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銀河帝国攻略戦㉑~過去からの赤剣

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦 #黒騎士アンヘル

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「皆さんにお願いしたいのは、『黒騎士アンヘル』の撃破です」
 グリモアベースの一角で、眞清水・湧(分界簸却式超人類祖型・f02949)が作戦を説明する。

 『クライングシェル』『アゴニーフェイス』の艦隊を突破した『解放軍の艦隊』は、遂に、黒騎士アンヘルとの決戦に挑んだ。が、『解放軍』の艦隊に、黒騎士を撃ち破ることは敵わなかった。
 スペースシップの砲撃も戦闘機の攻撃も『黒騎士アンヘル』を捕らえることができなかったのだ。
 『解放軍』は黒騎士の撃破を諦めたが、猟兵はそうはいかない。黒騎士を放置すれば残党として悪事を働くか、新たなオブリビオン・フォーミュラとなる可能性すらある。

「予知によれば、アンヘルの能力は過去を操るものです」
 湧はアンヘルのユーベルコードの詳細を語る。
 アンヘルは力尽きるまで何度でも骸の海から蘇り、猟兵は予知された敵の復活地点へ向かうことになる。
 アンヘルは猟兵を待ち構え、先制してユーベルコードを使ってくるだろう。
 それを防ぎ、反撃に繋げる行動をとらなければ、勝利は覚束ない筈だ。。
「危険な相手ですが、それだけに放ってはおけません。スペースシップワールドの未来のためにご協力をお願いします」
 そう結んで、湧はぺこりと頭を下げた。


「来たか、猟兵」
 到着したあなたたちを、冷たい声と殺気で、黒騎士は迎えた。
「帝国の勝利のため、諸君にはここで消えてもらう」
 アンヘルは先制のユーベルコードを、既に発動させようとしている。これを打ち破らない限り、勝機はない!


魚通河
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 このシナリオは、黒騎士へのファーストアタックを決めるシナリオとなります。
 他のシナリオと違い『出現場所で待ち伏せる』のではなく、出現している黒騎士に対して、突撃して戦闘する事になります。
 黒騎士が待ち構えている状態である為、少し難易度が高くなりますが、勝利に向けて全力を尽くしましょう。

 このシナリオの難易度は「難しい」です。普通より大成功は出にくいのでご注意ください。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。

●特殊ルール
 黒騎士アンヘルは、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 黒騎士アンヘルについては、詳しくはユーベルコード説明を参照してください。
(『過去を封印する』ような効果はこのシナリオ中に限られます)
 彼のユーベルコードと、猟兵本人の過去との噛み合わせも勝敗の要因となるでしょう。
 また、常に一体しかいませんが、その力が尽きるまで、骸の海から蘇る力をもっています。

●シナリオ補足
 このシナリオは、黒騎士へのファーストアタックを決めるシナリオとなります。
 他のシナリオと違い『出現場所で待ち伏せる』のではなく、出現している黒騎士に対して、突撃して戦闘する事になります。
 黒騎士が待ち構えている状態である為、少し難易度が高くなりますが、勝利に向けて全力を尽くしましょう。
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第1章 ボス戦 『黒騎士アンヘル』

POW   :    消えざる過去の刃
【虚空から現れる『空間に刻まれた斬撃』】が命中した対象を切断する。
SPD   :    過去喰らいの三呪剣
【過去の鍛錬の経験を封じる白の呪剣】【過去の戦闘の経験を封じる黒の呪剣】【戦うに至った過去を封じる灰の呪剣】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    記憶されし傷痕
【対象の肉体】から【過去に刻まれた傷跡や病痕】を放ち、【一度に再現され肉体を蝕む出血や疾病】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

須藤・莉亜
「良いね、強そうだし、血も美味しそうだ。」
さあ、楽しもうかな。

相手の先制攻撃は【時喰らい】で時間を止めてから、【空喰らい】で敵さんの背後に転移して躱す。ついでに大鎌で首を狙って攻撃。

その後は大鎌を25本に複製して、20本を攻撃用に残りを防御用にする。
【空喰らい】で敵さんの死角に転移しつつ、複製した大鎌で攻撃していこう。
狙いは首、出来なければ手足をバラせたら良いね。

隙があれば、【吸血】も狙ってこう。絶対美味しい血だしね。狙わないわけはないよ。

「ぶっちゃけ、戦いは本能でやるもんでしょ?敵を殺したいって気持ち一つで充分だよねぇ。」




「良いね、強そうだし、血も美味しそうだ」
 猟兵に冷たい視線を向けるアンヘルに対して、ゆるく微笑むのは須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)。戦いを楽しむ者の笑みだ。
 アンヘルと莉亜、互いのユーベルコードがぶつかる。

 莉亜は【時喰らい】と【空喰らい】でアンヘルに対抗しようとし、アンヘルは【過去喰らいの三呪剣】と【記憶されし傷痕】で莉亜を封じようとした。
 待ち構えていただけ、アンヘルのユーベルコードが先に発動する。白・黒・灰の呪剣は放たれ、更に莉亜の肉体の過去の傷跡と病痕が一斉に再現される。
 遅れて莉亜のユーベルコード。【時喰らい】によって時間が停止し、三呪剣が莉亜の目前で止まる。続いて【空喰らい】によってアンヘルの背後に転移。
「くっ……」
 だが攻撃に移ることはできず、莉亜はその場に膝をついた。時間を止めても自分の体は止まらない。自分の体から蘇る【記憶されし傷痕】の攻撃も止めることはできず、それが莉亜の動きを封じたのだ。

 時は動き出す。莉亜の姿が消え、三呪剣が空を切ったのを見て、アンヘルは冷静に背後を振り返った。莉亜の姿を認め、再び三呪剣を放つ。
 だが今度は、振り向いた分アンヘルの方が遅かった。莉亜は蘇る傷跡に苦しみながらも、既に【致死舞曲】で大鎌を複製し、操っている。
 25本の大鎌のうち、5本が呪剣を防御して相殺し、20本がアンヘルを襲う。両手に携えた赤剣と体捌きで鎌を払っていくアンヘルだったが、全てを防ぐことはできず、手足に傷を負った。

 再現された傷口から血を流しながら、莉亜が立ち上がる。アンヘルが受けた傷と莉亜が受けた傷、見比べれば後者が重い。
「これでもまだ、未来とやらのために帝国に手向かうか?」
 アンヘルの問いを受け流し、莉亜は手元の大鎌に残ったアンヘルの血を指に掬って味見した。
「ああ、やっぱり美味しい血だ」
「……理念なき戦闘者か」
「ぶっちゃけ、戦いは本能でやるもんでしょ? 敵を殺したいって気持ちひとつで充分だよねぇ」
 やはり冷たい目を向けるアンヘルに、莉亜もまたゆるく応えた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

フロッシュ・フェローチェス
遂に捉えたよ黒騎士。
過去を引きずり出して、過去を封じて。
自分の今を使えない馬鹿が……此処で潰れてろ。

空間を刻む先制攻撃。ならアタシは掠ってでもその予兆を見切り、【選択したUC】を其処に使うよ。
敵じゃなく『攻撃』を対象にする。
斬撃が全て展開される前に、遅くなったその瞬間を逃さず――黒騎士に入れるべき「加速式」全開の鉄拳を、斬撃巻き込んで今は地面に叩き込むんだ。
煙幕を上げろ……紛れてダッシュで近寄る為に。

フェイントを入れて、攻撃の構えに入る。
これはだまし討ちの布石。
攻撃の瞬間、残像が生まれる程の早業で軸をずらし、敢えて懐に入る。
憶するな、痛みでも止まるな、前に出ろ……!
もう一度【選択した】UCだ!




「過去を引きずり出して、過去を封じて。自分の今を使えない馬鹿が……」
 フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)の怒りに、アンヘルも応える。
「過去を操ればこんなこともできる」
 フロッシュの左肩から右膝にかけて、微かに痛みが走る。【消えざる過去の刃】による攻撃だ。それに備えて意識を研ぎ澄ませていたフロッシュは、斬撃の再生を遅らせるための減速空間を展開しようとし……驚愕した。
 痛みは体の表面などではなく、体内に発生していたのだ。いまフロッシュがいる空間とぴったり重なる位置に斬撃が再生され、体の内部を斬られようとしている。
 偶然その位置にフロッシュがいたとは考えにくい。恐らくアンヘルは猟兵を待ち構えている間、辺り一帯の空間全てに斬撃を記憶させていたのだろう。
 これでは斬撃を減速空間に捉えることは、自分自身を減速空間に捉えることと同じであり、意味をなさない。
(「こうなったら……『加速式』!」)
 フロッシュは加速の術式を起動し、全力でその場を離れようとする。しかし斬撃の再生は一瞬速く、フロッシュの体内を切り裂いた。体を貫く激痛に、だが彼女は止まらない。
 『速さ』を極めようとするフロッシュの体は、骨・筋肉・内臓に至るまで高速戦闘に耐えられる『異質』なものだ。そのことがまだ戦闘を可能にしていた。
(「憶するな」)
 床に鉄拳を叩きつけ、瓦礫を巻き上げる。それに紛れてダッシュでアンヘルに接近。
(「痛みでも止まるな」)
 剣を振るう黒騎士に対してフェイントをかけつつ、攻撃の姿勢をとるが、これも騙し。
(「前に出ろ……!」)
 残像を生み出しながら意表を突き、アンヘルの懐へ。
「遂に捉えたよ黒騎士。……此処で潰れてろ」
 【殴砲『エスプレット』】。減速空間にアンヘルを捉え、刹那の重撃鉄拳による一撃を放つ。
 しかし既にダメージを負ったフロッシュの行動は、常よりも遅かった。その遅れがアンヘルに防御姿勢を取ることを許す。そして拳の破壊力も、万全の状態には遠い……。
 鉄拳は受けたアンヘルの篭手にひびを入れ、そのまま彼を吹き飛ばした。壁面に激突して止まったアンヘルは、だがすぐに戦いの構えをとる。
「速い……だがその手傷ではな」
「ちっ……」
 フロッシュは口の端から流れ出た血を、乱暴に拭った。 

苦戦 🔵​🔴​🔴​

イデア・ファンタジア
過去を操るユーベルコード?オブリビオンの技としては似合ってるのかしら。
でもそれに負ける私達じゃないのよ。

夢想呪法『生命賛火』の炎を22個全て合体させて体に纏うよ。
高速自動治療で傷や病を再現された端から瞬時に癒して先制攻撃をやり過ごすわ。
命の力、なめないでよね!

そしてこっちのターン!
強化された脚力で戦場を駆け回って三呪剣を回避!
強化された腕力で超高速のグラフィティスプラッシュ!
「さあ力を貸して、セプテントリオン!この宇宙にその輝きを見せてあげましょう!」
七本の絵筆から次々放つ絵の具で地形ごと絨毯爆撃しちゃう。
斬れるものじゃないし斬っても無駄だよ。
その黒い鎧、カラフルに塗り潰してあげるわ!


ナイ・デス
仮初の肉体は今までに欠損と再生を繰り返していて
その全てを一度に再現された場合、肉体全てが
極薄透明高性能宇宙服が、少年の形をした血袋と化す
そして、それでも

私は、死ねない

血袋の内側から【生まれながらの光】
仮初の肉体の再生が
通常ではあり得ないような、高速で

まずは脳、思考力が戻る
心【勇気】折れてない
激痛【激痛耐性】慣れてる
五感なし【第六感】で補う
骨肉なし【念動力】で動く
疲労。今までに喰らった生命力は多い
所詮は一人癒すだけの疲労量
つまり

私はまだ、戦える

再生しながら
【ジャンプ】跳ね起き
【忍び足ダッシュ】近付いて

力不足?
関係ない【鎧無視攻撃】突き刺す
浅くとも、十分
【生命力吸収】が、命を奪う

殺せなくとも、隙を




「過去を操るユーベルコード? オブリビオンの技としては似合ってるのかしら」
 イデア・ファンタジア(理想も空想も描き出す・f04404)が七色の筆を背後に浮かべる。
「でもそれに負ける私たちじゃないのよ」
「はい。行き、ます」
 ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)が頷き、イデアとナイは敵に向かって駆ける。
「では、見せてもらおう」
 アンヘルの言葉と共に、【記憶されし傷痕】が2人の体を蝕む。
 一斉に再現される過去の傷と病に、イデアの意識が遠のき、ナイの体は透明宇宙服に包まれたまま血溜まりとなった。

 しかし。攻撃に備えていたイデアは薄れようとする意識の中、ユーベルコードを発動している。
「『夢見た力を今ここに。灯れ、ワイルドワイルドファイア』」
 【夢想呪法『生命賛火』】が生み出すのは、傷や病を癒し、身体能力を高める活力の炎。22個の炎を合体させて身に纏ったイデアの傷と病が瞬時に癒えていく。
「命の力、なめないでよね!」
 活性化された脚力で更に速く、イデアは駆ける。

 ヤドリガミであるナイの仮初の体は、今までに幾度もの欠損と再生を繰り返していた。過去の傷を再現され、全身が血肉に分解されたのはそのためである。だが。
(「それでも私は、死ねない」)
 ナイの意識はまだ生きて、存在を続けていた。そして微かな生命に寄り添うように、【生まれながらの光】が血袋の内側に灯り、組織を高速再生していく。
 まず脳が形成され、思考と心が戻る。心の中のには勇気があり、まだ戦う意志は折れていない。
 体が再生するにつれ、全身に激痛を感じた。だがその痛みには慣れている。
 戻ったばかりの五感はほとんど働かないが、第六感で補う。
 うまく動かせない肉体を、念動力で操る。
 疲弊しているが、今までに喰らって蓄えた生命力を充てればいい。
「つまり私は、まだ戦える」
 まだ声にならない声で呟いて、ナイは動き出した。

「ここからこっちのターン!」
 イデアは意気揚々と戦場を駆け回り、アンヘルはその姿を捉えようと狙い澄ます。
 肉体へのダメージは効かないと見た黒騎士が三呪剣を放とうとしたその時、ナイが背後から近づき、手袋からの刃でアンヘルの鎧の可動部を刺した。その傷は浅いが、そこから生命力を吸い上げる。
「生きていただと!?」
 ナイが死んだと思っていたアンヘルはイデアにのみ注意を絞っており、完全に虚を突かれた。
「ナイスタイミングよ!」
 放たれた三呪剣は狙いが甘く、イデアは悠々と回避する。
「だがその程度の攻撃では!」
 アンヘルはナイを振り払い、ナイはそれに逆らわず更に後退する。
「はい。でも、小さな傷でも、隙は作れた」
 ナイの目はアンヘルの向こうを見ている。七本の絵筆と共に高く跳んだイデアの姿を。
「さあ力を貸して、セプテントリオン! この宇宙にその輝きを見せてあげましょう!」
 七大絵筆『セプテントリオン』を、強化された腕力とアートの技能で代わる代わる振るう、イデアの【グラフィティスプラッシュ】!
 高所から放ったペイントの絨毯爆撃は、避けることも斬ることもできない。ナイを振り払って無防備だったアンヘルを襲う。
 赤。紫。藍。青。緑。黄。そして橙。
 色とりどりの塗料を全て浴びたアンヘルがよろめいた。ユーベルコードの直撃は見た目以上のダメージを与えただろう。
「黒い鎧、随分カラフルになったじゃない!」
 黒くなくなった黒騎士の姿を見て、イデアは満足げに笑った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アリア・ティアラリード
「これ以上貴方の暗黒面を見過ごすことは、御苑の姫騎士である私が許しません!」

【覚悟と勇気】で煌々と輝くフォースセイバーを黒騎士に突きつけるのは
可憐でありながら凛としたビキニ鎧『メローラ・フレーム』姿の姫騎士アリア
お姉ちゃん今日は本気!本気なんです!

言うが早いか無数の【残像】を残し【ダッシュ・早業】で飛び込んで
『消えざる過去の刃』を【第六感・見切り・野生の勘・武器受け・オーラ防御】で凌ぎつつ
返す刀で懐に飛び込みつつ、ここからは出し惜しみはなしです!
【2回攻撃の衝撃波】から二重《飛櫻剣》!
フォースナイトの基本にして最も強力な剣技
超人的な【怪力】で打ち出される、フォース・ブレードの刃で斬り掛かって!




「もはや貴方の暗黒面は見過ごせません。これ以上の悪事、御苑の姫騎士である私が許しません!」
 アリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)がアンヘルにフォースセイバーを突きつけ、宣言する。アリアの手にする『イルミネイト:ザ・フォースセイバー』の光は使用者の心の色とも言われるが、そのフォースの刃はいま煌々と輝き渡っていた。
 ビキニ鎧『メローラ・フレーム』に身を包む彼女の表情も、普段のポンコツお姉ちゃんではなく凛とした姫騎士のものだ。
(「お姉ちゃん今日は本気! 本気なんです!」)
 その証拠に残像を生みながらダッシュする彼女に、アンヘルも狙いが定められない。
「ライトサイドの騎士か」
 アンヘルは狙いがつけられない状態で闇雲に【消えざる過去の刃】を撃たない。
 アリアは誇り高い騎士であり、フォースセイバーを構え、高速機動で接近して来るのだ。アンヘルは両手の赤剣にフォースを流して受けの構えをとり、正面で受けるべく位置取る。
「!!」
 アリアは敵の懐に飛び込む直前、正にその位置に過去からの斬撃が再生されるのを見た。黒騎士はアリアの技が接近しての剣技であることに賭けたのだ。
 敵の斬撃に自ら飛び込む形になる。咄嗟に展開したオーラ防御を貫き、斬撃がアリアの肌を裂く。
(「それでもっ!」)
 アリアは攻撃の手を止めない。至近距離から、衝撃波を伴う2度の斬撃。ダメージを受けながらのアリアの攻撃は、備えていたアンヘルの赤剣に弾かれる。まだ手は緩めない。
(「フォースナイトの基本にして最も強力な剣技でっ!」)
 二重【飛櫻剣(フォース・ブレード)】。衝撃波とフォースの刃を2度放つ。黒騎士は左の剣で初撃の刃を弾いたが、右の剣に続く刃が食い込んだ。
 輝くアリアのフォースと赤暗いアンヘルのフォースがせめぎあい、怪力によってアンヘルの両足が床にめり込む。
 そしてアンヘルの右剣が砕け散った。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ワン・シャウレン
成程の
過去を奪う三つの剣か
事前に知らねば敗北は必至じゃが
そうと知ればやれることもあろう

水霊駆動を全力魔法にて起動
高速移動にて一気に攻める

三剣全てかわすが最上じゃが、そんな甘い相手な訳もなし
注意すべきは二本、黒と灰じゃ
ドールのわしに白は然程恐ろしゅうない
覚えた技を失おうとも元よりこの身にある機能、水霊駆動を止めれはせぬ筈

黒は一番避けたい。駆動のみでなくこの身の扱いや戦い方、勝負自体に差し障ろう
受けるは一本に抑えたいが、かわせぬなら最悪灰も諦めよう
目の前にこんな奴がおるのに揺らぐ程、戦うにあたり契機などもっておらぬ
邪魔者に容赦なしは生まれてより言われとるでな

後は水霊と格闘を織り交ぜ下しに行くのみ


レクシア・ノーレッド
「…出来る事は少ない。でも大丈夫。1つでも多く届かせるから。」

だから…【緊急射出】。約20等分、1つあたり10cm程度の球体になる。
放たれた剣のうち、「黒の呪剣」だけに集中して速度を調整しつつ跳ね回る
灰なんてどうでもいい。私は目を覚ました時から、戦わされていたんだから
白なんてどうでもいい。鍛錬なんてした事はない。
常にこの体を動かして、自由気ままに戦っていただけだから。

1体でも近寄れたらそこで【侵食/捕食】。首にとは言わない。足でも、腕でもいいから。魔法なんて適当でいい。勢いのまま、喰らいつけ。




「成程の。過去を奪うみっつの剣か。事前に知らねば敗北は必至じゃが」
 ワン・シャウレン(潰夢遺夢・f00710)には勝算がある。
「そうと知ればやれることもあろう」
 シャウレンがユーベルコードを発動するより先に、アンヘルが三呪剣を放つ。
「さあ、舞うとしよう」
 【水霊駆動】。精霊の加護を纏い、高速移動と変幻自在の水の放射で戦うユーベルコードを発動する。だが先に放たれた三呪剣は、既に目前に迫っている。
(「全て躱すが最上じゃが」)
 とてもその余裕はない。シャウレンは全力の駆動で、敢えて白の剣に突っ込んだ。軌道をずらして撃たれていた黒と灰の剣は、背後で空を切る。
 命中した白の剣は鍛錬の経験を封じる。シャウレンは記憶の中で、あった筈のものが閉じていくのを感じた。閉じられた後ではそれが何だったのかも解らないが。
(「じゃがやはり、白の剣は然程恐ろしゅうない」)
 シャウレンの狙い通り、鍛錬を封じられても【水霊駆動】は止まらなかった。これはドールであるシャウレンがこの世に生み出された時から備わっている機能であり、鍛錬で得たものではない。
「後は下すのみ」
 シャウレンはアンヘルに接近する。

「……できることは少ない」
 三呪剣が迫る中、レクシア・ノーレッド(アーティファクト クリーチャー – ドレッドノート・f01101)もまた、自分に取れる手段の中から対抗策を考えている。
「でも大丈夫。ひとつでも多く届かせるから」
 【緊急射出】。ブラックタールであるレクシアの肉体が20に分割されて跳ね回る。その上で、レクシアは黒の剣だけに集中してその命中点を避けた。
 黒を回避した代わりに、白と灰の剣は分割されたレクシアの一部に刺さる。
「……」
 一瞬動きを止めたレクシアだったが、再び跳ねてアンヘルへ向かい始めた。

「お主も流石に、動きが鈍っておるの!」
 シャウレンの水の放射がアンヘルの赤剣を弾き、高速移動からの蹴撃がその胴を薙ぐ。
 これまでの猟兵の攻撃も効いているのだろう。鍛錬を封じられ、攻撃力も下がっているが、寿命を削るユーベルコードでの格闘は黒騎士を押していた。
 防戦に注力させられたアンヘルは、集まってきていたレクシアに漸く気づく。
「……それの過去は封じた筈」
「契機などなくとも、存外戦えるものじゃよ」
 自身に比してのシャウレンの言葉。
 レクシアが一斉に跳ねる。
(「理由なんてどうでもいい。私は目を覚ました時から、戦わされていたんだから」)
 レクシアの最も古い記憶の中で、戦いは理由なく強いられるものだった。戦う理由は外の誰かのもの。レクシアの内にはない。今もそうであるように。
(「鍛錬なんてどうでもいい。そんなのしたことはない。常にこの体を動かして、自由気ままに戦っていただけだから」)
 白と灰の剣はレクシアに効いていなかったのだ。
 アンヘルの背後で、レクシアは一塊に再集結する。レクシアのユーベルコードをユーベルコードで迎撃しようとするアンヘルだが。
「させぬよ」
 シャウレンが突き押して彼の体を宙に浮かせた。レクシアの撃った雷が、水に濡れた黒騎士の体を硬直させる。本命の攻撃に繋がる初撃である。
「これで終わりではない……私の存在が続く限り、蘇って貴様たちを討つ」
 なすすべを失ったアンヘルの言葉。
「――それじゃあ、イタダキマス」
 【侵食/捕食(スティール・バイト)】。巨大な顎と化したレクシアが、アンヘルの首に噛みつく。
 攻撃力を下げられてもなお、高威力のユーベルコードは黒騎士の鎧を割り、首を砕いた。

 力尽きたアンヘルの体が消滅してゆく。『骸の海』へ還ったのだ。オブリビオンであるアンヘルはまたどこかの地点に復活し、待ち構える猟兵と戦うだろう。
 しかし最初の1戦はこちらの勝利である。猟兵たちは傷ついた体と勝利の喜びを抱え、グリモアベースへ帰還した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月19日


挿絵イラスト