銀河帝国攻略戦㉒~戦士の覚悟
『こちら解放軍艦隊、ネオジェットジェントル号。実験戦艦ガルベリオンを発見。砲撃を開始する』
黒い解放軍の船がビーム砲を発射し、おぞましくも巨大な戦艦に砲撃を浴びせていく。
宇宙空間を抜ける光。
まるで轟音が聞こえるかのような衝撃。
爆発を起こすガルベリオンの船体。
『命中! この調子で攻撃を――いや、まて!』
砲撃を観測していたネオジェットジェントル号の乗組員は目を疑った。
戦艦ガルベリオンは、砲撃で受けた損害をたちまち修復し、まるで何事もなかったかのように、悠然と宇宙空間にありつづけたのだ。
「ドクター・オロチの仕業……だな。間違いない」
腕組みをして顔をしかめるナンシー・アラタメ。
彼女だけではない。グリモアベースに集まるイェーガーたちの表情も、決して余裕を出してばかりもいられなかった。
「ネオジェットジェントル号はこのあと攻撃をやめて撤退。場を私たちイェーガーに任せた。
当然だな。ガルベリオンは銀河帝国の戦争に対して積極的じゃない。勝とうが負けようがどっちでもいいって雰囲気だ。
かといって手を出せばあの通り。下手に近づけば恐ろしい反撃を受け大幅に解放軍の戦力を失うことになる。
何かの気まぐれで戦線に突入されても厄介だ。俺たちの手で押さえ込む必要が……あるだろうな」
開いた手に僅かな震え。
握った拳に強い震え。
ドクター・オロチは強大なオブリビオンだ。そのことが、グリモア猟兵には分かっていた。
「決して……いや、絶対に油断はしないでくれ。
奴は水晶の剣によって発明品らしき奇妙な存在を召喚する。
なんとなく分かるんだ。私には分かる。奴はヤバイ。
判断や対応を間違えば、精鋭であっても敗北しかねない」
それに、ドクター・オロチを撃破せしめても骸の海からすぐによみがえり、別の場所へと再出撃してくるだろう。
「俺たちはガルベリオンに突入し、実験施設のひとつに対して強襲。
アミをはり、遭遇したドクター・オロチに戦いを挑む」
大きく、そして強く腕を振る。
「行かねばならない時、俺たちは行く!
勝たねばならないとき、俺たちは勝つ!
覚悟はいいな。死ぬ覚悟じゃない。考え、努力し、勝利する覚悟だ!
愛してるぜみんな――突っ込むぞ!」
空白革命
この戦いは通常と比べ非常に過酷かつ高度です。
入念なプレイングによる参加を強く推奨します。
・補足
ドクター・オロチは、先制攻撃を行います。
これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦
『ドクター・オロチ』
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POW : ジャイアントカルシウム
自身の身長の2倍の【恨みの叫びをあげる骸骨巨人】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD : カリスティックボディ
自身の肉体を【あらゆる生命体を溶解し取り込む緑の粘液】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ : ビャウォヴィエジャの森のフェンリル
【水晶剣が変形した門から『フェンリル』】の霊を召喚する。これは【炎の体を持つ巨大狼で、爆発を呼ぶ咆哮】や【瞳から放たれる魔炎光線】で攻撃する能力を持つ。
イラスト:みやこなぎ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
亜儀流野・珠
お前がオロチか!
お前の兵器には嫌な思いをさせられたぞ!
これ以上好きにさせる訳には行かん!覚悟しろ!
…炎の巨大狼か。強そうな奴だな…どこから呼んだんだそれ?
「風渡り」で地と空を蹴りつつ奴の周りを回って様子見だ。
可能なら攻撃が避けられる程度に距離を詰めつつな。
そして光線を放ってきたタイミングを見計らい!横に跳び避け、奴の方へ、奴の頭上へ跳ぶ!
そして本命の奥義「千珠魂」!俺たち、召喚だ!
「俺たち」全員を奴らに向けてばら撒く!
至近距離に飛び込まれては光線も爆発も使えまい!
俺たちよ、薙刀・狐の爪でそいつらを切り刻んでしまえ!
戦艦ガルベリオン内部へ無事突入したイェーガーたち。
その先頭をきる少女、亜儀流野・珠は不気味な実験施設へとたどり着いた。
壁際に並ぶように薄紫の液体が詰まった筒が置かれ、そのいくつかには宇宙生物の死体が浮いている。
「うわあっ…ものすごく悪趣味だぞ! 嫌な想いをさせる兵器を作るだけあって、とてつもなく陰険な奴だな――ドクター・オロチ!」
振り返り、扇子を開く珠。
「フシュシュシュシュ……リスポーン地点に先回りするなんて頑張るね? それとも沢山展開して待ち伏せてるのかな? そういうとこあるよね」
「答える義務はない。これ以上好きにさせるわけにはさせん、覚悟しろ!」
「しない! そ~れ、フェンリル~!」
襲いかかろうとした珠に対し、ドクター・オロチは水晶の剣を変形。開いた門から炎でできた巨大な狼(フェンリル)を呼び出した。
咆哮。そして光線。続けて爆発。
珠は咄嗟に飛び退き、光線を回避する。爆発を背景に、珠はフェンリルへと飛びかかった。
「これだけ近づけば爆発はおこせまい――千珠魂!」
開く扇子。ぽぽぽんと煙がはじけ、100体以上の分身珠が出現。爪や笛や木槌やまんじゅうや色々な武器を手に一斉に襲いかかった。
直撃――と、直撃!
フェンリルの放った光線が珠に直撃し、一方で分身たちの攻撃がフェンリルを破壊した。
吹き飛ぶ珠。それを――。
苦戦
🔵🔴🔴
明日葉・雅
叢雲・秋星(悪を削ぐ太刀・f02120)と共闘
「叢雲さんの因縁でしょうか? でしたらお手伝いしましょう。ね、あーくん」
『へぇへぇ。御守りくらいはしてやんよ』
戦闘は明日葉(あーくん)に体の主導権を渡す
対策
戦場地形の把握
使える物があれば利用するぜ
溶かし取り込むなら防ぐより回避かね
第六感や空気の流れ等読み、行動へ移す
油断などせず、先に行くやつの分をこっちで肩代わりくらいしてやるさ
痛みには慣れてるしな
秋星が攻撃を仕掛ける瞬間、枷や鎖で動きを封じてやるよ
思い切りやって来い
アドリブ等歓迎
叢雲・秋星
明日葉・雅(咎喰らい・f07590)と共に行動
「…その身、この刀(カラダ)に覚えがある。…『無血宰相・トビアス』…伐らせてもらう、銀の雨の英雄を識るモノとして…っ!」
戦闘時は妖剣解放を使用、高速戦闘での体術を駆使し近接戦闘での剣戟を主に持ち込む。
【オーラ防御】を纏う事で敵の先制攻撃のダメージを軽減しつつ、伸ばした所を見計らい妖剣解放での高速移動で接近。
【暗殺】を得手とした初代の主の挙動を真似て、赤黒い怨念を纏い接敵。黒い手のカタチへと変異させた怨念で敵を掻き裂く。
「黒瘴抜刀、銀弾装填…。模倣、『ダークハンド』…っ!」
飛んできた仲間をキャッチし、背後の水槽にぶつかる明日葉・雅。
砕ける水槽。流れ出る緑の液体。
彼女たちを守るように、間に割り込んだ叢雲・秋星が刀を抜いた。
不思議なエネルギーを纏う黒色刀身の剣。僅かに見えるキッパリとした波紋が、彼の性格を表わしているように見えた。
「知っているのか? この相手を……? 銀の雨降る世界のものか……?」
顔をしかめ、眉間に皺を寄せる秋星。
剣の力を高めるべく、秋星はぐるぐると頭上で剣を旋回させる特殊な構えをとった。
「叢雲さんのお知り合い……でも、なさそうですけれど。お手伝いしましょうね、あーくん」
『へぇへぇ。御守りくらいはしてやんよ』
雅は立ち上がり、潜在人格を表面化。手かせやロープを袖の下から垂らすと、いつでも飛ばせるようにくるくると回し始める。
「二人がかりかー。じゃあ……えい、カリスティックボディ!」
ドクター・オロチはばんざいの姿勢をとると、纏っていたフードパーカーを白いヘルメットや鎧へとチェンジ。脳味噌のような顔を紫色の粘液体へと変化させた。
「それー!」
腕を振り回すドクター・オロチ。
そのたびに腕が激しく伸縮し、周囲の水槽や壁を粉砕していく。
それだけの威力。それだけの速度。それだけの射程である。
しかも、破壊した水槽から零れ出た宇宙生物の取り込んでいくではないか。
「こいつは防御するとまずそうか?」
「防ぐにしても剣で受けるほかないだろうな」
秋星と雅は何かの機材の裏へと転がり込むと、伸び縮みするパンチを防いだ。
とはいっても一発限り。すぐに機材が崩壊する。
「今だ!」
「一発くらいはもらってやるよ!」
雅が真っ先に飛び出し素早く縄を放った。
ドクター・オロチのパンチが直撃。と同時に雅のロープがドクターオロチの肉体に巻き付く。
「こんなのすぐに抜け出せちゃうんだけどな?」
にゅるんと身体を細く捻った――その時。その隙。その瞬間。
「黒瘴抜刀、銀弾装填――模倣、『ダークハンド』!」
闇を切り裂くように放った秋星の刀が、影を伸ばしてドクター・オロチへと走った。
緑色の肉体を、真っ二つに切り裂いていく!
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アリス・セカンドカラー
こいつがあの装置の、『大事なモノ』に土足で踏み込んだ罪は贖ってもらうわ。
先制攻撃が厄介ね。リジュネレーションで耐えるだけでは足りないでしょう。
怪力を発揮する念動力で武器受けして攻撃が保有する運動エネルギーを盗み攻撃してもいなすにはまだ足りないでしょう。
でも、即死さえ防げればいい。
後は頼んだわよ、オリュンポス腐海四天王。
あなた達のエナジードレインであらゆるエネルギーを簒奪しつくしてあげなさい。
「フシュシュ! ひどいよー! 身体が左右でまっぷたつになっちゃったよー!」
と言いながら、ドクター・オロチはジッパーでも上げるように肉体をぺったりと元通りに接着した。
「たすけてー、テツオー!」
ドクター・オロチが叫ぶと、時空を引き裂いて巨大な骸骨ことジャイアントカルシウムが現われた。近くに転がった筒状の水槽を掴み、ドクター・オロチの水晶剣と同じ形に一瞬で整形。振り下ろす。
「あなたがあの装置の……よくも、『大事なモノ』に踏み込んでくれたわね」
アリス・セカンドカラーは両手を翳し、巨大剣の直撃を触手状のオーラをもって受け止めた。
が、とてつもない衝撃にオーラが崩壊し、アリスへと剣が叩き込まれた。
「あれー? もう終わり?」
首を傾げるドクター・オロチとジャイアントカルシウム。
倒れたアリスは、僅かに目を開いて薄く笑った。
「あとは頼んだわよ――オリュンポス腐海四天王」
『『『心得た』』』
三つの声が重なり、腐海師団が突如として乱入。ジャイアントカルシウムを数の力で圧倒し、崩壊させていった。恨みの咆哮だけが残る。
苦戦
🔵🔴🔴
終夜・還
アンタの配下は確か相手をコピー…模範してたっけな…同じ手を喰うのは経験済みか?それとも未経験?ま、試してみようかね。
先制攻撃を【激痛耐性】で耐え切ってやろう。火に耐性はねーけど痛みには変わりない。
炎の狼の先制攻撃を防御で耐えたら、俺の記憶の書にて門を開き『フェンリル』を召喚。俺を襲ったフェンリルとその術者(オロチ)にけしかけてやる。
あとは他の乗り込んできてる猟兵の為に隙と時間を稼ごうか。
言葉や笑顔に【挑発】や【呪詛】を乗せてドクター・オロチに話し掛けよう。
なあ、アンタは今どんな気持ち?焦ってる?愉しんでる?……それとも、恐い?なあ、今、どんな気持ちだ?聴かせろよ。俺達への恐怖心ってあんの?
「結構がんばるね。フシュシュ! けどこっちはまだまだ出せるんだよ、もう一回、フェンリル!」
ドクター・オロチが水晶剣を門に変えると、終夜・還が不敵な笑みを浮かべて立ちはだかった。
「同じ手をくうのは経験済みか? それとも未経験? 試してみようかね」
開いた門から飛び出したフェンリルが、咆哮によって連鎖爆発を引き起こす。
還は爆発に吹き飛ばされ、壁に激突。更に光線を連射され、壁は派手に崩壊。隣の食堂らしき部屋へと転がり出た。
壁を抜け、飛びかかるフェンリル。
転がった還は……にやりと笑い、身体を起こした。
「なるほど。こうやるのか」
還がフェンリルと全く同じ神秘の咆哮をあげると、飛びかかったフェンリルが爆発によって逆に吹き飛ばされた。
「フシュ!?」
「なあ、アンタは今どんな気持ち? 焦ってる? 愉しんでる? ……それとも、恐い? なあ、今、どんな気持ちだ? 聴かせろよ。俺達への恐怖心ってあんの?」
語りながら、余裕を奪うかのように光線を乱射する還。
ドクター・オロチはそれを水晶の剣で防御する。防御するので手一杯のようだ。
苦戦
🔵🔴🔴
セルリア・ジークフォート
さてさてここらが大一番!派手に暴れさせてもらおうか!
【SPD】
納刀したまま突撃し、射程と視界に入り次第攻撃ーー
する振りをして相手の攻撃タイミングを見切って、実験施設内の『地形を利用』して、『スライディング』や持ち込んだアンカーなど使って全力で回避行動を取っていこう
とにかく足を止めずに研究室の物を盾にや足場にして跳ねまわって時間と機会を稼ぎ、こちらから注意が逸れたり『カウンター』を叩き込むタイミングがあれば容赦無く風切りの太刀を放って切り刻んでやろうかな
【アドリブや他の人の絡みは大歓迎しております】
「フ、フシュ! カリスト!」
ドクター・オロチは吠えるように叫ぶと、肉体を緑色の粘液体へと変化。
光線を不思議な動きで回避していく。
さらには相手を振り払おうと腕を伸縮させて振り回す――が。
「さあて、派手に暴れさせて貰おうか!」
攻撃のタイミングを読んでいたセルリア・ジークフォートが振り回す相手の腕の下1メートル程度の隙間を膝折スライドですり抜ける。
腰と膝の力で素早く片膝立ち姿勢へシフトすると、ドクター・オロチの懐から模造方を抜いた。
ただの模造刀ではない。つぶした刃の代わりに精霊の刃を纏った刀である。
爆発的な風圧によって高速抜刀された剣が、ドクター・オロチの肉体を上下で二分割した。
「わあ!? 今度は上下に!」
くるくるまわりながら飛ぶ上半身。
体勢をととのえ、腕を打ち込んでくるドクター・オロチ。
セルリアは纏った精霊の力をフルに使って飛び退き、攻撃を連続で回避していった。
「そんなに乱発していいのかな? もう半分になりたい?」
「フシュシュ……!」
成功
🔵🔵🔴
燈夜・偽葉
ついに届きましたね、ドクターオロチの元へ…!
とても怪しい…ですが、たとえ一時でもアレの脅威を遠ざけられるのなら…!
WIZで挑みます
敵の…フェンリルの攻撃は爆発と光線ですか
爆発は、第六感で爆発箇所を感じ取り、逃げ足・ダッシュ・スライディングで爆発範囲から逃れます
光線も同じように、見切りも生かして回避します
…避け切れないかもしれませんが、末端部分であれば戦闘続行可能です
激痛耐性・火炎耐性で我慢する気合いと覚悟です
ここからは反撃の時間です
剣は雨の炎…大量の剣を一斉発射です
念動力による操作で誘導(弾)し
敵の動きを見切ることで確実に当てていきます
乱れ飛ぶ緑の粘液体。
部屋中のあちこちを破壊し、暴れ回るボディ。
「一緒にきて、フェンリル~!」
ドクター・オロチがフェンリルを召喚。
咆哮による爆発が部屋を包み込む。
隣の食堂エリアへと放り出されたイェーガーたち。
ドクター・オロチは上半身だけでフェンリルに飛び乗り、魔炎光線を乱射させた。
机を蹴り倒し、バリケードにする燈夜・偽葉。
「とても怪しい…ですが、たとえ一時でもアレの脅威を遠ざけられるのなら…!」
偽葉はバリケードの爆発を予期して飛び退き、追撃の光線をジグザグに飛ぶように走ることで回避していく。
咆哮。爆発がくる。
それはもう分かっている。
「ならば――!」
偽葉は腕を横一文字に振り、ライン状の炎を発生させた。
炎がすぐさま茜色の太刀へと変化。飛び散った火花が大量の短刀へと変化。
その全てが、フェンリルとそれにしがみついたドクター・オロチへと殺到した。
爆発は、ほぼ同時。
「フシュシュ! この身体を滅ぼしたって、何度でも……何度でも……!」
叫びと共に消え去るドクター・オロチ。
爆発に晒されて吹き飛んだ偽葉は、自動販売機に激突してとまった。銀色のコインがじゃらじゃらとこぼれ落ちる。
「……捨て台詞ですよ、それは」
成功
🔵🔵🔴