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銀河帝国攻略戦㉕~襲来、暗黒騎士

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●突入、インペリウム
 帝国との決戦が始まり、二週間が経過した。
 猟兵と解放軍は快進撃を続け、宇宙要塞エンペラーズ・マインドを陥落。
 更には帝国の大軍勢をも押しのけて、解放軍はいよいよ白騎士ディアボロ、黒騎士アンヘル、ドクター・オロチの三大幹部、そして敵の本拠地であるインペリウムに迫ろうとしていた……。

「ついに敵の本拠地が見えてきたわね……そのインペリウムは解放軍の艦隊と交戦を始めたそうよ」
 グリモア猟兵のアヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)が緊張した面持ちで説明を始める。
「今更説明するまでもないと思うけど、インペリウムの戦力は絶大よ。このままでは、ジリ貧になって解放軍が総崩れになる可能性は高いわ。そこで、みんなの出番になるわ」
 これよりインペリウム内部へ猟兵達を転送。
 内部で破壊活動を行い、敵戦力を削ぎ解放軍の援護をして欲しいとの事だ。
「ただ、場所は敵の本拠地……内部には精鋭中の精鋭が存在しているわ。なんでも、皇帝親衛隊と呼ばれる強敵が配備されているようね。出来れば遭遇せずに事を済ませられるといいんだけど……」
 もし遭遇した場合は、無理に交戦をせず撤退する事も考えて欲しい。
 アヤカはそう伝える。
「実際に少しでも破壊活動が出来れば戦果としては十分よ。頃合を見て安全な場所まで後退したら、わたしがすぐに拾いに行くから絶対に無理をしちゃダメよ?」
 ……と、念を押すアヤカ。
 そしてグリモアの力を使い、ゲートを開く。
「それじゃあみんな、お願いね! ……一人も欠けずに帰ってきてね?」
 その言葉に頷き、猟兵達はゲートへと飛び込んだ。

●その名は暗黒騎士
 ゲートから出た先は広い物資貯蔵庫の内部だった。
 一行はすぐさま、破壊活動を始めようとしたその時。
 奥の扉が開き、何者かが姿を現す。
「やはりいたか。皇帝陛下の仰る通りだったな」
 現れたのは帝国騎士だが、今まで以上に強者の風格を感じる。
 まさか話に聞いていた親衛隊とは……?

「私は皇帝陛下直属の親衛隊、暗黒騎士。陛下の命により、貴様らを殺す」
 そう言うと、敵はフォースセイバーを伸ばす。
 どうやら嫌な予感が的中してしまったようだ。
「猟兵達よ、まずは貴様らのその強さに敬意を表させてもらおう。烏合の衆とばかり思っていた解放軍をここまでまとめ上げ、共に戦い、そしてインペリウムにまで迫ってきた事実はまさに驚異的と言わざるを得ない」
 敵は淡々と語る。
「だからこそ、陛下は貴様らを最大の危険分子と判断した。故に殺す」
 こうなってしまった以上、戦闘は避けられそうにない。
 生き延びるためには、暗黒騎士を討たねばならないようだ。
「だが、貴様らにも成すべき正義があるのだろう。であれば、陛下の正義と貴様らの正義……どちらが上か、力で決めるとしよう」
 猟兵達と敵の間に緊張が走る。
「……さあ、来いッ!!」


NS
 はいどうも、NS(えぬえす)でございます。
 快進撃が続いて、いよいよ敵地へ突入となりましたね。
 引き続き戦争シナリオをお送りしたいと思います。

=============================
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================

●目的
 皇帝親衛隊・暗黒騎士の討伐。
 OPでは破壊活動を云々、とありますが実際には暗黒騎士の討伐が目的です。
 暗黒騎士を倒せば、結果的に敵の戦力を削ぐ作戦目標は達成されます。

 なお暗黒騎士は帝国騎士の中でも精鋭中の精鋭(と言う設定)となっています。

●ご注意
 前回の戦争シナリオ同様『戦況に影響を与える内容につきリプレイはなる早でお返し出来れば』と思います(NSの状況次第などもありますが、最低でも失効までには仕上げるつもりです)。
 また、今回の敵は親衛隊と言う事もあるので『強敵補正として判定にマイナスが若干かかる』事になります。よって苦戦などもそこそこ出るかもしれません。
 実際やってみない事にはわかりませんが、一応ご留意を。

 では、暗黒騎士との死合を制してください。
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第1章 ボス戦 『帝国騎士』

POW   :    インペリアルブレイド
【念動力を宿した「飛ぶ斬撃」】が命中した対象を爆破し、更に互いを【念動力の鎖】で繋ぐ。
SPD   :    ダークフォースバリア
自身に【鮮血の如きオーラ】をまとい、高速移動と【赤黒い電撃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    インペリアルフラッグ
【念動力で形成した帝国の旗】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を『帝国の領土』であると見る者に認識させ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

塩崎・曲人
ああ、そうだよ
アンタの言うとおりだぜ、騎士様よ
世に正義と悪の戦いなんざ存在しねぇ
オレらの正義と、アンタらの正義をぶつけて強いほうが押し通す
そんだけだ
「だからよぅ――オレはオレの意志(せいぎ)でアンタを殺す!行くぜ!」

【喧嘩殺法】でガチバトルを挑む
親衛隊の正規騎士、泥臭い我流殺法だけで対抗できるとは思えんが…
まずは相手の速度についていく、それだけを考えるぜ
打ち合いに持ち込んで周りへちょっかいを出させないようにすれば
周りの仲間がどうにか手を打ってくれる、と信じるぜ
「タイマンじゃなくて悪いがね!こっちも必死なんで、取れる手は何でも使わせてもらうぜ!」

【アドリブ絡み歓迎】


アルトリウス・セレスタイト
そうか。では手抜きは失礼だな

臘月で分体を喚び、分体も臘月を行使
連鎖的に繰り返して自分の軍勢を生み出す

数体に増えたら、或いは介入されたら攻撃開始
本体は魔眼・封絶で拘束
分体は複数いればその半数で同様に魔眼・封絶
残る半数が破天で爆撃
動きを奪いつつ、多少強引に動かれても巻き込めるように、騎士のいる周囲を纏めて爆ぜる魔弾の嵐で蹂躙
インペリアルフラッグ構築済みならついでに吹き飛ばしにかかる

分体を一体しか出せていなければ、分体は破天で攻撃
この場合フラッグ→騎士の順で優先して目標に

手近に味方があれば可能な範囲で協働
※アドリブ歓迎



●激突
 貫くようなプレッシャーが一行を襲う。
 それだけの強さが暗黒騎士から感じられるのだろう。
 親衛隊の地位にあるだけの強さは伊達ではないと言う事なのか。
「ああ、そうだよ。アンタの言うとおりだぜ、騎士様よ。世に正義と悪の戦いなんざ存在しねぇ……オレらの正義と、アンタらの正義をぶつけて強いほうが押し通す。そんだけだ」
 そんなプレッシャーの中で、塩崎・曲人(正義の在り処・f00257)が一人呟くと、愛用の鉄パイプを握り締める。
 どうやら、戦う覚悟を決めたらしい。
「だからよぅ――オレはオレの意志(せいぎ)でアンタを殺す! 行くぜ!」
「威勢はよし、ならばその力……私に示すがいい!」
「そうか。では手抜きは失礼だな」
 相手の強さを悟ったアルトリウス・セレスタイト(原理の刻印・f01410)が臘月(ロウゲツ)で自らの分身を生み出す。
 本体が持つ全てのユーベルコードを行使出来る事もあり、分身も更にその数を増やしていく。
「ほう? それが貴様の技、か。面白い……だが、数が増やされては厄介だ。貴様から先にやらせてもらおう!」
 敵がこれ以上やらせないとばかりに、オーラの帝国旗をアルトリウスへ放つ。
 四体目の分身を出そうとしたところで妨害を受けたため、止められてしまったが戦う分にはこれで十分だろう。
「淀め」
 アルトリウスはまず魔眼・封絶(マガン・フウゼツ)を放ち、敵を拘束しようと試みる。
 その間に分身が攻撃を仕掛けようと言うつもりなのだろう。
「私の動きを止めようとするか。考えたな、しかし!」
 動きを止める事が出来たのは、ほんの一瞬だった。
 そこへ素早くカウンターでオーラの帝国旗を連続で放つ。
 本人と分身がそれを切り払うも、その隙を狙って敵が飛び掛る。
 狙いは……アルトリウス本人だ!
「おおっと、やらせねえぜ!」
 だが割り込むように曲人が駆けつけ、敵の斬撃を鉄パイプで受け止める!
「ほう、受け止めるか! ならば、これはどうかな?」
 その言葉の後、敵が鮮血の如きオーラを身に纏う。
 そして機動力も大きく上がり、赤黒い電撃を放つ!
「うぉぉっと!? 野郎、加速(トバ)してきたかッ!」
 電撃を受け止めつつ、曲人はどうするか考える。
 相手は親衛隊の正規騎士、泥臭い我流殺法だけで対抗出来るとはとてもじゃないが思えない。
 それでも、何かしらの手で相手の速度についていくしかない。
 幸い自分にも似たような事は出来るはずだ。
 曲人は部屋の中を素早く見渡す。
 何か使える物があれば、それだけで十分だ。
「よし、これだッ!」
 曲人は部屋の中にあったレンチを手に取る。
 ここが物資貯蔵庫の内部である事が幸いしたようだ。
「工具で私とやり合う? 冗談にしては笑えんな!」
 敵が高速移動しつつ、電撃を連続で放つ。
 しかし、曲人はそれに追従するような速度で回避する!
「ヒャッハー!ブッ込み行くぜオラァ!」
 喧嘩殺法(ケンカサッポウ)による素早い一撃を敵に叩き込む!
 そこらで拾った武器なら何でもいい、それがこのユーベルコードの強みだ。
「く、私の速度に付いて来るか!? 出来る奴め!」
 だが、曲人の速度は更に加速する!
 難しいことを考えるのをやめる事がトリガーとなったのだ。
 やる事は一つ、目の前の敵をブッ飛ばす……それだけでいい。
「オラオラオラオラァッ!!」
 速度を生かした連続殴打が敵に襲い掛かる!
 相手も負けじと電撃を放つが、曲人の速度が上回っており寸前のところで何本も避けていく。
 そして、敵の意識が曲人へ集中しているところへ……
「いいタイミングだ。仕掛ける」
 アルトリウスが追撃として破天(ハテン)による魔弾の嵐を放つ。
 分身も同じ攻撃をしている事から、その弾の数は倍となり敵に襲い掛かる!
 無数の魔弾による爆撃で、室内が派手に荒らされていく。
 そして、煙が晴れた後には……
「……なるほど、この連携を狙っていたと言う訳か。大したものだ」
 鮮血の如きフォースオーラとオーラの旗を展開し、防御に徹していた敵と。
「タイマンじゃなくて悪いがね! こっちも必死なんで、取れる手は何でも使わせてもらうぜ!」
 爆撃に巻き込まれ、少しばかり髪型が乱れた曲人が立っていた。
 作った隙へ上手く仕掛けてくれたアルトリウスに対し、ニヤリと笑う。
 ……見れば、敵の鎧の一部が砕けているではないか。
「さすがは猟兵、と言っておこう。さあ、私をもっと楽しませてみせろ」
 まだ余裕を見せている暗黒騎士だが、初撃は決まったと言えるだろう。
 戦いは、続く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ビスマス・テルマール
そちらにはそちらを大義と正義があるのでしょうが、その為にこの世界を『破壊』させる訳には行きません

●POW
先ず『誘導弾』『一斉発射』『範囲攻撃』『属性攻撃(凍結)』を併用した砲撃による弾幕で仲間の援護と帝国騎士の拘束を試み

乱戦時
どさくさに紛れ『オーラ防御』を展開し、ユーベルコードで
さんが焼きバーガー型鎧装を纏い突撃。

なめろうフォースセイバーで
インペリアルフラッグや斬撃等を『範囲攻撃』『衝撃波』『武器受け』を併用し凪ぎ払い、帝国騎士に『早業』『2回攻撃』併用で、さんが焼きバーガー型爆弾付きの剣を叩き付けます。

乱戦中に飛んでくる攻撃には
『オーラ防御』を『盾受け』で併用対処

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎


コエル・フーチ
ほう、紳士な騎士だな。騎士とはこうあるべきものって感じだ
お相手いただけて光栄だよ。
ああ戦おう、より強い方が正しい、ってわけじゃないが
負ければ何も残らないし、変えられないからな。

【空中戦】で飛び上がり、上から攻撃を開始する
【高速詠唱】で『熱線の雨』を装填したダブルバレルショットガン型の精霊銃、ホウセンカを構え
左右2つのトリガーを引き【2回攻撃】で『熱線の雨』の熱【属性攻撃】だ
【念動力】で騎士の動きを阻害した後に、更に時間差【フェイント】を入れた
115本×2発の熱線の【誘導弾】の雨で騎士を集中攻撃する

敵からの攻撃は念動領域で無理矢理避ける
旗は【念動力】で撃ち落とす
必要であれば味方への【援護射撃】



●信念
 初手における曲人とアルトリウスの連携が決まる。
 連続殴打と無数の魔弾で、敵に少なからずダメージを与える事に成功。
 鎧の一部を破損させる事も出来た。

「そちらにはそちらを大義と正義があるのでしょうが、その為にこの世界を『破壊』させる訳には行きません!」
 敵に対抗するかのごとく、ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)が愛用のなめろうフォースセイバーの刃を伸ばす。
「皇帝陛下こそが、この世界を統治するのに相応しいお方なのだ。陛下の覇道を邪魔をする者は私が斬り捨てるのみ!」
 敵は力強く宣言する。
 向こうも命を捨てる覚悟で猟兵と相対しているのだろう。
「ほう、紳士な騎士だな。騎士とはこうあるべきものって感じだ。お相手いただけて光栄だよ」
 敵の武人ぶりを称えるのはコエル・フーチ(指先の熱・f08889)。
 銀河帝国には非道な悪人ばかりと聞いていたが、暗黒騎士のような者もいる事が分かったのは意外だった。
「ふむ? 小さき者……いや、失礼。いかなる相手であろうと敬意を払い、そして戦う時は百の力を持って全力で戦うべし、だったな」
 敵はフェアリーであるコエルを軽んじる事なく、一人の戦士として認める。
 それが暗黒騎士道なのだろう。
「ああ戦おう。より強い方が正しい、ってわけじゃないが負ければ何も残らないし、変えられないからな」
「……コエルさん、行きましょう!」
「ああ、強敵だがやるしかない。あたしらの正義、見せてやろうか」
 二人が敵と対峙する。
「ならば私は信念を見せてやろう。参る!」
 そして第二ラウンドが始まった。

 先に仕掛けたのはビスマスとコエルの二人だった。
 ビスマスがディメイション・なめろうブレイカーから凍結誘導弾を広範囲に一斉射し、弾幕を展開。
 そこへコエルが高速詠唱で熱線の雨(ヒートレイン)を装填したホウセンカを構え、2回攻撃で弾幕として更に重ねる。
 集団戦であれば、これだけで大勢の敵を倒せるほどの攻撃だ。
 しかし……
「弾幕に弾幕を重ねたか……確かにこれは強烈だな」
 弾幕攻撃の後、煙が晴れた先には敵がインペリアルフラッグを防御に応用、それを多重のシールドとして展開しそのほとんどを防いでいた。
 やはり、そう簡単にはいかないようだ。
「まだです! なめろうの力を見るのです!」
 止められる事は想定していたのかビスマスがユーベルコードを発動し、山河焼きバーガー型鎧装を纏い、突撃。
 そしてなめろうフォースセイバーで斬撃を放つが受け止められる。
「ほう、なめろうとやらの力……侮れんな」
「ならばこれで!」
 ビスマスが外装に素早く何かを挿入する。
「『Namerou Hearts Sangayaki Baga!』鎧装転送! 山河爆斬!」
 剣先に装着された『山河焼きバーガー』型爆弾を振り下ろす。
 それは敵に命中し爆発する……が、手応えが薄い?
 そう思った、次の瞬間!
「これは避けられまい!」
 爆風の中から敵がゼロ距離で赤黒い斬撃を飛ばす!
「なっ!?」
 反応しきれず飛んできた斬撃が当たり、爆発する。
 ビスマスが吹き飛ばされると同時に、更なる斬撃の構え!
「させるかッ!」
 それを見たコエルが、たまらず熱線の雨を放ち援護する。
「やはり仲間を守るか! そう来ると思ったぞ!」
 それに反応して敵が飛ばしてきたオーラの旗を、コエルは念動力で撃ち落とす。
 このまま素早く弾をリロードし、もう一発熱線の雨を……
 そう思った矢先。
「うぁッ!?」
 背後からのオーラの旗に気付けず、コエルの体が包み込まれる!
 敵は知らない内に背後からも攻撃を展開していたと言うのか?
「今の攻撃は危ないところだった……砕けた鎧の一部を放棄せねば、痛い一撃となっていた」
 見れば、破損していた部分の鎧がきれいに無くなっている。
 ビスマスの一撃を、念動力で剥がした鎧に当てて避けたと言う事なのか。
「……しかし、いい攻撃だ。私の防御を貫くか」
 そう言う敵の体には、いくつかの傷が出来ている。
 あの状況下でも、敵にダメージを与える事は出来たらしい。
「く、これは思った以上に……」
「ヤバい相手、だな」
 立ち上がり、暗黒騎士の実力に舌を巻く二人。
 皇帝のために戦う信念の強さを改めて感じさせられた。
 だが、決して勝機がない訳ではない。

 戦いは更なる激しさを増していく……。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

劉・涼鈴
精鋭中の精鋭かー、うでがなるってヤツだね!

ねんどーりょく? とかいうよく分かんない力じゃなくてさー、
騎士なら騎士らしく武器の打ち合いでケリつけない?
身の丈を越す大型武器【覇王方天戟】を軽々と振り回して、
【パフォーマンス】【存在感】【挑発】【誘惑】で自分の土俵で戦えるように仕向ける!

【ダッシュ】で踏み込み、敵の攻撃は【野生の勘】と【気合い】で避けたり、【武器で受け】る!
精鋭って言われるだけあるね! 強ーい!

相手が体勢を崩したら懐に潜り込んで、
【怪力】【鎧砕き】【捨て身の一撃】【グラップル】を上乗せした渾身の【灰燼拳】を叩き込む!
正々堂々じゃないけど戦争だからね!
私の得意技はこっち! ぶっ飛べー!


シーザー・ゴールドマン
【POW】
ハハハ、確かに君は精鋭だ。手強い。
それだけに倒せば帝国にとって痛手になるだろうね。
戦術
こちらもオーラセイバーを顕在化させて戦闘を開始。
防御面は[第六感][見切り]で可能な限り回避or受け流し
無理な場合は[オーラ防御]でダメージを軽減。
攻撃面は[2回攻撃、怪力、フェイント、鎧無視攻撃、第六感、見切り、カウンター、先制攻撃]等を活用した剣術で。
ここぞというところで『バベルの消失』の魔力の籠った拳撃を放ちます。



●激闘
 暗黒騎士の実力は確かだった。
 しかし、猟兵達も決して負けてはいない。
「ハハハ、確かに君は精鋭だ。手強い。それだけに倒せば帝国にとって痛手になるだろうね」
 並の戦士であれば、その力に恐怖するであろう。
 だが、シーザー・ゴールドマン(ダンピールのフォースナイト・f00256)は臆する事なく言ってのける。
「精鋭中の精鋭かー、うでがなるってヤツだね!」
 劉・涼鈴(豪拳猛蹴・f08865)も同様であった。
 好敵手を求める性格故なのだろう。
「皇帝陛下直属の親衛隊、舐めてもらっては困るな。しかし、貴様らの実力も理解出来た。エンペラーズ・マインドを陥落させたその力は本物か」
「ねんどーりょく? とかいうよく分かんない力じゃなくてさー、騎士なら騎士らしく武器の打ち合いでケリつけない?」
 涼鈴が身の丈を越す大型武器・覇王方天戟を軽々と振り回す。
「ふむ、その体で大きな獲物を使うか。武器に振り回されてはいない辺り、使い方は心得ていると見た」
「あったりまえだよ! さあさあ、やろうよ?」
 クイクイ、と大好きなカンフー映画の仕草で挑発する。
「よかろう、先ほど同様に二人がかりで来るがいい。まとめて相手をしよう」
「では、大金星をいただくとしようか」
 シーザーも獲物であるオーラセイバーの刃を伸ばす。
 そしてここに第三ラウンドが幕を開けた。

 先制を仕掛けたのは涼鈴からであった。
 ダッシュすると同時に、覇王方天戟を振りかぶる。
 大質量による攻撃は重く、敵がその一撃を受け止める度に少しずつ後ろへと押し込まれていく。
「一発一発が重い、そしてそれを軽々と……認めよう、貴様も強者だ!」
 しかし、それに負けじと敵も斬撃を飛ばして応戦する。
 涼鈴はそれを避けたり、覇王方天戟で受け止めるなどして耐える。
 受ける度にビリビリと来る、そのパワーは確かな物だ。
「精鋭って言われるだけあるね! 強ーい!」
 だが、涼鈴は嬉しそうな顔をしている。
 これは楽しめそうだと言わんばかりの様子だ。
「はぁッ!」
 そこへシーザーが剣戟を振るう。
 2回攻撃、フェイントなどを交え、ひたすらに攻め立てる!
 オーラセイバーを振るう度にブゥン、ブゥンと鳴り斬撃が空を切る。
「貴様もフォースナイトか。そしてその剣捌き、並の戦士ではないな!」
 敵は続いてシーザーへ向けて斬撃を飛ばす。
 それを僅かな動きだけで避け、反撃の機会を窺う。
 だが、さすがに隙の無い相手だけあり、その機会はなかなか訪れない。
「なるほど、確かに手強い。一撃すら与えるのにこれほど苦労するとはね」
 実際に戦い、シーザーも敵の強さに感服する。
 これは厳しいと言わざるを得ないようだ。
 ……そして一進一退の攻防は続く。
 豪快な一振りと華麗な剣戟、そして飛び交う斬撃……。
 近接戦闘同士のバトルはまだまだ続くかに思われた。
「……シーザーさん、そろそろ決めよう!」
「ああ、私もちょうど同じ事を考えていたところだ。やろうか!」
 その言葉に呼応するかのように二人が勢いを増して、一気に攻める!
 二人とも考えは一致していた。
 ここぞと言うタイミングで、同時に強烈な一撃を叩き込む。
 そうすれば、大打撃を与えられるはずたと。
「やるではないか! そうだ、それでこそだ!!」
 そしてこの激闘を楽しむかのように敵も叫ぶ。
 敵が斬撃を放とうと、フォースセイバーを振りかざそうとする。
 ここまで戦い続け、敵の癖は大分読めてきた。
 ……狙いはここしかない。
 武器を振りかざす方向は決まっている。
 ならば当たらない場所から一気に飛び込み、決めるまで!
 体の小ささを生かし、涼鈴が懐へ。
 シーザーが僅かな動きで避けると同時にカウンターをかける。
「私の得意技はこっち! ぶっ飛べー!」
「消えたまえ」
 そのまま、渾身の灰燼拳とバベルの消失(デウス・イーラ)が敵に叩き込まれる!
 至近距離からのカウンターによる一撃は、さすがの敵も避けられない!!
「なッ……」
 気付いた時にはもう遅い。
 強烈な二つの拳撃が直撃し、敵を吹き飛ばすと静寂が訪れる……やったのか?
「ぐ……今のは、効いた、ぞ……!」
 それでも敵が立ち上がり、まだ戦える事をアピールする。
 鎧は半壊し、仮面は兜ごと粉々に打ち砕かれていた。
「これほどの強敵と戦えるとは、私の戦士としての血が滾る、滾るぞ!」
 顔の十字の傷がある素顔を見せた暗黒騎士の表情は、喜びに満ちている。
「強さどころかタフさも本物とはね……これは驚いた」
「でも、あと少し、だよね!」
 そう、二人は確かな手応えを感じていた。
 大打撃を与える事は確かに出来たのだ。
 暗黒騎士が倒れるのも、時間の問題であろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

姫条・那由多
「貴方の敬意、そのままお返しいたします。
帝國の中にも騎士道精神に篤い御仁がおられた事、私は忘れないでしょう」

この様な出逢いでなければ共に護るべきモノについて語り合う事もできたかもしれない。
でも、それだけに今言葉だけでは決して彼は止まらない。
ならば――

素手の格闘術にて対峙。
距離を取る、衝撃を逃す為に派手に吹き飛ぶなど背後に壁を背負い、
かつ彼のフォースセイバーや旗が振り難い場所へと誘い込みます。

「どんなにアンタの動きが速くってもねぇ、正面から来るってわかっていれば
幾らでも対応できんのよ!」

そして此処は自分の間合い、【聖光破山掌】ッ!

「他人の正義ではなく、貴方自身の正義で来られたら…危ない所でした」


ヘスティア・イクテュス
最悪…まさか帝国騎士しかも直属の暗黒騎士が相手だなんて…
いいえ、これはチャンス?一対一ならともかく他の猟兵がいて
向こうに味方はいない

どの道、倒せなければ死
なら、銃身が焼き付くまで撃ち尽くしてあげる!

ティターニアによる空中からの味方の援護よ【空中戦】
騎士様相手に悪いけど近接戦は苦手なの
海賊相手に卑怯とは言わないでよ!

相手の攻撃の時に【援護射撃】
上手く戦えない状態に持っていくわ

相手が旗を立てたら
マイクロミサイルとミスティルテインの空中からの【一斉発射】
その帝国領土を焦土にしてあげる!





流石は親衛隊、敵でしたが貴方の忠義、お見事でした



●決戦
 大打撃を受け、なおも立ち上がる暗黒騎士。
 そこには皇帝のために戦う信念の強さがあった。
「私は陛下のために戦い、死ねるのであれば本望! そしてその相手が強者であればなおの事だ!」
「貴方の敬意、そのままお返しいたします。帝國の中にも騎士道精神に篤い御仁がおられた事、私は忘れないでしょう」
 敵の強さと信念に感服した姫条・那由多(黄昏の天蓋・f00759)が静かに言う。
 この様な出逢いでなければ共に護るべきモノについて語り合う事もできたかもしれない。
 でも、それだけに今言葉だけでは決して彼は止まらない。
 ならば――
 やるしかない、と言う事だ。

(最悪……まさか帝国騎士しかも直属の暗黒騎士が相手だなんて……)
 時を同じくして、ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長(自称)・f04572)が自分の運の無さを嘆く。
(……いいえ、これはチャンス? 一対一ならともかく他の猟兵がいて、向こうに味方はいない)
 しかし、これまでの状況を見て考えればまさにそうである。
 こちらの被害も大きいが、敵をどんどん追い詰めているのは確かだ。
「どの道、倒せなければ死……なら、銃身が焼き付くまで撃ち尽くしてあげる!」
 ヘスティアが覚悟を決める。
「さあ、猟兵よ……来るがいい。貴様らがどんな手を使い、戦おうとも私は何も言わぬ。ただ、死力を尽くして戦い、勝つまでだ」
 フォースセイバーが敵の意思を受けてか、より赤く輝く。
 死なば諸共、と言うつもりなのだろうか。
「そう、ならちょうどいいわ。騎士様相手に悪いけど近接戦は苦手なの。海賊相手に卑怯とは言わないでよ!」
 ヘスティアがティターニアで宙に浮き、武器を構える。
「……」
 そして那由多は何も言わず、素手で構えに入る。
 武器はいらない、と言う意思表示なのだろう。
「……では、死合うとしようか。互いの命を賭けてな!」
 その言葉と共に、最後の決戦が始まった。

 最初に敵が怒涛のラッシュを仕掛ける。
 斬撃を飛ばし、そこへ飛び込むようにフォースセイバーで連続斬り。
 那由多はそれをスウェーやダッキングで避け、カウンターを狙う。
 だが敵も格闘の心得があるのか、的確な動きで回避する。
 そこへ、ヘスティアが援護射撃を挟む。
 敵はオーラの旗を展開し、それを投げ付けて反撃する。
 それを待っていたかのように、マイクロミサイルとミスティルテインの空中からの一斉発射で打ち消す。
「やるな……だが!」
 斬撃を那由多へ再び飛ばす。
「くぅ……っ!」
 それを避けきれず、直撃して吹き飛ばされる。
 那由多が吹き飛ばされたのを見て、ヘスティアはすぐさまマイクロミサイルを放ち敵の追撃を妨害する。
 せめて少しでも安全な場所へ退避出来るよう、時間を稼ぐつもりなのか。
「……また仲間を助けるか。だが、実に見事。それも貴様らの強さなのだろうな」
「仲間がいるから戦えるのよ! 見捨てられる訳なんて、ないでしょ!」
 返礼にミスティルテインを放つ。
 しかし、それもオーラの旗で防御されて打ち消される。
 そこへ追撃のマイクロミサイルも放つ。
 だが、そう何度も喰らってはいられないとばかりに、敵が駆け出す。
 吹き飛ばした那由多を探すのだろうか?
「逃がさない!」
 ヘスティアは敵の追うのだった。
 
 ……那由多は奥へ逃げ、壁を背にしていた。
 そして、それを敵が見つけて追い詰めている。
「どこへ逃げようとも、この念動力の鎖が貴様を逃がさん」
「……そう、追い詰められたと言う訳ね」
 那由多は覚悟を決めたのか、敵と向き合う。
 敵がフォースセイバーを構える。
「まず貴様を討ち、次に残った連中も始末するとしよう。覚悟……ッ!?」
 そのまま上から振り下ろす……が、敵は致命的なミスを犯していた。
 敵を仕留める事に集中しすぎて、光の刃が届く位置を見誤ったのだ。
 振り下ろされた刃は那由多を切り刻む事なく、壁に食い込む!
 那由多は地の利を得たのだ。
 そして、その隙を見逃すはずも無い!!
「どんなにアンタの動きが速くってもねぇ、正面から来るってわかっていれば
幾らでも対応できんのよ!」
 そのまま一歩踏み込めば、そこが有効射程距離内だ。
「聖痕よ煌めけ! 我が一撃は破妖の閃光ッ!!」
 聖光破山掌(セイコウハザンショウ)による掌打の一撃が敵の胸を打つ!
 この状態なら、命中率はほぼ100%も同然だ。
 放たれた衝撃波が敵を貫通し、大きく後ろへ吹き飛ばすと壁に直撃する。
「あ、あれは!?」
 追跡中、敵が吹き飛ばされた瞬間を目撃したヘスティアが驚いた様子で見に行くと、フォースセイバーを杖に膝を付いた姿があった。
 まさか、まだ生きているとでも言うのか?
 そんな事を考えていると、敵がゆっくりと立ち上がる……奴は不死身か!?
 ヘスティアが武器を構える。
「どうやら……私の負けのようだ。猟兵達よ貴様らの正義の、勝ちだ」
 敵が口から吐血する。
「貴様らの正義、見せてもらった……そして、その強さも分かった。私に勝った事を、誇るがいい……」
「いいえ……他人の正義ではなく、貴方自身の正義で来られたら……危ない所でした」
 駆けつけた那由多が敵の強さを称える。
 猟兵が束になってかかって、ようやく倒す事が出来たのだ。
「私の正義、か……さて、な。私は……貴様らのような強者と戦えた事を、嬉しく思うぞ」
 ニヤリと敵が笑う。
「だが、私も最後の……仕事をさせてもらおう。私が死ねば、バイタル消失と同時に、ここへ精鋭兵が殺到する。……その意味が、わかるな?」
「まさか、それって!?」
 ヘスティアが言葉の意味に気付く。
「貴様らの目的が……ここの破壊工作だと、陛下は気付いておられた。……その邪魔を、出来れば……私の勝ち、だ」
 敵との戦いで大きく消耗した今、更なる敵が相手では身が持たない。
 と、なれば……
「撤退するしかない、と言う事ですか……」
 してやられた、と那由多がが唇を噛む。
「そう言う事、だ。……ぐ、どうやらここまでか……銀河帝国に栄光あれ……銀河皇帝、万歳……!」
 それが最後の言葉となったのか、暗黒騎士は立ったまま絶命した。
 そして、その直後にけたたましい警報音が鳴り響く!
「みんな、撤退しましょう! 急がないと帰れなくなるわ!!」
 那由多の呼びかけを受け、猟兵達は戦場となった物資貯蔵庫から脱出する。
「流石は親衛隊、敵でしたが貴方の忠義、お見事でした……」
 ヘスティアが暗黒騎士に対し、最後の言葉をかける。
 そして急ぎ離脱するのであった……。

 猟兵達のインペリウム破壊工作は失敗に終わった。
 しかし、一行は差し向けられた刺客である親衛隊、暗黒騎士の討伐に成功。
 危機を乗り越え、結果的にはインペリウムの戦力を削ぐ事が出来た。
 このまま親衛隊戦力を一掃すれば、銀河皇帝は目前である。

 スペースシップワールドの命運を賭けた最後の戦いは、いよいよそこまで迫ってきていた……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月18日


挿絵イラスト