1

銀河帝国攻略戦㉕～皇帝親衛隊ドクロス

作者：ゆうきつかさ

●スペースシップワールド
　かつて悪辣な銀河帝国との戦いで、全ての居住可能惑星を失った宇宙世界スペースシップワールド。
　人々は無数の巨大宇宙船に乗って、日々の生活を送っている。
　ところが、何故か滅びたはずの銀河帝国が復活し、人類の生き残りを殲滅しようとしていた。

●皇帝親衛隊ドクロス
　かくして帝国旗艦『インペリウム』と、『解放軍』のスペースシップとの戦闘が始まった。
　宇宙空間での戦闘が始まったのと同時に、この場に転移されてきたのは、沢山の猟兵達であった。
　インペリウム強襲作戦と名付けられたこの作戦は、内部で破壊活動を行う事で、帝国旗艦『インペリウム』の戦闘力を削ごうとする作戦だった。
　しかし、銀河皇帝によって、猟兵達の転移場所が特定され、その場所に皇帝親衛隊が差し向けられた。
「待っていたぞ、猟兵」
　転移した途端、皇帝親衛隊が乗る宇宙戦艦から攻撃を受ける猟兵達。
　皇帝親衛隊を指揮するのは、皇帝親衛隊のひとり、ドクロス。
　無数のドクロが装飾された宇宙服に身を包んだ姿は、まさに異様。
　彼に従う帝国兵士もドクロのヘルメットを被っており、不気味な雰囲気を放っていた。

●ガジルからの依頼
「みんな忙しい中、集まってくれてありがとうね」
　ガジル・コリアンダー（キマイラのスカイダンサー・f00907）が、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
　今回の目的は帝国旗艦『インペリウム』の戦力を可能な限り削ぎ、『解放軍』の援護をして欲しいと言う事だった。
　ただし、『皇帝親衛隊』も戦闘に加わっているため、ある程度のダメージを与えた上で撤退をしても問題ないと言う事だった。

第1章 ボス戦 『帝国宇宙戦艦』

POW   :    フルバースト・コズミック 【全砲一斉射撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。 SPD   :    デストロイレーザー 【10秒間のエネルギーチャージ】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【主砲からのレーザー砲撃】で攻撃する。 WIZ   :    インペリアル・マカブル 【自身の稼働可能時間】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【帝国式鏖殺形態】に変化させ、殺傷力を増す。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

●絶体絶命
「……えっ？　な、何、この状況ッ！」
　尾崎・ナオ（ウザイは褒め言葉・f14041）は、絶体絶命の大ピンチに陥っていた。
　グリモアベースから転移した途端、まわりで待ち構えていたのは、敵関係。
　そのため、二度見。
　思わず、二度見ッ！
　そんな状況の中、ナオは思った。
（「もしかして、転移する場所間違えた……？」）
　と……。
「ぜ、前衛さん居ないかにゃー？　可愛い子の壁になりませーん？」
　正直、心の底からヘルプである。
　とにかく、誰か助けて、ヘルプミー！
　状況的に考えて、ここで逃げれば、フルボッコ。
　これで集中砲火でも浴びるような事でもあれば、それこそ肉の塊すら残らない。
　敵艦隊も、それを知ってか知らずが、ナオめがけて集中砲火ッ！
「……ちょっ！　まだ心の準備があああああああああああああ！」
　ナオが涙目になりつつ、敵艦隊の攻撃を避けていく。
　まさに限界ギリギリッ！
　当たれば……死ぬ！
　確実に死ぬッ！
　例え、死ななかったとしても、シャレにならない程、痛いはずッ！
「……？（何かお困りかい？）」
　そこに颯爽と現れたのは、護理雷専用電動バイクに乗ったゴリラであった。
　その後部座席に乗ったベール・ヌイ（桃から産まれぬ狐姫・f07989）も至って冷静。
　場慣れしているのか、それとも怖いもの知らずなのか分からないが、まったく焦っていなかった。
　その間も、ゴリラは何も喋らない。
　だが、ナオの中では、ダンディヴォイス。
　しかも、ゴリラにあるまじきレベルで、恰好良く見えた。
「……（振り落とされるなよッ！）」
　そんなダンディヴォイスが聞こえてきそうな勢いで、ゴリラが野生の勘でレーザー砲撃の雨を避けていく。
　敵艦隊もゴリラの存在を脅威と感じて、集中砲火ッ！
「これ、見える～ぅ？」
　その隙をつくようにして、ナオが【拳銃早打ち（クイックドロウ）】で、敵艦隊を攻撃ッ！
　高速の早打ちで敵艦隊を攻撃するが、圧倒的なまでの物量差。
　そう簡単には沈める事が出来ず、大苦戦。
　それでも、ゴリラは怯まない。
　常に敵艦隊の注意を引き、ナオが攻撃しやすいような状況を、当たり前のように作り出していた。
「海じゃないけど……雷撃戦するよ……Урааааа！」
　次の瞬間、ベールが錨付き改造セーラー服姿で、敵艦隊をジロリと睨みつけ、魚雷を撃ち込んで牽制した。
　しかし、戦いは終わらない。
　未だに状況的には猟兵達が不利ッ！
　ここで奇跡でも起こらぬ限り、敵艦隊を全滅させる事は、難しい状況であった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

●一筋の光
「奇跡は起きるものじゃない、起こすものだ。救援に来たぞ、戦友！」
　そんな中、戦場に転移されてきたのは、巨大人型機動兵器に搭乗した矢上・裕一郎（死神・f04178）であった。
　裕一郎は巨大な実体剣やエネルギー砲、小型大型の各種ミサイル等を備えた対艦装備に換装し、宙戦仕様になった巨大人型機動兵器に搭乗しており、帝国宇宙戦艦が放った砲撃を避けると、問答無用で斬りかかった。
　そのせいで、帝国艦隊は混乱状態ッ！
　『とにかく、撃って、撃って、撃ちまくれ！』と言わんばかりに、巨大人型機動兵器を狙って集中砲撃を仕掛けてきた。
「待ち伏せなんてやってくれるじゃない！」
　続いてカナタ・アマガ（スペースノイドの電脳魔術士・f06745）も戦場に転移され、【エレクトロレギオン】で小型の戦闘用機械兵器を召喚した。
　小型の戦闘用機械兵器は宇宙戦艦の砲撃を避けつつ、時間稼ぎをするようにしてカナタのまわりを飛んでいた。
「ああ、うん。中々に厄介そうな戦場に飛ばされたっぽいかな？」
　水貝・雁之助（おにぎり大将放浪記・f06042）も同じような場所に転移され、宇宙空間なりの地形を利用しつつ、帝国艦隊の砲撃を避けていた。
　その隙をつくようにして、【降臨悉平太郎】を使い、猿神殺しの柴犬を召喚ッ！
「……！？」
　その途端、悉平太郎が砲撃の雨に驚き、スペースデブリに隠れつつ、雁之助を二度見ッ！
　『この状況で召喚するのは、如何なものかと……』と言わんばかりに、抗議の眼差しを向けていた。
　もちろん、雁之助も悪意があって、悉平太郎を呼び出した訳ではない。
　一緒に戦ってもらうために呼び出しただけなのだが、この状況で悉平太郎の疑いを晴らす事は難しい。
　とりあえず、この戦いが終わったら、悉平太郎に美味しいモノを……。
　その一心で降り注ぐ砲撃の雨を避けつつ、スペースデブリに隠れ、反撃を仕掛けるタイミングを窺った。
「とにかく、今優先しなければいけないのは、この戦場から仲間達を連れて退却する事だッ！」
　裕一郎が操縦と空中戦の技能を駆使しながら、帝国艦隊の砲撃を潜り抜け、一斉発射と誘導弾で退却するタイミングを窺った。
　しかし、ドクロをモチーフにした宇宙戦艦が、デストロイレーザーのエネルギーチャージを開始ッ！
　みるみるうちにパワーが溜まっていき、その砲口が猟兵達に向けられていた。
「こんなところで、足踏みしてられないの！　皇帝のところまでいかせてもらうわ！」
　それでも、カナタは怯まないッ！
　決して恐れる事なく真っ直ぐ前だけを見つめ、小型の戦闘用機械兵器を引き連れ、帝国艦隊に攻撃を仕掛けていった。
　それはある意味、特攻に近い状態ではあったものの、カナタに迷いは微塵もない。
「あ、危ない……！」
　雁之助が驚いた様子でカナタの後を追いかけようとした瞬間、ドクロをモチーフにした宇宙戦艦から放たれたデストロイレーザーが頭上をかすめた。
「……！？」
　そのせいで、背筋がヒヤッとしたものの、カナタは健在ッ！
　小型の戦闘用機械兵器は全滅したものの、カナタ自身は健在であったッ！
「見せてやるよ。これが奇跡ってヤツだ！」
　裕一郎も間一髪でデストロイレーザーをかわし、ギリギリまで宇宙戦艦に接近すると、零距離射撃で敵艦を沈めた。
「何処にいようと無駄よ。空間座標、検索。対象特定。いっけぇえええええ！」
　それに合わせて、カナタも電脳空間による座標特定から、ドクロをモチーフにした宇宙戦艦をロックオンすると、猫型の小型機械兵達が集中砲火を浴びせた。
　それでも、ドクロをモチーフにした宇宙戦艦を沈める事は出来なかったものの、帝国艦隊に大打撃を与える事が出来た。
　だが、こちらも無傷と言う訳ではない。
　かなり無茶をしたため、これ以上の戦いは、自殺行為ッ！
　そのため、猟兵達はドクロをモチーフにした宇宙戦艦を牽制しつつ、この宙域から退却するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

最終結果：成功 完成日:2019年02月17日