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【サポート優先】殺人同好会へようこそ!

#シルバーレイン

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#シルバーレイン


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 これはサポート参加者を優先的に採用するシナリオです(通常参加者を採用する場合もあります)。


「怪談好きか?」
 山立・亨次(人間の猟理師・f37635)の問い掛けは今日も唐突だった。
「そういう連中を呼び寄せてな、意のままに操ろうとしてるオブリビオンがいる」
 猟兵はその存在を――リリス化オブリビオンと呼ぶ。
 元はリリスと言うと、毒の代わりに快楽を注ぐ牙を有する蛇を引き連れ、美しく妖しい容姿と言動で人心を惑わし貪り喰らう、ゴーストの一種族であった。
 だがオブリビオンと化した今や、性別の枠も蛇の有無すらも些事であり、ただ欲望を追求し、その頂点に君臨する――そういった理念染みた衝動に突き動かされるものだ。そしてその欲望は最早、快楽だけに留まりはしない。
「ソイツは『憤怒』を良しとする」
 つまり、復讐や報復を肯定する。
 どんな些細な諍いであっても。どんな身勝手な怒りであっても。
 彼女は、その全てを赦し、受け入れる。
「つっても、魅入られた連中も本来なら胸に留めとくようなことなんだがな。自業自得とか、大抵の奴は怒るほどのことじゃねえって解ってはいる、ソイツに唆されてなけりゃあ……そんな感じだ」
 つまり本来なら思い留まれている人間を唆し、自分本位な復讐へと走らせている。そんな存在が、今回のリリス化オブリビオンだと言う。
 当然討つべきは、そのオブリビオンだ。しかし、肝心な敵の居場所は何処だと言うのか。
「渡神中学校ってトコに、その橋渡しになってる同好会がある。表向きはオカルト同好会だがな」
 生徒数が百人にも満たない小さなその中学校に存在している、最近結成されたばかりの部員三名の同好会。彼らもまた、目的のリリスに唆され信奉者となった身である。
 幸いなことに今はまだ、復讐のための計画を練っている最中らしく、手を汚してはいない。ただ、彼らを先にオブリビオンの支配から解放してしまった場合、オブリビオンは完全に行方を眩ませてしまうだろう。
 故に、まずは彼らに接触し、信用を得てオカルト同好会――もとい、殺人同好会のメンバーと認められ、オブリビオンの巣窟へと案内して貰うのがいいと言う。
 因みに彼らは同志を多く集めたいと考えているらしく、同好会の真の活動内容に興味があることを仄めかせば、学生でなくとも喜んで受け入れるだろうとのことだ。
 亨次の受け取った予知によると、場所までは特定できなかったものの、そこは廃校であり、かつて存在していた七不思議に因んだ場所に、オブリビオンの待つ部屋を開けるために必要な暗号が散りばめられていると言う。
 詳しいことは同好会の三人から聞けるだろう。
「で、オブリビオンとご対面したら、倒す。それだけだ。同好会の奴らはオブリビオンさえ倒されれば正気に戻るから、ケアとかは考えなくていい」
 兎に角、本当に手を汚す者が出る前に、迅速に片を着けなければ。
 グリモアは梟の姿を取って、煌めきながら羽ばたく。


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。
 ひっそりとサポート優先シナリオを運営させていただきます。
 (勿論、通常参加も望外の喜びですので歓迎いたします)

 流れと詳細は以下の通りになります。

 第1章:日常『楽しい学校生活』
 第2章:冒険『学園七不思議探訪』
 第3章:ボス戦『殺人ビスクドール『異人さん』』

 第1章では、同好会の学生生活を送ったり見守ったりしつつ、同好会の三人と接触していただきます。
 能力値別の行動例ごとに一人、対応した同好会メンバーがいますが、(サポート優先なこともあり)全員に接触する必要はありません。

 第2章では、入会試験もとい七不思議(とそれに因んだ場所にある暗号)探しに挑戦していただきます。
 ヒントは事前に同好会メンバーが出してくれる模様。

 第3章では、復讐心を煽り憤怒により人々を支配しようとする殺人ビスクドール『異人さん』との決戦となります。
 本来の彼女は殺戮衝動はあっても人々を支配したいという思いはなく、寧ろ愛されたいと願っていましたが、リリス化したことにより愛=支配による崇拝、と願いを変質させられてしまったようです。

 サポート優先シナリオですので、調子や現行シナリオの進捗と相談しながら自分のペースで執筆していくことになるかと思います。
 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 日常 『楽しい学校生活』

POW   :    運動大好き! 体育会系の部活をとことん楽しむ

SPD   :    休み時間の人気者。沢山の友人を作って交流を深める

WIZ   :    授業で優秀な点を取ったり生徒会に立候補したり、優等生を満喫する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アウル・トールフォレスト(サポート)
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

楽観的で感情豊か、夢見る乙女な性格の少女
年相応に無邪気であり、根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
猟兵の役割は理解し依頼も一応遵守しようとするが、それはそれとして楽しそう、面白そうで物事を判断し、それを優先して行動する

バイオモンスターの特徴として、肉体は植物の性質を持つ

戦闘では怪力の発揮や身体の巨大化、鋭い爪での引き裂き、捕食等の野性味溢れる攻撃スタイル
理力の扱いも得意で、体表で自生する蔓や苔植物を操り、防御や隠密に罠等サポートも行わせる




「学校って楽しいなあ」
 アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)はニコニコと生徒たちの輪の中に混ざり切っていた。
 丁度、年代的にも生徒として溶け込むには丁度よかった。種族柄、他の生徒より圧倒的に背が高く、ドアからの出入りに苦心する場面もあったが、世界の加護の恩恵によって違和感を訴える生徒はいなかった。
 加えて、彼女は持ち前の純粋さで、率先して委員会などの仕事を手伝っていた。大抵の生徒が嫌がるような力仕事の類もだ。
 頼りになる転入生、それがアウル――そう周囲に評価されるのに、時間はかからなかった。
 そして、彼女は遂にオカルト同好会の一人と接触することが叶ったのだ。
「重いでしょ? 運ぶの手伝うね」
「あっ、ありがと」
 内向的そうな少女だった。大量のプリントを運ぶ足取りは覚束なく不安定で、見ている方が心配になってくるほど。
 だが、その風体と所属する同好会が薄気味悪いと、周囲には避けられ、いじめてくる者もいるのだと言う。
 同好会は好きで入っているので、そのことに後悔はないが、理不尽に思うことはある、とも。成程それが、彼女が狂わされてしまった理由かも知れない。
「見返したい、って思ったことはないの?」
「あるよ。……あるけど、真っ当な方法じゃ無理」
「ってことは、何か楽しそうなこと考えてる?」
「……えっ?」
 まさか『楽しそう』なんて言われるとは、思っても見なかったのだろう。
 少女はじっとアウルの目を見――頷いた。
「あなたは、私が……復讐したい、殺してやりたいって考えてる……って言っても、引かない?」
「えっ、何で? 引かないよ。そのくらい本気なんでしょ?」
「……」
 純粋故の、残酷さ。
 それは人ならざる者の、悪意なき狂気。だが、アウルが故郷で怪物と呼ばれている事実を知らない少女は、彼女なら分かち合えるかも知れないと、期待したのだろうか。
「実はね、」
 オカルト同好会は、仮の姿――、

成功 🔵​🔵​🔴​

シン・クレスケンス(サポート)
「大抵のことはこなせますので、何でもお申し付けください」

◆人物像
落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。窮地でも動じず冷静な状況判断で切り抜ける

◆戦闘
【破魔】の魔力を込めた銀の銃弾等の詠唱銃による攻撃や、魔術による攻撃を得意としている

◆猟兵になる以前の経歴から、情報収集・操作や追跡、索敵もお手の物

◆UDC『ツキ』
シンに取り憑いているUDC。闇色の狼の姿をしている
同じく追跡が得意(魔力を嗅ぎ分けている)で、戦闘は鋭い牙や爪を用いて行う

◆口調
・シン
僕/相手はさん付け(使役は呼び捨て)
~です、~ます、~ですか?等丁寧で穏やかな話し方
・ツキ
俺/お前、呼び捨て。
~だぜ、~だろ、~じゃないか?等男性的な話し方




「お疲れ様です、よろしければこちらをどうぞ」
「おっ、サンキュー!」
 シン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)は非常勤講師として、学校に潜入を果たしていた。
 今は、お飾りと自称する陸上部の顧問である教師から頼まれ、その手伝いでグラウンドに来ている。とは言っても、この夏の暑さだから、生徒たちに飲み物か何かを買って差し入れして欲しいとのことで。
 代金は後で返すとのことだったが、スポーツドリンクなら自作できるからと辞退し、その代わりに家庭科準備室を借りる許可を取り付けた。
 そこでシンが取り出したのは水と食塩、レモン汁に砂糖――ではなく、何やら謎の材料各種。それらを混ぜ合わせると、一見何の変哲もないスポーツドリンクが出来上がった。
 しかしその実態は、ユーベルコードによって精製された魔法薬である。と言っても、比較的手に入りやすい材料しか用いていないため、効果は本当に軽い疲労回復と水分・塩分補給に留まっているが。
 そんな自作の|魔法薬《スポーツドリンク》を、陸上部生徒たちに配っていたのである。
「先生サンキュ!」
 そして、シンの目的はこの少年。
 一見、爽やかで男前、記録も上々のスプリンター。しかしオカルト同好会――もとい、殺人同好会を兼部していると言うのだから、人は見かけに依らない。
(「いや、本来なら復讐など考えるようなこともなかったのかも知れませんね」)
 とは思うが、実際のところは解らない。先入観を抱かないよう心がけつつ、シンは休憩している少年に改めて声をかけた。
「――オカルト同好会には、裏の顔があるそうですね」
「!?」
「言いふらしたりはしません。寧ろ興味があるのです。この学校への勤務を希望したのも――何を隠そう、仲間に入れて欲しかったからなのですよ」
「……本当か?」
 疑念は尤もだ。
 何せ、普通に考えれば後ろ暗いどころでは済まない話である。
「先生、その『裏の顔』、ちゃんと解って言ってんのか」
「ええ、そのつもりですが」
 迷いなく答えれば――少年の口元が、歪んだ弧を描いたように、シンには見えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

雪代・桜花(サポート)
 桜の精の仙人×パーラーメイド、17歳の女です。
 普段の口調は女性的(私、~様、です、ます、でしょう、ですか?)
サクラミラージュの山奥で生じた桜の精で、普段は『帝都桜學府』に通いながら色んなアルバイトをしている猟兵です。

UCによる技能強化で他参加者の文字通りのサポート役(戦闘支援の他、一般人相手の情報収集や敵地の偵察、給仕など)が理想です。
UCの『オールワークス!』で状況や目的に応じた手持ちの防具に着替え、その初期技能を上昇させ【情報収集】や【破魔】などでサポートします。あるいは軽機関銃と素の【援護射撃】や【制圧射撃】で戦闘をサポート。
その他、桜の精として影朧の転生やUCによる回復も可能。




(「|この世界《シルバーレイン》の学校は、このような雰囲気なのですね」)
 雪代・桜花(桜仙・f23148)は生徒たちの談笑の輪に加わり、青春を謳歌する学生生活の一部に溶け込んでいた。
 元より人との交流も好んで行う性質である。人の世の文化に触れ、学ぶことも好ましい。そんな桜花にとって、異世界の学生生活は貴重な体験だった。
 けれど、当初の目的だって忘れてはいない。
「あの……少々よろしいでしょうか」
 桜花が声をかけたのは、このクラスで一番の優等生。ただ、彼は性格に難があった。
 無口だが、内心では成績優秀であることを鼻にかけ、他者を見下している。自ら積極的に嫌味を言ったりするようなことこそしないが、話した者は小馬鹿にされているのがひしひしと伝わるのだと言う。
 桜花に声を掛けられた今も、何やら値踏みするようにじろじろと不躾に彼女を観察していた。
「先程の授業で解らないことがありまして。是非、教えていただきたいのですが」
「ふぅん。本当なら貴重な時間を割くなんて嫌なんだけど。僕に頼む辺り君は見る目がある。いいよ、今回は特別だ」
 但し次はないからな、と偉ぶって言い放たれたが、桜花は文句一つ言わず、逆にお礼を告げて、ノートを開く彼にだけ聞こえるように、少し見を屈ませて、囁いた。

「――それに『殺人同好会』についても」

 一瞬、少年の目が見開かれたのを桜花は見逃さなかった。
 努めて平静を装ってはいるようだが、先程とは別の意味で、探るような視線を向けられているのを感じる。
 何処まで知っている――そう、言いたげな。
「復讐したい人間が、いるのです」
 それだけ伝えれば、充分だと思った。
 案の定、少年はニヤリと笑った。全て理解したと言いたげな自信と、優越感に満ちた顔だった。
「成程、君は他の馬鹿な連中とは違うようだ。いいだろう、教えてあげよう――」
 その言葉に、桜花も微笑みを返す。
 復讐への仄昏い悦びではなく――目標達成に近づいた、その手応えから。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『学園七不思議探訪』

POW   :    体育系or密室系の噂を調べる

SPD   :    勉強系or移動系の噂を調べる

WIZ   :    芸術系or行事系の噂を調べる

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 梅倉高等学校七不思議。
 ――一つ、魂を吸い取る西階段踊り場の鏡。
 ――二つ、風なき校庭で独りでに揺れるブランコ。
 ――三つ、無数の手が伸びてくる陸上部のロッカー。
 ――四つ、美術室に飾られた啜り泣く女の肖像画。
 ――五つ、啜り泣く女の声が聞こえる三階の女子トイレ。
 ――六つ、夜中に弾くと演奏者を喰らう講堂のピアノ。
 ――七つ、六つの噂を全て知る者が図書室へと向かうと……?
アウル・トールフォレスト(サポート)
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

楽観的で感情豊か、夢見る乙女な性格の少女
年相応に無邪気であり、根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
猟兵の役割は理解し依頼も一応遵守しようとするが、それはそれとして楽しそう、面白そうで物事を判断し、それを優先して行動する

バイオモンスターの特徴として、肉体は植物の性質を持つ

戦闘では怪力の発揮や身体の巨大化、鋭い爪での引き裂き、捕食等の野性味溢れる攻撃スタイル
理力の扱いも得意で、体表で自生する蔓や苔植物を操り、防御や隠密に罠等サポートも行わせる




「廃校探検♪ 七不思議♪」
 夜の廃校の不気味な雰囲気も何のその、アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)は楽しげに、七不思議とその近辺にある筈の暗号探しを楽しんでいた。
 そんな彼女の後を、これまた楽しげにリスたちがついて歩く。どうやら廃校近くの森に住んでいて、一緒に『遊んでくれる』とのこと。危機感など欠片もない。
 だが、それでいいのかも知れない。この廃校特有の陰鬱な空気に呑まれないためには。
「あっ、鏡ってあれかな?」
 外から見ると鬱蒼と生い茂る森に近い側に存在している西階段。その二階と三階の間にある踊り場に、目的の鏡を見つける。
 七不思議の発信源だからと言って、目的のオブリビオンの力が及んでいるわけではないらしく、特に怪異も発生するようなことはなく。リスたちが鏡の隙間から裏手に回ると――。
「あっ、見つけた? ありがとう!」
 渡された紙には『あ』と書かれていた。これが暗号の一部なのだろう。これらを集めて完成させることが、七不思議の六つ目までを知ったと認められた証になるのだろうか。
 そのまま、三階に上がって女子トイレに向かうアウルだが、リスたちは臭いがきつくてちょっと……と言うことで、ここでお別れ。
 手入れする者のいなくなったトイレは確かに臭気が強く、早々に終わらせないと鼻が曲がりそうだ。さくさくっと個室のドアを開け始めるアウル。
「あった!」
 手前から三番目、奥から二番目の個室のドアの裏側に『い』と書かれた紙を発見。
 これらを持って、集合場所の図書室前に向かえば、他の猟兵たちも暗号を見つけている頃合いだろうか。
 結果は行ってみないことには解らないが、一先ず、状況報告も兼ねてアウルは一階の図書室を目指すべく、階段を降りてゆく。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジン・マキハラ(サポート)
サイボーグのゴッドハンド×ブレイズキャリバー

胸に永久機関を持つ

口調は「俺、呼び捨て、だ、だな」

標的に事情があるなら同情する事もあるが手加減はしない(できる限り殺さない様にする)ただの悪人とオブリビオンには一切容赦しない

戦闘スタイルは前衛型
一撃重視か広範囲の殲滅に長けている
武器は両手剣クロックヘイズとアサルトライフルのレイジングストームと蒼炎覇気を纏った格闘術

探索時には自身の視覚同調型演算機器による解析やハッキングツールによる情報収集を行う他使える物は全て使う

ユーベルコードは指定した物を使用する

公序良俗に反する行動はせず猟兵達との連携を重視する

アドリブOK
複数リプレイOK




 ジン・マキハラ(ブレイズ・オブ・マキナ・f36251)は森に侵食されつつある校庭を探索していた。
 目的のブランコは、撤去されずそこに残されていた。キィキィと錆びついた音を立てて揺れる。
 風のない時でも勝手に動き出すとの噂だが、今のところそのような気配は感じ取れない。
(「怪異そのものには、オブリビオンは関与していないようだな」)
 とは言え、油断は禁物だ。
 万一に備えいつでも臨戦態勢が取れるように構えつつ、ジンは己の視覚同調型演算機器により、暗視機能を展開。早急に調査を終わらせるべく、急ぎつつ念入りに、ブランコの全体を調べていく。
 そして、片側のブランコをひっくり返した時に。
「これか」
 目的の暗号と思しき紙切れを見つけた。
 紙には『い』と書かれているが、これだけでは意味が解らない。
「別の暗号も探す必要があるか」
 そちらは仲間たちが担当してくれているということだが、情報の共有はしておいて損にはならないだろう。
 見つけた文字の提供と引き換えに、暗号に関する情報を貰う。揃っていればよし、揃っていなくとも捜索範囲が絞れるから。
 再びジンは廃校へと足を踏み入れる。暗号を完成させ、先に進むために。

成功 🔵​🔵​🔴​

シン・クレスケンス
七不思議ですか。
何か起こってくれた方が張り合いがあるのですが⋯仕掛けも魔力的な異常も無し、ですね。

少し残念そうに呟き、瞬きをゆっくりと一度。
影に浮かび上がる「眼」達に暗号探しを命じます。(【指定UC】)
「眼」達が僕の影から近くの物の影に移り、夜の闇に移って―

「また俺の眷属を顎で使いやがって。⋯で、オブリビオンは居たのかよ」
と闇色の狼の姿のUDC「ツキ」が急かすのに、貴方の|食餌《しごと》はもう少し先ですよ、と答えながら自分の手でも暗号を探します。




「七不思議ですか」
 シン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)は講堂で、ピアノの鍵盤を指で軽く叩いていた。
 手入れされてはいないため、老朽化と破損が激しかったがまだ一部音が鳴る。だが、それだけだ。
「何か起こってくれた方が張り合いがあるのですが……仕掛けも魔力的な異常も無し、ですね」
 少し残念そうに呟く。正直なところ、少々……いや、かなり拍子抜けだった。
 勿論、何事もないに越したことはない。が、これだけの場所とシチュエーションが揃っていて、何も起きないと言うのもとんだ肩透かしだ。
 せめて『七不思議の最後の一つ』に期待しようと、気を取り直してゆっくりと、瞬きひとつ。
「眷属の力、今回もお借りしますよ」
 淡々と、何者かに告げる。
 刹那、影の中からぎょろりと浮かび上がる、無数の『眼』。
 それらは瞬く間にシンの影から、側近くの物陰へと移り、やがては夜の闇の中に広がってゆき――、

「また俺の眷属を顎で使いやがって」

 暗闇の中から忌々しげな、唸るような声が響く。
 眷属の主たる存在――闇色の狼の姿でシンに従属するUDC『ツキ』だ。
 彼はあくまでシンの魔術により従っている身であり、眷属をも使役されている現状にはやはり、思うところがあるらしい。
「……で、オブリビオンは居たのかよ」
「貴方の|食餌《しごと》はもう少し先ですよ」
 急かすツキにそう答え、シン自身も本格的に暗号を探しにかかる。ピアノの暗号は、譜面台の裏に貼りつけられていた。
(『る』……)
 一文字ずつの暗号らしい。集めて並べれば一つの言葉になる、そんな類のものだろう。ならばまだ、簡単な部類の暗号だ。
「さて、次に行きましょうか」
「チッ……後で魔力、忘れるなよ」
 悪態をつきつつも、傍に控えるツキを伴い、シンは再び夜の廃校へと繰り出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​


 ――一つ、『あ』。
 ――二つ、『い』。
 ――三つ、『し』。
 ――四つ、『て』。
 ――五つ、『い』。
 ――六つ、『る』。

 『あいしている』。

 唯一、蔵書が残る本棚に、告げれば。
 七つ目への、扉が開く――。


第3章 ボス戦 『殺人ビスクドール『異人さん』』

POW   :    もっと優しく触れて欲しかった
全身を【禍々しいオーラ】で覆い、自身が敵から受けた【敵意】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
SPD   :    髪を乱暴に引っ張らないで
【帽子から怨念と呪詛】を宿した【魔剣】を射出する。[魔剣]は合計レベル回まで、加速・減速・軌道変更する。
WIZ   :    どうして帰ってきてくれないの
状態異常や行動制限を受けると自動的に【小さな甲冑騎士の人形による防御】が発動し、その効果を反射する。

イラスト:ゆりちかお

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠イサナ・ノーマンズランドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

小宮・あき(サポート)
お困りの方がいる、と聞いて参りました。
スポット参戦のような形でフラリと。

◆性格・人柄
敬虔な聖職者として猟兵に目覚めた、人間の聖者。
です・ます口調の礼儀正しい少女。
ピンクの髪に、透き通る水色の瞳が特徴的。
ふふ、と微笑み愛らしい見た目で佇んでいますが、
本業は商人。ホテル経営者。冷静で非情な心も持ち合わせています。

既婚者。
神と夫に報告できない行動は、絶対に取りません。



◆戦闘
UC「神罰」
半径レベルmの【範囲攻撃】です。
強力なスポットライトのような光の【属性攻撃】で物質を透過します。
媒体は【祈り】。敬虔な聖職者の祈りは【早業】【高速詠唱】で発動。
最後衛で距離を取り戦います。

◆冒険
基本『お任せ』です。


ウルスラ・ロザーノ(サポート)
いつもテンション高いとは言われるなー、確かに誰に対してもフレンドリーな対応しようと心掛けとる
といっても銀誓館の学生時代から能力者をしてきたんでな
救えるもんはできるだけ救う、でも倒すべき敵は必ず討伐すべしっちゅー方針や

戦法はヒット&アウェイ型、戦場全体を広く利用して戦うで
基本は中距離
レーザービット射撃やナイフの蹴り込みで牽制しつつ、
エアシューズで、地上は高速で駆け回り、空中も地形とか足掛かりに利用して軽業のように跳ね回るよ
敵からの攻撃は、すべて見切って受け流したりの回避で凌ぐよ

攻め込む機会を見つけたら奇襲を仕掛けるで
一気に接近して、蹴撃やその斬撃波を叩き込む!
サッカーボールのシュートは必殺技や!




「人手が必要、とお聞きしまして」
 視認できるほどの禍々しい気配を隠すことなく佇む怪異を前にしてなお、柔らかく微笑む小宮・あき(人間の聖者・f03848)の愛らしい姿は、傍目にはこの昏く、重苦しい気配の漂う地下室には凡そ不釣り合いである。
 しかし、この|世界《シルバーレイン》の裏側では|怪異《ゴースト》事件など日常茶飯事で。加えて今やオブリビオン。
 こう見えて、あきもまた猟兵。にして、商人であり経営者。紛れ込んだ哀れな信奉者ではない。冷静に事態を呑み込み、最適な解決策を講じる、歴とした世界の守護者だ。
 その力は敬虔にして神聖なる信徒のそれ。殆ど、正面から敵とぶつかり合う戦闘スタイルではない。だが、心配はいらない。
「後ろ任せられるん心強いわぁ。よろしゅうな!」
 同じく猟兵にして、この世界を守り抜いた実績のある能力者たるウルスラ・ロザーノ(鈴振り燕・f35438)が、前を担ってくれる。
 彼女もまた、何も知らない者からすればまだうら若い少女だ。快活な振る舞いに、小柄で細身ながらも健康的な四肢――しかし、もう一度言う。彼女はかつてこの世界で巻き起こった数多の激戦を、銀誓館学園の能力者として勝ち抜いてきた過去がある。ただの少女、ではない。
 余談だが、もっと言うなら『少女』でもない。紛うことなき大人のレディーだ。しかし運命の糸症候群に罹患していないにも拘らず、未だに学生かと思わせるほどの若々しさ――言い換えれば、稚さ。これでも背は当時より少し伸びたのだ。だが、逃れられない未成年扱い。悲しい。
 ――閑話休題。
「貴女たちも、わたしを、愛してくれる?」
 感情の乗らない、美しいだけの微笑みを浮かべたままに、怪異は投げかける。
 愛する余りに主を、人を憎み、それでも愛されたかった彼女の願いは、今や歪んだ。
「そら無理な相談やんな?」
「ええ、私たちは貴女を止めに来たのです」
 だから――殺人同好会には、入れない。
 告げれば、微笑み湛えたままの顔から残念そうな声音が溢れる。
「貴女たちも、私を……乱暴に扱って、棄てるの? 髪を乱暴に引っ張って、腕を掴んで振り回して……そんなのは、もう、嫌なの……!」
 悲痛な訴え。切実さが滲み出る、懇願にも似た弱々しい叫びからは、彼女が辿った境遇への絶望が見て取れる。
 だが、見誤った愛を手に入れるために、人を唆し凶行に走らせる免罪符には、到底なり得ない!
 ふわりと花帽子が宙へと舞い、内側から邪悪な気と共に、無数の剣がでたらめな軌道を描いて、あきとウルスラを拒絶せんと飛び交い、刃を突き立てようとして。
「みんなに届けボクの想い! ずっきゅーん♪」
「さあ、裁きのお時間です。神罰を与えましょう」
 弾ける情熱の光線が。
 輝ける聖光の槍柱が。
 同じだけ、いやそれ以上の数で斉射され、太陽の如く暗闇をも明るく照らし、邪気ごと剣を撃ち落とす。
 そのまま、光は全て怪異の元へと収束し――その身体を、幾度も、突き刺した。
「いやああああぁぁぁぁっ!!」
 絶叫。けれど同情はせず。
 少年少女たちの未来を、血で汚させないために、戦い抜く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

大豪傑・麗刃(サポート)
一人称『わたし』『麗ちゃん』

どんなシリアスでも一度はネタをやりたい。ダジャレ、奇怪な言動、一発ギャグ、パロ、メタ等何でもよい。一応敵を倒す意思はあるので状況が悪化する行為はさすがにやらない。
超シリアスのためギャグ絶対ダメというならシリアスオンリーもできなくはないがその時は頭痛が痛くなるのだ(強調表現としての二重表現肯定派)

一応根は武人なので強敵相手に正面からの真っ向勝負を挑む。ユーベルコードによってはそうならない場合もあるが。

ユーベルコードが
近接系:何も考えず正面から真っ向勝負挑む
遠距離系:射程距離ギリギリから一方的に攻撃狙い
ギャグ系:お手数かけますがなんとかお願いします!
それ以外:まー適当に




「……痛い……いたい……」
 微笑みをその顔に貼りつけて、さめざめと泣くかのような声音を零す怪異の少女。
 愛されたいと言う願いと裏腹に手酷く扱われ、憎しみと愛の板挟みに陥って苦しみ、今もまた、微笑んだまま泣くのだ。もうあんな思いは嫌だと。
 故に、拒絶する。剣が、ふわりと彼女を護るように舞う。
「貴方も……私を乱暴にあつk」
「わたしのネタを聴けぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
 おおっと剣の動きが格段に鈍ったぞ!?
 大豪傑・麗刃(24歳児・f01156)の、凡そ場違いだがある意味この時一番効果覿面なこの|咆哮《ユーベルコード》が場を支配する。
 即ち――ギャグを楽しまない者に対する行動を著しく制限する!
「いやあ結構空気重そうだったし頭痛が痛い案件かと覚悟決めてきたけど思ったより寛容そうでヨカッタネ!! 嫌なことでもあった?? 笑えばいいと思うよ!!」
 因みに、彼は強調表現としての二重表現肯定派である。これ豆な!
 あと、今回は麗刃さんご本人含めスポット参戦の方が多いので特例です。
 などと言うてる間にも剣は飛来しているのだが、加速かけてもシリアスデバフでかなりの減速をかけられるため、一般人が想像するポルターガイスト程度の速度しか出ない。ハハハ何処を狙っておる。
「これが所謂剣の舞と言う奴かね? かの有名なコント終わりのオチ音はそんなイメージで作曲されているそうだ。折角なのでBGMでも流そうかね!」
 何処からともなく流れるそれっぽいBGM。ユーベルコードの効果かな(思考放棄)。
 そんなこんなで暫く某カンフーばりの動き――回避行動にもネタを忘れない――で剣を回避しまくる麗刃と言う、一進一退の攻防(なけなしのシリアス描写、なお瀕死である模様)が繰り広げられていたのだが。
「……もう……無理……」
 遂に怪異の方が根負けした。カランカランと音を立てて落ちる守護の魔剣。いいのかなあこれ。
「勝ったッ! 殺人同好会へようこそ! 完!」
 いやまだもうちっとだけ続くんじゃ!

成功 🔵​🔵​🔴​

アウル・トールフォレスト
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

楽観的で感情豊か、夢見る乙女な性格の少女
年相応に無邪気であり、根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
猟兵の役割は理解し依頼も一応遵守しようとするが、それはそれとして楽しそう、面白そうで物事を判断し、それを優先して行動する

バイオモンスターの特徴として、肉体は植物の性質を持つ

戦闘では怪力の発揮や身体の巨大化、鋭い爪での引き裂き、捕食等の野性味溢れる攻撃スタイル
理力の扱いも得意で、体表で自生する蔓や苔植物を操り、防御や隠密に罠等サポートも行わせる




「わぁ、お人形さんだ!」
 七不思議の七つ目にして、殺人同好会の真の支配者。怪異の正体は、可憐な西洋人形のゴースト、もといオブリビオンだった。
 自らの境遇を嘆く言葉を口にしつつも造り物の微笑みは変容することなく、独りでに動くだけでは飽き足らず、魔剣と甲冑人形を召喚し邪魔者を排除する――その姿は猟兵から見ても異様で不気味なものであったが。
 アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)は、寧ろ興味津々と言った様子で怪異を観察していた。
「や、やめて……そんな目で見ないで……」
 彼女視線に、かつて受けた子供たちからの、無邪気かつ無自覚の害意を想起したのか、怪異の身を守るように禍々しい気が収束し、結界のように接触を阻もうとする。
 が、アウルの無邪気さ――そして、それ故の残酷さは、それを遥かに上回った。
「お人形さん、それじゃ一緒に遊べないよ? ……あっわかった! 逆にこういう遊びなのかな?」
 何やら心得た、と言わんばかりに頷いたアウルは、その両腕を虚空へとかざした。
「これやるとちょっと渇いちゃうんだけど、今日はお人形さんのために特別!」
 にこり、笑うアウルの表情は少女のようにあどけなく、愛らしく。
 しかし反してその両腕は、特にその指先を覆う爪は、樹皮のようにひび割れ――そして、刻まれた魔術刻印が、充血する瞳の如く赤黒く、脈動すると同時にその色を変じてゆく。
 たおやかな樹精の如きその姿、その本質は――高き森の、血に飢えた怪物。
「ひっ」
 短く、恐怖の色に染まった悲鳴が上がった。
 けれどその表情は、微笑んだままだったから。
「スパーリングごっこだ! わたしから行くよー!」
「――ッ!!」
 どうやら人形は遊びが好きなもの、そしてこの人形は遊びの範疇で技の掛け合いをしたがっている、と認識したらしいアウルは、花開くような笑顔のままで怪異へと突撃。その赤纏う緑の爪を振るう。
 血を求め、視覚的な凶暴さと物理的な鋭利さを格段に増したアウルの一撃は、いとも容易く怪異の防護を裂いた。
「ああああぁぁぁぁっ!!」
 ぱりん、と何か割れる音。
 怪異が――人形が、その場に頽れる。
 その身体は、受けた痛みの分だけ身体を修復しようとしている。
 けれど――目の前に笑顔の怪物が立ちはだかる限り、それすらも、絶望でしかない。

成功 🔵​🔵​🔴​

勝守・利司郎(サポート)
神将の四天王×花蝶神術拳伝承者、勝守・利司郎だ。
花蝶神術が何かって?オレが言い張ってるだけだが、練った気を花や蝶のごとく扱うやつ。
しっかし、『トーシロー』が達人っていう設定なぁ。あ、オレ、神隠し先で神将になる前はバーチャルキャラクターな。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動する。そうだな、主に拳に練った気を集めてグローブ代わりにして、殴ることが多いか?

他の猟兵に迷惑をかける行為はしない。オレの美学(味方ならば邪魔をしない)に反するからな。作戦なら別だが。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしないからな。
あとはおまかせ。好きによろしく!


筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?




(「……もふもふ……」)
 筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)が見据えていたのは敵の姿――ではなく。
「ん? オレの背中に何かついてる?」
「あ……ごめん、何でもない」
 視線を感じたのか、勝守・利司郎(元側近NPC・f36279)に首を傾げられてしまい、ぱっと目を逸らした。
 流石にそのゆらりと揺れる豊かな尻尾を見ていたとは言えないし、気が緩んでいると思われてもいけない。と、今度こそ鋭く敵を見据えるトオル。
「じゃ、行くか。少年、援護よろしく!」
「ん、任せて」
 敵は――怪異は、着実に追い詰められている。
 逃走を図るかも知れない。それを許さず、ここで仕留めなければ。
「やめて……来ないで……!」
 再び、剣が舞う。
 優しくしてくれないなら触れないで――しかし利司郎は、意に介した様子もなく肉薄を試みる。
 じり、と後退する小さな身体をその場に押し留めるように、常にその足元をトオルの|熱線銃《ブラスター》が狙う。
「来ないでってば……! 助けて、助けて……!!」
 誰かを呼ぶ、悲痛な声。
 呼応して現れたのは、求めてやまないその者の代わりに彼女を護る騎士人形。その加護が、害意を全て弾き返そうと構えている!
「させないよ」
 咄嗟に、トオルはその眼鏡を外した。
「金が出るか黒が出るか……その身をもって確かめるといい」
 刹那、瞳は黄金に瞬いた。
 その光は過ぎたる陽光が刺す如く、槍のように怪異を騎士もろとも貫く。
 その痛みは騎士の守護により、トオル自身にも返ってくるが――。
「まだ終わりじゃない」
 瞳が、今度は黒真珠の如く静かな光を湛えて。
 トオルの身体も、煌めきに包まれ癒えてゆく。
「ありがたい! 後は任せろ!」
 そう、これは。
 利司郎の|花蝶神術《わざ》を、確実に通すための布石!
「望みのない愛か。少し解るかな」
「え――」
 求める愛の形は恐らく違うけれど、きっと叶わない。その一点で抱えるものは自分と少し、この怪異は似ている。
 けれど、それでもいいと、利司郎は心を決めた。そして、再び傍に在ることを世界に許された。
 この怪異はきっと、受け入れられなかったのだ、故にか、彼女が求めたものを世界は与えなかった。
 渇望し、しかし叶わず、そして狂った――それが、この怪異と利司郎との、決定的な、違いだ。
「だから、止める」
 世界を壊すものが、愛であって欲しくない。
 なんて――元、世界の敵が、柄ではないだろうか?
 考えるのは後でいい。今はただ、終止符を。
「よっと!」
 拳で、掌で、そして脚で、打ち、突き、蹴り、そして落とす。衝撃波が生まれる度に、鮮やかな黄色の花弁が舞った。
 |鬱金香《チューリップ》、はらりはらり、優雅に、しかし無情に舞う。
 花弁の中に、柔らかな金糸と豪奢なドレス、そして小さな身体が傾ぐ。
「――わたし、」
「うん」
「愛されたかった」
「……そっか」
「それだけだったの」
 本当に、それだけ、だった。
 ――筈、なのに。

 それが、七不思議の、殺人同好会の、最期。
 消えゆく間際、花弁が再び、手向けのように舞った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2022年08月10日


挿絵イラスト