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腐り果てた洋館

#UDCアース

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#UDCアース


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 かつて、その館に住んでいたという一族。
 主人の商才で築き上げられたという洋館は、その家族と使用人たちが穏やかに暮らしていたという。
 だがそれも、何十年も前の話。
 当時の警察に駆け込んできた使用人の一人が、息も絶え絶えにこう語ったという。
『……お子さん、奥方、使用人たち……みんな、番頭に殺されて。
 最後に見たのは、ロープとナイフを持った番頭が、ご主人の元へ行った姿でした……。』
 警察が駆け込むと、中は使用人の言った通りの惨状。
 主人も刺され、番頭は首を吊っていたそうです。
 ……それ以来、その洋館を訪れる者はなく、そのまま朽ちていくはずでした。
 夜な夜な、洋館から響く、クスクスと笑う少女の声。
 朽ちた洋館に、新たな主が姿を現しました。

「皆さん、UDCアースで少々困ったことが起きています。」
 アト・タウィルはグリモアベースに集まった猟兵たちを前に、事件の説明を始めた。
「とある丘の上に建つ、古い洋館があるのですが、そこにUDC達が住み着いてしまったようです。
 邪神とは違うようですが、ここに間違って入り込んだ人がどうなるかわかりません。
 皆さんには、そのUDC達を退治してもらいたいと思います。」
 そして、洋館の見取り図を猟兵達へ渡し、
「1階にはキッチンと応接間と、使用人の詰めていた大部屋が、2階には主人と奥方、子供と番頭の部屋があります。
 もちろん死体は片付けられていますが、ほかの家財道具などはそのままあるようです。
 まずは、そのUDC達を呼びだす方法を探してもらいます。」
 ……どういうことだ?という猟兵達の問いかけに、
「過去に番頭が起こした事件に惹かれてやってきたようで、その痕跡を探す必要があります。
 主人や番頭の部屋などを調べ上げ、番頭が主人へ向けた感情を理解し、それを皆さんで語り合うとおのずと現れるはずです。
 ……そのUDC達は、色々と腐っているようですので、出てきたら退治してあげてください。」
 少し厄介ですが、よろしくお願いします。
 その言葉とともに、アトはゲートを開いた。


ヨグ
 ヨグです、今回は洋館に蔓延るUDCを退治してもらいます。
 彼女たちは色々な意味で腐っています、皆さんの力で退治してください。
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第1章 冒険 『惨劇の館』

POW   :    屋敷の中を歩き回り、UDCを捜し出す。気力と体力のいる作業だ。

SPD   :    屋敷の中に異常がないか、確認する。頭よりも、手先の器用さが重要だ。

WIZ   :    屋敷の間取りを把握し、効率的に捜す。立体的に建物を把握するには、かなり頭を使うだろう。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

カリオン・リヴィエール
色々と腐ってるというところが気になるところではありますが…まずは、見取り図をじっくり調べて、間取りがおかしな箇所はないか調べましょうか。尚且つ、番頭さんの部屋、主人の書斎などは徹底的に探る必要がありそうですね。その場にそぐわない物や、日記、手帳類は情報源になるかもしれません。
「広いな……仲間がいるにせよ、長期戦を覚悟しておくか」


紫牢・奇依
慎重にユーベルコードで召喚して、あちこちに配置して警戒する。
番頭の感情は想像にまかせるが、異常などは書籍の情報を頼りに探す。



「ふむ、間取りでおかしなところは特になし……と。」
 カリオン・リヴィエール(石を愛す者・f13723)は見取り図を見つつ、2階の廊下を歩きながら呟く。
「うむ、そのようだ。カリオン嬢よ、部屋を調べてみようではないか?」
 廊下の要所に自身の配下の幽体を置きながら、紫牢・奇依(ぺたぺた姫・f02442)は主人の部屋を指さす。
「そうね、まずは犯行があったところにしよう。」
 ギイイィィ……、
「ひ!」
 と、建付けの悪い扉を開く音に驚いてカリオンの腕にしがみつく紫牢。
「い、いきなり開かないでよ!」
「あら、ごめんなさいね。じゃあ、行こうか。」
 ……クスクス、
 廊下に少女の笑い声が残る……。

「ふむ……床の血とかは、それなりにきれいに拭いてあるのね。」
「こ、これが、主人が死んでたという椅子……なのかな?」
 少し床や椅子の色が変わっている……程度ではあるが血痕は残っており、どのように亡くなったかは大体想像がついた。
 カリオンが細かく見ている中、手下の幽体とともに少し離れてその様子を見る紫牢。
 座らされたまま、ロープで縛られ……胸を一突き、と予想するカリオン。
「なぁ……これ、日記だろうか?」
 机の上、装丁が立派な鍵付きの本を指さす紫牢。
「たぶんそう、ね。」
 幸い、鍵は掛かっていないようで、そのまま読むことができた。
「……最初のページ、なんか前の日記が誰かに覗かれてるようだから、鍵付きの本に書くようにしたって書いてある。」
「まぁ……よくある話ね。」
 他の書類がないか探すカリオンと、日記を読み進める紫牢。
「浮気を疑う奥方とか、使用人が趣味で覗いたりとか……理由は色々思いつく。」
「なるほど、そうなのか……。」
 少し読み進めても、あまり目を引く物事は書かれておらず、逆に後ろから開く……。
「あ、手帳があった。」
「ひああああ!」
 急に叫んで日記を取り落とす紫牢。
「なに、どうした?」
「こ、こ、このページ……。」
 開いて見せると……茶色く変色した、元は血であると思われるものを指で塗ったような文字で、こう書かれていた。
『手に入らぬなら、せめてこの手で』
 ……そのページを見ていると、離れたところからクスクスと少女たちの笑い声が聞こえてくる気がした。
「書いたのは……間違いなく番頭でしょうね。」
「な、何が手に入らないから、主人を殺したの……?」
 すっかり怯えた紫牢に、カリオンは答えた。
「この家の財産とも取れるけど……愛情とかかもしれないな。」
 クスクス……クスクス……、
 カリオンの言葉に呼応するかのように、笑い声が響いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

カリオン・リヴィエール
番頭さんの気持ちは、なんとなくわかったような気がしますね。もう少し詳細な心理が分かればいいのですが……手帳には何が書いてあるんでしょうかね。
財産なら、帳簿だし、愛情なら番頭さんの部屋や奥方の部屋も見ないといけませんかね?…意外と寝室にも手がかりはありそうかな。



「さて、手帳には……と。」
 カリオンが見つけた手帳を開くと、日々のスケジュールが色々と書き込まれていた。
 見た限りでは、それほどおかしい部分はない……が、
「最後の方の仕事は、大きな商談以外はほかの人に任せていた、と。」
 それもあって、番頭とはあまり顔を合わせていなかったようだ。
「……それとも、主人が避けていた、か?」
 少し、ほかの場所も調べる必要がありそうだ。

 カリオンは、奥方の部屋へ入った。
 主人の日記に書かれていた感じでは、夫婦仲は良好で、奥方も気の優しい人だったようだ。
「さて、と。こちらも日記などがあればいいのだけど。」
 机の上を見ると、すぐに見つかった。
 こちらは屋敷での日々の暮らし、子供の成長などが記されている。
「……おや?」
 日を追って読み進めると、番頭に対しての愚痴のような言葉が混ざっていった。
 最後のページは事件の前日で、
「主人を気味の悪い目で見つめている、あの目が嫌だ……か、色々と察するモノがあったのかな。」
 そんなことを考えながら、奥方の日記を置く。
 ……ふと、奥方の日記には鍵が掛かっていなかったことに気が付く。
「少なくとも、奥方は主人の日記を覗き見ようという意志は感じられなかったな。」
 そして、最後のページを改めて開くと……日記自体を開いたまま、強い力で握られたように皺ができていた。
「……見てしまった、ということかな。」

大成功 🔵​🔵​🔵​

琥珀川・れに
「この場所がもっと綺麗だったら可憐な少女とバカンスに来るのにもってこいの場所なんだけどな」

WIZ
間取りはおかしくないのか

【聞き耳】で僕も詳しく様子を探ってみよう

これだけボロなら…
【動物と話す】でネズミや小鳥に、隠れ家になりそうな場所を聞いてみる
「君達も協力してくれないかな?(ウインク)」

その結果で「子供の部屋」か「使用人の部屋」のどちらかを見ようか。

僕も、絵や写真・手紙などの文章など記録に関する事を重点的にみようかな

あっもちろん傷やへこみやシミなどもチェックしておきたい

※アドリブ大好き&楽しみ。追加省略アレンジもご自由に。


シャルル・エルンスト
いわくつきの館というのは、危険だとありたいにわかるのに、どうしてこうも、人の好奇心を引いてしまうのだろうね?
にしても、UDCが腐っているというのはいったい?

物理的に腐っている意味なのか。色々とは?

事前の情報を考えつつ、屋敷内を探索。主人と番頭の部屋は確認していきたいね。
あと、使用人の大部屋に行こうか。案外、使用人の立場だからこそ、細かな変化に気づきやすいものだからね。


【第六感】で不自然な物や状態を見つけて、情報を整理する。
整理した情報から、当時の屋敷の人間関係や生活の様子を予測します。



「ちょっと聞きたいことがあるんだ、いいかな?」
 洋館にいるネズミに話しかけるのは、男装をした琥珀川・れに(男装の麗少女 レニー・f00693)。
『ん?なんだい?』
「この洋館で、君たちが隠れるのに適した部屋とか、あったりするかい?」
 ネズミは一通り考えたようだが、
『んー、どこも広い部屋だよ。僕は部屋の中の部屋に住んでるんだ。』
 部屋の中の部屋、クローゼットなどの事だろう。
「そう、か。ありがとう。」
 チーズの欠片を与えると、ネズミは喜んで去っていった。
「……うーん、隠し部屋みたいなのはなさそうだね。」
「そうか……では、主人の部屋は調べたというし、私は番頭の部屋を調べてみるかな。」
 それを見ていたシャルル・エルンスト(人探しの人形師・f10223)は、番頭の部屋へ向かう。
「解った。じゃあ僕は、子供部屋を見て行こう。」
 クスクス……という笑い声が聞こえた気がした。

「さて、と……。」
 シャルルが番頭の部屋に入ると、少しほかの部屋と様子が違っていた。
 全体的に、部屋が荒れている。
「空き巣が入った、という感じではないかな。」
 おそらく握りつぶされて捨てられていた紙束、警察が入ったときに確認したであろうモノが、机の上に置かれている。
「……ふむ。」
 日記というより、日々の思いを綴ったと思われる紙の束であった。
 仕事をすることで、忘れようとする思い。
 会わずにいるのは辛い、だがそれで忘れられれば……。
 だめだ、できない……。
「まるで恋煩いのようですね。」
 一通り目を通し、紙束を置く。
 ……クスクス、という笑い声に振り返るが、声だけのようだった。
 そして部屋から出ようと、ふと入り口の脇の棚に、赤い組み木細工の子箱が置かれていることに気が付いた。
「ふむ……珍しいが、なぜこんなものを?」
 少なくとも、男の番頭がそれを好んで買う、という感じはない。
「覚えておくか。」

 琥珀川は子供部屋を覗いたものの、子供用品などが置いてある程度で見る物は特になかった。
 なので、使用人たちの部屋へ来たのだが……。
「日記は、と……これかな?」
 机の中に置かれた使用人の一人の日記。
 主に部屋の掃除などを行っていた者のようで、洋館での日々の様子が記されている。
「……番頭は女に興味がない、主人を熱っぽい視線で見ている。」
 クスクス……という笑い声が響く。
「ん……事件の3日前か、綺麗な組み木の箱を番頭がもらって来た、と。」
 綺麗な綺麗な赤い箱……と書かれている。
 それくらいかな……と日記を置いて、窓の外を眺める。
 部屋の窓からは、元は綺麗に整えられていたであろう庭が広がっていた。
「……この場所がもっと綺麗だったら、可憐な少女とバカンスに来るのにもってこいの場所なんだけどな。」

「どうだった?」
 1階のホールで待っていたシャルルは、使用人の部屋から出てきた琥珀川に声をかける。
「えーっと、まぁ……大体わかったよ。」
 少し顔を赤らめながら、琥珀川は使用人の日記に書かれていたことをかいつまんで伝える。
「番頭は、主人に対して……あれだ、好きだって思ってたみたいだ。」
 クスクス……クスクス……。
「やはりそうか。番頭の部屋でも、それがわかる書類があったよ。」
 シャルルもまた、見てきたものを伝える。
「主人に会わずに仕事を続ければ、この想いは忘れられる……などと信じて、仕事をしていたようだ。」
 クスクス……クスクス……。
「だが、それもいつまでも続かず……やはり忘れられない、と。」
 クスクス……クスクス!フフフフ!アハハハ!
 明らかに笑い声が変わったことに気が付いた二人が声の方を振り向くと、そこには藁人形を持った少女の霊たちがいた。
「……お出まし、ですね。」
「ああ、そのようだ。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『発酵少女』

POW   :    呪縛の藁人形納豆
【藁人形】から【粘性の高い納豆のような物体】を放ち、【猛烈な悪臭と粘り】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    強酸性乳酸液
【口から吐き出した白色の溶解液】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を侵食し】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    名伏し難き缶詰の開放
【頭の缶詰を開放することで冒涜的な臭気】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 少女の霊たちは、番頭から主人への心情を満足そうに聞いていた。
 姿が現れた今、彼女たちの呟きも聞こえてくる。
『クスクス……主人総受け、尊い……クスクス……。』
 身も心も腐っている彼女たちは、特に猟兵達へ襲いかかってくるわけではないが、放っておくわけにはいかない。
中村・裕美
「…何故かしら?……理由は分からないけど…親近感が。…髪型?……藁人形を持ってるとこ?」

ミームインベイジョンで相手の精神に【ハッキング】し、常識・認識を改変。内容は「主人は総受けではなく、番頭の心を知りつつも、それを弄んでいる鬼畜攻め」という認識を刷り込む。
「……受け攻めの逆転は…その齟齬を……受け入れられるかしら?」
受け入れるか、拒絶反応を起こすか。そして派閥は起きてぶつかりあうか、見ものである。みなみに裕美はリバ受け入れ派。むしろ、あえて王道を外したがるタイプ。
「……それはそうと…この匂いは…何とかならない?」
臭気は【毒耐性】とか【気合】で耐えつつドラゴンランスでポコポコ叩いとく


シャルル・エルンスト
さてさて、やっと出てきたね。
特殊な趣向なのは察したけど、それとこれとは話が別だ。
UDCを野放しにするつもりはないよ。
さあ、狩りの時間だ。頼んだよ、ラシェーラ。

【SPD】
人狼型の操り人形であるラシェーラを戦闘体制に。
敵の溶解液を当てられでもしたら厄介だ。
【早業】【2回攻撃】で攻めて、こちらの隙をなくそうか。溶解液以外の攻撃もラシェーラ共々【見切り】で避ける。
ラシェーラの攻撃でUDC達を怯ませることができれば、他の猟兵の攻撃も楽かな。

もし逃走を図る敵がいれば、ユーベルコードで捕縛。
悪いけど、一体も逃すつもりはないんだ。止めは任せたよ。



「さてさて、やっと出てきたね。」
 シャルルは、自身の持つ操り人形を戦闘体勢に変える。
「さあ、狩りの時間だ。頼んだよ、ラシェーラ。」
 最高傑作である人狼型の人形ディア・ラシェーラは、手近な少女の霊に襲い掛かる。
「クスクス……アハハハ!」
 対する少女たちは笑いながら避けるばかり。
 銀色の人狼は一体を捉えて叩き落とすが、床に叩きつけられた拍子に頭の上に乗った缶詰の中身がぶちまけられる。
「ぐ……なんという……。」
「……この匂いは、さすがにキツイわ……。」
 口元を手で押さえながら現れたのは中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)。
「……それにしても、何故かしら?……理由は分からないけど……親近感が。」
 もしかして髪型?と幽霊の少女たちと同じような長い髪を翻し、自身の力を発現する。

「……あなた達……主人が本当に、総受けだと……思ってるの?」
「クスクス……うん、そうだよ。」
「……甘いわね……番頭の恋心に全く気が付いていなかったような人が……結婚までしてるわけ、ないじゃない。」
「……え?だって……。」
 少女たちは自身の信じている常識、物語のあらすじが崩れるのを感じる。
「つまり……主人は、全て知ってて番頭を弄ぶ……鬼畜攻めよ!」
 中村は自身の嗜好にそって改変した物語を少女たちへ刷り込む。

「……うそ……信じない。」
「でも……その方が、納得。」
「やだ、主人は受けなの。」
「ううん……鬼畜攻めな主人、いい。」

 少女たちは声を荒げることはないが、明らかに動揺している。
 中村の改変を受け入れる者たちと元の話を信じる者たち、その二つの派閥がぶつかり合う。
「……受け攻めの逆転は……やはり受け入れられないもの……。」
 遠い目をしながら、リバ容認派の中村はその様子を眺めていた。
「特殊な趣向なのは察したが、なかなか大変なものなのだね。」
 その様子を見たシャルルも、話は解らないが素直な感想を漏らす。
「だが、UDCを野放しにするつもりはないよ。」
「……同感……やっちゃって。」
 その言葉に頷くと、シャルルは人形を操る糸で少女たちを囲む。
「……だから、主人は受け。」
「ちがう……攻めだって。」
 口論に必死の少女たちが糸の中に取り残され、絡み取られる。
「これで、しばらく動けないだろう。」
「……お見事……じゃあ、後は任せたわ。」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

カリオン・リヴィエール
おや、見事な発酵物の塊ですね。
今回は、援護に回りましょうかね。仲間の攻撃力を上げさせてもらいましょう。こちらは、反撃が当たらないように回避します。


紫牢・奇依
【心持】初のシナリオの敵なので、怯えないように気合を入れて冷静に踏みとどまり攻撃する。"総受け尊い"など信じられないといった面持ちで。
【行動】「ガジェットショータイム」を「属性攻撃」と素早く行動させて相手を攻撃する。相手の特質をはばむように。
相手の「強酸性乳酸液」は回避。といっても、周囲の味方にぶつからないように。敵の「名伏し難き缶詰の開放」は、武器を「怪力」で強烈に振り払って取り除く。
【台詞】成功したら、シナリオのエピローグに本性ではビビってた感じの意図を。


琥珀川・れに
ああ…そういう

僕も庭の薔薇を見守るのが好きでね。
意味は違えど薔薇を愛でるのがどんな罪になるというのだろうか。
そっとしておいてあげよう。

どちらかというと僕は美しいもの…素敵なレディ達を口説きたい。
霊の君たちも例外ではないんだよ
(壁ドンを試みる)


襲い掛かってきた場合は反撃もやむなし
笑顔からの【カウンター】

※アドリブ大好き・生きがい。絡み・追加・省略ご自由に。
今回は不受理・単独失敗も致し方ない。



「う、うん。あちきやるよ!」
 紫牢は掃除機のような形のガジェットを呼びだし、少女の霊たちへ向ける。
「さぁ、吸い取ってあげるからね!」
「ふふ、じゃあ私は援護といきましょうか。」
 カリオンも歌で紫牢を支援する。
 少女たちの近くでガジェットのスイッチを入れようとするが、
「……邪魔、しないで。」
「主人がどっちか……はっきりさせないと。」
 少女たちは紫牢の事を見ずに、白濁液を投げつけてきた。
「ひあ!ちょ、危ない!」
 何とか回避し、ガジェットの吸い口を少女たちへ向け、
「これで、終わりだ!」
 ギュイーン!と一気に吸い寄せられる少女たち。
「だから……主人が総受けで。」
「……ちがうの、鬼畜攻めもありだって。」
 口論のままに、吸い込まれて消えていく。

 見える範囲で全て吸い取ったところで、紫牢はガジェットを止め、
「ふにゃあ……。」
 そのままへたり込んでしまった。
「大丈夫?」
 カリオンはその様子を見て駆け寄り、抱え起こす。
 すると、紫牢がガジェットを抱きながら小刻みに震えているのが伝わってくる。
「う、うん。大丈夫。あちきは、大丈夫。」
「……よくやったわ。」
 そのまましっかり抱きしめると、紫牢はカリオンの腕の中で呟き始める。
「……幽霊たちが何言ってるか、あちきに解らないんだもん……総受け尊いとか解らないよ……。」
「そうね、あれは……知らなくてもいいことだから。」
 話すことで、紫牢の体の強張りが解けていくのを感じたカリオン。
「よくやったわ、あなたのおかげで、あの子達は成仏したよ。」
「うん……あちき、やったよ!」
 最後に向けた笑顔は、怯えて引き攣った様子は見えなかった。

「……あの子達、吸い込まれちゃった。」
 1体、口論から逃れて離れていた少女の霊が部屋の隅にいた。
「私はどっちでも……いいと思うのに。」
「そうだね、好き嫌いがないというのはいいことだ。」
 いつの間にか、少女の横にいた琥珀川が話しかける。
「僕も、庭の薔薇を見守るのが好きでね。」
「薔薇……?」
「そう、薔薇さ。君たちの好きな話も、そういう隠語を使うと聞いたよ。」
「あ……そうです、ね。」
 ゆっくりと、琥珀川は少女の横の壁に手をつき、
「僕は美しいものが好きでね。」
「そう……なんだ。」
「もちろんそれは、」
 指で、少女の前髪を掬いあげる。
「君たちも、例外ではないのだよ。」
「……え?」
 完全に不意打ちだった。
 少女は手を避けるように首をふり、
「違う……私、美しくなんか、」
「何を言うんだい?」
 くいっと顎を持ち上げ、
「君は、こんなにも美しいじゃないか。」
 しっかりと目を見て語り掛ける琥珀川。
 その眼には、心なしか顔を赤くした少女の姿が映っていた。
「……そんなこと、言われたの……初めて。」
「そうかい?……それは、周りの人の見る目がなかったようだね。」
 そのまま琥珀川は顔を近づけ……た時には、少女の姿は消えていた。
「ふぅ、振られてしまったかな?」
 それとも、救えたかな?
 そう呟く琥珀川の耳に、ありがとうという声が聞こえたような気がした。

「さて、と。これで一安心かな。」
「そうだね!あちき達の勝ちだよ!」
 カリオンと紫牢が話をしていると、コトリと物が落ちる音が聞こえた。
「……え、何?」
 いつの間にか、部屋の中心に落ちている、真っ赤な組み木細工の小箱だった
「どうやら、もう一仕事のようだ。」
 琥珀川は、使用人の部屋で見た日記を思い出していた。
「綺麗な綺麗な、赤い箱。……君が、元凶だったんだね。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『『都市伝説』コトリバコ』

POW   :    カゴメ、カゴメ
全身を【囲む様に子供の霊を召喚、内部を安全領域】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    そして皆いなくなった
【コトリバコから敵対者を追尾する無数の小鳥】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    【常時発動型UC】子取りの箱
【自身から半径レベル三乗mの一般の女性、子】【供を対象に寿命を奪い衰弱させる状態異常を】【付与。また、奪った寿命でレベルを上げる事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「クスクス……」
 赤い小箱が浮き上がり、着物姿の少女の手の中に納まる。
「番頭は、よくやってくれた。」
 さらに、黒い鳥が周囲を飛び始める。
「でも、あなた達の命も、ほしい。」
 猟兵達へ手を向け、掴み取るようにして呟く。
「だから、頂戴?」
紫牢・奇依
【心情】敵のWIZのユーベルコードが怖くもあるけど、おそらく猟兵にはかからないと信じる。実際に味方か自分がかかったのをしったら、恐慌状態になる可能性が高い。
相手のWIZは常時なので気にしながらもユーベルコードを使います。


【戦闘方法】味方がPOWのユーベルコードを使ったら、敵に自分の攻撃が効くのか様子を見ながらそろりそろりユーベルコードを使います。効くのが分かったらそれでタコ殴り。
SPDの攻撃は怖いので武器を使ってなくせるか試す。

【エピローグ】むずかしい背景はわからないので無視。命が残っていたことを確認して安心。


中村・裕美
「……カップリングに思いを馳せる…それは淑女の嗜み。……けれど…原作にあれこれ手出し口出しするのは…マナー違反よ」
発酵少女達が住み着いたことで、コトリバコの存在が露呈するきっかけになったと考えられるかしら?
「……それはそうと…ハッキング開始よ」
相手の身体情報に【ハッキング】を仕掛け、『健全な状態へ肉体を上書きするプログラム』をコトリバコの『奪った寿命』に仕掛ける
「……さあ…本来の身体へ…戻りなさい」
こうやって相手の強化を妨害できないか試みる

「……想像は自由。…でもね……相手や…その想いを侵害する権利は…誰も持ってはいないわ。……私だって…奪われたり…自分の領域に踏み込まれるのはのは…嫌」



「あちきの命をは渡さない!」
 自身のペイントブキを握りしめ、紫牢は怪異の言葉を拒絶する。
「倒されるのは、お前の方だ!」
 しっかりと怪異を見据え、今はもう震えはない。
「……カップリングに思いを馳せる……それは淑女の嗜み。」
 怪異の言葉を聞いて、ぶつぶつと呟いているのは中村。
「……けれど……原作にあれこれ手出し口出しするのは……マナー違反よ。」
 周囲にコンソールを生み出し、現実へのハッキングを始める。
 そんな様子を見た怪異はクスクスと嗤い、
「原作、ね。ふふふ……。」
 赤い小箱を弄び、周囲の鳥が鳴き始める。
「手は下してない。でも、この結末は、これのせい。」
 真っ赤な口を吊り上げて、笑う。
「近くの人間は……ただ死んでいくだけ。」

「うるさいうるさい!」
 紫牢はペイントブキを振り回し、洋館に配置してた幽体たちを呼び寄せる。
 敵は怪異、自分には解らないが倒さねばならなぬモノ。
「さぁいけ!あちきのために……戦え!あいつを倒せ!」
 ペイントブキを向けると、幽体たちは怪異へ襲い掛かる。
「クスクス……。」
 怪異は避けようともしない。
 幽体の濁流に呑まれた……が、
「幽霊程度で、壊せると?」
 幽体は、間違いなく小箱を持つ少女の体を傷つけている。
「これは、人の寿命で力を得る」
 一部の幽体が、真っ赤な小箱へ吸い込まれ、それとともに少女の体が元に戻る。
「これを傷つけるには至らない。」
「く……あちきの仲間を!」
 幽体を退かせ、紫牢自身がペイントブキで殴り掛かろうとするが、
「……ありがとう、おかげで入り込めた。」
 中村に手で制止された。
「……さあ、本来の身体へ……戻りなさい。」
「ぐ、き、貴様!」
 少女が苦しみだし、小箱に細かいヒビが走る。
「え?え……何をしたの?」
「……あなたの配下の幽体を起点に……あいつの中を、少し弄った。」
 小箱のヒビから、紫牢の配下の幽体とほかの霊が漏れ出す。
「……肉体に霊が入っているのが、本来。……だから、本来の場所へ戻すようにしてみたわ。」
「おおー!やったー!」
 紫牢には、ぼそぼそと中村が呟く意味はよくわからない。
 だが、紫牢の配下が返ってきたのは事実だ。
「ぐ……おのれぇ!」
「……さて、少しは弱った……かしら?」
 恨みがましい目で睨んでくる少女を見据える中村。
「……近くにあるだけで……破滅の物語にする小道具なんて……存在することも、許せないわ。」
「あちきも許さないんだよ!」
「ふっふふふ……クスクス……。」
 それでも怪異は嗤う、
「あなた達の魂、とても良さそう。」
 これに入れたい、と笑っている。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

守田・緋姫子
「おい!周りの猟兵共!可愛い方が敵で私が味方だ!間違って攻撃してくれるなよ!」

亡霊洋館の主とご対面か。綺麗な顔の悪霊...気に入らないな。
私が本当のホラーというものを教えてやる。餅は餅屋。化け物には化け物だ。

敵も地縛霊タイプのようだ。私のユーベルコードで洋館を私の領域に上書きできれば奴を弱体化させられるかもしれないな。試してみるか。
土地の上書きが成功しようがしまいが、私の攻撃方法は変わらない。悪霊達を使役して奴にけしかけ続けてやる。下級霊でも足止めにはなるだろう。トドメは他の連中に任せるさ。

...ちなみに私には腐った趣味は無い。乙女ゲームとBLを一緒にされたら怒るぞ。

アドリブ、連繋歓迎


琥珀川・れに
事件を起こしていたのが君のような少女だなんて
女性にはまず口説きを…

いや、なんだかこのオブリビオンは子供の僕と相性が悪いようだ。
猟兵でなければ瞬間でやられていたような禍々しい気配を感じる。
「僕の男装をすぐ見破るなんて…君のUCが関係しているのかな」


攻撃が効かない…?

【クィニティ・エンハンス】
無敵になっているのが内部だけなら、
子供の霊ごと凍らせてしまおう
そんなに囲んでほしいなら、僕が氷の籠でもっと囲んであげるよ

そのままどんどん温度を下げていくよ、君のUCが切れる時、君の周りは一体何℃になっているだろうね?


※アドリブ大好き&楽しみ。絡み・追加省略アレンジもご自由に。



「く、いつもだったら……。」
 見た目は少女の怪異、琥珀川としては口説き落としに行きたいところだったが、
「なんだか、このオブリビオンは子供の僕と相性が悪いようだ。」
「ああ、魂を取られるだろうな、魅入られると。」
 声に振り向くと、いかにも少女の悪霊といった雰囲気の人物が立っていた。
 思わず身構え、剣を構える琥珀川に、
「……おい!可愛い方が敵で、私が味方だ!」
 間違って攻撃してくれるなよ!と言うのは守田・緋姫子(電子の海より彷徨い出でし怨霊・f15154)、れっきとした猟兵である。
「す、すまない。」
「構わない、まずはこいつを倒すことを考えよう。」

「クスクス、また新しい子ね。」
 怪異は可愛らしい笑みで、守田に話しかける。
「綺麗な顔の悪霊……気に入らないな。」
「そういうあなたの顔は、霊としては満点ね。」
 対して、守田はニイっと口の端を引き上げるように、邪悪な笑みを浮かべていた。
「そうかい、ありがとうよ。お前さんも同じような顔にしてやろう!」
 そして守田が片腕を上げると、周囲を人魂が浮かび始める。
「あなたも霊を使うのね。」
「ああ、そうさ。聞こえるか?こいつらの声が。」
 ゆらゆら……と揺れる人魂たちを見て、怪異も微笑む。
「ええ、聞こえるわ。生きてるあなた達への、妬みの声がね……。」
「だろうな!」
 怪異へ手を向けると、人魂たちは一気に怪異へ向かった。
「ようこそ、私の領域へ。悪霊と死体達の宴を楽しむがいい!」
 守田の語られる領域は夜の学校、その姿を周囲に浮かび上がらせる。
 しかし、怪異も素直に受けるつもりはない。
 即座に小箱から子供の霊を周囲に呼びだし、人魂への盾としたようだった。
「クスクス……霊には霊をというところね。」
「そうさ。餅は餅屋、化け物には化け物とな。」
 そうして守田へ意識が向いていた怪異へ駆け寄る、一つの影。
「そのまま凍るがいい!」
「なに!?」
 氷の魔力を湛え、怪異の周りを回る琥珀川。
 子供の霊に阻まれ、身動きの取れない怪異を冷気が包む。
「さぁ、僕が氷の籠でもっと囲んであげるよ!かごめかごめ、とね!」
「く、これは……!」
 そのまま、周囲の子供の霊ごと凍っていく怪異。
「君の周りは何度くらいになったかな!」
 そして子供の霊の姿が消え、怪異は一つの氷像となっていた。
「そこだ。」
 さらに守田の放つ人魂が怪異の持つ小箱へ触れ、ピシリとひびが入った。
「ぎゃああああああ!」
 怪異の叫び声が、洋館の中へ響き渡る。

「まだ、倒すには至らないか。」
「ええ、そのようですね。」
 うずくまる怪異の様子を見ながら呟く守田へ、琥珀川が近づく。
「それにしても……。」
「!?」
 守田の前髪を人差し指ですくう琥珀川。
「な、何をする!」
「ふふ、いえ、そうしていれば可愛らしい方なのに、と思いまして。」
「可愛いだと!ふざけるな!」
 顔を赤くし地団太を踏みながら怒る守田を笑顔で見つめる琥珀川。

 そんな中、怪異はひびの入った小箱をもち、猟兵達を睨みつける。
「……あなた達の魂で、これを癒すことにするわ!」
 そういうと、中の怨霊達を解放しようとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

中村・裕美
「……その程度の怨霊で…倒そうと言うの?」
さっさとトドメに入ろう。
「…私もね…容れ物なのよ。……頼もしい同居人や…厄介なシロモノとか……色々詰まってるの」
邪竜降臨で【不眠不休のタフネス】と【竜の如き破壊力】を得る。代償は【呪詛】【毒】【激痛】耐性で耐え、敵の攻撃も【呪詛耐性】とタフネスで耐える。
「…そんな小箱に…私を……私達を閉じ込められると思わないことね」
そのまま強化された攻撃力でドラゴンランスを振るい、コトリバコを【串刺し】にして倒す

「……」
しかし、コトリバコと発酵少女は協力関係だったのかしら?色々と謎が残るようなら、後で調べるだけ調べておきましょう。事件は解決しても、見落としあるかもだし



「……その程度の怨霊で……倒そうと言うの?」
 恨みがましい目を向ける怪異を見ながら、中村は懐から黒いドラゴンを取り出し、さらに黒い飲み物の缶を開ける。
「私もね……容れ物なのよ。……頼もしい同居人や……厄介なシロモノとか……色々詰まってるの。」
「ならば……それなら、その魂を!」
 ゴクリ。
 怪異の声をよそに、甘く少し苦い味が喉を通り、体の芯から力が湧いてくるのを感じる。
 しかし、無理やり血のめぐりを良くする飲み物に、一部の血管が破ける痛みが走る。
 それを振り払うように、黒いドラゴンから変化させたドラゴンランスを振るい、
「……あなたに、やれるわけないでしょ。……そんな小箱に……私を。」
「くっ!早」
 怪異も小箱から黒い鳥を放つが、それよりも早く肉薄するドラゴンランス。
 そのまま中村は、赤く綺麗な小箱へ穂先を突き出した。
「……私達を閉じ込められると、思わないことね!」
「があああああ!」
 貫かれ、組み木細工の破片となった小箱。
 そのまま飛び散ると、囚われていた子供や女性の霊たちが浮かび上がる。
「ありが……とう……。」
 そう、言葉を残して消えていった。

「ふむ……これで解決、かな?」
 落ちていた破片を調べていた中村だったが、特に変わった部分はなかった。
「……コトリバコは、女性や子供を狙うのなら……発酵少女は、何をしていた……?」
 考えられることなら……コトリバコの食べ残し、興味のない男の方に惹かれて来た?
 そんなことを頭に浮かべながら、洋館を後にする猟兵達。
 すっかり静かになった洋館が、ただそのまま佇んでいた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月09日


挿絵イラスト