銀河帝国攻略戦㉖~赤か青か
「はーい、次いくよーっ」
メリーはお仕事が立て続けにきて忙しいねとぼやきつつ、ちゃっちゃと猟兵たちに召集をかけた。
繰り返しの説明になるから、資料に目を通したことがある人は読み飛ばしていいよと声をかけながら、用意した資料に沿って業務的な依頼の内容説明を行った。
「アマルテア情報艦隊で得た情報でね、スペースシップから拉致された有能な科学者や技術者が、帝国旗艦インペリウムの科学技術センターで働かされていることが分かったから、みんなに助けに向かって欲しいんだよ」
予知の内容によると、中央コンピューターの機械の大樹に、『技術者や科学者が直結されたコンピューターユニット』がまるで果実のように無数にぶら下がっているらしい。
科学者や技術者は、生体コンピューターの部品として、科学技術センターの中央コンピューターの一部に組み込まれており、無理やり引きはがしてしまうと、意識が焼ききれて死亡してしまうのだ。多くの技術者や研究者を、なんとか安全に中央コンピューターから切り離し、無事に連れ帰りたいのだが……。
「そのためには、コンピューターユニットのロックを解除しようとすると『提示される謎』を解き明かすことが必要だ。そうすれば、安全に彼らとその機械を切り離すことが出来るからね。救出した後は、声をかけるなり介抱するなり、好きにしとくれ」
彼らは、元から優秀な技術者や研究者だったが、ドクター・オロチの研究に携わるコンピューターの一部とされていたことで、これまでのスペースシップワールドには存在しなかった、高度な技術や知識を得ているはずだ。彼らの救出に成功すれば、今後のスペースシップワールドの発展に大きく貢献するだろう。
さて、今回の謎はこれだ、とメリーは一枚の絵を見せた。
そこには、コンピューターユニットに繋がっている装置が上手に描かれている。
『愛してるから君を切れない 切るな 頼む 泣かないで』
そのメッセージと共に、『正方形の図』が、画面に映されている。
そしてその装置には、赤色と青色のコードが伸びていた。
「これって、爆弾の装置でよくある、赤を切るか青を切るかの選択肢が問われる問題じゃないかい?」
それならば、もし間違った線を切った場合は……大体想像が付くだろう。
一方で、正しい線を切れば装置は解除されて、今回のユニットに捕らわれている技術者を救助出来るはずだ。
人の命が懸かっているのだから、くれぐれも勘で適当に切ることはしないように。とメリーは忠告した。
「それじゃ、解けたやつから現場に送るよ。よろしゅうに!」
葉桜
どうも、葉桜です。
今回の戦争シナリオは、『謎解き』です。
必ず『赤か青か、どちらを切るかの解答』と、『その理由』をプレイングにご記載下さい。
なお、こちらの依頼は、正解すれば大成功となるので、答えが分かったならば、参加者1人でも解決可能となります。
苦戦や失敗が続くと、依頼そのものが失敗となり救出不可能となる為、基本的には不正解の方のプレイングは採用せず返却させていただくことになると思います。
勿論、力技で救出対象を引きはがそうとしても失敗になるので、採用は致しません。
また、正解者が多数の場合は、例え答えが正しくても採用が出来ない可能性もあることを予めご了承下さい。
謎を推理するシーンや正解を思いつくシーンは描写いたしますので、ご自由にプレイングに練り込んで下さいませ。
それでは、皆様の解答とプレイングをお待ちしております。
シナリオフレームについて。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
第1章 冒険
『中央コンピューターの謎かけ』
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POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。
SPD : 素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
瓜生・コウ
謎解きはいったい何語で、というのは聞いちゃいけないんだろうな。
正方形に文言をカナに直した文字を当て嵌めて、縦に読めばいい。25文字だから5×5だ。
ふと、と予言が口をついた。
「悲嘆を切り落とせなくば死が世を覆う、情熱を助けよ」
悲嘆が青、情熱が赤、つまり青を切ればいいんだな。
解放した技術者や研究者についての予言でもありそうだ、かれらの精神をケアし、情熱を取り戻させねば。
とりあえず、そこで作れる合成コーヒーでよければ、あったかいものどうぞ、だ。
機械の大樹と哀れな捕らわれの果実を前にして、瓜生・コウ(善き力の助力者/グッドフェロウ・f07693)はふいに『予言』を口にした。
「悲嘆を切り落とせなくば死が世を覆う、情熱を助けよ」
コウは己の予言と提示された問題を照らし合わせてみる。
「悲嘆が青、情熱が赤、つまり青を切ればいいんだな」
また、予言に頼らずとも、コウはこの謎の解読方法もすでに閃いていたのだった。
『愛してるから君を切れない 切るな 頼む 泣かないで』
まずはこの文言を全て仮名に直す。そして空白をつめる。
『あいしてるからきみをきれないきるなたのむなかないで』
この25文字を、画面にあった正方形内に収まるように、5×5で並べてみれば……。
『あいしてる
からきみを
きれないき
るなたのむ
なかないで』
この先頭の文字を拾えば『あかきるな』、『赤切るな』。つまり、『切るのは青』が答えとなる。
――パチン。コウが青のコードを切れば、ユニットのロックは解除され、ひとりの技術者が解放された。自由を得ても、すぐには悲嘆の表情から元に戻れない彼の様子を目にして、コウはぽつりと独りごちる。
「……あれは、解放した技術者や研究者についての予言でもありそうだ」
身体だけでなく、今後は彼らの精神もケアして悲嘆からも解放させ、情熱を取り戻させねば。
まずは自分に出来ること……合成コーヒーなら作れるか。
「あったかいものどうぞ、だ」
コウの優しさに触れて、ようやく技術者も人間らしい表情を見せた。ありがとう、と心身ともに温まる。
視界の端には捕らわれの果実がまだ多く残っている。しかし、彼らを救うためには、他の謎を解かなければならない。彼の気持ちが落ちついたら、解放軍の船へ送り届けるとしよう。次の仕事は、それからだ。
大成功
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