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最高の湯はどこだ~白磁の湯編~

#サムライエンパイア

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●湯に浸かる悪党ども
 白く立ち上る湯気に満たされる空間。誰もが身を温め憩いのひと時を得る場所。
 泳ぐこともできそうな浴槽に満たされる湯に浸かるのは三つの影。そのうちの一つがまず声を上げる。
「風呂はやはりエレキテル風呂が一番。色々元気になれるからな!」
 気持ちよさげに腹を叩きながら語るのは悪代官だろうか。なるほど、電気風呂とはいいチョイスとみる。確かに健康にもよさそうで、身も温まりそうである。
「何を言う! 美肌風呂こそが一番だろう。この美肌を見るがいい!」
 ちゃぷり。湯を揺らしながら持ち上げられた腕はとても滑らかに、緑の肌の上を水玉が滑り落ちる。艶を含んだその肌は、もはや人のものとも思えぬほどの……人じゃないや河童だこいつ。
 丁寧に手入れをされているのだろうと解るほどにきめ細やかな肌を持つ河童は口元をニヒルに歪め、その主張を認めぬとばかりに悪代官はポージングでもって己の元気度合いを見せつける。
 しばしの空白の後。一番は譲れぬとばかりに視線は火花を散らし、額が付きそうな程の距離でにらみ合う悪代官と河童という光景。だが互いに威圧程度で引くような生半な主張をしているはずもなく。
 埒が明かぬと、二人は同時に三つ目の影へと顔を向けて。
「「そなたはどう思――」」
 問う声は途中で途絶えた。視線の先にいるのは何というか、デフォルメされたような巨大鯨である。何で陸に鯨がいるのかは謎であるが、二人の声が途切れたのはそんなことに疑問を覚えたからではない。
 その鯨が、実に幸せそうに、のほほんと湯に浸かっていたからだ。その様は言い争っていた二人から毒気を抜くに十分なものであった。
「……ふ、そうであるな。巨乳風呂もなかなかよいものじゃ」
「ああ、あれは悪くない。俺の次に美しいんじゃないか?」
 その主張はどっから沸いてきたのか。ツッコミ不在のこの状況、当たり前のように二人はうなずき合い、今ひとたびこの憩いのひと時を堪能する事に集中する。
 そうして堪能し終えたところで湯から上がるのは河童と巨大鯨。
「それではまた、次の機会に」
 またこうして集まって互いの湯の素晴らしさを語り合おう。そう告げて去る彼等を見送った悪代官は口元を歪ませた。
「ふむ、次は少し趣向を凝らし、華を添えるとするかのう」
 何を思いついたのか、そう零す彼が上げた声に応じる様に影がざわめいた……。

 で、なんで湯煙の中に野郎しかいないんですかね?

●その企みに挑む者達へ
「紳士淑女の諸姉諸兄、どうか我が声に耳を傾けては頂けないだろうか」
 グリモアベースに響く声。もはやお約束ともなりつつある口上ではあるが、声には妙に張りがない。首を傾げた猟兵達が向かった先に疲れた顔をしたルクス・ミレニアム(空言騙り・f09317)が待っていた。
「我が言葉を聞き届けてくれたことに感謝を。しかし、私は貴君等に……惨劇……うん、惨劇を伝えねばならぬ。これもグリモアの導き故に」
 惨劇とは穏やかではないが、何故言い淀んだのか。
「世界はサムライエンパイア。かの世界のとある温泉宿のある宿場町にて、オブリビオンの手による下着泥棒が発生する」
 何言ってんのお前? と言いたげな猟兵達の視線が集中し、ルクスは両手で顔を覆った。
「文句はグリモアに言ってくれ。……なお、下着泥棒は見境がない。老若男女、穿いている穿いていないを問わず盗んでいく」
 なるほど惨劇。納得の表情を浮かべる猟兵達。
「さらに、その盗人が出る温泉宿自体もオブリビオンに牛耳られているようだ。かの過去よりの侵略者も纏めて仕留めたなら、温泉旅館で一休みすることもできるだろう。……ゆっくり休んでくれ。私も休みたい」
 ため息交じりに零れた本音に苦笑を浮かべる猟兵達を前に、掌の上にグリモアを呼びだした彼はそのまま言葉を繋ぐ。
「何とも言い難い話ではあるが、それでも敵はオブリビオン。これを打倒せしめるのは簡単な事ではないかもしれない。だが、それでも私は貴君等に掛かれば容易い仕事であろうと信じている」
 輝きを灯したグリモアを介し、転送の準備を進めながら。ルクスは最後にと言葉を付け足した。
「それでは、かの地へと向かう準備を。どうか、この予知を空言へと落とし、笑ってくれ。……あぁ、解っていると思うが覗きは御法度だぞ?」


天瀬
 実は温泉はあまり経験がない天瀬です。経験あるのが少ないな、私。
 はい、ギャグシナリオです。正直かなりネタに走っておりますので、キャラ崩壊等にご注意くださいませ。
 今回の舞台はサムライエンパイアの茶臼班田路町となります。
 また、今回のシナリオは雨都瑣枝マスターの「最高の湯はどこだ~桃源の湯編~」と、八幡マスターの「最高の湯はどこだ~黄金の湯編~」との合わせシナリオとなっております。
 同時期に発生しているシナリオとなりますが、別のシナリオへの同時参加していただいて問題ありません。
 また、各個別のシナリオとなっておりますため、このシナリオに参加しても他二編のシナリオで描写されることはありません。
 合わせてお楽しみいただけると幸いです。

●第一章
 盗人なオブリビオンとの集団戦となります。時間帯は夜。盗人ですがオブリビオンです、遠慮なくやっちゃいましょう。
 なお、下着についての記載がある場合、優先的に狙われるかもしれません。老若男女問わず。問わず。

●第二章
 温泉を占拠しているオブリビオンとの決戦となります。盗人について問うと意外な回答を得られるかもしれません。
 実は直接的関係はないとか。

●第三章
 温泉です。男女に分かれてます。グリモア猟兵はああいってますがそりゃ当然。
 普通に湯に浸かるだけでも歓迎いたします。
 なお、防衛か挑戦に偏ると一般人が参戦するやもしれません、どうかご理解ください。
 また、判定は成功でも覗き自体はできない可能性はかなり高くなります。こちらもどうかご了承ください。

 以上、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『名もなき盗人集団』

POW   :    これでもくらいな!
【盗んだ縄や紐状のものまたはパンツなど】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    これにて失礼!
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    ここはおいらに任せておくんな!
【なけなしの頭髪】が命中した対象を爆破し、更に互いを【今にも千切れそうな髪の毛】で繋ぐ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

熱海・靖久
■心境
下着泥棒…しかもオブリビオンだなんて…うん。
そりゃあため息もつきたくなるよね。
(もし愛妻や娘の下着が…と思ったらふつふつと怒りの念が)
よし、退治してみせるよ。
ん?僕の下着?
普通のボクサーパンツだけど…いやまさか、僕なんか、ねぇ。

■戦闘
問答無用で目に入る盗人に攻撃を
レガリアスシューズで【スライディング】
躍るような動きで大連珠で【2回攻撃】でコンボを繋ぎ攻撃を

相手のSPD攻撃には自分も
【スカイステッパー】でジャンプし追跡
「逃さないよっ!」
飛び蹴りを喰らわす。

下着に何かあったら
「え、ちょっと本当に誰のものでもいいの?」
恥じらう53歳

※アドリブ、絡み&キャラ崩壊&パンツあれこれ大歓迎です!


フロッシュ・フェローチェス
この下着泥棒共が……!?問答無用、潰して、潰すっ……!

「加速式」展開。端っからの超速で攻め立てる。
衝撃波で土煙を上げ、咆蛟炉の顎アクセをぶん投げ先制攻撃で開戦だ。
ダッシュしながら奴らの周りを巡り攪乱して、すれ違いつつ早業で叩き込んでいくよ。
衝角炉での回転蹴り二回攻撃、跳び上がって刻天炉を撃ち【スカイステッパー】ですぐ戻る疑似空中戦。
疑似生命だからこその追跡力を活かし咆蛟炉の顎アクセでの牽制。鎖本体での鞭的な打撃も併用だ。

さて〆に【選択したUC】を――ん?なんか下がスースーする……。
……ってなあぁぁぁ!? ス、スス、スパッチュ……無……。
――消えてなくなれこの畜生共ガァッ!?

※アドリブ歓迎



●見境? ねぇよ
 熱海・靖久(多重人格者のスカイダンサー・f06809)。無表情にして強い眼力を持つイケメンおじさん(妻子持ち)は、その一方を聞いてふつふつと湧きあがる怒りを感じていた。
 下着泥棒である。もしそんなものに彼の愛する妻や娘が被害にあったとしたら。その思い故に、実際に温泉宿の裏道、おそらく逃げるところだったのだろう見た目いかにも「泥棒です」って面のオブリビオンを相手に躊躇も慈悲も存在しなかった。
 彼と同時に裏に回り込んでいたフロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)もまた、下着泥棒などというものに対しかける慈悲も憐憫も存在しない。
「下着泥棒共が……!? 問答無用、潰して、潰す……!」
「うん、退治して見せるよ」
 盗人達が二人に気付いた時にはもう遅い。展開されるは加速式。一歩目からのトップスピードで駆けるフロッシュが泥棒達の横を駆け抜ける、その衝撃波で舞い上がる土煙が盗人達の視界から二人を隠し、土煙を割って現れた顎……フロッシュの纏う咆蛟炉がその腕に喰らい付く。
 何事だ、と慌てる盗人の一人が足を刈られて態勢を崩す。スライディングを決めた靖久が、そのまま起き上がる際にブレイクダンスのように足を回して周囲へ襲撃を放ち、そのうちの一人へとネックスプリングの要領で跳ね起きながらの追撃。
 鎖を引きながら戻ってきたフロッシュが即座にメカブーツによる回転二連脚で浮き上がらせれば、靖久が握った数珠での追撃を入れて叩き伏せ、反対側にいる盗人の群れへとフロッシュの刻天炉が火を吹く。
 これはたまらんと盗人達が飛び上がり、さらに宙を蹴って逃げようとするが彼らはそれを許さない。共に【スカイステッパー】で追うように空へと飛びあがり、スカイダンサーの二人は踊るように蹴り落し、殴り落とし、銃撃と鎖でもって沈めていく。
 戦場の支配者は、まぎれもなく二人であった。共に下着泥棒達への確かな、そして絶対的な石でもって確実に仕留めていく。盗人たちは、しかし、それでも彼等の本質を揺るがすことはなかったのだ。
 そう、すなわち。彼らは下着泥棒であるがゆえに。速度で、あるいは先頭の技術で。自身達を上回る彼らに対抗するには、こっそり挑んだ者達が無し得なかった瞬間をとらえるしかできず。
 逃げようと空へと飛び上がった盗人を追った、二人の脚がそれぞれの相手を蹴りぬいた、その後。
 着地したフロッシュが、締めだと空を睨もうとして違和感に何となく確認するように手をやり。
 そして同じく着地した靖久も何かおかしいと同じように手をやった。

 そして、二人は気づく。そこに在るはずのものがない――何故か衣服は無事なのに、下着のみ握りしめて満足そうに横たわる盗人共。フロッシュのスパッツはまぁともかく、男性者のボクサーパンツすらも握って満足そうなのはいったいどういう了見か。
 見境など、本当になかった。
「な、なあぁぁぁぁぁ!? ス、スス、スパッチュ……無……」
「え、ちょっと、本当に誰のものでもいいの?」
 上がる悲鳴。恥じらう53歳男性。やんややんやと仲間をたたえる盗人共。
 何かがキレる音を聞いたのはさて、誰だったのか。
「――消えてなくなれこの畜生共ガァッ!?」
「待って僕の――」
 【灼砲『ドラゴンズ・ブレス』】。フロッシュの右眼より放たれた黒緑の焔塊は上空で破裂し、周囲へと降り注ぐ。健闘をたたえていた盗人達は逃げる間もなくそれに巻き込まれ焼かれてゆく――。

 ……彼等貴方達の下着持ったままじゃないでしょうか。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

天辻・なゆた
天辻・せつなと協力
アドリブ歓迎

「むむむっ! 人のモノを盗むのはよくないよね…皆さん困ってますっ!」

憤ります。ぷんぷんです。事もあろうに下着を盗んで…
その点、なゆたとせつなちゃんは下着は『盗まれない』のですので
…ないものはなんとやらですっ

「こらーっ! 皆さんのですっ 返してくださいーっ!」

がんばって『恫喝』…じゃ、じゃなくって説得して~~…返してくれないみたいです。仕方ないですねっ

【七星七縛符】
ヒトガタを象ったお札をびゅんっ!と飛ばして捕縛を狙います!

悲しみに満ちたUCが飛んできそうですがせつなちゃんと一緒に飛んだり跳ねたり
服もふわふわしちゃいますがきにしていられないです!


天辻・せつな
天辻・なゆたと協力
アドリブ歓迎

「窃盗は…良くないと思う。」

とはいえ自身は盗まれる対象物を装着していないので被害には遭わないんだろうけれども、他人の被害は食い止めないと。
と思うけれど、どっちかというと、なゆ(なゆた)の方が気になってしまい……。

「いくらなんでもそんなに動き回ると…、」
なゆのひらひらした布地やら、着崩れが気になってオブリビオン退治どころではなくなってしまうわけで。



●天敵現る(泥棒達の)
 一方その頃、天辻・なゆた(那由多の神降・f11435)と天辻・せつな(刹那の神裂・f11434)の姉妹は温泉宿に踏み込んだ先で盗人の姿を見つけていた。
「むむむっ! 人のモノを盗むのはよくないよね……皆さん困ってますっ!」
「窃盗は……良くないと思う」
 なゆたの憤りに同意するようにせつなが頷く。確かに窃盗や泥棒はどう考えてもよくはない。故に、彼女達は他の人達の被害を食い止めるために駆けつけたのだ。
「こらーっ! それは皆さんのですっ、返してくださいーっ!」
 一応、なゆたは本気で怒っているし、怒鳴りつけてはいるのだが盗人達の視線で見ればその恫喝もまた可愛く見えてしまうのは何ともはや。身を竦ませたものも居はするのだが、しかし言葉に従うほどではなく。
 むしろ新たな獲物が来たぞと目を輝かせる始末である。
 これはもうどうしようもないだろう、とせつなはどこか不安そうになぎなたを構え、なゆたは巫女服……多分、巫女服の懐から取り出した、ヒトガタの札を放つ。
 【七星七縛符】。放たれた護符はさてどうやって奪い取ってやろうとばかりに構えていた盗人に見事に直撃し、彼らの身動きを封じ込める。
 何があった、してやられた、此処はおいらに任せろと言えない。ならばおいらが代わりを務めてみせる!
 等というやり取りが盗人達の間であったのやら。ユーベルコードを封じられてびくんびくんと謎の挙動をしている盗人の傍らから顔を出した別の盗人が、頭に生えたなけなしの頭髪を手に投げつけてくる。
 鋭く飛んでくる謎の毛を迎撃するせつな、そのついでになゆたへも襲い掛かりかけた毛も叩き落すが全ては叶わず、残った分はなゆた自身がぎりぎりで身を捩じって回避した。
 巫女服? と着物がいい感じに崩れ始めたのにここが狙い時と駆ける盗人達。反撃の符を、一撃を受けながらも、カウンターを狙って繰り出されたその達人の業は。
 何を掴む事もなかった。
 馬鹿な、とざわつく盗人達。しかし、彼らはすぐに思い至る。彼らですら盗れなかったと言うその現実が指し示すもの、それはすなわち、もとよりなかったということ……!
 ……いや待って? マジで? マジですか。
「いくら何でもそんなに動き回ると……」
 せつなはなゆたの色々が衆目に晒されぬように立ち回り、盗人達もこれは勝てぬと逃げを打つ。追い立てるなゆた。
 ……色々見えてはいけないものが映りそうなので視点を変えよう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

河南・光
は?サムライエンパイア?しかも下着ドロ?
いやだから私は邪神しか……
……
いや、やっぱ受けるわその話。
何かルクスが超お疲れみたいだし。
混浴は無いみたいだから温泉でお喋りは出来なさそうだけど
ま、さっさと終わらせるように頑張るから、ゆっくり休んでよね。


……やっぱやめときゃ良かったーー!!
いやいやだって、黒ブレザーに黒コートって黒尽くしなのに下着は可愛らしいピンクとかバレたらイメージぶち壊しじゃない?
っていうかイメージ以前に当然恥ずかしいし!
しかも他にも猟兵いて、盗られる可能性もあるわけでしょ
他の人の盗られた後とかも気になってチラチラ見ちゃいそうだし

よし、とにかく速攻勝負で行くわ!

※アドリブ超歓迎


藏重・力子
この湯は何やら良き効能がありそうな予感
早々に退治て入浴するのである!
「そこまでだ!お縄につけい!」

まず敵の視界を塞ぐ為、目元を狙って護符を【投擲】
後は薙刀で応戦である
(※盗まれたり触られたりしても驚く程度の反応です)
「おお!?びっくりさせるな!」

離れた敵には『司鬼番来・元』!
……ぐどう殿は両腕であるゆえ声はないが、
言葉は無くとも何やら我を心配してくれているような
「我は平気である!いざ、鉄拳制裁!」
宿の物を壊さぬ範囲で、がんがん攻撃だ!

盗まれた下着は持ち主達に返す為できる限り回収
もし自分の下着を盗られたら、
予め持ってきた予備を見えない所で穿き、気合を入れ直そう

我の下着の形状?ふふん、秘密である!



●後悔は先に立たず、故に踏み倒せ
「やっぱやめときゃよかったーー!!」
 河南・光(神殺し・f12216)の嘆きが響く。邪神専門を自認する彼女ではあるが、今回は知っている顔が本気で疲れた顔をしていたので少しばかりその心労を取り除いてあげようと、そんなつもりで此処にいた。
 さっさと終わらせるように頑張るからゆっくり休んでと、光の告げた言葉に彼は力なく礼を返し、それから心配の言葉も投げていたが、まぁ大丈夫だろうと踏んでここまできたのだが。
 そんな光が身に纏うのは黒のブレザーに、黒のコートという黒尽くめ。現代的世界であればエージェント等と呼ばれそうな姿であるがさて、その下はまぁ年頃の少女らしいというかなんというか。
 少なくとも外の装いとはイメージが合わないことは間違いないものである。だから、当然盗られたくはない。いや、イメージの問題以前としてそりゃ誰だって盗られたくないもののはずなのだ。
 もうこうなりゃ速攻勝負、と気合を入れなおした光の目前で温泉宿の廊下のふすまをスパーンと開く影一つ。実は光と同じ年の狐っ娘、藏重・力子(里の箱入りお狐さん・f05257)である。
 力子の目的はこの温泉の効能である。美肌の湯ともなれば、それは年頃の少女であれば気も引かれるというものだろう。故に、速攻勝負に出ることは力子も同意するところであった、ので。
「そこまでだ! お縄につけい!」
 上げられた声に室内を物色していた盗人達が反応し一斉に視線が向けられる。それに対し力子は堂々とその視線を浴びる……ことは無く。取り出した護符を即時投擲し盗人共の顔に張り付け、視界を奪ってのけた。
 これ幸いと視界を奪われた盗人を光が持ち込んだ銃で狙撃という手に出、その後方支援を受けた力子が薙刀を振るって盗人達に躍りかかる。視界を奪われていれば盗人達に抵抗するすべなどなく、たとえ建物に被害を及ぼさぬようにしていたとしても、そこに始まるのは無双であった。
 だが、されど。少し離れた位置の盗人が投げてきたものを薙刀で両断しようとした腕が止まり、銃口を向けた光も引き金を引く指が固まる。
 盗まれた下着である。しかも当たるとユーベルコードが封じられるとか言うおまけ付きの。さすがに持ち主に返すことを考えれば盗品は斬り捨てられずとっさに薙刀の柄でからめとり、そのまま薙刀を片手で保持して空いた手の指が印を描く。
「手を貸してくれ、『ぐどう』殿!」
 呼び召す声に応じ現れるのは碧色の巨腕。一対のそれらは回りの状況を確認し、まず最初に力子の方へ心配そうに指を振る。
「我は平気である! いざ、鉄拳制裁!」
 応じた声の元気さになら大丈夫か、と信じたのだろう。腕は拳を握って離れたところから下着を投げてきた盗人を殴り飛ばし、さらに別の盗人を捕らえて押さえつける。
 さすがに盗む者もない腕に捕まったところで楽しい訳がない。何とか逃げようと足掻く盗人達の眼に入ったのは、持ってきた全銃器を構える笑顔の光である。
 まぁ、うん。そりゃ盗んだ下着を投げつけてくるとか普通怒る。誰だって怒る。
「全部、纏めて弾け飛べ!」
「うむ、下着以外な!」
 力子の言葉に、さりげなく身体無き両腕が盗人が持つ盗品を入れた袋と建物を護りに入り。
 放たれた火器の雨は容赦なく部屋にいた盗人達を殲滅するに至ったのである。

 流石の盗人達も、遠距離から盗む技術はなかったとのこと。南無。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

雨乃宮・いづな
◆心情
下着を盗むオブリビオンって…いや、うわぁ…ちょっと無いかな…
容赦する必要も無いよね、潰そう。

◆行動【SPD使用】
『フォックスファイア』で周辺を明るく照らしながら周囲を探索して盗人を探すよ。
発見次第「先制攻撃」でユーベルコード『水縛鎖』を発動、何かする前に速攻で捕縛する事を目指すね。
拘束しきれなかったら「2回攻撃」で再度水縛鎖を発動。「目立たない」ように回り込ませた鎖で奇襲して確実に始末してあげる。
捕縛したら引きずり倒して刀か銃でトドメ。容赦しないよ。

別に下着を見られたりする程度ならどうとも思わないけど、オブリビオンにそういう目で見られるのはちょっと論外かな。死んで?


ベルカ・スノードロップ
盗人大量発生ですね
嬉しくはないですが

見た目も声も女性的と言われます
どんなのを穿いているかは内緒です

まぁ、盗人討伐して回っているので、さっさと殺っちゃいます

髪の毛凍らせても、反応は面白そうではないですし
紐状のモノ飛ばしてきたら【ロープワーク】で逆転に使えませんかね?
とても熱い源泉に叩き込んだり
あえて、解除させずに寿命尽きさせたり
まぁ、解除したら即効で凍らせて砕いてあげるわけですけどね

温泉は、ゆっくり入りたいものですよね


アルファ・ユニ
夜闇に紛れて下着泥棒…卑怯な輩は夜闇に紛れて迎撃してあげる。

予め狙われそうな下着のある位置…いや敵の現れる位置、逃走ルートを下調べして使えそうなオブジェクトに【分散和音】を仕込む。
自分は目立たない位置で待機、精霊達に監視をさせて、盗人がきたらUCの支配下のオブジェクトをクローネで動かして妨害。必要に応じて敵の位置も指示。
監視カメラ係だよ。絶対逃がさないからね?

近くに来たならそのままUC音波の射撃で直接攻撃。風呂敷もビリビリに破って下着を救出。

…あ、敵の服も破れる?見苦しいかな?



●殲滅あるのみ
 こそり、こそり。中から外から仲間たちの悲鳴が届く中、それでも盗んだものは届けようと……無論、その最中にお宝あれば手に入れようと……闇に隠れるようにしてそれらは逃げようとしていた。
 撃破されている仲間たちが誘導になっている。故に、自分たちの逃走は上手くいくはずである――そんな余裕は、不意に照らされた灯りでもって切り捨てられる。
 【フォックスファイア】による狐火を浮かせた雨乃宮・いづな(水縛鎖・f00339)が表に浮かべる色に笑顔がない。常であれば明るいはずの少女の顔にあるのは冷徹なものだけで、灯りの範囲に盗人を捕らえた瞬間に見下げた瞳と共にいづなの周囲の空間が揺らいだ。
 解き放たれたる無数の鎖は水で編まれたもの。いづな自身が持つ水の妖力で編み上げられた【水縛鎖】はその数でもって、あるいは空を跳ねて逃げようとした盗人に絡みつき地に引きずり落す。
 一陣目の鎖の放射から逃れた盗人達だが、不意を打つように死角からのばされた二陣目の鎖が捕らえていく。鎖はそのまま盗人を縛りあげて巻き上げ、そしていづなの手に持つ銃器、漁火から放たれた銃弾が突き立った。
 せめてもの抵抗をと、鎖にとらわれるも腕の自由を確保していた盗人が手を伸ばす。その手を回避せず、踏みつけてなお見下す瞳に宿る熱はなく。
「……別に、下着を見られたりする程度ならどうとも思わないけど」
 それでも。オブリビオン相手にそういう目を向けられるのは論外だから。
「死んで?」
 落される引き金は軽く。いづなが捕らえた盗人を殲滅し終えるまでにかかる時間はそうかからぬことだろう。

 灯りにとらわれる前に逃げ出すことができた盗人達は幸いだったのか、どうか。自身のみに負う周知より殲滅を優先するその姿にこの状況はやばいと盗人達は逃走を優先する。
 目前で倒れた木の板に経路を妨害され、別の道へと逃げ込むように。あるいは、行く先から聞こえてきた足音のような音を避ける様に別の通路へ。
 見えているよ、と笑う声は盗人達まで届かない。

 誘い込まれたとはいざ知らず、盗人達が向かった先には女性と見まごうばかりの容姿を持つベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)が佇んでいた。“彼”は駆けてきた者達を見据え、薄く笑みを浮かべる。
「盗人大量発生ですね。嬉しくはないですが」
 放った声も低めの女声、アルトの声音であれば盗人達が彼を女性と判断してもそれは誤ったものとは言えないだろう。
 もっとも、そもそも盗人達は相手の性別謎お構いなしに下着泥棒に精を出しているのだが、さておき。
 逃走を優先していたと言えど、それでも目の前にお宝があればそれを逃して盗人などと言えたものではないだろう。即時に彼らは目配せし合い、この獲物からもお宝を回収すべきと判断し、盗んだ中にあったかろうじて使えそうな紐状の……おそらく誰かが使っていたのだろう、さらしを投げつけてくるのに、ベルカはその回避を選択しなかった。
 それが巻き付けられれば、ユーベルコードが封じられる。ならば好機と踏み込もうとした盗人の足が宙に浮く。
 ロープワークの要領で、腕に巻き付いた晒しの持ち主を引き寄せ投げればその先にあったのは温泉の源泉。温度調整もされていないそれは沸騰こそせずとも人が浴びるには危険な熱を持ち、叩き込まれた盗人達は悲鳴を上げる。
 その、様を見て。自分達もそんな目にあわされては困ると思わず投げつけたさらしから手を離し、封じを解除したその瞬間に。
「あぁ。解除すれば助かる、なんてことはありませんよ」
 両掌が向けられて、盗人達は放たれた冷気により凍り付いた。氷像となれば後は砕かれるのみであり、その先に救いなどあるはずもなく。
「温泉は、ゆっくり入りたいものですよね」
 周囲にあるのが氷片程度。同意を示す声を上げる者は此処にはもういなかった。

 いづな、そしてベルカという殲滅者からかろうじて逃れた盗人は、何とかこれで逃げ切れるとようやく安堵の息を零した。
 明らかに危険度が高かったであろう者達から逃げ延びれた、ならばこれでお宝を持って帰ることもできるだろうと。
 だけど、彼は最後まで気づかなかった。自分たちの逃走経路で何故音がしたのか。何故木の板や、重ねられれら薪が落ちてきて邪魔をしたのか。
 精霊達を使って周囲を探り、被害個所からの逃走経路を想定し、その経路上に精霊を配置して彼らの動きを逐一監視していた存在がいると、そんな発想が盗人の頭に浮かんでくることはなく。
 だから、放たれた音波に対し回避を取る余裕なんてものもあるはずがなかった。
 物体に中てればそれを自在に操ることができるようになるユーベルコード、【分散和音】。それは直接当てたとしても外皮を裂く程度であり致命的なものではない。
 だが、アルファ・ユニ(愛染のレコーディングエンジニア・f07535)にとってはそれだけで十分だった。風呂敷を破ってそこに抱え込まれていた下着の救出と、そして盗人の足止めさえ行えれば後はクローネ越しに連絡をつけた誰かが駆けつけてくれる。
 視線が盗人を改めて捕らえれば、その姿は受けたユーベルコードにより服が割かれ、悲しいことになっていたなけなしの頭髪はもはや見る影もなくなっている。
「……見苦しいかな?」
 盗人のおっさんの半裸などで喜ぶのは同じ盗人くらいだろうか。そう零しはしたものの、だからと言って服をかけるような慈悲も理由もアルファにはなく。

 最後の一人が駆けつけた誰かに仕留められるのは、もう間もなく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『サムライエンパイア絵巻『河童の怪』』

POW   :    『私の華麗なる一撃を受けよ!』
【 スタイリッシュな蹴り】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    『水も地も、空さえも克服した私に不可能は無い!』
空中をレベル回まで蹴ってジャンプできる。
WIZ   :    『誰がNo.1か決めようじゃないか!』
【『河童には負けられない』】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【特設ステージ】から、高命中力の【No.1決定戦への招待状】を飛ばす。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は雛月・朔です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●温泉宿を支配するもの
 盗人達を片付け終えた猟兵達。頷きあうと、彼らはそのまま温泉宿の中へと飛び込んでいく。
 向かう先は、温泉宿の中でも奥の部屋。もっとも豪勢なその部屋にこそ、この宿を支配するオブリビオンはいるであろうと音を立てて襖を開く。

 美肌の効能を持つ湯を浴びたが故か、あるいはもともとそういう種族故か。緑の色をした弾の肌を持つ、一人の河童が猟兵達を見据える。
「宿が騒がしいと思えば……成程。俺の宿に貴様らが侵入していたのか」
 白いタキシードを着こみ、バラを手に持つ河童は猟兵達に向けて笑みをすら向けてきた。それは、自身への絶対の自信。美と、強さと。その双方を兼ね備える己に敗けはないと、傲慢な程に確信を抱いて。
「俺の湯に浸かりたいという気持ちは分かる。美肌の湯こそが一番だからな……だが、しかし貴様等のような客はお断りだ。お帰り願おう」
 ……この温泉に浸かるためには。この河童を退けなければならない。
熱海・靖久
…ちょっと、とりあえず下着売ってる所を…え、河童?
しかもキラキラとクセが強い…
「美意識って人それぞれだよね…」
とても呆気に取られつつ
下着探してる場合じゃないのかな、とても落ち着かないのだけど…!

早く退治させていただくよ、僕の下半身は不安感でいっぱいなんだ。

■戦闘
「なんで下着泥棒なんてさせてたの?
何かコンプレックスでもあるのかい?」
と、下着泥棒の主犯かと思い対話しつつ
ダッシュやスライディングでトリッキーに動き、相手の翻弄を狙う。
レガリアスシューズ&大連珠での格闘攻撃を繰り出し
【力溜め】てUCを放ち、相手のPOWに対抗。
「おじさんだからって甘くみないでほしいな」

※アドリブ&絡み&ネタ大歓迎です!


城田・紗希
えっと……下着泥棒の本体は、クジラとカッパと豚なの?
ラスボスは猿なの?(世界知識がノイズで紛れ込んだ)

とりあえず、ウィザードミサイルで黒焦げにする……(真実の追求を諦めた)
下着泥棒には負けられない…変態に負けられない……
(意図せず「河童に負けたくない」を追い出した)
その白い肌、消し炭で黒くしてあげる!(誘導弾で、でも主目的は温泉を壊さないための軌道)

味方になんか飛び道具が行ったら、可能ならそれも撃ち落とす。(招待状と気付いてない)


フロッシュ・フェローチェス
代えのスパッツなんて持って来てないよ……?!
しかもアタシのだけなら兎も角、他人のまで巻き込んじゃったよね……!?うぅ、最低だぁ……!

怒りのまま来ちゃった……室内だから戦車もバイクも使えないし……。
なら遠距離からの援護。【選択UC】と刻天炉で――その、見えないようにサポート……!
刻天炉は通常形態での臨機応変と、穿銃形態・狙撃モードを使い分けよう。
念のために咆蛟炉を腕に巻き付けて、咄嗟の時の対処に使おうかな。

お願いだから翻るとかは止めてよ……!。
何かあったら【選択UC】を合体させて吹き飛ばし攻撃だ。
――河童コッチに来ないでよホント……。
(※アドリブ歓迎です)


ベルカ・スノードロップ
美肌ならまけませんよ!
きめ細かく水を弾く肌は自慢ですから。

河童とそこで張り合うつもりはないですけど。

「ところで、何で下着ドロなんてしようとしたんですか?」
問いかけながらも【全力魔法】に【スナイパー】を乗せてのユーベルコードを準備
「それと、もう一つ。河童は、頭の皿が乾いてはいけないのは本当ですか?」

答えに関係なく、勿論【串刺し】ですよ♪
河童さん、美肌気にしてるみたいですし、炎の槍で肌を灼いてあげます
お皿の水も蒸発させてあげますね

怒りに比例して火力が強くなる性質なので、炎の強さは普通です。

敵の攻撃は【見切り】ますが
近づかないでおきましょう

※アドリブ、連携、絡み歓迎


藏重・力子
「かっぱだ!!!(大声)」おおお、初めて目にして驚いた
我はお主を倒して湯に浸かる!
母上の如き、美しき妖狐に近付くのである!
「負けられぬ!かっぱには!」

と……何と、舞台が!?くっ、かっこいいではないか!
飛んできた招待状は薙刀で【武器受け】だ
「決定戦と来たか。望む所よ!」

次はこちらの番である!『フォックスファイア』!
全て個別に出現させた狐火で、
かっぱをぐるりと包囲し、じわじわ接近させてゆく
「このままでは乾燥で、折角の美肌が台無し……
のみならず、皿まで乾いてしまうぞ?
術者は我だ。さあ来やれ!」

接近戦に持ち込み、薙刀で【2回攻撃】、加えて【なぎ払い】!
隙を作らず一気に決める!保湿の暇も与えてやらぬわ!


河南・光
……温泉に河童?何で河童?
しかも美肌?ワケガワカラナイ。

っていうかそれよりもこいつ自分が一番好きそうじゃない?
変態は変態でも下着盗ませるようなタイプの変態には見えないんだけど
ほんとにこいつ黒幕なの?
突然やってきて純粋に温泉楽しんでただけの変態を集団で寄ってたかってボコる絵になりそうで気分的にアレなんだけど。
や、まぁオブリビオンは例外なく世界を破滅に導くわけだから、まだ何もやってなくても倒さなきゃいけないのはそうなんだけどさ。

とりあえず私は【殺意の共鳴】で皆を激励して【援護射撃】をしましょうか。

※激励台詞は状況や面子によって変わるので、それ含めアドリブ・連携歓迎


雨乃宮・いづな
◆心情
あの盗人を放ったのは君かな?
…答えがどうあれ君もあの盗人も倒さない理由がないかな、温泉は全部終わらせてからゆっくり頂く事にするんだよ!

◆行動【POW使用】
とは言え大威力の蹴りは怖いかな。射線の通る範囲で後ろに下がりつつ、ユーベルコード『双牙双銃』を発動。
わざわざ刀で戦ってあげる理由も無いし、距離を取っての遠距離戦で削らせてもらうね!
「2回攻撃」と「鎧無視攻撃」で威力を増した雷撃弾を連射して近寄らせないようにするんだよ。
距離を詰められちゃったら「見切り」で攻撃を回避努力しつつ至近格闘でカウンターヒットを狙っていくね。

オブリビオンに掛ける情けなんて無いよ、此処で倒れて?


アルファ・ユニ
河童さん、ユニ達温泉入りたいから。バイバイ。
…しっかり自分磨きして自分に自信持ってる人ってちょっとかっこいいよな…(一瞬見惚れる)

みんながボコスカ大きな音を立てて戦ってくれることを信じて。その音を集めてUC【轟音圧殺砲】の発動を狙う。大威力の音砲であの金の皿を一発撃ち抜いてやりたいな?
それまでの立ち回りはいつも通り、戦況把握と指示。

えぇ、いや、ほんとにオブリビオンじゃなかったらちょっと好きだったな河童さん。写真撮っとけばよかった。



●混沌は戦闘の前に
「かっぱだ!!!」
 オブリビオンである河童の怪の姿を見て、真っ先に藏重・力子(里の箱入りお狐さん・f05257)が大声を上げた。
 その通り、河童である。どこからどう見ても河童である。温泉宿に河童? なんで? しかも美肌とか訳が分からないよ、と河南・光(神殺し・f12216)が首を傾げているがそこのところは疑問視しても意味はないのだろう。
 だって河童が美肌を語るとか、そもそもスキンケアやら温泉の効能やら何故こだわってるのかとか誰にも分かったものじゃないし。この河童さんは少々……少々? 自尊心が高いがゆえに、己の美をちょっと強く意識しすぎているだけなのだから。
 そしてそもそもボスが河童だとかそんなことよりももっと気にかかることがある方が二名ほど。温泉宿なんだから下着を売っている所とかあるだろうとそっち目標に宿の中を走っていた熱海・靖久(多重人格者のスカイダンサー・f06809)と、怒りが維持するままここまで乗り込んできてしまった、替えの用意がないフロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)である。幸い衣服が無事な為に傍目には何事もないように見えるが、先ほどの下着泥棒の被害を受けた方々だ。
 流石に河童の印象が強烈すぎたのか、ここまで来て不意に素に戻ってしまったフロッシュはさすがにこの状況で速さを追い求める余裕はない様子。靖久の方もものすごく落ち着かなさげにそわそわとしているが、その彼も河童の姿を見た時には思わずあっけにとられたものである。美意識って人それぞれだよね、と思わずつぶやいてしまうほどだったとか。
 城田・紗希(人間の探索者・f01927)は下着泥棒を追い詰めたと思えば鯨に河童に豚が出たと遠い目を……豚? ぇ、豚? あぁ、いや、うん。なんか予想外のものが出てきたことに「ラスボスは猿なの?」と思わず零す状況。猿は来ません。
 そんな中、美肌に自信があるベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)が口を開いてはなった問いは、猟兵達も聞いてみたかった内容で。
「ところで、なんで下着ドロなんてしようとしたんですか?」
「下着ドロだと? なんで俺がそのような真似を……いや、ふむ」
 怪訝そうに眉を跳ね上げた河童が、しかし何かに思い至ったように嘴の先に指をあて思考する表情を見せる。間を一つ。
「なに、それもまた一番の湯の為のものだろう。俺の趣味ではないが」
 ――主犯ではないようだが、主犯に心当たりはあるらしい。近場の温泉宿の先ほど豚と呼ばれていたのだったりするわけだが。
 その意味では光が抱いていた懸念は当たっていたと言えなくもないのだが、だがこの河童はオブリビオン、過去よりの襲撃者。どちらにせよその存在自体が未来を食い潰し世界の破滅を招くもの。
 猟兵達のやることが変わることは、ない。
「たとえ君が犯人じゃないとしても、君もあの盗人も倒さない理由がないかな」
 雨乃宮・いづな(水縛鎖・f00339)の言葉がすべて。私利私欲のために温泉宿を支配していること、そしてそもそもオブリビオンであること。彼らに対する理由は、これだけで十分なのだ。
 故に。
「温泉は全部終わらせてからゆっくり頂くことにするんだよ!」
「うむ! 我はお主を倒して湯に浸かり、母上の如き美しき妖狐に近づくのである!」
 いづなの発した気合に応ずるように力子が声を上げる。連なった銃声が開戦を告げた。

 なお、この猟兵達のやり取りに参戦していなかったアルファ・ユニ(愛染のレコーディングエンジニア・f07535)は、実は河童に少し見惚れていた。
 外見ではない。自身を輝かせるために相応の努力を行い、そして行った努力の分の自信を正しく有している在り方は彼女にとっては見惚れるに値する輝きだった。
 けれど、河童はオブリビオンであり……そして、この温泉に入るために倒さねばならぬ障害である。
 軽く頭を振ってよぎった思いを追い出し、いつものようにクローネを立ち上げた。

●戦陣石火
 いづなが両手に持つ漁火から放たれた銃弾、その弾道を見通したかのように河童は身軽に回避する。
 その隙に。
「下着泥棒だろうとそうじゃなかろうと、温泉のため。あいつは絶対にぶっ殺す! 皆はどうなの?」
 光の声が響く。【殺意の共鳴】に応ずるように猟兵達が声を上げ、この後の温泉を楽しむためにと……楽しみ方自体はそれぞれかもしれないが……共感し、皆の戦意と戦闘力の増幅される。
 その勢いを受けて靖久がダッシュで河童へと踏み込み、河童の間合いに入る寸前にスライディング。接近に合わせ拳を叩き込もうと構えた河童の眼に映るのは数多の炎の矢。
 靖久を追うように、けれど追いつかぬように放たれていた【ウィザード・ミサイル】による炎の矢が、己の前にいた仲間が斜線から退いたことで速度を上げて河童へと襲い掛かる。咄嗟に両腕で防いだものの、炎の矢は河童の来ていたスーツを焼き肌を焦がしてゆく。
 響く河童の舌打ち。炎の矢に続く様に襲い掛かる靖久の蹴り上がりを手を合わせて手早く裁き、逆に蹴り返そうとしたところで飛んできた銃弾に回避を余儀なくされる。
 鬱陶しげに目を向ければ河童へと己の獲物を構える猟兵は三人。フロッシュ、光、いづながそれぞれに銃器を構えており、さらにフロッシュの周囲には槍を模した機械生命体が河童の方へと狙いを定めて滞空していた。
 さてどうするか。ほんのわずかに河童が思考を巡らせたその時に。
「負けられぬ! かっぱには!」
「よくぞ吠えた、小童!」
 力子の叫び。負けられぬという感情。その挑戦に、一番を自負する河童に応じぬという選択肢はない。
 河童が指を鳴らせば和風の屋内であったはずの温泉宿の一角が謎の特設ステージに早変わりし、何事か、と猟兵達が周囲を見る。
「なんと、舞台が!? くっ、かっこいいではないか!」
「いやそういう問題かな!? ……舞台を変えたんじゃなく、召喚したみたいだね」
 ずれた感想を上げる力子へといづなのツッコミ一つ。直後、舞台から放たれるNo1決定戦への招待状は、招待状のはずなのに鋭利な刃物のような鋭さを持って力子に向けて放たれ。
 紗季の操る炎の矢が、光やフロッシュ、いづなが放つ銃弾が。そして力子自身が薙刀で招待状を迎撃する。
「決定戦ときたか。望む所よ!」
「受け取って無いですけれどね、招待状」
 叩き落していれば一通も猟兵達には届かず、そういえば、という表情を浮かべた力子を横目に、ベルカは【紅蓮を纏う真紅の槍】を放つ。未だ飛んできていた招待状を焼き尽くしながら突き進む火の槍は、込められた力に応ずるように迎撃だけにとどまらず河童の肩を射抜いた。
「河童は、頭の皿が乾いてはいけないと言いますね。御自慢の肌を灼くついでにお皿の水も蒸発させてあげましょうか」
「させると思うか!」
 熱量を上げる炎の槍を素手の一撃で掻き散らす。ベルカ自身の怒りに応じ強まるだけに、さほどの怒りを感じていなければ炎の維持はなされずに。それでも確実に河童の身を削り肌を焼いていて。
「こちらの番も忘れてもらっては困るな!」
 気づけば、河童の周囲は力子の狐火で取り囲まれていた。【フォックスファイア】の炎がじわりじわりと周囲を焦がし、水気を奪っていく。まるで拷問か何かのように空気を乾燥させ、肌をも乾燥させようと迫る。
「このままでは乾燥で、折角の美肌が台無し……のみならず、皿まで乾いてしまうぞ?」
「は、この程度。河童の皿が容易く乾くものか……!」
 河童の取った行動は、強引なものだった。距離を狭めていく狐火に対し蹴り脚一閃。轟、と風を巻く一撃により狐火が霧散する。
 生じた隙に力子は薙刀を振るって斬り込み、合わせて靖久も再び近接の間合いに飛び込んでゆく。

 各員の位置と状況を手早く纏めクロームと精霊を介して伝え、猟兵達の連携を裏から的確にサポートしているアルファは、その戦闘を見据えながら銃を強く握りしめていた。

●轟くのは
 薙刀による多弾攻撃に、レガリアスシューズと数珠による超近接攻撃。間合いの異なるそれらの、されど的確な連携に河童が焦れを表情に乗せる。
 このままでは不味い。ならばと放った蹴りの一撃。その威力を先の一幕で知るがゆえに二人が回避を選択し、その瞬間に河童の身は空を駆けた。
 向かう先に居たのはいづな。二丁拳銃による連射で雷撃を纏わせた銃弾を放つ【双牙双銃】。防御しようと雷撃が身を貫き焼き焦がすその銃弾も、しかし、受けることを前提として踏み込まれたなら下がり切るには間に合わず。
 ならば、と。距離を詰めてくる河童に対し、いづなは逆に飛び込むことを選択する。
「銃を持ちながら飛び込むか!」
 嘲笑うような河童の言葉に、いづなの口元はむしろ愉快気に歪んだ。近接、格闘の間合い。放たれた拳をぎりぎりで見極めて首を逸らして回避し、伸びた腕にクロスするように向けられた手に持つは漁火。
「……なっ」
「拳銃を使った至近格闘術だってあるんだよ!」
 引き金が落とされ銃口から飛び出した銃弾が、河童の頬を削り雷撃が焼いていく。詰めた距離を下がらさせられた河童へと、フロッシュが待機させていた【迅速貫槍『デス・レイン』】が襲い掛かる。
「蚊蜻蛉が……!」
 迎撃のための拳も、蹴りも。超高速飛行をする槍を捉え切ることはできず、駆け抜けるたびに河童の肌に傷がついて行く。一つ一つの傷は大きくはない。だがそれでも確かに傷はついており、さらにフロッシュの指示で機械生命体はボディの数字を増やしていく。
 だが。翻弄するように飛び交っていたその軌道に慣れたのだろう、河童の拳がついに一機を捕らえた。速さに慣れたらしき河童の動きにフロッシュは一旦合体させた槍を下がらせ。
「次は貴様――」
「いや、僕に付き合ってもらおう」
 靖久が再度、踏み込む。応じるように繰り出される河童の蹴撃は、先ほど狐火を吹き散らしたのと同じ当たればただではすまぬであろう一撃。
 だが。この戦闘においてそれを放つのは既に三度目であり。
 ならば、合わせる事も出来ぬはずがない。
「おじさんだからって」
 大連珠を持たぬ、ただの素手。駆けつけるまでに溜め込んだ力を示す様に堅く握りしめられたその拳は、けれど。
「甘くみないで欲しいな」
 【灰燼拳】。至近距離でのみ放ちうる一撃は、河童が持つ最大の一撃とぶつかり合い。
「……な……馬鹿な!」
 その打撃を相殺した。互いに身動きがとれぬ隙が生じる事となるが、それでいいと靖久は知っている。

 だって、猟兵は、彼一人ではない。

 生き残った物を合体させ力を増した槍が河童を貫き、打ち上げる。身動きが取れに儘に浮かされた河童の眼に映るのは、スピーカーのような銃を構えたアルファの姿。
 ――拳と蹴りが相殺し合った音が。
 ――槍型機械生命体の飛び交う音が。
 ――銃器が銃弾を吐き出す音が。
 ――炎の矢と槍が、空気を焼く音が。
 その全てが瞬時に消え、生じるのは無音の一瞬。その中で。
「――バイバイ」
 ただ一言は、よく響き。
 放たれた音の衝撃は、慈悲なく河童の体力を奪いきり、頭頂の皿を割って吹き飛ばした。

 倒れ伏す河童を突いて死亡確認を行った猟兵が頷きを一つ、勝利に……あるいは、この後に浸かる温泉を思って……沸く皆の中で。
 せめてオブリビオンじゃなかったら、と。そんな呟きはどこに届くこともなく消えていく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『温泉旅籠で露天風呂を楽しもう!』

POW   :    竹でできた築地を登って隣の湯を覗くor覗き魔へ桶や石鹸を投げて撃退だ!

SPD   :    気づかれる前にササッと覗いて退散するorどこかから視線を感じるので俊敏さを活かして迎撃する

WIZ   :    自らの叡智を結集した完璧な覗き作戦を決行するor覗き魔の行動を先読みして罠をかける

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●嗚呼温泉よ
 かくして、オブリビオンは退けられた。かのものにより支配されていた温泉宿は開放され、宿の女将は猟兵たちに感謝と労いの言葉をかける。
 どうぞ、温泉に使っていってくださいとの言葉に甘えることになんの問題もない。
 ――ちゃんと着替えや風呂道具を取りに戻るだけの時間もあった。
 後顧の憂い無く、美肌の湯を楽しむ事ができるのだ……!

 そういえば御法度だとは言われてたけど、やろうと思えば温泉お約束、覗き行為を頑張ってみることもできそうではあるが……
 はてさて、どうしたものだろうか。
(※グリモア猟兵も湯に浸かっておりますが、声をかけない限り空気です)
ベルカ・スノードロップ
※絡み歓迎

湯浴み着着用

かかり湯をすれば、その湯を弾く様から
その肌がきめ細かい事が窺える
洗い髪をタオルで纏めた事で露出したうなじも
湯浴み着で隠れた慎ましやかな胸も
どれも女性的な曲線を描いていて――

「豊胸痩身といい、美肌といい、女性に人気のありそうな温泉が多いですね」
発せられた声は、やや低い
それでも鈴を転がした様なアルトボイス

※男湯の光景

「生け垣の向こうは、はしゃいでいるのでしょうか?」
偶発的な事故ならともかく
"積極的に覗く"という行為そのものが頭になく

「混浴とか家族風呂ある所に誘って、来てくれる子と一緒に入った方が良いじゃないですか」
そんな仲なら触れ合えますよ?

ということで、のんびりします


熱海・靖久
…なんというか…
濃密な敵だったね…
下着だけどうやって脱がせたのか未だに謎だよ
(温泉に浸かりながら)
でも、この依頼のお陰で
素敵な湯に浸かることが出来たし
感謝もしてるけれど

温泉に入るのも久しぶりだよ
家族旅行も久しく行ってないな…
家に帰ったら相談してみようかな。
美肌の湯だったら僕より妻や娘の方が喜びそうだしね。

…覗き、かぁ。

そりゃ若い頃は女性に興味はあったけれど
覗く程の度胸はなかったよね。
妻や娘がいる今は女性の敵は僕の敵でもあるよ。

なので、いないとは思うけど
覗こうとしてる人がいたら阻止させてもらうよ。

温泉でゆっくりしたら疲れが取れた気がするね。
また明日から頑張れそうだ

※アドリブ&絡み&ネタ歓迎です!



●※男湯です
 時節は冬ともなれば空気は冷たくさすように。されど、その領域においては当てはまらず。
 暖かな空気。湧き出る湯のぬくもりが空気を温め、生じる蒸気は湯煙となって風情と共にその場にいる者達から冬の冷気を遠ざける。
 さぱり、と肩から掛けられた湯は玉となり、滑らかな肌を滑り落ちていく。濡れながら、しかし瑞々しくきめ細やかな肌は水を弾き、湯を浴びる際にタオルでまとめ上げられたうなじは、湯の熱を受けて紅潮し人目を引く色香を宿す。
 顎から肩、そして湯浴み気に隠れたふくらみの無い、慎ましやかな胸へと流れるラインは女性らしい丸みを帯び、大小等では語れない艶やかさを纏う。
「豊胸痩身と言い、美肌といい、女性に人気のありそうな温泉が多いですね」
 零された声は女声にしてはやや低い、されど鈴を転がすかのように効くものの耳に心地よく届くアルトの音。
 あぁ、その光景を覗き見る者がいれば、なんと思ったことだろうか。

「男湯だよねここ?」
 はい、男湯です。

 思わずという感じに零された熱海・靖久(多重人格者のスカイダンサー・f06809)ツッコミに、ベルカ・スノードロップ(享楽を求め続ける"ようかん"司祭・f10622)は何を当たり前の事を、というような視線を向ける。
 周囲の視線も何ののその、男性であるのだから男湯に入るのは当然であるってノリで彼、そう、彼は男湯にいるのだが、周囲の野郎がちょっと可哀そうなことになっているのに靖久はどうしたものかと数瞬考え。
 どうにもできない、とあっさり諦めた。新しい扉を開いてしまった人が居たら精々合掌でも送ろうというノリである。
「しかしまぁ、なんというか……濃密な敵だったね……下着だけどうやって脱がせたのかいまだに謎だよ」
「それはもはや下着泥棒とは別の何かですね」
 ほんとに疲れた。そう言いたげな靖久の言葉にベルカが返す。既に体を洗い終えた二人は現在のんびりまったりと温泉を楽しんでいる状態である。
「……でも、この依頼のおかげで素敵な湯に浸かることができたし、感謝もしてるけれど」
 独り言のように零し、縁に背中を預けて外を見る靖久。外の景色にどこか懐かしい情緒を感じるのは、ここがサムライエンパイア……旧き日本によく似た世界であるが故か。
 久しぶりの温泉を堪能しながら、彼は自分の妻子を思う。家に帰ったら温泉旅行を相談してみるのもありだろうか。美肌の湯とか、妻とか娘が喜びそうだし、と。
 そんな風に思ったからだろうか。ふいに脳裏に浮かぶのは、出立の際に駆けられていた言葉。
「覗き、かぁ」
 若い頃であれば興味もありはしたが、覗きという行為に出る程の度胸はなかった靖久。今となってはその行為は、妻と娘を持つ自身にとっては許せぬものであり。
「そんなことしなくても、混浴とか家族風呂のある所に誘って、来てくれる子と一緒に入ったほうが良いじゃないですか」
 そんな仲なら見るだけでなくふれることもできると、そう告げるベルカは自発的にそういった行いをするという考えはなく。
「ははは、それができるなら確かにそのほうが良い……んだろうか?」
 笑って同意しかけて、いや待て何かおかしくないかと靖久は首を傾げるが、自身の言葉を普通に当たり前の事と受け止めているベルカの様子にまぁ、いいんだろうな、とそのままなんか流されていく。

 まったりのんびり、温泉に浸かれば疲れは溶けて消えゆくようで。
 次も猟兵の依頼か、あるいは日常のお仕事か。心機一転、明日を生きる活力が満たされていく。
 温泉奪還の立役者二人、そのうち一人は明確に覗きを防ぐ意思を持っていれば無理無茶無謀に挑む者も居らず。二人が満足するまで平和に時は流れゆくばかりであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

河南・光
あれ、もしかしてすぐ隣が男湯?
じゃ声かければ聞こえるかしら。
覗き?ガジェットでも出しておけばいいんじゃない。

「ルクス、いる?」
「そっちも業務お疲れ様。少しは休めそう?」
「……ま、たまにはこういうのもいいかもね」
「誰も死なず、誰も人生狂わされず、心も体も擦り切れながらそれでも無茶をする、なんて事をする必要もない」
「しかも最後にはこんなご褒美付きってね。世の中の事件がこんなのばっかりだったらある意味気も楽なんだけど」
「ルクスだって、別にガチの惨劇がお好きなわけではないでしょ?」
「ま、リフレッシュしたらまた邪神に八つ当たりの日々だけどね、私は」

※アドリブ歓迎



●彼と彼女のちょっとした話
 女湯に浸かっていた河南・光(神殺し・f12216)は、ふと近くの竹でできた塀の向こうから聞こえる声に気付く。
 その声は男性のもので、すわ覗きかとガジェットを呼びだしそうになったが、どうやらそんな様子はなくただ談笑をしている様子。あぁ、この向こうが男湯なのかと納得し、何となく。
「ルクス、いる?」
 声をかければ暫しの間。近くにいないか、入る時間がずれてたかな、と首を傾げた時に届く声。
「私では石鹸を投げ入れるのも一苦労だぞ」
 おそらく苦笑交じりであろう、呼びかけた相手の言葉に光は小さく噴き出した。
「忘れものじゃないって。業務お疲れさま、少しは休めそう?」
「あぁ、君達がしっかりこなしてくれたおかげでゆっくりと」
 何とはなしに塀に背を預ければ、向こうでも同じ姿勢になっているのだろう。塀の上から届いているはずの声は、案外と近くにあるようにも感じて。
「……ま、たまにはこういうのもいいかもね」
 目を閉じ独白のように、光が零す。
「誰も死なず、誰も人生狂わされず、心も体も擦り切れながらそれでも無茶をする、なんてことをする必要もない」
 誰かを示しているのか。あるいは、誰もを示しているのか。
「しかも最後にはこんなご褒美付きってね。世の中の事件がこんなのばっかりだったらある意味気も楽なんだけど。ルクスだって、別にガチの惨劇がお好きな訳ではないでしょ?」
「出来れば遠慮したいものだよ、当分肉が食えなくなる」
 どこか惚けた返しにまた、光が小さく笑う。肩でも竦めていそうな姿が容易に想像できて、なんとなしに息を吐き。
「ま、リフレッシュしたらまた邪神に八つ当たりの日々だけどね、私は」
「私が言えた義理ではないが、無理と無茶はほどほどにな」
「大丈夫、何とかなるから」
 だから心配なんだ、と聞こえた声に。少女は楽しそうに笑っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

藏重・力子
温泉を楽しみながら美肌まで得られるとは素晴らしや!
湯は逃げぬ、慌てず騒がず入ろう

今日は大人しく浸かっていたい気分である
同性であっても触り合い等はやんわりお断りし、ゆるりと入浴
「ふはゃー、極楽……」
水面から出している顔が自然と緩むのである

(※もし覗きが出たら色気のない反応をします)
むむ、行儀がなっとらんな
「煩悩に正直になりたい気持ちは分からんでもないが、
落ち着いて入らぬか?最高の湯加減だぞ」
聞き入れられねば仕方ない「ぐどう殿ー」
『司鬼番来・元』。覗きを巨腕のぐどう殿に掴んでもらい男湯の湯船に戻そう
「まだまだ冷えるであろ。そのまま共に男湯で温まっていてくれ!」
百を数えたら出ような!いーち、にー……


フロッシュ・フェローチェス
あー……本当、何か変に苦労したね今回は。
何時もならもうすぐ帰っても良いんだけど――うん、お風呂ぐらいゆっくり入るか。
折角の機会だし。なにより妙に疲れてるから、このまま帰るのもやっぱり……なんかね。

それにしても美肌か。
考えた事なかったって言うか、気を使った記憶も無いけど――すべすべになったら、スピードも上がったりするんだろうか?
……なんてね。
冗談はさて置き、少し端の方で浸かろう。
誰かが話しかけて来たなら答えるけど、基本はゆっくりしてたいね。

――しかし。
こうしてみると猟兵は千差万別だ。
骨格や筋肉も、体型も、肌色や質感も。
知的な興味は尽きないね。
覗きは流石に無いでしょ、あのメンツだと。

※アドリブ歓迎


雨乃宮・いづな
◆心情
はー…何だか攻略の難易度の割にどっと疲れた気がするんだよ。
ゆっくり浸かって疲れを癒やしていかないと元が取れないね、うん。
…美肌の湯に長く浸かっていたいとかそういう訳じゃないんだよ?(ぶくぶく)

◆行動【SPD使用】
疲れたしゆっくり温泉に入る事にするんだよ。
攻略に当たってくれた猟兵達やグリモア猟兵の人には疲れ様の一言でも言いたいよね。
覗き…は、まあ。タオル持参で身体を隠しておこうかな。別に見られても良いんだけど、かと言って見せたい訳でも無いし。
ちょっと位なら良いとは思うけど、自重してくれないようならユーベルコード『水縛鎖』で文字通り冷水を浴びせてちょっと頭を冷やしてもらおうかな?


アルファ・ユニ
温泉ー!!河童さん、有難くいただくね。

みんなと仲良くお話しながらゆっくり浸かる。あと温泉といえばやっぱ牛乳だよね(グビッ)
精霊さんも入りたいって言ってたから露天の方に野放し。

覗きの対策?あぁ…まぁゆったりしてればいいでしょ。

…そこにいるのは、だあれ?

ユニの右眼はサトリの眼。男女わかれるまえに怪しい奴がいたら視るね
…あんま人に見られたくないからこっそり使うけど。
戦場指揮官らしく覗きの恐れがある区域を予測。
その周辺ではサトリの能力を少し使おうかな?女子は女子で平和に楽しみたいの

音波もPCもないからってユニを侮るなよ



●そして、女湯
「温泉を楽しみながら美肌まで得られるとは素晴らしや!」
「温泉ー!! 河童さん、有難くいただくね」
 テンション高めに見える藏重・力子(里の箱入りお狐さん・f05257)に、同じくテンション高めに見えるアルファ・ユニ(愛染のレコーディングエンジニア・f07535)が続く。
 とはいえ作法を知らぬ二人ではなく、飛び込むような真似はせず。ゆっくりと肩まで浸かれば表情が緩んでいくのも致し方なし。
 戦場であれだけテンション高く暴れていたのが嘘の様に、大人しく湯に浸かり満足げな表情を浮かべる力子。その様子を暫し眺めていたアルファの視線が廻れば、なんだか見覚えのある色の狐耳が動いているような。
「ぁ、お疲れさまー」
「うん、お疲れ様。やっぱり温泉は良いよね」
 アルファの視線に気付いた雨乃宮・いづな(水縛鎖・f00339)が顔を上げて声をかければ、アルファも笑顔で返す。
「そうだねー……特に今回は攻略の難易度のわりにどっと疲れた気がするんだよ」
「……まぁ、なんというか。個性的だったからね」
 河童もそうではあるのだが、やはり去来するのは下着泥棒な盗人達だろうか。幸いなことに彼女達はその被害に在ってはいないのだが、されどあれだけ特徴的であれば印象も強いというものである。
「うん、これだけ疲れたんだから、ゆっくり浸かって疲れを癒していかないと元が取れないよね」
 うんうんと自分の言葉に頷くいづなの様子に、アルファは何となく首を傾げる。言っていることは多分本心でもあるのだろうけれど、なんとなく。
「……美肌の湯だから浸かっていたいんじゃなくて?」
「……」
 つぃ、といづなが視線をそらした。やはり美肌の湯というものは年頃の少女たちを引き付けてしまうものなのだろう。仕方ないね。
「そういえば、出掛けに言われてたことだけれど」
「あぁ、うん。ポイントを抑えて警戒はしていたんだけれど……誰も来ないみたいだよ」
 急な話題転換に、アルファは普通に応じた。
 彼女自身の力でもって覗きを警戒していたのだが、男湯が先の通りである。邪念を持つものは確かに居たがゆえにアルファは警戒していたのだが、彼らは行動を起こすことなく静かに男湯に沈むことになっていたことを彼女達は知らない。
「実際に覗きをやらかすような人はいなかった、ってことかな」
「覗きまでは予知の範囲外だろうし、杞憂だった、ってことだね」
 笑いあう二人の脇。覗きが来たら説教の一つでもかましてやるつもりだった力子は、変わらず湯に浸かる気持ちよさに蕩け続けているようである。
 不埒者が居ない為に呼ばれることもなかった彼女の盟友は、おそらく何事もなかったことに安堵したのではないだろうか。
 ふと外に目を向ければ、アルファが放した精霊たちが湯に浸かったり、駆けてみたりと楽し気にあちらこちらを行き来しており。
 風呂上がりには牛乳がお約束だよね、なんてのんびりと考えながら満足するまで湯に浸かるのであった。

 そんなアルファたちを少し離れたところから見つめる視線がある。それは彼女達の肌を、体型を観察するようにじっと見つめ……むしろ骨格や筋肉、肌の質感なんかまで気にして見つめる視線がある。
 少し離れたところで浸かっていたフロッシュ・フェローチェス(疾咬の神速者・f04767)は、純粋に知的な興味からただ普通に観察をしていた。やはり違うものなのだな、なんて思いの後にゆっくりと息を吐く。
 なお、速さを求める彼女は肌に気を使ったり、などということは特になく。あるいは、滑々になれば空気抵抗を減らし速くなるかも、なんてこともよぎったがそれはよぎっただけであり、美肌の効能にはあまり興味はないようで。
 ただ、被害者側であっただけに、感じた苦労もひとしおだったか。正直少しばかり帰ることと迷ったフロッシュだが、折角だからと湯に浸かって疲れをほぐす事を選択してのんびりと浸かっていた。

 そんなフロッシュの視線が見咎められ、共闘した猟兵達に巻き込まれるように話題に引き込まれたりもしながら。
 こちらはこちらで、各々思う儘にのんびりと過ごし、また明日。
 美肌効果についてはさて、どの程度の効果があったのやら。それを知るのは少女達のみであることだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月05日


挿絵イラスト