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翼の街の災厄

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●翼の祭り
 高き断崖にそびえたつ街、フェザーリア。
 青空に近いこの街では、"翼"を奉じる祭りが行われていた。
 ふわふわした鳥や天使の羽。硬い鱗に覆われたドラゴンの翼。繊細で美しい蝶や妖精の翅。見た目に差異はあれど、どれもこの街では大切な信仰対象だ。翼を持つ者も持たぬ者も笑顔で談笑し、見世物や売り物を楽しむ。
 平和で、華やかな祭りだった。
 穏やかな風が、人々を祝福するかのように街中を吹き抜ける――。

 一方、祭りの様子を動画撮影ドローン越しに遠くから観察する者がいた。ふてくされた表情でデバイスを見つめる、一見すれば可愛らしい少女であった。
「ふーん、あたし抜きであんな楽しそうなことしてるんだ……」
 少女は乱暴にデバイスを放り投げると、自身の足元を――正しくは、自身の"下僕たちを"見下ろした。毒々しいオレンジの甲殻に、鋼鉄さえ引き裂く鋏を備えた異形の毒虫たち。

 ……あんなにも人々が祭りを楽しんでいるのに。
 あたしの傍にいるのは、畑でも荒らしてそうな虫たちだけ!

 少女の心に、じりじりと暗い感情が湧き上がる。
 その感情の名は、嫉妬。
「許さない。許せないわ! 全部壊して壊して壊し尽くしてやるんだからぁっ!」

●グリモアベースにて
「よう、グリモア猟兵のジルエーデだ。以後よろしく」
 グリモア猟兵のジルエーデ・セラータ(ドラゴニアンの戦場傭兵・f07774)は手短に挨拶を終え、台本に視線を落とす。
「昔、アックス&ウィザーズに"災害"と呼ばれた迷惑な輩がいたんだ。その中の1人、"嫉妬のステラ"って奴なんだが、そいつがオブリビオンとして蘇ったらしい。
 ステラは今、下僕の毒牙虫を引き連れてフェザーリアという街へ向かっている最中だ。今は草原にいるみたいだな。お前たちには奴らの進軍を阻止してほしい」
 毒牙虫とは麻痺毒を持つ厄介な毒虫だ。その毒は強力で、大型獣さえ昏倒させられるという。猟兵ならば1人でも数体程度は相手取れるだろうが、油断は禁物だ。
 ステラは槍を得物にするが、時には相手の技を模し、同じように用いたりもするらしい……とジルエーデは説明する。
「そうそう、戦いの後は自由だ。さっさと帰ってもいいし、フェザーリアで開催されている祭りを楽しんでもいい。……ま、どっちにしろ奴らを倒さないことには始まらないな。頼んだぞ」


ぐみめろん
 皆さんこんにちは。今回はアックス&ウィザーズのシナリオとなります。
 よろしくお願いします。

●第一章【集団戦】
 ステラの下僕である"毒牙虫"との戦いです。彼らを全滅させるまでステラに攻撃を加えることはできません。
 舞台は草原。広いスペースを活かして存分にユーベルコードを放ちましょう。

●第二章【ボス戦】
 "『嫉妬』のステラ"との戦いです。
 手強い相手ですが、挑発や搦め手には引っかかりやすいようです。

●第三章【日常】
 フェザーリアの街の翼のお祭り。時刻は夕方~夜。
 翼に関するもの(偽翼、翼を模した工芸品やお菓子など)が売っていたりします。
 一応、お誘いがあればグリモア猟兵のジルエーデも参加いたします。
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第1章 集団戦 『毒牙虫』

POW   :    針付き鎌
【毒針】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    針付き鋏
【毒針付きの鋏】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    1匹いれば
【忌避】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【30匹の仲間】から、高命中力の【攻撃】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

サンディ・ノックス
ついてきてくれるのがいるだけマシなのに贅沢なヒトだねぇ
虫は確かに可愛くないけど興味深い形だと思うんだけどな
楽しめないのは本人の心の持ちようが原因じゃないの?
…まあ、煽るのは本人と対峙してからたっぷりと、だね

まず武具と一体化
黒基調の全身甲冑姿へ変身し主武器は鎖鎌へ変形
近距離は危険だからリーチは少しでも稼ぎたいし
あっちも鎌持ってるから丁度いい

1体ずつ相手する
距離を詰められたら確実に離れたいし、麻痺毒持ちを多数相手するのは流石に無謀
攻撃は【見切り】、【フェイント】でいなし
鎖鎌でけん制攻撃しつつ小刀を【投擲】、『招集・紫』発動を狙う
小刀はこまめに回収したいけど身の安全優先、最悪倒すたびに拾えばいいかな



「ついてきてくれるのがいるだけマシなのに、贅沢なヒトだねぇ」
 サンディ・ノックス(飲まれた陽だまり・f03274)はそうぼやく。
 確かにあの虫にかわいさを見出すのは難しいが、興味深い姿形ではある。楽しめないのは結局、本人の在り方に問題があるんじゃないの、とサンディは胸中でつぶやく。
「……まあ、煽るのは本人と対峙してからたっぷりと、だね」
 暗黒色の剣を鞘から抜く。剣は影となって持ち主の身体を包み、サンディは黒を基調に濃紅のラインの入った全身甲冑を身に纏った。
 その手に握られる武器は鎖鎌。リーチを稼いで戦える武器がいいだろうと考え、選んだものだった。
「さ、遊んであげるよ」
 じゃらりと音を鳴らして鎖が伸び、鎖の先に付いた分銅が毒牙虫に命中した。毒牙虫は羽を擦り合わせて威嚇を示し、サンディに向かって突撃する。
 サンディは鎖分銅を振り回して毒牙虫を翻弄するが、本命はそれではない。懐から取り出した小刀を投擲する。
 ――すると突如、虚空から漆黒の獣が現れた。獣は視線を巡らし、小刀の突き刺さった毒牙虫を見つけるや否や容赦なく喰らいにかかる。
 毒牙虫は懸命に鎌を振るうも、自慢の麻痺毒はこの獣には意味をなさない。なにせサンディのユーベルコード"招集・紫"によって現れた、幻影の獣だからだ。
 やがて毒牙虫が息絶えると、黒き獣は消え去っていった。
「目印に向かって一目散。可愛い奴だよ」
 サンディはにやりと笑みを浮かべて毒牙虫の骸に歩み寄り、小刀を回収する。と、後方から敵意を感じ、振り返りざまに鎖分銅を投げ放った。
「隙は見逃さない、ってわけか。……やっぱり、悪くはないと思うんだけどな。俺たちには敵わないにしても、さ」
 再び小刀の柄を握りしめる。

 まだまだ先は長そうだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユノ・フィリーゼ
蒼穹に近い街で、催される翼の祭
嗚呼、想像しただけで胸が躍る…!
自由に空を游ぐ翼在る者達は私の憧れ
素敵な巡り会いを願わずにはいられない

件の災いの少女も
同じ思いを抱いた事があったのかしら

…どんな理由があれども、
私がやるべきはひとつだけ
この街に滅びの風は決して運ばせはしない

草原に到着次第、周囲の確認を
近くに他の猟兵が居れば協力して動くね

見切りや残像を利用し攻撃を躱しつつ、
自由に飛び回る羽と大きな鋏を狙って、
剣や蹴撃・衝撃波で攻撃を重ねる
接近戦や複数体相手取る状況下では、
盟約の歌を奏で、鋼鳥の戯れを喚び虫達へと嗾ける

…この穏やかな草原に君達の棲まう場所はないよ
在るべき場所へお帰り
深い眠りの淵、骸の海へ



 ユノ・フィリーゼ(碧霄・f01409)はロイヤルブルーの瞳に強い想いを宿し、この緑広がる草原に降り立った。
 頭上に果てしなく広がる蒼穹は、彼女の目指す場所で。
 空を自由に游ぐ翼在る者たちは、彼女の憧れだった。
 華やかな翼の祭りを、素敵な巡り会いを想像するだけで胸が躍った。

 だからこそ、――たとえあの少女が己と同じ羨望を抱いていたとしても。

「あの街に滅びの風は決して運ばせはしない」
 風神の名を冠す、竪琴との複合剣"Zephyros*"を構え、滅びを齎す者たちに対峙する。
 突進してくる毒牙虫を横に跳んで躱し、返しに鋏の付け根を狙って長剣を振るう。さらに間髪入れずに衝撃波を纏った蹴りを放つ。毒牙虫は為す術もなく吹き飛ばされ、生い茂る草の丈に隠れて見えなくなった。
 疾風のような連撃に、数体の毒牙虫がユノを警戒し、包囲するように彼女の周りを移動し始める。
 1度に複数体を相手するのは、少々辛いかもしれない。そう考えたユノは長剣の柄、竪琴の弦に触れる。
「力を、借りるね」
 細い指先が弦を弾いた。美しき調べが盟約の歌を奏で、紡ぐ。
 ――音色に導かれ、彼方から鈍く輝く鋼鳥の群れが飛来する。鋼の鳥に慈悲はない。一切速度を緩めることなく、刃の如き翼で毒牙虫を引き裂く。
 そして、傷つき、動きを鈍らせた毒牙虫たちを前にユノはZephyros*を振り上げた。
「……この穏やかな草原に君達の棲まう場所はないよ。在るべき場所へお帰り」
 そう、深い眠りの淵、過去の行き着く場所、骸の海へと――。
 命を奪う一撃を受け、毒牙虫が崩れ落ちてゆく。
 ふう、と息を吐いたユノの頬を、一陣の風が撫でていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒瀬・ナナ
もしも翼があったなら、何処にでも自由に行けるのに……なんて、子供の頃から思っていたから。
大空を往くものには憧れるし、翼のお祭りにもとてもとても興味があるわ。
で、でも、その、飛べると言ってもそーゆー虫系のやつはわたしはちょっとご遠慮したいかなっ!
やーん!こっちに来ないでぇえええっ!(※虫苦手です)

大勢に囲まれたり群がられたら、と想像しただけでわりとガチで泣きそうになるので。近くに他の猟兵さんがいたら協力して孤立しないように心掛けて。
自慢の『怪力』で薙刀を振り回して距離を取りつつ『範囲攻撃』と『衝撃波』で牽制。
外さないように出来る限り引きつけたら渾身の『羅刹旋風』で畳み掛ける!

※アドリブ歓迎。



「う、うぅ……」
 黒瀬・ナナ(春陽鬼・f02709)は浮かない顔で草原にたたずんでいた。

 別に、最初の最初からこうというわけではなかった。
 子供のころから、空を飛んでどこへでも行けそうな翼には憧れを持っていたし、翼の祭りに興味もあった。ついでに、おいしい食べ物とかにも。だから虫系が苦手ではあるものの、それでも出来る限り頑張ろうと思っていた。
 そう、テレポート早々に毒牙虫がナナの顔面目掛けて飛来してくるまでは。
 結果、驚いたナナは「こっちに来ないでぇえええっ!」と叫びながらその毒牙虫を真っ二つにし――それからというもの、ガチめにへこみ続けていた。

 しかし、いくら虫が苦手だからといっても、ずっと沈み続けているわけにはいけない。誰かに怒られるまでもなく、彼女自身の責任感がそれを許さなかった。ナナは意を決して薙刀を構える。
「そこの虫たち! わたしが相手をしてあげるわ!」
 他の猟兵に襲いかかろうとしていた毒牙虫へ大声を上げる。途端、毒牙虫たちの矛先はナナへと変わった。思っていたよりも数が多く、少しだけ泣きたい気分になったが、しかしこれは同時に多くの敵を葬れるチャンスということでもあった。
 身の丈ほどの薙刀を軽々と振り回し、毒牙虫が近づきすぎないよう威圧する。鳥の啼声にも聞こえる甲高い音とともに、薙刀の刃先は鋭く風を切った。
 そんな牽制で敵を引きつけ、満を持してナナはユーベルコードを発動。
「喰らいなさい、これが、わたしの羅刹の力……! てーいっ!」
 薙刀を振るう度に、身の内に湧き上がっていた力――"羅刹旋風"の力を解放する。薙刀の一振りと同時に嵐のような暴風が巻き起こり、毒牙虫は風の刃に切り刻まれてゆく――。
「よし……やったわ!」
 薄目で毒牙虫たちが死んだことを確認し、ナナはほっと一息吐くのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

天之原・真紅
…嫉妬か。それを抱くのもまた意思を持つ者故の苦悩…だからといってその感情を罪なき人々へ向ける事を俺は許さない。街へは指一本…いや、虫一匹たりとも通させはしないぞ。力を寄越せ、赫き暴食の鎧(ヴァハムート)!(真紅の全身鎧に身を包み)起きろ鐵。敵を薙ぎ払うぞ!(鐵と呼ばれた槍と大剣が合わさった武器が手元に現れ、武器を構えると敵に突撃していった)

・戦闘
【嵐を司る者】(テンペスト)の力で空中を滑る様に移動しながら【鐵】を巧みに操り一体一体を確実に仕留めていく。その間にも多数の【獲物を狩る鴉の群】(レイヴン)が真紅へと近づかせないようにエネルギー砲で周囲の敵を攻撃する一斉発射、空中戦、範囲攻撃、2回攻撃


小宮・あき
嫉妬ですか…私にはあまり判らない感情です。きっと聖者という職業柄なのでしょうか。
ともあれ、オブリビオンは排除しなければ。お手伝いします!
共闘・アドリブ歓迎です。

WIZ対抗。

忌避、ですか。
聖者×クレリックでもありますし、そういった感情とは程遠いですね。
【覚悟】と【勇気】と【気合い】を持って、己を【鼓舞】しながら【祈り】ましょう。
自己の持つ【呪詛耐性】を高め、胸を張って挑んでいきます。

UC【ジャッジメント・クルセイド】。
指先を向け、高命中力の「光の柱」で攻撃します。

【視力】【聞き耳】で虫の動きを確認。
【第六感】【野生の感】がざわつく方向を優先。
【ダッシュ】【ジャンプ】【逃げ足】で移動しながら回避!



「嫉妬か。それを抱くのもまた意思を持つ者故の苦悩……」
「……私にはあまり判らない感情です。でも、オブリビオンは排除しなければ」
「そうだな。罪なき人々が殺されていいはずがない」
 片や、英雄の卵として育てられた青年。
 片や、聖者の素質を備えた少女。
 嫉妬という感情とはあまり縁のない2人、天之原・真紅(人々を助ける英雄の卵・f15059)と小宮・あき(人間の聖者・f03848)は互いに言葉を交わし合う。
 2人は、無辜の人々が殺戮される悲劇を防ぎたいという、清廉な気持ちでこの場に訪れたのであった。

「ゆっくりしている暇はないな。始めようか」
「はい、お手伝いします。後ろは任せてくださいね!」
 あきはこくりと頷き、毒牙虫たちを見据えた。
「――力を寄越せ、"赫き暴食の鎧(ヴァハムート)"!」
 真紅の呼びかけに呼応し、彼の長躯を全身鎧が覆う。その鎧の色は、彼の名前と同じく真紅であった。
「起きろ"鐵"。敵を薙ぎ払うぞ!」
 さらに呼びかければ、槍と大剣の合わさったような独自の武装、鐵が真紅の手元に現れる。
 1歩踏み込むと同時に内蔵武装"嵐を司る者(テンペスト)"も起動。燃えるような赤髪を尾に引いて空中を滑り抜ける。毒牙虫の頭上から強襲しにかかる作戦だ。
 力を込めて鐵を振りかぶれば、光り輝くエネルギー刃が堅固な甲殻ごと一刀両断した。
「街へは指一本……いや、虫一匹たりとも通せはしないぞ。レイヴン!」
 小型の自律式エネルギー砲"獲物を狩る鴉の群(レイヴン)"。
 所有者の言葉で起動したそれは、餌を狙う鳥の如く鋭敏に狙いを定め、熱線を放つ。毒牙虫は鎌を交差させ、外殻を焼き焦がしながらもエネルギー砲を防御。
 そして、そこにすぐさまあきが指先を向ける。
「ジャッジメント・クルセイド!」
 刹那、天空から1本の光柱が落ち、手負いの毒牙虫を仕留めた。
「ふふっ、なんだか今日は調子がいいみたい」
 五感を研ぎ澄まして敵の動きを見極める。ワルツを舞うようにふわりとスカートを翻し、真っ直ぐ毒牙虫を指差すと、裁きの光線がすべてを呑み込んだ。
 ――あきと対峙する毒牙虫からは動揺が伺えた。まるで、本来使うはずだった技が発動せず、困惑しているかのような。
 というのも、あきは毒牙虫のユーベルコードのトリガーである"忌避"の感情を抱かなかったのだ。これもまた、聖者たる精神性故か――ともかく、幸運なことに変わりはない。あきは凛と胸を張って、使い慣れたユーベルコードを放ち続ける。

「そっちの敵をお願いします!」
「了解した!」
 刃で刻み、砲で穿ち、光柱で呑み込み。
 2人は順調に毒牙虫を倒していくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ペネトレータ・ピアース
近距離戦は避けて、【投擲】攻撃を中心とした戦法で行きます
わたくしの【怪力】の一撃、ご賞味あそばせ

地面に重槍ジャベリンを地面に突き立てて逆光でマントを翻しでもすれば【存在感】が出ますかしら
祭りを邪魔するものといっても所詮は虫
虫けらは羽をもがれてダルマにでもなっていなさいな

そして重槍を敵へ【投擲】
これで【挑発】は十分でしょう

流石に囲まれ過ぎかしら
大変結構ですわ

戦斧トマホークを召喚
UCトマホークブーメランで周囲の敵を一掃して差し上げます

生き残りは手元に戻った戦斧でとどめを刺してあげましょう
諦めなさい、このペネトレータ・ピアースの前では逃げも隠れもできはしませんことよ


アドリブ、他の猟兵との共闘等大歓迎


緋翠・華乃音
……随分と気色の悪い虫だな。
まあ、良いさ。どうせ倒すのだから。

ユーベルコードの範囲内で戦場を広く見渡せる小高い丘などの場所(可能な限り遠距離且つ高所が望ましい)などに目立たぬように潜伏。
優れた視力・聴力・直感を全て活用し、状況を広範囲に渡って把握。
見切りと先読み、予測、予知を常時行いつつ狙撃にて標的を仕留めていく。
リロードは早業で行い、隙を最小限に抑える。
状況に合わせて拡散弾や貫徹弾などの銃弾を使い分ける。
仮に射線を読まれた場合は直ぐに別の狙撃位置へ移動する。

……雑魚はどれだけ群れても所詮は雑魚。
違うと言うのなら、狙撃の1つでも見切って避けて見せてみろ。



 やや西に傾きつつある太陽を背に、槍を地に突き立て、そよ風にマントを揺らす――小柄ながらも威厳溢れる人影があった。
「虫けらは羽をもがれてダルマにでもなっていなさいな」
 ドワーフの猟兵、ペネトレータ・ピアース(ノーブルホーン・f14233)は、教本にでも載っていそうな美しい動きで、重槍を毒牙虫の群れに向けて投擲する。もっとも、その表情の奥にある兇猛な色は、教本や訓練のように穏やかなものではなかったが――。
 重槍"ホークジャベリン"は緩やかな放物線を描き、大地に突き刺さる。ペネトレータの思惑通り、毒牙虫たちの注意は彼女に集まった。
「単純ですこと。所詮は虫ですわね」
 毒牙虫たちはペネトレータを囲もうとするが、彼女の表情に焦りは見えず。
「大変結構ですわ。包囲できるものなら、してみなさい?」
 ペネトレータは戦斧を召喚。彼女の細い腕からは想像できないような怪力で、その大きなトマホークを持ち上げる。
 そして身体を捻り、
「――トマホォオク! ブゥゥゥメラン! ですわ!!」
 裂帛の叫びを上げ、トマホークを横向きにぶん投げる。トマホークはブーメランのような軌跡を描きながら、魔力の籠もった刃で毒牙虫たちを引き裂いてゆく。周囲の敵を一掃するトマホークの戦果は、一種の大魔法にも劣らないものであった。
 やがて戻ってきた戦斧の柄をペネトレータは難なくキャッチ。続いて地を蹴り跳躍し、トマホークを振り下ろす。近くにいた生き残りが容赦なく叩き潰された。
 ひしゃげた毒牙虫の死骸から顔を上げ、ペネトレータは不敵に宣告する。
「諦めなさい、このペネトレータ・ピアースの前では逃げも隠れもできはしませんことよ」
 
 一方、緋翠・華乃音(prelude finale.・f03169)は、仲間たちとは少々離れた場所である、小高い丘の上にいた。敵の攻撃が届かない場所で、密やかに狙撃を行っていたのだ。
 遮蔽物のない草原とはいえ、草の中に姿を隠せば、そう簡単には見つからない。敵が他の猟兵たちに気を取られているとなれば尚更だ。
「しかし、気色の悪い虫だな……」
 リロードを行いながら小さくつぶやく。
 異形の虫なんて、こんな機会でもなかったら、スコープを覗いてまじまじと見つめることもなかっただろう。
「まあ、良いさ。どうせ直に終わるのだから」
 速やかにリロードを終え、再び狙撃に集中する。
 夜空を閉じ込めたかのような青藍の瞳は、美しくも決して敵を逃さない。先天的に優れた視覚と聴覚に加え、数々の狙撃で磨かれた先読み能力を活かし、次々と毒牙虫を仕留めてゆく。
 気づいたときには、残る毒牙虫は1体になっていた。
「……雑魚はどれだけ群れても所詮は雑魚」
 空になった弾倉を引き抜き、貫徹弾を装填する。
「違うと言うのなら、最後に狙撃の1つでも見切って避けて見せてみろ」
 試すようなことを口にするも、外すつもりは微塵もなかった。
 なんなら、スコープの先にいるのが只の虫ではなく、どんなに強大なオブリビオンであったとしても、あるいは全知全能を名乗る神であったとしても――変わらず脳天を貫いてみせると、華乃音にはそんな自負があった。
 ――冷然と、引き金を引く。
 銃弾は吸い込まれるように標的に向かい、最後の毒牙虫を葬った。


「あら、先を越されてしまいましたわ」
 目の前で弾け飛んだ毒牙虫に、ペネトレータは構えていたトマホークを下ろす。視界の端で、元凶の少女の激情に染まった顔が見えた。
 ついに彼女も独りになった。本番はここからだ。
「覚悟はよろしくて?」
「さあ、次はどう来る……?」
 近くと遠くで、2つの声が重なる――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『『嫉妬』のステラ』

POW   :    あたしすごい?ほんと?……でっしょー!(ドヤ顔)
戦闘力のない【動画撮影ドローン】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【視聴者の応援】によって武器や防具がパワーアップする。
SPD   :    そんなの、あたしだってできるんだから!
対象のユーベルコードに対し【正確に全く同じユーベルコード】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    違っ……あたしそんなつもりじゃ……
【槍】が命中した対象に対し、高威力高命中の【召喚ドラゴン】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠リサ・ムーンリッドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

天之原・真紅
POW使用。アドリブ、絡み歓迎
(彼女と対峙して思う事はある。…この子は完全悪なのだろうかと。実は、少し我儘なだけで自分をわかってくれる人が居ればこの子も変わったのではないかと。だが結果として街を襲おうとした事実だけが残ってしまっている。故に…)俺は、俺の正義を貫かさせてもらう。いくぞ、嫉妬の少女よ。(鎧を装着し、鐵を手に持ちながらまずレイヴンを多数召喚し撮影ドローンを攻撃するよう指示(一斉発射、範囲攻撃)。その間にこちらは鎧、テンペスト、鐵のブースターを使い一気にステラへ接近。近接攻撃をしかけながら的確な所(第六感)でUCを使い一気に攻める(力溜め、怪力、生命力吸収)



 天之原・真紅(人々を助ける英雄の卵・f15059)は難しい顔をする。
 嫉妬のステラと呼ばれる彼女は、容姿だけならただのか弱い少女のように見える。もしかしたら、彼女は少し我儘なだけで。もしも理解者が傍らにいたのなら、なにかが変わっていたのではないか?
「なによ、その目。あたしに情けを掛けるつもり? そうやってあんたも自分の優しさを自慢したいんだ?」
 ステラの怒りの言葉に、真紅は"鐵"を構える。
 ――彼女にどんな理由があろうとも、今の彼女が街の襲撃を企てる悪しきオブリビオンだという事実は変わらない。今はただ、できることをするのみだ。
「何でもない。俺は、俺の正義を貫かせてもらう。いくぞ、嫉妬の少女よ」
 "獲物を狩る鴉の群(レイヴン)"にステラの周りを飛ぶドローンを撃ち落とすよう指示し、鐵のエネルギー刃を展開する。
 鎧に取り付けられたブースター、鐵のブースター、"嵐を司る者(テンペスト)"。すべてを駆使して高速接近する。
 ステラは手元に槍を顕現し、寸前で鐵の斬撃を防御。そのまま2人は、どちらも一歩も引かない拮抗した剣戟を繰り広げる。
 ――彼らの耳に、何かが爆発した音が届いた。2人とも攻防の手は緩めないまま、わずかに視線を傾けて状況を確認する。
「……嘘っ、あたしのドローンを壊したの!?」
「敵の策謀を見逃すほど、俺も甘くはないのでな」
 彼らの目に入ったのは、破壊されたドローンと、その近くに浮かぶレイヴンだった。
「あのドローンはなんなんだ?」
「あたしのファンたちの応援のメッセージを映してたのよ! 羨ましいでしょ?」
 待ってましたと言わんばかりにステラは説明を始める。そうか、彼女にも応援してくれる人々が――と、真紅は眉を顰める。しかし、自分に期待をかけてくれる人の数なら、負ける自信はなかった。
「いくぞ鐵! エネルギー全開!」
 鐵のブースターが出力を増し、エネルギー刃が輝きを増す。
 勝敗を分けたのは、戦いにかける想いの差か――。
 鐵の剣先が肩口から脇腹までを斬り裂いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

小宮・あき
●SPD対抗

UC【愛雨霰】で攻撃。
愛用のマスケット銃をレベル本宙に浮かせ【一斉発射】【援護射撃】。
【フェイント】【だまし打ち】しつつ【零距離射撃】も。

敵UC/SPD
ねえ、このマスケット銃もコピーするの?
それなら私、お前を、絶対に許さない。

両手杖を握り【高速詠唱】【早業】【全力魔法】でUC【神罰】。
聖職者の私の【祈り】は、逃げ場を与えない広範囲で顕現。

不特定多数にチヤホヤされて嬉しいのかしら。悲しい生き物ね。
心から愛する人に、心から愛された事のないお前に、この銃の意味を教えてあげる。

【視力】【聞き耳】で見逃さない
【第六感】【野生の勘】重視
【ダッシュ】【ジャンプ】【スライディング】【逃げ足】で回避



「ま、まだよ……。ドローンだって、まだまだ持ってるんだから」
 ステラは流れる血を抑えながら、替えのドローンを召喚する。

 その様子を小宮・あき(人間の聖者・f03848)は冷静に見つめていた。
「不特定多数にチヤホヤされて嬉しいのかしら。悲しい生き物ね」
 あきが愛用のマスケット銃の姿を念じると、それと同じ26本のマスケット銃があきの周囲に浮かんだ。
「ねえ、このマスケット銃もコピーするの? それなら私、お前を、絶対に許さない」
「はぁ? なんであたしがあんたのことを気遣わなきゃいけな――!?」
 ステラが言い終わる前に、一斉にマスケット銃が火を吹く。
 しかしステラの反応も早かった。同数のマスケット銃が彼女の周囲に現れ、銃弾を銃弾で相殺する。
 あきは目を見開いた。それは決して、攻撃が防がれたことを驚いたためではなく。
 ――見た。見てしまったのだ。ステラの模倣した銃に刻まれた、愛おしき人の名前を。
「……心から愛する人に、心から愛された事のないお前に、この銃の意味を教えてあげる」
 あきは憎悪の眼差しで睨みつける。その表情には、普段の春の陽気のような朗らかはなく、氷の如き冷たさに支配されていた。
 あまりの殺意に気圧されたのか、ステラに一瞬動揺が走る。あきが両手杖を掲げると、巨大な光の柱がステラに落ちた。神聖なる光の裁きがステラを灼く。
「神罰よ。己の行いを後悔して、滅びなさい」
「がっ……!」
 苦鳴が聞こえた場所に向け、さらにマスケット銃での追撃を加える。26発の銃弾の雨が降りかかる――が、物足りないので追加でもう1度一斉発射を行う。
 やがて光の柱は細くなり、消え去ってゆく。
「しぶといわね……」
 そして、髪や服の一部を焼き焦がし、苦しげなステラが光柱の跡から這い出てきた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

サンディ・ノックス
楽しみたいなら祭に参加すればいいじゃない
妬んで、攻撃的なこと考えるような性格だから何も楽しめないんだよ
ま、俺には翼あるけどね?

嘲笑いながら真の姿(赤い翼と尾と角を持つ、金の瞳の竜人)へ変化

主武器は槍に変形
【怪力】を生かし攻撃力を重視して『解放・宵』を使用
「どちらが上手く扱えるか勝負しようか」

敵が自己強化のため動画撮影ドローンを使おうとしたら
「え、動画を見てくれるヒトいるの?貴重な配下も俺たちが殺しちゃったよ?」
煽りに煽って自分に注意を向けさせ同業者が攻撃しやすいようにする

隙を見て『朔』を【投擲】、ワイヤーを絡め動きの妨害も狙う
「俺、武器は1つだけなんて言ってないんだよねぇ」

※連携、アドリブ歓迎


ペネトレータ・ピアース
真の姿開放

所詮、独りぼっちを認められない哀れな哀れなお姉様ですわね【挑発】
可哀想でしょうがないので終わらせてあげます

戦斧、大剣を召喚
右手と左手に持ちますわ
低姿勢で【ダッシュ】で詰め寄りハサミのようにスネの切断を狙いますわ

こんな大振り跳んで避けられるのも折りこみ済みですわ

砲弾ピーコックトライデントを召喚し【投擲】
宙へ避けたあなたが悪いのですわ
UCの【衝撃波】と炎の羽でドローンを【吹き飛ばし】て差し上げますわ
惨めなプライドごと燃やし尽くしましょう

あなたはそのハエみたいなおもちゃがないと自分が保てないのでしょう
それとも名声や注目にたかるハエはあなた自身のことかしら?

アドリブ、他の猟兵との共闘大歓迎



「ドローンを壊されるわ服を汚されるわ……まったく、ロクな目に遭わないわ」
「元はと言えばお前が街を襲おうとしたからでしょ? 自業自得じゃない?」
 愚痴を漏らすステラに、サンディ・ノックス(飲まれた陽だまり・f03274)は冷ややかに正論を突きつける。
「大体、楽しみたいなら祭りに参加すればいいじゃない。妬んで、攻撃的なこと考えるような性格だから何も楽しめないんだよ」
「きっと誰にも相手をされないんでしょうね。所詮、独りぼっちを認められない哀れな哀れなお姉様ですわね?」
 前座との戦いでは持て余していた皮肉を披露すると、ペネトレータ・ピアース(ノーブルホーン・f14233)がそれに続く。ステラの顔はみるみるうちに赤くなっていった。
「ッ! なによなによ、ちょーっとお仲間がいるからって、調子に乗らないでよね!」
「それじゃあどちらが上手く扱えるか勝負しようか?」
 サンディの持つ鎖鎌の姿形がゆらぎ、槍へと変化する。
 さらに真の姿を開放。炎竜のような翼、尻尾、角が身体から生え、黄金色の双眸が煌めく。赤き竜人の姿だった。あるいは、ステラにとっては悪魔にも見えたかもしれないが。
 "解放、宵"により殺傷力を増した黒槍で、単調になりつつある攻撃を受け流しながら、攻撃の機を窺う。
 ふと、ステラの眼差しがドローンの辺りへ彷徨う。苦戦続きの中、救いを求めたくなったのだろうか、とサンディは推測し、それを台無しにするべく煽りを入れる。
「え、動画を見てくれるヒトいるの? 貴重な配下も俺たちが殺しちゃったよ?」
「うるさいっ!」

 ――爆音が轟いた。それはステラにとっては、直前の嫌な記憶を想起させるもので。
 やはりと言うべきか、音の源には爆散したドローンと、真の姿を開放したペネトレータがいた。ペネトレータは自身への視線に気づくと、涼やかな笑顔で応じる。
「あなたはこのハエみたいなおもちゃがないと自分が保てないみたいなので、壊して差し上げましたわ。それとも名声や注目にたかるハエはあなた自身のことかしら?」
「おまえっ!」
 ステラはサンディの懐をくぐり抜け、弾丸の如くペネトレータに刺突を放つ。
 ペネトレータは衣服の端を掠めながらも回避し、右手に戦斧、左手に大剣を召喚。常人離れした膂力で2つを同時に持ち、姿勢を低める。戦斧と大剣を交差させ、ステラの脛を鋏のように断ち切ろうとする。
 下方からの攻撃をステラは空中に跳ねて回避――したのだが。
 突如背後からワイヤーが伸び、ステラの胴体を縛りつけた。
「急に逃げるから驚いたよ。でも俺、武器は1つだけなんて言ってないんだよねぇ」
「ふざ、け……は、離しなさいっ!」
 サンディの持つワイヤーがしなり、ステラの身体は宙へと持ち上げられる。ペネトレータはゆっくりとステラを見上げた。下からの攻撃を跳ねて避けられるのは想定内。サンディの攻撃は想定外だったが、的が当てやすくなる分にはありがたいことだ。
「惨めなプライドごと燃え尽きなさい」
 対オブリビオン砲弾"ピーコックトライデント"を投擲する。魔力を帯びた砲弾はステラに命中すると同時に爆発を起こす。飛び散る爆炎は、皮肉めいたことに、ステラが壊そうとしていた"翼"の形によく似ていた。
「次に会ったときには必ず、殺してあげるわ……!」
「では、次に会ったときも叩き潰してあげましょう。今度は斧がいいかしら?」
 呪詛の言葉を最後に残し、ステラは獄炎の中に消えていった。サンディとペネトレータは顔を見合わせ、肩を竦める。
「君もなかなかいい性格をしてるね。……俺が言えたことじゃないけど」
「ありがとうございます、と言っておきますわ」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『翼の祭』

POW   :    町で作られる作り物の翼を付けたり、自分の翼を披露する。

SPD   :    翼を模した工芸品の露店を楽しむ。

WIZ   :    魔法で良い風や鳥を呼び、祭を盛り上げる。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

黒瀬・ナナ
【POW】
虫のことはさっぱり忘れて、思いっきりお祭りを楽しむわね。
折角だし、わたしも翼を付けてみようかしら。
……へぇ、作り物の翼にも色々な種類があるのね。
どうしよう、ふわふわの翼も可愛いし、シュッとした翼もカッコイイし悩む!
お店の人のオススメを聞いたり、
周りにグリモア猟兵のジルエーデさんとか、他の猟兵さん達が居たら、
「どれがわたしに似合いそう?」って聞いてみようかしら。

自分だけの翼を付けたら、美味しい匂いと賑やかな声を探して露店を飛び回って、お祭りを満喫するのよ。
ふふ、良い風も吹いているし、本当に空も飛べそうなくらい楽しい気持ちだわ!

※アドリブ、他PC様との絡み歓迎。


ペネトレータ・ピアース
他の猟兵さんと回るのもいい刺激になりそうですわね

これですわ!これに来たくてわざわざ講義もサボって来たんだから
せっかくお財布も持って来たんですものお店で楽しまないと

いつもは現金なんて持ち歩きませんの
今日はお父様にいい感じで伝えていたから特別ですのよ

口合わせを頼んでいる寮の学友に何かお礼をあげた方がいいですわね
翼の工芸品…これはネックレスにブレスレットかしら
高価なものではないけれど可愛らしいですわ

いっそのこと端から端まで買ってしまっても…
それではサボったのがバレてしまいますわ

困りましたわ、どれが流行りな感じなのかしら
他に猟兵さんがいましたわね、もしくはお店の人
誰かに聞いてみましょう

アドリブ大歓迎



 猟兵たちがフェザーリアの街に着いた頃には、既に西日が空を茜色に染め上げていた。
 とはいえ、祭りの熱気はまだ衰えていないようだ。たくさんの人々が往来を行き交い、露店からの客引きをする声で賑わっている。


「わぁ、本当に翼でいっぱいなのね!」
 黒瀬・ナナ(春陽鬼・f02709)は足も心も弾ませて、露店の並ぶ通りを歩いてゆく。嫌いな虫との記憶は綺麗サッパリ忘れ、純粋に祭りを楽しむことにしたのであった。
 それにしても、もともと翼を持っている人たち以外に、作り物の翼を付けている人も多いようだった。自分もなにか付けてみようかと、付け翼を売っている店の前へと足を運ぶ。
「……へぇ、作り物の翼にも色々な種類があるのね」
 ふわふわした翼も、硬質な翼も、それぞれ良さがあって目移りしてしまう。
 誰かに意見を聞こうかと考えて辺りを見回す。見覚えのある少女が、首飾りや腕輪といったアクセサリーの前で悩んでいるのが目に入った。
「ねぇ、あなたって確か猟兵の人よね?」
「ええ。なにかご用でしょうか?」
 声をかけられた少女、ペネトレータ・ピアース(ノーブルホーン・f14233)は不思議そうにナナのほうを向く。
「……悩んでるように見えたけれど、どうしたの?」
「寮の学友におみやげを買っていこうと思ったのですが、どれも可愛らしい品なので迷ってしまっていて」
 翼の祭りに興味を持ったペネトレータは、わざわざ学校の講義をサボり、父にもいい感じに伝え――つまりは誤魔化して、普段は持ち歩かない現金を持ってまでここに来たのであった。
 そしてそのときの口合わせに手伝ってもらった友人たちに、お礼としておみやげを買っていこうと考えていたのだ。
「いっそのこと端から端まで買ってもよかったのですが、それではサボったのがばれ……コホン、お金が足りなくなってしまいますから。どれが良いのかしら?」
「お友達にプレゼントね、わかったわ。おねえさんに任せて!」
 ナナはむむむ、と陳列されたアクセサリーを眺める。確かにどれも魅力的な品々だ。
「髪飾りはどうかしら? 気軽に身に着けられるし、価格もお手頃みたいよ」
「なるほど! それは良さそうですわ」
 ペネトレータは高級そうな革細工の財布を取り出し、髪飾りをいくつか購入する。
 自分の分としての髪飾りも1つ買うことにした。鷹の羽飾りが付いた、黒いカチューシャだ。
「そういえば、どうして私に声を? なにかご用があるようにも見えましたわ」
「あ、そうだったわ! わたしに似合う翼はどれかなって、誰かに訊こうと思ってたの」
「では今度はわたしが選ぶ番ですわね。……これはどうでしょうか?」
 ペネトレータが選んだのは、白から桃色へと淡いグラデーションのかかった天使の翼だった。ふさふさとしていて、優しい印象を感じさせる。
「かわいいわ! これで決まりね」
 購入し、さっそく付けてみる。大きさの割りに重量感を感じさせない軽さだ。まるでオラトリオになった気分でステップを踏んでみる。
「ふふ、良い風も吹いているし、本当に空も飛べそうだわ!」
 うきうきと翼の感触を確かめるナナであったが、ふと動きを止める。
 ――肉の匂いだった。ジューシーで食欲をそそるこの香りは、間違いなく肉だった。
「美味しそうな匂いがするわ。どうせだし、一緒に食べにいきましょう!」
「はい、喜んでお供いたしますわ」
 きらきらと目を輝かせるナナに、微笑んでうなずくペネトレータ。
 2人の少女は楽しく祭りを満喫するのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

サンディ・ノックス
当然、お祭りは楽しんでいくよ
翼のお祭りかぁ…いい趣味してるよね

祭を楽しんでいる人々の、場の空気を楽しみながら散策するよ
工芸品かぁ…惹かれるものがあったらお土産にしよう
露店商とのおしゃべりも楽しんでいく
ネギリ?やだな、そんなみっともないことしないよ?

やっぱり気になるのは竜の翼モチーフのものだな
真の姿に似てるからね、赤いものだと余計に気になっちゃう
でもせっかくだからこのお祭り独特のもの無いかな?
他に「フェザーリアサブレ」みたいな感じのお菓子があれば買いたい
お土産渡されたヒトが気負いしにくいかなって思うから

大勢に配れそうな土産を物色しつつ、
自分への土産は小さな木彫りの、天使の翼を模した工芸品を選ぶ



 サンディ・ノックス(飲まれた陽だまり・f03274)は、つい先ほどの戦いが嘘のように穏やかな表情を浮かべ、街中をぶらついていた。賑やかな祭りの中というのは、ただ歩いているだけでも楽しいものだ。
 いろいろと興味深い品も多いが、特に目を引かれるのは竜の翼をモチーフにしたものだ。赤い色のものだと更に気になってしまう。なにせドラゴンはカッコいいから――ではなく、自分の真の姿に似ていて、なんとなく親近感を覚えるからであった。
「そうだ、お土産を買わないとね」
 友人たちへのお土産を買うべく、菓子を売っている露店を探す。この街ならではの品で、渡された人が気負わないような菓子類が望ましかった。
「兄ちゃん、お悩みかい?」
「お土産用に"フェザーリアサブレ"みたいな感じのお菓子を探してるんだ」
「おお、ちょうど同じ名前のサブレがあるぜ!」
「……あるんだ?」
 露天商が指差す先を見ると、多種多様な翼や翅を模したサブレが小袋に詰められていた。
 試食にと貰ったものを食べてみたが、上品な甘さがとてもいい。甘いものが苦手な人でも食べられそうな品だ。
「おっと、値切りは受け付けてないからな」
「やだな、そんなみっともないことしないよ?」
 露天商の冗談に、サンディは軽く笑い返しながら銀貨を渡す。ついでにおすすめの店についても尋ねることにした。
「おすすめのお店ってあるかな? できれば工芸品を売ってるお店だと嬉しいかも」
「いい店か。そうだなぁ、向こうの角の――」

 お礼を言い、露天商から聞いた店へ足を運ぶ。
 どうやら木彫りの置物を売っているようだ。どれも精緻な造形だが、それでいて飾らない素朴さのあるところが秀逸だった。
「……いいね。これを買おうかな」
 サンディは気になった一つを買うことにした。
 それは、両手で覆える小ささな、天使の翼の置物。羽根の一枚一枚までもが繊細に彫られていた。満足できる品物を買えて、ちょっぴり幸せな気分になる。
「もう少し見て回ろうかな」
 街を吹き抜ける優しい風を感じながら、サンディは再び歩き出すのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年03月15日
宿敵 『『嫉妬』のステラ』 を撃破!


挿絵イラスト