銀河帝国攻略戦㉖~簡単なことだ、友よ
「銀河帝国攻略戦もいよいよ大詰めというところだが……、手の空いている者がいたら、スペースシップから拉致された有能な科学者や技術者を、帝国旗艦インペリウムの科学技術センターから救出して欲しい」
ミロ・バンドール(ダンピールの咎人殺し・f10015)が、手近な猟兵達に声をかける。
「まとめて一気に、と言いたいところだが、科学者や技術者は、生体コンピューターの部品として、科学技術センターの中央コンピューターの一部に組み込まれている。それを無理やり引きはがそうものなら、彼らは意識が焼ききれて死亡してしまう」
だが、もし安全に救い出すことが出来たのならば。
ドクター・オロチの研究に携わっていたコンピューターの一部であった彼らの得た高度な知識や技術が、スペースシップワールドの発展の支えとなることは確かだろう。
「彼らは、一人一人が機械で出来た樹木に繋がれて果実のようにぶら下がっている。その樹木というか――コンピューターユニット、とかいう物だな。こいつから『提示される謎』の『正しい解答』を入力する事で、安全に『技術者や科学者』を救出する事が可能となる」
さしづめ、ユニットの安全な取り外しのためのパスワードといったところだろう。
「今回提示される『謎』は、これだ。俺にはさっぱりわからん」
ミロが悪戦苦闘しながら操作した端末には、大きな画像が表示されていた。
真っ黒な背景にぽつりと浮かぶのは、三色の図形。
一つは、赤色の三角形。全ての辺が同じ長さ。
一つは、黄色の三角形。角の一つは直角で、斜辺が赤色の三角形と同じ長さ。
一つは、緑色の三角形。歪で細長いが、最も短い辺が赤色の三角形と同じ長さ。
「謎にはテキストがあり、『この画像の中で最も面積の大きい色は何か』という問いだ」
定規等を持参して現地に行けば実測も可能だ。
だが、知性にあふれた猟兵なら話を聞いただけでもすぐに解いてしまうことだろう。
「技術者や科学者を救出したら、応急処置をして欲しい。接続が切れるということは、コンピューターユニットからの栄養等の補給も途絶えるということだからな」
必要なのは、正しい解答と、救出対象のケア。だから戦闘が苦手な猟兵でも全く問題ない。
思いつき次第、忌まわしき樹木へと駆けつけよう。
みづかぜ
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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みなさんこんにちは、みづかぜです。初めましての方は初めまして。オープニングをご覧いただき、ありがとうございます。
こちらは【㉖捕らわれた人々を解放せよ】該当シナリオでございます。
正解を出せば一発で終わるシナリオ、すごいですね。
たまにはこんなのも良いかなと思って挑戦してみました。
微力ではありますが全力で猟兵の皆様の冒険をお手伝いする所存でございますので、宜しくお願い致します。
第1章 冒険
『中央コンピューターの謎かけ』
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POW : 総当たりなど、力任せの方法で謎の答えを出して、救出します。
SPD : 素早く謎の答えを導き出した後、救出した人のケアを行います。
WIZ : 明晰な頭脳や、知性の閃きで、謎の答えを導き出して、救出します。
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
トール・ペルクナス
答えは『緑』だ
正三角形である赤、直角三角形である青は直角を作らねばならぬ性質上赤の半分の面積のはず
逆に緑は最も短い辺が赤と同一、つまり他の2辺は赤よりも長い
であれば答えは緑だ
コードを入力した後【電磁誘導】で自身の身体を浮かせ救助者を救出
救助者も【電磁誘導】で安全な場所に運ぶ
助けた者たちにはこの戦争を終わらせる手助けをしてもらおう
助けを願う声はこの耳に届いた
であれば私が救わねば
※アドリブ歓迎
「答えは『緑』だ」
トール・ペルクナス(雷光騎士・f13963)が端末に解答を入力してゆく。
『WRONG』
だが、端末が返したのは意外な結果だった。
科学者を繋ぐロックはいまだ健在だ。
「正三角形である赤、直角三角形である青は直角を作らねばならぬ性質上赤の半分の面積のはず。逆に緑は最も短い辺が赤と同一、つまり他の2辺は赤よりも長い」
三角形の面積の求め方に間違いはない。
トールは装備のメンテナンスに使う工具を取り出して、改めて図形の寸法を確認するが、間違いなく他ふたつよりも緑色の三角形の面積が勝っている。
「何故だ?」
あからさまに半分の面積しかない黄色を避け、試しに『赤』を入力してみるが。
『WRONG』
「どういう事だ。いやまさか」
試しに入力してみた『黄』に対しても不正解を返すコンピューター。
「何か、見落としがあるということか……」
改めて、表示されている画像を見やる。
真っ黒な背景に、三色の三角形がそれぞれ一つずつ、見やすいように横並び。
問いの内容は『この画像の中で最も面積の大きい色は何か』である――、
苦戦
🔵🔴🔴
メンカル・プルモーサ
……この画像の中で……背景が黒…つまり【黒】と……?
パスコードだからだろうけど考えた人は性格悪い……
上手く救助出来たらゆっくり下ろして衰弱してる人は診断して医療術式で精製された栄養剤や水分で応急手当……歩けない人には圧縮術式からとりだしたタンカを用意して……
あとは折角コンピュータに繋がってるから…出口までの最短ルートを調べて…隔壁とかで最短ルート確保出来るならハッキングでルートを確保して脱出……他に囚われてる人もなんとかしないとだけど、まずは目の前の事から……
「……この画像の中で……背景が黒。……つまり【黒】と……?」
トールの苦戦を見たメンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)がそこからヒントを得て、四択目の答えを導き出す。
『CORRECT』
科学者の一人を拘束していた数多の管が外され、ごろりと大樹の枝の上へと倒れ込む。
「パスコードだからだろうけど考えた人は性格悪い……」
実に悪辣なるドクター・オロチらしい、歪んだ謎かけであった。
「ありがとう……ございます……」
「動ける……? まずは、水分を取って……、ゆっくり……」
極端な衰弱こそしていなかったが、長らくコンピューターに取り込まれて運動ができなかったであろう科学者は筋肉が衰えていた。
メンカルが医療術式により生成した栄養剤を渡すと、久方ぶりの味覚に染み入るような感激を見せていた。
「このコンピュータ自体へのアクセスは……難しそう……」
ハッキングが出来れば最短ルートを割り出して運ぶ時間を短縮できそうではあったが、科学技術センターということもありセキュリティ強度が非常に高い。
「他に囚われてる人もなんとかしないとだけど、まずは目の前の事から……」
弱々しくも自力でなんとか歩ける科学者の手を引き、メンカルはゆっくりと出口を目指すのだった。
成功
🔵🔵🔴