アルカディア争奪戦⑨〜たびだちちのひ
「皆さんっ、ありがとうございますっ!」
造花で飾られた横断幕が張り付けられた壁の前で一人の超人が感極まったように頭を下げた。ここはスーパーよいこランドのきのこを食べて育った超人「スーパーよいこ」たちが住む浮遊大陸にある村の一つ。
「なんの、なんの」
「そうそう、ここだっていつ奴らが攻めてくるかわからないわけだしな」
この浮遊大陸は今、マグナ聖帝国へ侵攻をかけられており、これはマグナ聖帝国に抗う戦いへと出立する決意を固めた一人のスーパーよいこがを祝う盛大な壮行会であった。何度も頭を下げる本日の主役に村人の一人が気にすることはないというように笑顔で言えば、相槌を打った別の村人が補足する。その両者の視線が旅立つスーパーよいこの頭を下げるたびに荒ぶる大すぎるおっぱいに向けられていることを、当のよいこは気づかない。こう、村の女性陣は二人へと氷点下の視線を投げつけてはいたが。
「アプリコットちゃん」
と、横断膜にも書かれている名のスーパーよいこはスタイルのよいこでもあった。村の土管におっぱいやお尻がつっかえてしまったりすることが時々起こるぐらいには。このために履いたオーバーオールはダメージジーンズの如く擦れたり破れた場所があり、そのオーバーオールが唯一の着衣でもあった。
「と、言うことがスーパーよいこランドにある村の一つで催されてるようなんですよぉ」
これもブルーアルカディアで起きている大きな戦いの中のほんの一幕にすぎないわけだが、君たちに声をかけたカレン・ソウゲツ(サイボーグのハイウェイスター・f36589)いわく、今回はこの壮行会に参加してきて欲しいんですよぉとのこと。
「出立しようとしてるスーパーよいこのひとはぁ、猟兵に匹敵する強さとユーベルコードを持ってるみたいですからぁ」
件の人物が勇士になれるよう応援することにも、縁を繋いでおくことにもきっと意味があるのだと思う。
「よいこの皆さんはぁ、知らないお客さんも大歓迎してくれるみたいですからぁ」
参加するのに気兼ねする必要はない。それこそ行き過ぎた迷惑行為などをすれば摘まみ出されることはあるかもしれないとしても。
「参加希望される方はわたしが転送させていただきますねぇ」
新たな勇士を送り出す集い、足を運ぶかどうかは君たち次第だ。
聖山 葵
そういう衣装のキャラって全年齢向けの漫画だったかアニメだったかにも出てきたので、たぶんセーフだと思う。
という訳で、今回はマグナ聖帝国の侵攻に抗う戦いに出立する決意を固め旅立つスーパーよいこの壮行会にお邪魔し、旅立つよいこを応援していただくお話となります。
・スーパーよいこ「アプリコット」
下の名前は未設定の女の子。語尾に小さい「つ」が付くのとスタイルの良さが特徴。出身の村は比較的暖かい気候だったので、寒い場所ではちゃんと服を着る可能性はある。
尚、このシナリオフレームには下記の特別な「プレイングボーナス」があり、これにのっとった行動をすることで、戦いに有利になるようです。
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プレイングボーナス……飛空艇艦隊ガレオンフリートの陽動を利用し、奴隷達を救出する/自ら囮となり、飛空艇艦隊ガレオンフリートを自由に行動させる。
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また、このシナリオで、旅立つスーパーよいこは猟兵になることが可能です。ご自身の猟兵とすることを望まれる場合、プレイング冒頭に「🍄猟兵化希望」の記載をしてください。
記載をされた方の内おひとりの方に「このスーパーよいこを猟兵にする権利」を差し上げます。(当選者はリプレイ内で告知)
ではご参加お待ちしておりますね。
第1章 日常
『小さな村での小さな出会い』
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POW : 血気盛んな若者たちと夢を語らう。
SPD : 村の将来を憂う村長たちの愚痴を聞く。
WIZ : 歴史の語り部たる長老たちの声に耳を傾ける。
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■仲間
優秀な仲間が増えるのは有難いですぅ。
この辺りのキノコ料理は気になりますし、問題の無い範囲で[大食い]で色々と頂いてみましょう。
胸やお尻は頻繁に閊えますよねぇ。
良く判りますぅ。
それでは、出立のお祝いとして、何着か『着替え』を贈呈しましょう。
私自身のサイズがこれ(B:130↑&H:110強)な上、『反動』関連で体型が変わることも多いですから、【豊艶界】の倉庫には沢山の『予備の服(未使用品)』や、サイズ調整用の裁縫道具も有りますぅ。
大きい分、服の選択肢が狭くて探すのも大変だったでしょうし、何着かお出しして好みにあった品を選んで頂きますねぇ。
勇士としてのご活躍、応援致しますぅ。
「あそこが壮行会の会場ですねぇ」
初めて訪れる村ではあったが村人が集まっていることと周囲が綺麗に飾り付けられていることで夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)の目にも会場の場所は一目瞭然だった。よく見れば人の輪の中には村人たちに祝われるスーパーよいこの姿もあり、服装や容姿はグリモア猟兵の説明のまま。
「優秀な仲間が増えるのは有難いですぅ」
猟兵に匹敵する強さとユーベルコード持つとも聞いていることもあって、るこる自身も件のスーパーよいこが出立の決意を固めたことは歓迎すべきことだった、ただ。
(この辺りのキノコ料理は気になりますし)
壮行会だけあって会場のテーブルには様々なキノコ料理も並んでいる。
「問題の無い範囲で色々と頂いてみましょう」
と、先ほどは人の輪の中心を見ていたるこるの足が料理の方に引き寄せられたとしても仕方ないのかもしれない。
「お待ちどおさん、今日はめいっぱい食べて行ってくれよ」
ちょうどそこへミトンを嵌めた手で村人が持ってきたのはキノコがたっぷり入ったグラタン。
「うん? あんたは旅の人かな? いい時に来たね。こいつはうちの村自慢のキノコ料理だ。今日はあっちのアプリコットちゃんの壮行会なんだがね」
「へぇ、旅人さんとはちょうどいい。良かったらアプリコットちゃんに旅についての心構えとか教えてあげておくれよ」
料理に関してはどうぞ召し上がれとしつつも、村人がそんなことを頼んでくるあたりこの日旅立つスーパーよいこは村でも大切にされていたのだろう。
「ありがとうございますぅ」
るこるは礼を言って置いてあった取り皿に料理をよそいつつ人の輪の方に向かい。
「ん、肉厚でボリュームがありますねぇ」
山になった料理をどんどん口に運べば、あっさり取り皿は空になり。
「続きは後でいただきましょぉ」
取り皿を片付けて向かう先は人の輪の中心だ。
「胸やお尻は頻繁に閊えますよねぇ。良く判りますぅ」
「ですよねっ! 気をつけてはいるんですけど、どうしてもそういうことあるんですよっ」
話しかければお互い、大きな胸をもつ者同士あっさり打ち解けて、共感しつつ自身らのスタイル故に困った話に花を咲かせ。
「それでは、出立のお祝いとして、何着か『着替え』を贈呈しましょう」
話の流れでるこるは何着かの服を取り出すと、並べ始め。
「えっ、いいんですかっ?!」
若干申し訳なさそうにしつつも、それでいてどこか嬉しそうなのはアプリコットも若い女の子であるからか。
「『反動』関連で体型が変わることも多いですからいろいろ持ち合わせてるんですよぅ」
この反動かはさておき、歓談後、大食いの末にはちきれんばかりに膨らんだお腹をになることで実際見せることになるのだが、それはまだ先のこと。
「大きい分、服の選択肢が狭くて探すのも大変だったでしょうし、この中からお好みに合った品があれば――」
「わあっ! ありがとうございますっ!」
嬉々としてアプリコットが提供した衣服を手に取り始めるのを眺めつつるこるはちらりと衣服と一緒に出したサイズ調整用の裁縫道具を見る。アプリコットの身体に衣服が合わなくても調整が可能と言う訳だ。
「勇士としてのご活躍、応援致しますぅ」
「ありがとうございますっ」
漸く衣服選びも終わったタイミングを見計らいるこるが言葉を送ると、何着か服を選んで両腕に抱く本日の主役は感極まって頭を下げるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
高砂・オリフィス
🍄猟兵化希望
あははっ、なんだかぼくより強そうだね! こういうの将来有望って言うんだよね? ウヒョーぼくもテンション上がってきたぞ!
壮行会、って要は盛り上げて送ればいいんでしょ? 歌って踊って勇気と空気をふるわせるのはぼく大得意なのさ。村に伝わる音楽や踊りとかないの? ソッコーでマスターしちゃうぜ
そのまま未来に飛び出して、さくっと楽しく全空を救っちゃお! 不安? 大丈夫大丈夫こういう時こそ笑顔、声出してこ!
アグリ・コルトーレ
🍄猟兵化希望
「親近感のわく人ですね、ヤドリガミとしても見守りがいがありそうですね」
使ってくれていた農家の方々を思い出します(オーバーオールの爆乳農家の方々を思い浮かべ)
まずは笑顔で挨拶ですね
「始めまして、誰かの出立ですか?」
旅で使えそうな情報とかをアドバイスしつつ食事を楽しみます
「身支度も大変ですし一人で大変なら誰かに協力をあおぐのも大事ですよ、戦闘でも体型とかでも同じように悩む人はいますしね」
選別としてお勧めの丈夫なオーバーオールや麦わら帽子をプレゼントです
「これから色々経験すると思いますが頑張ってくださいね♪応援させていただきます」
ネタやアドリブは歓迎です♪
「あははっ、なんだかぼくより強そうだね!」
宴は続く。いつの間にか人の輪の中に居た高砂・オリフィス(南の園のなんのその・f24667)が笑いかけると、アプリコットはそんなことわりませんよっと謙遜するも。
「いやいや、アプリコットちゃんは強いよ」
「十分やっていけると思ってるからこそ俺らもこうして送り出してるわけだしなぁ」
「こういうの将来有望って言うんだよね? ウヒョーぼくもテンション上がってきたぞ!」
自身の言葉にのっかる村人たちの姿に相槌を打つよう頷いたオリフィスが拳を天に突きあげればおおっとどよめきと歓声が漏れた。主に先ほど荒ぶったアプリコットのおっぱいに視線を注いでいた村人二人からと言う時点で何が理由かはもうお察しであったが、弾みでたゆんと揺れたのだ。
「こう、確かにアプリコットちゃんの方が大きいかもしれないが」
「負けではないだろう、甲乙つけがたいというか……」
スーパーよいこランドの住民らしく、マンマミーアだとかドキドーキだの零している村人二名に向ける村の女性陣の視線がそろそろ絶対零度に達しそうな件についてはさておくとして。
「親近感のわく人ですね、ヤドリガミとしても見守りがいがありそうですし」
人の輪の中にいる本日の主役を眺めていたアグリ・コルトーレ(麦わら帽子の恩返し・f27860)はアプリコットのの履くオーバーオールから自身の本体であった農家の人々のことを思い出して表情を綻ばせ。
「始めまして、誰かの出立ですか?」
「うん? ああ、あそこのアプリコットちゃんがね――」
人の輪へ近づいて笑顔で挨拶しつつ尋ねると、振り返った村人の一人がアグリの問いに答えて。
「壮行会、って要は盛り上げて送ればいいんでしょ? 歌って踊って勇気と空気をふるわせるのはぼく大得意なのさ。村に伝わる音楽や踊りとかないの?」
「音楽や踊り? あー、あったなぁ」
アグリに向けた説明もちゃっかり聞いていたオリフィスが質問すると、暫く空を仰いでからポンと掌を拳で打ち鳴らした村人が何かを探す様に会場内へ視線を巡らせ。
「あったあった」
視線が止まったところで村人が動き出した先にあったのはバンジョーにもギターにも似た弦楽器。
「よーし、ソッコーでマスターしちゃうぜ」
おそらくは演奏してくれるのだと察したオリフィスは嬉々として村人のあとを追い。
「身支度も大変ですし、一人で大変なら誰かに協力をあおぐのも大事ですよ。戦闘でも体型とかでも同じように悩む人はいますし――」
「なるほどっ、参考になりますっ!」
立ち去ったオリフィスの代わりにアプリコットの側までやってきたアグリがアドバイスを送れば、耳を傾けていたアプリコットは目を輝かせつつどこからか取り出したメモにペンを走らせる。出立の壮行会なのだ、貰える助言を止めおこうとあらかじめ用意していたのかもしれない。
「お役に立てたなら幸いですよ」
頷きを返しつつアグリはテーブルに並べられた料理の一つを手に取り。談笑やアドバイスをしつつスーパーよいこランドのきのこ料理に舌鼓を打つ。
「これから色々経験すると思いますが頑張ってくださいね♪応援させていただきます」
時間は流れ、料理も食べ終えアドバイスも伝え終えたところで、声援と一緒にアグリが差し出したのは折りたたまれたオーバーオールとこれに載せた麦わら帽子。
「丈夫なのでお勧めの品ですよ」
「あっ、ありがとうございますっ」
大切そうに受け取ったプレゼントを抱いたアプリコットは再び頭を下げて。
「皆さんっ、お世話になりましたっ!」
「元気でな、アプリコットちゃん」
「体に気を付けるんじゃぞー」
壮行会も終わりに至り、出立の時はやってきて。手を振る幾人もの村人に見送られ、一人のスーパーよいこは旅立って行く。
「そのまま未来に飛び出して、さくっと楽しく全空を救っちゃお!」
若干後ろ髪をひかれたのか、黙ってしまったアプリコットの肩を軽く叩いてウィンクしたのは、隣を歩くオリフィス。
「不安? 大丈夫大丈夫。こういう時こそ笑顔、声出してこ!」
元気づけながら大きく息を吸い込んで歌い始めるのは、先ほど習ったばかりの歌。
「あっ」
歌声が届いたのか、いつの間にか見送る村人の中に居た一人が楽器を奏で出し。
「あり、がとう……皆さんっ」
故郷のメロディに背中を押されてアプリコットは目じりに涙を浮かべながらも笑顔で歩みを速めたのだった。
(判定の結果、高砂・オリフィス(南の園のなんのその・f24667)が「このスーパーよいこを猟兵にする権利」を手に入れました)
大成功
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