽とダークセイヴァーの地に降り立つ。
 ザッと周囲を見渡せば、長身の筋肉モリモリ『闘奴牢看守』達に取り囲まれているという状況である。
 ところが、姿を現した猟兵には目もくれず、カボチャのランタン目掛けて手にした鉄製の棍棒を振り下ろそうとしている。
「そういうことなら……」
 子ども達が作ったランタンを守るため、寧々はランタンと看守の間に割って入った。
「人の想い、特に子ども達の純粋な想いの宿った物を壊そうとする輩は許しません」
『ポンポンヴァッフェ』から紐状の器官を伸ばして鉄製の棍棒を捉えると、周囲を巻き込みながら振り回し、吹き飛ばしてやる。
 そこでようやく寧々の存在を認識したのだろう。泥に塗れた看守達が驚いたように目と口を開き、続いて目の色が変わる。
「なんだぁ、ネェちゃん」
「俺たちの邪魔しようってんなら、そこのカボチャみたいにグチャグチャにしてやるぜ?」
「ヒャッハーー!!!」
 奇声を上げながらUC【嗜虐衝動暴走】を発動させた看守達は、今度は寧々目掛け一斉の飛びかかってくる。
「ダークセイヴァーのオブリビオンという存在は、本当、どうしようもない輩ばっかです」
 抑え難い、えげつない嗜虐衝動を呼び覚まし、『暴走(バイオレンス)』の化身』となった看守達の様子に冷ややかな視線を送りながら、こちらもUCを発動する。
 幸い、看守達の注意はこちらに向いたようであるし、敵意も感じられる。
 それなら、ちょうど良いUCがある。
 薄らと笑みを浮かべた寧々は【アンディファインド・フューチャー・キッス】を発動し、1体のサキュバス型UDCを召喚する。
 ポワワン、と奇妙な効果音と共に姿を現したサキュバス型UDCはセクシーポーズをとると、『チュッ!』と投げキッスを飛ばした。

『はうっ! 俺たち、どこまでも姉御について行きやすっ!!!』

 投げキッスに心臓を撃ち抜かれた看守達は、目をハートにしながら即座に寧々にひれ伏した。
「それじゃあね〜。カボチャなんか放っておいて、ガチムチ野郎を1匹残らず排除しなさい!」
 素早く後方の敵集団を指差した寧々が命令を下す。
『お安い御用だぜ、姉御ぉ!!』
 鉄製の棍棒を構え直した看守達は、奇声を上げながら今度は敵集団へと突撃してゆく。
 ふと、視線を足元に落とした寧々は、つま先に触れるオレンジ色の物に気が付いた。それをそっと拾い上げると、目の前にかざした。
「うん、壊れてはいないようね」
 それを解放軍の若者たちに庇われる子ども達に、そっと手渡してやる。
「ありがとう、お姉ちゃん!」
 屈託のない笑みを向けられ、寧々も自然と微笑む。同時に、子ども達の希望の光は消させはしないと、改めて心に誓う寧々であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ルーヴ・ワウドゥ 
心情
ゔー・・村の人達の幸せな時を台無しにするなんてひどいよ!そんな酷いことする人たちはルーがお仕置きしてあげるんだよ!
行動
POW
ルーは皆の作ったご馳走や飾りをかばいながら戦うよ!
せっかく皆が作ったものだもん!壊されてたまるかー!
そしてルーは範囲攻撃でユーベルコード【ブレイブソード】で攻撃するよ!
敵の攻撃やユーベルコードの初撃は残像や見切りで回避する!
最初の攻撃さえ当たらなければユーベルコードは当たらないみたいだからね!



●人狼の勇者
「人狼の勇者、ここに参上だよ♪」
 ピョン、と軽やかな着地を見せたルーヴ・ワウドゥ(人狼の勇者・f38836)の目の前では、『闘奴牢看守』達による非道な行いが、今まさに繰り広げられようとしていた。
「ギャハハハ! 植物の死骸を煮た飯なんか食いやがって」
「お前達の味覚、オカシイんじゃね?」
「いっそのこと、テメェらをこの棍棒で挽肉にして、鍋で煮てやろうか?」
 下衆達の笑いがこだまし、広場を恐怖と絶望が包む。
「ゔー……、村の人達の幸せな時を台無しにするなんてひどいよ!」
 馳走の並ぶテーブルをひっくり返そうとする看守に、ルーヴが正義の鉄槌を放った。
「ふごっ!?」
『勇者の剣』による不意打ちを受けた看守は、無様に地面に崩れ落ちる。
「こんな酷いことする人たちは、ルーがお仕置きしてあげるんだよ!」
 続いて、テーブルの上に並べられた料理をなぎ払おうとする不届き者へと剣を振う。
「せっかく、皆が作ったものだもん! 壊されてたまるかー!」
「ごぼぉ!」
 顎の骨が砕ける鈍い音と、醜い悲鳴がルーヴの鼓膜を震わせる。
「なんだ、ワンコ。俺たちの邪魔しようってのか?」
「こちとらなぁ、領主様直々の命が下ってんだよ。これは謂わば正当な行為だぜ?」
「それを邪魔するってぇことは、分かってんだろうなぁ!」
 啖呵を切る看守達は、一斉にUCを発動させた。

『ボディで悶絶させてからボッコボコにしてやるぜ!』

 鉄製棍棒どてっ腹フルスイング を放ってからの滅多打ち攻撃は、高い威力と命中率を誇る攻撃である。
 だが、しかし……。
「最初の攻撃さえ当たらなければ、ユーベルコードは当たらないみたいだからね!」
 ルーヴは、敵の弱点をしっかり把握していた。
 次々と繰り出されるフルスイングのみに全身を集中させ、残像と見切りを使い、徹底して回避行動をとる。故に、鉄製の棍棒はルーヴの残像を叩き割るか、空振りするばかりであった。
「クソッ、なんで当たらねぇんだ!?」
 全ての攻撃が不発に終わり、焦りを隠せない看守達に、今度はルーヴがにかりと笑う。
「これで終わりかな? それじゃあ、今度はルーの番だよ! ブレイブソード!!」
 勇者の剣を天に突き立て、続いてグルンと回転斬りを放つ。
 刃から光の斬撃が、まるで巨大な天使の輪の様に広がり、看守達を胴体から真っ二つにしてゆく。
 しばらくしてーー。
「おねえちゃんが悪い奴、やっつけてくれたの? あ、ありがとう」
 物陰に隠れていたらしい子ども達が、泣きながらルーヴに抱きついた。
 ルーヴは、そんな子ども達を慰めるよう、また元気付けるように、ひとりひとり頭を撫でてやった。
 同時に、幸せな時を守れたのだと、胸に熱いものがこみ上げてきたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロラン・ヒュッテンブレナー
○アドリブ絡み歓迎

人々の希望を、幸せを、怖そうとするのは許さないの
やっと、少しの希望を、幸せを、分かち合える様になったのに
領主、その企みは必ず阻止するよ
全力で、倒させてもらうの

転送されたらマジックビジョン(第六感)に狼の嗅覚と聴覚も使って索敵
自分に結界を張って攻撃を防ぎながら、UC発動
その場で周辺から温度を奪って、看守たちの周辺だけ極寒に
動きを鈍らせたら、炎魂を相手の心臓あたりに飛ばして一気に体温を奪って、血液を凍結させるの

あなたたちは許せない
だから、ぼくも手加減しないよ
そのまま凍り付いて、骸の海で眠るといいの



●常闇の世界に、電脳の魔術師現る
 ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)は、これから村で起こる事件に腹を立てていた。
「人々の希望を、幸せを、怖そうとするのは許さないの。やっと、少しの希望を、幸せを、分かち合える様になったのに」
 ところで、ここは村のどのあたりだろうかと、ロランは視線を走らせた。
 見たところ、村の広場の近くではあるようだけど……。
「まずは、敵の位置を把握するの」
 静かに目を瞑り、マジックビジョン(第六感)と、狼の優れた嗅覚・聴覚を使って索敵を開始する。
 やがて、『ザワザワ、ガヤガヤ』、『ゾワゾワ、シクシク』、『グシャリ、グシャリ』と、様々な音と涙の香りを察知した。
 さらに感覚を研ぎ澄ませ、『闘奴牢看守』達の血生臭いにおいを嗅ぎ取り、居場所を探り当てる。
「……見つけたの」
 反射的に姿勢を低くしたロランは、一気に駆け出した。
 遭遇したのは、カボチャのランタンを足蹴にする看守達の集団。その足元には、破壊されたランタンが悲しげに転がっていた。
 あの、涙の香りは、きっとこれのせいーー。
「ア? なんだテメェ??」
「領主、その企みは必ず阻止するよ」
「ハァ? 何言ってんだ?? 領主様の崇高な行いにケチつけようってのかぁ!?」
 唾を地面に吐き捨て、ガンを飛ばしてくる看守達に、ロランは『天狼の魔剣【ルプス】』を構えた。
「全力で、倒させてもらうの」
「ハッハーー! やれるもんならやってみろよぉ!!」
 UC【嗜虐衝動暴走】により、えげつない嗜虐衝動 を呼び覚まし、『暴走(バイオレンス)』の化身と化した看守達が、鉄製の棍棒でもって周囲の物を徹底に破壊しようとする。
 だが、ロランには、これ以上の破壊行為を許す気はない。
 結界を展開し、料理やランタンを庇う形で看守達の攻撃を弾き返しながら、続いて攻撃に転じる。

『エントロピー移動術式、展開。リアライズ完了。分離、解放。オペレーション、スタート』

 唐突に響く機会の音声。
【凍えて砕ける蒼色の炎魂たち(フリージングフレイムビット)】から発せられた音であると、気がついた時には全てが終わっていた。
 フリージングフレイムビットから放たれた魔術の炎が、周囲の熱を物凄い速さで奪い、看守達の動きを封じると同時に、炎魂が敵の心臓を撃ち抜く。

「あなたたちは許せない。だから、ぼくも手加減しないよ。そのまま凍り付いて、骸の海で眠るといいの 」
 心臓を撃ち抜かれた看守達は内側から凍りつき、氷像と化すと、やがてガラガラと音をたてて崩れ去った。
 ロランは壊されたランタンを拾い上げると、なんとか繋ぎ合わせてみせた。
「はい! ぼくがいる限り、2度と壊させたりしないよ!!」
 泣きべそをかいていた子どもに微笑みかけながら手渡してやれば、笑顔の花が咲く。
 その笑顔にロランもまた、勇気づけられたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天庭・長光
アドリブ連携◎

【WIZ】
人々から希望を奪うとは、オレからテニスを奪うのと変わらない……すなわち許せるものではないな。
ヤツらが破壊行動に移る前に介入、そして鎮圧させてもらおう。
【指定UC】発動。この場を一時的に“テニスコート”にさせてもらった。
どうだ?貴様らが破壊すべきハロウィンはここにはなく、また、貴様らがいるべき闘技場での動きも適切ではない。
このテニスコートに適応したものが有利になるフィールドにさせてもらった。
なのでオレは真っ当にサーブを打たせてもらおうか。ハァッ!!(『吹き飛ばし』と『気絶攻撃』と『地形破壊』が可能なサーブが放たれる)
フウ……どんな戦場だろうと油断はいけないな。



●テニスの王……ではなく、ヤドリガミ様
「人々から希望を奪うとは、オレからテニスを奪うのと変わらない……すなわち許せるものではないな」
 ひとつに纏められた長い髪をサラサラとなびかせ、テニスウェアを着こなす天庭・長光(テニスのヤドリガミ様・f38574)。その姿は、どこからどう見てもテニスプレイヤーだった。
 テニスラケットのヤドリガミである彼は、本来、戦うことよりテニスを好む存在である。
 しかし、今回はそうは言っていられない状況だ。
 転送用魔法陣を抜けた長光は、運良く、破壊行動を始める前の『闘奴牢看守』の集団に遭遇すると、さっそく仕掛けた。
「ヤツらが破壊行動に移る前に介入、そして鎮圧させてもらおう」
 長光は『木製のテニスラケット』をくるりと器用に回転させ、構えると、UCを発動した。

『祝え。庭球王国の建国の日を』

 突如、大量のテニスボールが空から雨のように降り出したかと思えば、村の景色は一変。瞬く間にテニスコートへと様変わりする。
「ア? なんだこりゃ??」
「俺たち、確かに村ン中を歩いてたよなぁ??」
 それまで、残酷な笑みを浮かべ、村を闊歩していた看守達が、一体何が起きたのだと騒ぎ始める。
「この場を一時的に“テニスコート”にさせてもらった」
「オイオイ、なんだテメェ? 俺たちとやろうってのかぁ!」
「そうだ。ただし、テニスで勝負だ」
「テニスだぁ? そんなもん知ったこっちゃねぇんだよ! オラァ!!」
 看守達は、怯むどころか、威勢よく鉄製の棍棒を構えると、【嗜虐衝動暴走】を発動した。
 そして、えげつない嗜虐衝動を呼び覚まし、己の命を代償に『暴走(バイオレンス)』と化した看守達がとった行動は、テニスとはかけ離れた行動だった。
 ある者は棍棒をバットがわりに、ある者はゴルフクラブがわりにして、空から降ってくるボールを長光目掛けて撃ちまくったのである。
 しかし、どのボールも長光に届くことはなかった。
「どうだ? 貴様らが破壊すべきハロウィンはここにはなく、また、貴様らがいるべき闘技場での動きも適切ではない」
 この場に相応しい行動、すなわち、テニスコートに適応したものが有利になる特殊なフィールドでは、看守達の強化も脅威ではなかった。
 加えて、時が経てば経つほど、看守達の命は縮み、弱体化していく。
「今度はこちらの番だな」
 長光は「トン、トン」とリズミカルにテニスボールを地面に落とすと、美しいフォームでサーブを放つ。
「ハァ!」
 軽やかな音と共に放たれた黄色いボールは、次々と看守達を後方に大きく吹き飛ばし、気絶させていく。
「ヒ、ヒエェーー! 逃げろ、とにかく逃げろぉ」
「逃すものか!」
 後退をはじめた看守の退路を塞ぐため、長光は再びサーブを放つ。
 ボールは看守達の足元に見事落下し、派手に地面ごと吹き飛ばしてゆく。
 こうして看守達は、1人残らずその場から姿を消したのだった。
「フウ……、どんな戦場だろうと油断はいけないな」
 爽やかな表情で汗を拭いながら、長光は、様子を伺っていた村人達に微笑みかける。
 その姿はまさしく、テニスの王子……、もとい、テニスラケットのヤドリガミのあるべき姿と言えよう。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『憤怒のドッペルゲンガー』

POW   :    憤慨黒焔斬
【怒りに任せた岩石をも砕く一撃】が命中した対象を燃やす。放たれた【禍々しく燃える憤怒の黒】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    煉獄憤焔波動
【黒焔の翼から憤怒の炎】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    偽・黒焔纏
全身を【憤怒】に応じて大きく燃え上がる【憤怒の炎】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】と【怒り】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。

イラスト:サカモトミツキ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は龍ヶ崎・紅音です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルーヴ・ワウドゥ 
SPD
このオブリビオンが今回の親玉だね!
・・って村の人を狙ってる!?
子供もいるのに・・だ、だめ!誰も死なせないんだよ!
行動
ルーは子供達をかばいながら戦う!村の人達ももちろんだけど子供達が死ぬとこなんて見たくないんだよ・・!ルーには火炎耐性があるから敵の炎はそれで耐えるんだよ!子供達を守れたら、こっちもオブリビオンにユーベルコード【ブレイブソード】で攻撃するよ!
(アドリブ、連絡歓迎です)



●人狼勇者の勇気
『憤怒のドッペルゲンガー』。
 それは、人の姿に憧れた異形のオブリビオン。
「憎い、憎い、憎い……。なぜこうも私のまわりには、幸せそうなニンゲンが溢れているんだ! 許さん、許さん、許さん!!」
 ドッペルゲンガーはクシャクシャに顔を歪め、全身から憤怒の炎を噴き出す。
 彼女の怒りと手に持つ巨大な黒剣の剣先は真っ直ぐ、村人、そして子どもへ向けられている。
「このオブリビオンが今回の親玉だね! ……って、村人を狙ってる!?」
 今にも村人に斬りかかろうとしているドッペルゲンガーを目視したルーヴ・ワウドゥ(人狼の勇者・f38836)は、即座に武器を抜いた。
「子供もいるのに……だ、だめ! 誰も死なせないんだよ!」
「キャーー」と甲高い悲鳴が上がる。
「あれ? 切られてないよ??」
 恐怖に目を瞑っていた子ども達が次に目にしたのは、間一髪、敵の剣を受け止めたルーヴの背中だった。
「なに、あなた? オレの邪魔をしようってんなら、お前からメチャクチャに壊してやろうじゃない!!」
 目を大きく見開いたドッペルゲンガーが、ニタァと不気味に笑う。
 どうやら、うまく自分に注意を向けることに成功したようだ。
 ルーヴは一度大きく頷くと村人、とくに子ども達を優先的に守りながら、敵の注意を更に自分の方へと向けさせる。
「村の人達はもちろんだけど、子供達が死ぬとこなんて見たくないんだよ……!」
『勇者の剣』で敵の黒剣の攻撃を受けながら、徐々に村人達から敵を引き離していゆく。
「十分距離を確保できれば、敵の放つ炎の被害を受けることもないはずだよね」
「鬱陶しいな、お前! いい加減消えろぉぉ!! 【憤慨黒焔斬】」
 ドッペルゲンガーの怒りが沸点に達し、怒り任せの一撃を放ってくる。
 その一撃を、ルーヴは避けるのではなく、あえて正面から受け止めた。
 勇者の剣もルーヴの想いに応えるように、一層輝きが増す。
 黒剣から放たれた禍々しく燃える憤怒の黒炎がルーヴを覆う。
「でもだいじょうぶ!! ルーには炎の耐性があるんだよ」
 とはいえ、熱いものは熱い。
 すると、ルーヴに耳に子ども達の声が届く。
「おねえちゃん、頑張れーー!」
「負けないでぇーー!」
 それだけで、ルーヴの勇気は100倍に跳ね上がる。
「ルーは負けないんだよ!」
 UC【ブレイブソード】を発動し、勇者の剣から光の斬撃を放つ。
「な、なにぃ!!!」
 四方に散る光の斬撃は、ドッペルゲンガーの黒剣を押し返すだけでなく、後方へと大きく吹き飛ばした。
 致命傷には至らなかったものの、村人達を避難させるだけの時間は稼げるはずだ。
「さぁ、今のうちなんだよ!」
 ルーヴは急ぎ村人を安全地帯へと避難させることにした。
「あとは、お願いするんだよ」
 次々と転送用魔法陣から姿を現した猟兵たちを信じ、ルーヴは自分にできることをするのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天庭・長光
アドリブ連携◎

【WIZ】
こちらを優先して攻撃してくるのならば好都合だ。迎え撃ってやろう。
お前の怒りがどれほどのものだろうと、ハロウィンを楽しみにしている者達の感情には敵わないと知れ。
『集中力』『見切り』『フェイント』を活かしながら敵の攻撃を避けつつ、攻撃の合間をぬって【指定UC】を発動。相手の戦意を封じるぞ。
さあ、こんなくだらない戦いなどやめて、オレのテニスを聴け!(※彼の中でテニスはかなり広い意味を持っています)



●華麗なるテニスプレイヤー
「先ほどは邪魔が入ったけど、今度こそ……」
『憤怒のドッペルゲンガー』は場所を移しつつ、巨大な黒剣を握りしめたまま獲物を追いかけていた。
「た、たすけ……」
「充分楽しんだろう? なら、このへんで死んでおけっ!」
 黒剣が唸りを上げ、村人の怯える顔に死の影を落とす。
「ヒッ!」
 続く短い悲鳴。しかし、黒剣が村人に振り下ろされることはなかった。なぜなら、テニスボールが黒剣の斬撃をずらしたからだ。
「待て!」
 天庭・長光(テニスのヤドリガミ様・f38574)は、村人とドッペルゲンガーの間に割って入る。
「お前も、私の邪魔をするの? なら、お前から処刑してやろうじゃねぇかっ!!」
「なるほどな。こちらを優先して攻撃してくるのならば好都合だ。迎え撃ってやろう」
 長光は『木製のテニスラケット』を構え、続け様にショットを打つ。
「お前の怒りがどれほどのものだろうと、ハロウィンを楽しみにしている者達の感情には敵わないと知れ」
「こんな、お遊びのボールでオレが倒せるとでも思ってんのかぁ!!!」
 激昂したドッペルゲンガーは憤怒の炎を纏うと、今度は長光を集中的に狙い、連続攻撃を放ってくる。
 その激しい攻撃に対して、長光は凄まじい集中力を発揮して対処する。
 敵のやや乱暴ともいえる太刀筋を冷静に見切り、時にはフェイントで誘導しながら、巧みに攻撃を回避してゆくと同時に、反撃のチャンスを狙う。
「クソッ、クソッ、クソがぁーーーー!!」
 攻撃が当たらないことに腹を立て、怒りの感情が爆発したドッペルゲンガーは、一気に決着を付けようとUC【偽・黒焔纏】を発動させた。
 全身を大きく燃え上がる憤怒の炎で覆い、『負傷』と『怒り』に比例した戦闘力の増強、そして生命力吸収能力を得たドッペルゲンガーが強力な一撃を放ってくる。
 しかし、長光もまた、敵が大技を繰り出すこの瞬間を待っていた。

『さあ、こんなくだらない戦いなどやめて、オレのテニスを聴け! 【庭球歌劇『反戦公演』(ウタッテオドッテテニスシロ)】』

 そうだ。自身にとって、テニスプレイヤーは歌うもの。
 テニスは単なるスポーツじゃない。
 己も、相手も、観戦している人々をも幸福にする、スポーツを超えた存在。
 戦いをやめ、テニスをしよう。
 不毛な戦いは何も生まない。
 さぁ、今こそ、オレとテニスをしようじゃないか。

 そんな長光の心の声が、魂の言葉が美しい歌声となって響き渡る。
「な、なんだ……この歌は!! 気味が、ワルイ……」
 長光の歌に、ドッペルゲンガーが武器を手放し、頭を抱え、苦しみはじめる。そして、とうとう、その場から逃れるように走り出し、そのまま姿を消してしまった。
「これでしばらくは、敵も動きがとれないはずだな」
 長光はドッペルゲンガーが消えた方向を見た後、地面にへたり込む村人達と子どもに手を差し伸べる。
「今のうちにここから離れるんだ」
「う、うん、ありがとう。歌のお兄ちゃん」
(歌のお兄ちゃんではなく、テニスプレイヤーなのだが……。まぁ、いいか)
 長光は子どもに柔らかく笑いかけると、ひとまず安全そうな場所へと導いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロラン・ヒュッテンブレナー
・アドリブ絡みOK

すぅー、ふぅー…
次はドッペルゲンガーだね
どんな姿かわからないけど、ぼくの魔力感知で捉えてるよ
それに、その憤怒は、隠せてないね
……飲まれちゃだめ、ぼく
その憤怒も飲み込んでしまわないと

相手の能力を解析、力の源を特定するよ
その怒りでは何も燃やさせないよ

UC詠唱、消散結界、嚥下!
その怒り、その炎、その力、その存在は、ぼくが喰らうよ
放たれた炎を拡散して吸収し、翼に殺到させて力を喰らい、ぼくの破邪結界が全てを虚ろに還すの

ぼくの前で、そんなに簡単に命を奪えると思わないでね



●虚ろへ還れ
 ロラン・ヒュッテンブレナー(人狼の電脳魔術士・f04258)は、静かに呼吸を繰り返していた。
「すぅー、ふぅー……」
 この村は今、『憤怒のドッペルゲンガー』の襲撃を受けている。
 ハロウィンを楽しみにしている村人や子ども達を、『処刑』と称して、怒りに任せて殺そうとしている。
「それが、どんな姿かわからないけど、ぼくの魔力感知で捉えてるよ」
 どうやら敵は、その憤怒を隠せずにいるようだった。
 ドッペルゲンガーの放つ『気』は強烈で、真っ赤に燃える鉄のようにドロドロとしていた。
(……飲まれちゃだめ、ぼく)
 その憤怒も飲み込んでしまわないとーー。
 ロランは静かに、深く、大きく、呼吸を繰り返す。
(見つけた)
 続いて、相手の能力を解析、力の源を特定する。
 もとは異形のモノ。周囲に強い憧れを抱き、誰かの姿をマネた存在。
 しかし、姿形は似せられても、中身までは変わらなかった。
 故に、真に欲したものは手に入らず。いつしか、この世の全てに怒りを抱くようになった怪物。
「手に入らないのなら、燃やしてやる。燃やし尽くしてやるっ!」
 村人を見つけ、【煉獄憤焔波動】により、黒焔の翼から憤怒の炎を放つドッペルゲンガー。
 どうやら、村人ごと周囲一帯を焼き尽くすことにしたらしい。
「その怒りで、何も燃やさせないよ」
 ロランは、憤怒の炎を纏う敵の前に立ちはだかった。

『喰われ開ける穴、食んで肥える顎、喰うものも虚ろなる穴でできた世界。魅入られし其を飲み干して。ヒュッテンブレナー式消散結界、嚥下!』

「その怒り、その炎、その力、その存在は、ぼくが喰らうよ」
 ザララと、複数の魔法陣を展開したロランは、UC【消散結界【mondo vuoto】(ヒュッテンブレナーシキガランドウノヨノナカ)】の力で、破邪結界を作り出し、黒焔の翼から溢れ出る炎を喰らい続ける。
「なんだ、この結界はっ!」
 広範囲に散っていた炎を喰らい尽くされ、いつの間にか黒焔の翼に群がる破邪結界に、ドッペルゲンガーも驚きを隠せないでいる。
「ぼくの破邪結界が全てを虚ろに還すの」
 力の源である『憤怒』を根こそぎ吸い尽くされたドッペルゲンガーは、瞬く間に衰弱していゆく。
「グアァアアアッ!!!」
「ぼくの前で、そんなに簡単に命を奪えると思わないでね 」
 ロランは地べたに這いつくばる敵を見下ろし、その背に生える黒焔の翼を掴む。
「もう何も奪わせないよ」
 続いて、ブチブチィッと千切れる音。
 翼をちぎり取られたドッペルゲンガーは満身創痍で、村の出口へと逃れてゆくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
SPD

他人の幸福にイライラするのは自分が幸福ではないから。
私が貴女を幸福にしてみせるわ

守護霊を自身に憑依【ドーピング】
UCと見紛う程(技能115)の戦闘力増強を得て
【オーラ防御・呪詛耐性・火炎耐性・継戦能力・気合い】で
彼女の黒炎に耐え【ダッシュ・ジャンプ】で接近

逃げようとしても【念動力・マヒ攻撃】で
金縛りにして引き寄せ【怪力・捕縛】の抱擁。
私ごと【結界術】に閉じ込め
闇の【属性攻撃】で結界内を真っ暗に。
威力3倍となった『猟書協奏曲・虞月の章』で
彼女の負の感情(憤怒)を消し去ると共に安心感を与え
髪を撫でたりキスをして【慰め】ながら【生命力吸収】

誰も不幸になる必要は無いの。
勿論、貴女もね



●救いの手を差し伸べる相手は……
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は、ハロウィンの飾り付けの終わった広場を抜け、村の出入り口へと向かった。
 そこに、自分が救うべき存在がいると確信があったからだ。
「クソッ、何故こうもうまくいかないんだ!」
「ヒィ!?」
「お前達だけが幸せを得ようなんて、そんな不公平があってたまるかァ!!」
「う、うわぁああぁーーー!!!」
「待ちなさい。他人の幸福にイライラするのは、自分が幸福ではないから。なら、私が貴女を幸福にしてみせるわ」
 ドゥルールは、今まさに村人へと憤怒の炎を放とうとする『憤怒のドッペルゲンガー』の前に立つと、手を差し伸べた。
「なんだ貴様! お前もオレの邪魔をするってぇのかっ!!」
「話が通じていないみたい……」
 しかし、注意は村人から逸れたらしい。
 ドゥルールは一応、村人たちにこの場を離れるよう指示をする。
 それは単に、この場において邪魔でしかない村人達に去ってもらうためであって、決して心配したわけではない。
「私が救いたいのは、人類(あなたたち)じゃないわ」
 救いたいのは、今目の前にいる怒りに囚われたオブリビオンなのだ。
「邪魔するなら、お前から燃やしてやる!」
 巨大な黒剣を構え直したドッペルゲンガーは、案の定、ドゥルールへと突進してくる。
 ドゥルールは守護霊を自身に憑依させるとオーラ防御を展開し、真正面から黒剣と憤怒の炎を受け止める。
「まだだっ!!」
 続いて、UC【煉獄憤焔波動】を発動させたドッペルゲンガーは、黒焔の翼から憤怒の炎を放った。
 村の一画が、瞬く間に黒炎と灼熱で覆われる。
「距離をとられると、逃げられてしまうかも……」
 ならば、こちらから接近するしかない。
 ドゥルールは黒炎の合間を縫うように走り抜け、障害物を飛び越え、敵の動きを封じにかかる。
「逃げようとしても無駄よ」
 バチッ、と電気が走るような音が響き、一瞬ではあったが、ドゥルールが放った麻痺攻撃を浴びたドッペルゲンガーの動きの鈍る。
 その隙にドゥルールはドッペルゲンガーを抱き寄せると、自分ごと結界術の中へと封じ込めた。
 結界の内部は闇に覆われていた。
 光の粒すら存在しない、完全なる闇ーー。
 何も見えず、互いの温度だけが感じられる空間で、ドゥルールはUC【猟書協奏曲・虞月の章(ビブリオマニアコンチェルト・ルナティックメナス)】を発動する。

『闇夜を照らすは優しき月。迷える者を安寧へと導け』

 ドゥルールの体に、ポゥっと淡い光が宿る。
 天に浮かぶ月を連想させるその光は、負の感情を消し、安心感を与えつつ生命力を奪うもの。
 周囲が暗闇なら、その力は一層増す。
「グヌヌッ……、力が抜けていく!」
 唯一の光に抱かれていたドッペルゲンガーの体が弛緩するのがわかる。
 そんな『彼女』に、ドゥルールは優しく接した。
 乱れた髪を指ですき、幼い子どもにするように、額に、頬にと、キスをすることで、彼女の中に蓄積していた憤怒のエネルギーを吸い取ってやる。
「誰も不幸になる必要は無いの。勿論、貴女もね 」
 優しい声音。
 やがて、ドッペルゲンガーは静かに瞼を閉じると、眠るように骸の海へと還っていった。

●エピローグ
「ほんっとうに、助かりました!」
 解放軍の若者たちは、一斉に頭を下げた。
 猟兵達の活躍により、ハロウィンのために用意されたランタンも、料理の数々も無事だったのだ。
 村の広場では、ぎこちない様子ではあるものの、お祭りを楽しむ村人、そして子ども達の姿があった。
 赤々と燃える焚き火の上には、カボチャスープの入った大きな釜が、白い湯気を漂わせている。
 ランタンからはハチミツの甘い香が漂い、恐怖を拭ってゆく。
 テーブルに並べられたご馳走を前に大はしゃぎする子ども達の姿を見て、猟兵達は安堵した。

 今年も守れたのだ、とーー。

 やがて、猟兵達の目の前に帰還用の魔法陣が現れた。
 猟兵達は幸せそうな笑い声を背に、ひとり、またひとりとグリモアベースへと帰還するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年11月04日


挿絵イラスト