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アルカディア争奪戦③〜燦然たる明滅鉱脈

#ブルーアルカディア #アルカディア争奪戦

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「……くっ、また鉱脈の光が!」

 若い戦士が狼狽えた声で言った。

「まだだ……まだ光が喪われた訳ではない!」

 その戦士を叱咤するように、やや年嵩の戦士が声をあげながら、鉱石を咥えた白い生き物に斬りつける。

「我ら|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》、なんとしてもこの鉱脈を守り抜くぞ!」



「皆様。アルカディア争奪戦への介入、お疲れさまです」

 ライリス・エルファンシア(天麟万華の欠片・f00325)が猟兵達をそう言って出迎えた。

「明滅鉱脈ゼルフで、今尚天使核のために採取されている鉱脈があるようです」

 今は、|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達の護りが辛うじて拮抗している。しかし、|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達は明滅鉱脈の輝きから力を得ている。このまま鉱脈の採掘が進めば、彼等は力を喪って、ジェード王国に押し切られてしまう。ジェード王国は、争奪戦に参入してる国の一つである。すなわち、敵に力を与えてしまうということになるのだ。
 ならば、猟兵達がすべき事は定まってくる。

「勇士の皆様と共に、王国の手のもの達を退ける。
 それが今回皆様にお願いしたいこととなります」

 王国が採取に派遣しているのは、ウールドラゴンというドラゴンの一種である。大型犬くらいの大きさで、そのふわふわとした外観はさながら愛玩生物なのだが。王国に訓練された彼等は群れで襲いかかり、隙を見て別の群れが鉱物を掠め取っていくという連携をとってくるようだ。

「勇士の皆様と協力すれば、撃退も鉱物の持ち逃げも封殺することは容易いかと」

 争奪戦が始まって数日前が経つが、まだ戦況は序盤の体だ。趨勢を此方へ引き込むためにも、楽観しては居られない。

「皆様、何卒宜しくお願い致します」

 ライリスはそう言うと、戦場への道を開いた。


白神 みや
 お世話になります、|白神《しらかみ》です。やや出遅れ気味なのですけど、戦争シナリオのお届けです。
 また、もふいです。戦争になるともふシナ祭と割り切ったほうが、いいのかしら。

 ……などという冗談はさておき、今回は「|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達と共に戦う」ことがプレイングボーナスとなります。

●お願い
 MSページはお手数ですが必ずご一読ください。
 今回は、公開後即受付開始で、最少人数進行です。4日夜以降随時執筆予定。
 期間中にいただいたプレイングで進行予定ですが、締切後🔵状況等によっては追加を受付る可能性があります。
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第1章 集団戦 『ウールドラゴン』

POW   :    彼らは群れで協力し、外敵から身を守ります
【決死の】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【ウールドラゴン】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    一匹が囮となり、仲間が攻撃する隙を作ります
レベルm半径内の、自分に気づいていない敵を【仲間との連携】で攻撃する際、ほぼ必ず狙った部位に命中する。
WIZ   :    群れの一員と認められれば、大きな恩恵を貰えます
【可愛らしい鳴き声の合唱】によって【士気を高める癒しの風】を発生させ、自身からレベルm半径内の味方全員の負傷を回復し、再行動させる。

イラスト:もにゃ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
メインは勇士の人たち。
私はその支援よ。

鉱脈の近くで待機。ここでは弓矢で近づくめぼしい敵を狙撃。
[スナイパー]+[誘導弾]で逃さないわ。

「討ち漏らしはまかせてちょうだい」

そして隙をみつけて突撃してきた敵はユーベルコード【蒼き刃の円舞】。
「貴方たち皆に不幸をあげるわ」
全て丸ごと青のチャクラムで切り裂く。

「持ち逃げなんて許さないわよ?」



 きゅい、きゅう、と。場に似合わない可愛らしい鳴き声があちこちから聞こえてくる。白い羽毛の大型犬……ではなく、ウールドラゴン達である。
 とっとっと……と、軽い足取りはどこか得意そうに、鉱石を両腕いっぱいに抱え二足で走ってくる。

「こら……っ! 待てって言ってるだろう!」

 その後ろから、|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》と思われる、戦姿の少年が走ってきた。明らかに戦場に慣れていないのが見て取れる。

(……逃げる「敵」に待てだなんて)

 鉱脈の入り口で待ち構えていたヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は、その様にそっと溜息を零した。目的が目的である以上、走ってくるウールドラゴンを無視などするわけがなく。愛用の弓に矢をつがえて、狙撃する。

「な? え、敵……じゃ、ない、……?」
「敵の敵は味方って言葉、知らない?」

 予期せぬ参戦者に、少年は一度は武器をヴィオレッタに向けかける。しかし、彼女の言葉と、今まさにウールドラゴンを倒したという事実が、少年の裡に敵ではないのではという疑問を投げかける。そんな思案は、走ってくるウールドラゴン達に、強制的に断ち切られる。

「討ち漏らしはまかせてちょうだい」
「わ、わかった……!」

 ヴィオレッタが有無を言わさず矢をつがえて撃ち抜いていく様に気圧されるように、少年も武器を構え突撃していく。

「とはいえ、弓ではちょっと数が多いわね。
…… 『貴方たち皆に不幸をあげるわ』 」

 群れで走ってくるドラゴン達に、ヴィオレッタはユーベルコード【|蒼き刃の円舞《ブルーブレイド・ロンド》】を発動する。詠唱しつつ取り出した青金剛のチャクラムが、元の大きさから比較にならない大きさになる。

(流石に、味方を攻撃するわけにはいかないわね)

 そう声には出さずに、味方は攻撃しないように制約を付与したチャクラムは、少年や追いついてきた他の|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達をすり抜けてきたウールドラゴン達を切り裂いていく。

「持ち逃げなんて許さないわよ?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

チル・スケイル
こういう資源のある地を荒らされると、後が怖いですね
可愛らしいのは結構ですが…もふもふしてあげる訳にはいかないようですね
羽毛のドラゴンには、氷のドラゴンになってもらいましょう

こういう時は冷気放射杖の出番。4丁を連結し威力強化
最前線に出て…思い切り冷気放射を放ちます
鉱脈を埋め尽くすつもりで行きますよ

癒しの風を起こすのはいいですが、もう空気には私の魔力が満ちています
再行動どころか余計に凍りついてしまうでしょうね

ドラゴンをあらかた氷漬けにしたなら、次の敵を探して凍らせるとしましょう
|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》の方々にとって、氷像を砕くなど難しくはないでしょうかね



(なるほど。確かにこういう資源のある地を荒らされると、後が怖いですね……)

 チル・スケイル(氷鱗・f27327)は視界のそこかしこで淡く光る鉱石を見ながら思案する。その更に向こうでは、|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》のグループが、ウールドラゴン達と対峙していた。

(可愛らしいのは結構ですが……もふもふしてあげる訳にはいかないようですね)

 そう思いながら、チルは愛用の冷気放射杖を取り出し、魔力を込めると、対峙している勇士達の隙を縫い、鉱石を抱えて走り出そうとするウールドラゴン達に向けて、冷気を放射する。凍っていくドラゴン達に見向きもせずにチルは鉱脈を埋め尽くす勢いで冷気を放射し続ける。
 氷結から逃れたウールドラゴンが寄り添って、癒しの風を起こす合唱を始めようとするが、冷気と共に巡らせ満たしたチルの魔力がそれを阻む。

「さて、|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》の皆さん。
 資源の持ち逃げをするドラゴンならばともかく、氷像を砕くのであればさほど難しくはないですよね?」

 氷像と化したウールドラゴン達を背に、チルは|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達へそう言うと、次の群れを氷漬けにするべくその場から移動した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神臣・薙人
【葛城さん/f35294】と

可愛らしい見た目ですが
侮るつもりはありません
全力で退けましょう

いえ、可愛いとは思っていますよ
でも敵ですから

勇士達に救援に来た事を告げ
陣の隙間を埋めるように立ち位置を取ります
その後、可能な限り多くの
ウールドラゴンを巻き込むようにして
白燐桜花合奏を使用
演奏が途切れないよう注意しますが
攻撃の予兆等があれば
声を上げて注意喚起
その後速やかに演奏に戻ります
葛城さんは無茶をしないで下さいね…
お背中はお守りしますから

攻撃も同時に出来ますが
治療を優先
勇士の方に負傷者が出た場合は
その方が治療の範囲に入るよう
立ち位置を調整
高速詠唱で素早く治療します
ただの一人も倒れさせるつもりはありません


葛城・時人
神臣(f35429)と

うん滅茶苦茶、可愛い
すごい可愛い
でも敵だからね、やんないと

てか、神臣はすごいなあ…俺みたいに
可愛さに動揺してない
ちょっと尊敬のまなざしを投げてから
真顔になって
「往くよっ!」

勇士たちに、救援が来てる事をはっきり分かって
もらう様に声を張る
「俺のダチが絶対癒すから傷は気にしないで!
此処が踏ん張りどころだよ!押し返そう!」

UCはアークヘリオン
ガンガン前行って、当てて
笛のククルカンにも攻撃と攪乱を指示

飛び退って神臣の横戻った時
案ずる瞳と目があって
心配させてたのに慌てるけど…でも

「いつも背中ありがと!」
一言、伝え直ぐ前線へ戻る

後ろに神臣が居てくれるから
敗北なんか、絶対あり得ないから!



「……うん滅茶苦茶、可愛い。すごい可愛い」

 葛城・時人(光望護花・f35294)が、鉱石を大事そうに抱えたウールドラゴンの姿に思わずぼそりと声を零した。

「葛城さん。オブリビオンですよ」

 その傍らで、神臣・薙人(落花幻夢・f35429)がそっと声を掛けた。彼らの見た目が可愛らしいのは彼も同意するのだが、今まさに言葉にした通りオブリビオンなのだ。侮ると痛い目を見ことになりかねない。

「そうだね。敵だからね、やんないと、だね。
 てか、神臣はすごいなあ……俺みたいに動揺してない」

 時人は、純粋な賞賛の言葉と共に尊敬の眼差しを友人に向けた後、表情を引き締める。自分は言われる程には凄くはないと思うのですが……と、言いかけた薙人だが、その変化を見逃さずに言葉を飲み込んだ。

「神臣、往くよっ!」

 頷きあうと、二人は駆け出した。新たな闖入者の気配に、|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達の視線が二人に集まる。

「救援に、来ました」

 薙人は短くそれだけ言うと、言葉で説明するよりも明確だろうと、笛を取り出し奏で始める。それと同時に、坑道に薄桜の花吹雪が巻き起こった。
 薙人のユーベルコード「|白燐桜花合奏《ビャクリンオウカガッソウ》」が、傷を負った勇士達を癒し、ウールドラゴン達を切り裂いていく。

「俺のダチが絶対癒すから傷は気にしないで!
 此処が踏ん張りどころだよ! 押し返そう!」

 時人のよく通る誠実は声が、敵ではないことを裏付け、さらに勇士達を鼓舞していく。勿論、時人自身もただ声を上げるだけではない。

「『始まりの刻印よ、創世の光もて敵を討て!』 」

 自身もユーベルコードを発動し、ドラゴン達を光で撃ち抜いていく。同時に、|白羽の白燐蟲《ククルカン》達を喚び出して、攻撃と攪乱を指示していく。|白羽の白燐蟲《ククルカン》達は、啼き声をあげながら、主の指示をはたしに戦場を飛び回る。

「……葛城さんッ! 後ろに……!」

 その時人の背後からウールドラゴンが一匹、飛び掛からんとしていたのを目にした薙人が、笛の音を中断させて声をあげた。その声に気付いた時人は地を蹴って攻撃を躱した。時人はそのまま薙人の傍らへと駆け寄り視線を交わせば、その瞳には気遣う色が見て取れた。

「……、いつも背中ありがと!」

 一瞬その色に様々な感情を過らせたが、それは戦いの後にしまっておいて、短くそれだけを伝えると、再び前線へ駆け出していく。
 心強い友が共に肩を並べているのだ。だから、互いに支えあい全力を尽くして、護りたいと願うものを護り抜いていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

栗花落・澪
ウールドラゴンかわ…こほん
鉱物はどうにか死守しないとね
勇士の皆さんには僕の取りこぼしの対処や援護をお願いしたいかな
一応遠近どっちも対処できるように杖と鎌両方使えるけど
僕も普段は援護寄りだから、流石にこの数を取りこぼさないのは自信無い

あとこれは言わないけどこの可愛い子達を鎌で切れる自身も無い…!

基本は杖を用いても魔法が主体
【高速詠唱】で紡いだ雷魔法の【属性攻撃】、【範囲攻撃】
攻撃とあわよくば感電による動作阻害を狙い

可愛らしい声を聞かせてくれてありがとうね
でも…無駄だよ
回復した分痛みが長引くだけ

【指定UC】発動
集団を巻き込む広範囲の花嵐で追撃
わかったら退いてほしいなー?

※隙あらばもふりたいです



 きゅうきゅうと啼きながら|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》と戦うウールドラゴンを目にした栗花落・澪(泡沫の花・f03165)は思わず固まった。

( ウールドラゴンかわ……!)

 思わず声に出して言いかけたのを咳払いで誤魔化した。可愛いけれど、敵。オブリビオンなのだ。それに、鉱物は守らねばならない。しかし、普段は援護役になりがちの澪は、この数を捌き切るのはやや厳しいと試算して、周囲の|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達へと声をかける。

「|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》の皆さん!
 僕の取りこぼしの対処や援護をお願いできますか?」

 澪の呼びかけに、近くにいた|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達がそれぞれに頷いて了承の意を示してくれた。

(この可愛い子達を鎌で切れる自身も無いしね……!)

 試算も偽らざる事実なのだが、何よりあのもふもふふかふかしたいきものを、鎌で断ち切る等とはかわいいものを愛でたい澪にはなかなかに難度が高いので、杖を取り出し、素早く雷の範囲魔法を発動させる。
 次々にウールドラゴンが雷に撃たれ、あるものは動きを止め、あるものは帯電してしまう。帯電しながらもふらふらと鉱物を抱えて啼きながら「おつかい」を果たそうとするのがいじましくて、ほんの少しだけ心が痛い。
 澪の雷をすり抜け、|燦然たる勇士《ゼルフォニアブレイブ》達の追撃を逃れたドラゴン達が寄り添いながら啼く声に癒しの風がまきおこり、傷を癒していく。

「……可愛らしい声を聞かせてくれてありがとうね。 でも……無駄だよ」

 ほんの少し痛んだ心をそっとしまって、澪はユーベルコードを発動させる。「|plumes de l'ange《プリュム・ド・ランジュ》」。鈴蘭の花嵐がそのユーベルコードの銘の通り、天使の羽根さながらに舞い上がり、ドラゴン達に襲い掛かり骸の海へと押し返したのだった。

(……あ。もふる間もなく消えちゃった)

 花嵐が消えた後、ドラゴン達まで消えてなくなってしまっていたのを見た澪は、ドラゴンをもふれなかった事に気が付いて、少しだけ残念な気持ちになったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年09月07日


挿絵イラスト