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銀河帝国攻略戦㉒~悪辣なる科学者を討て!

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #ドクター・オロチ

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●ドクター・オロチ
「ムシュシュシュシュ、解放軍と猟兵達がまさかここまで辿り着くとはねえ」
 フードを被った脳味噌と言った外見のドクター・オロチは、『実験戦艦ガルベリオン』に近づいてくる解放軍の宇宙船を見て意外そうに声をあげた。
「ボクがこの水晶剣の力でやっつけてあげるよ。ムシュシュシュシュ……」
 ドクターオロチは水晶剣を手に、不気味にほくそ笑んでいるのであった。

●悪辣なる科学者を討て!
「皆、次の任務は『ドクター・オロチ』の撃破となるぞ」
 進軍する解放軍は、遂にドクター・オロチが乗る『実験戦艦ガルベリオン』を補足した。遂にドクター・オロチを討つ時が来たのだとグリモア猟兵である天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は猟兵達に任務の詳細を語る。
「銀河帝国の執政官兼科学技術総監であるオロチは、様々な危険な科学技術を持っている。この戦争に勝利したとしても、貴奴を取り逃せば、この先一体どのような被害が出るかわからぬのだ」
 これまでの戦場でもオロチウイルスによって解放軍と猟兵を苦しめてきたのは記憶に新しいだろう。そして『解放軍』の一般人がドクター・オロチに近づくのは危険であると判断され、ドクター・オロチとの決戦は猟兵達に託された。

「流石に帝国の幹部だけあって、無策で挑めば勝利は望めぬ。敵の攻撃の対策は必須だな。その上で、死力を賭して挑まねばならぬだろう」
 ドクター・オロチは装備した水晶剣によって、自ら発明したと思われる奇妙な存在達を召喚する能力を持ち、必ず猟兵に対して先制する。そのため、対策が無ければ勝ち目はないと百々は断言する。ドクター・オロチの使うユーベルコードは必ず猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコードとなるため、それに対して、『どうやって防いで、反撃に繋げるか』を考えてほしい。
「ドクター・オロチは倒したとしても骸の海より復活する。しかし、その回数には上限がある。皆には復活するドクター・オロチを待ち伏せて撃破してもらいたい」
 ドクター・オロチが骸の海から蘇る場所は、百々の予知によって実験戦艦ガルベリオン内の実験施設の一つであることが判明している。猟兵達にはそこでドクター・オロチを待ち受けて撃破してもらいたいということだ。

「戦争により科学技術が進歩するというのも一つの側面ではあるのだが、本来科学技術は人を助けるべく使われるものであるはずだ。困難な戦いではあるが、科学技術を悪用するドクター・オロチは必ず滅ぼしてくれ」
 百々はそう猟兵達に懇願すると、スペースシップワールドへの猟兵を転移させ始める。


夢幻
 マスターの夢幻です。
 ドクター・オロチとの決戦です。
 敵のユーベルコードに対する対策は必須です。また、対策を用意していても、対策の内容次第では苦戦判定となる可能性もあります。プレイングボーナスも厳しめに判定する予定ですのでご注意ください。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『ドクター・オロチ』

POW   :    ジャイアントカルシウム
自身の身長の2倍の【恨みの叫びをあげる骸骨巨人】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    カリスティックボディ
自身の肉体を【あらゆる生命体を溶解し取り込む緑の粘液】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ビャウォヴィエジャの森のフェンリル
【水晶剣が変形した門から『フェンリル』】の霊を召喚する。これは【炎の体を持つ巨大狼で、爆発を呼ぶ咆哮】や【瞳から放たれる魔炎光線】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラザロ・マリーノ
自分の動きをトレースする骸骨巨人か…つまり、オロチと巨人が同じ動きをできないようにすればいいわけだな。

【フェイント】を織り交ぜた【ダッシュ】からの【スライディング】で、骸骨巨人の足元に滑り込むぜ。
そこでUC「グラウンドクラッシャー」を地面に叩き込んで、骸骨巨人の足元を崩壊させる。

骸骨巨人がコケりゃあ、オロチは無防備になる。
バランスを立て直すのに集中すれば、やっぱりオロチは無防備になる。
そもそも、転びかけてる巨人のバランスが戻るように自分の体を動かすなんて、そう簡単にできるもんじゃねえが。

いずれにせよ、その隙に【怪力】でハルバードをオロチに叩き込むぜ。

※アドリブ・連携歓迎


ノノ・スメラギ
POW
アイツがあの忌々しいジャミングの主か……随分と性根が腐ったようなことをやってくれるけれど、ここが年貢の納め時だ!

随分耳障りな声の骸骨巨人を呼ぶみたいだけど、本人の動きをトレースするみたいだからそこにつけ込ませてもらう!
展開したガンナーズとスライサー、それにVMAXランチャーの射撃で骸骨巨人を無視して本人を飽和攻撃するよ。(技能:スナイパー、一斉発射、二回攻撃)そうしたら、自分を守る動きをせざるを得ないだろう?
さらに骸骨巨人の攻撃をシールドデバイスの盾居受けと戦闘知識、野生の勘で受け流すことで、繋がった本人のガードを開けるように仕向けて、
後はリフターの出力に任せて突貫して、叩き斬る!



『実験戦艦ガルベリオン』の1区画、そこは大掛かりな装置を組み立てるための場所なのだろうか? グリモア猟兵の予知に従い、機械部品の転がる大きめの部屋でノノ・スメラギ(銃斧の騎士・f07170)とラザロ・マリーノ(竜派ドラゴニアンのバーバリアン・f10809)はドクター・オロチを待ち受ける。

「ムシュ!? ここにも猟兵がいるの?」

 何処かで別の猟兵に倒されたドクター・オロチは、骸の海より蘇り、この地に再出現した。ドクター・オロチは待ち受ける猟兵達を目にすると、水晶剣を振るい、猟兵達の動きに先んじて巨大な骸骨を召喚した。

「ムシュシュ、ジャイアントカルシウム。ボクの作りだした骸骨巨人だよ」

 骸骨巨人は骨でできた大剣を構え、ドクター・オロチの動きに合わせて猟兵達へと襲い掛かってくる!

「アイツがあの忌々しいジャミングの主か……随分と性根が腐ったようなことをやってくれるけれど、ここが年貢の納め時だ!」

 ガルべリオンを隠蔽するジャミング装置を破壊する任務の中で、ノノはドクター・オロチの開発品によって、母星が破壊される悪夢を見せられた。悪辣なるこの科学者を許しては置けないと、VMAXランチャーを構え、骸骨巨人を無視してドクター・オロチ本体へと魔力弾を連射する。

「無駄無駄。そんな攻撃通さないよ」

 ドクター・オロチは骸骨巨人を動かし、自分への射線を塞ぎ盾とする。しかし、それはノノの狙い通りだ。射線を塞ぐ動きによって、骸骨巨人の突撃は一時的に停滞したのだ。

「ここだな! 崩すぜっ!!」

 その骸骨巨人の一瞬の隙に、ラザロは全力疾走からのスライディングで足元へ滑り込む。そして、重いドラゴンハルバードの一撃を骸骨巨人の足元の地面に叩きこんだ! ラザロの一撃により床は砕かれ、骸骨巨人はバランスを崩して転倒する。

「VMリアクター、第一限定解除! フルドライブ! ファイナルシーケンス、行くよ!!」

 ノノはVMAXランチャーをアックスフォームに変形させ、VMリフターの出力を全開にして突貫する。骸骨巨人を迂回してドクター・オロチを狙おうとしたノノだが、オロチの操作する骸骨巨人は転んだまま剣を振るってノノの進路を妨害する。仕方なくノノは標的を骸骨巨人に切り替え、大斧の魔力刃による連撃で骸骨巨人を切り刻む。

「そいつは任せたぜ!」

 骸骨巨人がノノの相手をしている間に、ラザロはドクター・オロチ目指して疾走する。未だに転んだままの骸骨では、ノノの相手をするのが精いっぱい。ドクター・オロチにラザロの突撃を防ぐ手段は無かった。

「喰らえっ!」

 ラザロの怪力で振るわれたハルバードが、ドクター・オロチに叩き込まれる。ドクター・オロチはとっさに水晶剣でガードするも、ラザロの剛力を受けきれずに吹き飛ばされた。

「ムシュ……骸骨巨人はいちいち操作しないといけないのが欠点かな。やっぱり自律行動できないと使いづらいね」

 体勢を立て直したドクター・オロチは、淡々と自分の発明品の評価をしている。自らの命を狙われているというのにこれとは、やはり筋金入りの科学者といったところか。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ゼン・ランドー
いやはや、これほどの規模の戦争となると
何事も高く付きますねえ・・・!

まさか天の上の争いにこの身を投じる事になるとは
夢にも思っていませんでしたよ・・・!

さて、戦艦をどうこうするとなると私の資本では
到底足りませんが、狼を一時おとなしくする程度ならば
何とか捻り出して見せましょう・・・!

後は他の猟兵との連携を視野に
戦闘知識・第六感で動くべき機と
借り受けた力を十全に活かすまでのこと。

・・・この金貨。敵を倒さないと回収出来ないのですが大丈夫でしょうか?
1つの値段がシャレにならないので取れ戻せないと赤字というレベルではありませんよ!?


黒川・闇慈
「いやあどうもどうも、実験大好きドクターオロチさん。私の実験にも付き合っていただきましょうか。クックック」

【行動】
呪詛、高速詠唱の技能を使用してUCを使用します。
まずは敵の攻撃を防がねばなりませんねえ。召喚した死霊騎士をフェンリルの射線上に割り込ませ、攻撃への盾として咆哮や光線を受け止めて貰いましょうか。
その間に死霊蛇竜を回りこませて、側面からフェンリルに攻撃を仕掛けます。
フェンリルを無力化したら、死霊騎士と死霊蛇竜を再召喚、ドクターオロチへ攻撃しましょうか。

「私の魔術は貴方に通用するのか。大変有意義な実験ですねえ。クックック」

【アドリブ・連携歓迎】



「次はフェンリルだよ。ビャウォヴィエジャの森からやってこい! ムシュシュシュシュ……」

 ドクター・オロチは手に持つ水晶剣を巨大な門へと変形させる。その門より現れたのは炎の体を持つ巨大狼『フェンリル』だ!

「さあ、フェンリル。猟兵達をやっつけるんだ」

 ドクター・オロチの指示に従い、フェンリルは猟兵達へと向けて走り出す。先ほど骸骨巨人と違って、この巨大な狼は自律思考で行動できるようだ。

「いやあどうもどうも、実験大好きドクターオロチさん。私の実験にも付き合っていただきましょうか。クックック」

 フェンリルへと対応して黒川・闇慈(魔術の探求者・f00672)は死霊術を詠唱する。フェンリルの召喚こそ先行されたが、闇慈の高速の詠唱は、どうにかフェンリルが襲い来る前に2体の配下の召喚に成功する。

「死霊騎士よ。私を護るのです」

 闇慈は死霊騎士を前に出し、敵の攻撃への盾とする。フェンリルは猟兵との射線を塞ぐ死霊騎士を睨み付けるとその瞳から魔炎光線が迸り、死霊騎士を炎に包んだ。さらにフェンリルが咆哮すれば爆発が起こり、もう死霊騎士はボロボロだ。

「これはこれは……思った以上に強いですねえ」

 配下2体を使えばフェンリルを抑えられると考えた闇慈だが、フェンリルは予想以上に協力だ。このままではほどなく突破されてしまうと冷や汗を流す。

「戦艦をどうこうするとなるとでは到底足りませんが、狼を一時おとなしくする程度ならば、私の資本から何とか捻り出して見せましょう……!」

 フェンリルが死霊騎士を圧倒する様を見て、ゼン・ランドー(マネーの狐・f05086)は自らのユーベルコードの使用を決断する。

「灰は金に塵は金に需要が有るべき所を巡る。全ては才も力も心も全ては一つに留まらぬ。 胡乱天秤質流し!」

 ゼンが袖口から対価となる金貨を払うと、半透明の鎖がゼンの手元に出現した。鎖はゼンの思う通りに動き、フェンリルの炎の体を束縛する!

「いや、まさか天の上の争いにこの身を投じる事になるとは夢にも思っていませんでしたよ……! あまり長くは持ちそうにありません! 今のうちに攻撃を!」
「了解しました。 死霊蛇竜よ!」

 ゼンの借り受けた能力は支払った対価の分しか持たない。闇慈は今のうちにと、死霊蛇竜にドクター・オロチへを攻撃するように指示を出す。フェンリルを倒せるならそれでもよかったが、先ほどの様子を見ると少々厳しそうだ。それならば少しでもドクター・オロチへとダメージを蓄積させるのだ。

「ムシュ!? フェンリルが止められた!?」

 死霊蛇竜は水晶剣で切り裂かれながらも、ドクター・オロチに噛み付いてダメージを与えている。しかし、猟兵達の攻勢も長くは持たなかった。

「くっ、これまでですか」
「アオオーーン!!」

 ゼンの鎖が遂に消失し、解き放たれたフェンリルは咆哮による爆発で猟兵達を攻撃する。その爆発によって闇慈が傷を受けたことで死霊蛇竜も消失し、ドクター・オロチは蛇竜の牙より逃れた。

「いやはや、これほどの規模の戦争となると、何事も高く付きますねえ……! 金貨の代金を回収出来ないと、赤字というレベルではありませんが、大丈夫でしょうか!?」

 対価として使った金貨の代金を気にするゼンであったが、それは戦いの後での交渉次第であろうか? ともあれドクター・オロチを倒さねばその交渉も叶わない。猟兵達はドクター・オロチを撃破すべく奮戦するのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

暁・碧
ドクター・オロチ……かなりの強敵みたいだね。

紫微垣、今回はキミの力が必要なんだ協力してね
敵の先制攻撃に備えて妖剣解放を発動、高速移動で的を絞らせないようにしながら第六感で敵の攻撃を予想して紫微垣と天羽々斬の衝撃波で攻撃の相殺を狙うけど、ダメそうなら2本の剣で受け流すようにガード……できなかったら2本の剣で受け止めるよ!攻撃を受けたら大変だからね……敵に近づく事ができたら両手の剣で防御の薄そうな場所を狙って攻撃していくよ……!
☆アドリブ・他猟兵との連携歓迎です


霑国・永一
【SPD】
命を盗むか盗まれるか、やってみようか

先制攻撃に対し、狂気の戦鬼を使用し、それによる持ち前の高速移動と【見切り】【フェイント】【ダッシュ】【逃げ足】の併用で全力で回避に回る。
以降の戦闘時においても前者に加えて【鎧無視攻撃】【早業】は常時活用。
なるべくオロチの死角に移動しつつ衝撃波によって攻撃、特に粘液の動きには注意を払い、伸縮する隙を与えない頻度で攻撃をぶつけて妨害していく。
接近戦の中、オロチの水晶剣を【盗み】【盗み攻撃】にて奪えるなら奪い、遠くへ捨てるか破壊する。戦後も残ってるなら持ち帰る
「ハハハッ!いいもん持ってんじゃねぇか!命と一緒に寄越しなァ!!」

他の猟兵との協力も惜しまない


雪華・グレイシア
キミがドクター・オロチか
色々盗み甲斐のありそうなモノを持ってそうだけど……
気に食わないモノを見せられた借りがあるからね……盗みは抜きでお相手させてもらうよ

あの体は厄介そうだけど……粘液ってことは液体だ
どんな性質を持っていようと凍らせられるのには弱いはず……!
粘液に触れられないように【ダッシュ】【逃げ足】で距離を取ってから
冬将軍を呼び出し、氷嵐を放って、粘液になったオロチの体を凍らせるよ
固体になったらその体の利点も台無しだろう?



「ムシュシュ、フェンリルは骸骨巨人よりは使えるけど、まだまだ改良が必要そうだねえ」

 ドクター・オロチはフェンリルを送還し、実験結果を語るようにフェンリルの性能を評価する。

「次はボク自身が、カリスティックボディで相手をしてあげるよ」

 ドクター・オロチの体が歪んだかと思うと、その体は緑色の粘液へと変化していた。ドクター・オロチは猟兵達を取り込もうと、その粘液の肉体を伸ばしてくる。あらゆる生命体を溶解するその粘液に捕らえられれば、猟兵といえどただでは済まないだろう。

「紫微垣、今回はキミの力が必要なんだ! 協力してね?」
「ハハハハッ! 愉しもうぜェッ!!!」

 迫りくる緑の粘液に対し、暁・碧(妖狐の女子高生・f00059)は妖刀・紫微垣の怨念を纏うことで、霑国・永一(盗みの名SAN値・f01542)は粗暴な戦闘狂の人格を開放することで、高速移動によって回避を試みる。
 雪華・グレイシア(アイシングファントムドール・f02682)も粘液より距離を取ろうとしていたが、ユーベルコードの力を使った2人に比べれば、少々の技能を持つだけのグレイシアの動きは遅れている。

「くっ、逃げきれないか!?」
「おおっと、猟兵の命、盗ませるわけにはいかねぇなァ!」

 永一はグレイシアの体を抱えて、辛うじて粘液より回避させる。怪盗であるグレイシアにとって、盗みの技術で助けられるのは少々屈辱であろうが、今は命が大事だ。

「ボクに考えがある。このまま回避を任せて構わないだろうか?」
「ああ、これくらいの荷物、屁でもねぇぜ!」

 グレイシアは永一に抱えられたまま、行進曲を歌って詠唱を始める。

「……ひとまず時間を稼げばいいんだね? 粘液は厄介だけど……それっ!」

 グレイシアが何かすれば状況が変わるはず。碧は天羽々斬と紫微垣、日本の刀から衝撃波を放って、粘液と化したドクター・オロチを牽制する。伸縮性と弾力性に富む粘液の体にあまりダメージを与えられていない様子だが、ドクター・オロチも優秀な第六感に従って回避する碧を捕らえられない。そうして碧が時間を稼ぐ間に、グレイシアの召喚が完了した。

「あの体は厄介そうだけど……粘液ってことは液体だ。どんな性質を持っていようと凍らせられるのには弱いはず……! 冬将軍よ!あいつを凍らせるんだ!」

 グレイシアの考えとは、ドクター・オロチを凍らせることであった。グレイシアのユーベルコードによって召喚された冬将軍は、絶対零度の氷嵐をドクター・オロチへ向けて解き放った!!

「ムシュ!? 冷気!? それはまずいよ!」
「固体になったらその体の利点も台無しだろう?」

 ゴムを冷凍すれば弾性を失うように、ドクター・オロチの粘液の体も凍らせられることによって伸縮性と弾性を大きく低下させたようだ。今こそ、この科学者を討つ時だ!

「ハハハッ! お前の命、俺様に寄越しなァ!!」
「!!」

 永一が放つ暴虐な衝撃波の連打は、ドクター・オロチの体を末端から打ち砕き、吹き飛ばしていく。これまでは攻撃を受けても大した動揺も無かったドクター・オロチであったが、今は明らかに焦ったような様子が見受けられる。更に体を元に戻そうにも、凍って変質した状態ではうまくいかないようだ。

「さあ、これで終わりだよ!!」

 永一の衝撃波になぶられるドクター・オロチの元に、碧が走り込み天羽々斬と紫微垣によるニ条の斬撃をお見舞いする。碧の宝刀と妖刀は、見事にドクター・オロチの体を4つに斬断した!

「……気に食わないモノを見せられた借りは返させてもらったよ」

 消えゆくドクター・オロチに対し、この戦いの功労者であるグレイシアはそう呟いた。グレイシアもジャミング装置を破壊する任務で、ドクター・オロチの発明品により悪夢を見せられた一人だったのだ。

「ムシュシュ。これまでみたいだね。また骸の海から出直させてもらうよ」

 ドクター・オロチは骸の海へと還っていった。間もなく別の場所から蘇るとしても、そちらにも別の猟兵が待ち伏せているはずだ。

 猟兵達の奮闘によって、この場のドクター・オロチは倒され、その力は削られた。このまま勝利が積み重なれば、何れはこの悪辣なる科学者を滅ぼすことができるだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月17日


挿絵イラスト