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ベビードールに包む妖しい秘め事

#ダークセイヴァー

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#ダークセイヴァー


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 それは薄暗らい場所。ランタンの灯りにより、数人の下卑た様子の男と、縄と猿ぐつわで捕えられている男たち、そして一人2メートルほどある巨体の何者かが照らし出される。
「グゥフッフッフッ、今日も今日とてアタチのお眼鏡にかなう良い男の子、いるかしらァ」
「ええ、それはもう。奥様のお気に召す美しい男達を取り揃えました」
 それは人身売買が行われる闇市の様子であった。


「猟兵、出番だぞ」
 それはグリモアベースで声をかけるエコリアチ・ヤエ(悪魔の呼び声・f00287)だ。
「俺が予知した町の付近では夜な夜な美形と呼ばれる類の男がさらわれている。それを解決してきて欲しいんだ」
 実は原因は分かっている。黒いベビードールに身を包むオブリビオン、ランジーリだ。
 まず最初はランジーリへと人間を売りさばいてる闇市が開催されている場所を割り出して欲しい。エコリアチの予知だけでは場所が特定できなかったのだ。場所が特定できたあと踏ま見込めば売人は即座に逃げ出していくだろう。
 次にやる事は売りさばかれようとしていた男達を逃がし、代わりにランジーリを呼び寄せるためのドレスアップをする事。このランジーリはとにかく美しいものが好みらしい。
 男物で着飾ったりするのも良いが、女物を着たら確実に引き寄せられそうではある。
 ただし興味は男限定なため、女猟兵は男装をするか、引き寄せたあと奇襲するための隠れ場所を見つけるのも良いかもしれない。
「美しく着飾った猟兵の気配を察知するとランジーリがお出ましだ」
 何故か驚異的な感知能力で気配を察知してくるらしい。
「あとこのオブリビオン、何故か自分のことは可愛い女だと言い張る」
 どう見ても筋骨隆々な男、よく見てもオカマなのだが人の意見など聞き入れるタイプではない。
 見た目なんかを馬鹿にすると痛い目見るから気をつけろと注意が飛ぶ。
「美しいものを連れ帰ってナニしてたかは知らんが、見初められて連れていかれた者達は1人も帰ってきてない」
 事件解決のため協力を頼み、猟兵たちをダークセイヴァーの世界へと送り出した。


鬼騎
 1章、闇市の発見。
 2章、ドレスアップ。
 3章、ランジーリ戦。
 以上の流れのシナリオになります。ギャグ方面で行くのでよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『顔のきれいな男がさらわれる』

POW   :    体をはって囮作戦。とりあえず捕まってみる

SPD   :    拐われた人を追いかけてどこにつれていかれたかを探る

WIZ   :    村人に話を聞いたり、現場を調べて真相を推測する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ユーリ・ヴォルフ
アドリブ共闘大歓迎です

こういう依頼は初めてだ…友人への武勇伝となるかもしれない
経験の乏しさは気合いでカバーだ。全力を尽くす!

女装の着飾り方が解らないので
レースや宝石等が付いた、貴族風の服を着て街を徘徊
目立つように真っ赤な薔薇の花束も所持しておこう
「この花に見合う美しいヒトはどこかに居ないものだろうか…?」

人攫いめいた奴等と遭遇したら
訝しんで逃げるフリをしわざと路地裏へ誘い込む
「な…何ですか貴方達は!人を呼びますよ!?」
ひ弱に抵抗する演技をしつつ捕まろう
どうやって攫われるものなんだろう?悪人共のお手並み拝見と行こう
上手くやってくれよ?


シャオ・フィルナート
美形って…なに……

長髪ウィッグを一括りに
★蒼花のロングコート着用

★蒼笛で動物や鳥達を集め【動物会話】で指示
・村中の見張り
・俺や被害者の追跡
・方法問わず、他の猟兵に場所の共有

町付近をうろうろ
誘拐犯を見かけた情報が動物達から入れば場所移動
敢えて裸足で家出少年のフリ

怯えた素ぶりで大人しく捕まる
喋れないフリしたら…警戒もされ難い…?

潜入出来たら
側にいる誘拐犯が1人なら腕を引き★死星眼で
複数人なら【歌唱】で
共に【催眠術】を乗せ気絶させ

…行くよ、翠狼……

背に乗り
とりあえず商人達を脅かして回る

あ…入り口の人達
ちゃんと連れてってね…


※本人の反応はクールですが
ギャグ展開や周囲の反応ギャグ寄り歓迎
儚い系男子



「このような依頼は初めてだが……全力は尽くそう」
 ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)は町外れに煌びやかな衣装を着て辺りの様子を伺っていた。由緒正しい血筋を引くからか、ユーリはただ黙って立っているだけでも様になっている。
 今回やらねばならないことはこの町の付近で夜な夜な美形な男性が攫われ売りさばかれる闇市の場所特定だ。
 日は沈んだ頃合いで、猟兵たちは動き出し始めた。
「うん、美形って……何だろうね……」
 もう一人同じように様子を伺うのはシャオ・フィルナート(悪魔に魅入られし者・f00507)だ。白い肌に長髪のウィッグを被り、闇夜に咲く青い薔薇をモチーフに、黒地に銀と青の装飾が施された蒼花のロングコートを着用している。
「それで、どうだ」
 ユーリはシャオに尋ねる。というのもシャオがまず先に周辺にいた動物を集め、町中の偵察や他猟兵の様子の確認を行っているのだ。ユーリが尋ねた直後のタイミングで一匹の猫がシャオの元へとかけ寄り、にゃぁと鳴きながらすり寄ってきた。
「……見つけた」
 この猫が町中にて怪しげな動きをしている者たちの居場所を教えてくれたのだ。どうやら今現在は誘拐犯らしき者たちもバラけて獲物を探し歩いている状態のようだ。
 どちらが正解の者達か確証がないため、軽く打ち合わせし、ユーリとシャオはそれぞれ別々の者たちへの元と向かっていくことにした。

「あぁ、この花に見合う美しいヒトはどこかに居ないものだろうか……?」
 それはユーリの、独り言にしては大きめのボリュームで呟かれた一言。
 シャオに居場所を聞いた目的の男たちは数歩先。レースや宝石などが散りばめられた豪華な服を身にまとい、赤い薔薇の花束を手に物憂げな雰囲気で歩いていれば……。
「げっへっへ、旦那さんよぉ、この辺りの出じゃぁねぇよなぁ」
「暗くて道がわからないでしょお、オレたちがご案内しますぜぇ」
 下卑た声で手を揉みながらユーリへと近づいてきた。
「な……なんですか貴方たちは!」
 ユーリはひ弱そうな演技で男達に対応すれば男たちはカモだとつけあがり、懐からダガーを手にユーリを脅し始めた。しかし直接ダガーを当てようとはしてこない。
「痛いめぇみたいくなきゃ、黙ってついてくりゃいいんだよぉ!」
 おそらく商品である相手を傷つけたくないのだろう。
(「ちゃんと闇市の場所まで誘導してくれよ」)
 ユーリは怯えるふりを続けながら男たちに従いついていくことにした。

 一方のシャオも誘拐犯と思わしき人物の周りをウロウロとしていたが、一向に無視され続けていた。
 シャオは素足で家出少年ふうを装っているのだが、実はウィッグと、まだ成長期途中というのもあってか、男として認識されない事態に陥っていた。
(「うぅ……どうしよう。でも声上げたところで……」)
 シャオは見た目も美少女のようであれば声も中性的なため、声を上げたところでそれだけで男と認識されるかというと怪しいものがあった。
 しかしこのままではいけない。ここにいる誘拐犯は一人だ。獲物として認識はされていないが警戒もされてないはず。
 シャオは俯きながら誘拐犯に近づきその男の腕をひいた。
「あ゛? なんのよう……だ……」
 死星眼。それはシャオの右目が金色に覚醒し、視線を合わせた対象の生命を吸収し催眠をかける力。
「闇市まで……よろしくね……」
「…………はい」
 シャオは致し方なく実力行使と出た。催眠により男を操り、敵と人身売買をしている闇市の場所まで案内を命じる事となった。

 二人はそれぞれ当たりと思わしき男たちを捉える事に成功し、闇市へと向かっていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

高野・エドワード
愛故の行動、とはいえ何でもOKっていう訳にはいかないよね。
本当の愛はwin-winでないと。片方が不幸になる愛は不毛でしかないんじゃないかな…。

さて、連れ去られているのは美形と呼ばれる類の男性だろう?なら多かれ少なかれ、ある程度人気があったり話題になっていたりして普通の人より顔が知られていそうだ。
犯行が行われている夜に、見回りも兼ねつつ情報収集しよう。
老若男女問わず出会った人に、連れ去れた男性について何か知っていないか聞いて回りたいな。

やあそこの可愛らしいお嬢さん方♪こんばんは。こんな夜中に出歩いていると危ないんじゃないかい?この町では人攫いが起こっているらしいじゃないか。

アドリブ等OK♪


明智・珠稀
【囮になりたい!】
ふ、ふふ…!捕らわれた美形さんをお助けし、
どんなことをされていたのか聞き出して萌え…いえ、
トラウマをえぐる趣味はありません。
素直に助け出してみせましょう、ふ、ふふ…!!

■行動
UC【どちらがお好みですか?】で女明智を出現させ
男明智が攫われていくのを尾行&他の猟兵に居場所を共有したい

「たまには本体が囮となりましょう、ふふ!」
【変装】でダークセイヴァー世界の服装に着替え
しゃなりしゃなりと街を歩き【おびき寄せ】
(黙っていれば良い男と言われましたので)
極力いつものような喋りは控え、大人しく攫われてみる
(あぁ、強引なのも私、大好きです…!)
緊張感のないド変態

※アドリブ、絡み大歓迎です!


未不二・蛟羽
【POW】
囮、なるっすー!
人目についた方が、囮になりやすいっすかね?

ここはダンスで、人通りが多い場所で【パフォーマンス】、注目を集めるっす!
手拍子やら音楽に合わせて、普段よりちょっとオトナめな感じで、緩急つけてみるっす
変な人に話しかけれても捕まっても、とりあえず大人しく、黙ってるっす
踊る前に仲間に連絡しておけば追跡もしやすい筈っす

場所が分かったら、【コミュ力】で他の捕まっている人と話して、他のアジトがあるかとか、売人の人数とか、知ってる限りの情報を教えて貰うっす
後は頃合いを見計らって【怪力】で拘束や牢を壊して脱出っす!
可能なら外から踏みこみしてきた人とタイミングを合わせて挟み撃ちっす!

共闘可


セリオス・アリス
美しいものが好きで拐うねぇ…
ホント、どっかで聞いたような胸クソ悪い事件だな
過去の出来事を思いだし吐き捨てるように

早々にぶっ潰してやりたいが
まずは誘拐犯に見つかるとこからか
とりあえず目立ちゃいいよな

町の中心部で『歌唱』
注目を集める
歌声に『誘惑』するような音も込めて餌の大盤振る舞い
歌い終わったら優雅に『礼』
声をかけてくる人を適当にいなして裏路地へ
…さあて、これで釣れりゃいいが

怪しいやつらに声をかけられたら当たりかどうか確かめるために『挑発』しつつも弱い抵抗ですませよう
弱い……クソ、気持ち悪すぎて殴らないようにするのが1番難しいな!

アドリブ歓迎
【POW】
※ヴァンパイアに拐われて10年鳥籠生活だった



 愛があったとしても、一方通行では不毛でしかない。そう考えながら神妙な面持ちで高野・エドワード(愛のガチ勢・f00193)は暗い町中を歩いていた。
「本当の愛はwin-winというものだよ」
 ダークセイヴァーの日が沈んだ後の世界というのは静かで陰鬱な雰囲気がある中、そんなエドワードは見回りを兼ねて町で情報収拾を行なっていた。
 美形と呼ばれるほどの男性なら多かれ少なかれ、ある程度町人の話題になっていると考えており、それならばある程度情報が集まるのではないかと期待をしている。
 そして美形の男性の情報を聞くのならば相手はこれしかない。
「やあそこの可愛らしいお嬢さん方♪ こんばんは」
 エドワードは夜に働きに出るため町を歩いていたらしき女性へと話しかけ始めた。

 エドワードとは別に、町の中央広場で行動に移し始めたのは未不二・蛟羽(絢爛徒花・f04322)とセリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)だ。
「さぁさぁご覧あれ、大人向けの華麗なダンス。そして美しい音色を奏でる歌っすよ!」
 蛟羽のダンス、セリオスの歌、二人のパフェーマンスで家路につこうとしていた人々の足を止め注目を集めていた。
 美しい歌声は人々を誘惑し、ダンスと相まりパフォーマンスの効果は上々だ。町の人々に加え怪しい雰囲気を醸し出す男が数人集まってきていたのだ。
 人が集まっているなら獲物も探しやすいという判断なのだろう。
 しかし二人はパフォーマンスを続ける。というのも人さらいを誘き寄せると同時に、騒ぎにならないよう周りの人々の注目を集める続けるのが二人の分担になっているからだ。
 二人にも色々な思いがあれど、自分たちが接触したい衝動を堪えパフォーマンスと続けていく。
 人さらいに接触する役目は明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)が担うことになっていた。というのも珠稀はユーベルコードの使用により女体化した珠稀を召喚しており、本体が拉致され、召喚した女珠稀が尾行をするという作戦を提示。その案でいく事となったからだ。
「たまには本体が囮となりましょう、ええ。別にそれが刺激的だなんて……ふふ」
 女珠稀は二人がパフォーマンスしている広場に隣接している民家の屋根の上で潜伏し様子を伺う。
 男珠稀はダークセイヴァーの身なりの良い服装へ着替えておき、二人がパフォーマンスをしている場所より少し離れた位置で待機している。それはパフォーマンスを見ているような、待ち人がいるかのようなそんな雰囲気を醸し出す。
「よぉお兄さん、へっへっ……誰かと待ち合わせかい?」
 それはあまりにも露骨なナンパ口調で怪しい男数人が珠稀を取り囲む。
(「あぁこれは強引に連れ去られてしまうパティーン! こういうのも、イイ!」)
 珠稀は内心が出ないよう顔を引き締めながら怪しい男とやりとりを始め、男たちに囲まれて半ば強引に腕を引かれる形で広場を離れ始める。
 女珠稀は潜伏していた屋根の上から地面へと降り本体を追おうとした時、突如声をかけられた。
「ここにも可愛いお嬢さん♪ どうやら動きがあったようだから、ご一緒させてもらえるかい」
「これはこれは。ふふ、是非ご一緒にどうぞ」
 声をかけてきたのはエドワードだ。聞き込みによって怪しい男たちがよく広場で声をかけている目撃情報を元にここへ向かってきていたのだ。
 その時広場から拍手が聞こえ、拍手を背にパフォーマンスを切り上げた蛟羽とセリオスもこちらへ合流してきた。
「お待たせっすよ! 見失わないうちに追いかけるっす」
 蛟羽は皆を急かせ、男珠稀が連れて行かれた方向へ気配を抑えつつ全員で向かっていく。
「しかしお前の本体はすごいな。あんな気持ち悪い連中に笑顔で接して……俺だったら殴っちまいそうだ」
「ふふ、そうですね。でもあれはあれで、ご褒美ですから」
「……?」
 セリオスの問いに答えた女珠稀の答えに皆、頭の中が疑問符だかけになる。しかしその事に特別構っている暇はない。
 連れていかれる男珠稀を追い、猟兵たちは町外れにある入り組んだ路地へと消えていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

飛鳥井・藤彦
綺麗なもん愛でる気持ちはわかるんやけど、困った御仁はどこの世界にもおるんやねぇ。
そやねぇ、闇市いうたら人間以外にも後暗いもんも扱うてはると思うし。
丁度僕も公序良俗に反するような内容の絵を描いて綴じてみたんやけど、こないな本売れる場所とか、好事家の集まる場所知ってへん?って聞き込みしてみよか。
ああ、聞き込みするならそういうことに興味ありそうなエロそうなオッサンや兄さん、ちょいと柄悪そうな情報通を選びますわ。
そうそう、情報料代わりに好みの美人画1枚描いてもかまへんよ~。綺麗に使ってな?

【アート】使用



「綺麗なもん愛でる気持ちはわかるんやけどなぁ」
 それは思わず口をついた飛鳥井・藤彦(浮世絵師・藤春・f14531)の言葉だ。
 藤彦は闇市を探すための方法として公序良俗に反するような内容の絵を描いて綴じた本を持参。それを売れる場所がないか、それっぽい事情に通じてそうな人を探しながら聞き回っていた。
 いつも藤彦は浮世絵師として気儘なその日暮らしを過ごしているため、絵を描くのはお手の物……描く絵は浮世絵だが、おそらくこの世界でも通用するだろう。
「あ、そこのお人、ちょいとよろしいやろか」
「あん?」
 それは体に刺青が入った強面スキンヘッドの男だ。
「こうゆう本、売れるとこ知ってへん? あ、情報料代わりにこの中から一枚お好きな絵タダでお持ちくだはれ」
 パラパラと本をめくり、情報料代わりの美人がを見せれば男の顔がにやける。
「ははーん、中々良いもん描くじゃねぇかにいちゃん。色々売れるとあるぜ、案内してやるよ」
 どうやら男は本を気に入ってくれたようで藤彦を案内しはじめる。懐には気に入った美人画を一枚しまいながらである。
 町外れの入り組んだ細い路地をするすると抜けていった先、一軒のあばら家のような家に入るとそこには地下へ通じる階段があった。
 階段を下ればそこは薄暗らい地下通路のような場所。ランタンの灯りにより、あたりが照らされる。
 通路は広く、壁沿いの床に広げられるのは怪しげな薬品や本、そして縄と猿ぐつわで捕えられている男たち。ここが件の闇市で間違いないだろう。
 その捕らえられている者たちの中に、猟兵が混じっているのも確認できる。
 藤彦の到着とほぼ同時刻、藤彦が入ってきた入り口とは違う方向からも他の猟兵たちが派手に突入してきた。
「や、やべぇヤードか?! それとも別の組織か!? とにかくにいちゃんも逃げろやべーぞ!」
 ここに案内をしてくれたスキンヘッドの男は、律儀にも藤彦に声をかけてから逃走していく。他の人さらいや売人たちもおざなりに品物をかき集め、この地を後にした。
 この闇市に残されたのは取りこぼされた品に猟兵、そして捕らえられてた男たちだけとなった。
 これで闇市の特定は完了だ。あとはオブリビオンを呼び寄せる準備をするのみである。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『ドレスアップ・ビフォー・アフター』

POW   :    肉体や強靭な精神を引き立てて美しくなってみる

SPD   :    凝った装飾や軽やかな仕草で美しくなってみる

WIZ   :    ミステリアスさや神秘さを引き立てて美しくなってみる

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 闇の取引場となっていた地下通路のような場所。ここには闇市でオブリビオンに売られようとしていた美形の男たちが捕らえられていた。
 猟兵たちは彼らの処遇の対応に加え、オブリビオンの興味を引きつけられる美しさを着飾る必要があるだろう。オブリビオンの興味を引けない場合、この場から逃げられてしまう可能性が高い。
 己を美しく見せる方法は様々だ。オブリビオンは男に興味があり、女には興味がない。そのため女猟兵の場合はどこかしらに身を潜め奇襲や罠の準備をするのが良さそうである。
 猟兵はそれぞれ行動に移していく。
シャオ・フィルナート
(他の人達を見て)
ふーん…
そういう感じなんだね…イケメン…
なら、とりあえずウィッグは取ってみる…

黒地に青薔薇の衣装
装飾品等があれば借りる
無いなら【属性攻撃】で氷の装飾品を自作
他の猟兵にも意見…聞きたいけど…(知識皆無)

それと…鼠くらいは、いるかな…
【動物会話】で
縛られている人の縄を噛み千切ったり
牢や枷の鍵捜索、回収を依頼…

念の為に★死星眼は解放しておきつつ
俺も★罪咎の剣を使って一般人解放

俺、男だけど……脱ごうか…?
味方であることは…保証、する……
他にも仲間、来てるから…逃げて……

※容姿:後ろ髪がうなじ辺りまでの長さ
適度に外跳ねのふわふわ髪(触り心地は長毛猫)
容姿の自覚は皆無(無関心)
儚い系少年


ユーリ・ヴォルフ
アドリブ共闘大歓迎

まずは捕らわれた人々を逃さねば。自分も縛られているのなら炎で焼き焦がして引きちぎる。逃した後は…ドレスアップか

女装はやはり解らんな…王道的に着飾ろう。貴族のパーティーにでも行くように、装飾華美な服にワックスで髪を散らしてアレンジしてみよう。
テーマは「情熱の赤」落ち着きのある赤色のジャケットに、襟を立てたシックな黒いシャツと手袋。一点の曇りもない黒いシューズ。アレキサンドライトのイヤリング。夜の貴公子と言わんばかりに礼節のある立ち振る舞いをする。持ってきた薔薇があれば胸元に一本挿しておこう。

心が美しければ相応の相手をするのだが…人攫いをしているくらいだ。濁りきっているのだろうな


明智・珠稀
ふ、ふふ。かしこまりました、素敵にドレスアップして
ランジーリさんをキュンとさせてみせましょう…!
※引き続きUC【どちらがお好みですか?】で女明智を
 男明智の裏で捕らわれた人を誘導し逃がす

■メイクアップ
男性が女性の服装をすることを…えぇ、とても萌えます、わかります…!
※【早着替え】【変装】で美しく着飾り
このような上品で正統派なドレスはいかがでしょう?
(優美に微笑みながら、更に変身し)
それとも、他の世界のこんな姿はお好みでしょうか?
(花魁姿に★)
あぁ、それとも、こんな姿はいかがでしょう?
(女子スクール水着。胸には『たまちゃん』)
貴女好みになりたいたまちゃんです、ふふ!

※アドリブ&絡み&ネタ大歓迎♡


未不二・蛟羽
【SPD】
イケメン、って言うヤツっす?
よくこれだけ集めたっすよねぇ…ぶっちゃけ基準分かんないっすけど
負けないくらい、俺も頑張るっす!

女装の準備は万全っす!
監督監修、演技指導、カメラ印のイケてる友達からしてもらったっす!
イケイケな女装、カンペキにこなすっすよ!
ちょっと足元すーすーするけど…我慢っす!

髪を下ろして、眼鏡も外し
服装は淡い色の中華っぽい宮廷服で、髪には蓮の髪飾り
翼と尻尾に合わせてエキゾチックな雰囲気、東洋の艶やかさと儚さを持たせて

【パフォーマンス】でサムライエンパイア的な舞踊を舞って誘い、最後にとびきりの笑顔(にぱー)

笑顔はありのままがいい!と思ったっすけど…なんか違ったっす?



「あっという間に逃げていったな」
 誘拐犯に捉えられることで闇市へと潜入していたユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)は囚われていた縄を炎で焼き、己の体を解放。闇市の売人たちが慌てて出ていくのを見届けた。
 誘拐犯を操ることでここに辿りついていたシャオ・フィルナート(悪魔に魅入られし者・f00507)は警戒のため死星眼を解放し右目を金色に光らせながらも囚われている男たちを銀のナイフで縄を切り解放してやる。
「ふーん……なるほど、イケメン……」
 その男たちをみてシャオはどういうイケメンが好まれて売られていたのかを観察する。皆整った顔だち、髪型も様々だが、中性的というよりは男らしい美形ぞろいといったところなのだ。しかし一部の男たちはなぜか女物のランジェリーやドレスを着用させられていた。なぜかとても似合っている。
「ふふ……えぇとてもよくわかります。あえて男性が女性の服をきるというその魅力。とっても萌えます!」
 明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)は本体の男珠稀は着替えの品をあれやこれやと用意している横でユーベルコードで呼び出していた女珠稀が解放した男たちを逃す役割を担っているのだが、なんだかやたらとボディタッチが多い気もする。
「こういうイケメンがお好みというワケなんっすかね」
 未不二・蛟羽(絢爛徒花・f04322)もよくこれだけ集めてくるなと解放された男たちをみながらも事前に準備してきた衣装や小物を取り出し早速準備にかかる。
 猟兵ドレスアップ・ビフォー・アフター開始である。

 目まぐるしくあれやこれやと着替えているのは珠稀だ。
「ふふ……上品なドレス」
 それは上品な深紫色のバラがあしらわれたドレス。
「それとも神秘的な衣装がお好みでしょうか? ……ふふ」
 今度は肩を出し、裾が広がり白く細い足が見える豪華絢爛な花魁姿。珠稀は一人ファッションショーを開催する勢いであれやこれやと早着替えをする。
「あぁどの姿も捨てがたいです!」
 ぞくぞくとする快感を得ながら珠稀はどの衣装でゆくか決めかね、一人悶えているが他の猟兵はその様子を尻目に決めていた服へと着替えていく。
 中性的で美しすぎるが故に女に間違われてしまったシャオはウィッグは取り、青薔薇がモチーフにされた美しい衣装をしっかり着直し、それに合う靴も履き直す。
「どう……かな……?」
 またそれにあった小物は捕らえられていた男たちから回収しており、レースがあしらわれたチョーカーがその細い首を飾り、繊細な細工が施された薔薇の髪飾りはふわふわした 藍色のショートヘアをきらびやかに飾る。
「それとも、男だとわかるよう、脱いだ方が……いい……?」
 このようなファッションや自身の見た目がどういう評価を受けるのか、まったく自覚がないシャオは周りの猟兵へと意見を求める。件のオブリビオンが脱ごうかなどというセリフを聞いたら大喜び間違いなしだろう。
「ん、そうだな。私は女装などはわからないが、シャオが男だと誇張したいのなら胸元を少し開けておくとわかりやすいだろう」
 シャオへアドバイスをしながら自身を着飾るのはユーリだ。女装はわからないというユーリは王道的に着飾ることにしていた。
 テーマは情熱の赤。えんじ色の高級感ある生地のジャケットに、中に着るのは襟を立てたシックな黒いシャツ。シンプルなトーンはジャケットを際立たせる。さらに黒い手袋と革靴。アレキサンドライトのイヤリングで飾れば、すれ違えば思わず振り返りたくなるほどのオーラを放つ。
 捕らえられる時に持っていた花束から一本の薔薇を抜き胸元に挿せば完璧だ。こちらはこちらで、身なりの良い高貴な雰囲気は確実にオブリビオンの気をひくこと間違い無しであろう。
「しかし、心が美しい相手ならば相応の態度で臨むのだが……な」
 人さらいから人身売買で男を漁っているような敵だ。濁りきってるのだろうなとユーリは心の中でため息をつく。
「まぁどういった敵であれきっちり倒すっすよ!」
 そう言いながら着替え終わった後くるくると踊っているのは蛟羽だ。
 蛟羽は淡い色の中華風宮廷服を身にまとい、長い髪はおろし黒髪に映える蓮の髪飾りを飾り付けている。メガネも外し、自前の翼と尻尾も相まって東洋の艶やかさと儚さをかもしだし、エキゾチックな雰囲気にまとめあげた。
「監督監修、演技指導、カメラ印のイケてる友達からのご指導のもと準備は万全っすよ」
 胸元を持ってるわけではないので男だということをアピールしつつ、イケイケで完璧な女装だと自信をもって衣服を着こなす。
 足元がスースーすることが気にはなるものの、なびく裾を翻しながら日本舞踏のような舞を踊る。とびきりの笑顔で最後のポーズを決めたところで、闇市へと降りる階段から目的のオブリビオンが姿を現した。
「あらぁああん♪ 今日の商品は活きが良いのねぇ! しかもとびっっきりのかわい子ちゃんたち♪」
 頰に手をあて腰をくねらせるオブリビオン、ランジーリは鼻息を荒くし猟兵たちをそれはもうじっとりねっとりと舐めるように見つめる。
「ふ、ふふ。ようやくお出ましですね。では、攻め合いましょう?」
 それは女子スクール水着で胸にたまちゃんというネームタグを堂々とつけた珠稀のセリフだ。
 チャームポイントのプリティーヒップを晒しながら武器を構える。
「あらあらあらあら、アタチみたいな可愛系女子にはたまらないお相手がいるわぁ!」
 猟兵オブリビオンともにツッコミどころ満載な気はするが、敵は(色々な)意味で強敵だ。
 今、猟兵たちの(色々な)戦いが始まろうとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『変態的破滅招来体』ランジーリ』

POW   :    本当の自分と向き合って!
【欲望】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【対象の分身】から、高命中力の【本音】を飛ばす。
SPD   :    あなたの気持ち、わかるわ!
【まるで相手の心をわかっているかのように】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    あなたの欲望を教えて?
質問と共に【視線を向けてウィンク】を放ち、命中した対象が真実を言えば解除、それ以外はダメージ。簡単な質問ほど威力上昇。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ウルフシャ・オーゲツです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 オブリビオンの気をひき続けるため着飾ったまま戦闘を強いられる猟兵たち。
 この薄暗い地下通路で着飾った猟兵と鼻息を荒くしたオブリビオン、ランジーリとの戦闘が今始まる。
ユーリ・ヴォルフ
アドリブ共闘大歓迎です

貴女がレディ・ランジーニか。初めまして。
私はユーリ・ヴォルフと名乗る者
謹んでお伺いしたいのだが…闇市から連れられた人達は無事なのだろうか?
彼等を帰してもらえるならば、これから始まる戦闘に
手心を加えてやっても良いのだが。如何だろうか?

…まあ交渉など成立しないのだろうがな
胸元の薔薇に炎を灯し、ランジーニに放り投げ、開戦だ
よ、欲望?私の欲望は、ただ一つ
『世界を炎の海に沈めたい』

え、炎竜なのだ、当然だろう?!
だが普段は自制している!守護者だからな!
【ドラゴニアン・チェイン】で結び引き寄せ
『属性攻撃』『範囲攻撃』で自分ごと炎の渦に巻き込む
情熱の炎…これが私の手向ける愛の形だ!


シャオ・フィルナート
…胸元…スースーする……
動くのに支障は無いけど…

そんな格好でいると…凍えるよ…

★罪咎の剣使用
身軽な素早さを活かした【暗殺技術】と氷の【属性攻撃】を駆使し
死角や背後を狙った斬撃+凍結攻撃

ふーん…頑丈だね、見た目通り

触られそうになったら背中に★氷の翼を形成し
前で閉じて盾代わりにしたり
羽根状の氷の弾丸を【一斉発射】したり

おさわり、禁止…
ニガテなんだもん…(超敏感肌)

攻撃、受けた人いるなら一歩引いて
UCで回復くらいはしてあげる…

ところで…あんまり動くと下着見えるよ?(無関心)

※敵の問いにはド正直かつ無自覚辛辣
例:私の事どう思う?→「生き物なだけマシじゃない…?」等

クールなツッコミ役と見せかけた天然ボケ



 アイライナーで黒く縁どられて、なおごまかしきれない小さい目をぱちくりさせながら、ランジーリは猟兵たちへとにじり寄っていた。
「貴女が件のオブリビオンレディか。初めまして」
 ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)が貴族のような身なりで礼儀正しく挨拶をすればランジーリはあらあらぁと頬を赤く染めながらスカートの裾をつまみ上げて女性風の挨拶をする。
 ……のだが、スカートをつまみ上げたところでより太い筋骨隆々な大腿筋がよりきわどいところまでお目見えする姿に猟兵の反応は、だいたいがしかめ面といった具合である。
 ユーリは謹んでお伺いしたいのだがと前置きをし、言葉を続ける。
「闇市から連れられた人達は無事なのだろうか?」
 いきなり核心をつく言葉だがランジーリは動じない。うふふと怪しく笑い、堂々と言い切った。
「そんなの、アタチが全員食べちゃったわよぉう」
 意味深、というよりランジーリの場合どちら方面での食べたかは想像がつきやすいが、このようなオブリビオンに食べられた後はもうあらゆる意味で再起不能は間違いない。
 ユーリはため息をひとつ吐き、胸元に挿してあった薔薇を手に取り、炎を灯しランジーリへと投げつけた。
 それは戦闘開幕の合図であった。

「そんな格好でいると……凍えるよ……あと、下着見える」
「あらぁぁん! アタチの心配してくれるなんて、なぁんてやさすぃ子なんでしょ! ちなみに下着なんて野暮なもの、履いてないわぁ♪ フンヌゥウ!!」
 まさかの履いてない宣言はスルーするとして、寒さに関しては実は心配無用。この筋肉の塊というのは寒さに比較的強いものであり、コートの胸元を開けてスースーすると思ってるシャオ・フィルナート(悪魔に魅入られし者・f00507)より問題はない状態である。
 もちろんランジーリの視線はシャオの胸元に釘付けであり、ときおり気持ち悪い感じに舌なめずりしているのだが、こんな世間話をしながら彼らは戦っていた。そう、実は戦っているのだ。
 ランジーリはその脅威的な筋力でシャオをつかもうと手を伸ばしてくる。
「おさわり、禁止……」
 超敏感肌なシャオは背中に氷の翼を形成し、その翼から氷の弾丸を飛ばして攻撃と回避を同時に行なっていた。敏感肌とかいう問題ではないのだがシャオの中ではそれが掴まれる時の一番の問題点らしい。真剣に避けている。しかし飛ばす氷の攻撃はランジーリの筋肉に弾かれ深い傷を負わせることができずにいた。筋肉やばし。
「そんなこといってぇ。本当はアタチが可愛すぎて遠慮してるだけでしょぉ?」
 ウインクと同時に投げかけてくるのはランジーリの罠だ。この問いに対して真実を述べなければダメージが回答者を襲う。……のだが。
「全然遠慮してない……。あと、知らないけど……生きてるだけ、マシじゃない……」
「ぐふぅあ!」
 それはつまりゾンビとかよりはマシというレベルの話であり、シャオの正直な感想であった。そしてなぜかダメージを受けるランジーリ。これはおそらく精神ダメージというやつである。こんなオブリビオンでも精神ダメージぐらい受けるらしい。
 およよ、といった態度をとるランジーリだが、近くにあった松明を剣を構え牽制していたユーリへと投げつける。すると急に気を取り直して今度はユーリへと問いかけ始めた。
「ふ、ふふふ、目の色が変わったわぁ。何か欲望があるのねぇん。弱ったアタチをあんなことやそんなことをしたいって目だわ! そうでしょ!」
 この内容自体はあまりにもありえない話だが、ランジーリはユーリの分身を召喚し、ユーリのうちに眠る本音を呼び覚ます。
『――世界を炎の海に沈めたい』
「……当たり前だろう?」
 何を今更といったユーリの態度にランジーリは、え! という大げさちっくな反応を見せる。人にとって野望や欲望を皆の前でぶちまけられるというのは相当なダメージに値する、はずだったのだ。
「私は炎竜なのだ、当然だろう?! だが普段は自制している!」
 守護者だからな! そうユーリが叫ぶとユーベルコード、ドラゴニアン・チェインを発動。
「んぎゃぁあ!?」
 分身ごとランジーリを爆破し、さらには繋がれた鎖によってランジーリの体はユーリの力により宙に浮き引き寄せられる。
「そしてこれが、情熱の炎。私の手向ける愛の形だ!!」
「ぎひぃいん?!? がふっ!」
 愛の〜という単語だけでどうやら何かあったようだがランジーリは見事ユーリの炎攻撃により吹き飛ばされ、地下通路の壁にのめり込む。
「……頑丈だね、見た目通り……いや、見た目以上に……かな」
 レンガの崩れ落ちる音と粉塵の中から、ゆらりと立ち上がるムキムキツインテール、ランジーリ。
「……今の内に、回復ぐらいは……ね」
 シャオはその中世的な美声で歌を口ずさみ、この場にいる猟兵の細かな傷や体力へ回復を施す。
 まだランジーリとの戦いは続く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

明智・珠稀
(相変わらずのスクール水着姿で)
さぁ可愛い系女子さん、
私のヒップパワーでメロメロにして差し上げましょう…!!
(UC【明智・ザ・ジャイアント】発動。
しかも真の姿解放で白い羽あり)
たっぷり愛しますよ、ふふ!

■戦闘
「く、ふふ、活きの良いたまちゃんです…!」
鞭を手に、大きい明智と共に【先制攻撃】【2回攻撃】
「私の魅力と鞭技に痺れてください…!」
と【マヒ攻撃】を。
「たまには、鞭打たれる側も新鮮で興奮してきちゃいませんか?…ふふ!」

敵の攻撃は【第六感】
またオーラシールドで【盾受け】しつつ。
敵のUCには
いつも欲望まみれ&本音で生きているたまちゃんでしたとさ!

※アドリブ&絡み、スク水破け等
ネタ大歓迎❤️


飛鳥井・藤彦
僕、面食いやねん。
手とか脚とかも好きやけど。
老若男女種族関係なく美人は宝や。
綺麗な花を散らしたり、手折るんは心が痛む。
せやから……今回は全く心痛んでないねん(満面の笑み)。

ほな、いくで。

(笑顔を浮かべたまま視線を向けてきたり、回避しようとする相手に輝紅篠画を振るって【目潰し】)

ところで、あんさんは中性的というよりは男らしい美形の方が好みで、尚且つ女物の下着やドレスを着せることでより興奮すると。成程成程。
僕なら下手に飾るより、縛って吊るした方がええと思うんやけどなぁ。
さて、こんなんがお好き?

(【アート】でさらさらと性癖に合致しそうな絵を描き、それを広げて見せて【震魂戯画】発動)


未不二・蛟羽
【SPD】

オバケ、と言いかけて慌てて口を押さえ
こ、個性ってだだ大事っすよね!

【スカイステッパー】で【空中戦】を仕掛けるっす!
ちょっとひらひらで動きにくいけど、これくらいハンデにもならないっす!え、そんなに動くと見える?何がっす?

予想、上等っす
つまり、予想しても回避しきれなければいいっすよね?
空中からの足技と「笹鉄」の【早業】でのコンボでとにかく手数勝負っす

タイミングを【見切り】ワイヤーの【ロープワーク】で拘束、頭上から尻尾を【ガチキマイラ】で変化させて、美味しく頂く(物理)っす!

おにーさ、違った、おねーさんへの真っ直ぐな(攻撃の)気持ち、受け取って欲しいっすー!

服装のことは途中から忘却の彼方へ



「ひぃ、おb……」
 思わずオバケ、そう口に出そうになりながら口元を手で覆うことで、なんとか本人に聞き取られないことに成功する。未不二・蛟羽(絢爛徒花・f04322)は慌てながらこう言い直す。
「こ、個性ってだ、だ、大事っすよね!」
 崩れ落ちたレンガの壁の残骸を乗り越えながら、オブリビオン・ランジーリは笑みを浮かべながら猟兵たちへと近づいてくる。
「く、くふふふ、アタチとしたことが……アタチの可愛らしいお顔に傷でもついたらどうするつもりなのかしらん……」
 ランジーリは気持ち悪い笑顔を浮かべながら猟兵たちを見渡す。それは捕食できる獲物がいるかどうかを探る見定めのように。
 飛鳥井・藤彦(浮世絵師・藤春・f14531)は身の丈ほどある大きな筆、輝紅篠画を振るう。ランジーリの目を潰さんと筆につけた墨汁を飛ばすが目には直撃しない。しかし軽い牽制の動きといった具合にはなった。
 藤彦は思った。面食いな自分。老若男女種族関係なく美人は宝だと言い切るほどに好きな自分だが、今回ばかりは違うようだと。
 綺麗な花を散らしたり、手折るんは心が痛むのだが、今回は一切全くもって心が痛まないという事実。本当にそうなのだから仕方ない。
「ほな、いくで」
 それぞれ猟兵たちは得物を手に、倒すことに一切迷うことなくランジーリへと肉薄していく。まっさきに飛び出したのはスクール水着姿の明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)だ。着替える暇がないというより自ら好んでこの出で立ちで戦っている。しかも……。
「さぁ可愛い系女子さん、私のヒップパワーでメロメロにして差し上げましょう! ふふっ!!」
 ユーベルコード、明智・ザ・ジャイアントを発動させればランジーリに肉薄する珠稀の横には白い羽を生やし真の姿で召喚されたもう一人の珠稀。しかもスクール水着で本体の二倍サイズである。
 ほっそりとしていながら筋肉がつき、引き締まったプリティーヒップを拝まされるのはどちらかというと猟兵側であり、実は他の猟兵は二重苦なのではという気もするがそんなことはお構いなしだ。
 あと地味にランジーリのことをちゃんと女性扱いしているあたりは、ランジーリから珠稀に対する評価はうなぎ上りであった。
「あぁあん! かわいい子ちゃんおいでま、せいっ!!」
 ランジーリからの評価が高ければ高いほど、それはつまり狙われやすいということ。フンッ! と握りしめた拳を珠稀めがけ振り下ろすランジーリだが、その攻撃を召喚された二倍サイズ珠稀がオーラシールドで防ぎ、その隙に本体が攻撃を仕掛けた。
「はぁあああんっ」
 それは持ち手に薔薇のと珠稀の名前が刻印された漆黒の長鞭から繰り出される攻撃だ。鞭により殴打をされるとランジーリはゾクゾクとした気持ちいい何かを感じ、動きが封じられてしまう。
「鞭打たれる側も新鮮で興奮してきちゃいますよね、ふふ!」
 さすがは攻め受け自由自在の男。快感に打ち震え動きが止まるランジーリに対し、二撃目もきっちりと決め込む。
「いいっすね、そのままそこに居てくださいっす!」
 それは蛟羽だ。空を蹴り空中から素早く、さらに複雑なステップにより、攻撃予測回避に長けたランジーリでさえも避けきれぬ動きで接近していた。きわめつけは笹鉄と名付けられた蛟羽の血を原料とし自由自在に操ることができるワイヤーと赤い鉤爪による移動方法だ。
 正直な話ひらひらふわふわな衣装のため、空を飛び風を切るように移動している蛟羽の足元はかなり丸見え状態であるのだが、それに対して全く気にしていない蛟羽。
 男なんてそういうものかもしれないが、ランジーリの頭上へと飛び上がった時、ランジーリの視線は丸見えだったある一点に釘付けだったのは間違いない。
 本人はそんなことも知らず、ランジーリの頭上で蛟羽に生える尻尾をユーベルコード、ガチキマイラでライオンヘッドへと変形させ、ランジーリの肩を噛み砕いた。
「ぐふぅう!」
 心身ともに限界に近いダメージを負うランジーリだが、ここで藤彦がとどめへと動いた。
「男らしい美形、尚且つ女物の下着、痛めつけるのも嫌いではなさそうなら拘束などでもいかが、といった具合やろか」
 手にする大筆でサラサラと壁へと浮世絵を描写する。
「あ、ああ、あああ!」
 その絵はランジーリの性癖をこれでもかと詰め込んだ傑作。いや、傑作といっては作家である藤彦本人に失礼かもしれない。しかし、この絵がランジーリの精神への負荷を最大限まで高めたのは間違いない。
 これはユーベルコード、震魂戯画。相手の性癖に合致した絵をつきつけることにより、ダメージを負わせる絵げついない技だ。
「す、すごぃ……あ、アタチ……もう、ダメ……イくぅ!」
 その絵が主に精神と股間にクリティカルヒットしたランジーリは絵を見つめながら、膝を折り、そして灰と化していった。
 猟兵たちはランジーリが散っていく様を見届ける。
「あぁ、終わってしまいましたね……。少しばかり、残念です」
 それは珠稀の言葉。いってしまえば変態同士、なにか通じるものがあったのか、それとも自分をもっと攻めて欲しかったのか。
 それは定かではないし誰も聞こうとはしなかったが、これにて事件は一件落着となったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月02日


挿絵イラスト