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銀河帝国攻略戦㉖~禁断の実

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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 解放軍と猟兵達は、帝国の諜報機関の母艦であった『アマルテア情報艦隊』を攻略、制圧に成功した。集積されていた情報を分析した結果、スペースシップから拉致された有能な科学者や技術者達は、現在帝国旗艦『インペリウム』の科学技術センターで働かされていると判明した。彼らを愛する人々の元へ返すために、解放軍と猟兵達は急いで救助に向かう。

 清潔さを伴う電子音と膨大な数式を映しだし青白く光るモニターを擁し、それは存在していた。金属で出来た巨大なコンピューターの支柱はまるで大樹のようにコードやアームを広げ部屋の中央に鎮座しており、明滅を繰り返すランプやうねる管は、生体ユニットの……攫われた科学者や技術者達の生命維持を司っている。科学技術センターのコンピューターに取り込まれてしまった彼らは、まるで人の形をした果実のように見えた。


「あまり長く見ていたくない光景ではあるんだけれど……人の命がかかっているのだ。頑張れるね?」
 マカ・ブランシェ(真白き地を往け・f02899)は集まった猟兵達の方をじっと見て問う。自らと同じく、真剣な眼差しを確認すると、彼女は説明を続けた。
「攫われた科学者や技術者達……要救助者、と言っておくのだよ。彼らを帝国旗艦『インペリウム』の科学技術センターの中央コンピューターから切り離して、救助してほしいのだ。中央コンピューターは見ればすぐに分かると思うのだよ……悪趣味そのものだからね」
 ただ引き離すだけではいけないのだ、とマカは続ける。
「彼らの脳は例のコンピューターの一部として直接、繋がれているのだ。恐らくスペースシップワールドには存在しないレベルの技術や知識を与えて、作業効率を上げるための措置なのだろうね。本当にえげつないのだ。そんな複雑な処理を施されている脳を、無理やり物理でコンピューターから引きはがしてしまうと、意識が焼ききれて死んでしまうのだ」
 じゃあどうやって解除すればいいんだ、と問う猟兵に、マカは一枚の紙を見せた。

『私と彼女は弾丸を持っています。ふたりあわせて135回撃てます。
 私の弾丸は彼女の弾丸より55個多いです。
 では、彼女の弾丸の数は?』

「解除コードの代わりなのだろうね、コンピューターユニットにアクセスすると、上記のような謎かけが提示されるのだ。その答えを打ち込めば、接続は解除されて要救助者を連れて帰ることが出来るのだよ」
 突入や帰還については考慮しなくていい、こちらで請け負うからね。マカは猟兵にそう告げながら謎かけを書いた紙を渡して、転送の準備に入った。


Mai
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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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 OPにあります通り、囚われた科学者たちを救ってください。
 『謎かけの解答』をプレイングに書くのをお忘れなく。
 それでは、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『中央コンピューターの謎かけ』

POW   :    総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。

SPD   :    素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。

WIZ   :    明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。

👑3
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アイ・エイド
【SPD】
簡単だ!彼女の弾丸は40!!

計算式?あー、ちょっと待てよォ…
武器に関する計算だから、瞬時に答えは分かっけど…えっとなァ
2人合わせて135で1人は55個多く持ってる訳だから
まず、135-55で多く持ってる分をなくす!
んで80だ!55除けば同数持ってっから
80を2人で割って40!

よし!こういう計算式だ!

おーい!大丈夫か!!
ってんな訳ねェか
【毒を以て毒を制する】発動して
状態異常回復の毒霧を!!

おいおい、まだ死ぬわけにゃいけねェよな!!
んで回復させてやる!!


有希・ブラウフランメ
「こーゆーの、あんまりボクの好みじゃないんだケド…」

天井に吊るされた要救助者達をげんなりした顔で見るのは
話題のVRサキュバスアイドル『ゆっきー』
彼女の裏の顔、それは【ハッキング】大好きな電子の精霊
【情報収集】の為にコンソールへアクセス

間髪入れず《プロセス・ザ・ニアフューチャー》発動
本来なら200秒近い未来を視るUC
だが千倍に知覚時間が加速されるVR空間なら
一瞬で50時間以上の剪定未来
…有り得たかも知れない未来から回答を導き出して!

「答えは『40』 ふふっ、ボクの勝ちー♪」
ピッポッパッと楽しげに【挑発】的にキーコードを入力
みんなをこの悪趣味な拘束から解放してあげないと!

答:40発
アレンジ連携OK


ロア・ネコンティ
*共闘・アドリブ歓迎

・解答
弾丸の数は私95個彼女40個。
これで弾丸の総数135個、彼女との差は55個になる。

・心情
なるはず……です。正直クイズは不得手なのですが……こんな凄惨な光景を見たら……!人を人として扱わない帝国軍には怒りが湧きます。必ず助けなければなりません。

・救出者に対して
脳を酷使され、不自然な格好で長い間いた彼らは、相当体力がおちていると思われるので、ユーベルコード[カムパネルラ]で複数人を可能な限り回復させます。本当はゆっくり休まれてほしいのですが、戦時中につき時間がありません。どうか、我々と解放軍にその知識をお貸しください。



 それはまるで、大地に根付く植物が太陽を目指してその枝葉を伸ばし続けていくように。部屋中のコンピューターに接続されているあらゆる機器のケーブルは集約され、ひとつの大きな流れを作って天に向かっていた。金属でできた大樹のようにも見えるそれをよく観察すれば、垂れさがる数々のケーブルの奥に巨大なメインモニターが設置されていることが確認できる。
「こーゆーの、あんまりボクの好みじゃないんだケド……」
 有希・ブラウフランメ(生意気VRサキュバスアイドル・f14456)は 天井に吊るされた要救助者達をげんなりした顔で見上げて肩を落とす。VRアイドルとして好き放題自由に活動してきたのだ、声援を送ってくれそうにないオーディエンスの前では正直気はあまり乗らないが、そうは言ってられない。有希は気を取り直して手近なコンソールに手をかざすと、ユーベルコード【プロセス・ザ・ニアフューチャー】で『謎かけを解いた未来』に焦点を合わせてコンピューターの情報を吸い上げた。

「簡単だ! 彼女の弾丸は40!!」
「弾丸の数は……私が95個、彼女が40個ですね」
 アイ・エイド(腐れ人狼・f10621)が直感的に答えを導き出したと同時に、ロア・ネコンティ(泥棒ねこ・f05423)の暗算も答えに辿り着いたようだった。ふたりは顔を見合わせて、確認作業に入る。
「40のはず……です。正直クイズは不得手なのですが……検算をしてもちゃんと辻褄もあいますし」
「武器に関する計算だから、瞬時に答えは分かっけど……えっとなァ……まず総数の135から多い分の55をなくす! そんで80だ! それを2人で割って40!」
「視えた! 答えは40っと♪」
 アイとロアの確認が終わった隣で、コンピューターから答えをすくいあげた有希がリズミカルにコンソールを操作し、解答を入力していた。華奢だが健康的な魅力も感じさせる肉体は事件解決間近の喜びに揺れている。
「みんなをこの悪趣味な拘束から解放してあげないと!」
 アイとロアもそれぞれ手近なコンソールに取り掛かり、解除コードを入力していった。ロアの手は、ここへ来る前に入手した情報通りの凄惨な光景を前にして、少し震えている。人を人として扱わない帝国軍への怒りと、囚われた人々を必ず助けるのだという強い気持ちを胸に抱いて、解除コードを入力し終わった彼は中央コンピューターを見上げた。

 要救助者達にはめられていた武骨なヘッドセットが徐々に機能を停止していく。胴体を申し訳程度に固定していたアームが緩く開くと、要救助者達が滑り落ちてきた。
「おーい!大丈夫か!! ……ってんな訳ねェか!」
 アイは科学者のうちのひとりを受け止める。その弱った肉体に深刻なダメージを認め、奥歯を噛みしめた。
「まだ死ぬわけにゃいけねェよな!!」
 咆哮し、周囲に状態異常を癒す毒の霧を放つ。痛みに耐え身を固くしていた科学者の筋力を部分的に毒で麻痺させることで、強張りを緩和したのだ。
「大変大変ー! 血が出てる!」
 有希は抱きとめた技術者のこめかみから一筋の血が零れ落ちているのを見、落下による怪我ではないと判断して仲間に知らせる。脳を直接コンピューターに繋がれていた名残りだろうか。同じく救出した技術者の頭部にインプラントの残滓が残されていないことを確認したロアは、救出できた3名をすべて包み込めるように頭上から癒しの光を注いだ。
「本当はゆっくり休まれてほしいのですが、戦時中につき時間がありません。どうか、我々と解放軍にその知識をお貸しください」
 頭部の傷は塞がり、蓄積された疲労が少しずつ消えていく中。ロアの申し出に、要救助者達はこちらこそよろしく頼む、と微笑んだのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月17日


挿絵イラスト