銀河帝国攻略戦㉒~決戦の地へ
銀河帝国の執政官兼科学技術総監ドクター・オロチとの決戦の時だ。
数々の非道な兵器を開発し、悪辣な策略を実行するドクター・オロチの撃破を目指す。
ドクター・オロチは、銀河帝国の興亡に興味をもっていない為、銀河帝国攻略戦の帰趨には全く影響を与えない。だが、ドクター・オロチが存在する事は、将来の禍根となりうるのは間違いない。
ここでドクター・オロチを撃破する事が出来れば、『スペースシップワールドで再び蘇る事は無い』事は、ルビナ・ベイビーブルー(スペースノイドの電脳魔術士・f01646)も予知している。
●奇跡を信じて
『アマルテア情報艦隊』『オロチウイルス突撃艇群』を無力化した猟兵と解放軍は、ついにドクター・オロチの乗艦であり研究施設でもある実験戦艦ガルベリオンを発見した。そしてすぐさま砲撃を加えたのだ。
この砲撃により、ガルベリオンを航行不能に陥らせることには成功した。
しかし、ガルベリオンはたちまちその損傷を修復し始める。
「つまり、ドクター・オロチは生存しているってことだよね」
ここまで説明して、ルビナは猟兵たちを見回した。
「一般人がドクター・オロチに近づくのは危険だと思う。それは、みんなも感じていることだよね。みんな、ドクター・オロチは、私たち猟兵の手で討とう」
ルビナの表情は硬い。
ドクター・オロチは装備した水晶剣によって、自ら発明したと思われる奇妙な存在達を召喚する能力を持つ、かなりの強敵と言うことだ。油断すれば、猟兵の精鋭であっても敗北する危険性は高い。
ドクター・オロチは常に1体しかいないけれど、その力が尽きるまで、骸の海から蘇る力をもっているという。
猟兵が勝利して、ドクター・オロチが『骸の海』に放逐したとしても、『ドクター・オロチ』は、すぐに『骸の海』から蘇り、別の場所から再出撃してくる。
「この復活するポイントは、広大な実験戦艦ガルベリオン内の『多数ある実験施設の一つ』だよ。私も、そのうちの一つを予知したから、そこに皆を転移させるね」
その場所で待ち伏せして、ドクター・オロチとの決戦に臨んでほしいのだと、ルビナは言った。
ドクター・オロチは必ず先制攻撃を仕掛けてくる。猟兵のユーベルコードと同じ能力による攻撃だ。これに対抗する手段をどうするかが、重要になるだろう。数多くのユーベルコードを使用すれば、それだけの数の先制攻撃を喰らうということ。戦いに行く猟兵たちには気を付けて欲しいとルビナは語った。
「みんな、スペースシップワールドの平和のため……がんばって!」
そう言って、ルビナは頭を下げた。
陵かなめ
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
㉒ドクター・オロチとの戦闘です。注意をよくお読みになられたうえで、ご参加ください。
●注意
ドクター・オロチは、先制攻撃を行います。
これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
それでは、プレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『ドクター・オロチ』
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POW : ジャイアントカルシウム
自身の身長の2倍の【恨みの叫びをあげる骸骨巨人】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD : カリスティックボディ
自身の肉体を【あらゆる生命体を溶解し取り込む緑の粘液】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ : ビャウォヴィエジャの森のフェンリル
【水晶剣が変形した門から『フェンリル』】の霊を召喚する。これは【炎の体を持つ巨大狼で、爆発を呼ぶ咆哮】や【瞳から放たれる魔炎光線】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
マユラ・エリアル
スペースシップワールドで再び蘇る事は無い…か
気に喰わない言い方だ
だがこいつを放置する訳にはいくまい
さて、決戦といこうじゃないか
●戦闘
敵がフェンリルを召喚したら常に『フェイント』をかけながら行動少しでも敵の攻撃を反らせるようにする
命中時には右腕のガントレットに魔力を込めて『武器受け』にてガード
なるべく威力を減らすよう斜めに弾き反撃に繋げる
敵攻撃を凌いだら『全力魔法』『属性攻撃』でユーベルコードをブースト
【氷刃展開】を発動
一気に氷の刃を展開して攻撃
更に『2回攻撃』でもう一度氷の刃で攻撃
反撃の時は来た
さあ、氷刃の嵐に呑まれろ!
●アドリブ等歓迎
●氷刃
実験施設に転送されたマユラ・エリアル(氷刃の行方・f01439)は、現れたドクター・オロチを見て即座に構えた。
(「スペースシップワールドで再び蘇る事は無い……か」)
気に食わない言い方だと思った。
しかし、こいつを放置するわけにはいかないとも思う。
「さて、決戦といこうじゃないか」
「ムシュシュシュシュ♪ う~ん、ここにも待ち伏せ!? ま、いいけどね~」
ドクター・オロチはマユラの姿を見た瞬間、水晶剣を門に変形させた。
「ビャウォヴィエジャの森のフェンリル~♪」
軽い言葉とは裏腹に、ドクター・オロチが呼び出した炎の体を持つ巨大狼『フェンリル』は、いかにも戦闘力の高さがうかがえた。
『――ウゥォーンッ』
轟く咆哮。
たちまち周辺に爆発が起こる。マユラは爆発に巻き込まれないよう、地面を蹴って走り出した。炎のフェンリルもまた、走る。
再びフェンリルが吼えた。
今度は、確実にマユラを狙っての爆発が起こった。
「まともに食らうわけにはいかないな」
マユラは何度かステップを繰り返し、フェイントを織り交ぜて直撃の回避を試みる。
ところが、爆発を避けた先に、フェンリルの瞳から魔炎光線が放たれたのだ。ごうごうと燃え上がる魔炎がマユラに襲い掛かる。
「……っ」
爆発と魔炎とを全て避けるのは難しそうだ。即座にマユラは判断し、右腕のガントレットに魔力を込めた。
魔炎光線の中心をガントレットで受けてガードする。だが、受けることができたのはほんの一部。炎がマユラの皮膚を焼き、一気に呼吸が苦しくなる。
だが――。
「弾けて、跳ね返せ!」
マユラは気合で痛みを抑え込み、ガントレットを振り切って敵の攻撃を弾き返した。
「ムシュ♪ 当たるわけないよね~」
ドクター・オロチはひらりと魔炎を躱し、楽し気な笑い声をあげる。
それでも、マユラはフェンリルの攻撃に耐えた。まだ手は動く。足にもダメージを負ったが、立つには問題ない。
マユラが反撃ののろしを上げた。
「氷刃の名は伊達じゃないという事だ。覚悟しろ」
ユーベルコード・氷刃展開。
全力で魔法を起ち上げ、100本を超える氷属性の刃を作り上げた。属性攻撃の技能で威力を底上げし、一斉に攻撃を仕掛ける。反撃の時は来たのだ。
「さあ、氷刃の嵐に呑まれろ!」
魔法の刃がドクター・オロチに襲い掛かった。
「おっと、怖い怖い♪」
敵はひらひらと刃を回避する。それでも、畳みかけるように同じ魔法で追撃すると、いくつかの刃はドクター・オロチの体を貫いた。
「ムシュシュシュシュ。痛いじゃないか?!」
抗議するようなドクター・オロチの言葉を無視し、マユラはその場を退いた。
成功
🔵🔵🔴
雨咲・ケイ
あのドクター・オロチという存在からは、
とてつもなく邪悪な意志を感じます……。
あらゆる世界での存在を
許してはならない程の邪悪な意志を……。
滅ぼしましょうッ!
今ッ!この世界でッ!
【WIZ】で行動。
フェンリルが巨大であるならば小回りで
対抗しましょう。
可能であれば事前に戦場の地形等を
把握しておきます。
戦闘が開始したら、牽制攻撃を行いながら
入り組んだ場所へ誘き寄せます。
そして死角に回りこみ、【スナイパー】を活用して
【目潰し】を行い、【サイキックブラスト】による
【2回攻撃】を行って一時的にでも動きを
封じて、一気に畳み掛けましょう。
可能であれば味方と連携しながら行動します。
●その、やり口
次にドクター・オロチの前に躍り出たのは雨咲・ケイ(人間のクレリック・f00882)だ。
「あのドクター・オロチという存在からは、とてつもなく邪悪な意志を感じます……」
ケイは、目の前で嫌な笑い声をあげるドクター・オロチを見て、直感的に感じた。あらゆる世界での存在を、許してはならない程の邪悪な意志を。
「滅ぼしましょうッ! 今ッ! この世界でッ!」
ケイの姿を見て、ドクター・オロチは水晶剣を変形させ、門を作り出した。
「ムシュシュシュシュ。次が来たの~? じゃあ、やっちゃえばいいかな~っ♪」
門からビャウォヴィエジャの森のフェンリルが飛び出し、咆哮を上げる。ドクター・オロチが手を上げると、炎の体を持つ巨大な狼が飛び掛かってきた。
「確かに、大きな体ですね、ならばっ」
ケイはフェンリル相手に牽制攻撃を繰り出しながら、自分に有利な場所へと走り出す。
『ウゥォーンッ』
その時、フェンリルが吼えた。
咆哮が爆発を呼び起こす。そこも、かしこも、実験設備もすべてが吹き飛んでいった。敵の動きを阻害できるような設備があればよかったのだが、そこまでの大きな設備は見当たらない。
爆風に煽られ、ケイの体が吹き飛んだ。
「――な、ッ」
それは、あまりにも暴力的な力。
ケイは勢い良く体を床にたたきつけられた。
「ぐ、――……」
打ち付けられた衝撃で、うまく肺に空気を取り込めない。
『ウゥォーンッ』
再びフェンリルが咆哮を上げた。
「ここで、止まるわけには、行きませんッ」
痛む体を引きずりながら、ケイは資材と資材の間に体を滑り込ませる。
「ムシュ♪ そんな頼りない場所、爆発で吹き飛ばしちゃうよ~」
ドクター・オロチの楽しげな声が戦場に響いた。
だが、実際に飛んできたのは、フェンリルの瞳から放たれた魔炎光線だった。
「その、やり口ですか」
息を整えたケイは、顔を上げてフェンリルを見る。魔炎光線はケイを守っていた資材を吹き飛ばし、ケイ自身の体も貫いた。だが、まだ走ることができる。
ケイは施設の廃材を盾にしながら、何とかフェンリルの側面に走り込んだ。
「このまま、何もせず、終われませんッ」
狙いを定めて、フェンリルの瞳に目つぶし攻撃を放つ。
一瞬、フェンリルが反り返った。
今だ、と思う。
体中に走る痛みを抑えながら、ケイは両掌から高圧電流を放った。
「おっと、フェンリル痛そう~。もう退いていいよ~」
それを見て、ドクター・オロチがフェンリルを後退させる。
「……あとは、頼みます」
ケイは仲間に言葉を残し、その場から撤退した。
苦戦
🔵🔴🔴
ステラ・ハシュマール
彼とは、考えがある意味通じるところがあるね。
方向性が違っていたら、友人になれたのかな?
まあそんな過ぎたことは仕方がない。
先手を取られるのは痛いけど、頑張るだけやってみようか!
「さあ、君の終幕を始めよう!」
骸骨巨人、動きをトレースするとは言っても、その体躯なら振りもある程度遅いはず!
今持てる自分の全てを活かして。
【第六感】と【野生の勘】で攻撃タイミングを【見切り】、スピードを活かして攻撃を回避、その後【目立たない】……存在感を消して、懐に一気に接近して、炎血のミケランジェロによる【暗殺】を試みるよ!
上手く行けば上々だけど、果たしてボクの勘は上手く行くだろうか?
「終わらせよう、ドクターオロチ!」
●第六感
ドクター・オロチの戦い方を見ながら、ステラ・ハシュマール(炎血灼滅の死神・f00109)は肩をすくめた。
「彼とは、考えがある意味通じるところがあるね」
方向性が違っていたら、もしかしたら友人になれたかもしれないとも思う。
とはいえ、まあそんな過ぎたことは仕方がない。頑張れるだけやってみようかと、敵の前に飛び出た。
「さあ、君の終幕を始めよう!」
「んー、まだ来るのか~。しかたないなぁ。おいで、骸骨巨人」
ドクター・オロチが呼んだのは骸骨巨人だった。
『ヴォオオオオ』
恨みの叫びをあげながら、骸骨巨人が実験施設に降り立つ。
ステラはドクター・オロチの動きをトレースして構える骸骨巨人の動きを慎重に見据えた。ドクター・オロチの二倍ほどの躯体の動きは、思っていたほど鈍くは無いようだ。
だが持てる力のすべてを活かせば、一方的にやられる事など無いはずだ。
「ムシュシュシュ♪ ほら、逃げたほうがいいかもよ~」
ドクター・オロチが手を振り上げると、骸骨巨人も巨大な水晶剣を振り上げた。
あの攻撃を、まともに食らうのはまずい。
ステラの第六感がそう告げていた。
上段に水晶剣を構えたまま、巨人が走り込んでくる。
野生の勘を頼りに、床を蹴ってその場から飛びのくステラ。
「それ~! 真っ二つだ~♪」
掛け声とともに、巨人は水晶剣を振り下ろした。
すんでのところで攻撃のタイミングを見切り、ステラは体を反転させて敵を見た。
重い水晶剣の一撃が床を抉る。
破片が飛び散り、床に大きなヒビが走った。
「さらに、追撃だー!」
上機嫌でドクター・オロチが巨人に命令する。
「って、あれ?!」
だが、ステラはすでにその場には居なかった。
一瞬だ。
敵の注意が逸れた一瞬の間に、目立たないようにしてステラはドクター・オロチに肉薄していた。
「業炎に抱かれ、鮮血に沈み、我が内に住まう紅蓮の醜き炎血よ。我は剣とし汝を携えん」
ユーベルコード・炎血のミケランジェロを発動させる。
「あっ」
「終わらせよう、ドクターオロチ!」
ステラは封印を解いてツイン・ヘル・レクイエムに変化させた武器を振るった。
「な~んて♪ 骸骨巨人~!」
背後から、巨人が走り込んでくる足音が聞こえる。
それでも、ステラはギリギリまで我慢して腕を伸ばした。武器の切っ先がドクターオロチに届く。
同時に、巨人が水晶剣を振り下ろした。
ステラは横に避け、直撃を回避する。だが、全てを躱せず、わき腹に鈍い痛みが走った。
「ボクの攻撃は浅かったかい?」
「ムシュシュシュ♪ でも、凄いじゃないか! ボクに傷を負わせるなんてね!」
互いに傷を負いながら、にらみ合う。
これ以上接近している意味は無い。両者はすぐに距離を取った。
成功
🔵🔵🔴
アーサー・ツヴァイク
※協力アドリブ大歓迎
骸骨巨人をどうにかしないとってことだな…
まずはライドランに【騎乗】し、こちらの攻撃射程内まで接近。骸骨巨人の攻撃は…いきなり正面から待ち受けるつもりはねぇ。巨人の武器に向かって、槍に変形させたライドランを【槍投げ】で相殺、巨人の攻撃の勢いを削ぐ。ついでに左腕からフラッシュブレードを出してこれも巨人の武器に投げ飛ばす。首に巻いたスライスネッカーも鎌にして、巨人の武器に投げとく。
で、あらかた投げ終わったらバスターホーンを手に【ダッシュ】で更に接近。ギリギリまで【盾受け】できるように盾モードで突撃してから【ダイナミック・ストライク】をぶちかます!
●一点集中
「畳みかけてやるぜ」
続けてアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)がドクター・オロチの前に立つ。
アーサーは大型バイクのライドランに騎乗して、アクセル全開でドクター・オロチに向かって行った。
「ムシュシュシュ♪ 骸骨巨人~、やっちゃおうね~」
自分との距離を詰めるアーサーを見て、ドクター・オロチは骸骨巨人を呼ぶ。
『ヴォオオオオ』
骸骨巨人は大きくジャンプしてドクター・オロチの隣に着地し、水晶剣を構えて咆哮を上げた。そのまま、バイクで移動するアーサーに向かって突撃してくる。
「ムシュ♪ 危ないよ~。正面衝突かな?」
ドクター・オロチはさも愉快だというような笑い声をあげるが、アーサーは巨人の攻撃を正面から待ち受けるつもりなどなかった。
『オオオ、オォオオオッ』
骸骨巨人が水晶剣を振り上げ、重い一撃を繰り出してくる。
「ここだ、ライドラン!」
急ぎ槍に変形させたライドランを、アーサーは槍投げで放った。
狙うは巨人の武器。
一点を狙った投擲が、巨人の武器にヒビを入れる。
剣を振り下ろす巨人の勢いが削がれた。
「ついでに、こいつも」
巨人の動きに隙ができたところに、左腕からフラッシュブレードを出して、これも投げつける。
同じ場所への追撃に、バランスを崩したのか巨人がたたらを踏んだ。
「武器狙いか~! もういいから、やっちゃおうね」
ドクター・オロチは強引に巨人を操作し、武器を振り下ろすよう自身の動きをトレースさせる。
ところが、アーサーの動きはまだ止まらない。
マフラーとして巻いていたスライスネッカーを鎌に変形させ、ダメ押しに巨人が振るう武器へと投げた。
同時に、巨人の水晶剣が振り下ろされる。
巨人の攻撃は、勢いが足りなかった。狙いも正確ではなく、水晶剣はアーサーの体を掠めて地面をたたいた。
床の破片が飛び散るが、さして強いダメージは受けなかった。
「今度は俺の番だな」
言うが早いか、アーサーは盾のままのバスターホーンを手に取り、ダッシュでドクター・オロチに迫る。
「ムシュ? そんな攻撃、僕には効かないかもよ~」
ドクター・オロチがステップして後退した。
だが、逃がさない。
アーサーの攻撃の方が少しだけ早かった。
「【Select……SMASH ACTION!】バスターホーンの馬力……受け止めてみろおおおおお!!」
ダイナミック・ストライク発動。
ハンマーモードに変形したバスターホーンの重い一撃を叩きつける。
そのまま振り抜くと、ハンマーがドクター・オロチの体を吹き飛ばした。
床にはヒビが入り、その周辺から砕けていく。
「ムシュ?!」
ドクター・オロチの体が吹き飛んだ。
だが、オロチは器用に体を空中で回転させ、壁を蹴って床に着地する。
「っ、本当、嫌になるな~」
言葉は軽いが、敵の足元が一瞬ふらついたのが見えた。
「傷が増えてきたんだよな?」
アーサーは後続の猟兵に呼びかける。
「攻撃を続けろ!」
敵は確実に傷を積み重ねている。アーサーは確信した。
成功
🔵🔵🔴
シエル・マリアージュ
先制攻撃を避けるため【残像】を伴った【フェイント】で敵の狙いを惑わせ、積み上げた【戦闘知識】と【第六感】の感覚を頼りに攻撃を【見切り】、巨大な武器でなぎ払われる事も警戒して【ダッシュ】で大きくめ回避行動をとる。
こちらの反撃は、攻撃回数重視の【夢幻刀影】で敵の骸骨巨人の影からもう一体の骸骨巨人を実体化させ【衝撃波】を発する【なぎ払い】で敵の骸骨巨人に攻撃させ、自分は【衝撃波】【属性攻撃】【鎧無視攻撃】で強化した聖銃剣ガーランドの弾丸を【2回攻撃】で【誘導弾】として放って、1発目をドクター・オロチの正面から2発目を【目立たない】ように別の方向から飛ばして攻撃を仕掛けます。
●弾丸
「続けるね」
仲間の呼びかけに、戦場へ走り込んできたのはシエル・マリアージュ(天に見初められし乙女・f01707)だ。
「ムシュシュシュ。なら、僕も、新しい骸骨巨人を呼ぼうかな」
ドクター・オロチは古い骸骨巨人を解除し、新たな巨人を召喚してみせた。
だが、シエルは怯まず駆けていく。
「さあ、やっちゃえ、骸骨巨人~」
自らの動きをトレースさせ、ドクター・オロチは骸骨巨人をけしかけてきた。
シエルは構わず戦場を駆け抜ける。
巨人が巨大な水晶剣を振り上げた。
『オオオォォォオオオオッ』
咆哮が轟き、重い一撃がシエルに襲い掛かる。
ところが、最初の一撃が空を切った。
「あれ?! おかしいなあ、残像かな?」
ドクター・オロチが首を傾げる。
その通り、シエルは残像を残しながら走っていたのだ。巨人が攻撃しようとしたのは、シエルの残像だった。これがフェイントになり、巨人の初撃を見事回避した。
「ムシュシュ♪ やるね~。でも、ほら、骸骨巨人はまだまだ動くよ~」
ドクター・オロチの動きに合わせるように、巨人が再び動き出す。
振りかぶった巨大な剣がシエルに襲い掛かった。
「そう来ると思いました」
淡々と述べ、シエルは敵の攻撃のタイミングを見切って巨人の剣撃から逃れる。巨人の動きは、それで止まらなかった。一振り空振りした剣を横に薙ぎ、追撃でなぎ払いをかけてきた。
『ォオオオオッ』
「それも、予想済です」
シエルは床を力強く蹴って、その場から大きく跳ぶ。
巨人の剣はシエルを捉えることができず、敵は大きくバランスを崩した。
その一瞬の隙をつき、シエルはユーベルコード・夢幻刀影を発動させる。
「影なるものよ、我に仕えよ」
これは、影を実体化して操作し戦う能力だ。シエルが選んだのは、骸骨巨人の影。
骸骨巨人の足元から影が実体化し、敵に向けてなぎ払いをかけた。
もともとバランスを崩していた骸骨巨人が、衝撃波も加わった攻撃に吹き飛ばされる。
「見えました」
シエルは無防備になったドクター・オロチを見据えた。
「ムシュ?」
ドクター・オロチがこれに気づきその場から離れようとする。
シエルはすぐに聖銃剣ガーランドから弾丸を発射した。
「そんな弾丸、あたらないねっ」
真正面から飛んできた弾丸を、ドクター・オロチが軽々と回避する。衝撃波を起こし、鎧をも貫通させる弾丸が、床に命中しはじけ飛ぶ。
「ムシュシュシュシュ♪」
ドクター・オロチが笑った。
そして、シエルもわずかに口の端を持ち上げる。
敵の背後から、もう一発の弾丸が飛んできて、ドクター・オロチの体を貫いた。
「ム、シュ?!」
敵の体が宙に浮く。
「気づきませんでしたか。私が撃ったのは二発です」
一発を真正面から飛ばし、もう一発は目立たないよう撃ったのだ。
ドクター・オロチの体が床に転がる。
「ムシュ、まだ、まだ終わらないねぇ」
それでも、敵はゆらりと立ち上がった。
成功
🔵🔵🔴
エリス・ガーデナー
いざ正面からぶっ潰す…って。敵の先制攻撃を防げ?
ボスっぽい戦いするじゃない。気に入ったわ!
なら、人形らしくて好きじゃないけど…
ミレナリオ・リフレクションで応じてあげるわ!
既に戦場でフェンリルを見た後だもの、学習して精度も上げてね。
真似っこフェンリルが敵のやつと食い合いしてる中、
そいつらの体でオロチの視界(目があるのか知らんけど)を遮った方向から、
捨て身の一撃で突っ切ってホワイトピラーを思いっきり薙ぎ払う一撃を食らわせる!
「戦士たるもの、いつだって生きるか死ぬかのデスゲームよ!」
骨を切らせて脳みそ潰してあげるわ!
あ。その剣は置いてきなさい。アタシのランス強化素材に使ってあげる!
※多人数プレイ歓迎
セシル・バーナード
ああ、これはまた、個人で使うには過ぎた力だね。
ただのオブリビオンにこれほどの力があるものなのか……?
まあ、やるしかないけれど!
「学習力」と「情報収集」で事前に戦場の様子に見当をつけておく。
「見切り」でフェンリルの火炎光線を極力回避し、それでも命中したら「火炎耐性」で耐えきる。
爆炎で敵の視界が遮られた時が反撃のチャンス!
フォックスファイアを「範囲攻撃」でばらまいて、ドクター・オロチとフェンリルをまとめて炎で包み込むよ。
ぼくはこういう強力な相手と戦うには決定力に欠けるからね。「時間稼ぎ」に徹して少しずつ奴らの体力を削ぎ落とし、次の仲間に繋げるだけさ。
もちろん、隙を見せてくれれば遠慮はしないよ。
大神・零児
遮蔽物などを利用し身を隠しながら「ダッシュ」で動き回り、「残像」を作りミスリードを誘いながら、敵の死角に入り込むよう意識して動く
フェンリルとオロチの動きにも注意しながら「第六感」「野生の感」も併用して攻撃の予兆を「見切り」、「武器受け」と「オーラ防御」で防ぎながら、魔炎熱線を防ぐ動作と同時に「カウンター」で狼型の炎(ゴーストウルフ)を放ち、それを全て「ダッシュ」させて立体的に動かし「残像」を発生させ撹乱、死角から回り込ませた炎で「2回攻撃」
攻撃後の硬直を狙う作戦だ
(悪夢でみた奴は、異界の奴のようだった。「脳みそ」「水晶剣」「緑粘液」、奴のUCのような存在も…)
(アドリブ&共闘歓迎)
●炎、乱舞
ドクター・オロチの様子から、すでに疲弊していることが見て取れた。
エリス・ガーデナー(不器用なニンギョウ・f01337)、セシル・バーナード(セイレーン・f01207)、大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)は、最後の追い込みをかけるべく走り出す。
「ムシュ、まだ来るの? それなら、フェンリル……!」
ドクター・オロチは水晶剣を門に変形させ、ビャウォヴィエジャの森のフェンリルを呼び出した。
「ムシュシュシュシュ。三人まとめてかかってくるなら、ね」
続けて、二匹目、三匹目を呼び出す。
「いざ正面からぶっ潰す……って」
エリスは現れた三匹のフェンリルのうちの一体を前に、表情を引き締めた。
「三人いるから三匹、ね。ボスっぽい戦いするじゃない。気に入ったわ!」
「それぞれやることは変わらないよね。まあ、やるしかないけど!」
セシルもまた、自分に向かって突撃してくるフェンリルを見る。
「オロチの動きにも注意だ」
そんな二人に声をかけ、零児は最後の一匹を引き付けるように残像を作り出してダッシュした。
『ウゥォーンッ』
エリスに向かったフェンリルが咆哮を上げた。
途端に周辺で爆発が起こる。
「ムシュシュ♪ まっ僕は一対一でも一体多数でも、ぜーんぜん構わないんだよ~」
ドクター・オロチの声が響き、一斉にフェンリルが攻撃を仕掛けてきた。
フェンリルは咆哮を上げ、爆発を起こしながら迫ってくる。さらに、フェンリルの瞳から放たれる魔炎光線が、チリチリとエリスの肌を焼いた。
「なら、人形らしくて好きじゃないけど……」
エリスは焼けた肌をかばいながらミレナリオ・リフレクションを発動させる。
この戦場で炎の体を持つ巨大な狼が召喚されるのを見た。精度も上がっているはずだ。
エリスの召喚したフェンリルが、オロチのフェンリルに向かって駆け出した。
「ムシュシュ。そんな程度で僕の技に対抗できるのかな?」
嫌な笑い声だ。
対峙したフェンリルたちは、互いに爆発を起こしながら、魔炎光線を放ちながら、もつれるように戦い始めた。
フェンリルの瞳から放たれた魔炎光線がセシルに襲い掛かる。
「やっぱり、かなりの炎だね」
言いながら、セシルは何とか魔炎光線の射線を見切り、最初の一撃を回避した。だが、セシルの周辺に炎が燃え移る。
「ムシュシュ♪ それだけだと思わないでほしいねっ」
ドクター・オロチが言うと、二射目、三射目の魔炎光線がセシルに降り注いだ。
できる限り回避したいところだが、全てを躱すのは不可能だった。
「それじゃあ、この炎、耐えるだけだね」
セシルには火炎耐性があるので、避けきれない炎は耐えようと、衝撃に備えた。
残像を作りながらダッシュで動き回る零児を、フェンリルが追いかけてくる。
『ウゥォーンッ』
フェンリルの咆哮。
零児の野生の勘が、危険を告げた。
体を反転させ、爆発が来そうな場所をオーラで防御する。防御態勢が整った直後、フェンリルが爆発を起こした。
オーラ防御で防ぎきれない爆発の衝撃は、武器で受け流す。
「今度は俺の番だ。魔狼、降臨」
零児はフェンリルの攻撃が途切れた瞬間を狙い、ユーベルコード・魔炎幽狼を発動させた。
21体もの狼型の炎が、フェンリルに向かってダッシュする。
ただ、真っ直ぐに走るだけではない。
零児は狼型の炎をそれぞれ拡散させ、多方面から攻め上げた。
攻撃直後の隙をついて、炎は次々に間合いを詰めていく。
フェンリルは走って炎をやり過ごそうとするが、炎の残像が折り重なって逃げ場を無くしていた。
「そう、死角から回り込むんだ」
零児の言葉通り、敵をかく乱しながら狼型の炎たちが死角に滑り込む。
「ムシュ?!」
ドクター・オロチが気づいたが時すでに遅し、零児の炎がフェンリルに繰り返し襲い掛かった。
同時に、数個の炎はオロチに襲い掛かる。
フェンリルは炎の攻撃に、よろめき掻き消えた。
オロチは炎に焼かれながらも、零児の狼型の炎を振り払った。
「ムシュシュシュ。まあ、一体くらいは、ね」
大きく息を吐き出し、ドクター・オロチが言う。
「そんな余裕、もう無いだろうな」
零児の言葉が終わったとたん、別の場所から炎が走りドクター・オロチを取り囲んだ。
それは、セシルの放った炎だった。
フェンリルの炎に耐え抜いたセシルは、焼けて痛みを持った体をかばいながらフォックスファイアを発動させた。
「まとめて炎で包み込むよ」
その言葉通り、19の狐火はフェンリルとドクター・オロチに向かって走る。
広範囲に炎をばらまいて、囲み込む作戦だ。
ちょうど、零児が一体のフェンリルを消し去る姿が見えた。
「ぼくはこういう強力な相手と戦うには決定力に欠けるからね」
炎で囲んで敵の体力を削ぎ落し、仲間につなげる。
「ムシュ?! 僕を炎で焼こうなんて、生意気だね」
そうは言うけれど、ドクター・オロチには、周辺を舞いながら燃え盛る炎を突破できるほどの余力がないように見える。
「十分よ、あとはアタシに任せて!」
そして、その場所に、エリスが飛び込んできた。
「ムシュ? いつの間に?」
完全に予想外だったのか、ドクター・オロチの肩がビクリと震える。
「フェンリルたちの体で見えなかったの? 油断したわね」
「僕のフェンリルが優勢だと思ったんだけどね、ムシュシュシュシュ」
エリスのミレナリオ・リフレクションでは、ドクター・オロチのフェンリルに完全に対抗することは難しかった。だが、二体のフェンリルがもつれ合って戦っている姿を盾にすれば、エリスが身を隠して近づくには十分だった。
「戦士たるもの、いつだって生きるか死ぬかのデスゲームよ!」
捨て身覚悟での、渾身の一撃。
エリスのホワイトピラーがドクター・オロチの体を貫き抉った。
「ムシュシュ。やる、ね……でも……まあ、次が、ある……」
「あ! ちょっと! その剣は置いてきなさい。アタシのランス強化素材に使ってあげる!」
エリスがオロチの水晶剣に手を伸ばすが、一瞬早く躱される。
「ム、シュ♪ やーだよ~」
そう言って、ドクター・オロチは崩れ去った。
「最後まで、不快な奴だ」
零児が大きく息を吐き出す。
「でも、良かったよ。撃破だよね」
「ええ。みんなの力ね」
セシルとエリスが頷き合った。
実験施設に静寂が戻る。
また、どこかで復活しているのだろうか。
しかし、猟兵たちは、この場でのドクター・オロチを見事撃破した。
成功
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