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アルカディア争奪戦⑫〜永遠と水路の牢獄、島長救出作戦

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 ――戦乱真っただ中のブルーアルカディア世界。
 屍人帝国『ジェード王国』支配下の、無限に真水が湧き出す不思議な浮遊大陸、水の都トリリア。
 巨大な『天使核水車』の推力で島自体を動かす事ができたため、水の交易都市として有名だったここは、現在ジェード王国の進駐軍によって水車の作動権限を持つ20人の|島長《しまおさ》が拘束されている。
 そのうちのひとりである女島長のジッタは、水車の作動権限を無理矢理行使させているジェード王国のオブリビオンこと永劫の魔女『エテルノ』の監視下に置かれていた。
「くそ……! 時を操る魔法さえかければ、あんたから逃げ出せるっていうのに……」
「ふふ……いいわよジッタ……あなたの美しい顔が嘆きで歪む様を見ていると……私の気分がとても高揚するわ。ねぇ、あなたは今どんな気分なのかしら? 悔しい? 悲しい? 情けない?」
 エテルノはサディスティックな邪悪な笑みを島長ジッタへ向ける。彼女は同性愛者であり、島長の中でもとりわけ際立った美貌を誇るジッタを真っ先にさらっていったのだ。
「私とジッタはこれから永遠に一緒よ。これは運命の出会いなの。水車を暴走させることで、この周囲は激流が発生して誰も近付けないわ。ねぇジッタ……? 観念して私のものになりなさいな? もしもここが襲われても、私はあなたを連れてどこまでも逃げるけどね? 嗚呼、愛の逃避行……素敵だわ!」
「そんな愚行など此方から断る! ああ、誰か、私を助けてくれ……!」
 島長ジッタの願いは今、予知としてグリモアベースに届けられる……。

「予知の通り、これからみんなには島長のジッタさんの救出に向かってもらうよっ!」
 グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きのシャーマンクイーン・f05152)が、招集に応じてくれた猟兵達へ任務内容を伝達しはじめる。
「ジッタさんが捕らわれている場所の周囲には水路が迷路上に張り巡らされていて、しかも水路で動くからくり兵器が至る所に備わってるよっ!」
 聞けば、ジッタの監禁場所はかつて牢獄だったらしく、脱走防止の水路の迷宮とからくり兵器は鉄壁の守りを誇るのだとか。
「あたいはみんなを小屋の前へ転送するけど、敵はジッタさんを抱えたまま水路の激流に乗って逃走するよっ! だからみんなも水路をうまく活用して先回りしたり、激流に乗って追いかけてねっ! もちろん、からくり兵器への対処も忘れないでねっ!」
 地の利はオブリビオン側にある上に討伐対象と救助対象が常に一緒にいるのは厄介だ。
 迂闊に攻撃すれば、島長のジッタを巻き込みかねない!
 慎重かつ大胆に敵を追い詰めねばならないだろう!
「いろいろと難しいけど、どうかジッタさんを無事に助け出してあげてほしいなっ! よろしくねっ!」
 レモンが頭上のグリモアを輝かせると、猟兵達は一気にブルーアルカディア世界の水の都トリリアへと転送される。
 果たして、猟兵達は島長ジッタを救出し、使核水車の作動権限を奪還できるのだろうか?
 ユーベルコードの高まりを感じる……っ!


七転 十五起
 愛を謳うオブリビオンを倒し、無事に島長を救出してください。
 プレイングボーナスをぜひ活用してのチェイスバトル、開幕です。
 なぎてんはねおきです。

●プレイングボーナス……水路とからくりを利用して戦う。
 水車の暴走で水路は激流となってます。
 オブリビオンは激流に乗ったまま、島長を抱えて逃走します。
 また、からくり兵器は猟兵達を絶えず狙い続けますが、これも利用すれば敵の足止めに使えそうです。
(からくり兵器の内容はご自由に設定してもらって構いません)
 オブリビオンのユーベルコードに対処しつつ、どうにか追跡して島長を救出してください。

●このシナリオ限定プレイングボーナス……島長ジッタが無傷のままオブリビオンと戦う。
 同性愛者のオブリビオンは島長の美しさに惚れ込み、猟兵から逃げる際も島長を手放そうとしません。
 くれぐれも島長へ攻撃が命中しないように細心の注意を払ってください。
(島長に攻撃が命中すると、判定が苦戦または失敗となります)

●その他
 コンビやチームなど複数名様でのご参加を検討される場合は、必ずプレイング冒頭部分に【お相手の呼称とID】若しくは【チーム名】を明記していただきますよう、お願い致します。
(大人数での場合は、チームの総勢が何名様かをプレイング内に添えていただければ、全員のプレイングが出揃うまで待つことも可能ですが、その際はオーバーロード投稿を推奨します)
 なお、本シナリオは全てのプレイングを採用できない可能性があります。
 予めご了承くださいませ。

 それでは、皆様の創意工夫を凝らしたプレイング、お待ちしております。
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第1章 ボス戦 『永劫の魔女『エテルノ』』

POW   :    リアル・クロックアップ・スピード
【自身と周辺の時間の流れを操作する】事で【超加速と未来視を可能とした禁断の時空魔女】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    クロック・ニードルワークス
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【刺さった相手の時を停止させる時計の針】で包囲攻撃する。
WIZ   :    顕現せし永劫美術館
戦場全体に、【徐々に滞在者の時間を停止させる魔法空間】で出来た迷路を作り出す。迷路はかなりの硬度を持ち、出口はひとつしかない。

イラスト:純志

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は四王天・燦です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

レイシャン・ラディスティ
愛、ですかー。うーん、愛するのはいいんですけど、一人よがりすぎて押し付けるようなのとか、受け入れさせるために脅したり追い詰めたりするのは、悪手だと思いますー
ともかく、島長さんは返してもらいますー

サーちゃん(アイスサーペント)に騎乗状態で行動
道を塞ぐような絡繰りを砲撃のような絡繰りで破壊したり、
魔女さんの行き手を塞ぐような絡繰りをこちらから発動させたりしながら追跡
人魚と氷海龍のコンビなので水は寧ろ得意分野

時計の針は先ずは避けつつ
サーちゃん、数本ぐらいはいけますかー?それじゃあ、頑張りましょうー、と
あえて受けることで【氷舞、荒れては返す】
時計の針と魔女の時を止めて
島長さん、今ですー



 猟兵達が島長ジッタの監禁場所である元監獄の前へ転送される。
 だが、そこはちょうど永劫の魔女『エテルノ』がジッタを抱えて脱出しようという場面であった。
「あら? あなたたちが来ることは未来視で分かってたわ! だからこうしてジッタと逃げるのよ! じゃあね?」
「くそ! 放せ! 魔女のくせになんて馬鹿力なんだ……!」
 じたばたするジッタを脇に抱えたまま、エテルノは建物のベランダから水路目掛けて飛び降りる!
 だが、エテルノが着水する水路のには、既に渡し船が用意されているではないか!
 そのまま船の上へ飛び乗ると、ジッタと共に激流に乗って逃走してゆくエテルノ。
 用意周到な逃走経路は、彼女の時魔法による未来視がなければ為し得ないものだ。
 この時点で相手の能力の厄介さが窺い知れた猟兵達は、慌てて渡し船を追いかけるのだった。

「愛、ですかー。うーん、愛するのはいいんですけど、一人よがりすぎて押し付けるようなのとか、受け入れさせるために脅したり追い詰めたりするのは、悪手だと思いますー」
 レイシャン・ラディスティ(揺蕩う氷海・f27574)は持論を述べると、凄まじい激流の中へ身を投じた。
「ともかく、島長さんは返してもらいますー。行きましょう、サーちゃん?」
 常人ならば流れに飲まれて溺れてしまうであろうが、レイシャンは深海人の人魚ゆえに激しい水流はむしろ地の利となる。更に|氷海龍《アイスサーペント》のサーちゃんにしがみつき、猛烈な追い上げでエテルノとジッタに詰め寄ってゆく。
 それに気が付いたエテルノが驚愕で目を見開いた。
「噓でしょ……? 猟兵には人魚までいるの? でもこの水路は私が掌握したも同然なのよ! ジッタからこの水路のからくりについてすべて聞き出しているもの! 例えば……!」
 二手に分かれた水路の左側へ舵を切るエテルノ。その舟が通り過ぎた次の瞬間、周囲に低い轟音が響き渡る。
「あらあらー? 目の前に水門が出てきましたー」
 レイシャンは競り上がって行く手を塞ぐ水門の前で立ち往生してしまう。
 水門の向こう側で、魔女の嘲笑だけが聞こえてきた。
「あっはははは! いくら人魚でも水門は突破できないわよね? そして背後にご注目よ!」
 エテルノの言葉を確かめるべく、レイシャンが後ろを振り返ると……。
「わぁー、おっきな大砲がこっちを向いてますー」
 袋小路になった水路で、背後から狙い撃ちにされる仕掛けになっているようだ。故に右側の水路へ進むしかないのだが、こっちはギロチンのような刃物がたくさん付いた水車が水流によって回転しているではないか。あの中へ突っ込めば、レイシャンはたちまち刺身になってしまうだろう!
「つまりー、こうすればいいんですねー? サーちゃん、水門の前でステイですー」
 何を思ったのか、レイシャンは流れに逆らい、左側の水門の前で留まり続けた。
 当然、各所の砲門が一斉に彼女のほうへ向き、ほぼ同時に砲弾を発射する!
 殺到する砲弾を前に、レイシャンはサーちゃんに指示を出した。
「今ですー、水路のそこまで潜りましょうー」
 レイシャンとサーちゃんは包含が直撃する前に水路の中へ潜水する。すると、彼女たちの頭上を砲弾が素通りしてゆき、その勢い止まらず水門に次々と着弾した!
「きゃああっ!? 何が起きたの!?」
 流石にこの未来は予測できていなかったのか、エテルノは木っ端微塵に吹っ飛んだ水門に狼狽してしまう。
 破壊された水門を潜り、水面に顔を出したレイシャンとサーちゃんがほわほわとのんびりと笑いながら告げた。
「さすがに水中までは砲弾は届きませんでしたねー。深海人にとって水場はあなた以上に地の利があるのですよー? どうか観念して、ジッタさんを返してくださいませんかー」
 永劫の魔女は舌打ちをすると、すぐさまユーベルコードで追撃を行う。
「だったらこれならどうかしらっ? クロック・ニードルワークス!」
 幾何学模様を描き複雑に飛翔する、1000本以上の時計の針が一斉にレイシャンとサーちゃんへ向けて発射される。
 凄まじい密度の弾幕だが、レイシャンとサーちゃんはやはり水中へ逃げて回避を試みる。
 しかし、エテルノはこれを読んでいた。
「時計の針は砲弾よりも水の抵抗は受けにくいのよ! そのまま刺さって時間停止しなさい!」
 その言葉通り、水面から勢いよく飛び込んでくる無数の時計の針が、レイシャンを庇うべく前に出たサーちゃんの身体に突き刺さる!
「わわー、びっくりですー! でもでもー、サーちゃん、数本ぐらいはいけますかー? って、時間が止められてるので喋れませんねー。それじゃあ、頑張りましょうー」
 レイシャンは状態異常や行動制限を受けると自動的に防性ブリザードが発動し、その効果を反射するユーベルコードを保有している。
 これは移動手段であるサーちゃんにも拡大解釈され、水上ではブリザードで反射された時計の針の弾幕がエテルノを襲う。
 エテルノは水中から飛び出した時計の針を全身に浴び、ダメージを負いながら自らの魔法で時間停止してしまった。
「さてー、時計の針と魔女の時間は止まりましたー。島長さん、今ですー、って、あれー?」
 レイシャンは激流に流されて遠くへ消えてゆく渡し船を見送っていた。
 確かに魔女はユーベルコードの反射で時が止まったが、水流は依然止まっておらず、船は勝手に前へと進んでゆく。レイシャンが止めたのは魔女だけであり、船と水流の時間は停止していない。ジッタは動けても、激流に飛び込めば命が危ないので自力で船から降りることも難しい。
 結果、ジッタは舟に乗ったまま流れてゆき、残念ながらこの場での救出の機会を失った。
 しかし、魔女の攻撃の手を弾き返したレイシャンの手腕は見事である。
「わたしの出番はここまでのようですねー。あとはー、このまま流されてましょうかー、サーちゃん?」
 一気に気が抜けたレイシャンは泳ぐのを止めて、ただひたすら水路の中を勢いよく漂流するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レーヴァ・アークルージュ
へえ、空間展開型時間操作UCか…
それにからくり兵器と激流が襲いかかってくるか…

中々に楽しませてくれるじゃない、ねぇ?

瞬間、エテルノの内部のみを焼き尽くす黒炎がオブリビオンの体内のみを炙る
時間…『過去』という事象のみを燃やす黒き炎は、ジッタを焼く事なくオブリビオン…染み出した過去のみを焼き尽くす

ま、過去を持たない存在なんて…生まれた瞬間から時間が停止している存在位なものだけどね
そう言って私にのみ迫りからくり兵器と水流を蒸発させていき、オブリビオンの遮蔽物となるからくり兵器と水流を残して足止め

時間を操れるのは貴方だけじゃないよ、ジッタさん
そう言ってジッタさんを落ち着かせて追いかけていく



 レーヴァ・アークルージュ(超学園級の烈焔魔導士・f29627)は密かに滾っていた。
「へえ、空間展開型時間操作UCか……それにからくり兵器と激流が襲いかかってくる、か……」
 ニタリ、と愉悦の笑みを浮かべる。
「中々に楽しませてくれるじゃない、ねぇ?」
 流木の上でバランスを取りながら、レーヴァはエテルノとジッタが乗り込む渡し船を追走してゆく。
 新手の猟兵の出現に、エテルノは顔をしかめながら舵を切る。
「しつこいわね! こうなったら、これでどうかしら?」
 永劫の魔女は水路全体を魔力で変容させてみせ、気が付けば巨大な魔法空間で出来た迷宮にレーヴァを閉じ込めた。
「その中に滞在する者の時間は、徐々に停止へ向かってゆくわ! もうこれであなたは私に追いつけないわ!」
 勝ち誇るエテルノが流れに乗って逃走を図ろうとした、その時だった。
 突如、迷宮全体が黒炎に包まれ、崩壊してゆくではないか!
「そんな馬鹿なことが……! かなりの強度がある壁で出来た迷宮よ? なんていきなり全焼するのよ!?」
 戸惑うエテルノに、黒炎から飛び出してきたレーヴァが微笑み返す。
「おや? 時を操るあなたが、このからくりに気が付かないなんて意外だね?」
 レーヴァはエテルノに向かて右手をかざすように前へと突き出すと、ユーベルコードの詠唱をはじめた。
「我が黒炎により狂乱する因果。星辰は正しきは来ず、時は等しく非ず、過去を蝕み、灼かれざる現在を殺していく……『|逆行し痕跡灼する星辰狂乱の黒炎《クルーエルノワール・フォマロー》……!」
 次の瞬間、唐突にエテルノの全身が黒い火達磨となって燃焼したではないか!
「ぎゃあぁぁっ! こ、これはまさか! そんな……!」
 絶句するエテルノはようやく原理を理解できた。
「あなた……『過去そのもの』を焼いて、なかったことにできるのね?」
「正解だよ。厳密にいえば、『過去』という事象のみを燃やす黒き炎は、島長のジッタを焼く事なくオブリビオン……染み出した過去のみを焼き尽くす。その証拠に、小舟へ延焼してないでしょ?」
 確かに、木製の渡し船の上で人体発火が起これば、船ごと燃えて沈んでしまうはずだ。
 しかし、一向に炎は燃え移らずにエテルノだけを内部から焼き焦がしていた。
「ま、過去を持たない存在なんて…生まれた瞬間から時間が停止している存在位なものだけどね。さっきの迷宮も『発生したという過去』を焼けば存在しなくなるし、点在するからくり兵器も同様。ついでに炎だからこの水路の水だってやろうと思えば蒸発できるけど?」
 挑発するレーヴァに対して、エテルノは舟にしがみつきながら体を激流に任せて消火を図っていた。
「はぁ……はぁ……体内時間の遅延で、炎より水の勢いが勝れば、この黒炎が消えるかも……」
 すぐにエテルノは自身の中心に迷宮を出現させてレーヴァと隔離する。
「だから無駄だって。このユーベルコードが発動した『過去』を燃やせば……」
 黒炎が再び迷宮を焼き果たすと、そこにエテルノとジッタの姿がなかった。
 レーヴァはしてやられたと溜息を吐く。
「迷宮はいわばデコイ。本命は迷宮の中で時間の操作をして私を出し抜いたってことか。やるじゃない?」
 だが永劫の魔女へかなりの深手を与えることはできた。
「時間を操れるのは貴方だけじゃないよ?」
 そう独り言ちたレーヴァは、逃げた魔女と連れ去られた島長の行方を追うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
恋愛は別にいいと思うけど
無理矢理の関係はダメだよね

自身に【オーラ防御】を纏い【指定UC】発動で人魚の姿に
水中呼吸も確保
激流に乗って泳ぐね

からくり兵器は常に【聞き耳】を立てて発動音を聞き取り
水上なら【高速詠唱】で炎魔法の【属性攻撃】で破壊
水中なら翼も併用しての【空中戦】で回避狙い
敵のSPDも水中に逃げれば
水圧で速度や飛距離も落ちて回避しやすくなるかもだし

網を張ったりなど分断や足止めになる罠は厄介だから
それらしきものが見え次第先回り
敵も自分も巻き込まれないよう注意して作動させ足止め

隙有り、だね
光魔法に【破魔】を乗せる事で
万一ジッタさんを盾にされても敵にしか効かないようにして
【浄化】の【全力魔法】


箒星・仄々
魔女さんを海へと還し
ジッタさんを救出しましょう

ペロっとして水路へ
効果が剥がれないよう
水の魔力でコーティングしてます

摩擦抵抗減
水の流れもつるっと受け流し
激流の中で減速や停止

抵抗回復
激流に乗りスピードアップ

こんな感じで摩擦抵抗を操作し
勿論水の魔力も使って
自在に水路を進み追跡

攻撃をつるっと受け流し
からくりをぺろして空回りさせます

時計の針も決して刺さりません

追いついたら
水の魔力の水流ジェットで一気に間合を詰め
ジッタさんをペロ

つるっとして
魔女さんの戒めから脱出できるでしょう

もう幕引きです
海へとお還り下さい

終幕
鎮魂の調べ
海で静かな眠りを



 栗花落・澪(泡沫の花・f03165)と箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は、共に島長ジッタをさらった永劫の魔女『エテルノ』を追いかけていた。
「恋愛は別にいいと思うけど、無理矢理の関係はダメだよね」
 澪が溜息混じりに呟けば、箒星が使命感に燃えてみせる。
「魔女さんを骸の海へと還し、ジッタさんを救出しましょう」
 そう言うやいなや、自分の身体全体をぺろぺろと舐め回す箒星。
 これに澪が不思議そうに尋ねた。
「いきなり何をしてるのかな? 早くしないと逃げられちゃう」
 焦った澪はユーベルコードで水の精霊へ助力を乞うた。
「水の精霊よ、力を貸して!」
 すると、澪の下半身が人魚のように魚の尾ひれに代わり、オーラ障壁を発生させつつ激流へ飛び込んだ。
「人魚さんになった僕は水中で呼吸もできるよ。このまま泳いで追いかけよう」
 激しい流れに乗りながら、一気に魔女との距離を詰めてゆく澪。
 一方、箒星は指笛を吹くと、自身の足元の影から『|カッツェンランツェ《ねこのつめ》』と名付けた全長5mにも及ぶ雌のメカジキを呼び出した。
「ランさん、よろしくお願いしますね。ちょっと失礼します」
 メカジキもある程度ぺろぺろ舐め回すと、箒星は尾ひれの一部に捕まって水中へダイブする。
「メカジキの遊泳速度は、地球上で一番早いといわれているそうです。しかも私がぺろぺろ舐めた箇所は、ユーベルコードの効果で摩擦抵抗力がゼロになっていますから、水の抵抗などないに等しいのです。これで超高速弾丸遊泳の準備が整いました」
 箒星は自身とメカジキの抵抗力をなくすことが目的だった。
 ユーベルコード『猫の毛づくろい』自体は、永劫の魔女のユーベルコードとの相性はお世辞にもよくない。だが箒星の創意工夫が不可能を可能にしてみせた。
「魔女さんのユーベルコードは時計の針を飛ばしてくるそうで。ですが摩擦抵抗力がゼロの私たちには、そもそも針が刺さらずツルッと滑ってしまいます。時が止まることなどありえません」
 つまり、今の箒星は対永劫の魔女における無敵の存在だ。
 ユーベルコードの不利をひっくり返す論理武装と実績が箒星の最大の武器だ。
「ではランさん、そろそろ参りましょうか」
 水中でびちびちと体を震わせたメカジキは、信じられない速度で水路を突き進み始めた。推進力として、箒星の水魔法によるジェット水流を用いてさらに加速!
 それはもはや魚雷と言っていいほどの荒々しさを誇り、泳いでいた澪の背後を一気に通過してエテルノとジッタが乗る渡し船に迫る。
 これにはエテルノも困惑してしまう。
「なんで淡水にメカジキがいるのよ! ええい、止まりなさい!」
 時計の針を乱射するエテルノだが、やはり摩擦抵抗力がゼロの箒星とメカジキには刺さらず滑っていってしまう。
「そんな! どんだけツルツルなのよ!?」
「無駄です。あなたの攻撃は私に通用しません。からくり兵器も寄せ付けませんよ」
 そう言い張る箒星の後ろへ、時計針の流れ弾が澪を襲う。
「わわっ! 危ない!」
 澪は水中深くへ急速潜航!
 背中のオラトリオの翼をはばたかせて水をかくことで強力な推進力を獲得できるのだ。故に緊急回避に成功した澪は、潜ったまま魔女の乗る渡し船の下を通過してゆく。
「って、なんで刺し網が仕掛けられてるの!?」
 水中に固定されているネットの罠は、おそらく普段は牢獄の囚人への食糧調達用に仕掛けておいたものだろう。
 だが人魚化している澪にとっては厄介な代物だ。
「でも斬り捨てちゃえば問題ないよね?」
 澪は人魚らしく水圧を利用したカッターを発射し、刺し網を難なく突破する。
 そしてこっそりと渡し船の行く先へ先回りしてゆく。
 対して箒星は舟と水面でエテルノと激しい攻防を繰り広げていた。
「ランさんの|口吻《こうふん》の連続突きをかわすなんて、魔女さんやりますね?」
「そっちはなんで針が刺さらないのよ!? いい加減にして!」
 激しい攻防を繰り広げているせいか、箒星はなかなかジッタへ近付くことができない。
 だがその間に、渡し船の進行方向に回り込んだ澪がジッタへ接近する。
「ジッタさん、伏せて。隙有り、だね」
 突如、天空から赤い花弁が舞い乱れる。
 異常に気付いたエテルノが振り向くと、水面から飛び上がった澪が大きく身体を捻り、透き通った美しい薄紅色の鎌を振り上げていた。
「光属性の斬撃……浄化の一撃……!」
 閃光と共に放たれた鎌の刃がエテルノの肉体を刻む。
「あ、ガ……ッ!?」
 ここでエテルノ、初めて喀血!
 そこへ水圧で飛翔したメカジキの鋭い口吻が、物凄い勢いでエテルノの脇腹を突き刺した!
「もう幕引きです。骸の海へとお還り下さい」
「お断り、するわ! あぁぁあああっ!」
 メカジキの口吻が刺さった脇腹を自ら強引に引きちぎり、時間加速の魔法をかけて逃走するエテルノ。
「愛のためなら、多少の犠牲は厭わないわ! 私は、逃げ切ってみせるんだから……!」
 遠ざかってゆく渡し船。
 あと一歩のところで魔女を取り逃すものの、これまでにないほどのダメージを与えることができた。
「お可哀そうに。あの深手では、そう長くは持たないでしょう」
「本当なら、魔女さんも助けてあげたいけど……ごめんね……」
 オブリビオンは殺すことで救済とする箒星に対し、オブリビオンであっても可能な限り生かして救済とする澪。
 2人の会話は嚙み合っているようで、実は根底がずれている事を、まだ互いに気付いていないのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カシム・ディーン
「ご主人サマ!追い掛けっこだよ!これはもう幼女ま」
ねーよ!?ジッタさんを巻き込むつもりか馬鹿野郎!


【情報収集・視力・戦闘知識】
ジッタの状態
エテルノの能力
身体能力
周辺状況と激流の性質
水路の構造と地図も把握
絡繰り兵器の位置と構造を把握

よぅレズ野郎…たっぷりお仕置きしてやる
「うへへへ☆」

兵器
どろどろスライム君
攻撃力はないが動きを鈍らせるスライムを投擲する兵器
服は溶けない(迫真


UC発動
【念動力・空中戦・弾幕・スナイパー・武器受け】
超高速で飛び回り追跡!
念動障壁展開
時計の針は回避!
厳しい時は水槍と障壁で迎撃
念動光弾による威嚇射撃
直撃はさせず逃走経路を誘導
【属性攻撃・迷彩】
あえて速度を落として光水属性を己達に付与
光学迷彩と水の障壁で存在を隠蔽して追跡しきれなかったよう誤認させる

タイミングを見計らってからくり兵器に光弾を当ててスライムをエテルノに直撃狙い!

【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
そのまま接近戦を仕掛ける!
密着し切り刻みつつ武装諸々強奪!
ジッタは巻き込まず必要時は庇う!

「後はイロイロだよ♥」


エミリロット・エカルネージュ
何か凄い動機と、傍迷惑な好意の押し付けを見た気がする、同性愛は否定しないけど。……ヤンデレかな?コレ。

●SPDプレボ込み
『早業』UC発動

透明餃子怪人な分身を『属性攻撃(迷彩)&オーラ防御』気功で自身を『迷彩』潜伏させつつ

一緒に『空中戦&推力移動&ダッシュ』で壁(蹴り)も利用しエテルノ追跡

トラップの【トリモチネットクレイモア(物理的衝撃で、トリモチがネットの様に広がる)】の飛来に

【シャオロン(麺棒モード)】に『属性攻撃(重力)』の気功と『念動力&オーラ防御』を込めて『怪力&範囲攻撃&なぎ払い』でエテルノの前に(当たらない様)飛ぶ様に『第六感』でタイミングを『見切り』重圧で打ち返し

足止めに利用

勿論エテルノのUC等の攻撃も『第六感』で『瞬間思考力&見切り』『空中機動』回避

接近したらボクが『オーラ防御』を被せた実体『残像』や『グラップル&フェイント』で当てない様に掛け油断させて

隙見て潜伏させた透明餃子怪人から『功夫』でエテルノのみを強襲から二人で『集団戦術』で決めるよ

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎


ティエル・ティエリエル
むむむー、逃がさないぞー! ジッタを返してもらうよ!

うーん、普通に追いかけると敵のユーベルコードで迷路にされそうだよね……
それなら、ここは飛べることを生かして、水流に逆らってショートカットを狙っちゃうぞ☆

無事に先回りすることに成功したら、物陰から飛び出して一気に懐に潜り込んじゃうぞ!
【妖精姫のいたずら】を発動して服の中からうりゃりゃーと攻撃だ☆
ジッタを置いていかないとずっとこちょこちょしちゃうぞ~

※アドリブも大歓迎です



 逃げる永劫の魔女『エテルノ』を猟兵達が追跡する。
 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)の相棒メルシーが、激流に乗って遠ざかる敵の背を見ながら叫んだ。
「ご主人サマ! 追い掛けっこだよ! これはもう幼女ま――」
「ねーよ!? ジッタさんを巻き込むつもりか馬鹿野郎!」
 数十万の分身を水路に放流すれば、三鷹を巻き込んで大混乱となってしまう。
 カシムはメルシーの頭を引っ叩いて行動を止めると、盗賊の目でジッタの状況や周囲の罠の位置や形状を瞬時に把握する。そして今まで辿った水路も記憶している。
「なるほどな……からくり兵器や罠は、パターン化されているようだな……水門が多分この先にあります!」
「上空から偵察してきたよ☆ カシムという通り、この先に水門が見えた☆ あと投石器っぽいのがたくさん設置されてるよ☆」
 フェアリーのティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)は、水路の流れに乗らずに己の翅で上空を飛翔し、猟兵達へ情報を伝令していた。
 水路は今、魔女のユーベルコードで徐々に滞在者の時間を停止させる魔法空間で出来た迷路になっていた。早く魔女を探してユーベルコードを停止させないと、猟兵達の動きが停止してしまう。
 故に、ティエルは水路の迷路を飛翔し、ショートカットして魔女と島長の乗る渡し船の前まで先回りする魂胆だ。
「ありがとね、ティエルちゃん。なるほど、空が飛べるのはアドバンテージ高いね?」
 赤いファードラゴン系ドラゴニアンなエミリロット・エカルネージュ(この竜派少女、餃心拳継承者にしてギョウザライダー・f21989)が、ティエルの小さな頭を人差し指で撫でて偵察を労った。
「というか……相手の魔女の何か凄い動機と、傍迷惑な好意の押し付けを見た気がする、同性愛は否定しないけど。……ヤンデレかな? コレ?」
 エミリロットが顔をしかめると、先行するカシムが言い放った。
「むしろ狂人の類だろ……たっぷりお仕置きしないとだな?」
「うぇへへへへ☆ 分からせタイムだぞ❤」
 アホアホコンビがスケベ面を見せていると、エミリロットは何かを察して目を逸らし、何を分からせるか理解してないティエルが首を傾げる。
「なるべく健全なお仕置きでね? ティエルちゃん、ピュアそうだし? いいね?」
「「アッハイ」」
 エミリロットがブッダめいた良心を見せれば、カシムとメルシーは逆に分からされてしまった。
「水門が来るよー! どうするー?」
 ティエルが猟兵達に警告を発すると、カシムとメルシー、そしてエミリロットは各々の武器を構える。
「いくぞメルシー! 魔力と思考をリンクさせろ!」
「ラジャったよご主人サマ♪」
 小舟からユーベルコードを使って飛び立つカシムとメルシー。カシムの宝貝『賢銀水槍』の形状がパルチザンになり、メルシーの万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』の魔力チャージがMAXになる。
 そして閉まりゆく水門目掛けて、超音速マッハ38で突撃してゆく!
「水門をぶっ壊すぞ!」
「ヤッちゃうぞ☆」
 念動障壁を2人は展開すると、水門に火炎属性の刺突と光弾を浴びせてゆく。すると爆炎と共に真っ黒な煙が轟音と共に水路の上空へ広がってゆく!
「うわ、水門壊しちゃったよ。って、二人はどこ?」
 エミリロットは周囲を見渡すが、アホアホコンビの姿が消えてしまったことに気が付く。
「まさか、爆発に巻き込まれちゃった? どうしよう、この先の罠って投石器っぽいのがたくさんあるんだよね?」
 ティエルに尋ねると、その当人が水路の上部を指差して叫ぶ。
「うん、あれあれ!」
 次の瞬間、投石器がブゥンと唸りをあげてその腕を振り上げてくる!
「ちょっと待って? あれ、実弾じゃなくて……まさかトリモチ!?」
 なんだか白くてねばねばしたものがエミリロットの乗る小舟に向かって多数が飛来してくる!
「やば……船は捨てるしかないね!」
 エミリロットは背中の翼を広げてバレルロールでトリモチを緊急回避!
 船や水面に激突したトリモチは衝撃で網状になって広がってゆくのを見て、振り返ったエミリロットは自分の判断が正しいと悟った。
「あれはトリモチネットクレイモアと呼ぶことにしよっと……って、ティエルちゃんは?」
 カシム達だけではなくティエルも見失うエミリロット。
 当のティエルは小さな体を活かして水路を空中からショートカットしていた。
「よーし、罠がない所からショートカットしちゃうぞー☆」
 そうとは知らないエミリロットは、仲間がやられたと勘違いして怒りを募らせる。
「よくもやってくれたね……! ボクも本気を出すよ!」
 エミリロットはユーベルコード『餃功餃陽の陣神』で反撃を開始!
「餃功餃神、二手陽拳……ヒーローと怪人、ボク達は二人で一人の餃子の拳を継ぐ者だっ!」
 透明餃子怪人な分身を召喚させると、綿棒モードのシャオロン片手にトリモチをフルスイングの強振打法で打ち返してゆく!
 しかし衝撃で何故か拡散しないトリモチ!
「シャオロンに重力操作の気功を籠めて打ち返してるからね。芯でとらえた瞬間、トリモチを重力で抑え込んでしまえば広がらないんだよ!」
 テンサイ!
 エミリロットは透明な自分の分身に身を守らせながら、水路の上を飛翔して一気にエテルノとジッタの背後まで詰め寄ってゆく。
「追い付いたよ! ジッタさんを返して!」
「嫌よ! あなたなんて時間を止まってしまえばいいのよ!」
 エテルノは召喚した時計の針1000本以上を一斉射してエミリロットを狙う!
 しかし透明な分身が近付く針を重力操作で次々と弾き返したり失速させて水路の中へ沈めてゆく。
 エミリロットも鍛えた動体視力と体幹を武器に時計の針を回避し続ける。
「このユーベルコード……見切ったよ!」
 一気にエテルノへ肉薄し、餃子オーラを籠めた発勁で連続攻撃を仕掛ける。
「どうだ! ボクの素早い功夫の味は!?」
「確かに素早いけども……ちゃんと当てなきゃ意味ないわよ? ふふ?」
 エミリロットの拳はすべて空振りだ。
 だが徐々にエテルノを渡し船の船首へ追い詰めてゆく。
「そうだね、だってボクは攻撃輪輝樹が最初からないからね?」
「何ですって? まさか!」
 エテルノが至近距離から時計の針を飛ばそうとするが、見えない衝撃が魔女の鳩尾に突き抜けてゆく!
 透明なエミリロットの分身である餃子怪人が、綿棒を如意棒のように伸ばして敵を突き飛ばしたのだ。
「逃げ場がない場所で突き飛ばしたら……水路に堕ちるよね?」
「させないわ!」
 なんと自身に時計の針を刺してエテルノが空中で僅かに停止してリカバリー!
「そんなことが出来ちゃんだ? ちょっと感心しちゃうじゃん……!」
 まさかの復帰方法にエミリロットが目を丸くする。
 しかし、彼女が驚いたのはそれだけではない。
「むむむー、逃がさないぞー! ジッタを返してもらうよ!」
 突如、渡し船の前に飛び出てきたティエルの姿にエミリロットが驚愕していたのだ。
 更に、時計の針を撃ち落としながら突っ込んでくるナニカも急接近!
「メルシー! もう迷彩真珠とを解除していいぞ!」
「爆煙に紛れて透明化して、先回りしてたんだぞ☆」
 メルシーがビーム大鎌剣ハルペーを振り上げ、カシムが宝貝『賢銀水槍』を突き出す!
「よう、自分の好みの女を搔っ攫うなんて、やることが外道だな?」
 カシムの過去と重なり、彼の逆鱗に触れてしまう!
 超音速マッハ38の超絶高速連携攻撃に、エテルノの身体が一瞬でズタボロに切り裂かれてゆく!
「かは――ッ?」
 何が起きたのか理解できぬまま全身から血を噴き出す魔女。
 しかし未だに余裕の笑み!
「馬鹿ね? まだこの周囲にからくり兵器があるのよ! トリモチよりも強力な……べとべとスライム弾よ!」
「あ、それ、さっき回り込む際にぶっ壊してきましたよ」
 カシムの言葉に魔女の顔が引きつる。
「攻撃力はないが動きを鈍らせるスライムだったね? 服が解けないスライムなんておよびじゃないんだぞ☆」
 着眼点が色々間違ってるメルシーが駄目押しの念動光弾を零距離で接射!
 吹っ飛んだエテルノは時計の針を足場にして船に帰還してくるのだが……。
「ジッタを置いていかないとずっとこちょこちょしちゃうぞ~」
 どさくさに紛れて魔女の服の中へ潜り込んでいたティエルは、全力でエテルノの素肌をくすぐり始めた。
「ちょっと? やめ、あは、あはははは!」
 くすぐったさで魔力操作が乱れてユーベルコードが解除されてしまう。
「ご主人サマ! これは乗るしかないね、ビッグウェーブに!」
「ですね! 僕たちもくすぐるぞ!」
 アホアホコンビもくすぐり地獄へ参加!
 笑い狂う魔女の心身に深刻なダメージを与える!
「えっと、この間にジッタさんを返してもらうよ?」
 エミリロットが島長へ近付こうとした瞬間、時計の針がジッタを守るようにエミリロットへ殺到!
「まずい! このままボクが避けたらジッタさんに当たっちゃう! 分身、防御を!」
 やむなく防御に徹するエミリロットは、渡し船の通過を許してしまう。
 そしてティエルとアホアホコンビは、一仕事終えて満足感に浸りながら帰還してゆく。
「ご主人サマ? そういえばジッタさんは奪還しなくてよかったのかな?」
「……おぅふ! 魔女のお姉さんの柔肌をくすぐることに夢中になって主目的を忘れてました!」
「えっ! そうだったのっ?」
 ティエルはしっかり敵を足止めしてくれるのに加勢してくれてるとばかり思っていた。
 だが、あれだけダメージを与えれば、後続の猟兵が何とかしてくれるだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

小雉子・吉備
【蛟】
片方が百合、片方がノーマルだよね
色々な意味で一方通行だよね?

このままお持ち帰りしたら、ジッタちゃんが同人みたいに洒落にならない事になりそうだし……止めなくちゃ!

[WlZ]
エテルノちゃんのUCの対策は霓虹ちゃんに任せて、キビは開幕オーバーロードと【高速詠唱】UC発動して

【空中戦&推力移動】で攻撃を【第六感】で【見切り】回避を【空中機動&残像】で

トラップの[激流も泳げる番犬用サメ]の来襲に【属性攻撃(餌)】の【弾幕】を【範囲攻撃】で撒き【動物使い&集団戦術&団体行動】で餌付けし、直接攻撃しない様に追跡と妨害を指示

追い付いてきたら【高速詠唱&早業】で【オーラ防御&結界術】込めた〈スロウフールハウル&雉鶏精の羽針〉で【念動力】で操作しつつサメちゃん達と連係、エテルノちゃんの動きを鈍足にしていくよう!

〈ひいろ&なまり〉ちゃん達に【動物使い】で強襲させ、脇を擽らせ〈雉鶏精の羽針〉に【属性攻撃(くすぐり)】を込めてエテルノちゃんと、ジッタちゃんを分断、可能ならキビが救出

[アドリブ掛け合い大歓迎]


蒼・霓虹
【蛟】
お互いが同意の上ならわたしも何も言いません……が、このまま連れていかれたら、現世の同人誌みたいな事態になりかねませんっ!断固阻止を!

『霓虹さん、貴女は吉備さんに何て事を教えているんですがっ!』

[WlZ]
エテルノがUCを使って来たら
わたしもオーバーロードと【高速詠唱&全力魔法】UC発動で

戦場迷路をわたし色に塗り替えて差し上げますっ!

追跡は〈彩虹(戦車龍)〉さんに【騎乗&操縦】し【悪路走破&空中浮遊&推力移動&空中戦】併用で壁、激流、空中を伝い渡り

【高速詠唱】〈レインボークローバー〉【オーラ防御&弾幕】を【念動力】で【範囲攻撃】展開

【第六感】で【瞬間思考力&見切り】【ジャストガード&盾受け】

ご当地ビームも絶えずエテルノに【威嚇射撃】で

吉備ちゃん達と【集団戦術&団体行動】で連係

隙を見せたら【高速詠唱】〈レインボークローバー〉【弾幕】を【念動力】で操作し二人の間に割り込ませ切り離し

〈マジックカード全て〉を【多重詠唱&高速詠唱&早業】魔法【弾幕&一斉発射】でエテルノを

[アドリブ掛け合い歓迎]



 小雉子・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)はかく語りき。
「片方が百合、片方がノーマルだよね。色々な意味で一方通行だよね? このままお持ち帰りしたら、ジッタちゃんがR18同人誌みたいに洒落にならない事になりそうだし……止めなくちゃ!」
 これに蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)が力強く肯定した。
「お互いが同意の上ならわたしも何も言いません……が、このまま連れていかれたら、現世のドチャクソスケベな百合カップル同人誌みたいな事態になりかねませんっ! 断固阻止を! あ、吉備ちゃんに同人誌という概念を教えたのは私です!」
『霓虹さん、貴女は吉備さんに何て事を教えているんですかっ!』
 虹色戦車龍の彩虹は水上モードのまま相棒へツッコミを入れる。
 そのよもやま話にエテルノも声をあげる。
「ねぇあなたたち? そのドージンシっていうの、もう少し詳しく聞かせてくれるかしらっ?」
『いや興味津々じゃないですか! なんですかこのカオス!』
「ジッタさんを返してくれたら、私の秘蔵の一冊をお貸ししますよ! 布教用のやつを!」
『いやいや! 霓虹さんも乗っからないで!』
「霓虹ちゃんの……秘蔵の一冊……ごくり」
 小雉子が生唾を呑む!
『もう収集付きません!』
 混乱した彩虹はツッコミを投げ出した。
 ジッタは困惑したまま沈黙を貫くことにしたらしい。
 そんな中、エテルノは猟兵2人の要求を呑むことはできず、彼女らを徐々に時間停止に追い込む迷宮へ閉じ込めてしまった。
「ドージンシとやらの情報を教えないからよ? さあ、私たちは逃げましょうか、ジッタ?」
「……くっ!」
 また振り切られてしまうのか。
 諦観がジッタの脳裏を過る。
 だが、目の前の迷宮が一瞬で虹色に輝く蒼鉛の壁へと塗り替えられて、逆にエテルノとジッタを閉じ込めてしまったではないか!
「残念ですが、私も同じようなユーベルコードを持ってましてね。後出しじゃんけんで申し訳ないですが、今より戦場迷路をわたし色に塗り替えて差し上げますっ! オーバーロード!」
 桃色のファードラゴン系竜神の真の姿を曝け出した蒼の魔力が跳ね上がり、ユーベルコード『理想と夢の残り火・無限蒼鉛壊廊』を詠唱を簡略化して発現させてみせた。
「展開せよ、無限なる蒼き鉛の壊廊よっ!」
 永続的にご当地ビームが降る壊れ掛けの蒼鉛で出来た迷路の壁は、意外と頑丈で脱出は困難だ。
 永劫の魔女はユーベルコードをあっけなく塗り替えられて驚愕している。
「ちょっと……なんなのよこれ! きゃああっ! ねえ! ジッタにビームが当たったらどうしてくれるのよ!」
 激昂するエテルノ。
 蒼は至極冷静で彩虹に跨ると、壁走りで迷路を器用に突っ走ってゆく。
「ジッタさんはじっとしてくれれば絶対に当てませんから。魔女さんは当てますけどね」
 文字通り袋のネズミになったエテルノは身動きが取れなくなってしまう。
 そこへ迷宮の天井付近から急降下してくるのは、こちらもオーバーロードで真の姿になった小雉子だ。
「テクターアップッ! ……刻動、鎧貨『九頭雉鶏精変化』っ!」
 真っ赤な九頭雉鶏精テクターを纏った真の姿の小雉子は、触れた敵の体を徐々に退化させる霊力の光翼を広げて高速飛行しながら偽御神刀・桃乃花吉備男で魔女を斬り付ける。
 だが、水路の水面から飛び出してきたナニカに緊急上昇飛行で回避!
「えっ! 淡水でサメがいるのっ!」
 小雉子が驚くのも無理はない。
 このサメの群れは水路への侵入者を襲うように躾けられている番犬ならぬ番鮫なのだ!
 だが小雉子は動物の扱いが得意である。それは魚類であっても同じこと。
「こういう時のためのきび団子一式セット! お腰につけたきび団子♪ 鮫ちゃんにあげて仲間になってほしいな?」
 きび団子をポイポイと水面へ投げ入れると、番鮫の口ががばっと開いてきび団子を飲み込んでゆく。
 すると、急に番鮫たちが小雉子に懐きはじめたではないか!
「鮫ちゃんたち、あの魔女が乗る舟を塞き止めて!」
 小雉子の願いをかなえるべく、鮫がなんと船の前に集結して動きを止めてしまったではないか!
 これにはエテルノも言葉を失ってしまう!
「ひいろちゃん、なまりちゃん! 一緒に行くよ!」
 小雉子は上空からマジックカード『スロウフールハウル』と自身の雉鶏精の羽針を同時に発射しながら、燃え盛る赤い小猿と虹色を纏う青いちび狛犬を突撃させる。
「うッ!? まさか、これは遅延時間魔法!?」
 掠っただけで体の動きが鈍くなる感覚をエテルノは味わう。
「こちらも仕上げましょう、彩虹さん!」
『カッコよく決めますよ!』
 竜神コンビは四葉のクローバー型の盾めいた弾幕を発射!
「虹三葉『レインボークローバー』! 主砲、壁のビーム、一斉射!」
 幸運パワーを凝縮させたクローバー弾幕がジッタを覆うと、迷宮の壁中からビームが乱射される!
 ジッタは弾幕が盾になって身の安全が保障される!
「きゃあああっ!?」
 ビームに何度も撃ち抜かれてたたらを踏むエテルノへ、なまりとひいろのコンビがくすぐり攻撃を開始!
「ま、またこれなのっ? や、やめて~!」
 笑ってしまって何も手に付かなくなるエテルノへ小雉子の最上段から振り下ろされた霊剣の斬撃が襲い来る!
「ああ……でも、まだよ!」
 意地の永劫美術館の再顕現!
 再び猟兵達2人を断絶させると、舵を急角度に切ってどうにか撒いてゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

叢雲・凪
同行者:f03411

『ドーモ はじめまして ジンライ…』
漂流する倒木の上で【礼儀作法】を用いたアイサツ

『フォックスです』
オブスレ=サンと並ぶ形で【威圧】的に仮面の眼部放電。

『お前の趣味趣向に興味はない…。オブリビオンであるなら殺すべし』

周囲にはアンタイ猟兵マシン モーター・アシガルZが
通電するのなら好都合。【ダッシュ】【ジャンプ】【地形利用】を用いた『疾雷』でアシガルからアシガルに高速移動。

カラテ射程に捉えつつも攻撃は仕掛けない。ボクに注意を払わせオブスレ=サンの後方からの『楔打ち』を通す!意識外のアンブッシュだ!
時間を加速させたなら
『良いだろう。速さ比べだ。【兄さん…行こう…】』(小さく呟き【白雷】を発動。) 
光速空間で一気に畳みかける!。
『イヤァァッ!!!』

『さすがだね。でもボクだけに集中していいのかな?』

(組み合いつつ笑み オブスレ=サンのアンブッシュ。)
「これで… サヨナラだ!」(オブスレ=サンと共に決断的フェイタリティ! 白雷+黒雷槌を用いてピンポイントで顔面を攻撃!) 


フォーネリアス・スカーレット
【同行:f27072】
 「ドーモ、エターナルウィッチ=サン。オブリビオンスレイヤーです。貴様が誰を愛そうと知った事ではないが、お前はオブリビオン故に殺すべし」
 激流に身を任せ、同化する……壁や天井にフックロープを投擲し引っ掛け、無人の鞘から出した波乗り板で激流を制し、機動力を確保。
「お前の未来は何秒まで読める? ずっとではあるまい、精々数秒か。イヤーッ!」
 隙を見て【獄守手】を本体に食い付かせる。巻き上げ機構で距離を詰めながらロープを人質ごと巻きつける。
「どうだ、思い人と密着して嬉しいか」
 未来が見えるなら、こうなる事を回避しない筈だ。その先まで見えるかは知らん。
 ここで【ジンライ・イミテイション】を発動。
「見真似ではあるが、似たような事ならばできる」
 ロープを導線にして雷鳴の速さで駆け抜ける。
「イヤーッ!」
 至近距離での【楔打ち】ならば一点のみを攻撃できる。人質には当たらん。
「オブリビオンは皆殺しだ。例外は無い」
 本家とタイミングを合わせ、両手の【楔打ち】で頭部粉砕サツバツ!



 激流の牢獄めいた水路に2人のニンジャがエントリーする。
 かたや先程までの戦闘で発生した流木の上でバランスを取る赤黒いキツネ・オーメンを被るパーカー姿の少女。
 ニンジャだ。
「ドーモ、はじめまして。ジンライ……」
 流木の上で直角オジギを繰り出した奥ゆかしいニンジャ少女が顔だけ魔女を起こして睨む。
「フォックスです」
 叢雲・凪(断罪の黒き雷【ジンライ・フォックス】・f27072)がメンポ代わりのキツネ・オーメン越しに威圧の眼球放電! 漆黒の電撃が迸る!
「お前の趣味趣向に興味はない……。オブリビオンであるなら殺すべし」
 方や赤錆まみれの全身金属鎧を纏った狂戦士が壁や天井にフックロープを何度もひっかけて立体機動を行ったかと思えば、鞘から何故かサーフボードを引き抜いて水面に着水!
 タツジン!
「ドーモ、エターナルウィッチ=サン。オブリビオンスレイヤーです」
 ジンライ・フォックと並んでサーフボードの上で激流に身を任せてオジギ!
 揺らめく姿は、まるで波と同化しているようだ。
 そんな狂戦士は己の兜の左右にそれぞれ『昔』『殺』のエンシェント・カンジフォントを指でなぞって顕現させる。
「貴様が誰を愛そうと知った事ではないが、お前はオブリビオン故に殺すべし」
 やはり、ニンジャだ。
「何よあなたたち? 随分と野蛮じゃない? 殺意が駄々洩れよ?」
 エテルノが顔をしかめると、大量の時計の針を空中に出現させる。
「2人分だから2000本ね? この物量はさすがに躱しきれないんじゃないかしら?」
 にたりと笑みを浮かべる永劫の魔女へ、オブリビオンスレイヤーが疑問を投げ掛けた。
「ところで、お前の未来は何秒まで読める? ずっとではあるまい、精々数秒か。イヤーッ!」
 挨拶後の奇襲は実際有効な!
 D 社 製 巻 き 上 げ 機 構 付 き フ ッ ク ロ ー プ !
 エテルノとジッタは一瞬で縛り上げられて動けなくなってしまう。
「え? え?」
「ま、待て! 私まで巻き添えになってるぞ!?」
 困惑するエテルノに対して、自分に危害が及ぶと危惧して怒鳴るジッタ。
 それにオブリビオンスレイヤーは鼻であしらうだけだ。
「フン……どうだ、思い人と密着して嬉しいか。そして今の反応……未来を予知していなかったのか?」
 オブリビオンスレイヤーは不審に感じながらも攻めの手を緩めない。
「イヤーッ!」
 電磁加速仕込み鞘炎刻印居合刀『焔繋』を決断的に引き抜く!
 だが魔女の間に1000本の時計の針が襲い掛かる!
 オブリビオンスレイヤーは電磁加速した剣閃で時計の針を叩き落すことにしばらく専念しなくてはならない。
 その間にジンライ・フォックが黒雷を周囲に迸らせて飛び交う時計の針を破壊してゆく。
「あれは……アンタイ猟兵マシン『モーター・アシガルZ』……この世界に漂着していたのか」
 ジンライ・フォックも直接見るのは数度しかない兵器だが、水車で発生した動力で動くように改造されているので実質無限稼働が可能だ。
「本家はインク塗れのバイオイカのスシを動力エネルギーとする代物だったが……だが水車が動力となると通電する。なら好都合。イヤーッ!」
 流木を蹴って水路の上へ飛び上がったジンライ・フォックは、黒雷外装【雷切】を生成すると状況判断でノールック投擲!
 ゴウランガ! 黒雷の苦無はモーター・アシガルZのコアへ吸い込まれるように突き刺さる!
『ガーピピイピー!』
 機械語的ハイクを詠んだモーター・アシガルZはしめやかに爆発四散!
『同僚機の破壊を確認。敵対者の抹殺を開始ドスエ』
「遅い」
 1体目を破壊した瞬間に光速のダッシュで2体目に肉薄していたジンライ・フォックが直に黒雷を流す!
『ガガガピー!?』
 火花を散らしてオーバーヒートでシステムダウンだ!
「水車エネルギー、クリーンだが通電で機械は壊れる。欠陥的構造だな」
 ポエット! 機械の弱点と定めを適切に説いた格言だ!
 そうやって機体から機体へ飛び移り、時計の針を破壊しながら魔女を己のカラテ射程に収める。
「イヤーッ!」
 ジンライ・フォックが拳を突き出す!
 しかし空振りだ!
「イヤーッ!」
 マサカリめいた後ろ回し蹴り!
 だがこれも空振りだ!
 魔女は舟の立ち位置に気を付けながら、冷静に回避に専念する。
「あなた、何を狙っているの? 猟兵達も何度も戦ってきたもの、何か狙いがあるのでしょう?」
「ほう……学習する脳味噌があるとは驚きだ。さすがだね」
 わざとらしくジンライ・フォックがゆっくりと拍手をする。
「そうだ、狙いはある。だがその前に……」
 ジンライ・フォックが顎で魔女の背後を指し示す。
「敵はボクだけじゃないことを忘れるな」
「イヤーッ!」
 背後からの決断的アンブッシュ!
 電磁加速式小型古代樹製パイルバンカーを内蔵した手甲でバックアタックするオブリビオンスレイヤー!
 爆発音とともに魔女の左肩の肉が爆散!
 超至近距離からの攻撃ならば、ジッタに被害が及ぶことはない!
「うぐ……ッ!」
 だがエテルノは2人にカウンターで時計の針を突き刺す!
「これで時が止まったわ! 今のうちに逃げ……」

「「何処へ逃げようというのだ?」」

 ワッザ?
 時計の針が刺さったまま、2人のニンジャが動いている!
「正確には刺る直前にユーベルコードで私たちが加速している。相対性理論を知っているか?」
 オブリビオンスレイヤーが語る。
「光は速度を上げると時空が歪んで遅くなる……つまり光の速度に近い速さで動くものは、時間が遅く流れる」
「つまり、ボクたちが光と同じくらいに早くなれば、時空魔法はいくらでも遅くなる」
 ジンライ・フォックも言葉を挟む。
「実際突き刺さったように見えているだけで、針の先が皮膚を貫くのに永遠に近い時間が必要となった」
 ワザマエ!
 物理学さえも味方につけたニンジャの脳内ニューロンにもはや敵はない!
「兄さん……行こう……」
 小さく呟いたジンライ・フォックの黒雷の効果・威力・射程を3倍に増幅され、その中に戒めの百雷が入り混じる!
 オブリビオンスレイヤーはワイヤーを居合刀で断ち切ってジッタを追い払うと、すぐさま稲妻を纏う一本の黒い尾を持つ狐面のニンジャに変身してみせる。
「誰かに出来るなら、私にもできる筈だ」
 逃げ場を失うエテルノは狼狽することしかできない!
 ジンライ・フォックは黒白の雷撃を拳に集中させ、オブリビオンスレイヤーもまた黒雷を拳に溜め込んでゆく。
「これで……サヨナラだ!」
「オブリビオンは皆殺しだ。例外は無い」
 2人のニンジャは寸分狂わず同時に拳を繰り出すと、魔女の顔面の前後を挟んで決断的フェイタリティケジメ!
 魔女は嗚咽を漏らしながら全身から焼け焦げた香りと煙をもくもくとあげるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

狐裘・爛
《狐御縁》

因縁の相手なのね。私もお手伝いするわね。綺麗で華麗な救出劇にしてみせるわ。

炎で追い詰めるのと、氷で追い詰める感じでいくのね。水流を《乖炎戯・魂魄凍結》で炎や氷に変えながら追い詰めるわ。どちらに切り替えるかは味方の戦術に合わせるわよ。あんまり離れすぎると水に戻っちゃうから、判断力が求められるわね。ハンドサインでも決めておこうかしら。

へいパスパス! おっきい腕でがっちり掴むわよ。あくまで優しくね。誰が悪魔よ!


シホ・エーデルワイス
《狐御縁》
燦の支援と救助活動を最優先に行動

因縁の対決に救助に激流水路と色々複雑ね
ええ
全て達成しましょう


氷結&火炎&環境&地形耐性で防具改造した参照画像の水着で
下記を状況に応じて使い分け
皆と分断されない様に心配りしながら追跡

・低空飛行
・念動力で海面を固定化した空中機動浮遊ダッシュ
・水中機動力で高速泳法


爛のUCを上手く使えば敵を足止めできそうね

焔の地図によるとこっちへ行ったら先回りできそうね

地図を更に分析してみて

!?ルル、ここの水路を塞いでおくと追跡が楽になるかもしれません


迷路を展開されたら
破魔の祈りを籠めた呪詛と環境耐性のオーラ結界術で味方も包み時間停止を防御


追いついたら
【華霞】を誘導弾でエテルノさんのみをスナイパーし
ジッタさんを抱えている感覚を狂わせ
燦が盗みやすくします


ジッタさんを受け取ったら『聖鞄』へ匿う

手荒な救助になってすみません
大変だったでしょう
しばらく中で休んでいて下さい

テフラ…相変わらず恍惚の笑顔ね


ルルチェリア・グレイブキーパー
≪狐御縁≫

※アドリブ歓迎

島長さんがピンチなのね!私も手伝うのよ!

UC【お子様幽霊たちは成長期】で
幽霊の子供たちを巨大化させて水路を塞ぎ
敵の逃走を防ぐわ

わかったわシホ、やってみるのよ
こんな時こそ、この子たちの出番よ!大きくなりなさい!

ついでにみんなの通行の邪魔をする水流も塞いじゃうわ!

時間停止させる針やからくり兵器の攻撃は
【野生の勘】や【第六感】で躱し
躱せないものはアイテムの憑装盾で受けるわ

わっ、ジッタさんがキャッチボールみたいに!
大丈夫かしら?


四王天・燦
《狐御縁》

宿縁の高まりを感じる…っ!

こっちも美女揃いだと水着で誘惑しながらサーフィンで追撃
真威解放した黒曜石の杖を別コースからも追跡・情報収集させる
蛇は泳ぎも上手い

美術館は呪詛耐性で時止めに抗い、聞き耳で出口と思しきエテルノの居場所を割り出し突破を試みるぜ

レバー類で水流が変わるギミックを駆使して、逃走の流れを逆流させる
捕捉次第アークウィンドの風の衝撃波で勢いをつけ飛び掛かる
ジッタを盗んで怪力で爛にパス☆

|テフラのかたき《さすがフラグ建築士》ー!
逃がさないようグラップルで組みつくよ
|黒曜石の杖《蛇》に噛みつかせ石化の呪詛を流し込んで捕縛するぜ

ジッタの時を止めて蒐集にしなかったことを考えると真剣だったと思う
言葉は残させる

生身に八重歯を立てて吸血と生命力吸収でエテルノの精気を魂ごとアタシの中に取り入れるよ
天使核はフォックステイル号に組み込む
アタシ達の絆や美しさがお眼鏡に適うなら
宿縁に力があるなら
核・魂に式神使いの術で船の精霊なりになって留まれねえかな
もっとこの人を知りたいのさ

絡み・アドリブ歓迎


テフラ・カルデラ
《狐御縁》

ジッタさんの救出をするのですよっ!
水路で動くからくり兵器ならば【全てを凍てつかせる小さな妖精】さんの凍結で動けなくしてやりましょう♪
しかし全部とまではいかないので、お二人に当たりそうな射線を【野生の勘】で予測して上手く妖精さんに指示を出しましょうか!
それでも難しい場合は【魔法の杖【ラビット・ラビッツ】】で弾を打ち返しちゃいます!

そんな中、突然水路が美術館に…燦に倣って、わたしも兎耳によって聴力を集中させて彼女のサポートをします!
なんだかんだで奪取…ってパスされた!?えっとえっと…焔さんにパス!…の直後に針が身体に…動きが…止ま―――

気づいたら目の前には黒曜石の像が…!(目を輝かせる


四王天・焔
《狐御縁》

人質を取って逃げるなんて卑劣な相手だね。
必ずジッタさんを救ってあげようね。

【地形耐性】で水路の激流に対処して進み、迷路状となっている水路の地形を
何処を進んできたかをメモして、地図を作り自分の位置を把握しておくね。
からくり兵器は【メカニック】の知識で弱点となりそうな所を破壊して進むよ。

戦闘ではフォックスファイア・弐ノ型を使うね。
【スナイパー】で狙いを定めて、ジッタさんに当たらない様に注意し
【属性攻撃】で聖属性と炎属性を強化した矢を放ち攻撃。

敵の時計の針は【オーラ防御】で弾く様にしたり
【見切り】で避けつつ【盾受け】で防御するね。

わっ、テフラさんからパスされた……えっと、次の人にパス!



「宿縁の高まりを感じる……っ!」
 そう意気込むのは四王天・燦(月夜の翼ルナ・ウォーカー・f04448)。
 あらゆる美女型オブリビオンを救済すると固く心に誓った燦は、自身の宿縁を感じた永劫の魔女ことエテルノを救うべくブルーアルカディア世界へ乗り込んだ。
「永劫の魔女……あいつはアタシとの宿縁がある相手だ。どうしても助けたいんだ。力を貸してほしい」
 燦は同行者たちに頭を下げてみせる。
 同行するのは燦の心強い仲間たち、そして最愛のパートナーだ。
「因縁の相手なのね。私もお手伝いするわね。島長もその魔女も、綺麗で華麗な救出劇にしてみせるわ」
 狐裘・爛(榾火・f33271)は決意表明すると、ルルチェリア・グレイブキーパー(墓守のルル・f09202)も口調を強くして同意を示す。
「島長さんがピンチなのね! 私も手伝うのよ!」
「ジッタさんの救出をするのですよっ! それとその魔女さんもどうにかしたいですね?」
 テフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)も鼻息荒く気合を入れる。
「でもその魔女さん、人質を取って逃げるなんて卑劣な相手だね。だから必ずジッタさんを救ってあげようね」
 四王天・焔(妖の薔薇・f04438)は魔女に不快感を露にしつつも、島長救出へ意欲を燃やした。
 そしてシホ・エーデルワイス(捧げるもの・f03442)は燦の宿業を一番身近で理解している者であり、今回の話も隣に寄り添うのが当然であった。
「それにしても、因縁の対決に救助に激流水路と色々複雑ね」
「確かに、厄介でさ。でもシホやみんなの力を合わせれば全てクリアできるじゃないかなってね?」
 燦のあっけらかんな笑顔に、シホもつられて微笑む。
「ええ、全て達成しましょう」
 そう告げて燦の指に真っ白な自分の指を絡めるシホであった。

 手短に現地でブリーフィングを行い、各自が持ち場に付く。
「炎で追い詰めるのと、氷で追い詰める感じでいくのね」
 爛の言葉にテフラが挙手する。
「はい! 水路で動くからくり兵器ならばユーベルコードの『全てを凍てつかせる小さな妖精さん』の凍結で動けなくしてやりましょう♪」
 その場にいた誰もがテフラの顔を見詰めてしまう。
 なんという立派なフラグなのだろか、とむしろ感心してしまう。
「足止めは任せてね!」
 ルルチェリアも秘策を思いついてやる気がみなぎっている。
 ここでシホが燦に問うた。
「……で、なんで私たちは水着姿なのかしら?」
 この場にいる6名全身揃って水着になっていた。
 立案者である燦は断言した。
「こっちも美女揃いだと水着で誘惑すれば、魔女が釣れると思ってさ? あと移動手段はサーフボードだから水着のほうが相応しいだろ?」
 同じ性趣向である燦だからこそ分かるトラップのためらしい。
 というか移動手段がサーフボードって燦以外は今聞かされた。
 というわけで、6人はエテルノを追いかけつつ、それぞれが役割を果たしていった。
「マッピングは順調だよ!」
 焔は今まで通過した水路を紙に描いて地図を作成していた。
 マップを描きながら波乗りできるのは体幹の強さを発揮しているのだろうか。
「燦、ごめんなさい。やっぱり空を飛んだほうが早いかも」
 シホは海面スレスレを低空飛行して移動開始。
「炎で追い詰めるも、氷で水路を凍結するにしても、あんまり離れすぎると水に戻っちゃうから、判断力が求められるわね。ハンドサインでも決めておこうかしら」
 爛の発案で6人はハンドサインを決めて情報伝達速度が格段に上昇した。
 燦は所持している黒曜石の杖のような黒蛇を水面に放つ。
「蛇は泳ぎも上手い。先回りできる別ルートがないか調べさせよう」
 黒蛇は激流に乗って先行してゆくと、すぐさま産の下へ舞い戻る。
「どうやら左側の分岐で魔女と島長との距離をかなり差を縮められるらしい」
 その言葉に従い、全速力で進んでゆくと……
「ねえ! あれって魔女よね?」
 ルルチェリアが指差す方向に、ボロボロの魔女が渡し船を漕ぐ姿を発見する。
 島長のジッタも一緒だ。
「よし、黒蛇の情報にあったレバー類で水流が変わるギミックを駆使して、逃走の流れを逆流させるぜ」
 燦は風の精霊の加護を受けた短剣『アークウィンド』を振り抜くと、衝撃波が壁のレンガの一部を押し込む。
 轟音と共に流れが逆巻き、激流は一気に後ろへ戻ってゆく。
「ルル、ここの水路を塞いでおくと追跡が楽になるかもしれません! 私たちが流されないように!」
 シホの願いに応えるべく、ルルチェリアが動く。
「わかったわシホ、やってみるのよ。こんな時こそ、この子たちの出番よ! 大きくなりなさい!」
 ユーベルコード『|お子様幽霊たちは成長期《ゴーストキッズジャイアンツ》』で、ルルチェリアに付きそう子供たちの幽霊を合体させて巨大化させる。
「みんなの通行の邪魔をする水流を塞いじゃうわ! ついでに魔女の逃走経路も塞いじゃうわよ!」
 完全に水路の分岐を巨大幽霊で塞いでしまえば、あれだけ荒々しかった水面がたちまち穏やかになってゆく。
 すかさず焔がユーベルコード『フォックスファイア・|弐ノ型《ツヴァイ》』で追い立てる。
「絶対外さない――いっくよー!」
 10秒の集中と、全妖力で生成した焔の弓矢によって聖なる灼熱の一矢を放つ!
 炎の矢はエテルノのこめかみを抉って焼き焦がす!
「っ――!」
 直撃をギリギリに回避したが、髪に引火した炎に慌てるエテルノ。
 そこへ爛がすかさず追撃を始める。
「知らない? こういうのもあるのよ」
 渡し船の周囲が一瞬で凍り付く!
 ユーベルコード『|乖炎戯・魂魄凍結《カイエンギ・コンパクトウケツ》』は射程内116mの無機物を炎または氷に変える。
 水路の水は無機物なので、一瞬で凍結して渡し船の移動を封じてしまう。
 ハンドサインも大活躍だ。
 そのハンドサインを見て、テフラも水面を更に凍結させようとユーベルコードで氷の精霊を呼び出した。
「オブリビオンはみーんな凍らせてきてください! 妖精さん……頼みましたよ♪」
 野生の勘で最適な場所凍結させてゆくテフラ。
 あっという間に猟兵達と魔女の船が氷で歩いてゆける程の厚さの氷が張っていった。
 燦はサーフボードから降りると、冷える足元を我慢しながら叫んだ。
「永劫の魔女エテルノ。見ろよ、水着の美女が勢ぞろいだぜ。島長よりもアタシたちと楽しいことしない?」
 この誘惑にエテルノが一気に不機嫌になる。
「ジッタへの想いは安い誘惑で心変わりするくらい薄っぺらくないわよ!」
「……だろうな。お前が本気を出せば、ジッタを完全に時間停止することだってできたはずだ。でも、時間停止しても魂の劣化は免れない。……時間停止を使ってないのが、お前の愛の証明だ」
「ねぇ、それを分かってたなら水着姿になる必要あったのかしら?」
 シホの突き刺すツッコミに苦笑いを浮かべる燦だが、めげずに説得を続ける。
「アタシはエテルノを骸の海の呪縛から解放したいんだ。自由になって、いろいろな世界を見てみないか? 其れこそ色々な出会いがあるはずだ」
「駄目。私はジッタがいいの。それ以外は却下よ却下!」
 途端、水路全体が迷路となって猟兵達とエテルノ、そしてジッタを包み込む!
「もういい! これだけはやりたくなかったけど! ジッタの時間を止めて、お前たちも止めて、あの監獄で永遠に暮らすわ!」
 逆上したエテルノが永劫美術館を顕現させる。
 彫刻像のように飾られているのは、かつてこの美術館に閉じ込められた哀れな犠牲者たちだろうか。つまり、このままでは猟兵達とジッタも『展示』されてしまう。
 エテルノがジッタの手を引いて駆け出してゆく。
「もしもここから出られたら、さっきの話を考えてあげるわ!」
 徐々に体が重たくなってゆく猟兵達は、急いで脱出を試みる。
「出口は1つしかない。そしてエテルノはああ云ってるが多分ジッタと一緒に脱出するために出口へ向かってるはずだ。だったら、聞き耳を立てれば方角が分かるかも」
 燦が狐耳を立ててエテルノの足音を聞き拾う。
 ハンドサインで美術館の奥へと進む6人。
「わ、私もお役に立ちます……!」
 テフラも兎耳をぴんと立てて足音を聞き拾おうと頑張る。
「時間停止は呪いみたいなものなら、聖なる祈りと結界で対抗できるかも……」
 シホが自身の祈りで時間停止効果に抗う。
 強力な聖なる力に守られた6人の身体が急に軽くなる。
「やったわね! さあ、先を急ぐわよ!」
 爛がシホの手を引いて足音のする方向へ向かってゆく。
 シホは意識を集中させているため、誰かが彼女を引率しなければならないのだ。
 そして遂に、出口の扉が目の前に現れた。
 燦がドアノブに手を掛け、せーの、で扉を開けた。
「やっと出口だね! 一番乗り~!」
 焔が駆けだしていった、次の瞬間!

「待ってたわ! 死になさい!」

 エテルノが狭い出口の通路目いっぱいに無数の時計の針を発射してきた!
「わわっ!」
 焔は咄嗟に炎のオーラを纏い、花柄の手袋から放出されるエネルギーの盾で時計の針を弾いてゆく。
「だ、誰か助けて~!」
「焔、もうしばらくの辛抱よ! 咲き誇って! 私のエーデルワイス!」
 シホがすかさずユーベルコード『【華霞】儚きエーデルワイスの嵐』で花弁の刃を解き放つ。
「焔ってば、少しは警戒しなさいよ!」
 ルルチェリアは強い口調で心配しつつ、|憑装盾《ゴーストキッズシールド》で時計の針の束を弾き返す。
 猟兵三人の防御で時計の針を押し返すと、ようやく6人全員が美術館から脱出に成功した。
「広い場所ならこちらの有利です!」
 花弁の刃が魔女を八方から襲い掛かる!
 その瞬間、わずかな時間だがエテルノのジッタの間が分断される!
「今だ! 奥の手は最後まで隠しておくものだぜ!」
 燦はユーベルコードで黒蛇を操ってエテルノの足首に石化の毒牙を突き立てる!
 そして燦自身はジッタを奪還すると、ラグビーボールめいてテフラへ全力のパス!
「任せた!」
「え、ええ! えっとえっと……焔さんにパス!」
 ジッタを焔へ投げ飛ばした直後、弾き飛ばされてきた時計の針がテフラの額に突き刺さる!
「動きが……止ま―――」
 テフラの時間は完全に停止してしまった。
 燦はすかさず叫ぶ。
「|テフラのかたき《さすがフラグ建築士ー》!」
 燦はエテルノの身体に飛びついて羽交い絞めに!
 その間にジッタは焔から爛へパス!
「わっ、テフラさんからパスされた……えっと、次の人にパス!」
「へいパスパス! おっきい腕でがっちり掴むわ!」
「わっ! なにそれ! まるで鬼か悪魔……」
「誰が悪魔よ! ルル、パス!」
 ジッタに太い腕をイジられた爛はむっとしながらルルチェリアへパス!
「わっ、ジッタさんがキャッチボールみたいに! ごめんなさい、大丈夫かしら?」
「あ、ああ。実際、魔女との距離が離れているからな……」
「それじゃ、次が最後よ。シホ、シュートするわよ!」
「待った、シュートって、うおお!」
 子供幽霊たちがジッタを掴むと、オーバスローでぶん投げた!
 投げた先は、カバンの口を広げるシホ!
 キャッチャーミットめいたカバンが、大人のジッタを丸呑みしてしまう!
「手荒な救助になってすみません。大変だったでしょう。しばらく中で休んでいて下さい。中には食料もありますので」
 シホの持つカバンはセーフハウスめいた異次元とつながっており、寝食住が完備されているのだ。
 一時的にジッタをその中へ強制収容すれば、あとはボロボロのエテルノの処遇を決めるだけだ。
「既にさっきの蛇の一撃で石化毒が回り始めてる。あと数分すればエテルノは完全に石化しちまう。だから、答えてくれないか、さっきの問いに?」
 燦の問いにエテルノは観念した様子で答えた。
「負けたわ……さあ、殺すなりなんなり好きにして?」
「いいや、殺すというか……エテルノ、アタシとひとつにならないか?」
 これにシホの肩眉がピクリと動く。
「ねえ燦? それはどういう意味かしら?」
「シホの正妻ポジションの独占力が発動してる……」
 爛が揶揄するも、詰められた燦は若干たじたじだ。
「あ、だからさ? オブリビオンを解放するには一度、仮初でも殺さなきゃならない。でも死んだ瞬間……つまり現世と骸の海でもないゼロ地点があるはずなんだ。そこを狙って、彼女の魂をアタシが取り込む」
「……それ、多重人格者になるっていうのと一緒よ?」
 シホがあきれるが、止めようとはしない。
「もう……本当に、お人良しなんだから」
 そんな燦の優しさにシホは惚れたのだから、止める理由なんてないのだ。少々ばかり嫉妬はするが。
 エテルノ自身はこの話に興味津々だ。
「……へぇ? じゃあ、あなたの身体を使えるってこと? 私を取り込んで乗っ取られても文句はなしよ?」
 完全に乗っ取る気満々のエテルノに、燦は優しくハグして耳元に囁く。
「そうなる前に、お前をアタシの魅力でメロメロにしてやるよ」
「馬鹿じゃないの……? でも、嫌いじゃないわ、そういう口説き文句……♪」
 燦がエテルノの首筋を噛んで終止符を打とうとしたとき、エテルノは燦の顔を掴んで強引に唇を押し付けたではないか!
「駄目よシホ! ステイ! ステイよ!」
「でも! でも……! あんなに深くキスを!」
 ルルチェリアが激怒するシホを抑える!
 燦はエテルノの最後のわがままに付き合うように、接吻で彼女の魂を吸い上げた。
 こうして永劫の魔女の肉体は消滅し、天使核だけが残る。
「天使核はフォックステイル号に組み込むよ。アタシ達の絆や美しさがお眼鏡に適うなら、宿縁に力があるなら、核・魂に式神使いの術で船の精霊なりになって留まれねえかな。アタシはもっとエテルノの事を知りたいのさ」
 そう嬉しそうに語る燦の能力に『時空操作(弱)』が加わったのだった。

「はっ! もう終わりですか!」
 残念がるテフラ。エテルノのユーベルコードが消滅したので動き出したのだ。
「あ、なんかシホさんが説教してますね? なんかやらかしたのでしょうか?」
 知らぬが仏と悟ったテフラは、そっとその場から離れようとするのだが……。
「あれ? この黒蛇さんはぁぁぁぁっ♪ ひゃっはああぁぁぁーっ❤」
 テフラは喜び勇んで自ら嚙まれるためにヘッドスライディングすると、恍惚の笑みを浮かべたまま石化してしまうのだった。
「……テフラってば、相変わらず恍惚の笑顔ね。解呪するのは誰だと思ってるのかしら、はぁ……」
 説教が必要な相手が一人増えたことに、シホは頭を抱えてしまうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年09月14日
宿敵 『永劫の魔女『エテルノ』』 を撃破!


挿絵イラスト