4
尻子玉マエストロッ!

#サムライエンパイア

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#サムライエンパイア


0




●サムライエンパイア
 呪術法力がありながら、なぜか日本に似た歴史を辿る島国『エンパイア』。
 関ヶ原の戦いで戦国時代が終わり、今は江戸幕府、徳川家光の治世。
 ところが、各地に死んだ筈の戦国武将や、更に昔の時代の武士達、邪悪な廻船問屋、数多の魑魅魍魎に妖怪変化が跋扈し、人々に危害を及ぼし始めていた。

●世界で最も美しきモノ!
「キミ達は知っているかい? この世で最も美しいモノが何なのか! それは……尻子玉だッ! 見てくれ、この輝きを! これこそ、芸術ッ! こうやって眺めているだけでもウットリする……。そして、この音色……実にイイ音だろ? だが、尻子玉の手入れを怠り、酷使している者達は違う。見てくれ、この歪な尻子玉を! ハッキリ言って美しくないッ! こんなモノはゴミだ、ゴミ」
 尻子玉マエストロこそ河童が、餓鬼達を前にして、自らの想いを語っていく。
 その間も餓鬼達は、涎をダラダラ。
 そんな空気を察した河童が、ゴミと称した尻子玉を投げ捨てた。
「シリ……シリ……シリ……コダマ……」
 その尻子玉に飛びつくようにして、餓鬼達がワラワラと群がった。
「おいおい、そんなに慌てるなッ! 尻子玉なら、幾らでも取ってきてやるからさ。そこでキミ達に提案だ。私に協力してくれ。報酬は出来損ないの尻子玉だ!」
 そう言って河童が餓鬼達を前にして、キリリとした表情を浮かべるのであった。

●ガジルからの依頼
「忙しい中、集まってくれて、ありがとなんだよ♪」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
 最近、温泉に覗き魔が現れて、村人達が困っているらしい。
 この温泉は疲労回復だけでなく、美肌効果もあり、ダイエットにもなるらしい。
 だが、覗き魔が現れたせいで、客足が遠のき、大問題になっているようだ。
 しかも、最近では温泉に浸かった村人の尻子玉が抜かれているらしく、事態は悪化するばかり。
 そこで猟兵達に協力してもらい、犯人を懲らしめて欲しいと言う事だ。


ゆうきつかさ
 このシナリオはネタ依頼となっています。
 そのため、何をやっても不思議な力によって、大成功してしまいます。
 今回の依頼は、尻子玉を抜かれる貴重な機会となっておりますので、尻子玉を抜かれるために生まれてきた方や、大人になるキッカケ作りのために尻子玉を抜かれたいと言った方に、ぜひともオススメしたい依頼となっています。
 また尻子玉を抜かれるのは、ちょっと……と言ったお客様や、純粋に温泉を楽しみたい方でも、安心して参加する事が出来る仕様になっています。
 そういった意味で、尻子玉を奪われるのは【希望者】のみ。
 シナリオ内に配置された餓鬼達も空気を読んで、尻子玉を狙ってきます。
 その代わりと言ってはなんですが、温泉を利用する場合は、【男湯】【女湯】【混浴】のどれかを選んで参加してください。
194




第1章 冒険 『覗き見を撲滅せよ!』

POW   :    千の言葉より一発のげんこつ!力技で退治だ!

SPD   :    覗き見の視線を感じたら迅速対応!臨戦態勢で温泉を警備しよう。

WIZ   :    正座させてこんこんとお説教。足がしびれても許しません!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フロッシュ・フェローチェス
【女湯】
よし潰す。って言うか「女の敵」どころじゃないだろコイツ等……!
自分も守らなきゃなのが面倒だね。
……ただ突っかかると逃げられそうだし、せっかくだから温泉に入るか。

咆蛟炉メインだ。喰い付いて吊り上げたり、締め付けでの捕縛を主に行使していこう。普通に攻撃したら一般人だった場合は仕置き所じゃないし。
けど、万が一の為に刻天炉も持って行こうかな。魔術やガジェットの銃だから水場でもなんとかなる。

加速式を用いて回り込んだり、決定的瞬間とほざくその場面を齎させない――回避するために【選択したUC】で確実にひっ捕らえる!
……仮にも神速名乗ってるんだ、アタシの速さを舐めるなよ。


※アドリブ歓迎


ロート・カニーンヒェン
「尻子玉を抜かれたって平気だもんね!」(POW)トリプルフラグ・オーバードーズで力を強化して覗き魔を組敷いて取り押さえるよ。尻子玉っていうし、私の衣装なら釣れるだろうし、囮としても役立てれば良いな。ガンバルゾー!(尻子玉、遠慮なく抜いてください【希望者】)(アドリブ歓迎です)


飛鳥井・藤彦
河童や餓鬼に襲われている人の絵って結構需要あんねん。
襲われてるのが男でもな。
僕、そういう絵描くのも嫌いじゃない(良い笑顔)。

そんなわけでビットくんと【男湯】で尻子玉抜かれてヒィヒィ言わされてる美少年や美青年がいないか見学……もとい警備に来たでー。
ビットくんおすすめの子はどんな子やろ?
へぇ、ほぉ、なるほどなるほど。
あっちの兄さんも良い体してはるし、顔も髪も綺麗やねぇ。
襲われている人がいたら迅速に筆を走らせるわ。
ユベコ?
ちゃうわ、今目の前の光景を、尻子玉抜かれんように必死に抵抗する男の表情を忘れん内に描き留めておく為や。

描き終わったらちゃあんと助けますよって。
せやから堪忍な?


ラビット・ビット
アドリブ歓迎
飛鳥井・藤彦と連携(?)
※希望者が抜かれる手伝いをしたい

尻子玉を抜かれると聞いて

そんなの見に行かないわけにいかないじゃないですか!
という事で見学会ツアーです
もちろん【男湯】
ビットくんは『迷彩』で目立たないように潜んで瞬間を待ちます
綺麗なお兄さん(セリオス・アリス)がいたらじっくり観察です!

藤彦さんは抜かれたい人ですか?
あ、同業(?)のかたでしたか!

抵抗は美味しいですが簡単にやつけられては困るのです!
抜かれた玉をあとで戻せば二度美味しいので
大人しく抜かれてください!
「ああ~滑った~!」
無邪気を装ってセリオスさんの抵抗を妨害

抜かれる姿を堪能したらちゃんとやつけますよ!
ろくろうさん突撃!


セリオス・アリス
アドリブ歓迎
【男湯】【希望者】【全力で抵抗して欲しい】

尻…なんだって?
よくわかんねえが湯に浸かりながら覗き魔を退治すればいいんだな
おう、殴るなら任せろ

髪を結い上げ湯に浸かる
しかし女湯ならともかく男湯を覗くやつなんざいるのかねぇ
『存在感』を主張とか『誘惑』でもしたほうがいいのか?
…いや、わからねえな

尻子玉を抜かれそうになったら
つーか怪しいやつが触ってきたら全力で抵抗する
やめろ…ッ!
【青星の盟約】を歌い攻撃力を上げて
って、滑ったじゃねぇ…この…!
クソっ…
嫌な感覚に呻きながらも声を必死で堪えて
せっかくまとめた髪も乱れ
眉間に眉を寄せ
ぜっ…てぇ…コロス…!
力が入らなくても殺意だけは忘れない
一発ぐらい殴る


ルク・フッシー
【男湯】に入浴
「ふぅ...」
あの...その...(訳:温泉はとっても気持ちいいけど、覗き魔オブリビオンを見逃さないようにしないとね。)
それで...えっと...(訳:敵を見つけたらユーベルコード【連射塗装】、電撃を描いて痺れさせるよ。シリコダマを抜かれちゃうのは嫌だし...)
うう...やらなきゃ...(訳:他に戦う意思がある人がいれば、その人に協力するよ。正直、知らない人はヨウカイよりも苦手だけど...)

「ところで……シリコダマって、なに?」


レイ・アイオライト
……尻子玉はともかく、温泉には興味あるわね。
【混浴】で襲ってくる餓鬼を待ち伏せするわ。もちろんあたしはゆっくりと温泉を満喫するわよ。
接近してきた餓鬼に気付かないふりをして温泉の中で【選択したUC】を使っておく。
立ち上がっても問題ないわ!謎の光、ならぬ謎の影で見えそうで見えない完全完璧な防御かつ迎撃で餓鬼たちをコテンパンに叩きのめしてやるわ!

(アドリブ、共闘歓迎です。お好きなように動かしてもらって構いません)


リリス・ホワイトフェザー
●アドリブ可
(尻子玉とか色々大丈夫です)

WIZ対抗

しりこだま?なんのことかさっぱりわかりませんけど、悪い事には違いないはず!出てきたオブリビオンたちは皆お説教してやります!

集まってきたオブリビオンたちを勢いよく一喝してみましょう!

(後ろが隙だらけでお説教して案の定狙われます)

「えっ!?ちょ……まさか、嘘ですよね??」

(あとは流れで、抜かれても大丈夫です、はい。)


雷田・龍子
「疲労回復」「美肌効果」「ダイエット」行かない理由がない。
覗き見犯が現れたら撲って滅してやろう。

女湯へと思ったが覗き魔も自分も紛れると意味で【混浴】に。
裸を見られても気にならないが、眼鏡を外さねばならず、見えない。

取り敢えず湯船に浸かり、徐に乳の鍛錬を始める。
右乳を上下。左乳を上下。両乳を上下。交互に上下。

遊んでいるわけではない。
普段からノーブラなのだが気合と鍛錬で揺れないようにしているのだ。
傍迷惑である。

リラックスをして肩まで浸かると両乳がプカプカ浮かぶ。
重力からの解放と疲労が解ける感覚がとても心地よい。

本来の目的を忘れている?


※UCは武装が無くても手に帯電する。温泉の中で帯電・・・。


須藤・莉亜
尻子玉?そんなんは知りません。僕はただ温泉でお酒を飲みたいだけなんです。

ということで【混浴】に突撃、温泉の周りに複製した大鎌を配置、河童を見つけた瞬間に大鎌で攻撃。
まあ、お酒飲みつつ、のんびりお湯に浸かって騒動を面白おかしく見てよう。いい肴のツマミになると思う。
え、何故混浴に来たかって?目の保養ですけど、何か?
…でもなんか男ばっかな予感がするんだよなぁ。


ユーリ・ヴォルフ
チコル・フワッフルと行動
アドリブ共闘大歓迎!

尻子玉とは何だ?嫌な予感がする…チコルは必ず守らなければ。そして任務もこなしてみせる!

まずは囮として、チコルを温泉へ放り込む。タオルの下の水着は着用したな?釣られて出てきた覗き魔は、見つけ次第殴る!ひたすら殴る!なんならファフニールを呼び出し頭を齧らせる…!

チコルの身に危険が迫ったら、体を張って庇う。守り抜く。自分が犠牲になるのはこの際仕方ない、チコルが守られれば本懐を果たせるのだ!
(だが正直こう言う系統は経験がなくてわからない…散るにしてもカッコいいとか色っぽいとかそう言う系統になると良いのだが…)


チコル・フワッフル
ユーリ・ヴォルフと行動
★アドリブ、他猟兵との絡み歓迎!

癒しの場である温泉を覗くなんて、許せない!犯人はとっ捕まえて、懲らしめてやらないとねっ。
しりこだま?は良く分からないけど。抜かれると、どうなっちゃうんだろう?

ユーリも一緒だから【混浴】の方かな?
さあ、警備しよ……って、きゃああ!?(温泉に放り込まれる)
み、水着着といて良かったぁ!
確かに温泉に人がいないと、覗き魔も来ないだろうしね。囮として、温泉で寛がせてもらおっと!

温泉を楽しみつつも【野生の勘】【聞き耳】で周囲に怪しい人物がいないか警戒するよ。
見つけ次第ユーリに知らせ、【ダッシュ】【ジャンプ】で捕まえる!
こら!!覗きはダメだよっ!!



●男湯
「実は河童や餓鬼に襲われている人の絵って、結構需要あんねん。例え襲われてるのが、男でもな。僕、そういう絵描くのも嫌いじゃない」
 飛鳥井・藤彦(浮世絵師・藤春・f14531)は自らの目的を果たすため、男湯が見える近くの茂みにそそくさと身を隠した。
 温泉に覗き魔が現れてからと言うもの、村人達は警戒しており、誰も近寄らなくなっていた。
 それでも、一部の村人が『覗かれたくらいで、大騒ぎをしやがって! 誰も浸からねぇんだったら、俺が浸かってもいいよなァ? へへっ、貸し切り、貸し切り♪』といった感じのノリで、温泉に浸かっていたようである。
 しかし、結果は散々。
 尻子玉を引っこ抜かれた上に、恥ずかしい格好のまま、温泉に放置されていたようだ。
 それが原因で余計に村人達が近づかなくなり、今のような状態になっているらしい。
「尻子玉を抜かれると分かっていながら、放っておく理由なんてありませんものね。もちろん、見るためですが……!」
 ラビット・ビット(中の人等いない!・f14052)も瞳をランランと輝かせ、興味津々な様子で物陰に隠れた。
 ある意味、これは見学ツアー。
 しかも、特等席でガン見であるッ!
「……ん? 尻っ? よくわかんねえが、湯に浸かりながら、覗き魔を退治すればいいんだな? 殴るなら任せろ」
 そんな中、セリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)が髪を結い上げ、まったく怪しむ事無く温泉に浸かる。
 美肌効果があるせいか、少し浸かったただでも、肌がツルツル。
 思わず溜息を漏れてしまう程、幸せな気持ちに包まれた。
「ふぅ……あの……その……(訳:温泉はとっても気持ちいいけど、覗き魔オブリビオンを見逃さないようにしないとね)」
 ルク・フッシー(普通の仔竜(じゃない)・f14346)も温泉に浸かり、自分自身に言い聞かせる。
 本音を言えばマッタリしたいところだが、その前に覗き魔を見つけなければならない。
 何やら先程から妙な視線を感じるものの、それは興奮した仲間達であり、敵ではない。
 少なくとも、ルク達の尻子玉を抜いてくる事はない……はずである。
「しかし、女湯ならともかく男湯を覗くやつなんざいるのかねぇ?」
 セリオスが複雑な気持ちになりつつ、何処か遠くを見つめる。
 今のところ異常はないが、少し眠くなってきた。
 それも温泉の効能なのか、それとも仲間達の策略なのか分からないが、とにかく眠い。
 まるで吸い込まれるように、夢の世界に旅立つ事が出来そうなほど、気持ちが軽くなってきた。
(「この状況で、あそこまで無防備になれるなんて……」)
 ラビットが物陰に隠れたまま、感心した様子でセリオスに視線を送る。
 あれは間違いなく……誘っているッ!
 見る人が見れば分かる極めしモノの風格ッ!
 これならば餓鬼だけでなく、それ以外のモノも惹きつけてしまう程の魅力であった。
 おそらく、本人は全く意識をしていない。
 だが、プロが見れば、セリオスの中で光る尻子玉の存在を感じ取る事が出来る程のバワーがあった。
「ひょっとして、ビットくんオススメは、あの人? へぇ、ほぉ、なるほど、なるほど。確かに、良い体してはるし、顔も髪も綺麗やねぇ」
 藤彦も納得した様子で、セリオスに視線を送る。
「シリ……シリ……シリコダマァ」
 次の瞬間、茂みの中から餓鬼達が現れ、じゃぶじゃぶと温泉に浸かっていく。
「あ……、えっと……」
 それに気づいたルクが、セリオスに警告しようとしたが、恐怖で言葉が出てこない。
「おいおい、なんだ、いきなり。そんなところを触……って、誰だ、お前ッ!?」
 そこでセリオスも、気づく。
 先程まで過剰なスキンシップを仕掛けていたのが、餓鬼達であった事を……!
「今、この光景を! 尻子玉抜かれんよう必死に抵抗する男の表情を、忘れん内に描き留めておかんと……!」
 それを目の当たりにした藤彦が、何やら使命感のようなモノに囚われ、迅速に筆を走らせた。
 そこに描かれた餓鬼はイキイキとしており、何処となくキラキラとしていた。
 セリオスの表情も、実にリアルで生々しく、まるで魂を写し取ったような感じであった。
「つーか、やめろ!」
 その間もセリオスは、全力で抵抗っ!
 【青星の盟約(オース・オブ・ディーヴァ)】を使い、根源の魔力で強化して餓鬼を攻撃ッ!
「大人しく抜かれてください! ああ~滑った~!」
 それに気づいたラビットが、わざとらしく大袈裟にズッコけ、セリオスめがけて倒れ込んだ。
 その隙をつくようにして、餓鬼達がセリオスの尻に群がったッ!
 しかも、餓鬼達は無駄にテクニシャン!
 そのため、セリオスはあっという間に、腰砕けッ!
「シリ……シリ……シリコダマァァァァァァァァァァァ!」
 そして、細マッチョ体型の餓鬼が、河童直伝の技を駆使して、セリオスの尻子玉を引き抜いた。
 セリオスの尻子玉は、黒真珠の如く高貴な輝きを放っており、まわりにいた餓鬼達が興奮した様子でピョンピョンと飛び跳ねた。
「うう……やらなきゃ……(訳:このままだと、みんなシリコダマを抜かれちゃうかも知れないし……)」
 すぐさま、ルクが【連射塗装(バレット・ペイント)】を発動させ、餓鬼達に攻撃を仕掛けていく。
 それに驚いた餓鬼が次々と逃げていき、茂みの中に姿を消した。
「クソっ……」
 そんな中、セリオスが屈辱感に襲われながら、乱れた髪を直す暇もなく、眉間にしわを寄せ、恨めしそうに餓鬼達が消えた茂みを睨むのだった。

●女湯
「尻子玉を抜かれたって平気だもんね!」
 一方、ロート・カニーンヒェン(グリーディー・ファントム・f00141)は女湯で、驚くほど元気よくフラグを立てていた。
 しかも、次々と立っていくフラグと一緒にダンスを踊り、温泉に浸かってしまうほどの余裕ッ!
 まるで尻子玉を抜かれるために、フラグの召喚儀式を行っているのではないかと思う程、ロートは無防備になっていた。
「……よし潰す! ……って言うか『女の敵』どころじゃないだろ、コイツ等……!」
 それとは対照的に、フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)が、殺意にも似た感情を抱く。
 こういった相手は、容赦をしたら負け。
 一体、何を考えているのか分からないが、相手は間違いなくヤバイ奴。
 そんな奴等に、情けは無用ッ!
 とにかく、再起不能になるまで潰すのが、利口なヤリ方である。
 そういった意味で、例え相手が何人来ようが、気にせず仕留める覚悟があった。
「シリ……シリ……シリコダマァァァァァァァァァァァァァァ!」
 次の瞬間、物陰から現れたのは、沢山の餓鬼達であった。
 みんなフロッシュ達の尻狙い。
 それ以外は眼中にないとばかりに、尻ばかりをガン見である。
「絶対に……負けないッ!」
 すぐさま、ロートが【トリプルフラグ・オーバードーズ】を発動させ、一時的に自分自身を強化した。
「シリ、シリ……シリコダマァ~!」
 それでも、餓鬼達は怯まない。
 それどころか、捨て身の覚悟で、特攻モードッ!
「させるかァァァァァァァァァァァァァ!」
 次の瞬間、フロッシュが異形頭部型の大形アクセが付いた紺碧鎖を振り回し、餓鬼に喰らいつかせて勢いよく放り投げた。
 そのたび、餓鬼達が宙を舞い、地面や茂みに突っ込んだ。
「くっ、くう……!? はんっ!」
 その間にロートが餓鬼に手を突っ込まれ、艶やかなピンク色をした尻子玉を引き抜かれた。
 それはロートにとって、未知の感覚。
 痛みよりも、気持ち良さの方が勝ってしまい、思わず顔が真っ赤になった。
 しかも、餓鬼達は上機嫌な様子で、ロートのまわりで小躍りをし始めた。
「……仮にも神速名乗ってるんだ、アタシの速さを舐めるなよ」
 それに気づいたフロッシュが餓鬼に飛びつき、組み伏せるようにして取り押さえた。
 だが、尻子玉は既に餓鬼の手元に無く、それを受け取ったモヒカン頭の餓鬼がニヤリと笑って、茂みの中に姿を消した。

●混浴
「癒しの場である温泉を覗くなんて、許せない! 犯人を、とっ捕まえて懲らしめてやらないとねっ。ところで、しりこだまってなんだろ? それを抜かれちゃうと、どうなっちゃうんだろ?」
 それと時を同じくして、チコル・フワッフル(もふもふウサキツネ・f09826)は、頭の上にハテナマークを浮かべていた。
 よく分からないが、尻子玉を抜かれると、大変な事になるらしい。
 そもそも尻子玉が何なのかよく分かっていないため、頭の上でハテナマークが、いくつもフワフワと浮いていた。
「……何だか嫌な予感がするな。だが、チコルは必ず守らなければ……。そして任務もこなしてみせる! タオルの下の水着は着用したな? 釣られて出てきた覗き魔は、見つけ次第殴る!」
 ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)が何やら覚悟を決めた様子で、チコルを温泉に放り込んだ。
「……って、きゃああ!? み、水着着といて良かったぁ!」
 チコルが驚いた様子で悲鳴を上げ、温泉からひょこっと顔を出した。
 幸いポロリはなかったものの、いきなり温泉の中に放り込まれたせいで、心臓がバクバクと高鳴っていた。
「しりこだまについては、何の事だかサッパリ分かりませんけど、悪い事には違いないはず! 出てきたオブリビオンたちは皆お説教してやります!」
 そんな中、リリス・ホワイトフェザー(エンジェルシーフ☆リリス・f14244)が、警戒した様子で辺りを見回した。
 気のせいか、男湯や女湯で騒ぎが起こっているような気もするが、どちらも離れた場所にあるため、単なる空耳かも知れない。
「まあ、とりあえず、のんびり待ちましょう」
 レイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)が温泉に浸かって、幸せそうに溜息をもらす。
 いつ覗き魔が現れるのか分からないため、急いだところでイイ事はない。
 そのため、覗き魔が現れるまで、可能な限り体力を温存しておく事にしたようだ。
「僕も、ただ温泉でお酒を飲みたいだけなんで、尻子玉はどうでもいいです」
 須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)も、まったく気にしていない様子で温泉に浸かる。
 そう言いつつも、温泉のまわりには複製した大鎌が配置されており、いつ覗き魔が現れても対応する事が出来るようになっていた。
「まあ、覗き見犯が現れたら、撲って滅してやろう」
 雷田・龍子(ドラゴニアンの剣豪・f14251)も湯船に浸かり、眼鏡を外したまま乳の鍛錬をし始めた。
 まずは右乳を上下。次に左乳を上下。そして両乳を上下した後、交互に上下。
「これは目の保養になりますね」
 それをマッタリと眺めながら、莉亜がのんびりと酒を飲む。
「別に遊んでいるわけではない。普段からノーブラなのだが、気合と鍛錬で揺れないようにしているのだ」
 龍子がリラックスして肩まで浸かり、両胸をプカプカと浮かばせた。
「シリ……シリ……シリコダマァ!」
 次の瞬間、餓鬼達が物陰から次々と現れ、猟兵達に襲い掛かってきた。
「やれやれ、せっかくいいところだったのに……」
 莉亜が深い溜息をもらして、大鎌を餓鬼に向かって振り回す。
 そのたび、餓鬼の首が宙を舞い、温泉が真っ赤に染まっていった。
 しかし、餓鬼達は怯まないッ!
 尻子玉をゲットするため、躊躇う事なく、まっしぐら!
「そっちがその気なら、コテンパンに叩きのめしてやるわ!」
 それを迎え撃つようにして、レイが今にも変身しそうな勢いで、謎の光を浴びつつ、餓鬼達をバッタバッタと倒していく。
 それでも、餓鬼達は諦めない。
 いくら傷ついても、ドM根性丸出して、再び襲い掛かってきた。
「こら!! 覗きはダメだよっ!!」
 チコルもダッシュとジャンプを駆使して、餓鬼に飛びつくようにして取り押さえた。
 その途端、餓鬼がグエッと白目を剥き、ブクブクと泡を吐いて絶命した。
「身体を張っても、チコルだけは守り抜くッ!」
 ユーリもまわりにいた餓鬼達を蹴散らし、チコルを守るようにして陣取った。
 だが、餓鬼達の目には、尻子玉しか映っていない。
 それ故に、幾ら仲間達が倒されても迷いがなく、隙さえあれば尻子玉を奪ってやろうと言わんばかりに、両手をワシャワシャさせていた。
「いい加減にしてくださいッ! こんな事をして許されると思っているんですかッ!? ……って、ちょっ! ま、待ってくださいッ!」
 そんな中、リリスが目の前にいた餓鬼達を説教している途中で、ハッとした表情を浮かべ、その場にヘナヘナと崩れ落ちた。
 薄れゆく意識の中、リリスの視界に映ったのは、穢れを知らない綺麗なピンク色の尻子玉だった。
「絶対に……逃がさない。雷龍放電」
 次の瞬間、龍子が両手を帯電状態にさせ、そのまま腕を温泉の中に突っ込んだ。
「ぎゃあああああああああああああああああ!」
 それと同時にあちこちで悲鳴が上がり、沢山の餓鬼(猟兵含む)が温泉にぷっかりと浮かぶ。
 その間に尻子玉が湯船にプカプカと浮かびながら、端にコツンと当たって、その場にいた河童に拾い上げられた。
「ハハハハハッ! これだッ! これこそ、私が求めていた尻子玉ッ! ようやく見つけた、私の宝ッ! 聞いてくれ、この音色を! たまらないだろ? ゾクゾクするだろぉ?」
 河童が満足した様子で、尻子玉に頬擦りをした。
 まわりにいる餓鬼達も、色取り取りの尻子玉を抱え、猟兵達を見つめて不気味な笑みを浮かべていた。
「ククククク……、その顔イイねぇ。悔しいかい? ムカつくかい? だったらキミ達にチャンスをやろうッ! 私達を捕まえる事が出来たら、尻子玉を返してやろうじゃないかッ! まあ、キミ達じゃ、私に追いつく事なんて不可能だと思うけど……。だって、私には餓鬼達がいるからね。だからと言って、餓鬼達を纏めて倒そうなんて思うんじゃないぞ。そんな事をしたら村人達から奪った尻子玉が、無残に割れてしまうかも知れないからね。その中にはキミ達から奪った尻子玉もあるのだから、大事に扱わないと……。それじゃ、勝負をしようじゃないかッ!」
 そう言って河童が高笑いを響かせながら、餓鬼達と一緒に逃げ出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『餓鬼』

POW   :    共喰い
戦闘中に食べた【弱った仲間の身体の一部】の量と質に応じて【自身の傷が癒え】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    飢餓の極地
【究極の飢餓状態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
WIZ   :    満たされぬ満腹感
予め【腹を空かせておく】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルク・フッシー
う...(訳:さっき、凄い悲鳴が聞こえてきたけど...そんなに凄い攻撃をされたのかな...)
よ、よしっ(訳:シリコダマを傷つけちゃいけないから、あの敵には動けなくする【彫像塗装】を使います。)
え、えいっ!(訳すまでもなく必死に戦っている。...後ろがお留守だ)

...え?

果たしてルクは尻子玉を抜かれてしまうのか?この先はシナリオマスターのみぞ知る...!


レイ・アイオライト
【SPD判定】
ま、まったくもう……あたし影と雷操ってんのに、味方の雷にやられてどうするんだって話よ……。

【選択したUC】で闇に沈み込む。視認されてないから攻撃対象にはならないだろうし、さらっと終わらせるわよ!
はやく河童とっちめてコーヒー牛乳飲みたいのよコーヒー牛乳!(なお、温泉優先で尻子玉は全く眼中にない模様)

近づく奴らは全員、雷纏った『雷竜真銀鋼糸』の篭手部分で素殴り!格闘!POW上等よ!

……暗殺者の仕事?知らないわよそんなもの!硫黄の香り立ち込める温泉、おいしい食事、ゆったりくつろげる魅惑の旅館、そういうものでしょ慰安旅行って!(なお尻子玉は以下略)


シエナ・リーレイ
絡み、アドリブ歓迎


お腹が空いているの?とシエナは問いかけます。


今日もお友達を求め彷徨うシエナは空腹を訴える合唱する餓鬼の皆さんと遭遇しました


どんどん食べてね!とシエナはお友達候補に料理をふるまいます。


これはいけないとシエナはお友達のカロリー執事さんを呼び出すと
餓鬼や疲れた猟兵の皆さんに料理を振る舞う事をお願いします

そして、食べ過ぎや料理の奪い合い、猟兵の攻撃を受ける等の要因で永遠に動けない餓鬼が現れたら
【友達作りのおまじない】でお友達にする事を試みるでしょう


ロート・カニーンヒェン
「ま、まだ戦える、よ~。」みんな、私にパワーを~・・・という訳でグッドナイト・ブレイヴァーで応援してもらって少しでもパワーを上げて戦うよ~。画面の前のみんな~、パワーをプリーズ。それに考えようによっては今の状況は悪くないはず。尻子玉を抜かれたなら、もう抜かれるものはないはず・・・つまり、負けない!多分!(アドリブ歓迎です)


フロッシュ・フェローチェス
ああ面倒臭い真似を……此処から全力で擦り潰すよ……!
アタシは無事だけど取り戻さないと怖いし。ある意味ね。

此処で使うのは刻天炉の狙撃モード・穿銃形態と、碧穿炉の伸縮突き。
リスクに鑑みて攻め手は点に絞ろう。
ダッシュしながらは基本。咆蛟炉でのチクチクと牽制を交ぜ足を止めずに、残像やフェイントを織り交ぜ……早業で銃や刃で脳天撃ち抜いてやりたい。
二回攻撃の妙で攻撃しながらに玉を奪えれば御の字かな。
万が一には【選択したUC】で確実に玉を避け首を刈ってやる。

・抜かれた場合
けど尻子玉が割れたらどうなる?気になるね。知識欲は尽きないよ。
まあそれはさて置……ほぉぉお?!
あ、おひり……なにこれぇ……?
※アドリブ歓迎


雷田・龍子
やらかした・・・か?

温泉に浮かぶ猟兵達を目にして一瞬そう思ったが、尻子玉を抜かれ雷撃で失神した猟兵のアへ顔を見て「まあいいや」と思い直した。

それはそれとして。

【POW】共喰いで回復するらしいが結局は数が減ることに変わりはない。
尻子玉を壊さないためにも倒れた猟兵の回復を待つ時間稼ぎを含めてUCを使い一体一体斬り捨てていくことにした。


リリス・ホワイトフェザー
●アドリブOK、苦戦ダメージ描写等問題ありません。

SPD対抗

【餓鬼戦】

うぅ……ちからが入りません……。
で、でもなんとかして取り戻さないと……!

まとめて倒すのがダメなら、一体ずつ……!
(疲労でボロボロになった衣装を捨てて、下着姿に)
ス、スピードをあげればなんとかなるはず!
またしりこだまを抜かれるような失態はしません……!
(UCを使用して防御をすてる)

(なんとかならなくても、失態をしても、自由にして大丈夫です)


チコル・フワッフル
ユーリ・ヴォルフと行動
★アドリブ、他猟兵との絡み歓迎!

あれがシリコダマかぁ、なるほど!……って、関心してる場合じゃなかった!
このまま逃げられたらマズイよ!ユーリ、追いかけよう!
(……ユーリのシリコダマは無事だよね?とちょっと心配になる)

なるべく身軽に、って思ったけど十分身軽だった!(水着姿)
そのままの格好で【シーブズ・ギャンビット】で追いかけるよ。
【ダッシュ】【ジャンプ】で障害物を回避しながら河童を目指す!
餓鬼達が邪魔してくるなら容赦はしない!ダガーによる【投擲】【援護射撃】【範囲攻撃】で動きを止めるよっ。

素早くちょこまか動いてたら餓鬼達の気を引けるかな?
ユーリ、そっちは任せたよ!


ユーリ・ヴォルフ
チコル・フワッフルと行動
アドリブ共闘大歓迎!

ふむ。尻子玉は綺麗なものなのだな。抜かれた人は大丈夫なのだろうか…とりあえず敵を倒せばなんとかなるな?!
(チコルの視線を受け、大丈夫アピールとして何かカッコいいポーズを取ってみる)

仲間を喰らうか。ならば食えないように燃やしてしまおう。範囲攻撃と属性攻撃(炎)で炎舞を繰り広げる。派手に燃えろ!ファフニール、餓鬼達を食べてもいいぞ。…嫌だって?取り敢えずいけ!ドラゴニック・エンド!

チコルが敵を引きつけたら、槍をぶん回して援護しよう。野球のようにバットを振りかざしてホームランを狙うぞ。さあ、どんどん来い!集団戦は楽しいな!


セリオス・アリス
アドリブ歓迎

あのカッパ野郎も餓鬼もぜってぇ殺す…!!
羞恥と屈辱で顔を赤らめながら
啖呵を切る

さっきの影響なのかなんか抜かれたからなのかあんま力が出ねえ気がするがその辺は無理矢理補えばいい
【青星の盟約】を歌い攻撃力重視で強化して
最低限の装備で餓鬼を追いかける
まとめて倒すとまずいっつたか…
ホントかどうかわかんねえが一応狙いをつけていこう
アイツだあの、細マッチョ
見つけ次第『ダッシュ』で距離を詰め『先制攻撃』
まずは『2回攻撃』をぶちこんでから
くるくると剣を回転させて斬りつける
もしなにか食べようとするならそいつごと叩ききる!

つーか…これ取り戻したとして…どうやって戻すんだ…?



●混浴その後
「ひょっとして、やらかした……か?」
 温泉に浮かぶ猟兵達を目にして、雷田・龍子(ドラゴニアンの剣豪・f14251)が気まずい様子で汗を流す。
 何やら威力の調節を間違えたらしく、猟兵達は湯船にプッカリ。
 だが、悪意はない。
 故に、事故。
 これは悲しい事故であるッ!
 そう思わなければやっていられない程の大惨事。
 とりあえず、忘れよう。
 記憶の奥底に封印しようと思う程のアレだった。
「ま、まったくもう……あたし影と雷操ってんのに、味方の雷にやられてどうするんだって話よ……」
 そんな中、レイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)が、げんなりとした様子で頭を抱えた。
 ……完全に油断した。
 気持ちをオフにし過ぎたせいで、受け身を取る事さえ出来なかった。
 そう言って意味で、龍子を責める気にならない。
 むしろ、危険な状況であったにもかかわらず、気を抜いたのが失敗だった。
「ハハハハハッ! どうした、どうした! 早くしないと、尻子玉を取り戻す事が出来なくなるぞッ!」
 そんな状況であっても、河童は非情ッ!
 わざわざ様子を見に来ただけでは飽き足らず、猟兵達から奪った尻子玉で、お手玉をする始末ッ!
 そのせいか、まわりにいた餓鬼達が、大興奮ッ!
 『ソレ、食ベタイッ! 食ワセロ、喰ワセロ!』と言わんばかりの勢いで、興奮気味に飛び跳ねた。
(「……ふむ、尻子玉は綺麗なものなのだな。抜かれた人は大丈夫なのだろうか……。とりあえず、敵を倒せばなんとかなるか?!」)
 それとは対照的に、ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)が複雑な気持ちになりつつ、あれこれと考えを巡らせた。
 例え、尻子玉を取り戻す事が出来たとしても、それで解決する気が全くしない。
 それでも、何とかなりそうな気もするのだが、ならなかったら……どうしよう。
 ……そんな不安が脳裏を過ぎる。
「……って、このまま逃げられたらマズイよ! ユーリ、追いかけよう!」
 チコル・フワッフル(もふもふウサキツネ・f09826)がハッとした表情を浮かべ、河童を捕まえようとした。
「おっと! さすがにサービスし過ぎたかな。それじゃ、早く私達を捕まえてくれ!」
 河童が無駄に爽やかな笑みを浮かべ、まるで踊るようにして飛び跳ね、猟兵達の前から姿を消した。
「……まったく面倒な事になったわね。さらっと終わらせるわよ」
 すぐさま、レイが【変幻ナル闇ノ曙光(ヴァリアブル・ドーン)】を使い、周囲に存在している闇に沈み込む。
 早く河童達を懲らしめてコーヒー牛乳が飲みたいせいか、色々な意味でヤル気満々。
 硫黄の香り立ち込める温泉、おいしい食事、ゆったりくつろげる魅惑の旅館等、そういったモノを愉しむために来ているのだから、河童達の存在は邪魔でしかないッ!
「シリ……シリ……シリコダマ……」
 一方、その場に残された餓鬼達は、ハラペコ状態のまま、涎をダラダラと垂らしていた。
 しかも、河童からお預けを食らっているせいか、頭の中は尻子玉一色。
 既に猟兵達が尻子玉を包むオブラート的な何かにしか見えていない。
「……随分と安く見られたモノだな」
 そんな空気を察した龍子が、深い溜息をもらして、襲い掛かってきた餓鬼を、【剣刃一閃】で瞬殺ッ!
 しかし、餓鬼達は怯まない。
 それどころか、一匹死んで分け前が増えたとばかりに、ヤル気満々ッ!
「みんなシリコダマを狙っているようだけど、ユーリのシリコダマは大丈夫だよね……?」
 チコルがユーリの事を心配しつつも、【シーブズ・ギャンビット】でダガーによる素早い一撃を放ち、飛び掛かってきた餓鬼を倒す。
(「……大丈夫!」)
 その視線に気づいたユーリも格好良く餓鬼を倒し、スタイリッシュにポーズを決めた。
 だが、あまりにも格好をつけてしまったせいで、恥ずかしい気持ちの方が勝ってしまい、チコルと目を合わせる事が出来なくなった。
「……と言うか、隙だらけよ? まあ、尻子玉を奪われたいって言うんだったら放っておくけど……」
 そんな中、レイが雷を纏った雷竜真銀鋼糸の篭手部分で、餓鬼達をブン殴っていく。
 それでも、餓鬼達がしつこく襲い掛かって来たものの、そのたび殴り飛ばして、肉の塊を築き上げた。
「だったら、みんな纏めて燃やしてしまおう! 派手に燃えろ! ファフニール!」
 次の瞬間、ユーリが【ドラゴニック・エンド】を仕掛け、あっと言う間に餓鬼達を消し炭に変えるのだった。

●オトモダチ
「お腹が空いているの?」
 一方、お友達を求めて彷徨っていたシエナ・リーレイ(年代物の呪殺人形・f04107)は、空腹を訴え合唱をしていた餓鬼達を見つけ、不思議そうに首を傾げた。「オ腹……減ッタ……」
 餓鬼達が一斉にグウッと腹を鳴らす。
 しかし、餓鬼達は無限の空腹状態ッ!
 いくら食べても満たされる事のないエンドレスはらぺこ。
「そんな時は、カロリー執事さんの出番。みんな遠慮せずに、どんどん食べてね。とっても美味しいよ」
 すぐさま、シエナが【カロリー執事さんのとっても美味しい料理】を使い、カロリー執事の人形が作った料理を餓鬼達に食べさせた。
「ウマ……うま……美味いッ!」
 それに群がるようにして、餓鬼達がムシャムシャと口を動かした。
 こうなると、やめられない、止まらない。
 料理を口の中にボコボコと押し込み、満面の笑みを浮かべていた。
 それでも、餓鬼達の空腹が解消する事はない。
 それどころか、余計にハラペコ状態ッ!
 挙句の果てに、シエナを独り占めにして、頭から丸齧りにするため、仲間割れをし始めた。
「あなたもわたしのお友達になって!」
 だが、シエナはまったく怯む事なく【友達作りのおまじない】を使い、真っ先に肉の塊と化していた餓鬼を人形に変えるのであった。

●尻子玉を失いし者達
「うう……身体に力が……。でも、何とかして、取り戻さないと……」
 一方、リリス・ホワイトフェザー(エンジェルシーフ☆リリス・f14244)は、絶体絶命のピンチに陥っていた。
 それでも何とか温泉から這い出してきたものの、既に河童の姿は……ない!
「ま、まだ戦える……戦えるから……。みんな、私にパワーを~……」
 ロート・カニーンヒェン(グリーディー・ファントム・f00141)も同じように温泉から這い出し、【グッドナイス・ブレイヴァー】を発動させた。
 それと同時に戦闘力のない動画撮影ドローンが召喚され、ロートのあられもない姿が、画面いっぱいにデカデカと映し出された。
 その途端、視聴者達の応援がパワーとなって、ロートの中に注ぎ込まれた。
「画面の前のみんな~、パワーをプリーズ。それに尻子玉を抜かれている以上、もう抜かれるものはないはず。……つまり、負けないッ! 多分ッ!」
 ロートが確信にも似た感情を抱きつつ、ふらりと身体を揺らして立ち上がる。
 あともう少しだけパワーが欲しいッ!
 それだけのパワーがあれば、河童達と……戦えるッ!
「やれやれ、まさか立つ事が出来るとは……。ある意味、戻って正解だったと言う訳か」
 そんな中、ふたりの前に現れたのは、先程姿を消したはずの河童だった。
「いくら尻子玉を奪われたとはいえ、私達は戦えますッ! 甘く見ないでくださいッ!」
 リリスがボロボロになった服を脱ぎ捨て、下着姿のまま河童の前に陣取った。
 チャンスは、たったの一度きり。
 だが、これ以上の失態は……ないッ!
「どうやら、キミ達は知らなかったようだね。尻子玉を失う事が、どんなに恐ろしい事なのかを……! それを今から教えてあげよう」
 そう言って河童が華麗に舞う。
 そして降り立ったのは、ふたりの背後ッ!
「うっ……!」
 その途端、ふたりは尻に違和感を覚えた。
「カッパ忍法、尻傀儡ッ! これで君達は私の操り人形だッ!」
 そう言って河童が不気味な笑みを浮かべるのであった。

●最悪の事態ッ!
「ああ、面倒臭い真似を……此処から全力で擦り潰すよ……!」
 一方、フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)は刻天炉の狙撃モード・穿銃形態と、短刀・碧穿炉の伸縮突きを駆使して、餓鬼の群れを倒していた。
 一体、何処から湧いてきたのか分からないが、餓鬼がワラワラ。
 倒してもキリがないほど、餓鬼の群れに囲まれていた。
 そのたび、餓鬼達が持っていた尻子玉を回収しているものの、まるで泥の塊ではないかと思うほど汚らしい。
 それでも、割れないように大事に扱いながら、麻袋の中に詰めていった。
「う……(訳:何とかしなくちゃいけないけど……怖い)」
 ルク・フッシー(普通の仔竜(じゃない)・f14346)が怯えた様子で、身体を小刻みに震わせた。
 だが、ここで戦わなければ意味がない。
 ルクは今にも消え去りそうになっていた勇気を奮い立たせ、餓鬼の群れをジロリと睨む。
 それでも、怖い。
 正直言って、逃げ出したいッ!
 そんな気持ちが脳裏で小躍りし始め、キャンプファイヤーを始める勢いで、何やら盛り上がってきたため、ブンブンと首を横に振り、襲い掛かってきた餓鬼に【彫像塗装(スタチュー・ペイント)】を使う。
「シリ……コ……ダ……」
 それと同時に絵の具を塗りたくられた餓鬼が硬化し、まるで彫刻のようになった。
「ふぅ……、これで最後ッ!」
 その間にフロッシュが刻天炉で餓鬼の脳天を撃ち抜き、ホッとした様子で溜息をもらす。
 だいぶ苦戦はしたものの、尻子玉も無事に回収。
 どれも泥団子を固めたようなモノにしか見えないが、指で軽く弾くと風鈴のような音がした。
「それじゃ、みんなのとこ……!」
 次の瞬間、ルクがズシンと崩れ落ちる。
 一瞬、何が起こったのか分からず、ルクが目をパチクリさせた。
 その視界に映ったのは、円らな瞳の如く愛らしい尻子玉。
 どうやら、河童によって尻子玉を抜かれてしまったらしく、身体にまったく力が入らない。
「まさか、こんなところに河童が……ほぉぉお?! あ、おひり……なにこれぇ……?」
 フロッシュも同様に尻子玉を抜かれ、その場にストンと座り込む。
「ほぉ……、これはまた珍しい。綺麗な碧色をしているじゃないかッ!」
 河童が感心した様子で、碧色の尻子玉を眺める。
 それは尻子玉とは思えないほど美しく、宝石の如くキラめいていた。
「尻子玉、返……」
 フロッシュが恨めしそうに、河童を睨む。
「おいおい、そんなに怒らないでくれ。代わりにコレを君達に上げよう」
 そう言って河童がフロッシュ達の尻に、何かをスポッと入れていく。
 それは、かなり違和感のある代物であったが、河童の言葉が心地良く聞こえ、何でも言う事を聞きたくなった。
「さて……。それじゃ、反撃開始と行こうじゃないか。今から私達が奴等を……狩るッ!」
 河童が邪悪な笑みを浮かべ、手に持った尻子玉を弄ぶ。
 何やら欲が出てきたのか、猟兵達の尻子玉が欲しくなってきたようだ。
「……ひゃん!」
 その途端、リリス達が荒く息を吐きながら、崩れ落ちるようにして座り込んだ。
「う……!」
 フロッシュ達も下腹部に激痛が走り、麻袋の中に入っていた尻子玉が、音を立てて砕け散った。
「ば、馬鹿なッ! 術が解けた……だと!?」
 それを目の当たりにした河童が、驚いた様子で声を上げる。
 どうやら、何らかの力によって、尻子玉に掛けられていた術が解けたようである。
 そのおかげで仮初の尻子玉とは言え、猟兵達は何とか身体を動かす事が出来るようになった。
 そんな中、河童は術が解けた原因を確かめるため、慌てた様子でその場から走り出した。

●選ばれしモノの尻子玉
「あのカッパ野郎も餓鬼も、ぜってぇ殺す……!!」
 少し時は遡り、セリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)は羞恥と屈辱で顔を赤らめながら、血溜まりの中に立っていた。
 だが、それは自分の血ではない。
 すべてセリオスが倒した餓鬼達のモノ。
 尻子玉を抜かれた事で、まったく力を出す事が出来なくなっていたセリオスは、【青星の盟約(オース・オブ・ディーヴァ)】で攻撃力をアップさせ、最低限の装備で細マッチョの餓鬼に追いつき、そのまま飛びついて頭を掴み、地面に勢いよく叩きつけた。
 そこから先は、あまりよく覚えていない。
 身体をフラフラとさせながら、飛び掛かってきた餓鬼を斬り捨て、気がつくと血溜まりの中に立っていた。
 しかも、その手には黒真珠の如く高貴な輝きを尻子玉が握られていた。
「つーか、これ……どうやって戻すんだ……?」
 セリオスが尻子玉をマジマジと見つめ、気まずい様子で汗を流す。
 いくつか方法が脳裏に浮かんだものの、どれも完全アブノーマル。
 それこそ、誰かに見られるような事があれば、トラウマモノ。
「……ん?」
 次の瞬間、尻子玉が眩い光を放つ。
 それと同時に餓鬼達が持っていた尻子玉が音を立てて砕け散った。
「コイツらが持っていたのは、偽物だったと言う訳か」
 セリオスが本能的にそれを理解し、呆れた様子で溜息をもらす。
「私の術が解けたと思ったら、そう言う事か。……やれやれ、まさかキミの尻子玉にそんな力が秘められていたとは……」
 その光景を目の当たりにした河童が、心底困った様子で頭を抱えた。
 河童が持っている尻子玉と共鳴しているのか、薄っすらと光を放っていた。
「カッパ野郎ッ! お前だけはッ!」
 セリオスが殺気立った様子で河童に迫るッ!
「おっと、いいのかい、そんな事をして……。尻子玉を戻せるのは私だけ。つまり私を倒してしまったら、それを元に戻す事は出来ないよ?」
 河童が妙に上から目線で鼻を鳴らす。
「何が……言いたい?」
 セリオスがグッと怒りを堪え、河童をジロリと睨みつけた。
「私と勝負をしようじゃないか。キミ達の尻子玉を賭けて……。私達に勝ったら、尻子玉はすべて返そう。ただし、キミ達が負けたら、その場にいる全員の尻子玉をすべて貰う。実にシンプルで、素晴らしいだろ? 私が持っているのは、艶やかなピンク色の尻子玉、穢れを知らない綺麗なピンク色の尻子玉、宝石の如く美しさを持った碧色の尻子玉、円らな瞳の如く愛らしい尻子玉の4玉だッ! これをそれぞれ餓鬼達に護られておく。まあ、私の狙いはキミが持っている、その尻子玉だが……。さあ、どうする? 悪い話じゃないだろ?」
 そう言って河童が猟兵達から奪った尻子玉で弄び、セリオスの顔色を窺うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『サムライエンパイア絵巻『河童の怪』』

POW   :    『私の華麗なる一撃を受けよ!』
【 スタイリッシュな蹴り】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    『水も地も、空さえも克服した私に不可能は無い!』
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    『誰がNo.1か決めようじゃないか!』
【『河童には負けられない』】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【特設ステージ】から、高命中力の【No.1決定戦への招待状】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は雛月・朔です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シエナ・リーレイ
【アドリブ、絡み、尻子玉抜き歓迎】

無事に餓鬼達とお友達になる事が出来たシエナ勢いそのままに河童さんもお友達をしに行きます
ただ、温泉での騒ぎに参加しておらずカロリー執事さんのお陰で餓鬼に危害を加えられなかったシエナは尻子玉についてよくわかりません

なので、一番詳しそうな河童さんに尻子玉に聞いてみる事にしました
餓鬼への所業は兎も角、内面は純粋にお友達を求める少女の願いに河童さんも喜んで実演込みで教えてくれる筈です

尚、シエナは実年齢に反しその手の知識が皆無、河童の講義の末にイケナイ性癖に目覚めるかもしれません
もしも、河童さんの亡骸をお友達に出来たていたら真夜中の温泉でイケナイ遊びを始めるかもしれません


ユーリ・ヴォルフ
チコル・フワッフルと行動
アドリブ共闘大歓迎!

ああ、勝てば問題ないな。
全て奪還する。貴様達に拒否権はない!

今回はチコルの援護に回るぞ。
属性攻撃、二回攻撃、スナイパー、恐怖を与える技能でファイアボールを撃ち続ける。餓鬼どもをチコルに近づけさせはしない!また余力あればボス河童を翻弄するのもいいだろう。その頭部の皿を狙ってやる。乾燥したらどうなるのだ?見てみたいところだな!

チコルが至近から攻撃を仕掛けるタイミングで、敵の足元を狙いドラゴニアン・チェインを放ち、引っ張って体制を崩させる。後はチコルの腕の見せ所だな。頼んだぞ!

自分やチコルの尻子玉の色が気になったな。不思議な宝のようなものなのだな…。


チコル・フワッフル
ユーリ・ヴォルフと行動
★アドリブ、他猟兵との絡み歓迎!

尻子玉を賭けて勝負!?あの尻子玉って、そんなに魅力的なのかな……。
よく分からないけど、全員まとめてぶっ飛ばせばいいんだよね!?行こう、ユーリ!

ユーリの攻撃に合わせて、水着姿で河童に突っ込んで行くよ!
真っ直ぐに行くと避けられそうだから【ダッシュ】【ジャンプ】【フェイント】【空中戦】を使いながら、アクロバティックに華麗に接近!
ダガーが届くところまで来たら【シーブズ・ギャンビット】で【2回攻撃】!
どうかな!?私達のコンビネーションっ!

もし河童が尻子玉を返そうとしなかったら【盗み攻撃】で奪取するね。
皆の大事なもの、きっちり返してもらうよ!


須藤・莉亜
「いやあ、よく寝た。温泉って、ずっと入ってると眠くなってくるよね。」
今どんな状況なんだろう…。河童バラせば良いのかなぁ。

とりあえず大鎌を26本に複製、全部で河童を攻撃。

僕は温泉に浸かってお酒飲みつつ、Ladyで河童撃っときます。
殺さないように手足狙って、足止めを狙おうかな。

「殺さないように負けを認めさすって意外と難しいなぁ。」
あ、河童が死にかけたら、UCの万能血液で回復してからもっかいやり直そう。


レイ・アイオライト
なるほどね、わかったわ。

要はあれよ。

河童を ブ チ の め せ ば 良いのよね?

【選択したUC】で空中に足場を作って『空中戦』、飛び上がった河童の頭へ渾身の殴打(雷撃を纏った篭手)『マヒ攻撃』よ。
地面にひれ伏した所を【選択したUC】で手足を固定、

河童が!!泣くまで!!……じゃなくて尻子玉を元に戻すまで!!殴るのを!!やめないッ!!

コーヒー牛乳よ、コーヒー牛乳寄越しなさい!!(食い気味)

(アドリブ、共闘おまかせです)


雷田・龍子
ロビーに控えていた龍子の小型ドラゴンが飛んできた。
ドラゴンは竜騎士の槍に変身する。

「貴様の攻撃は届かん!」

【POW】遠距離から槍で攻撃を試みる。


フロッシュ・フェローチェス
何が宝石だよ、返せよこのっ……!油断しなきゃあんな――クソォ……!
取り戻さないとだけど勝負に付き合わないと、アタシの尻子玉がどうなるか……うぅ。

すっごい違和感あるけど、でも動けない訳じゃない。銃と鎖の援護中心で行こう。
何時ものダッシュ戦法は出来るかな?
接近して早業の蹴りも交えたいけど変な事してこないよねアイツ?頼りの速力も不安定だし……。
けど鎖は機械生物。今の状態なら補助にピッタリだし、一応は何とかなりそうだ。
もう取られる物はない――筈。さっさと尻子玉返せ!

トドメかその補助も機械生物に任せよう。
【選択UC】を全本合体させて、思いっ切り殴り放つ!

※アドリブ歓迎。好きに動かしちゃっても大丈夫です。


ルク・フッシー
しょ、勝負...?何の勝負だろう...(足がぷるぷる)
と、とにかく負けられません...!(腰ががくがく)

とりあえず尻子玉に当てないようにだけ気をつけながら攻撃します
他にも血気盛んな人がいっぱいいるみたいだから、主にそのサポートをする立ち回りをしたいと思ってます

「こ、これが河童...恐ろしいオブリビオンでした...」(へたり込む)


尾守・夜野
これ、倒さねぇように参ったと思わせろってことか?
おのれ河童め…姑息な真似を…!

いいぜ!その勝負のってやるさ!
なんの勝負か知らんけど。

そして平和になった混浴を満喫するんだよ!

人格の一部に女性人格含むから彼女出来ようがねぇんだよ!
せめて潤いを…!

温泉に毛が入らないよう気を使いつつ犬を呼び出しておく。
俺に何があろうとも、倒す事ができるように…

だが、俺は呼び出すだけであり、現在、奴等との意思の疎通は出来ねぇんだなこれが。

だから、自由に振る舞うかも知れねぇ
例えばNO1決定戦の審査員とかしたり
(抜かれる抜かれないはお任せで)


セリオス・アリス
アドリブ歓迎

このクソカッパ野郎…
ぜってぇ殺す
いやまだ殺しちゃいけねえんだが
とりあえず仲間の尻子玉を取り戻して
俺のこれも戻させねえと
…いいだろうその勝負受けてやる

殺さないようにするのが1番厄介だな
剣だと無意識に首を飛ばしそうだ
よし殴ろう

歌で魔力を巡らせながら無理やり体を動かす
『ダッシュ』で距離を詰め回し蹴りの『2回攻撃』
攻撃を『見切り』『カウンター』で狙うのは、蹴りを繰り出したその瞬間!
そのムカつく脚に
『全力魔法』の炎の『属性魔法』をのせた【星球撃】をブチ込んでやる!

もし倒せたら
にっこり笑って足蹴に
で、戻してくれるんだよなぁ?

無事(?)に尻子玉が戻ったら
問答無用でとどめをさす!


ロート・カニーンヒェン
「元凶見つけた!干上がらせてやる!!」(POW)真っ向勝負!なんか服とか忘れてる気がしなくもないけど、殲滅あるのみ!プロミネンス・ノヴァの炎で頭のお皿も全部干上がらせる勢いで燃やすよ!あ、でも周りに被害が出たら不味いから、そこはちょいと気を付けようかな。(他の猟兵との協力歓迎です)(アドリブ歓迎です)


リリス・ホワイトフェザー
●アドリブOK

【SPD対抗】

しりこだま、返してもらいますよ!
シーブズ・ギャンビットで、もう装備は脱いでますから、スピードは十分です!
さぁ、返してもらいますよ!
どんなにジャンプできても、必ず最後に隙ができるはずです!
そこをねらいましょう!

【回収後】
無事に元に戻って一安心。
(おしりを押さえて恥ずかしそうに)



●河童からの挑戦状ッ!
「いやあ、よく寝た。温泉って、ずっと入ってると眠くなってくるよね」
 須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)は眠い目を擦りながら、河童達の前に現れた。
 先程まで温泉に浸かって、眠りこけていたため、何やら状況が分からない。
 しかも、河童の手には尻子玉が握られており、それが薄っすらと光を放っていた。
「よく分からないけど……」
 そんな中、シエナ・リーレイ(年代物の呪殺人形・f04107)は、確信した。
 おそらく、河童は、お友達……。
 ……きっと仲良くなるハズ。
 それは河童のクチバシを見れば、一目瞭然!
 あんなに素敵なクチバシをしている河童が、悪い河童な訳がないッ!
「おやおや、未だに状況が呑み込めないヤツがいたとは……。まあ、いいだろう。私は紳士だ。困った相手を見捨てる訳には行かないッ! だから説明しようじゃないかッ! 何故なら、私は紳士ッ! なぁに、簡単な事さ。これは互いの尻子玉を賭けた勝負ッ! 別にキミ達の尻子玉をフルコンプしたいからとか、他にどんな色があるのか、興味があるからではないッ! ただ、純粋にッ! 私はキミ達にチャンスを与えたいだけなんだ!」
 河童が無駄にキラキラとした瞳で、自らの本音を漏らしまくった。
 それだけ猟兵達の尻子玉に価値があると思っているのか、頭の中は、それ一色。
 部屋の中に尻子玉をズラリと並べて、指で軽く弾きつつ、その音色を楽しむ事しか頭にないッ!
 そのためか、まわりにいる餓鬼達も、尻子玉を頬張る自分の姿を想像し、何やら無駄にハイテンション!
「あの尻子玉って、そんなに魅力的なのかな……? よく分からないけど、全員まとめてぶっ飛ばせばいいんだよね!? 行こう、ユーリ!」
 それとは対照的にチコル・フワッフル(もふもふウサキツネ・f09826)は落ち着いた様子で、ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)に声を掛け、河童に攻撃を仕掛けていく。
「ああ、勝てば問題ないな。全て奪還する。貴様達に拒否権はない!」
 それに合わせてユーリがファイヤーボールを放ち、まわりにいた餓鬼達を牽制ッ!
「おいおい、そんなに興奮しないでくれ。まだ勝負が始まった訳でもないのに……。まあ、それだけヤル気だったら、ルール変更と行こうじゃないか!」
 河童が含みのある笑みを浮かべ、シエナの背後に降り立った。
「んあ……んんっ!」
 その途端、シエナが未知の感覚に襲われ、今にも崩れ落ちそうな勢いで、両足をプルプルと震わせた。
「やはり、私の見込んだ通りだッ! 見てくれ、この尻子玉を! まるで可憐な花の如き尻子玉ッ! いっそ勝ち負けに関係なく、この場で尻子玉を奪うとしよう。なぁに、大した問題じゃない。今取られるか、後に取られるかの違いだしね」
 河童が上機嫌な様子で、シエナの尻子玉に口づけをした。
「このクソカッパ野郎……ぜってぇ殺す!」
 それを目の当たりにしたセリオス・アリス(黒歌鳥・f09573)が、尻子玉を握り締めたまま河童に迫るッ!
 だが、自分の尻子玉を元に戻すまで、河童を倒す訳には行かない。
 そんな事になれば、ずっと尻子玉を持ったまま、生活をしなければならなくなってしまう。
 それだけは避けたい、何としても……!
「つーか、返せよ、尻子玉……! 油断しなきゃあんな――クソォ……!」
 一方、フロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)は殺ってから考えると言わんばかりの勢いで、河童に攻撃を仕掛けていく。
 仮初の尻子玉とは言え、だいぶ体に馴染んできた。
 しかし、完全ではない。
 例えるなら、他人の靴を履いているようなモノ。
 同じように思えて、まったく違うモノ。
 それでも、河童を殺る気持ちに揺らぎはなかった。
「やれやれ、キミが欲しいのは、この尻子玉かい? 私のお気に入りなんだけどなぁ」
 河童が困った様子で、フロッシュから奪った尻子玉を、お手玉のようにポンポンと投げた。
「……と言うか、人の尻子玉で遊ぶなァァァァァァァァァァァァァ!」
 その事でフロッシュが余計に腹を立て、完全殺すモードで銃と鎖を駆使して、河童を攻撃ッ!
「おっと、いいのかい? 私を殺したら、キミ達の尻子玉を元に戻す事が出来なくなるんだけど……。まあ、いいよね。これ、綺麗だし……」
 河童が思わせぶりな態度で尻子玉を弄び、フロッシュに対してキラキラとした眼差しを送る。
「つまり、倒さねぇように参ったと思わせろってことか? おのれ河童め……姑息な真似を……!」
 そんな中、尾守・夜野(墓守・f05352)も戦いに加わり、怒りで拳を震わせた。
「それは褒め言葉として、受け取っておこうッ!」
 次の瞬間、河童が背後に降り立ち、夜野の尻子玉をグイっと引き抜いた。
 それは獲れたてピチピチで、活きのイイ尻子玉。
 今にも跳ね上がりそうな勢いに、河童も思わずニッコリ顔。
「やはりキミ達の尻子玉は素晴らしいッ! ボクも長年尻子玉を抜いてきたけど、こんなの生まれて初めてだ! きっと、他の尻子玉も凄いんだろうね」
 河童が興奮した様子で、尻子玉を麻袋の中にしまう。
 既に勝ったつもりでいるためか、ニヤケ顔が止まらない。
「とにかく……河童を ブ チ の め せ ば 良いのよね?」
 レイ・アイオライト(潜影の暗殺者・f12771)は確信した。
 殺さないように気をつけるのではなく、死なない程度に河童をブチのめせばいいのだと……。
 そう考えると、実にシンプル。
 あれこれと屑かしい事を考えず、ただ河童をボコボコにすれば済む話。
「こ、ここで負ける訳には行きません……!」
 ルク・フッシー(普通の仔竜(じゃない)・f14346)も生まれ立ての小鹿の如く両足を震わせ、腰をガクガクさせながら、その場に立った。
 仮初の尻子玉を入れられたおかげで、何とか動く事が出来るようになったものの、腹部にある違和感が半端ない。
 そのせいで、歩くたびに気持ちが悪くなっているらしく、あまり機微には動く事が出来ないようだ。
「ハハハハハッ! どうやら相性が悪かったようだね。まあ、キミの尻子玉は既に奪った後だから、もう興味はないけど……」
 河童がルクの尻子玉を弄びながら、上から目線で高笑いを響かせた。
「そこまでだッ!」
 すぐさま、雷田・龍子(ドラゴニアンの剣豪・f14251)が、身長30cm程の不思議な小型のドラゴンを呼び寄せ、河童達の前に陣取った。
「ち、小さくないかッ!?」
 河童が驚いた様子で、二度見ッ!
 何やら拍子抜けであったが、迫力は抜群ッ!
 ドラゴンが咆哮を上げただけで、餓鬼達がブルっている。
「干上がらせてやる!!」
 その隙をつくようにして、ロート・カニーンヒェン(グリーディー・ファントム・f00141)が、河童と真っ向勝負ッ!
「覚悟は出来たか? まあ、出来ていなくても、関係ないが……!」
 龍子もドラゴンを竜騎士の槍に変え、河童に攻撃を仕掛けていく。
 そのせいで河童は尻子玉を奪う事が出来ず、ジリジリと後ろに下がっていった。
「ここで頭部の皿を狙うのも悪くないが、この場合は……足かッ!」
 すぐさま、ユーリが【ドラゴニアン・チェイン】を仕掛け、オーラの鎖を引っ張って、河童を勢いよく転倒させた。
「これが私達のコンビネーションっ!」
 それに合わせて、チコルが一気に間合いを詰め、【シーブズ・ギャンビット】で、2回攻撃ッ!
「……さすがにマズイな」
 河童も険しい表情を浮かべ、傷口を庇うようにして後ずさる。
 その視線の先にいたのは、小動物のような表情を浮かべる餓鬼の群れ。
 先程、小型のドラゴンに威嚇されてしまったせいで、だいぶ委縮をしているものの、餓鬼特有のハングリー精神は、まだ失われていない。
「ねぇ、キミ達……尻子玉は欲しくないかい? 一番頑張ったヒトには、尻子玉を上げるよ!」
 河童が受け身を取りながら、餓鬼に向かって声を掛ける。
 その途端、餓鬼達の瞳が、キラーン!
 みんな瞳の奥に尻子玉が浮かべ、何やらヤル気満々になった。
「とりあえず、河童バラせば良いのかなぁ」
 その視線に気づいた莉亜が、妙に納得した様子で、大鎌を26本に複製ッ!
 しかも、そのすべてを河童に向けて、全力攻撃ッ!
 それと同時に、自らの意志で壁となった餓鬼達の首が次々と宙を舞い、大量の血が雨となって大地に降り注ぐ。
「おいおいおい、マジか! そんな最後、私は嫌だぞ!」
 これには河童もドン引きした様子で、ぶわっと全身に鳥肌を立たせた。
 その間も餓鬼達の首がスパァーン、スパァーンとリズミカルに宙を舞い、大地が真っ赤に染めっていく。
 それでも、餓鬼達は怯む事無く、足元に転がった餓鬼の生首を拾い上げ、スナック感覚でムシャついた。
「た、食べてる……」
 それを目の当たりにしたルクが、身体をぶるりと震わせた。
 だが、餓鬼達はまったく気にしておらず、『何か問題でも……?』と言わんばかりにルクをガン見。
 何処からどう見ても、問題が山積みになっているものの、餓鬼達はまったく気にしていない。
「だったら、餓鬼も纏めて倒すだけだッ! そして平和になった混浴を満喫するんだよ! 人格の一部に女性人格含むから彼女出来ねぇから、何があっても倒すッ! 絶対に倒すッ!」
 夜野が沢山の餓鬼を前にして、【黒妖犬召喚(コーリングハウンド)】を使い、触媒から召喚した黒妖犬を呼び出した。
「……!」
 それに気づいた餓鬼が、『御馳走ッ!』とばかりに、瞳をギラリッ!
 黒妖犬も怯む事なく、餓鬼に飛び掛かり、手際よく骨を引き抜いた。
 しかし、餓鬼達は一歩も退かない。
 喰うか、喰われるかの大勝負っ!
「随分と後ろが御留守になっているようだから、貰っていいよね、尻子玉♪」
 次の瞬間、河童が夜野の背後に降り立ち、尻子玉をゴリッと引き抜いた。
 その尻子玉は無駄に活きが良く、河童の手から逃げ出す勢いで、ピチピチと跳ねていた。
「イテェェェェェェェェェェェェェェェェェ」
 これには夜野も崩れ落ち、地面をゴロゴロと転がった。
「ハハハハハッ! ちょっと乱暴すぎたかな? でも、元気な尻子玉が出てきたよ?」
 まるで出産に立ち会った父親の如くイイ笑顔を浮かべ、河童が夜野の尻子玉に頬擦りをした。
(「攻撃を仕掛けるのなら、今がチャンス……か。……とは言え、殺さないようにするのが1番厄介だな。剣だと無意識に首を飛ばしそうだ……よし殴ろう」)
 その間にセリオスが歌で魔力を巡らせ、ダッシュで距離を縮めると、連続で蹴りを放って、河童の脚に全力魔法の炎を乗せた【星球撃(モーニングスター)】をブチ込んだ。
「おっふ!」
 そのため、河童は攻撃をモロに喰らい、その手から転がり落ちた夜野の尻子玉が勢いよく跳ねた。
「な、なんだ、あの弾力性はッ! ……と言うか、お前達の尻子玉は何なんだ!」
 河童が信じられない様子で叫ぶ。
(「……それはこっちが聞きたい……」)
 猟兵達の心が、ひとつになった。
 そもそも、あの物体が本当に尻子玉なのか、色々な意味で怪しいところ。
 むしろ、何か別の物体ではないかと思ってしまう程アレだった。
「しりこだま、返してもらいますよ!」
 すぐさま、リリス・ホワイトフェザー(エンジェルシーフ☆リリス・f14244)が【シーブズ・ギャンビット】を仕掛け、ダガーによる素早い一撃で河童を切りつけ、尻子玉が入れられた麻袋を奪う。
「お帰り、しりこだま!」
 それはリリスにとって、感動の再会。
 ようやく自分の元に、尻子玉が戻ってきた瞬間ッ!
 そのせいか、まるで我が子の如く、尻子玉に頬擦り。
 尻子玉も母親との再会を喜ぶかのように、ボンヤリと光を放つ。
「こっちも取り返したよ!」
 チコルも夜野の尻子玉を掴み取り、暴れないように必死に押さえ込んだ。
「こら、そこ! もっと丁寧に扱ってくれ! 潰れるッ!」
 それを目の当たりにした夜野が涙目になりつつ、チコルに素早くツッコミを入れた。
「安心しろ、尻子玉は無事だ」
 ユーリがチコルから尻子玉を受け止め、夜野に向かってポスっと投げた。
「だから、もっと丁寧に扱ってくれ!」
 夜野が綱渡り気分で尻子玉を受け取り、暴れ馬を手懐けるようにして、腹の部分を優しく撫でた。
 すると先程まで荒ぶっていた尻子玉が、借りてきた猫のように大人しくなった。
 その後ろで黒妖犬も、骨の山を築き上げて、何やら満足げな様子。
「うぐぐっ! 返せ! 私の尻子玉を返せ!」
 そんな中、河童が殺気立った様子で、両目をギラギラと血走らせた。
「駄目よ!」
 その行く手を遮るようにして、レイが勢いよく飛び上がり、雷撃を纏った篭手で、河童の頭頂部を殴打ッ!
「此処まで来たら、殲滅あるのみ!」
 それに合わせて、ロートが【プロミネンス・ノヴァ】を仕掛け、サイキックエナジーを変換した深紅の炎で、河童の身体を炎に包む。
「さ、皿がああああああああああああああ!」
 その途端、河童の皿がミチミチと音を立て、粉々になった辺りに飛び散った。
「河童が!! 泣くまで!! ……じゃなくて尻子玉を元に戻すまで!! 殴るのを!! やめないッ!! コーヒー牛乳よ、コーヒー牛乳寄越しなさい!!」
 すぐさま、レイが河童に体当たりを食らわせて馬乗りになり、雷撃を纏った篭手でボコボコに殴る。
「こ、こら! それ以上は……」
 しかも、河童が何を言っても、容赦なし!
 とりあえず、殴って、殴って、殴りまくった!
「……と言うか、死んでない?」
 莉亜が河童の脈を測った後、気まずい様子でレイを見た。
「あ……」
 そこでレイも我に返り、『や、やり過ぎたァ……』と言わんばかりに頭を抱えた。
「まあ……気持ちは分るけど……。これで何とかなるかなぁ」
 莉亜が色々と察した様子で、河童に【万能血液(オールブラッド)】を使い、何となく高速治療。
「んあっ! 私はさっきまで花畑の中にいたはずだが……」
 河童も訳が分からず、目をパチクリ。
 どうやら三途の川を渡り切っていたらしく、花畑の中で沢山の尻子玉と一緒にキャッキャウフフな一時を過ごしていたようだ。
 そのせいか、莉亜に対して、非難の眼差し。
「……で、戻してくれるんだよなぁ?」
 セリオスが河童を足蹴にしつつ、イイ笑顔を浮かべて、グリグリと捻る。
「も、もちろん、だとも!」
 河童も鼻血を流しながら、無駄に爽やかな笑みを浮かべて、何度もコクコク。
 ……それからが大変だった。
 尻子玉を元に戻された者達は妙な感覚に戸惑い、それを見ていた仲間達も、まるで自分の事のように尻を押さえた。
 一言で言えば、誰も幸せな気持ちにはなれない光景が、猟兵達の前に広がっていた。
「なんだか、まだ違和感が……」
 そのせいか、リリスが恥ずかしそうに頬を染め、自分の尻をそっと押さえた。
 尻子玉が元の戻った後も、まったく違和感が消えず、何やら異物感のようなモノがある。
 おそらく、尻子玉が外の世界を知った事で、何らかの成長を遂げたのかも知れない。
 だからと言って、二度と旅に出すつもりはない。
 もう二度と……!
「それじゃ、私は帰らせてもらうよ。餓鬼達も骨抜きになっちゃったようだしね」
 河童が、すべてをやり切った様子で、猟兵達に別れを告げる。
 この状況で戦っても勝ち目がないと分かっているためか、その表情も晴れやかだ。
(「これで、もう二度と会うこともないだろう。尻子玉を持って帰る事が出来なかったのが、唯一の心残りではあるが……。私も甘いな。わざわざ尻子玉を戻してやるなんて……」)
 河童が自嘲気味に笑い、クルリと背を向けた。
「まさか、この状況で帰れるとは思っていないよね?」
 フロッシュが指の関節を鳴らしながら、イイ笑顔を浮かべて、こめかみを激しくピクつかせた。
 此処まで来たら、何も迷う必要はない。
 よし、殺そう。いま殺そう。
 そんな言葉が、頭の中で、大合唱ッ!
「ちょっと待ってくれ。もう決着はついただろ? 私も約束を守った! だから……な?」
 河童が脂汗を流しながら、潤んだ瞳でフロッシュを見た。
「約束、何それ……?」
 だが、フロッシュはイイ笑顔を浮かべたまま、河童の顔面に一発。
 それから先は、覚えていない。
 気がつくと河童だったモノが、肉の塊と化していた。
 もちろん、既に生きてはいない。
 完全に蘇生不可能な状態で、お陀仏である。
「……とは言え、恐ろしいオブリビオンでした……」
 ルクがホッとした様子で、その場にペタンと座り込む。
 一時はどうなるかと思ったが、尻子玉も無事帰宅。
 元の場所に戻る事が出来たせいか、尻子玉も喜んでいる様子である。
「でも、まだ眠るのには早い時間……。一緒にイケナイ遊びをしましょう」
 そう言ってシエナが肉の塊と化した河童を引きずり、そのまま温泉に向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月26日


挿絵イラスト