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銀河帝国攻略戦㉒~蛇の名を持つ医者

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #ドクター・オロチ

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●銀河帝国執政官兼科学技術総監
 『アマルテア情報艦隊』
 『オロチウイルス突撃艇群』
 それらを無力化した猟兵と解放軍はついに、ドクター・オロチの乗艦であり、研究施設でもある実験戦艦ガルベリオンの発見に至る。
 解放軍は早速、砲撃を加えてガルベリオンを航行不能に陥らせることに成功したが、ガルベリオンはたちまちその損傷を修復し始めた。
 その後継は、猟兵達にドクター・オロチの生存を確信させるには十分だった。
 猟兵達は、一般人がドクター・オロチに近づくのは危険と判断。
 『解放軍』は銀河皇帝直属の軍勢との決戦に集中して進軍することとなり、ドクター・オロチとの決戦は猟兵達に託されたのである。

●ドクター・オロチという敵
「以上が銀河帝国攻略戦の現状ね」
 グリモアベースにおいて、セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)が今回の戦況について語る。
 ドクター・オロチは装備した水晶剣によって、自ら発明したと思われる奇妙な存在達を召喚する能力を持つ、かなりの強敵だ。
 油断すれば、猟兵の精鋭であっても敗北する危険性は高い。

「相手は1体だけだけれど、その力が尽きるまで骸の海から蘇る力を持っているわ」
 猟兵が勝利して、ドクター・オロチが『骸の海』に放逐したとしても、『ドクター・オロチ』は、すぐに『骸の海』から蘇り、別の場所から再出撃してしまう。
 なお、猟兵が敗北した場合は、ドクター・オロチは『一旦、骸の海に撤退して、完全に回復』した上で、別の場所に再出撃してくるようだ。
「ドクター・オロチが『骸の海』から出現する場所は、広大な実験戦艦ガルベリオン内の『多数ある実験施設の一つ』よ」
 セレインが予知したのは、多数の機械と何か液体に包まれた大型の骸骨が無数存在する場所。
 そこで、敵は猟兵達の来訪を待ち受けている。
「施設は広いし、別にその施設を破壊したところで私達には何ら問題はないから、存分に破壊しながらドクター・オロチを叩くといいわ」
 簡単に説明を終え、セレインは作戦の成功を祈り、猟兵達を送り出すのである。


なちゅい
 マスターのなちゅいです。
 こちらでは、ドクター・オロチの討伐を願います。

●特殊ルール
 ドクター・オロチは、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

●こちらのシナリオについて
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 以上です。それでは、行ってらっしゃいませ。
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第1章 ボス戦 『ドクター・オロチ』

POW   :    ジャイアントカルシウム
自身の身長の2倍の【恨みの叫びをあげる骸骨巨人】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    カリスティックボディ
自身の肉体を【あらゆる生命体を溶解し取り込む緑の粘液】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ビャウォヴィエジャの森のフェンリル
【水晶剣が変形した門から『フェンリル』】の霊を召喚する。これは【炎の体を持つ巨大狼で、爆発を呼ぶ咆哮】や【瞳から放たれる魔炎光線】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎

「厄介な相手の様子。先ずは一撃お見舞いしましょうか」

◯準備:サーチドローンを展開

◯先制攻撃 ●カリスティックボディ対策
『レベルmまで伸びる』そうですが、こちらのUCの射程距離はLVの2乗。最大射程は676mあります。(敵のLV) m〜676mの距離で狙撃しましょう。

◯攻撃UC
技能:
(ドローン操作)メカニック、
(UC)視力・スナイパー・武器落とし
(クイックリロード)早業・クイックドロウ

(ドローン操作)
「ドローン、データリンク完了。先ずはその水晶剣を持つ右腕を狙わせてもらう」

(UC)
「CODE:ARTEMIS、当ててみせる」

(クイックリロード)
「リロード完了。再攻撃開始」


ユエイン・リュンコイス
【連携アドリブ歓迎。可能な限り他猟兵との協力希望】
単純な戦闘力よりも、この系統の手合いが一番厄介だからね。油断はしないよ。

こちらの選択UCは【SPD】、粘液攻撃か。生命体を溶解させるならば、無機物をぶつけよう。ボクの機人を前面へ押し出し、壁として攻撃を受け止める。
勿論、それで抗しきれるとは思わない。【絶対昇華の鉄拳】で相手の肉体を削りつつ、それでも足りなかったりボクに攻撃が来れば【叛逆せよ~】で相手の攻撃力を下げて自衛しよう。最悪、【オペラツィオン・マカブル】でカウンターを狙う。

攻撃面は機人を接近させての近接戦。攻め手に欠ければ上記UCに加え【ガジェットショータイム】で武装させて攻めたてる。


アーレイラ・モンクスフード
ふむ、何故その術を使えるのか分かりませんが。解析して同じ力を使っているのでしょうか?

「祈りが足りません、信仰が足りません。あの子の悲哀と憤怒すら知らないのでしょう?」

臀部の聖痕の力を解放、
攻撃を受け止めそのまま紅炎を吸収します

ユーベルコード発動
吸収した紅炎ごと大鎌に乗せて
反撃開始です。

「染み出し現世を蝕む化け物よ。ヴェルヴァルダの双神の怒りを知りなさい。」

ダッシュで距離詰め、慢心したかのような正面攻撃をフェイントに
防がれる瞬間、武器をメイスに変形させて、
そして、即大鎌に戻しての一撃を叩き込みます。


闘い終わったら研究資料の持ち帰りも視野に入れておきます。
無警戒に放置して良い相手でもありませんし。



●狂気のマッドサイエンティスト
 『実験戦艦ガルベリオン』。
 解放軍の攻撃を受けたその艦は侵攻を止め、兵士達が全力で修復に当たっている。
 転移によって、その艦内へと潜入した猟兵達は指定された実験室を目指す。
 メンバー達が駆け付けると、丁度、ヘビの名を持つ討伐対象が『骸の海』から出現したところだった。
「ムシュ!? また来たの!?」
 謎のマッドサイエンティスト、人の脳を思わせる頭を持つ銀河帝国執政官、さらに科学技術総監にも就いているドクター・オロチが驚きの声を上げる。
 どうやら、すでに相手は幾度か他チームと交戦を重ねた後らしい。
 いくら体力が回復するとはいえ、幾度も交戦を重ねることは、相手にとって負担となっているのは間違いないはずだ。
「厄介な相手の様子。先ずは一撃お見舞いしましょうか」
 鋼の肉体を持つサイボーグ、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)は相手の分析の為、サーチドローンを展開していく。
(「単純な戦闘力よりも、この系統の手合いが一番厄介だからね」)
 人形少女、ユエイン・リュンコイス(黒鉄機人を手繰るも人形・f04098)は相手を見据え、ただ一言。
「油断はしないよ」
「ムシュシュシュ……」
 猟兵達の視線にも、ドクター・オロチはただ奇妙な笑いを浮かべるだけ。
 そいつは猟兵達が戦闘態勢を整える前に、手にする水晶剣を変形させていた。
 門を象ったその中からは、燃え上がる体躯を持つ巨大狼フェンリルの霊が姿を現す。
「ふむ、何故その術を使えるのか分かりませんが。解析して同じ力を使っているのでしょうか?」
 魅力ある紫の瞳を持つ修道女、アーレイラ・モンクスフード(真昼の白夜・f02061)はそんな相手に対し、臀部の聖痕の力を解放させる。
「この一撃、耐えられるかな?」
 ドクター・オロチの声に応じたフェンリルの霊が咆えると、巻き起こる爆発が猟兵達を巻き込んでいく。
 ただ、アーレイラはその爆発を自らの大鎌で受け止め、堪えていた。
「祈りが足りません、信仰が足りません。あの子の悲哀と憤怒すら知らないのでしょう?」
 しばらく、凌いでいたアーレイラだったが、相手の力は想像以上のもの。
 彼女が耐えている間に、ユエイン、クネウスが仕掛ける。
 ただ、クネウスが十分に相手から距離を取ったのを見たドクター・オロチは、自らの体を緑色の粘液へと変えていく。
「粘液攻撃か。ならば……」
 あらゆる生命体を溶解し、取り込むドクター・オロチのカリスティックボディ。
 それに対抗すべくユエインもまた無機物……自身の操る『黒鉄機人』をドクター・オロチへとぶつけていく。
「そんなんじゃ、ボクは倒せないよ」
 粘液から声を出す敵はまたも、奇妙な笑いを浮かべる。
 ユエインとて、それだけで倒せるとは思っていない。
 彼女は壁として使った機人に右手から高熱を放たせ、粘液となった敵の体を焦がそうとしていた。
 その間に、黒煙を上げるドクター・オロチの居場所を、サーチドローンが特定し、情報をクネウスが把握する。
「ドローン、データリンク完了。先ずはその水晶剣を持つ右腕を狙わせてもらう」
 そして、クネウスはINCORPORATING ARMED FORT「リア・ファル」の砲口を、敵へと差し向けた。
「CODE:ARTEMIS、当ててみせる」
 飛距離は十分。敵のユーベルコード外からなら、狙撃は問題なくできる。
 射撃を行うクネウスの砲弾は、確実に敵へと命中した。
「リロード完了。再攻撃開始」
 とはいえ、ここは宇宙船内部であり、ドクター・オロチの実験室。距離をとるにも限界がある。
「ムシュシュ……」
 一度人型を取った敵はクネウスへと接近していく。
 その上で再度素早く体を粘液状に変化させてクネウスの横腹を貫き、その体を溶かそうとした。
「ぐうっ……」
 痛みを堪えるクネウスから、敵はユエインへと狙いを変える。
「世を憎まず、他者を恨まず。これは、ただ然るべき報いだけを願った者達の祈りだ」
 機人が限界と感じたユエインは自衛に回るべく、言葉を紡ぐ。
 ユーベルコード『叛逆せよ、報復の祈りは此処に在りて』。
 強者に屈した者達の遺したモノを使い、ユエインはドクター・オロチの力を削ごうとするのだが……。
 相手の動きは非常に素早く、弾力性を活かしてユエインの体を強く叩きつけて態勢を崩させ、彼女の体を溶かそうとしていく。
 そこで、アーレイラは反撃に動く。
 限界近くまで吸収した炎を乗せた大鎌『エピックベイン・クリーヴァー』を構え、彼女はダッシュで接敵する。
「染み出し現世を蝕む化け物よ。ヴェルヴァルダの双神の怒りを知りなさい」
 そのタイミング、クネウスは気力を振り絞ってアームドフォートを発砲し、ユエインもガジェットで武装させた機人で殴りかからせる。
「ムシュシュシュ、無駄と言ったよ?」
「開け! 天界の門!!」
 構わず、アーレイラは慢心したかのように紅炎を燃え上がらせ、大鎌を振るう。
 門から剣に戻した武器で敵がその攻撃を防ごうとした瞬間、アーレイラは武器をマッシャー形態……メイスへと変形させる。
「ムシュ!?」
 ドクター・オロチがそのフェイントに驚いた瞬間、アーレイラは武器を大鎌に戻す。
 刹那、焔を残しながら、裂かれた斬撃。
 ただ、敵はほとんど意に介する様子はなく。
「ムシュ、脅かしてくれるね」
 自身の元へと戻していたフェンリルから、ドクター・オロチは魔炎光線を放たせた。
 それに射抜かれた3人は次々に気を失い、その場へと倒れこんでしまうのである。

苦戦 🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

ショコラ・リング
SPDで判定

まずは射手として自分が戦いやすく相手の攻撃をよく見る事が出来、相手の姿を見失わない10m程の距離を保ち、いつでも大型の骸骨達を盾に出来るような位置取りをします
あくまで相手の攻撃が減速すればいいな程度の認識なので過信はせず、次々使い捨てるつもりで動き続け、一つの場には留まりません
また今後の為に、回避している間に可能であれば相手の伸縮の距離が何m以上伸びたかなどある程度の相手の強さを測ります
攻撃は相手が戻るタイミングに合わせて【神威】を使用し高速移動で一気に間合いを詰め、相手を焼く光の放射でダメージを与えます
格上なのは百も承知です、だからこそこの身この命を懸けてボクの全力をぶつけます!


ハバムル・アルコーン
使用能力値:POW
ついに出てきたな蛇博士ぇ!最初に話を聞いた時から憎たらしくて仕方なかったんだ…ここまで苦労した分覚悟しろー!

相手が【ジャイアントカルシウム】で巨人を呼び出したら、即座に【ドラゴニアン・チェイン】で対抗!まず取り出したカラフルRPGの眩い光で巨人の目を眩ませつつ【時間稼ぎ】、狙いは付けやすい筈だから巨人の足にオーラの鎖を巻き付け【怪力】で以て転ばせる!先制攻撃を外させて隙が出来た所でドクターオロチに【ダッシュ】で接近し、ドラゴンランスに持ち替えて無防備な相手に【二回攻撃】で【串刺し】にしてやるっ!


マハティ・キースリング
やる事為す事エゲツない藪医者め
やっと面を拝めたな

まず防衛策だ
完全な無敵だと都合が悪い
猛攻を防ぎその後も戦闘が継続出来る程度の損傷を負わなければならない

武器改造で手持ちの戦車、アームドフォート、使えそうな装備
近場のオブジェクトも全部ひっくるめて取り込み組み合わせ
バリケードのような防壁を作る
そこに防具改造でプルートリング、液体金属の盾も足し
巨大な複合機械盾を形成して耐える
ヤバい友軍がいればそちらも可能な限り遮蔽に入れよう
ぶっ倒れたらそれまでだ
ついでに反撃用の波動砲に動力をチャージしておく

受けても生きていたら念願の手番だ
紺碧の炎に死角から奇襲させ
プラズマ砲…報いの火の十字砲火でヤツの水晶剣を粉砕する



●実験の成果を見せつける蛇博士
 倒れるメンバー達へと手を掛けようとするドクター・オロチ。
「ムシュシュ……!」
 そこに、新手の猟兵達が駆け付けてくる。
「やる事為す事エゲツない藪医者め。やっと面を拝めたな」
 以前は帝国軍に所属していたという、マハティ・キースリング(はぐれ砲兵・f00682)がようやく前にした相手へと告げる。
「ついに出てきたな、蛇博士ぇ!」
 人派の女性ドラゴニアン、ハバムル・アルコーン(堕落(しきった)竜・f04301)は大きな胸を弾ませて、その実験室へと飛び込んできた。
「最初に話を聞いた時から憎たらしくて仕方なかったんだ……。ここまで苦労した分覚悟しろー!」
 色黒な肌を持つキマイラ、ショコラ・リング(キマイラのアーチャー・f00670)も少し離れた位置で相手を注視しつつ、位置取りを行う。
「ムシュシュ、まだまだ、戦いはこれからっ」
 この程度で、ドクター・オロチも猟兵の攻勢が止まるとは思っていない。
 傍にある液体に満たされたガラス容器に視線を傾けた敵は、その中から骸骨巨人を外へと召喚してみせた。
「さあ、ボクの動きをトレースするんだよ」
「………………」
 相手の呼びかけに合わせ、骸骨巨人もその手に水晶剣を握り、猟兵達へと突撃していく。
 それに合わせ、ハバムルはロケットランチャー『カラフルRPG』の光で巨人の目を眩ませようとする。
 続けて、彼女は狙いを付けた巨人の足にオーラの鎖を巻き付けて。
「えーいっ!」
 怪力を活かし、力任せに巨人の態勢を崩す。
 盛大に転ぶ骸骨巨人の体はすぐ、ボロボロと崩れてしまった。
「フシュシュ……」
 しかしながら、ドクター・オロチはそのタイミングでトレースを解き、自らの体をカリスティックボディで粘液状へと変化させ、瞬時にショコラへとその体を伸ばしていく。
 ただ、彼は即座に、崩れた骸骨が盾となるよう位置取りを行う。
(「相手の攻撃を減速さえできれば」)
 ショコラは転がる骨の盾を過信することなく、室内を動き続ける。
 実際、粘液は骸骨を破壊してなおショコラへと浴びせかかり、その身を溶かそうとしていた。
「…………っ」
 体に駆け巡る痛みに、顔を顰めるショコラ。
 しかしながら、その際、彼は粘液が伸縮の距離などをしっかりと見定め、相手の強さを測ることも忘れない。
 その隙に、マハティは防衛策をとる。
(「完全な無敵だと都合が悪い」)
 敵の猛攻を防ぎ、その後も戦闘が継続できる程度の損傷を負わせねばならない。
 マハティは手持ちの戦車、アームドフォートなどの武具や、近場のオブジェクトをひっくるめて取り込み、武器改造を施して組み合わせていく。
 そうして、彼女はバリケードのような防壁を作り出した。
「まだだ」
 さらに、防具改造も加え、プルートリングに液体金属の盾を足し、巨大な複合機械盾を形成してマハティは構える。
「ぶっ倒れたら、それまでだ」
 彼女はさらに反撃の為、波動砲に動力をチャージしていく。

 一方で、敵の動きを注視していたハバムルは、粘液が再び人型を取ろうとしたタイミング、ダッシュで接近する。
 ただ、骸骨巨人は1体ではない。
「ムシュシュ、迂闊だったねっ」
 ドクター・オロチはまたも別の骸骨を呼び出して、動きをトレースする。
 巨大な水晶剣がハバムルを襲おうとしたところで、マハティの防御壁がうまくその斬撃を防いでみせた。
 破壊される防御壁がなければ、ハバムルもマハティも致命傷を免れなかっただろう。
 今度は、その隙にショコラが言葉を紡ぐ。
「我が祈りを此処に 捧げしこの身 この命を以て 御身の代行者たらんことを許したまえ」
 その身へと神を降臨させたショコラは素早く、敵との距離を詰める。
 格上の敵なのは、百も承知。
 だからこそ、彼は自らの体、命を懸けて。
「ボクの全力をぶつけます!」
 敵を焼き尽くす光を前方へと放射していく。
「ムシュッ!?」
 それに驚くドクター・オロチは無意識に骸骨巨人とのトレースを解いてしまう。
 すかさず、ドラゴンランスを手にしたハバムルが無防備な相手目掛け、肉薄していった。
「串刺しにしてやるっ!」
「ムシュッ……!」
 その切っ先を連続して胸へと突き入れようとするが、敵も跳び退いて傷を最小限に留める。
 ただ、猟兵の攻撃はそれで終わらない。
「念願の手番だ」
 いつの間にかマハティが呼び出していた、山羊頭を持つ歴戦のウォーマシンが相手の死角から報いの炎を放つ。
 彼女自身がチャージしたプラズマ砲と炎はドクター・オロチの水晶剣目掛け、十字に砲火を浴びせかけていく。
「ムシュシュ……、やらせないよ」
 粋がる敵だが、剣を引こうとすれば、砲火を直接その身に浴びてしまう。
 ドクター・オロチはなんとか水晶剣でしのぎきっていたが、その刀身には亀裂が入っていたようだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ラッセル・ベイ
ふむ、強いな
これでは科学者は戦闘が苦手、等の常識は通用しないな
さて、どう戦うとしようか……

●戦闘(WIZ )
まずは炎を防ぐのが重要か。フラムよ、力を借りるぞ
「炎剣フラム」から「スティールアイ」で火炎属性を抽出
すぐに「魔鎧ダークネス」に付与し火炎耐性を得る
重ねて「ルーン辞書」により付与力を向上
更に火炎耐性ポーションを飲み、「地盾グラウンド」を構える

さあ行くぞ、我等に大地の加護を
【グラウンドトーテム】で武具の強化
属性攻撃を向上し、「氷剣フロス」でフェンリルの肉体を凍らせてくれよう
凍らせている間にオロチに詰め寄り、グラウンドのバッシュで味方が攻撃し易い位置へ吹き飛ばす

良し、今が好機だ……叩き潰せ!


ナイ・デス
ソラ(f05892)……油断できない、ですよ

……そう、ですね。私達は、必ず勝つ、です!

・先制対策
可能なら戦闘前(転移前?)から【生まれながらの光】を発し、握りしめ維持
常に自身が回復し続ける状態になって

その状態で、先制攻撃に対し
ソラの前にでて【かばう】
光を放ち【オーラ防御】
【激痛耐性】と回復で耐え……

ソラに支えられ【勇気】で出力アップ
はね返すは、無理でも、そらして……!

・反撃
ソラの怪力にのって、タイミング合わせ【ジャンプ】!
ソラの怪力と私の跳躍力が合わさった速度で敵に
【空中戦】技能で微調整
【生命力吸収】する刃で【鎧無視攻撃】回転斬り、です!
着地後、即反転【ダッシュ】!
ソラと挟み撃ちで、もう一度!


ソラスティベル・グラスラン
ふふふ、わたしたちに怒涛の攻勢に驚いていますね
貴方の頭脳でも読み切れませんでしたか、わたしたちの【勇気】は!!

安心してください、ナイくん(f05727)はわたしが守ります
勇者であるわたしたちなら、必ず勝てますッ!!

・先制攻撃
戦場に向かう前に【勇者理論(防御重視)】を発動
ナイくんを抱きとめ、ナイくん共々覆う【オーラ防御】で威力と速度を軽減、
【見切り・盾受け・怪力】で強大な力を盾で全て受け止め、逸らし受け流します
その防御に籠めた力を【力溜め】

・反撃
【力溜め】解放!今ですナイく―――ん!!
【怪力】でナイくんを敵めがけて投擲
追ってわたしも大斧による一撃を!

以上全ての行動を、全力の【勇気】で補います!!



●一気に畳みかけろ!
 さらに、この実験施設へと駆け付けてくる猟兵達。
 ドクター・オロチと猟兵の激戦を、一見老人にも見える風貌のドワーフのラッセル・ベイ(ドワーフのルーン鍛冶師・f12407)は目にして一言。
「ふむ、強いな。これでは科学者は戦闘が苦手、等の常識は通用しないな」
 序盤、交戦していたメンバーも起き上がり、一緒になってドクター・オロチを攻め立てるが、相手は巨大骸骨とフェンリルを駆使して抵抗してくる。
 また、突然自身の体を粘液状にして、強襲を仕掛けてくることがあるのが厄介だ。
 しばし、交戦を見ていた彼はどうすべきかと考え、手早く準備を整える。
「まずは、炎を防ぐのが重要か。フラムよ、力を借りるぞ」
 すると、ラッセルは手にする『炎剣フラム』から火炎属性を抽出し、『魔鎧ダークネス』へと付与して火炎耐性を得ていた。『ルーン辞書』の効果もあり、属性力は増している。
「……ムシュッ、また新手っ!?」
 さすがのドクター・オロチにも、焦りの色が見え始めていた。
 怒涛の攻勢に驚く敵に、長いオレンジの髪を揺らすソラスティベル・グラスラン(暁と空の勇者・f05892)が八重歯を見せながら胸を張って。
「貴方の頭脳でも読み切れませんでしたか、わたしたちの【勇気】は!!」
「ソラ……油断できない、ですよ」
 その後ろ、小さな男の子のナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)がソラスティベルへと不安げに告げる。
「安心してください。ナイくんはわたしが守ります」
 それでも、彼女は全く気にする素振りを見せず。
「勇者であるわたしたちなら、必ず勝てますッ!!」
「……そう、ですね。私達は、必ず勝つ、です!」
 交戦していたメンバーが息を切らしていたこともあり、ドクター・オロチは新手の3人へと近づく。
「ムシュシュッ、片っ端からやっつけるよっ!」
 敵は再度、フェンリルの霊を呼び出す。
 前に出たラッセルは火炎耐性ポーションを飲み干して。
「さあ行くぞ、我等に大地の加護を」
 『地盾グラウンド』を構え、彼は相手の攻撃に備えていた。
 一方、すでに聖なる光を発していたナイはソラスティベルの前へと立つ。
 後ろのソラスティベルは己の勇気をもって、彼の小さな体躯を後ろからしっかり抱きとめ、支えていた。
 2人はそれぞれ自身の発するオーラに包み、敵の攻撃に備える。
「ムシュシューーッ!」
 ドクター・オロチの笑いに合わせ、フェンリルは瞳から魔炎光線を発射してきた。
 それは、相手の身を瞬時に燃え上がらせる威力を持つ光線。
「…………っ」
 ナイはその激痛と自らの回復能力で耐えようと踏みとどまる。
「全力でいくよっ!」
 だが、敵の攻撃はそれにとどまらず、巨大骸骨がソラ、ナイコンビへと襲い掛かっていく。
 光線を耐え凌いだ2人へとさらに、巨大な水晶剣が振り下ろされる。
「くっ……!」
 ソラスティベルは『スチームシールド』でその刃を受け止め、明後日の方向へと受け流す。
「ムシュシュ……!?」
 その間に、『氷剣フロス』を手にしたラッセルが迫っていた。
 室内にトーテムポールを呼び出して力を高めていた彼はフェンリルの霊を凍らせ、なおも敵本体へと攻め入っていたのだ。
 ラッセルの『地盾グラウンド』でバッシュを受け、ドクター・オロチの体が大きく吹っ飛ぶ。
「ムシューーーーッ!!」
「良し、今が好機だ……叩き潰せ!」
 ラッセルは、ソラ、ナイコンビがうまく攻撃できるよう、位置を調整して相手を飛ばす。
 その支援を受け、巨大骸骨の猛攻に耐えきったソラスティベルがそれまで溜めていた力を解放する。
「今ですナイく――――ん!!」
「はい、いきます!」
 すると、ソラスティベルの合図で高く飛んだナイ。
 空中戦のスキルも使って位置を調整しつつ、彼は生命力を吸収する黒剣を手に回転しながら重い斬撃を浴びせかけていった。
「ムシューーーッ!?」
 地面に落下するそいつへ、地上からは蒼空色の巨大斧『サンダラー』を携えたソラスティベルが重い刃を叩き込んでいく。
「これが、わたし達の【勇気】だーー!!」
「……です!」
 着地したナイも反転し、ソラスティベルと合わせて挟み撃ちする。
「ム、ムシュッ……」
 2人の刃を同時に浴び、2、3歩よろけるドクター・オロチ。
 しかし、瀕死のそいつは小さく笑って。
「ムシュ……また、次があ……る……」
 すぐにこの場から消え、骸の海へと逃げ帰っていったのだった。

●次なる戦場へ
 この場の戦いはひとまず集結した。ドクター・オロチはまた、次なる戦場で姿を現すことになるだろう。
 アーレイラはこの実験室に何か、研究資料が残されていないかと捜索する。
「駄目です。データは全部消去されてますね……」
 この場の骸骨もほぼ粉々になっており、役に立ちそうもない。
 彼女は次なる場所へと向かう方が有益と考え、仲間を追ってその実験施設を後にしていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月17日


挿絵イラスト