銀河帝国攻略戦㉕~鏡に映ったアナリシス
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揚羽・王子(今日は昨日の夢を見て・f02885)は集まった猟兵たちへ向かって、スカートの端を摘まみ身を屈めてお辞儀する。
「皆さまのご活躍により、道が開かれましたの。ここからは、ようやく銀河旗艦『インペリウム』への転移が出来るわ」
彼女は姿勢を戻して作戦の説明を始めた。
「まず、あたくしが皆さまを『インペリウム』へ転移させるわ。ここは帝国軍の旗艦ですもの、とっても重要な場所よ。だから、可能な限り警備の方を倒してしまえば、解放軍にとって大きな支援になるわ」
顎に指を当てて、少し考える仕草。
「それと、そうね。施設やなんかも、めちゃくちゃに壊してしまいましょう? ハートの女王の仰る言葉の内容くらい、はちゃめちゃによ」
両手をぱんと合わせて、大事なことを思い出したわ。と付け加える。
「『インペリウム』の内部には、『皇帝親衛隊』と呼ばれる方々がいらっしゃるの。この方たちは、選りすぐりの精鋭よ。そうね、強いのよ。だから見つからないようにして、戦わずにやり過ごしてしまいましょう?」
にこにこと笑顔で無茶な提案をしてくる。
「施設を破壊していれば目立つでしょうから、『皇帝親衛隊』の方も駆け付けていらっしゃるかも知れないけれど……そこは、皆さまのお知恵で目立たないようにしつつ、かつ派手に暴れていらっしゃってくださいな」
グリモアを出現させて、彼女は猟兵たちを転移する準備へ移る。
「きっとご無事に帰っていらしてね? あたくしは、こちらで応援して待っているわ」
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『インペリウム』へ転移された猟兵たちは、敵を探そうとした。したのだ、が。
「ようやくご到着~! ですねっ☆ 待ちくたびれちゃったぞ♪」
どのようにして転移先を知ったのか、そこにはオブリビオンの先客がいたのだ。
ぷりんMk2
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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ぷりんMk2です。
戦争シナリオ二本目です、ありがとうございます。
強襲のために転移したらなぜか待ち伏せされていました。
どうしましょう? 倒しましょう!
第1章 ボス戦
『アナリシス』
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POW : アナライズ&コードテイカー
【ダメージのない解析ビーム 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【対象のユーベルコードを借用した攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD : カウンターコード
【近くで使われたユーベルコードを解析する事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【そのユーベルコードのコピーを使用する事】で攻撃する。
WIZ : ミラーフォーム
対象の攻撃を軽減する【対象と鏡映しの姿(ミラーフォーム) 】に変身しつつ、【対象が所持するユーベルコードを借用する事】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠鏡繰・くるる」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
カイ・シュリック
アドリブ・絡み歓迎
待ち伏せされていた……予想外の展開だが、どうにか倒して帰るしかなさそうだ。
なかなか厄介な攻撃をしてくるようだ、どうやって乗り越えようか。
【フェイント・だまし討ち・暗殺】を使って相手の死角から【咎人封じ】を使おうか。
金属生命体にどの程度拘束が効くか分からないが、動きを阻害したり鏡のような身体を封じれば効き目はありそうだ。
なるべく距離を取り、解析されても攻撃を避ける余裕を作ろう。
ただし反撃自体は免れないだろう。
攻撃をしたらすぐに【オーラ防御・逃げ足・残像】を使って反撃に対応するぞ。
先に相手を封じきれればいいんだが……。
それが無理でも他の猟兵への手助けくらいは出来るはずだ。
セレスティア・ナイトリー
なるほど。待ち受けていたというのであれば、探す手間も省けて好都合というものです。
それでは……
「全戦闘プログラム起動」
武装展開と同時に、艦内環境、周囲の地形、敵の行動パターン、性質などをリアルタイムに入力した戦術編成プログラムに従い、攻撃力重視の【機士の進撃】にて最高効率で敵の撃破を狙う。
敵からの攻撃に対しては武器受け、盾受けおよびダッシュによる回避を利用し、万一被弾する場合も激痛耐性で怯むことなく行動を継続。
ただ戦うためにのみ生まれ、戦斗機械として生きる我を精巧に鏡で映したとて、我を超えることは決して能わぬ。
魂無き肉体に悔いを刻んで滅びるがいい。
シズホ・トヒソズマ
※他猟兵との連携、アドリブOK
【POW】
待ち伏せ!?まずい、ただでさえ強敵だというのに!ここは、態勢を整える時間を稼ぎに行きます!
【勇気・覚悟】と共にUCを発動、【ダッシュ】で敵に接触、格闘やユングフラウで仲間から引き離しつつ【挑発・誘惑】で自分への注意を誘い、引き上げた身体能力で仲間が戦闘準備、態勢を整える時間を稼ぎます
解析ビームは引き上げた身体能力と【ジャンプ・スライディング・残像】で回避して時間稼ぎ
やがて当たってしまったとしても、攻撃を受けて笑い、
『コピーしましたね?今までの回避こそ真の【フェイント】。私のUCは被虐願望を条件にする。貴方は暫く仲間の攻撃を避ける事はできません、よ…!』
トレーズ・ヘマタイト
※アドリブ・絡み自由
待ち伏せか、高度な演算か予知者でもいるのだろうな
どちらにせよ倒すだけか
【援護射撃】として災魔の腕からグレネードを発射し攻撃、爆風で足止めしているうちに接近しつつUC:ブラッド・ガイストで装備を強化、黒剣の【生命力吸収】と酸属性にした白剣の【属性攻撃】、災魔の腕のスタンガンでの【マヒ攻撃】で攻撃していく
自分の使用UCは装備強化だけなのでコピーされてもそこまで影響はないだろうがビームが撃たれれば刻印から使い捨ての大盾を出して防ぐとしよう
手足なり髪なり切り離せたなら、即座に奪い取り込む、ブラックタールと似たような存在ならば、例え切ったところで繋げばいいだけだろう、それを防ぐ
以上
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「待ち伏せ!? まずい、ただでさえ強敵だというのに! ここは、態勢を整える時間を稼ぎに行きます!」
シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)が慌ててユーベルコードを発動しようとする。
「全戦闘プログラム起動」
それよりも先に戦闘態勢に入ったのは、セレスティア・ナイトリー(流転の機士・f05448)だ。
「待ち受けていたというのであれば、探す手間も省けて好都合というものです」
【機士の進撃】により攻撃力を最重視した武装を装填した彼女は、即攻撃に移る。
「そんなに急いじゃって、余裕ないんですか~?」
蒸気振動剣での斬撃を後ろへ跳躍して避けるアナリシス。そのアナリシスの横をワイヤーアンカーが掠め、奥の柱に向かって巻き取られるワイヤーに身を委ねたセレスティアが蒸気振動剣をアナリシスに向けたまま高速で敵に突っ込む。
素早く転じられた攻撃を、辛うじて避けたアナリシスは解析ビーム銃を取り出す。
「中々に素早い。だが、お前の相手は一人ではない」
どろどろとしたブラックタールのトレーズ・ヘマタイト(骸喰らい・f05071)が、自身の身につけた災魔の腕からグレネード弾を発砲する。
「ふんっ、当たらなければいいんですっ!」
アナリシスはそれをも避けた。が、それは柱に着弾するとともに爆発する。
「ひゃん!?」
爆風で怯んだアナリシス目掛け、鈴蘭の花びらが吹き荒れる。
「ともかく、動きを封じたいところだが……」
「このくらいでボクは足止めできませんよっ☆」
花びらを意に介さず、アナリシスは反撃を避けるべく距離を取っていたカイ・シュリック(紫苑の殺戮代行者・f02556)に向かって駆ける。
「ヒーローとして、仲間に手出しはさせません!」
走るアナリシスへ滑り込むようにして、シズホが割り込む。シズホ自身のスライディングはジャンプして避けたアナリシスだったが、シズホがあらかじめ人形のユングフラウを空中に投げていたことには気が付かずに跳んだため回避できずにユングフラウに押しつぶされる。
ユングフラウに潰されているアナリシスに向かって飛び込むようにして、セレスティアが蒸気振動剣を振るう。
「みぎゃあぁ!!」
アナリシスの左足が、脛の辺りで切断される。それに対して叫び声をあげたアナリシスは、しかし左手で解析ビームを放った。
攻撃力のないビームだったため反応の遅れたセレスティアに、解析ビームが命中する。
痛みも衝撃もないビームを受けながら、セレスティアは再び蒸気振動剣で切りかかろうとした。だが、それはアナリシスが跳ね飛ばしたユングフラウによって叶わなかった。
「いたた、片足じゃ歩けなーい!」
「そんな時は」
「「足を増やすのでっす☆」」
セレスティアの【模造機士】を借用したアナリシスは、自分の分身に支えられて立ち上がった。
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複製と肩を組んだアナリシスは、片足がないのが嘘のように素早い。情報と感覚を共有する【模造機士】を借用したからこそ、まるで平常時と同じように動けるのだろう。
トレーズが黒剣改と白剣を合体させた大鎌を振るうと、纏った酸属性により辺りの壁の表面が溶ける。カイの焼鏝がまだ残っている足を狙って繰り出される。
「「ああ、もうっ! 鬱陶しい!!」」
動きこそ早いアナリシスだったが、中々攻撃に転じる機会が訪れない事に焦れていた。
「短気なんですね、余裕ないんですか~?」
シズホがわざとアナリシスの言葉を真似すると、アナリシスは彼女を睨みつける。
「「一番鬱陶しいのはキミだよっ!」」
挑発が効いたのもあるが、アナリシスはユーベルコードの効果によって段々と身体能力が上がっていくシズホを気にしていたのも事実。
「「そうだ! キミのユーベルコードを借りちゃおう♪」」
言うや否や、アナリシスの身体は紫色に染まる。シズホのミラーフォームに変身したのだ。
「ん、あれ? ちょっとタンマ!」
その途端、慌て始めるアナリシス。対して、シズホはにやりと笑う。
「コピーしましたね? 今までの回避こそ真の【フェイント】――」
慌てているアナリシスに対して、カイが【咎人封じ】を放つ。アナリシスは一切避ける動作もなく拘束される。
「私のユーベルコードは被虐願望を条件にする。貴方は暫く仲間の攻撃を避ける事はできません、よ……!」
「んんー! むぐーっ!!」
猿轡で喋れないアナリシスが何事か叫んでいるが、それに耳を貸す事はできない。
「では、さらばだ」
拘束されたアナリシスに、トレーズが大鎌を突き立てた。
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アナリシスを撃破した一行は、やはり疲弊していた。その中で、セレスティアが何かに気が付く。
「こちらへ向かってくる動体反応――増援と思しき反応を確認」
すぐに戦闘態勢を取ろうとするセレスティアにカイが問う。
「向かってくる敵は何体くらいいるんだ?」
「数は、およそ100」
四人で戦うには、多い数だ。とカイは判断する。
「こちらは『皇帝親衛隊』との戦闘で消耗している、ここは衝突を避けてゲートへ戻ったほうがいいだろう」
そもそも、増援の実力もわからないのだから。と付け加える。
オブリビオンを一体でも多く倒すには、自身が倒れては意味がない。カイの意見に他の三人も同意した。
四人は安全な方向へ進み、ゲートへ戻った。
『皇帝親衛隊』の数を減らしたことは、充分な戦果であった。
大成功
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