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銀河帝国攻略戦㉒~執政官兼科学技術総監戦

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #ドクター・オロチ

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●その名は、『ドクター・オロチ』
「強敵の出現を予知した。ドクター・オロチ、聞いたこと有るやつもいるだろう?」
 机の上に陣取るナイツ・ディン(竜呼びの針・f00509)が集まった猟兵達に問いかける。ドクターオロチ、肩書は銀河帝国の執政官兼科学技術総監。帝国のマッドサイエンティスト。
「現状を説明しておくぞ。実験戦艦ガルベリオンを攻撃、動きを止めたものの再度修復。これはヤツが居ることが確定的になったわけだ。一般の解放軍では勝ち目がないと判断し、解放軍は皇帝の直属の軍勢を抑える。その間に俺ら猟兵がヤツを仕留めるという作戦が上がったわけだな。
 しかもこいつ、どうやら倒しても骸の海からすぐに蘇り、戦艦の中の実験施設の何処かに出現するらしい。俺はそこの一箇所を予知で特定した。直ぐに出撃して、待ち伏せしてもらいたい。」
 ナイツは険しい顔をしたまま説明を続ける。
「ヤツの能力は手の水晶剣による気味の悪い2種の召喚、あとは自身を変質させて攻撃する技を持っている。視えたのがでかい骨巨人と、炎を操る巨大狼だ。どっちも水晶剣をキーに発動してくるみたいだな。更にだ、こっちの攻撃に対して確実に先制して殴ってくる。こっちの技に対応した能力で、かなり痛い攻撃、下手すると一撃アウトだから、しっかりと対策を練っておいてくれ。」
 念入りにナイツが忠告する。それだけ視えた予知が厄介なものだったのだろう。
「よし、準備ができたら出陣だ。負けるんじゃねーぞ!」
 グリモアをくるくる回し、扉を開く。いざ、死地の戦場へ。


竜夢
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 以上テンプレ、竜夢です。注意事項を掲示します。

 ドクター・オロチは、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 かなり厳し目な判定となります。失敗上等、固い決意の下参加宜しくおねがいします。
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第1章 ボス戦 『ドクター・オロチ』

POW   :    ジャイアントカルシウム
自身の身長の2倍の【恨みの叫びをあげる骸骨巨人】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    カリスティックボディ
自身の肉体を【あらゆる生命体を溶解し取り込む緑の粘液】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ビャウォヴィエジャの森のフェンリル
【水晶剣が変形した門から『フェンリル』】の霊を召喚する。これは【炎の体を持つ巨大狼で、爆発を呼ぶ咆哮】や【瞳から放たれる魔炎光線】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

柳生・友矩
あなたがドクター・オロチ...ですか.....。彼を倒したら少しはあのお方の気も晴れるでしょうか...?
俺の恩人の名前を語るのはやめてくださいっ!!
【WIZ】隙を見て相手に空かさず刀を打ち込みます。す、少しでも相手の体力を削ります!!
あ、で、でも反撃をされてしまってはきっと一溜りもなさそうです...。ここは他の方々の援護をメインに動きたいですね...。
っく、俺にもっと力があれば...、ふ、不甲斐ないです....。




「貴方がドクター・オロチ……ですか。俺の恩人と同じ名前とは……。」
「ムシュ?いかにもボクはドクター・オロチだ。だけど~、君のことは知らないな?いや、猟兵だってことはわかるけどね?ようこそ、ボクの研究所へ。でもアポなしはイケないなぁ~、お帰り願おうかな!」
 柳生・友矩(夢見る小さな剣豪・f09712)が剣を構えるやいなや、ドクター・オロチは詠唱することもなく門を開く。
「そ~れ、『フェンリル』~♪」
 門から素早く駆ける巨狼の霊は友矩に飛びかかる。ドクター・オロチは一見、隙だらけのように遊んでいるがフェンリルの霊はそれ以上に強かった。近づくだけで焼けるように熱く、振るった刀を易易と弾き返して友矩を仕留めに行く。
「っく、俺にもっと力があれば...、ふ、不甲斐ないです....。」
 ドクター・オロチにその刃を届かせることが出来ずに撤退する。巫山戯ているようでもやはり強敵。一太刀浴びせるだけでも厳しい強敵である。

失敗 🔴​🔴​🔴​

神宮寺・絵里香
彩希(f12810)と連携。
可能な限りサポートを行う
【WIZ】対フェンリルを受け持つ

≪心情≫
強敵相手だ。持てる技能をすべて使い対応

≪初手対応≫
【破魔の力】【水属性】を纏わせた傘を広げるようにして魔炎を
【武器受け】をして対処。
その後【高速詠唱】からUC発動
≪戦闘≫
今まで戦ってきた炎の精霊との戦闘経験や動物の体の可動域といった【戦闘知識】を
基に敵の攻撃を【見切り】、【破魔】と【水属性】を付与した、UCによって強化された
薙刀での【薙ぎ払い】や突きによる【串刺し】で炎の体を削る。
攻撃は薙刀で【武器受け】して対処
彩希へのサポートは【雷属性】等で強化した短槍の【槍投げ】


月島・彩希
絵里香(f03667)さんと参加
可能な限りサポートを行う

オロチの先制攻撃はどこを狙ってくるかを粘体型の敵との戦いで培った【学習力】に基づく【戦闘知識】と持ち前の【野生の勘】で【見切り】、【氷属性】を込めた短槍で槍投げの要領でオロチの攻撃に対して【武器受け】を行う
氷の魔力による凍結での【マヒ攻撃】で少しでも動きを止めている隙に【残像】と【ダッシュ】力で敵の攻撃の間合いから離脱
すぐさま攻撃体勢を整え、雷迅槍(UC)を用いて高速移動、【野生の勘】で感じ取った最適のタイミングで敵を【串刺し】にするべく加速による速さと【怪力】が込められた【槍投げ】で攻撃
槍に纏わせた【雷属性】魔法にて敵内部から焼き尽くす




「一人で駄目なら二人で!」
 神宮寺・絵里香(雨冠乃巫女・f03667)が現れていたフェンリルの攻撃に対し、傘――水属性を纏わせ、更に破魔の力で強化した『擬槍 蛇乃目』を広げ、魔炎を捌いていく。その隙に月島・彩希(灰色狼・f12810)がドクター・オロチに近づく。
「むしゅ!?だがしかーし、ボクは負けないよ?ぼっよよーん!」
 カリスティックボディを使い、彩希に対して先制攻撃を仕掛ける。
「っと!面妖な!」
 長年の戦闘経験と直感に従い、直撃は避けている。多少攻撃を喰らい、装束やお気に入りのマフラーが嫌な音を立てて溶かされる。だが一瞬の隙きを突いてスライムに対しリーチの長い槍で払いつつ、氷の力を纏わせてスライムの動きを凍らせ封じる。
「むっしゅ!冷た!」
「釣られませんよ?」
 バックステップで一旦下がる。立っていた場所からスライムが床を貫いていた。勘で下がったのは正解だったようだ。
「大いなる水を司りし白蛇の神よ!汝が巫女たるこの我に恵みの雨を与え給え!急急如律令!」
 フェンリルの霊を一旦退け、絵里香は雨雲を呼び出し雨を降らせる。それ自体には攻撃力は無いが、彼女らの力を底上げする神の加護を得た恵みの雨。そして――
「研究所に水気はだめ!め!」
「知らないよ。これでフェンリルも使いづらいね?彩希!」
「準備万端よ、雷鎚よ!狼の牙から逃げられると思わないで……ッ!――雷迅槍!」
 絵里香と彩希は共にずぶ濡れとなった体――水を伝い、雷の魔力を全身に回す。そして、全力疾走、槍を振りかざして投げつける。二本の槍はドクター・オロチの逃げ道を塞ぎ、傷を負わせる。躱された方の槍も濡れた地面を伝い、オロチを痺れさせる。
「ムシュシュシュシュ!!!よくも~ボクに傷をおわせたね!」
 スライムとなって一旦離れ近場の機械を操作する。ぷしゅーっと音を立てて研究所内の空気を回し、乾燥させる。換気扇もあったようだ。
「まだまだこれからというわけですか。」
 アレだけやってまだ元気である。まだ戦は続きそうだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

七篠・コガネ
初めて知る存在ですね、ドクターオロチとやら。何を企んでいるのです?
どのみちオブリビオンなら下手な真似はさせません!

▼先制攻撃
『Heartless Left』で撃ち込みがてら【武器受け】します
武器が巨人の右手にあるなら僕は左腕で受けてやる!
【怪力】で巨人を抑えつつ『羽型ジェット』で少し浮いて
両脚で押し出すように足蹴りしてみます

武器の【一斉発射】でオロチの近くにある瓶とか培養槽とか破壊して
ガラスの破片でも飛び散らかせてみましょう。少し隙を見せてくれれば上出来…
オロチ目掛けて【ダッシュ】!脳味噌目掛けて【クリムゾンティプト】で攻撃
重視するは命中率。切り裂いてやりますよ、ゲロクソめ!


アドリブ、絡み歓迎


シシィ・オクトニーア
あの恐ろしいオロチウイルスを作り出した元凶が相手となれば遠慮は無用ですね。
その企み、一切合切平らげます!
他の猟兵の皆さんと協力して戦いたいです。
相手のジャイアントカルシウムは自身の動きをトレースするためドクター・オロチ本体の動きを注視して動きを予測、【第六感】を使用しつつ回避を試みます。
回避しきれない分は直撃を受けないように武器を使って【怪力】と【オーラ防御】を併用して防ぎ、ダメージは【激痛耐性】で耐えます。
反撃では本体と召喚した敵へ『瞬きの饗膳』を【誘導弾】で命中率を上げつつ使います。特に本体への攻撃に力を入れましょう。
距離が足りないなら【覚悟】と【勇気】を持って【ダッシュ】で踏み込みます!




「ドクター・オロチとやら。何を企んでいるのです?」
 愚直に聞く七篠・コガネ(その醜い醜い姿は、半壊した心臓を掲げた僕だ・f01385)の問いにドクター・オロチはまともに答えるわけもなく。
「むしゅしゅ、敵に教えるほどボクは狂ってないデスよ?」
「知ってますよ。どのみちオブリビオンなら下手な真似はさせません!」
 コガネが背中の武器群を展開すると同時にドクター・オロチが動き出す。
「かもーん、ジャイアントカルシウム!」
 水晶剣をくるんと一回転、ドクター・オロチの背に巨大な骸骨が恨みの叫びを上げつつ起き上がる。
「ク゛チオ゛シヤァァァァ゛!」
 隣に立つシシィ・オクトニーア(金剛石は宝石箱から旅立つ・f03316)はその間もドクター・オロチの動きに注視していた。オロチの右手が小さく、力を込めたことに彼女は気づく。
「右手、来ます!」
 シシィの声に反応してコガネがとっさに左手を構える。振り下ろされる骸の腕。付随する巨大な水晶の剣。
「ぐ、ウッ!ウオォォォォオ!」
 左手、内蔵武器『Heartless Left』で受け止めたものの、相手の馬鹿力で骨――というより金属骨格が軋みを上げる。背中の羽型ジェットを全開で吹かせるも良くて拮抗、何かあれば負けるのはこっちだろう。攻撃に回す余力も無い。
 そして骸骨の左腕が薙ぐように振られる。それをシシィがフォークで抑える。華奢な見た目の割に怪力、オーラも纏わせるが衝撃で彼女の骨にヒビが入る。ーー激痛。必死の形相で耐え抜くも額の汗は止まらない。
「ちょっと、これは食べごたえありすぎですね……?」
「むしゅ、やるねー君たち。じゃ、これならどーかな?」
 右手が緩み、左足が跳ねる。
「させるか!」
 左手をだらんと下げたままコガネは背の武器で一斉掃射、ばら撒かれる鉛玉。オロチが骸骨はビクともしない。左足に蹴り飛ばされ、吹き飛ぶシシィ。――パリン。
「むしゅしゅ、カルシウムたっぷり超健康優良児のジャイアントくんにそんな石ころ――ぱりん?」
 振り返る骨の巨人。連動しているドクター・オロチが振り返ったのだろう。上がる緑の煙。割れ散らかるガラス片。床を伝う不気味な色をした液体。
「戦争も、食事も、よそ見は駄目。」
 吹き飛ばされ満身創痍、掠れる眼を気合開き、敵を注視する。まだ気づかれていない。ならば。
「テーブルマナーを守って美味しく、おもてなし、させていただきます……!」
 呟くように詠唱し、ナイフとフォークを外側から弧を描くように放つ。『瞬きの饗膳』。精密な操作は出来なかったが、数本は骸骨の隙間を縫うように通り、オロチの腕に刺さる。
「むしゅっふっ!」
「胴ががら空きだ、ゲロクソめ。」
 コガネがドクター・オロチ目掛けて駆け寄り、フード下の脳味噌目掛けて右手振り翳す。
「悪い事はさせん!――クリムゾンティプト!」
 素早く、正確な一撃。とっさにドクター・オロチも下がるも伸びた鉤爪はその脳を掠め傷つける。
「いった、いったい!ボクの大事な頭脳に何してくれちゃってるの!?口調もなんか変わってるしぃ!」
 集中力が切れたのか瓦解し消滅しはじめた骸骨。ダメージは着実に与えているが、猟兵たちの傷も深い。最後まで立ち残るのは――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

キギ・レインメーカー
【行動方針】
■フェンリル対策
待ち伏せ状態から「迷彩」で「目立たない」ようにしようか、見られなきゃ魔炎光線はあたらないだろうし
爆発を呼ぶ咆哮は爆発で危ないのは「衝撃波」だね、「衝撃波」の発生が見えたら「逃げ足」で安全場所に退避、基本的に逃げ回るよ

攻撃は「零れる雨」と「毒使い」で毒属性の雨降らしてをフェンリル、オロチに浴びせ続けよう
「属性攻撃」で毒属性を強化とフェンリルの炎「属性」を「攻撃」
雨を降らせ続けながら逃げ回ってひたすら「時間稼ぎ」して毒が回るのを待つよ

待ち伏せの時に味方の猟兵に「毒使い」「毒耐性」「世界知識」を基に使用する毒への抗毒剤を渡して巻き込みを防止
【その他】
連携、アドリブ歓迎です


ハウロン・ナイトフール
さて、異形の頭同士、戯れようではないか

フェンリルの先制攻撃に対しては突撃する…と見せかけて幻影と自らの匂いが強く残っているモノ(洗ってない古いローブと自分そっくりのカボチャ頭)を残す

自らは攻撃範囲から逸れる道筋を特定
視線が偽物に集中している間に戦闘で荒れた地形を利用して物陰等を経由し、身を潜めて移動
この時コードをいつでも発動出来るようにしておく

倒したように思わせ、死角から【呪詛】属性を纏った死霊幽戯でだまし討ちを行うとしよう

ランタンの能力でフェンリルとオロチに恐怖を与えつつ、其処から生じた隙を縫うよう攻撃させたり、纏わりつかせて身動き出来なくさせよう

恐怖心だけでも植え付けられたら幸いだよ


大神・零児
遮蔽物などを利用し身を隠しながら「ダッシュ」で動き回り、「残像」を作りミスリードを誘いながら、敵の死角に入り込むよう意識して動く

フェンリルとオロチの動きにも注意しながら「第六感」「野生の感」も併用して攻撃の予兆を「見切り」、「武器受け」と「オーラ防御」で防ぎながら、魔炎熱線を防ぐ動作と同時に「カウンター」で狼型の炎(ゴーストウルフ)を放ち、それを全て「ダッシュ」させて立体的に動かし「残像」を発生させ撹乱、死角から回り込ませた炎で「2回攻撃」

攻撃後の硬直を狙う作戦だ

(悪夢でみた奴は、異界の奴のようだった。「脳みそ」「水晶剣」「緑粘液」、奴のUCのような存在も…)

(アドリブ&共闘歓迎)




「むっしゅー!、じゃなかった、むっきー!ボクもう怒ったよ!怒っちゃったよ!もっかい『フェンリル』ちゃん呼んじゃうんだからね!」
 水晶剣を地に突き刺し、ゲートを開く。白い炎が渦を巻き、巨狼の霊が姿を現す。その眼には恨みの炎が灯り、音にならない咆哮を上げ、空間が爆ぜる。
「さて、異形の頭同士、戯れようではないか。あーでも、ケダモノはご遠慮願うかな?」
 カボチャ頭のハウロン・ナイトフール(戯れ嗤うネクロマンサー・f02249)が笑う。まあ元々笑った顔をしたカボチャなのだが。そのカボチャが笑みを浮かべながら棺を背負い突撃する。
「むしゅ?無謀無謀なり!『フェンリル』ちゃんやっちゃいなさい!」
 暗く濁った瞳から魔炎光線がハウロンに降り注ぐ。悲鳴を上げる間もなくその無慈悲な光はカボチャを貫き、黒いローブを燃やし尽くす。
「むしゅしゅしゅしゅー!さー次はそこの君だよ?」
 向けられた視線の先には大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)。そして視線から死線が、光線が放たれる。
「おわっと、急なのは勘弁してくれよな!」
 持ち前の反射神経と機動力で飛び退き、物陰に隠れ機を伺う。
「おやぁ?犬が尻尾巻いて逃げるんですか~?」
 ケラケラと笑うドクター・オロチ。ここで出るのは愚策。額に青筋を立てながらこらえる零児。そして見つからぬ獲物に業を煮やしたフェンリルが咆哮を上げる。爆発する研究所。衝撃波が床を剥ぎ、ガラスを割っていく。そしてその衝撃波は隠れていた猟兵たちにも襲いかかる。
「怖いけど、行くしか無いかな。」
 キギ・レインメーカー(オラトリオの探索者・f02371)が駆け出す。それを見逃すフェンリルでもない。すぐさま魔炎光線を放ってくる。
「ひえぇ~、遠慮なく逃げるんだよ~!」
 すぐさま別の物陰に隠れる。イライラの募るフェンリル。ケラケラ笑っているドクター・オロチ。しかし死の影はすぐそこに。
「さぁ、ゲームを始めよう。私を飽きさせないでくれよ?」
 血塗れのカボチャが飛んでいた。明確な呪詛と殺意をもって。カボチャ、カボチャ。あのカボチャ頭は死んだはずではなかろうか。
「種明かしはしないよ?さ、遊ぼうか。」
 ハウロンは笑う。血塗れのカボチャも笑う。紅く染まったナイフと真っ黒な細紐を携えて。既に失ったはずの恐怖心がフェンリルの中で蘇る。
「『フェンリル』ちゃん、しっかりするんだよ!」
「ごめんね、巻き込んじゃうけど――零れる雨、毒を纏え。」
 ドクター・オロチがフェンリルの様子を見ている隙にキギが詠唱を完成させる。それは毒を撒く雨。無色透明な雫が命を蝕む。霊であるフェンリルや強大なオブリビオンであるドクター・オロチにとっては効果が薄いものの、鬱陶しいことには変わりない。
「だーかーらー!研究所内で水気はだめ!フェンリルちゃんも嫌がってるでしょ!?」
 フェンリルが闇雲に魔炎光線を放ち、暴れている。飛び交う光線は周りの猟兵たちをも遅い、キツイ一撃を見舞う。
 だが毒のせいか、はたまた雨のせいか、やや精度が甘い。かわしきった猟兵が一人いた。
「当たらんよ、負け犬!魔狼、降臨、間抜けな面を噛み砕いてやらぁ!」
 色とりどりの狼の姿をした炎が残像を残しながら飛び交う。その中に混じって飛び交う零児。そして彼の魔炎幽狼がフェンリルを呑み込んだ。
「ぎゃー、フェンリルちゃん!?」
「貴殿も一緒に連れてってやるぞ?」
 血塗れ、マントも焼け焦げたハウロンがジャック・オー・ランタンを纏いながら棺桶を振りかざして――。


 ドクター・オロチは消滅した。いや、オブリビオンであるから完全な死を与えられたわけではない。何れ復活はするだろう。だが現れたらまた倒せばいい。滅びるまで、何度でも。
 満身創痍な猟兵達。だが戦争はまだ終わっていない。次なる戦の場へ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月19日


挿絵イラスト