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銀河帝国攻略戦㉕~待ち受ける陥穽

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●異形の顎
「連日の作戦行動、みんなお疲れさま。早速だけど、急を要する案件があるんだ」
 おぼつかない手つきでディスプレイを操作したテス・ヘンドリクス(人間のクレリック・f04950)が、スペースシップ・ワールドで起こる事態についてを語った。
 帝国旗艦『インペリウム』と『解放軍』のスペースシップは、遂に激突する。
「それでみんなにお願いしたいのはね。帝国旗艦インペリウムに転移して、中をぼっこぼこに破壊して戦力を削いできて欲しいってことなんだ」
 両者の戦闘開始と同時に猟兵がインペリウムの内部に転移。破壊活動を行おうという強襲作戦なのである。『解放軍』の勝利を確実にするため、可能な限り内部を破壊してきてほしいと説明したテスは、ふとぎゅっと顔をしかめた。
「なんかインペリウムの中には、『皇帝親衛隊』とかっていう精鋭もいるんだって。損耗を避ける上でも、なるべく遭遇は避けて戦わずに済ませられたらいいんだけどなあ」
 というのも、『皇帝親衛隊』は強敵だからだ。銀河皇帝直属であり、ただでも強い彼らは皇帝を守るため、本気の命がけで戦いを挑んでくるだろう。
 急いでいる時にそんな手合いと戦うのは割に合わない、と語ったテスは、笑顔でグリモアを起動し猟兵たちを送り出した。
「じゃあ始めるよ。みんな気をつけてね!」

 全てが計画通りに進んでいた。
 けれど猟兵たちがグリモアによって転移し、『インペリウム』内へ現出したその時。
『お待ちしていました、猟兵諸君』
 慇懃に一礼して両手の関節を鳴らしてみせたのは、隙なくスーツを着こなしながらも頭部は異形という人物だった。オブリビオン――恐らくは先ほどの話に出た皇帝親衛隊だ。だが何より問題なのは、敵が明らかに「こちらを待っていた」ことだった。
『驚いた顔ですね。接待を受けるのは初めてですか? 一度直接出迎えたいと思っていたので、今回はいい機会でした……さて』
 待ち伏せされていた。だが何故、どうやって。慄然とする猟兵たちへ、長身のスーツ姿が床を蹴る。
『早速ですが、死んで貰いましょう!』
 迎撃するしかない。インペリウム内部の破壊どころではないが、親衛隊の戦力を削ることができるなら、それも充分な戦果となるはずだ。


六堂ぱるな
 はじめまして、もしくはこんにちは。
 六堂ぱるなと申します。
 拙文をご覧下さいましてありがとうございます。

●ご注意!
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

●状況
 皆さまには旗艦インペリウムへの転移で破壊活動をして頂く予定でした。
 しかし行った先では皇帝親衛隊が待ち受けていたという状況です。明るく、ある程度広いスペースへ転送されているので、戦闘に不自由はありません。艦内の破壊はおいといて、親衛隊員の撃破に集中して下さい。
 撃破さえできたら安全な場所まで退避したのち、テスが皆さまを回収致しますのでご安心下さい。

 皆さまのご参戦をお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『地獄宇宙人アビ星人』

POW   :    宇宙地獄近接格闘術
単純で重い【宇宙マーシャルアーツ 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    宇宙地獄超次元殺法
【短距離テレポートを駆使した近接格闘術 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【超高速連続攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    宇宙地獄プラズマ弾
【掌から100,000,000℃の光弾 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠砲撃怪獣・ガンドドンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ステラ・ハーシェル
待ち伏せか……白城艦隊も転移への訓練をしていたのだ。皇帝、それも親衛隊ともなれば転移に対して待ち伏せも可能と言う訳か……。だがこちらも【覚悟】を持って来ているのでな……この程度では動揺はせん。

【ヘール・ボップ】の速度、【騎乗】で敵に突貫する。目的は味方が立ち直るまでの時間稼ぎ。敵の攻撃は【見切り】、【残像】、【騎乗】で回避を試み、同じく【見切り】で敵の隙を【フェイント】を交えた【早業】による【剣刃一閃】で【殺気】を乗せて攻撃。味方が立ち直り次第共闘し、【2回攻撃】で追撃を行う。それまでは攻撃を回避し、注意を引く事に専念する。

「私の名はステラ・ハーシェル……少しの間付き合ってもらうぞ……!」


ドロレス・コスタクルタ
気構えに差があってますい状況ですわ。
何としてでも流れを取り戻さなくては。

「短期決戦です。一気に畳みかけますわ!」
疑問や衝撃を押し潰して見るからに凶悪な愛銃を
【クイックドロウ】しUCを発動。
弾倉はサイキックによるテレポートで補充するので残弾を気にせず
【戦闘知識】で戦況を分析、【2回攻撃】【鎧砕き】で攻撃。
自身の攻撃が味方の連続攻撃の起点や繋ぎになることを意識する。

「敵の次位置を予測し撃つ」「敵が狙わないと予測される場所に身を置く」
ことを連続的に繰り返し格闘と銃撃を仕掛ける。
飛んだり跳ねたりという派手な動きはロスが多いので使わず、
ゆっくりと移動し時には立ち止まって敵の狙いを外す。

※アドリブ歓迎です


エダ・サルファー
(相手が待ち受けていたことに驚きつつ、気を取り直して)
……んふふっ、なるほど、格闘タイプの宇宙人さんか。
不謹慎だけど、同じく格闘術を修める者として、ちょっとワクワクしちゃったよ。
ひとつ、命懸けでお手合わせ願おうか!

相手が格闘を得意とする者だとわかっている以上、こちらも拳で挑むのみ!
一気に距離を詰めて、格闘戦を仕掛けるよ!
相手の格闘術による攻めを、こちらも格闘術で避け、受ける!
そして隙あらば聖拳突きを叩き込んでやる!
さあ行くぞ!我が家に伝わる格闘術も、宇宙の格闘術に引けを取らないってところを見せてやるよ!



●死闘の始まり
 ジャケットの裾を翻した男の、半身の姿勢から繰り出される拳撃。最初に直面したのは転移した中でたまたま異頭の人物、アビ星人に近い位置にいた三人だった。
(「待ち伏せか……」)
 攻撃を見切ったステラ・ハーシェル(星屑のサンダーボルト・f00960)は、冷静に思考を巡らせる。白城艦隊も転移への訓練をしていた以上、皇帝、それも親衛隊ともなれば転移への対策もあったのだろう。
「だがこちらも覚悟を持って来ているのでな……この程度では動揺はせん」
 破壊的な拳圧を肌で感じながら紙一重で躱して跳び退く。
 降りかかる拳の直撃は避けられないと悟ったエダ・サルファー(格闘聖職者・f05398)は、むしろ不敵な笑みを浮かべたほどだった。敵が待ち受けていたことに驚きはあったが、一見普通の人間と変わらない拳撃を受ける。途端、全身打ちのめされるような衝撃に息を詰まらせた。のみならず、轟音と共に足元の床に亀裂が入ると軋む音をたてて砕ける。
「……んふふっ、なるほど、格闘タイプの宇宙人さんか」
 不謹慎だけれども、同じく格闘術を修める者として胸が躍る。
「ひとつ、命懸けでお手合わせ願おうか!」
『願ってもないな!』
 応じるアビ星人にエダは【必殺聖拳突き】をまともに叩き込んだ。渾身の一撃は祈りをこめた拳の一撃も揺らいだのみ――が、次の瞬間。
「短期決戦です。一気に畳みかけますわ!」
 敵のこめかみにドロレス・コスタクルタ(ルビーレッド・f12180)愛用の怪物のような銃の銃口を押し付けた。至近距離から一発、反撃の肘打ちを舞うようにぎりぎり回避してもう一発ぶちこむと、親衛隊員といえど勢いを殺し切ることはできずにたたらを踏んだ。その隙を逃さずステラが愛機ヘール・ボップに乗って突撃する。
「私の名はステラ・ハーシェル……少しの間付き合ってもらうぞ……!」
 言葉のとおり、彼女は完全に敵の視野を奪い、注意を惹き始めた。
 転移を見透かされたのか、という疑問も衝撃も胸の裡で押し潰し、ドロレスは派手な動きを控えロスの少ない着実な動きで距離をとった。
あの威力の至近距離攻撃をまともに食らったらどうなっていたか。敵味方の気構えに差があるのはまずい状況だ。流れを取り戻さなくてはならない。
 まずは敵の動きを見極めて攻撃の起点か中継となるように。
 ヘール・ボップに乗り、至近距離でフェイントを駆使することで、ステラはアビ星人の意識を掻き乱した。機動性も重量もあるヘール・ポップの突進とステラの斬撃は敵も無視できない。
『連携行動がお得意のようですね』
 時折敵の攻撃が仲間をかすめそうなら、死角になる位置からドロレスが銃撃を仕掛けてタイミングをずらした。そして小回りのきくエダが巨躯のアビ星人を翻弄する。
「さあ行くぞ!」
『むうっ!!』
 組みついて巧みに投げを仕掛けると、体躯の差から面白いほど思い切りアビ星人は投げられた。打撃系が中心のスキルらしい彼には少しやりづらいようだ。組みつかれないよう距離をとったと思うと、重い打撃を食らわせようと踏み込んでくる。
 ドロレスがビ星人の行動パターンを掴むには、この数分の応酬で充分だった。
「そこに来るのを待っていましたわ!」
『?!』
「戦況を確認………完了。物理演算開始。コード入力『EC-10-044!』」
 アビ星人が驚愕するのもむべなるかな。とんでもない熱量の輝きを手にした彼の頭を、ドロレスの狙い澄ました銃撃が撃ち抜く。と同時に放たれたプラズマ弾は避け切れず、激しい熱量に身を焼かれながらも次弾を敵の脇腹へ捻じ込んだ。
 ばっと血がしぶく中、焦熱の空気を裂いてステラが躍りかかる。紙一重の見切りは健在で、プラズマに残像を焼かせながら迫った彼女は低い位置から【剣刃一閃】を見舞った。鞘走りの音もなく手にしたミルファクはざっくりとアビ星人の腹を割り、更にもう一撃、逆袈裟の斬撃をものの見事に食らわせる。
『さすがに簡単にはゆきませんね!!』
「我が家に伝わる格闘術も、宇宙の格闘術に引けを取らないってところを見せてやるよ!」
 エダの叫びは間近で聞こえた。プラズマ弾を躱してのけた次の一歩、懐へ飛び込んだ小柄な身体に再び必殺聖拳突きを叩きこまれ、アビ星人は苦悶の声をあげた。ステラの斬撃で開いた傷へしたたか追撃を受けた形だ。
『おのれ、猟兵……!』
 初めて親衛隊員たる敵の口から怨嗟の声がもれた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

樫倉・巽
相手が強いのであれば問題は無い
俺は強い相手と戦うために、強くなるために生きているのだからな

挨拶をされたのならこちらも名乗る
「俺は樫倉、ただのトカゲだ。ひとつ相手をしてもらおうか」

【蜥蜴剣術無天流】で戦う
力には力を、威力を重視して剣を振る
上段に構え敵に圧をかけながら時を待ち、機が熟したら裂帛の気合いとともに間合いを詰め、心を無にして剣を振り下ろす

小賢しい手をとる相手ではないだろう
ならば胆力の勝負となるだろう
心折れずに前に出続け相手の額を割る
覚悟を決め進むだけ

守るべき世界
守るべき仲間
端を切って守るだけ

地を這うトカゲの誇りを持っておぬしを討つ
どちらが早いか、どちらが強いか命を賭けて比べあうとしよう



 立ち上がったアビ星人は一時の激情を飲み下したようだった。息を整えネクタイを緩める彼へ、砂塵渡りを携えた樫倉・巽(雪下の志・f04347)がおもむろに声をかける。
「俺は樫倉、ただのトカゲだ。ひとつ相手をしてもらおうか」
『……我が名に意味はなく、偉大なる皇帝をお守りする親衛隊の一に過ぎませんが。ここへ来られた以上はお相手しますよ』
 身ごなしをみれば相手に足る腕はあると知れた。ならばいい。強い相手と戦うため、強くなるために生きている。
「地を這うトカゲの誇りを持っておぬしを討つ。どちらが早いか、どちらが強いか命を賭けて比べあうとしよう」
 守るべき世界、守るべき仲間がある。端を切って守るだけ――。
 砂塵渡りを上段に構え圧をかける。威力へと大きく傾けた【蜥蜴剣術無天流】は、あとは機が熟すのを待つだけだ。アビ星人も無言のまま集中を高めていく。
 小賢しい手をとる相手ではないだろう。最後は胆力がものをいう。
「恰!」
『はあっ!』
 裂帛の気合いとともに振り下ろした砂塵渡りが敵の眉間を割る手応えを、巽は確かに感じていた。人とは違う骨を感じさせながら振り抜いた刹那、鳩尾に途轍もなく重い打撃を捩じこまれる。
 一瞬で通路の天井へ叩きつけられると、衝撃の余波で耳障りな音をたてて天井も砕けた。臓器が捩れた感覚に嗚咽がもれ、歪む視野に血を撒いてたたらを踏む敵が映る。
 砂塵渡りを握る手に力をこめ、落下にまかせて巽は再び斬撃を繰りだした。残像を交えた頭上からの斬撃はアビ星人の肩口を捉え腹腔まで一気に斬り下ろし、なんとか受け身を取って床を転がる。
『ぐっ……おおお!』
 叫んだアビ星人はしかし、次の瞬間巽の眼前に転移していた。拳の連撃が顔面に立て続けに打ちこまれる。一瞬の間隙をみて跳び退いたが足元が覚つかない。
 大きく息をついた巽だったが、尚も砂塵渡りを構え直した。再び互いに距離を詰める。
 心折れている暇などない。覚悟を決めて前へ進むだけだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

野良・わんこ
【ワイルドハント】
「その時遅く、かの時早く、野良わんこ見参!!」
登場と同時に覚醒心基発動。能力を底上げ。
宇宙プラズマ弾に対してサイキックウェーブ。捉えられなくとも軌道は反らすくらいならば。反らした先で船を破壊できればなおよし。
後はそのまま前衛として戦闘に参加。「傷をえぐる」で既につけられている傷口を広げるようにダメージを与えていく。
スキあらば「武器落とし」「目潰し」とサイキックウェーブ、サイキックブラストの組み合わせで相手の行動を阻害する。一瞬でも動きを止めることができれば致命的な隙になる。
「ええっリダンちゃんの股の下なんだか臭いんですけど……リセッシュしていいですか?」(股の下に潜りながら)


水貝・雁之助
【ワイルドハント】

昔の僕みたいな思い誰にもさせたくはないし確実に勝利を掴む為頑張らないとね
お前達には此れ以上奪わせないさ

WIZ
【地形を利用】し壁や丸太を蹴って移動、敵の攻撃で破壊された瓦礫を投擲し此方に意識を向けさせる囮としての動きをしたり攻撃の際に瓦礫の粉を舞い上げて攻撃と共に目潰ししたり丸太を盾にしたりする


又、旗艦の壁、施設等を盾にし敵の攻撃がめり込む様に誘導し動きが少しでも鈍る様にしたり敵の旗艦が破壊されるよう【敵を盾にする】戦い方を心掛け動く

攻撃の際は味方の攻撃が当り易い様に味方の攻撃のタイミングに合わせたりGスプラッシュで攻撃のついでに周囲を自分達にやりやすい地形になるよう塗り潰す


ニコリネ・ユーリカ
【ワイルドハント】
どれだけ強い相手かは分からないけど、見たところ私達が勝っているのは人数。
ここは猟団員の連携の見せ所ね!
間を置かず、手数を活かした攻撃で息切れさせてあげましょう!
遠近の距離を違えた布陣と攻撃、全部躱せるかしら?

WIZ
あんな熱量の光弾、掠っただけで死んじゃう!
ここは「エレメンタル・ファンタジア」で水の壁を作って、
光の屈折角度を変えて命中をズラせないかしら。
当たらなければどうということないし。

戦闘中は神出鬼没の相手を警戒して、仲間を包むように水の防御壁を維持。
艦内の破壊は地形を破壊する親衛隊員さんにお任せして、今は戦いに集中、集中!

貴方も単体でなければ、私達をやっつけられたかしら。


白斑・物九郎
【ワイルドハント】
「ワイルドハントのお通りっスよ」

●POW
中・遠距離で立ち回る仲間へ機を稼ぐべく、付かず離れず近接格闘戦
特にリダンの前衛として立ち、彼女のコード使用時には発声を通させるのにドンピシャな位置取りを期す

▼【野生の勘】
地形破壊級のデカイ一発が来る瞬間の到来の察知と、その回避の為に勘を集中

▼【地形の利用】
荒谷の丸太召喚後は、丸太を攻撃回避・防御用途の遮蔽として活かすよう機動

▼【グールドライブ】
敵の出血に対しては【傷口をえぐる】攻撃で【吸血&生命力吸収】
仲間の出血に対してはそっと触れ【吸血】のみ
他者の血の獲得(自己強化)を累積させた後【怪力】込の【手をつなぐ+グラップル】で腕を獲りに行く


リダン・ムグルエギ
【ワイルドハント】
宇宙を関する技を持ってるコイツのデザイン
気になるわ、宇宙山羊として

事前に対光弾を想定した目の防御用に
防具改造・アートで作ったゴーグルを配るわ

葉巻に火をつけ早速コードを発動
苦手だけれど前線へ飛び出すわ
「アタシは右よ?ぶっちーは壁際、わんこちゃんは股の下よ
「ここで戦ってる5人に敵うかしら
毒と催眠術はアタシの得意技術
ぶっちーの勘の言葉に合わせて逃げ避けしつつ
コードで仲間の場所を誤認させたり
ニコリネさんを意識外にする事で安全を確保

「くっ、右に穴が…
仲間が攻撃を叩き込める位置を「アラヤさんの技の穴かつリダンに攻撃可能な場所」と誤認させる事で敵のテレポートを誘発
だまし討ち連携攻撃も狙うわ


荒谷・つかさ
【ワイルドハント】
前衛として直接戦闘を担当

右手に風迅刀、左手に零式・改二を装備。
接敵するなり即座に【荒谷流乱闘術奥義・明王乱舞】を発動し、
大悪魔斬「暁」及び刃噛剣、そして無数の丸太を召喚。
攻撃対象を「味方のいる場所以外の空間全て」と指定し、蹂躙する。
空間そのものを攻撃対象とすることで敵の行動に対し即座に打撃を与えカット出来る状況を作り、自由に動かさせない。
戦闘中は可能な限りUC発動状態を維持し、敵を射程内に捉え続けるように動く。
加えて「属性攻撃」で風の刃を放ち牽制し、敵の攻撃は零式・改二で「武器受け」することで防御。
隙を見つけたら「怪力」「鎧砕き」技能を乗せた零式・改二の一撃を入れに行く。



 激闘が続く旗艦『インペリウム』の艦内は惨憺たる有様になりつつある。多数の猟兵を相手どることとなったアビ星人にも疲れは見え始めていた。手ひどく裂けたスーツのジャケットを脱いでフロアの隅へ放る。
「その時遅く、かの時早く、野良わんこ見参!!」
 人と同じような視野はあるとも思えないが、アビ星人が首をめぐらし名乗りをあげた野良・わんこ(灼滅者・f01856)に向き直った。宣言と共に彼女の全身の能力が賦活するのも知覚しているらしい。ゆらりと並びたつ白斑・物九郎(デッドリーナイン・f04631)が気負いもなく口を開く。
「ワイルドハントのお通りっスよ」
「お前達には此れ以上奪わせないさ」
 ひょっこりひょっこりと独特の挙動で歩み寄り、水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)が告げた。零式・改二と風迅刀、二振りの刃を携えた荒谷・つかさ(焼き肉担当・f02032)も無言で包囲に加わる。
「宇宙を関する技を持ってるコイツのデザイン、気になるわ、宇宙山羊として」
 物九郎の後ろから葉巻に火をつけながら前へと出てくるリダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)は、独特の香気をまとっていた。
 わずかに後方で敵を視野に収め、ニコリネ・ユーリカ(花売り娘・f02123)は思案する。親衛隊の力量は測りかねるが、だとしても明らかに勝っているのは人数だ。
(「ここは猟団員の連携の見せ所ね!」)
 猟兵の連携を既に味わった親衛隊がどう出るか。
『では、おもてなしをせねばなりませんな』
 血にまみれたアビ星人の掌に目を灼くような光が凝集した。100,000,000℃にものぼるというプラズマ弾だろう。
「あんな熱量の光弾、掠っただけで死んじゃう!」
 ニコリネの悲鳴が響くなか、もはや小さな恒星レベルの光がフロアを一閃する。
 しかし【ワイルドハント】には備えがあった。リダンが作った対光ゴーグルが猟団員の目を守り、鋭敏な野生の勘で避けた物九郎は彼女を伴い退いている。光の軌跡がよく見えることで猟団の対応は十全たるものになった。
「当たらなければどうということないし、ね」
 ニコリネが呼びおこした水の壁が自身と雁之助を守って光を撥ね返し、裂帛の気合で風の刃を撃ちだしたつかさも危険な光弾を相殺する。直撃を避け切れなかったわんこは、迫りくる光弾に咄嗟にサイキックウェーブを叩きつけた。一瞬の拮抗の後に互いを相殺して消えて行く。
「アタシは右よ? ぶっちーは壁際、わんこちゃんは股の下よ」
 仲間に指示を飛ばし苦手ながらも前へ出るリダンは、既に催眠性のある香りを身に纏っていた。言葉に従いながらも黙っていられないわんこが訴える。
「ええっリダンちゃんの股の下なんだか臭いんですけど……リセッシュしていいですか?」
 誰ひとり被弾しなかったことをアビ星人が悟った時には、既に間近にまで接近担当のつかさが迫っていた。
「巻き込まれるのが嫌ならば、近づかないことよ……乱闘術奥義! 明王乱舞、ご覧あれ!」
 【荒谷流乱闘術奥義・明王乱舞】の発動で、彼女の手に大悪魔斬『暁』と刃噛剣が現れた。そしてばらばらと、無数に召喚された丸太が床で鳴り響く。咄嗟に放たれた拳を刃噛剣で受け、『暁』が目で追い切れぬ迅さでアビ星人の胸を切り裂いた。
『ぐっお!』
 勢い余って壁へ激突した親衛隊へ物九郎が肉薄する――かに見せて跳ね、その後ろにいたリダンの発声は真正面から浴びせられる。
「アナタの世界、アタシの言葉でデザインしてあげる」
 【ゴートリック・フォース】はアビ星人といえども違わず効能を発揮した。
「ここで戦ってる5人に敵うかしら。ほら、近くまで来ているわよ」
 目があるのかも定かではない彼がリダンの声に惑わされ、距離のある物九郎めがけ拳は空をきる。もっと近くにいるニコリネのことは意識から除外されているようだ。
「ザ・レフトハンド――【吸血/生命力吸収】ON」
 完全に攻撃タイミングの外れた隙に、胸に刻まれた傷口を物九郎の白い虎縞の刻印が深々と抉った。血を奪われて苦悶の叫びをあげたアビ星人が床を転がり距離をとる。しかしその時にはわんこが追いついていた。
「あっ、こっちの血もなんかヘンな匂いしますしー!」
 リダンに隠れて間近にまで迫っていたわんこの斬撃が傷口を捉えた。深く突き立ったと思うと傷口を広げて斬り開く。
『ぐお、おのれ……!』
 血を撒いて跳ね起きたアビ星人だが、まだ香水の幻惑の中。
「昔の僕みたいな思い、誰にもさせたくはないし。確実に勝利を掴む為頑張らないとね」
 丸太を蹴っては動かし音で注意をひきつけた雁之助は、敵の予想もしない位置から思い切り塗料を浴びせかけた。
「遠近の距離を違えた布陣と攻撃、全部躱せるかしら?」
 間をおくことなく、手数を活かした連携攻撃が【ワイルドハント】の強みだと、ニコリネは知っている。万が一、偶発の攻撃から仲間を守るため、彼女は制御の難しい水の壁を操り続けていた。
 猟兵たちの位置を測れないままのアビ星人が移動するたび、雁之助が丸太を蹴って回りこんでは撹乱を繰り返す。瓦礫を巻き上げて浴びせられる塗料は敵の体を蝕む一方、ゴッドペンターたる雁之助の能力を底上げしていった。
 瞬間移動で距離を詰めて放たれた拳は彼を捉えられず、伸ばした腕を物九郎がむんずと掴む。血を奪い力を増した物九郎はそのまま肩まで鷲掴みにし、同時に投げをうつように身体を沈める。ごり、と鈍い手応えのあと。
『ぐあああああ!』
 右腕をだらりと垂らしてアビ星人が叫んだ。骨はもちろん筋もまとめて断裂させられ、使いものにならなくなったのか、よろめきながらも左手一本で構える。その途端、構えた腕を打ち払われると同時に、激しい高圧電流が彼を捉えた。
『……!』
 声も出ない一瞬を耐えぬいて、ふらつく足を踏みとどまらせたアビ星人だった、が。
「くっ、右に穴が……!」
 リダンの叫びに導かれるように視線が右へ引き寄せられる。重い斬撃を叩きこんでくる巫女装束の女が隙だらけの構えを見せていた。あの目くらましめいた攻撃はこのためか?
 カバーにこのキマイラが来るのなら仕留めるチャンスだ。
『くらえ!!』
 ――それがリダンによる幻であったと、その時までアビ星人は知らなかった。
 香水の香りが遠のいて、アビ星人の目の前に迫っていたのはつかさだ。何が起きているのかわからない彼の拳を零式・改二で真っ向から受け止めると、動きの止まった体に逆袈裟気味に巨大な刃を叩きつける。細い肢体に見合わぬ膂力を乗せた斬撃は腹腔から胸へ、空間ごと両断せんばかりにアビ星人を切り裂いた。
『げはっ……!』
 まだだ。呟いて立ち上がる親衛隊員に問いかける声があった。
「貴方も単体でなければ、私達をやっつけられたかしら」
 ニコリネの声を聞いて改めて、すぐ近くに彼女がいたことを思い出す。そう、彼らは六人だった。既に彼女の前にはわんこが位置どり、攻撃を叩きこめる状態ではない。
 もはや劣勢極まるアビ星人は、だが、まだ戦いをやめようとはしなかった。
 六人から距離をとり、香水の影響から逃れ立て直そうと図る。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

ユーフィ・バウム
皇帝親衛隊!
こちらの手を読んでいたというなら、
あなたを倒すのみです!

仲間の猟兵との連携を意識し戦います
たとえ親衛隊でも、1人ならば必ず隙はある
隙を窺い、【力溜め、盗み攻撃】で打ち込む
懐に飛び込んだなら、〈トランスバスター〉

宇宙地獄近接格闘術との手合わせ、武人として
きっと楽しいです、が
まだ自分の未熟さは知っているのでけして無理はせず、
仲間の動きに合わせ攻撃を叩き込む
敵の狙いや癖など、知りえたことは仲間に周知していく
自分が苦手と思われる宇宙地獄プラズマ弾の予備動作など分かれば注意

あと少しで押し込めそうであれば、
【捨て身の一撃】の、〈トランスバスター〉

倒せたなら、きっと勝利の勝どきを。

※アドリブ歓迎


ワン・シャウレン
ふん、出迎えご苦労じゃの
読んでおったというならそれも構わぬ
どのみちお主も倒すに変わりはないのじゃからな

身のこなしからいってやるようだの
こちらも格闘戦で張り合ってくれる
柔よく、と出来れば良いが精々断たれぬよう気をつけねば
他の参加者とも無論協力しよう
技能は見切り格闘系に念動もフルに用いる

光弾には気付き次第距離を取る他ないが直撃を避けるは大事じゃ
短距離テレポートは概ね死角を取るか、正面から意表を突くかしかあるまい
距離を飛ばそうが格闘に違いないとなれば測れぬとは思わぬ
第六感も信じ、正面ならば迎え撃ち、なければ前へと躱そうぞ

打ち合い、好機は逃さず連ね流星を叩き込みに行く(アドリブ歓迎)



 腕一本を完全に奪われたことでアビ星人の戦意が折れていないのは、ワン・シャウレン(潰夢遺夢・f00710)から見ても明らかだった。でなくば、こうも火を噴くような気迫は感じまい――それが足掻きであっても。
「ふん、出迎えご苦労じゃったの。わしらの動きを読んでおったというなら、それも構わぬよ」
「ええ! ならばあとは、あなたを倒すのみです!」
 一人ならば必ず隙はある。倒す術も。ユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)も力強く頷き、シャウレンと反対位置から挑みかかった。左右からの挟撃は敵が決して油断ならぬ相手だからこそ。
『我が命は偉大なる陛下の御為に!』
 二人の動きを見定めたアビ星人の左拳はユーフィめがけ唸った。己へ向かって破壊的な拳が迫るのを感じながら、ユーフィは先ほどからの敵の動きと比較する。
「近接です!」
「柔よく、と出来れば良いがな!」
 弱ってはいても身のこなしから見るに傑物だ。シャウレンの念動力を乗せた打撃がアビ星人の拳の軌道を逸らし、あおりをくった壁が砕け散った。
 揺らいだ上体を引き寄せざま、背骨を折らんばかりの打撃から始まる連撃。【連ね流星】の名の通り、連なるような残像はアビ星人に反撃を許さない。鳩尾を抉るような拳の一撃から回転して顔面への肘、のけぞる顎への蹴りあげまで、老練ですらある技の流れは友たる老拳士の秘奥を模したるものだからこそ。
 まともに連撃を食らったアビ星人は、既に脆くなっていた壁をぶち抜き転がった。一部屋貫通した体がかき消えたと思うと、追撃に出ようとしていたユーフィの眼前へ現れる。
「くっ……?!」
 重い打撃が彼女を襲った。かなりの戦力を削いだはずだったが、親衛隊を務めるだけに一撃の重さは相当で――それでも、左腕一本からの打ちこみからの膝蹴り、回転しざまの回し蹴りでユーフィも吹き飛び、艦内の壁にめりこんだ。
「少ししぶと過ぎんか?!」
 愚痴をこぼしながらのシャウレンの回し蹴りが、アビ星人の背に叩きこまれる。
『けはっ!』
 のけぞりながらも反撃のため敵が振り向きかける一瞬。ユーフィはかすかに笑った。
 死力を尽くしあう勝負のスリル。けれども武人としての楽しさに耽溺することは叶わない、己の未熟さも知っている。
 多少のダメージは覚悟の上。溜めた力も上乗せし、身を翻しかけているアビ星人へ向けて拳を固めて叫んだ。
「行きますよぉっ! これが森の勇者の、一撃ですっ!」
 豊かな胸を揺らして半身を捻りながら放った渾身の拳は、アビ星人の鳩尾めがけ打ちこまれる。骨が砕ける手応えを感じながらの一撃は、今度こそしたたか急所へ入り。
 どぼっ、とにぶい音をたてた男が壁に叩きつけられ、ずるりずるりと滑り落ちて膝をつく。そして抗おうとしても遂に、立ち上がることはできなくなっていた。
『陛下……我が失態、お詫び……致しま……』
 絞り出すようにそう言って、崩折れたアビ星人は動かなくなった。あくまで銀河皇帝にのみ捧げられる彼の忠心は、報われることはあるのだろうか。
 痛みに咳き込むユーフィに肩を貸して瓦礫の中から共に歩み出ながら、シャウレンがくすりと笑った。あの状況で捨て身の一撃とは。
「しかし無茶をしおったのう」
 照れたような笑みを返したユーフィは、敵の打倒を告げる勝ち鬨をあげる。
「皇帝親衛隊の一人はここに倒れました! これは猟兵全員でもぎ取った勝利です!」
 そこここから猟兵たちの呼応する声があがった。

 銀河皇帝の親衛隊員を倒すという戦果をあげた猟兵たちは、もはや戦力たりえない旗艦『インペリウム』を後にした。
 今も仲間の猟兵たちは銀河皇帝を相手に激闘を繰り広げている。
 スペースシップワールドでの戦争も、徐々に終局へ向かいつつあるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月21日


挿絵イラスト