銀河帝国攻略戦㉖~ 孤独の価値
「みんな、よく来てくれたわね。事情はもう聞いてるかしら?」
銀河帝国との決戦も終盤に差し掛かっているといっていいだろう。
長い戦いの中、状況は様々に動いている。
「アマルテア情報艦隊で、この世界の有力な科学者たちが科学技術センターで無理やり働かされていることがわかったの。そこでみんなに科学者や技術者たちを助けてほしいんだけど……」
歯切れの悪いボーリャの言葉をまとめると、次のようになる。
科学者たちは、生体コンピューターの部品として、科学技術センターの中央コンピューターの一部に組み込まれている。グロテスクな機械の大樹に、果実のように『技術者や科学者が直結されたコンピューターユニット』が無数にぶら下がっているような外見だ。
物理的な手段で無理やり引きはがしてしまうと、科学者は意識が焼ききれて死亡してしまう。
人命を救うという意味に加えて、科学者たちはドクター・オロチの研究に携わるコンピューターの一部とされていた事で、これまで存在しなかった高度な技術や知識を得ている。救い出すことができれば、今後の世界の発展に大きく役立つことだろう。
「彼ら、彼女らを無事に助け出すには、組み込んでいるコンピューターユニットから提示される謎に、正しい答えを返さないといけないわ。謎の内容までは予知できてるの」
ボーリャはそう言って紙になにかを書き出した。
『Y』『M』『C』→『B』
『?』『?』『?』→『W』
「みんなに向かってもらうユニットでは、ここに入る『何か』を要求されるわ。たぶん文字だろうと思うけど」
そう言ってボーリャは深々と頭を下げた。
「現地での活動はみんなに全て頼ってしまうことになる。
だけどお願い、世界を救って」
斑鴉
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
お世話になっております。斑鴉です。
皆様のご回答お待ちしております。
第1章 冒険
『中央コンピューターの謎かけ』
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POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。
SPD : 素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
レイ・アイオライト
なによこれ、簡単じゃない。あたしが入ってる旅団の、とある研究者から「原色」に関する話を聞いたことがあるわ。
なんでも、「YELLOW(イエロー)」「MAGENTA(マゼンタ)」「CYAN(シアン)」の全てを混ぜると「BLACK(ブラック)」になるそうじゃない。
これはその色を混ぜ合わせた結果を表してるってことよね。
つまり?3つに入るのは……色を混ぜて「WHITE(ホワイト)」になる3原色の頭文字、「RED(レッド)」「GREEN(グリーン)」「BLUE(ブルー)」の頭文字「R」「G」「B」で間違いないわ。
アーサー・ツヴァイク
※協力アドリブ大歓迎
【POW】で
おっこいつはピンと来たぜ!
俺は太陽の戦士…【光】の戦士だからな!
これは【三原色】を表す記号だろ。 上の3文字はB…【Black】、つまり黒になる三色の頭文字! なら下の3文字はW…【White】、つまり白になる光の三原色の頭文字が当てはまる!
すなわち、【R】【G】【B】だ!
…って言ってみたが、これ回答はどうやって入力するんだ?
音声認識してくれるんかな。…もしくはキーボードで直接打ち込む? まあ、現地に行けば分かるか…
救出出来た後は科学者を連れ出すことを優先しよう。ライドランに乗せて…安全運転で外を目指すぜ
メルノ・ネッケル
【SPD】
『Y』『M』『C』→『B』ということは、この3つを組み合わせた結果『B』が導かれるっちゅうことや。
そして、下の結果は『W』。
……なるほどな、読めてきたで。
アルファベットを色に当て嵌めてみると……"Y"ELLOW、"M"AGENTA、"C"YAN。この三つの色を混ぜると、黒……"B"LACKになる。
つまり……これは二種類の三原色、そして、それを混ぜ合わせて出来る色の頭文字が並んどるっちゅうことや!
"R"ED、"G"REEN、"B"LUEを混ぜれば白……"W"HITEになる!
答えは『R』『G』『B』→『W』!
頼むで、合っててくれ……!
合ってたら助けだして脱出!
大丈夫や、すぐ帰れるからな!
冒涜的で淫靡。
それしか言葉がなかった。
ひたすら生命というものを嘲笑うために作られたような、グロテスクな機械の大樹。
『中央コンピューター』だ。
その枝から伸びる一つの果実のようなユニット。
巨大な試験管のようなものの中に満たされた液体の中、20代の全裸の女性が浮いている。
目は閉じたまま、悪夢を見せつけられているように苦悶の表情が顔から離れない。
生体コンピュータのパーツとして休むことなく脳を酷使されているのだ。おそらく、このままではそう長く保たない運命だなのだろう。
試験管のようなものの下部にはモニターだけの入力装置が明滅している。
そこに表示されている文字は
『Y』『M』『C』→『B』
『?』『?』『?』→『W』
その謎の前に、三人の猟兵がいち早く駆けつけていた。
「おっ、こいつはピンと来たぜ!」
アーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)は文字列を一目見るなり手を撃った。
「俺は太陽の戦士……『光』の戦士だからな!」
「なによこれ、簡単じゃない」
そう言って鼻を鳴らしたのはレイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)
「あたしが入ってる旅団にいる研究者から『原色』の話を聞いたことがあるわ」
3人目の女性妖狐はじっとモニターを見つめる。
メルノ・ネッケル(火器狐・f09332)だ。
「……なるほどな、読めてきたで」
三人の猟兵はその場で答え合わせを始めた。
少し物事を知っていれば解ける、『謎』とも言い難い『謎』かもしれない。
簡単すぎて逆に怖い、裏がないかと心配になりながら、三人は自身の思考を言葉にしはじめる。
まず口を開いたのはメルノ。
「『Y』『M』『C』が『B』になるということは、左の3つを組み合わせた結果『B』が導かれるっちゅうことや」
「なんでも、「YELLOW(イエロー)」「MAGENTA(マゼンタ)」「CYAN(シアン)」の全てを混ぜると「BLACK(ブラック)」になるそうじゃない」
その後を継いだのはレイだ。
さらにアーサーが続く。
「これは『三原色』を表す記号だろ」
全員の意見が一致しているのを確認しあい、三人はそろってうなづく。
「つまり『?』3つに入るのは……色を混ぜて「WHITE(ホワイト)」になる3原色の頭文字」
レイの言葉をメルノが受ける。
「"R"ED、"G"REEN、"B"LUEを混ぜれば白……"W"HITEになる!」
「すなわち、『R』『G』『B』だ!」
そう結論づけたアーサーが、ふと真顔になる。
「……って言ってみたが、これ回答はどうやって入力するんだ?」
しかし、心配する必要はなかったようだ。
3つの文字を認識したモニタの色が変わり、なにか命令を処理するように明滅しはじめる。
「頼むで、合っててくれ……!」
メルノの祈りに応えるように、試験管状のパーツがゆっくりと下がり、謎の液体とともに女性科学者をイジェクトした。
科学者はゆっくり目を開け、三人の姿を見て
「あ……りがと……」
と呟いて意識を失った。
慌ててレイが脈を取る。かなり衰弱しているが、生きている。
アーサーの大型バイクに乗せられる体力はなさそうだったので、メルノが背負う。
「大丈夫や、すぐ帰れるからな!」
そして4つの影がその場を離れる。
助け出した科学者の存在が、後の世界にどのような影響を与えるのか。
それはまだ誰にも分からない。
大成功
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