4
銀河帝国攻略戦㉑~黒騎士に挑むモノ

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #黒騎士アンヘル

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#スペースシップワールド
🔒
#戦争
🔒
#銀河帝国攻略戦
🔒
#黒騎士アンヘル


0




●黒騎士アンヘル
 クライングシェル・アゴニーフェイスの艦隊を突破した解放軍の艦隊が黒騎士アンヘルに決戦を挑み、撃ち破る事が叶わないままに撤退してゆく。

●グリモアベース
 訪れたあなた達を茲乃摘・七曜(魔術人形の騙り部・f00724)が緊張感を漂わせた雰囲気で出迎え、作戦の説明を始める。
 「皆さんの奮戦により、帝国の二大巨頭の片割れである黒騎士アンヘルと戦う機会が訪れました。ただ、黒騎士アンヘルは確定された過去を操る強敵です。これまでに戦ったどんな敵よりも厳しい戦いになるでしょう」
 そこで、一息つき七曜が強調するように話し出す。
「また、黒騎士は過去を操る能力があるからか皆さんに先んじて攻撃を仕掛けてきます。その攻撃は、皆さんが攻撃に使用するユーベルコードに対応するもので腕力に由来するものであれば腕力で、素早さに由来するものであれば素早さで、知識に由来するものであれば知識で。皆さんに対して真っ向から相対してきます。これを凌げなければ攻撃のチャンスを失いそのまま撤退することになります」

●未来の為に
 説明を終えた七曜が申し訳なさそうに付け加える。
「配下の艦隊を悉く失った黒騎士は現在の戦争に介入する力を失っているといっても過言ではありません。ただ、放置してしまえば未来への禍根となりかねません。皆さんには負担を強いることになりますがよろしくお願いします」
 そう締めくくり、七曜が深く頭を下げる。


カタリツヅル
 =====================。
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
 =====================。
 オープニングをご覧いただきありがとうございます。幾度かマスターとして案内をさせていただいておりますカタリツヅルと申します。この度もご縁ありましたら、皆さんの活躍を描かせていただければと思っております。

 舞台はスペースシップワールド。黒騎士アンヘルとの真っ向勝負となります。二大巨頭と言われるだけあって非常に強力なオブリビオンです。猟兵の精鋭であっても、勝敗は五分五分で、敗北する危険性は高いシナリオとなります。

●注意事項
 オープニングと重複するかたちとなりますが、黒騎士アンヘルの先制攻撃は猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコードによる攻撃となりますのでお気をつけください。また、猟兵全員に対して先制攻撃が行われます。

●連絡事項
 複数人での参加の際、プレイングの文字数圧縮のため使用ください。
(【タグ名:人数:タグ以外のキャラクターとの協力有無】)
42




第1章 ボス戦 『黒騎士アンヘル』

POW   :    消えざる過去の刃
【虚空から現れる『空間に刻まれた斬撃』】が命中した対象を切断する。
SPD   :    過去喰らいの三呪剣
【過去の鍛錬の経験を封じる白の呪剣】【過去の戦闘の経験を封じる黒の呪剣】【戦うに至った過去を封じる灰の呪剣】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    記憶されし傷痕
【対象の肉体】から【過去に刻まれた傷跡や病痕】を放ち、【一度に再現され肉体を蝕む出血や疾病】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

尾守・夜野
精神的な傷じゃなけりゃ、肉体の傷であればまだ耐えられる!

うぐっ!(全身が炭化するレベルの火傷、崩れて落ちた肢体への切り傷を負うだろう)

だがよう…最初から覚悟を決めていれば!何てことねぇンだよ!【覚悟、激痛耐性、呪詛耐性】受けて傷が戻る瞬間に治療を行う。

痛みと疲れだけでダメージはない、あっても一瞬という状況に持っていく。

はん。血を流させてくれてあんがとよ。…過去最大の威力でこいつが放てる

喰らいやがれ!
ブラッドガイストで食らいつかせ、生命力吸収し、皆への回復に回す。

共闘、アドリブ可


ナイツ・ディン
●対策(SPD)
エアライド・ディロを使用して紅竜ディロに騎乗、空中戦を図る。
第六感で回避、逃げ足、目立たないと併用して飛んでくる敵の剣同士をぶつけ合って逃げる(敵を盾にする)。
最終手段として無理そうと判断したらディロを盾にする。

戦闘に関してはディロ生存時はそのまま空中から撹乱して隙を作り、味方のサポート、あるいは串刺しだ。
ディロ撃墜時はダッシュから『ローア』に持ち替えてなぎ払い、剣をはたき落としていくぞ。

●過去
故郷の砂漠で竜相手に鍛錬(じゃれ合い)していた。ディロやローアとの連携もそこから。
『貴様を背に乗せるのにも慣れてしまったな。』
「感慨深くなるのは後だ、今はコイツを仕留めるぞ!」



●死闘
 未来をかけて宇宙に蘇った強大な過去の悪夢である黒騎士へと猟兵達が挑む。

●黒騎士アンヘル
 不気味なオーラを纏わせ待ち構える黒騎士アンヘルを見定めたナイツ・ディン(竜呼びの針・f00509)が、扱いなれた妖精針を構え紅竜ディロに騎乗し空中線を挑もうとした瞬間、その背中から振り落とされ床へと身体を打ちつける。
「ディロ…?」
 何故落ちたかと呆然とするナイツがふと気が付けば、その身体にはアンヘルの操る三呪剣が既に突き立っておりナイツの過去の鍛錬や戦闘の経験を蝕んでいた。時を同じくして振り落としてしまったナイツを唖然と見たディロに飛翔する斬撃が突き刺さりその隣に赤を撒き散らしながら墜落する。
 その様子に共に行動していた漆黒のマントを纏う尾守・夜野(群れる死鬼・f05352)が、覚悟を秘めた赤い瞳でアンヘルを睨み…突如として肉が灼け、皮膚が焦げ、血液が煮立つ。生きているのが不思議なくらいの過去の傷の積み重ねが現在へと浮かび上がり、止めのようにその四肢に切断されていないのが不思議なほどの裂傷が刻まれる。
「だがよう…最初から覚悟を決めていれば!何てことねぇンだよ!」
 何が起こるか理解し前もって備え、耐えきると心に決めていた夜野が過去から追いついてきたその痛みを克服し叫びをあげる。それと共にナイツとディロへと自身の血肉を撒き、同じくしてその身を急速に回復させ周囲に零れる多量の血に嗤いを零す。
「はん。血を流させてくれてあんがとよ。…過去最大の威力でこいつが放てる。喰らいやがれ!」
 その言葉に飛び散った血が反応し夜野の装備の封印が解かれるより早く、虚空から現れる空間に刻まれた斬撃が夜野を無慈悲に斬り裂き、追い打ちをかけるように周囲に飛び散った血すらも飛散させるように切断する。そうして、過去から現在を抉った刃が虚空に消え、夜野の身体を袈裟斬りに走る深い裂傷が過去の負傷を克服したときと変わらぬほどの血を溢れさせ活動に必要な血液すら失った夜野が気を失う。倒れた仲間が血の海に沈むとともに負傷を癒されたナイツがディロに駆け寄ろうとし…呪剣の呪いが進行し過去の記憶が次々と飛沫のように弾けてゆく。それは、例えば砂漠で竜を相手にじゃれ合いをしていた記憶。
『貴様を背に乗せるのにも慣れてしまったな。』
 そう言うディロの尊大な声も遠くなり形をなくし、ローアの心配そうに響く声も溶けるように消えてゆく。そうして、何の為にここに立っていたのかと呆然と立ち尽くしナイツ、そして倒れたままの夜野とディロにアンヘルの飛翔する斬撃が迫り間一髪のところで、昏い光が二人を包み転送が間に合い撤退が完了する。

 ナイツが見落としてしまったのはいつの時点で黒騎士へと対応すべきかという事実。忌まわしくも銀河帝国を支えた二大巨頭の片割れは、世界法則さえも覆す謎の超常能力…ユーベルコードに先んじて行動する。その首元に牙を突きつけたいのならば自身の力で確定した過去を操る超常能力をます越えなければ届かない。
 夜野は見事に過去を乗り越え仲間を癒して見せたが、嘗て宇宙の覇者であった銀河帝国の最高戦力の一人である黒騎士はユーベルコードに先んじて行動する。幾つもの超常能力を扱い戦うのならばそのたびにその身に受ける事となる黒騎士の超常能力に耐えきる準備をしなければ届かない。

 そう、相手は過去の亡霊とはいえ世界を飲み込みうる悪夢の顕現。

失敗 🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

トリテレイア・ゼロナイン
黒騎士アンヘル…「白いウォーマシンの騎士」として無視できる存在ではありません。人々の安寧の為に戦う紛い物の騎士として、銀河皇帝に仕える黒騎士に勝負を挑みます

相手は格上、死力を尽くさねば届かないでしょう



消えざる過去の刃への対抗策

「防具改造」で格納銃の給弾装置を装備、戦場到着と同時に戦域全てをカバーするように乱射

発射した弾丸が切断、弾かれた箇所に刃があるということを「見切り」ます

そこを避けつつスラスターで「スライディング」接近、UCを発動し「怪力」による「武器受け」「盾受け」で攻撃を防ぎつつ大盾殴打の「カウンター」重視の近接戦を仕掛けます

新たな刃の発生は空気の振動でセンサーで探知し、回避しましょう



●死闘
 新たに転送された猟兵がいまだ健在な黒騎士へと挑むため歩を進める。

●騎士として
 宇宙船の通路をその身に纏う超重装甲の重量で軋ませトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)が、偽装騎士兜の暗視センサーで安全を確かめながら足を進め。
「…相手は格上、死力を尽くさねば届かないでしょう」
 自身の命も含め全てを賭ける覚悟を決めたトリテレイアが、黒騎士の待つ部屋へと辿り着く。

●黒騎士アンヘル
 部屋に入ったトリテレイアと黒騎士アンヘルが対峙する。そうして、トリテレイアが上げるのは名乗り。
「黒騎士アンヘル、白いウォーマシンの騎士トリテレイアとして無視できる存在ではありません。人々の安寧の為に戦うものとして、銀河皇帝に仕えるあなたに勝負を挑みます」
「騎士?その意匠は…いや、何でもない」
 応じるアンヘルが掲げたのは紅剣。その紅剣が構えられたのを見たトリテレイアが爆発する。否…、トリテレイアの両腕に、偽装騎士兜に、隠されるように格納されていた銃火器がその身に秘めた弾薬をすべて吐き出すように暴威を振るい、無数の弾丸に捕えられたアンヘルが携えた紅剣で弾丸の嵐を防ぐ。その様子を確認したトリテレイアがアンヘルに向けて騎士の矜持を叫び、それに先んじて虚空から空間に刻まれた斬撃が浮き上がり、トリテレイアが無差別にばら撒いた銃弾と硝煙を斬り裂き不可視の姿を露にする。
「格納銃器強制排除、リミット解除、超過駆動開始!」
 襲い来る過去からの斬撃を躱しきったトリテレイアが、真の機械騎士に変じアンヘルとの距離を詰めようと駆ける。

●黒騎士VS機械騎士
 過去から浮かび上がる斬撃と黒騎士自身が振るう飛翔する斬撃が機械騎士に迫り、機械騎士が超過駆動による余剰エネルギーを活かしたスラスターを用いた回避で往なし接近してゆく。

●紛い物の機械騎士
 アンヘルが操る紅剣にトリテレイアが振り下ろした儀式剣が衝突した音が響き渡る。鍔迫り合う二人の騎士の周りに展開されるのは紅剣。死角を突くように迫る紅剣をトリテレイアが半歩身を引くように躱す。それは空気の振動をセンサーで探知したが故の必然。そうして出来た隙間を活かすように脚部スラスターを赤熱させ大盾による、シールドバッシュでアンヘルへと迫り…再度の衝突の勝者はトリテレイア。姿勢を崩したアンヘルに身体を捻るように蹴撃が放たれ、接触と同時に解放されたアンカーパイルが黒騎士の鎧に突き立ち弾き飛ばす。
「あなたを倒し未来を護る…それが私の騎士道です!」
 確かな傷をアンヘルに与えたトリテレイアを昏い光が包み退却の時間がきたことを伝える。

成功 🔵​🔵​🔴​

フロース・ウェスペルティリオ
うん、漸く大物さんのお出ましだねぇ
ここを突破する事で、少しでも皆さんの負担が減るというのなら、
まぁ、少しは頑張ってみようかなぁ

傷跡は液体の身体につく事は無いから、対策するなら病痕かな?
……病痕も残っているのかどうか怪しいけど(そもそも大きな病気をしたことがないタール)
仮に残っているというのなら、その部分を一時的に一ヵ所にまとめて隔離するよ
多少体積が減ってしまうかもだけど、ウチの代わりに彼ら(UC)がお相手するねぇ

黒花の黒い炎の蔓が動きを封じ、黒蝙蝠と黒猫の炎が続いて攻撃を仕掛けていくよ
一つ一つの威力が弱くても、全部合わせれば少しは燃えてくれるかな?

アレンジや他の方との共闘歓迎



●死闘
 激闘を終えた猟兵を継ぐように黒騎士へと挑むため猟兵が戦いに臨む。

●未来の為
 黒花の苞葉を模したヴェールで顔を隠したフロース・ウェスペルティリオ(蝙蝠花・f00244)が、不気味に静まりかえる宇宙船の中を滑るように音を立てず移動してゆく。
「ここを突破する事で、少しでも皆さんの負担が減るというのなら…まぁ、少しは頑張ってみようかなぁ」
 それにしても、漸く大物さんのお出ましだねぇ、とマイペースに呟きつつも静かに歩み続けたフロースが、黒騎士アンヘルが待つという部屋の前で一度足をとめ、可能な限り目立たないように部屋へと入り込む。

●黒騎士アンヘル
 三度目の対峙は無言のままに火蓋が斬って落とされる。フロースが炎を呼び出そうと意識を向けた瞬間、黒粘の身体に違和感が走る。それは、アンヘルの確定された過去を操るを超常能力。だが、猟兵としての戦いでも大きな負傷を立ち回りで防いできたフロースに呼び起こされたのは自身では気が付かなかった疾病。滾々と身体を蝕む熱を粘体であることを利用し、熱に侵された部分を一か所に纏め切り離し隔離しながら、フロースが黒焔を呼び起こす。
「大変だろうけど、よろしく頼むよ」
 揺らめくように燃え上がるように十数の黒蝙蝠、黒猫、黒花…様々な形を持った炎が湧きあがりアンヘルの周囲に散らばるように移動してゆく。その様子に、体積を失いながらも、それでもマイペースにアンヘルへとフロースが声を掛ける
「それじゃぁ、ウチの代わりに彼らがお相手するねぇ」

●黒騎士VS黒焔
 黒粘の青年が黒騎士の周りを駆ける黒猫、隙を伺い飛び回る黒蝙蝠、にじり寄る黒花の姿を見ながら身体を休め、黒騎士が紅剣を振るい、飛翔する斬撃で狙い黒焔との戦いを繰り広げる

●蝙蝠花
 黒花の黒い炎の蔓がアンヘルの動きを止めようと炎跡を中空に刻みながら迫り、それに応じるようにアンヘルの握る紅剣が唸り炎蔓を散らす。だが、剣を振るったアンヘルへと黒蝙蝠と黒猫が上下から挟み込むように数を活かし群がるように襲い掛かる。押し寄せる黒焔にアンヘルの周囲を舞う紅剣が、迎撃するように切っ先を向け貫くように飛翔し幾体かの黒蝙蝠と黒猫が吹き散らされ、それでも防御を潜り抜けた黒蝙蝠の牙と黒猫の爪が黒騎士の鎧に傷をつけ炎を燃え移らせる。
「効いてはいるかなぁ。一つ一つの威力が弱くても、全部合わせれば届くといいのだけど…」
 戦況を見つめるフロースの前で攻防が続き残ったのは、炎を消し紅剣の切っ先を向けるアンヘル。その様子にほんの少し届かなかったと理解したフロースが昏い光に包みこまれ退却する。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

オクタ・ゴート
「私も何れ過去となる。だが、その残骸を踏み越え今と未来を繋ぐ為の足掛かりとなるなら本懐というもの―――」
攻撃が効く効かないにしろ【礼儀作法】として語ります。
「荼毘には炎、古き過去に葬送を。そして、今を守り未来を繋ぐ篝火をご覧に入れましょう」

接近あるのみ、真正面から向かいます。【覚悟】を決め、【力溜め】で身体を強化、それ以外で斬撃は一切防ぎません。例え胴と泣き別れども私の触腕で再び繋ぎます。保てば十分。
あとは、只々全力でユーベルコードを叩き込むのみ。【生命力吸収】、【属性攻撃】、【呪詛】、【怪力】、【捨て身の一撃】。この身諸共灰に、いえ塵になるつもりで挑むだけです。
【判定POW・改変協力歓迎】



●死闘
 これまでの戦いを聞き、黒騎士への警戒を強めた猟兵が過去の悪夢を払うべく戦場に向かう。

●未来を願う
 戦いの余韻に揺れるような宇宙船の内部を漆黒のスーツを着こなし、呪術によって加工された禍々しい山羊の骸骨を被ったオクタ・ゴート(八本足の黒山羊・f05708)が、穏やかな口調で言葉を零す。
「私も何れ過去となる。だが、その残骸を踏み越え今と未来を繋ぐ為の足掛かりとなるなら本懐というもの―――」
 空気を震わす余韻が消えてしばし。アンヘルの待ち受ける部屋に近づいたオクタの赤い瞳が瞬き、決意を秘めたかのような雰囲気で部屋へと赴く。

●黒騎士アンヘル
 静かに待ち受けるアンヘルへとオクタが胸に左手を当て、右手を後ろに回し、背筋を伸ばし一礼をする。それは今はオブリビオンとはいえ、過去に銀河帝国にて要職あった存在への敬意を表したもの。
「旧き過去は未来を切り開くための礎としてあるべきでございましょう?」
 それに応じることなくアンヘルの紅剣が一度掲げられ、油断なく構えられる。その様子に鋭く息を吸い込んだオクタが全身に力を籠め、赤い瞳に覚悟を示しアンヘルをまっすぐに見つめ迷いなく最短距離を突き進む。阻むように顕れるのは過去から浮かび上がる空間に刻まれた斬撃。幾度も猟兵達を斬り裂いてきた致命の斬撃がオクタへと迫り、黒液を散らしながら背後へと突き抜ける。
「この程度は、すでに覚悟の上ですとも」

●黒騎士VS黒山羊
 虚空から浮かび上がる斬撃と黒騎士の振るう紅剣から放たれる飛翔する斬撃が黒山羊を貫き、黒山羊が胴を、腕を、脚を、触腕を、ありとあらゆる場所を斬り裂かれ黒液を零しながら黒騎士へと迫る。

●燃える汚泥の鞭
 虚空から浮かび上がる斬撃に何度も貫かれ、幾本かの触腕を失いそれでも歩みを止めないオクタへとアンヘルの周囲を廻っていた紅剣が飛翔し突き刺さる。深い斬り傷から分かたれるように千切れかけた腕をボロボロの触腕が巻き付くように支え、姿勢を崩したオクタをアンヘルが振るう紅剣が逆袈裟に斬り裂き、泣き別れになりかけた胴体を斬り飛ばされ短くなった触腕が繋ぎなおす。満身創痍という言葉すら生温い状態…だが、オクタはアンヘルの元へと辿り着いた。
「荼毘には炎、古き過去に葬送を。そして、今を守り未来を繋ぐ篝火をご覧に入れましょう」
 幾本も欠けた触腕が黒液まみれのまま鞭状に変化しアンヘルへと襲い掛かる。撒き散らされる黒液が業火を呼び、迎撃するアンヘルに斬り飛ばされた鞭が意思を持つように黒騎士の鎧へと巻き付く。それを見ながら意識を失ったオクタを昏い光が包みこみ安全な場所へと逃がす。

成功 🔵​🔵​🔴​

月鴉・湊
過去を操る?へぇ、面白い俺に撃ってみろ。全部受けきってやるからさ。

妖刀を抜き、力を解放。黒騎士の過去喰らいの三呪剣を全て受ける。これで俺自身は全て封じられる。

だが俺以外の力はどうだ?この刀は恨みを持つもの達の為の刀。さあ、俺は今「空っぽ」だ。あの黒騎士に恨み、辛みがあるやつ、いや、銀河帝国に怨みがある者達よ。俺の身体を貸してやる。思う存分、怨みを晴らせ。さあ、黒騎士よ、過去でもない今お前に向けられる怨みの力思いしれ。

おじさん、今日くらいは無茶させてもらうよ。


アリア・ティアラリード
いつでも神速の抜き打ち《無稽剣》を打てる構え
だがこれは黒騎士を斬る技ではなく、相手の奥義を【武器受け】する防技

時空を超え打ち込まれる『消えざる過去の刃』を弾くため
【第六感・野生の勘・早業】や《サイン・ニアフォーチュン》等の
超人的感覚で【見切って】もその絶技を防ぐには相応しい技が!

空間を刻む斬撃に無稽剣を合わせ止めれば
無数の【残像】を残す【ダッシュ】で踏み込み【2回攻撃】の二重斬撃!
これでさえ斬り伏せるには足りぬでしょうが、鍔迫り合いこそが好機
互いのフォースセイバーが一尺を割る至近距離
ここが真の狙い…【怪力・衝撃波・力溜め】で握り手より放つ《懲罰指打》
この奇打こそ暗黒面を斬り続けてきた御苑の剣!


神原・響
記憶されし傷痕に対しては、UDCアスクレピオスの杖によってありとあらゆる傷や病は、持ち主の意思に関係なく即座に治癒していくので行動に支障はないでしょう。

転送と同時に予め展開要請済みの武装機械兵団を使い、黒騎士の攪乱と時間稼ぎに使い潰します。

時間を稼いでる隙に、黒の女王と神威一体を行い、侵食する億千万の影の茨を使って部屋を侵食することで黒騎士の安全地帯を少しずつ減らしていきます。
どれだけ早く動けても、そもそも動くスペースがなければそれも活かせないでしょうしまた、億千万の影の茨はそこに存在するだけで黒騎士の攻撃を封じるのに十分な物量でしょう。
最後に、二丁拳銃から聖言刻印弾をありったけ撃ち込みます。



●黒騎士アンヘル
 その部屋に辿り着いた神原・響(黒の女王の契約者・f06317)が、どんな環境、どんな相手にとっても『普通』の印象を持たれる服の袖を乱し頽れる。黒騎士を囲おうと動いていた武装機械兵団が消え去るが、それを認識する余裕は響にはなかった。50口径改造二丁拳銃を取り落とし、聖言刻印弾を床にばら撒きながらその身に奔るのはこれまでの猟兵としての依頼、これまでの人生すべてで負った幾度もの死に至りうる激痛と疾病の再現。持ち主の傷を癒し、常に万全の状態を保つ効果を持つ医学の象徴的存在たる偉人の名前を冠した杖による三度の苦痛。身体が万全に保たれるということは世界法則さえも覆す謎の超常能力…ユーベルコードを使うたびにその責め苦を身に負うということ。
 一度であれば耐えられたかもしれない、二度は賭けとなったであろう、だが三度も瞬時に黒騎士の超常能力を受ければ身体は強制的に癒されようとも精神が持たない。相手は最精鋭の猟兵ですら五分の勝率に身を委ねなければならない銀河帝国の二大巨頭の一人。

 その隣でアンヘルを見据える月鴉・湊(染物屋の「カラス」・f03686)が、何人もの咎人の血の糸で編まれた羽織を纏い自信と共に言葉を紡ぐ。
「過去を操る?へぇ、面白い俺に撃ってみろ。全部受けきってやるからさ。」
 応じる声もなく空中を奔った白・黒・灰の三本の呪剣が湊へと突き刺さり、溢れる赤が湊を染めてゆく。それでも不敵に笑う湊が抜き放つのは妖刀。
「これで俺自身は全て封じられた、だが俺以外の力はどうだ?この刀は恨みを持つもの達の為の刀。さあ、俺は今「空っぽ」だ。あの黒騎士に恨み、辛みがあるやつ、いや、銀河帝国に怨みがある者達よ。俺の身体を貸してやる。思う存分、怨みを晴らせ。さあ、黒騎士よ、過去でもない今お前に向けられる怨みの力思いしれ」
 その言葉と共に三呪剣が引き抜かれ湊が倒れ…恨みを晴らす為に刀を振れば、その恨みを持つ魂が集まり力となると言わる妖刀「影楔」が床に転がる。そう、空っぽという器も湊が湊であるからこそ存在するもの。過去全てを封じられたのならばそれは湊ではなく人型の虚ろでしかない。

 共に訪れた仲間が次々と倒されるのをみたアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)が、その姿を心配そうに見つめていた青い瞳をアンヘルへと向け、このまま引くことは出来ないと決意を固め、表情を綻ばせドヤ顔を示す。
『……───♪』
 それは無手からの抜き打ちで、虚空から現れる空間に刻まれた斬撃を誘発しよういう構え。だが、その身に突き立ったのは白・黒・灰の三本の呪剣。突き立った冷たい呪剣とは裏腹に身体が痛いほどに熱くなり鼓動と共に痛みが響くにつれ認識が追いついてくる。そうして、え?とその表情をアンヘルに向けていたドヤ顔から驚きの表情へと変えたアリアのメローラフレームが赤く染まりそれに続き過去の鍛錬や戦闘に関する記憶。なぜ戦いに身を置くことになったのか大切な過去が失われてゆく。
 そうしてゆっくりとアリア・ティアラリードが零れだしてゆき、空っぽになった器を放り出すように三呪剣が引き抜かれ、支えを失ったアリアが意識を失いオオルリアゲハを象ったブローチを儚く煌かせながら床へと倒れ込む。

 響の準備は間違いなかった。多種多様なものを揃え利用できることは猟兵達がオブリビオンに対して持っている大きなアドバンテージだ。だが、相手は忌まわしくも銀河帝国を支えた二大巨頭の片割れ、自身が三度の超常能力の行使で相手を押し込めると感じたのなら相手にそれだけの攻撃に機会を与えるべきではなかった。
 湊の着眼点は正しい。自身の力以外に頼れるものがあるならばそれを用いるのは理にかなっている。だが、ユーベルコードは湊自身が起こす超常能力だ。鍵のない扉があかないように。燃料のない動力機関が動かないように。猟兵がいなければそこに奇跡は存在しない。そう、過去を操る超常能力はまず越えなければ黒騎士には届かない。
 アリアが見落としてしまったのはいつの時点で黒騎士へと対応すべきかという事実。嘗て宇宙の覇者であった銀河帝国の最高戦力の一人である黒騎士はユーベルコードに先んじて行動する。幾つもの超常能力を扱い戦うのならばそのたびにその身に受ける事となる黒騎士の超常能力に耐えきる準備をしなければ届かない。

●黒騎士アンヘル
 多くの猟兵達を撃退した黒騎士がこれにより僅かにでも己が仕える皇帝への攻勢が鈍ればよいと願いながらその身体を修復するために骸の海へ自らの意思で悠然と還ってゆく。そう、銀河帝国を支えた二大巨頭の片割れは滅ぼされることなくそこに在る。

失敗 🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:失敗

完成日:2019年02月17日


挿絵イラスト