武侠探偵事件録~オブリビオンはおまえだ!!~
●グリモアベース?
その日、フリル・インレアン(大きな帽子の物語はまだ終わらない・f19557)はいつものように仕事を終え帰還する猟兵達を出迎えていた。
「お疲れ様でした、無事に事件を解決できてよかったです」
帰還した猟兵達にねぎらいの言葉をかけ全員が帰還したことを確認したフリルも帰路につこうとした瞬間、フリルの身体は謎の光に包まれフリルの姿は忽然と消えたのであった。
「ふええ、ここはいったい?」
眩しさで閉じていた目を開くと、そこは『猟兵歓迎』と垂れ幕がかかり無数の武器が陳列された大広間であった。
「ここは……梁山泊?」
フリルも殲神封神大戦で訪れたことがあったので知らない場所ではないのだが、その時もかなり異質な状況だったが、それとはまた別の違和感があり、ふと外を覗き見た。
「ふええ、なんで人界にいるんですか?
梁山泊って確か仙界にありませんでしたか?」
どういう訳か仙界に存在する梁山泊が人界のとある村の前に山ごと移動していたのだ。
フリルが驚きを隠せずにいると『猟兵歓迎』と書かれた垂れ幕がドスンと落ち、『暴君滅殺』と書かれた掛け軸が姿を現した。
「えっと、つまりそういう事なんですね。
私、グリモア猟兵になってから封神武侠界に来たことが無いのによく知ってましたね。
私がこっちに来てしまっているからアヒルさんがみなさんを呼んでくれているといいのですが」
●グリモアベース
フリルが突然いなくなったグリモアベースでフリルのガジェットであるアヒルさんは猟兵達を呼び止め、ぐわぐわという鳴き声と身振り羽振りでフリルの状況を説明していた。
そして、梁山泊への転送の準備を終えるとアヒルさんは皆に敬礼をするのであった。
梁山泊へと転送された猟兵達がまず目にしたのはせっせと床を雑巾がけさせられているフリルの姿であった。
足元には矢文が落ちており、『不戦無休』と書かれていた。
戦わぬもの休むべからずということらしい。
トルシ
四文字熟語ぽく多用すれば中国語ぽいかなと安易な発想です。
つまり、中国語は全然わかりません。
梁山泊のシナリオになります。
今回はいきなり飛ばされて来ているのでグリモア猟兵からの予知がありませんので、断章で説明をしますのでそちらを確認ください。
現地にグリモア猟兵であるフリルが来ている状況ではありますが、フリルは梁山泊のしごきにあっているのでリプレイに登場できません。
梁山泊は「暴君が民衆を苦しめる行為」を決して許さず暴君の殺害を希望しています。
ですが、暴君がオブリビオンとは限りません。
1章では「暴君がオブリビオンかどうか」また「そうでないならオブリビオンは誰か?」をメインで調べてください。
そして、2章でオブリビオンを撃破し、暴君がオブリビオン出なかった場合の暴君の扱いは皆様に委ねます。
●『武侠探偵事件録』シリーズの特殊ルール
「オブリビオンは誰か?」はこちらでは設定しておらず、皆様のプレイングとボス敵の設定を合わせて決定します。
その為、1章では「絶対にオブリビオンではない登場人物」以外は名前ではなく役割で呼んでください。
そして、オープニング及び1章の断章では必要最低限の登場人物しか出しませんので、プレイングで登場人物を増やして、その人をオブリビオンと指名しても構いません。
それではみなさんの『推理』によってオブリビオンを暴き出し、『武力』をもって制してください。
第1章 日常
『お父様! 私、将来は――――』
|
POW : ●「稽古をつけてあげる」
SPD : ●「技量を見せつける」
WIZ : ●「その道の厳しさを伝える」
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●封神武侠界のとある村
「お父様、私には夢があるの!
だから、あのような暴君と結婚するのは嫌!」
「そう言わないでおくれ、飛鈴。
君があの方と結婚すれば、この村は見逃してくれると仰っておられるのだ。
村の為にも聞き分けを持ってくれないか」
どうやら、今回の暴君はその暴力をもって村娘の飛鈴に結婚を差し迫ったようである。
だが、飛鈴には何か将来の夢があるようだが、暴君と結婚してしまってはその夢も断たれてしまう。
「さあ、急いで支度をするんだ。
もうじき暴君様が来られる。
村の為にも暴君様の嫁に行くんだ」
飛鈴は村長でもある父親の言葉に渋々頷くしかなかった。
暴君様の機嫌を損ねて暴れられでもしたら村は滅び、自分の命も危ういのである。
「突然現れたあの山がこの危機をどうにかしてくれたらいいのに」
飛鈴は願うように村のすぐそばに現れた山を見つめていた。
仲佐・衣吹(サポート)
私ことウォッチが対応致しましょう
執事のように礼儀正しく丁寧口調の人格
常に微笑みを絶やさず立ち振る舞いはスマート
調べ物や相手から信用を得ることが必要ならば適任でしょう
あー……少々吃驚したり怖かったりするアクシデントには弱いのですけれど
(数秒固まった後に)微笑みと口八丁で誤魔化すのは得意です
アイテムやユーベルコードはその場に応じて選んで下さって結構です
月詠・莉愛(サポート)
『あの……宜しくお願いしますね。』
オラトリオのシンフォニア×聖者の女の子です。
普段の口調は「丁寧口調(私、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」
独り言は「普通かな(私、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
大人しくて口数が少ないですけど、心優しく
動物や植物などの自然が好きな少女。
争い事は苦手ですけど、依頼の成功の為なら戦う事も厭わないです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
四王天・焔(サポート)
『こんにちは、焔だよー。』
妖狐の人形遣い×ガジェッティアの女の子です。
普段の口調は「無邪気(自分の名前、~さん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」、家族には「甘えん坊(自分の名前、相手の名前+ちゃん、だね、だよ、だよね、なのかな? )」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
無邪気で感情の起伏が激しい性格の少女、
武器はからくり人形とドラゴンランスを主に使います。
植物、特に花が好きです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●
「突然現れたあの山がこの危機をどうにかしてくれたらいいのに」
飛鈴は願うように村のすぐそばに現れた山を見つめていた。
すると、
「ごめんください」
ついにこの時が来てしまった。
飛鈴が暴君の花嫁として嫁ぐ瞬間が訪れてしまった。
おそらく先程の女性の声は使いの者なのだろう。
暴君に仕える人にしては妙に礼儀正しそうな人、話せばわかってくれるだろうか?
そんな淡い期待を籠めつつも開かれる扉に目を向けた。
「私共は武侠探偵にてございます」
「悪い暴君はぶっ飛ばしちゃうんだよー!」
「ですので、ご安心ください」
礼儀正しく自己紹介をする仲佐・衣吹(多重人格者のマジックナイト・f02831)の副人格ウォッチに四王天・焔(妖の薔薇・f04438)と月詠・莉愛(銀の月を謳う・f16320)も続いた。
「武侠探偵⁉今、暴君様をぶっ飛ばすとか言ってましたか?」
猟兵達の言葉に飛鈴の瞳に希望が宿っていった。
「はい、この不当な婚姻は私達が阻止してみせますから」
「大船に乗ったつもりで、任せてね」
飛鈴の手を取り、心を落ち着かせる莉愛と焔。
しかし、
「暴君様をぶっ飛ばすとか、ふざけているのか!!」
飛鈴の父親は猟兵達の言葉に激昂していた。
暴君を倒すのは梁山泊の意思であり、猟兵達の目的はオブリビオンの成敗である。
暴君がオブリビオンなら一番手っ取り早い。
完全に被害者である飛鈴はオブリビオンである可能性が低いが、飛鈴の父親は果たしてどうであろうか?
飛鈴のことは莉愛と焔に任せ、衣吹の副人格ウォッチは思案していた。
父親の言動には些か疑問に思う部分があった。
自身の娘が暴君に奪われようとしているのに、やけに聞き分けがよすぎるのである。
猟兵達は暴君との面識がなく、暴君がどういった人物かは分からない。
それに村長として自身の娘より他の村人の平和を選んだ理由も分からない。
父親がオブリビオンである可能性もまたあるのだ。
顎に手を当て室内を歩くウォッチはテーブルの上に置かれたものに目がいった。
「これは?」
「あ、それは今生の最後かと思い昨晩作っていたお菓子です」
ウィッチが見つけた物に飛鈴が説明する。
「飛鈴さんはお菓子作りをするのですね。
ひとつ頂いてもよろしいでしょうか?」
「焔にも頂戴!」
「どうぞ!召し上がってください!!
私、将来お菓子職人になるのが夢で暴君様と結婚したら、
もうその夢が叶わなくなると落ち込んでいたのですが、
やっぱりお菓子作りは好きで止められなかったんです」
飛鈴が作ったお菓子に手を伸ばす莉愛と焔に飛鈴の父親は小さく「あ、」と声をこぼしていた。
その様子に気が付かない莉愛と焔はお菓子を口に含むと笑顔のまま固まってしまった。
「なあ、飛鈴よ。
いい加減その夢は諦めたらどうだい。
武侠探偵さん、分かっていただけたでしょう。
飛鈴の料理の腕前を。
どんなに説得しても聞いてくれなくて、そんな時に舞い込んだ縁談だったのです。
いかに暴君様でも自分の妻にまで手を上げたりはしないでしょう」
この小さな村では暴君に逆らえば生きていくことは叶わず、また暴君に従っても暴君に散々搾取され苦しい生活を送らなければならないのだ。
だが、暴君の嫁となれば話は別である程度の自由はなくなるが裕福な生活ができるのである。
「なるほど、だから貴方様は飛鈴様の幸せを想い暴君との縁談を是としたのですね。
ですが、残念ながらオブリビオンにはそんな常識は通用しません」
ウォッチは扉を睨みつけると、扉が開き一人の男が入ってくる。
「ぐふふ、飛鈴ちゃん♥
準備はできたかな?」
ウォッチと飛鈴のお菓子を食べ意識を失いかけていた莉愛と焔は立ち上がる。
「暴君、猪葛亮・豚明!
オブリビオンは……」
「貴方です!!」
「あなたです!!」
「おまえだー!!」
3人は家に入ってきた暴君こと猪葛亮・豚明を指差し宣言するのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第2章 ボス戦
『猪葛亮・豚明』
|
POW : 添加三分の計
【『偽』】【『誤』】【『蝕』の力】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。
SPD : 豚明の嫁選び
指定した対象を【嫁】にする。対象が[嫁]でないならば、死角から【触手溶解液の塊】を召喚して対象に粘着させる。
WIZ : 奇門豚攻の術
対象のユーベルコードに対し【獣偏や肉月の漢字に変換したユーベルコード】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:くらりん
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠幻武・極」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●
「ぶひひ、よくぞ我をオブリビオンと見破った武侠探偵よ。
だが、我が妖術にかかれば貴様らなんぞ蹴散らすのは造作もないことよ。
ぶひひ、飛鈴ちゃん待っててね。
邪魔なこ奴ら消し飛ばしたら、すぐに祝言をあげるからね」
醜い笑みを浮かべながら猪葛亮・豚明は妖力を高めていく。
この醜悪な暴君に正義の鉄槌を下すのは武侠探偵しかいないのである。
バジル・サラザール(サポート)
『毒を盛って毒で制す、なんてね』
『大丈夫!?』
『あまり無理はしないでね』
年齢 32歳 女 7月25日生まれ
外見 167.6cm 青い瞳 緑髪 普通の肌
特徴 手足が長い 長髪 面倒見がいい 爬虫類が好き 胸が小さい
口調 女性的 私、相手の名前+ちゃん、ね、よ、なの、かしら?
下半身が蛇とのキマイラな闇医者×UDCエージェント
いわゆるラミア
バジリスク型UDCを宿しているらしい
表の顔は薬剤師、本人曰く薬剤師が本業
その割には大抵変な薬を作っている
毒の扱いに長け、毒を扱う戦闘を得意とする
医術の心得で簡単な治療も可能
マッドサイエンティストだが、怪我した人をほおっておけない一面も
アドリブ、連携歓迎
レパル・リオン(サポート)
こんにちは!あたしはレパル!またの名を『魔法猟兵イェーガー・レパル』よ!よろしくね!
お祭りとかイベントとか友達と遊んだりとか、とにかく楽しい事大好き!
あたしが戦うのは、怪人(オブリビオン)から人々と平和を守るため!そのためなら、ケガをしたってかまわないわ!
(強敵相手だと少し怯えるが、表には出さないように努める)
得意なのは肉弾戦!ダッシュで切り込んだり、ジャンプやオーラ防御でよけたり、激痛耐性でガマンしたり、怪力パンチ&キックでぶっ飛ばしたりするわ!
ユーベルコードに怪人の弱点属性を組み合わせてパワーアップさせたりもするわよ!
頭を使うのは苦手かな。でも、パワーとスピードでなんとかするわ!
北条・優希斗(サポート)
『敵か』
『アンタの言う事は理解できる。だから俺は、殺してでも、アンタを止めるよ』
『遅いな』
左手に『蒼月』、右手に『月下美人』と言う二刀流を好んで戦う剣士です。
自らの過去を夢に見ることがあり、それを自身の罪の証と考えているため、過去に拘りと敬意を持っております。その為オブリビオンに思想や理想があればそれを聞き、自分なりの回答をしてから斬ります。
又、『夕顔』と呼ばれる糸で敵の同士討ちを誘ったり『月桂樹』による騙し討ちを行なったりと絡め手も使います。
一人称は『俺』、口調は年上には『敬語』、それ以外は『男性口調』です。
見切り、残像、ダッシュ等の機動性重視の回避型の戦い方をします。
虚偽・うつろぎ(サポート)
世界問わず大歓迎
世界を超えて自爆活動さ
アドリブ連携等ご自由に
登場即自爆
自爆できれば台詞も活躍もいらぬ!
速攻で自爆することが最優先
1歩も動かず即自爆
そう、自爆だ
僕に自爆をさせるんだ!
僕もろとも鏖殺だ
これぞ鏖殺領域なり
ただ自爆するためだけに現れる存在
何かいきなり自爆する怪奇現象
もはや災害である
技能:捨て身の一撃を用いての
メッサツモードによる高威力な広範囲無差別自爆
射程範囲内に敵が1体でもいれば速攻で自爆
自爆することが最重要
なので敵がいなくても自爆するよ
大事なのは自爆までのスピード
有無言わせぬスピードで自爆する
これ最重要だね
捨て身の一撃なので自爆は1回のみ
1回限りの大爆発
自爆後は爆発四散して戦闘不能
小宮・あき(サポート)
お困りの方がいる、と聞いて参りました。
スポット参戦のような形でフラリと。
◆性格・人柄
敬虔な聖職者として猟兵に目覚めた、人間の聖者。
です・ます口調の礼儀正しい少女。
ピンクの髪に、透き通る水色の瞳が特徴的。
ふふ、と微笑み愛らしい見た目で佇んでいますが、
本業は商人。ホテル経営者。冷静で非情な心も持ち合わせています。
既婚者。
神と夫に報告できない行動は、絶対に取りません。
◆戦闘
UC「神罰」
半径レベルmの【範囲攻撃】です。
強力なスポットライトのような光の【属性攻撃】で物質を透過します。
媒体は【祈り】。敬虔な聖職者の祈りは【早業】【高速詠唱】で発動。
最後衛で距離を取り戦います。
◆冒険
基本『お任せ』です。
ティエン・ファン(サポート)
シルバーレイン出身の除霊建築士です。
モットーは「明るく楽しく元気よく」で、自分にできることがあるならば、できる限りを尽くそうとします。
通常は【道術】【竜脈使い】【仙術】の技能を主に駆使して問題解決に取り組みます。
戦闘時は主武器のT定規と副武器の浄銭貫を用いて、近距離戦も遠距離戦もこなします。
キャバリアが必要な場面、若しくは有効な場面では、『蚩尤』を使用します。
『蚩尤』は普段イグニッションカードに収納しています。
ユーベルコードは『蚩尤』搭乗時は”蚩尤”とついたものを、そうでないときはそれ以外のものを状況に応じて使用します。
以上を基本として、シナリオに合わせて思うままに動かして頂ければと思います。
|ちゅどーーーん!!《「うつろぎ式・切宮殺戮術『一爆鏖殺』 これが僕の鏖殺領域さ」》
戦闘開始早々、見事な自爆を決めた虚偽・うつろぎ(名状しやすきもの・f01139)は早々に戦闘不能となった。
周囲を圧倒的な威力で吹き飛ばし事件を僅か3行で解決に導かれたかと思われたが、そうは問屋が卸さなかったようだ。
「ぶふぅ、今の爆発は何だったぶひか?
飛鈴ちゃんをお迎えに着てきた一張羅が台無しぶひよ」
どうやら、豚明は|肥え太ったその脂肪によりどうにか生き延びたようである。《「どうにかって、レベルじゃないよね。全然ぴんぴんしてるじゃん」》
戦闘不能中のうつろぎの声が聞こえたような気もするが、今この場で立っているのは豚明ただ一人。
「ぶふぅ、これじゃあ飛鈴ちゃんも死んでしまったぶひね。
次の街で花嫁候補を探すぶひ」
勿体無いことになったぶひと豚明が村を出ようとすると、
瓦礫が勢いよく吹き飛ばされた。
「ちょっと、無差別攻撃するなら先に言っといてよね!」
レパル・リオン(魔法猟兵イェーガー・レパル・f15574)は瓦礫を吹き飛ばしながら現れるが、その身体に怪我は見当たらない。
「ティエンちゃんがどうにかしてくれなかったら、こっちも危なかったんだからね」
「まあまあ、先制自爆はうつろぎの真骨頂なんだし許してあげて。
建物は後で修復するし、誰もケガ人はいないんだからね」
プンプンと怒るレパルの後ろに立つティエン・ファン(除霊建築学フィールドワーカー・f36098)はT定規を構えつつレパルを宥めていた。
「飛鈴さん親子は安全な場所まで避難させてきました」
「まあ、そういうことだ。
あとはそこの暴君を仕留めれば任務完了ということだね」
小宮・あき(人間の聖者・f03848)と北条・優希斗(人間の妖剣士・f02283)は並び村の入り口方面に立つ。
「あぁ、すまない。
私も無差別範囲攻撃なのよ。
対処の方は……。
もう済んでいるようね」
バジル・サラザール(猛毒系女史・f01544)はぬるりとティエンの横に立った。
「ええ、もちろんよ!」
バジルの言葉にティエンは頷いてみせる。
「い、いったいどういうことぶひか?
あの爆発の中で怪我人が一人もいないなんてありえないぶひ」
|正確にはうつろぎと豚明以外の誰もであるが、《(「ああ、それ僕も気になるぅ」)》この場にいる猟兵(うつろぎ以外)は無傷なのだ。
|ただ豚明自身と周辺の建物からして、あの爆発の威力が無力化されている訳《(「はいはい、うつろぎくんは戦闘不能中なんだから避難してましょうね」)》ではなく、
|まるで幸運にも猟兵や飛鈴一家には攻撃が当たらなかった《(うつろぎはあきに連れられ戦場から避難していった。)》かのようである。
「簡単なことだよ!
キミから運気を奪って私達が幸運になったってこと。
運気のコントロールは、除霊建築学の基本だよ!」
ビシッと決めたティエンに豚明は後ずさりしていく。
「まあ、そういう事よ。
こちらは気兼ねなく毒ガスをばら撒けるという事。
全部あなたの方へと流れていくのだからね。
毒を盛って毒で制す、たっぷり味わいなさい!」
バジルから放たれた猛毒のガスは豚明へと吸い込まれるように流れていく。
水が高いところから低い方へと流れていくかのように、豚明と猟兵達の間の運気はそれほどの差ができていた。
「ちょっと、暴君どこを見ているのかしら?
隙だらけね、これで終わりよ!カミカゼキック!」
レパルの声がすれど辺りには見当たらずキョロキョロと首を振る豚明であったが、ついには見つけだすことができず、空中へと飛び上がっていたレパルの必殺キックをもろに脳天へと叩きつけられる。
「アンタの言う事は理解できる。
と言いたいところだが、花嫁だと言って人を攫う暴君の気持ちは生憎と分からないし、分かりたいとも思わないね。
剣王よ、我が体を依り代としてその力を彼の地に顕現させよ」
優希斗の身体から夥しい量の血が流れた。
豚明が何かをしたのではなく、優希斗が契約した剣王から力を得る為の代償である。
『蒼月』と『月下美人』の二刀を引き抜き優希斗は豚明を切り裂く。
全身ズタボロの豚明は何を思ったのか村の入り口の方へと駆け出した。
「あきさん、そっちへ行ったぞ」
優希斗があきへと告げる。
「ええ、分かってます」
あきは迫ってくる豚明に身構えたのだが、
「ぶひひ、おまえ中々イイ女ぶひね。
我の嫁にしてやるぶひ」
突然豚明の嫁にしてやる宣言に条件反射のごとく、
「お断りします」
あきはそう答えた。
あきには生涯を誓った夫がいるので当然の解答であったのだが、
「そう、それは残念ぶひね」
豚明はあたかも断られることを前提に言っていたかのように不気味な笑みを浮かべた。
そう、豚明はここまで1回もユーベルコードを使っていなかった。
さすがは天才軍師の名をあやかろうとしたオブリビオンであった。
切り札はここぞという場面まで取っておいたのだ。
豚明のユーベルコードは豚明の嫁でない者に触手溶解液を粘着させるという破廉恥なものであった。
豚明の嫁であることを断ったあきに触手溶解液が浴びせかけられ……。
なかったのだ、というよりも溶解液を噴出させる触手がなくなっていたのだ。
「な、何故ぶひ?
なんで触手が無くなっているぶひか?」
動揺する豚明に猟兵達はぷっと笑い出した。
「くすっ、そういえばそうだったね」
「あれだけの威力の爆発だ」
「脂肪に覆われていない触手など」
「吹き飛ばされて当然よね」
「うつろぎくん、ありがとう。
いたいけな娘を嫁にすると攫ってきた暴君、猪葛亮・豚明。
アナタに神と梁山泊の名のもとに神罰を与えます」
あきの祈りと共に天空から舞い降りた光の柱は豚明を包み込み跡形もなく消し去った。
こうして、猪葛亮・豚明による花嫁誘拐暴君事件は見事解決したのである。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴