グリモアベースのとある一室。依頼の詳細を伺うべく、猟兵達は集っていた。
猟兵達の前に現れたのは、一頭身の浮遊するモフモフ、モフットボール・クラウディン(f35950)だ。
「えーと、『グリモアベース規約事項』……」
「それはオマエが読めばいいやつなのです。プレゼン資料はそっちです。」
緊張するモフットボールのミスに、女執事・ステワルドが指摘する。
「おっと失礼。じゃあ……ダークセイヴァーの『月』に関する情報だよ。」
ダークセイヴァーとは、ヴァンパイアのオブリビオンに支配された地下世界。夜と闇に覆われたこの世界にも、『月』は仄かに輝いていた。……『地下世界なのに』、だ。
「先にあった『第五の貴族』との戦いの戦果で、ボク達の知るダークセイヴァーの世界が『第四層』と分かったんだよね。」
「既に『第三層』を目指し調査している猟兵もいるです。ですが、空で怪しく輝く『月』の謎も解明の必要があるです。」
ステワルドは端末を操作し、スクリーンに投影する。それは城塞のようだった。
「『第五の貴族』らがいた地下都市に点在する城塞……どうも、月の満ち欠けに呼応して輝いているそうなんだ。」
「その総称が『月光城』。取って付けたような名前なのです。」
月明かりのように淡い手掛かり。だが、それでも調査するしかない。
「……と。ここまでなら調査依頼を出してたんだけどね。例によって、月光城には厄介なオブリビオンが主として居座ってるんだ。」
スクリーンには、月光城の主たるオブリビオンが映し出される。
「『幻惑の演奏者』アストラル子爵。踊りと音楽に関するユーベルコードを操るよ。その竪琴の音色には注意してね。」
「しかも、謎の強化魔術が掛けられているのです。グリモアベース試算で『66倍』なのです。」
「月光城内になんらかのエネルギー源があると考えてるんだけど……。」
モフットボールは呟きつつも、ステワルドに操作を指示する。スクリーンは月光城の入り口を映し、そこから内部へと入っていく。
「アストラル子爵にご挨拶する前に、玄関口から配下と戦う必要がある。しかも、大量の拷問トラップが配置された場所で戦うことになる。」
配下オブリビオンの間を縫うように、不安定な足場、揺れる回転ノコギリ、無数の槍が襲い掛かる。
「配下も決して弱くはない。むしろ、罠を利用してやるような工夫が必要かもね。それよりも問題は……」
配下オブリビオンをかいくぐり、スクリーンが映し出したのは、絵画が飾られた回廊だった。その絵画は、どこか不気味な様相を浮かべている。
「途中で見つかるであろう『人間回廊(ギャラリア)』。一見すると、ただの絵画なんだけど。」
「微かな生命反応が感知されたです。この絵画全部、生きてるのです。」
絵画を特殊なセンサーに掛け、分析された映像が映し出される。描かれた人間の胸部辺りに、赤い反応が示されていた。
「前例に違わぬ、悪趣味なゲージュツだね。適当にぶっ壊しておきたいけど……可能であれば、助け出してあげてほしい。」
「ただ、罠の気配もあるのです。『生きた絵画』の仲間にならないように気をつけるです。」
映像は回廊を抜け、最後の扉を開いた。
「人間回廊を見学し終えたら、最後はアストラル子爵に面会。ぶっ飛ばして、開城してね。」
モフットボールの説明が終わり、スクリーンの映像は切れ、部屋が徐々に明るくなる。
「アシがない猟兵は送迎するです。このモラ・カーに乗るです。」
ステワルドが指した方向には、モーラットを模した乗り物……のような魔法生物が「もきゅ!」と意気込んていた。
「皆の無事と、作戦の成功を祈ってるよ。じゃあ……解散!」
猟兵達は、各々と動き始めた。
西犬カリバー
新米マスター西犬、手習いながらやっていきたいと思います。
このシナリオは3章仕立てで、オブリビオンを討伐し月光城を開城するのが目的となります。
●第1章は、強化オブリビオンとの集団戦です。しかも罠がいたる所に配置されているため、それの対処が必要となります。しかし、「罠を逆に利用する」ことでプレイングボーナスが得られるかも。
●第2章は、『人間回廊(ギャラリア)』の破壊となります。飾られている絵画には生きた人間が捕らえられています。「捕らえられた人間を助ける」ことでプレイングボーナスが得られます。なお、助けた人間が足手まといになることはありませんのでご安心を。また、『人間回廊』にも当然のように罠がありますので、そちらはご注意を。
●第3章は、月光城の主とのボス戦です。とある秘法で戦闘力が「66倍」となったオブリビオンですが、城内にあるエネルギー源を損なえば、弱体化するでしょう。いやぁ、エネルギー源ってどこにあるんだろうな!
では、皆さんのご健闘をお祈りします。
第1章 集団戦
『蜂起する銀狼軍』
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POW : シルバーバレット
自身の【命】を代償に、【他の構成員を超強化。彼ら】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【銀の弾丸】で戦う。
SPD : 決死の覚悟
【自ら頸動脈を切断する】事で【最終戦闘形態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 抹殺の意思
【戦闘後の確実な死】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【高速連射形態】に変化させ、殺傷力を増す。
イラスト:白狼印けい
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
猟兵達は、月が照らす月光城に侵入する。
エントランスはやや広く、暴れるには十分な空間だ。
「止まれ!」
エントランスで猟兵達を迎え入れたのは、人狼のオブリビオンだ。
かつては吸血鬼に反旗する義勇兵だったのであろう。しかし返り討ちに遭い、今では吸血鬼に仕えるオブリビオンとなった。
「吸血鬼どもめ、今日がお前たちの最期だ!」
自分達が仕えてる主も、戦っている相手も分からず、銀狼軍は銃をこちらに向ける。話し合いなど、まったく通じないのだろう。
「逃げない意気は良し……。だが、生かしては通さん!」
その時、床がパズルのように砕け、揺れ動く。天井からは回転ノコギリが下りてくる。多数の罠がひしめき合うが、銀狼軍は決して怯まない。
その命を捧げる覚悟さえ、その目に宿していた。
フルム・サーブル(サポート)
余裕があるときや敵に憐れみを感じる場合は基本通りの穏やかな口調
余裕がなかったり、敵がえげつなくて怒りを感じるような場合は
「敵には」の口調です
でもあまりキャラぶれは気にしないので
公序良俗に反しない限りは好きに扱ってください
技能は【力溜め】【怪力】【グラップル】【シールドバッシュ】【カウンター】など
セットされているもの(サバイバル用にばらつきがあります)
を活用し、小さい体で戦場を飛び回りながら
優雅(自称)な戦いをします
どうみてもそのスタイルは脳筋です
武器は鍵(バトルアックス)や杖(バールのようなもの)をメインに使いますが
選択されたユーベルコードによっては拳一つでの戦いも可能です
小宮・あき(サポート)
お困りの方がいる、と聞いて参りました。
スポット参戦のような形でフラリと。
◆性格・人柄
敬虔な聖職者として猟兵に目覚めた、人間の聖者。
です・ます口調の礼儀正しい少女。
ピンクの髪に、透き通る水色の瞳が特徴的。
ふふ、と微笑み愛らしい見た目で佇んでいますが、
本業は商人。ホテル経営者。冷静で非情な心も持ち合わせています。
既婚者。
神と夫に報告できない行動は、絶対に取りません。
◆戦闘
UC「神罰」
半径レベルmの【範囲攻撃】です。
強力なスポットライトのような光の【属性攻撃】で物質を透過します。
媒体は【祈り】。敬虔な聖職者の祈りは【早業】【高速詠唱】で発動。
最後衛で距離を取り戦います。
◆冒険
基本『お任せ』です。
ウルスラ・ロザーノ
あんま悪く言ってもあかんけど、丸ごと全部悪意とか悪趣味の塊みたいな世界やな~
上層の方も随分アレらしいし…それでも、助けてやれる人たちは助けんとな
よっしゃ、頑張るよー!
回転動力炉を全力稼働させながら、エアシューズ使って戦場全体を走り回るよ
罠が沢山あるってことは、ボクにとっちゃ足場が増える、ぐらいの感覚や
軽ーく踏んでる不安定な足場、全力で踏み込んできたら一気に崩れてまうで?
自分を追い詰めてパワーアップするんなら、ボクは時間切れ待ちで回避に徹するとしよか
…なんてな、焦って攻め込んできたらカウンター迎撃するよ
音速すら超えるボクの蹴り、回避は絶対に不可能や!
残る軌跡も、ミスってぶつかったら真っ二つってな
「あんま悪く言ってもあかんけど……丸ごと全部、悪意とか悪趣味の塊みたいな世界やな~」
誰にでもなく呟いたのは、ウルスラ・ロザーノ(鈴振り燕・f35438)だ。
「言いたくなるのも分かるよ。……僕もぶっ飛ばしたい気分だ。」
その独り言に返したのは、フルム・サーブル(森林の妖精さん・f03354)だった。その爽やかな顔に反し、目には怒りか、あるいは決意の光が見える。
「だからこそ、私たちが来たのです。」
後ろから現れたのは、小宮・あき(人間の聖者・f03848)。丁寧な物腰の裏に、確かな強さが見える。
「かかれ!」
「ぐわあああぁぁぁ!!」
銀狼軍の1人が、その命を捧げて命令する。同時に、他の銀狼軍は自らの頸動脈を切断し、最終戦闘形態へ移行した。
その命を捨てるように、蜂起する銀狼軍は猟兵達に襲いかかる。
「憐れなオブリビオンよ、記憶の彼方に還りなさい。……神罰(ジャッジメント)!」
小宮が祈ると、天井から巨大な光の柱が降ってくる。断末魔を上げる間もなく、銀狼軍は圧し潰された。
小宮のユーベルコード【神罰】。祈りの力により、半径100m以上の光の柱で攻撃する。
「……どうか、安らかな眠りを。」
「うっわぁ、えげつな。」
「今度、持てるか試していいかい?」
小宮の凄まじいユーベルコードを目の当たりにし、ウルスラとフルムは驚嘆の意を示していた。
しかし銀狼軍はまったく怯むことなく、突撃を続ける。
「よっしゃ、頑張るよー!」
ウルスラは回転動力炉を全力稼働させ、エアシューズで館内を駆け回る。崩れかけた足場、天井から揺れる回転ノコギリをも足場とし、銀狼軍を攪乱する。
「からのー、真・クレセントファング奥義!」
ウルスラの極超音速連続蹴りが、軌跡を残して多数の銀狼軍を薙ぎ払う。
ウルスラのユーベルコード【真・クレセントファング奥義】。一切の隙を見せずに連続で蹴りを行う。その軌跡は三日月型の衝撃波として滞空し続ける。
「ぐおおおぉぉぉ!!」
その頃、別の銀狼軍は小宮を狙って襲いかかろうとするが。
「おっと、こちらは立ち入り厳禁だ。」
約30cmの妖精フルムが立ちはだかる。一見すると力負けしそうな構図だが、その予想を裏切るように、銀狼軍を押し返していく。
「ぐおおおぉぉぉ!?!?」
「いいから掴ませたまえ!」
フルムが銀狼軍の1人を掴み、その怪力でぐるぐると振り回し、銀狼軍をなぎ倒していく。最後に、掴んでいたいた銀狼を投げ飛ばすと、その先には三日月形の衝撃波が残っていた。
「ぐおおおぉぉぉ……!」
銀狼は衝撃波により真っ二つに切り裂かれた。
明らかに押されている様子を見て、銀狼軍も焦り始めていた。
「グルルルルル……!」
「いくらオブリビオンでも、命懸け過ぎや。そんなの長続きせんよー。」
ウルスラはそう言いながら、衝撃波を飛ばすことで銀狼軍の動きを牽制する。
フルムも衝撃波を掴んで投げ飛ばし、徐々に銀狼軍を追いつめていく。
「ジャッジメント!」
銀狼軍がまとまったところに、小宮による【神罰】が炸裂する。不安定だった床が崩れ、銀狼軍は奈落へと落ちていった。
散り散りになった銀狼軍も、いよいよその命が尽きて倒れていく。
銀狼軍・第1波は完全に制圧した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
シン・クレスケンス(サポート)
「大抵のことはこなせますので、何でもお申し付けください」
◆人物像
落ち着いた雰囲気を持つ穏やかな青年。窮地でも動じず冷静な状況判断で切り抜ける
◆戦闘
【破魔】の魔力を込めた銀の銃弾等の詠唱銃による攻撃や、魔術による攻撃を得意としている
◆猟兵になる以前の経歴から、情報収集・操作や追跡、索敵もお手の物
◆UDC『ツキ』
シンに取り憑いているUDC。闇色の狼の姿をしている
同じく追跡が得意(魔力を嗅ぎ分けている)で、戦闘は鋭い牙や爪を用いて行う
◆口調
・シン
僕/相手はさん付け(使役は呼び捨て)
~です、~ます、~ですか?等丁寧で穏やかな話し方
・ツキ
俺/お前、呼び捨て。
~だぜ、~だろ、~じゃないか?等男性的な話し方
ナーダ・セッツァー(サポート)
顔を隠し、喪服に身を包み、兄弟と半分に分けたロザリオを身につける。
兄弟と同じ装丁の仕込み杖を持ち、隠すのは槍。
オラトリオの翼は出さない。
髪に咲く花は山荷葉。
弱者を救済し、悪を裁く。
全ては亡き我が神のため。
憐れなるモノに神の御加護を。
その為ならばこの身が、手が紅く染まろうと悔いはない。
尊大な口調だが他人を下に見ている訳では無い。
他人には他人の価値がある。
だが我が神を侮辱するのは万死に値する。
神のみもとに逝くがいい。
戦闘は仕込み杖(槍)での肉弾戦、又は硝子のような山荷葉の花を風に舞わせて切り刻む。
回復?殺られる前に殺れば必要ないな。
リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能
接近戦で戦う場合は鎖鎌の【薙ぎ払い】と鎖分銅の【ロープワーク】による攻撃がメイン
遠距離戦では宇宙バイク内臓の武装で【薙ぎ払い】や【一斉発射】。キャバリアもあります
その他状況によって魔術的な【属性攻撃】や【破魔】等使用
猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる
また、無力なNPCが大人数いる場所での戦闘も彼らを【仮面憑きの舞闘会】で強化して戦わせつつ身を守らせることも可能。
月光城の奥から、第2波の銀狼軍が進軍し始めた。
「ここは僕達にお任せを。」
そう言って立ち塞がったのはシン・クレスケンス(真理を探求する眼・f09866)だ。その背後に連れている闇色の狼は、UDCの「ツキ」だ。
「血生臭い奴らだぜ! 狩る前にくたばるなよ? サポートしろ、シン!」
「やれやれです。」
ツキはそう言いながら、銀狼軍に突っ込んでいく。シンはそれに従うように、拳銃を構える。自動詠唱銃『judicium』、対UDC用に製造された詠唱銃だ。
「まずは1匹ィ!」
「ぐわぁぁぁ!」
闇色狼のツキが、その爪で銀狼軍の1体を切り裂く。
「ふん、単純で分かりやすい匂いをしてやがるな。倒しやすいぜ!」
その傷から何かを感じ取ったツキは、軽やかな動きで翻弄しつつ、的確に急所を爪で裂き、牙で噛み千切る。
シンのユーベルコード【猟犬の嗅覚(セントハウンド)】。UDC・ツキによる攻撃が命中すると、ツキはその相手の『魂の匂い』や『魔力が発する波形』を覚える。それにより、相手を分析し、的確な攻撃を可能にするのだ。
「食べ漏らしは困りますよ……!」
シン自身は、ツキの後ろから詠唱銃による射撃で、1体1体と丁寧に倒していく。冷静かつ正確な射撃により、着々と銀狼軍は数を減らしていた。
「私は先に進まなければならない。邪魔をするならば!」
そう言って前線に飛び出したのは、顔を隠した喪服の女性、ナーダ・セッツァー(地に満たせ神の威光・f35750)。
杖を変形させ、槍のように構える。彼女の仕込み槍〈裁きの雷〉だ。
「ぐわぁぁぁ!」
ナーダの槍捌きを前に、銀狼軍はなぎ倒されていく。応戦するべく、銀狼軍も銀の弾丸を撃ち続けるが。
「当たるものか!」
不安定な足場をものともせず、軽やかな槍で弾き返していく。あと1発……を撃とうとした時、目の前にナーダが佇んでいた。
「君達も、神の糧となるがいい。たぁ!」
そのまま薙ぎ払い、銀狼軍を奈落へと突き落とした。
「―――さーて、正義のヒーローの登場っすよ~。」
やや遅れて登場したのは、藍色の髪の青年……ではなく、彼の付けたお面、リカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)だ。
銀狼軍第2波も、あと一押しと言ったところだ。
「若干、攻め手に欠ける戦況。ここで格好よく片付けちゃうのがヒーロー、っすよねぇ!」
リカルドは戦況を分析しつつ、〈宇宙バイク『アルタイル』〉を駆りて構える。
「まずはご挨拶の~一斉発射!!」
リカルトは銀狼軍に向けて〈ミサイルランチャー『リベルタス』〉をぶっ放す。あまりの爆撃に、回転ノコギリやシャンデリアなども落ちていき、銀狼軍を襲う。
「残りはこっちで片付けるっすよ~!」
リカルドは鎖分銅を投げて銀狼軍の1体を絡めとる。銀狼軍は逆に引き寄せようと鎖を引っ張るが。
「丁度行きたかったんすよねぇー!」
その勢いのままリカルドは飛び掛かり、鎖鎌で薙ぎ払っていく。
「コイツで最後だ!」「やれやれです……。」
シンとツキの連携により。
「こちらも片付きました。」
ナーダの槍により。
「はい、おわり~!」
リカルドの活躍により。
銀狼軍は全滅し、エントランスは完全制圧された。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第2章 冒険
『関所破壊』
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POW : 力づくでぶっ壊す
SPD : 技術を駆使して分解する
WIZ : 魔法や頭脳でもって崩壊させる
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
猟兵達が月光城内を進んでいくと、様々な絵画が並んだ空間に辿り着く。おそらくここが『人間回廊(ギャラリア)』だ。
その壁には、踊る人々の絵画がたくさん並んでおり、今にも動き出しそうな雰囲気だ。
……いや、まさに動いている。必死に脱出しようと、もがいているのだ。
絵の前に立ってはじめて、彼らは確かに生きていることを猟兵達は感じ取った。
しかしどうすることも敵わず、絵画として彼らは飾られ続け、永遠に踊り続ける。
絵画の目から、絵の具が垂れ落ちた。
ウルスラ・ロザーノ
……やっぱ悪趣味やって文句つけてもええかな?
まあこの気持ちは、ナントカ子爵にぶつけるしかないな
絵の中の人を助ける方法なんて正答の見当がつかんけど、ボクにできるんは呪いだと見做しての解呪かな
回廊全体に、届けボクの情熱!
ビーム当てたら、絵の拘束みたいなのは緩むんちゃうか?
人の形をしてる部分の周りを刃物で切り抜いて、気合で次々と引っ張り出す!
そら、頑張れー!
そんで罠も警戒しとかんとな
絵の周囲を一通りチェックして罠を解除…ってか作動させてしまっておいて、
安全な状態を確保してから救助を行うことにしよか
あと、逆に絵の中に引きずり込まれんようにも注意せんと
もしもの時は、シューズの車輪を全力で逆回転やな
「……やっぱ悪趣味や、って文句つけてもええかな?」
『人間回廊』の様子を見てそう呟くのは、ウルスラ・ロザーノ(鈴振り燕・f35438)。そのおぞましい生きた絵画に、言葉を取り繕う気さえ失せたようだった。
「まあこの気持ちは、ナントカ子爵にぶつけるしかないな。よしっ。」
そう決意し、ウルスラはエアシューズを起動する。〈Quo Vadis?〉の名を冠したそのシューズは、補助パーツ『-tierra-』により超加速と高機動を実現する。
「いっくよー!」
ウルスラは高速で絵画の前を往復し始める。絵画から飛び出す絵の具でできた腕は、ウルスラを掴もうとするも、彼女を捕らえる事ができない。
そうやってわざと罠を起動させていく内に、罠の性質や特徴が読めてくる。
……絵の具の腕が伸びている間、閉じ込められた人が強くもがいているように感じる。
「見えたで! 突破口!」
タイミングを見計らって絵画の前に残像を残し、罠を同時に起動させる。そして、絵の具の腕が残像を捕らえようと伸び切った瞬間に狙いを澄ます。
「みんなに届けボクの想い! ずっきゅーん♪」
回廊全体に降り注ぐ情熱のビーム。ウルスラのユーベルコード【ヘブンズパッション・スプレッド】は、100分超もの間まわりの人々を元気づける。
それを浴びた絵画の絵の具はどろどろと溶けていき、中から何かが出てこようとしていた。中から出てこようとする『何か』を、絵の具の腕は必死で押し留めようとする。
「邪魔はさせへんよ!」
エアシューズの補助パーツ『-Cielo-』による斬撃波は、絵の具の腕だけを的確に切り裂いた。
すると、絵の具が溶け出して流れ落ち、中から人が出てきた。
「……動ける! 自由に、動ける!!」
ウルスラの活躍により、多くの人の救出に成功した。
大成功
🔵🔵🔵
カツミ・イセ(サポート)
「僕の神様は言ったよ。郷に入りては郷に従えと」
「僕に出来ることだからね」
神様に作られたミレナリィドール、勝ち気で大人びた僕娘。イメージは水。
口癖が「僕の神様は言ったよ」
『偽装皮膚』の影響で、球体関節が普通の関節に見えるよ。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用。加護で治るから、大怪我しようと厭わず積極的に行動するよ。
遠距離は『水流燕刃刀』を伸ばすよ。
近接戦では『偽装皮膚』を水のような刃にして、咄嗟の一撃を放つことがあるよ。このときは球体関節が見えるんだ。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしないよ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしないんだ。
あとはおまかせするから、よろしくね!
それでも|人間回廊《ギャラリア》は続く。より一層もがく人々を、絵の具の腕が抑え込む。
「僕の神様は言ったよ。この人々を解放しようとね。」
カツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)が、コツリコツリと回廊を歩く。
絵画に閉じ込められた人々に目を通し、その『罠』の性質を見抜く。
「……見切ったよ。」
そう言った後、腰を下げて目を瞑り、構える。それを隙と捉えたのか、絵の具の腕が四方八方からカツミを捕まえようと伸びる。
「僕の神様から賜りし水の権能、その一つ。浄化と癒しをここに!」
刹那。腰から蛇腹刀を抜いて一閃する。すると、絵の具の腕が弾け、水のように美しく蒸発していく。と同時に、絵画の絵の具が流されるように剥げ、額縁から自由になった人々が出てくる。
カツミの【水の権能、一『|浄癒《ジョウユ》』】。蛇腹刀〈水流燕刃刀〉による浄化と癒しの魔力を籠めた一閃が、物体ではなく『生命を蝕む原因』のみを斬り裂く。
「僕の神様は、優しいんだよ。」
「ありがとう! 本当にありがとう!」
救われた人々は、口々に感謝の言葉を述べていく。
「僕の神様は言ったよ。あの部屋は安全だから隠れるといいってね。」
人々は言われるままに、使われている気配のない客室へ隠れていった。
成功
🔵🔵🔴
赤嶺・愛(サポート)
『世界が平和になりますように』
人間のパラディン×シーフの女の子です。
普段の口調は「平和を愛する(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、怒った時は「憤怒(私、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
性格は明るく、人と話す事が好きで
平和的な解決を望む優しい性格の女の子ですが
戦う事でしか依頼を成功出来ない時は戦う事も厭わないです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「この世界にも平和が必要よ。」
そう言って現れたのは、|赤嶺(あかみね)・|愛(まな)(愛を広める騎士・f08508)。平和を愛する少女だ。
「こういった罠も分かってきましたの。」
人々を閉じ込める絵画。その本質は呪力を持った絵の具だろう。絵の具の中に閉じ込めて絵にした後、額縁を介して死なない程度に生命力を吸っていく。
つまり、絵の具さえ解呪できれば人々を救い出せるのだ。
「ならば! やる事はひとつね!」
決意を胸にしたとき、|愛(まな)はオーラを纏い始める。そして高速で飛び出していく。
|愛(まな)のユーベルコード【|優しき闘気《ピュア・オーラ》】。呪詛への耐性を持つ聖なるオーラを纏い、高速移動と光の矢による攻撃を可能にする。
絵の具の腕は彼女を捕まえようとするが、決して追いつくことはない。あまつさえ先回りできたとしても、聖なるオーラの前には触れることも叶わない。
「今ね!」
百を超える光の矢が、多数の絵画を射抜く。光の矢は絵の具の呪力を浄化していき、どろどろと溶けだしていく。
すると、閉じ込められていた人々が這い出てくる。深く感謝した後、助かった人々は肩を貸し合い、客室へ避難していった。
―――すべての絵画を失った回廊は、不思議と明るく見えた。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『『幻惑の演奏者』アストラル子爵』
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POW : サイレントステップ・アーベント―緋靴の為の夜会―
【永遠に踊り続けたい狂気を宿した魔の緋き靴】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
SPD : ドリーム・ロンド―夢現の輪舞曲―
【最も幸福な時期の夢へ誘おうとする竪琴の音】が命中した対象に対し、高威力高命中の【猛烈な眠気と頭に響く目覚めへの否定の声】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : ヘル・マスカレイド―死霊の為の仮面舞踏会―
戦闘用の、自身と同じ強さの【演奏者を護る様舞う仮面を被る踊り手達の霊】と【踊り手を癒し鼓舞する曲を奏でる演奏者の霊】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
イラスト:ひゃく
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「モリオン・ヴァレー」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
最後の扉を開くと、月光城の主『『幻惑の演奏者』アストラル子爵』が姿を見せた。彼が抱える竪琴を、月が怪しく照らしている。
「これはこれは……よくぞ来られました猟兵様。歓迎いたしたいところですが……。」
穏やかな表情から一変し、眉間にしわを寄せ、明らかな怒りを示す。
「よくも! よくもよくも!! 私の美しい|人間回廊《ギャラリア》を! 永遠に踊り続ける生画を!」
|人間回廊《ギャラリア》は、彼の竪琴に合わせて踊る、生画―生きた絵画―を飾る場所だった。それ以外の意図もあったが、何よりも『生画を見て竪琴を弾く時間』を愛していた。
だが、そんな事情を知ったとしても、猟兵達に同情する必要はないだろう。
「許さないっ……! お前たちの生画で、また|人間回廊《ギャラリア》を埋め尽くして差し上げます! 覚悟なさい!」
そのとき、額に眼球と満月を組み合わせたような紋章が輝く。
「|人間回廊《ギャラリア》のエネルギー源を失ってしまいましたがァ! お前たちを倒すには充分です! さぁ……始めますよ!」
アストラル子爵は、額の紋章から棘鞭を伸ばして威嚇する。しかし、予知されていた『66倍』の強さは有していないようだ。勝機は必ずある。
ウルスラ・ロザーノ
こんなヤツと会話する必要なんて何もあらへん
先手必勝、速攻で攻撃を仕掛けるわ
ってことでハチドリのダンスを盛大に鳴らして、楽しく情熱のダンスを踊ったる!
そもそも竪琴なんて弾かせへんよ、演奏が攻撃の起点なんやろ
自分の趣味には合わんリズム押し付けるってのも、嫌がらせにはなるはず
こんな妨害攻撃はさすがに想定外ちゃうか? いくら強力でそのうち踊りを克服されるにしても隙はできる!
ダンスしながら全速ダッシュで一気に切り込んで、無防備なその身目掛けて全力の蹴撃を叩き込む!
犠牲になったみんなの苦しみを、ボクがお前に全部まとめて返したる
使い古された言葉やな、でもお前にはよくお似合いやで?
「先手必勝や!」
ウルスラ・ロザーノ(鈴振り燕・f35438)は速攻で攻撃を仕掛ける。
もはや、アストラル子爵とは会話の必要も感じていない。過去は過去へ還るべきだ。
「愚かなァ……!」
アストラル子爵は竪琴を構え、【ドリーム・ロンド―夢現の輪舞曲―】を奏でようとする。その音は眠気を誘い、最も幸福であった時期の夢を見させようとする。音を操るアストラル子爵に対し、その突撃は一見すると無謀と思えるかもしれない。
「いくでぇー!」
ウルスラが腕に掛けていたヘッドレスタンバリン〈ハチドリのダンス〉を叩き、気持ち良い音を鳴らす。そのままリズムを刻みつつ。情熱的なダンスパフォーマンスを見せつける。
ウルスラのユーベルコード【|ダンシング・36《スベテノセカイヲオドリニサソウ》】。彼女のダンスパフォーマンスを中心に、観客の心身を解放する超宇宙的レイヴ波動を放つ。
「なッ、なんだそのリズムはッ!? そのダンスはッ!?」
アストラル子爵の竪琴は止まる。彼の楽譜には、夜を支配するような静かでゆっくりした曲が多い。ましてや、その陽気なリズムと情熱的なダンスを前に、自分のリズムを乱されていた。
「やッやめろォ! 闇が焦げるッ! 月が燃えるゥ!」
「やめへん! 犠牲になったみんなの苦しみを、ボクがお前に全部まとめて返したる!」
ダンスのリズムを保ったまま一瞬で詰め寄り、ウルスラは回し蹴りをお見舞いする。その様は、まるで常夜の国に昇る太陽だ。
アストラル子爵は腹部を蹴られ、そのまま斬撃波を受けて壁まで激突した。
「使い古された言葉やな……。でも、お前にはよくお似合いやで?」
ウルスラはそう言い捨てた。
大成功
🔵🔵🔵
カツミ・イセ(サポート)
「僕の神様は言ったよ。郷に入りては郷に従えと」
「僕に出来ることだからね」
神様に作られたミレナリィドール、勝ち気で大人びた僕娘。イメージは水。
口癖が「僕の神様は言ったよ」
『偽装皮膚』の影響で、球体関節が普通の関節に見えるよ。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用。加護で治るから、大怪我しようと厭わず積極的に行動するよ。
遠距離は『水流燕刃刀』を伸ばすよ。
近接戦では『偽装皮膚』を水のような刃にして、咄嗟の一撃を放つことがあるよ。このときは球体関節が見えるんだ。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしないよ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしないんだ。
あとはおまかせするから、よろしくね!
果無駅・駅長代理(サポート)
――僕は「はかなし駅」の駅長代理。助けが必要な時は呼んでほしい
いつでも力になるよ
呼子笛をひと鳴らし。喚び出すのは、果無駅を覆う霧――まるで白い闇のよう
これなら、敵の目を眩ませる事が出来る筈だ
具合はどうかな
帰り路を標す、カンテラの燈を掲げよう。――コレは、君の命を照らす燈
痛みも迷いも苦しみも、全部とかしてしまう灯りだよ
良かったら、無花果の実も食べるかい?勇気と力を与えてくれるから
荒事は得意じゃないけれど
いざとなったら幽霊列車の残骸を纏い、僕が君たちの盾になろう
自分を信じてまっすぐに進めば――きっと、正しい終点に辿り着ける
君の旅路が、素晴らしいものになる事を祈るよ
――アローン
「僕の神様は言ったよ。音楽は、自分のエゴを奏でるものではないと。」
壁に打ち付けられたアストラル子爵へ、カツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)が歩み寄る。
「ふむ……道案内の前に、仕事があるようだね。」
その後ろから現れたのは、|果無《はかなし》駅・駅長代理(アローン・f24903)。絵画に閉じ込められた人を元居た場所へ帰すべく、駆け付けてくれた。
「姑息な真似を……私の曲で踊り狂え!」
アストラル子爵は、足元に緋い靴を召喚する。【サイレントステップ・アーベント―緋靴の為の夜会―】、『永遠に踊り続けたい』という狂気を宿した、魔の緋き靴を履き、自身を操らせるユーベルコード。
「シャルッ! ウィー……ダンッ!」
「おっと、それは止めよう。――アローン。」
駅長代理は、幽霊列車の残骸を抱いて鳴く。すると残骸を纏うように合体し、3mのロボとなる。
駅長代理のユーベルコード【ソラユメ】の力だ。
「荒事は得意じゃないけれど……よっと。」
駅長代理はアストラル子爵の前に立ちはだかる。アストラル子爵はダンスに合わせて蹴りを入れるが、駅長代理はびくともしない。
「ガラクタがァ……! ですがァ……。」
アストラル子爵は竪琴に手をかけ、何かを演奏しようとする。
「僕の神様って、深海でも息継ぎいらなかったんだって。」
カツミがそう言った時、アストラル子爵の頭に水球が落ちる。言葉を出す間もなく、次の、また次の水球が降ってくる。やがて水球は、この部屋を埋め尽くした。
カツミの【水の権能、六『|深海《シンカイ》』】。戦場全体に600を超える水球を降らし、戦場を『深海』のように変えてしまう。
「がばっ!? がぼぼっ!!」
アストラル子爵は必死に竪琴を掻くが、深海において竪琴の音は響かない。
「おやおや……猟兵はこんなこともできるんだね。」
幽霊列車の残骸と合体した駅長代理は、深海をものともしない駆動力でアストラル子爵を追い詰める。
「がぼぁ!!」
アストラル子爵は数多の霊を召喚し、自分を守らせようとする。しかし、竪琴の響かない深海では、仮面の踊り子は動かない。
「あなたは深海だと生きていけないんだね。」
そう言って、カツミは〈水流燕刃刀〉を構える。アストラル子爵は近づかれまいと、額の紋章から棘鞭を放って牽制するも。
「甘いよ。」
蛇腹刀である〈水流燕刃刀〉を伸ばし、一の太刀で棘鞭をあしらう。そのまま1歩も動かずに、二の太刀がアストラル子爵を斬り裂いた。
「がぼぁ!!」
水球の水が引いた頃、召喚された霊は消え失せていた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
土御門・泰花(サポート)
※アドリブ・連携・苦戦描写・UC詠唱変更・その他歓迎
「あらあら……。大変な事態です。微力ながらお手伝い致します」
一人称:私
口調:基本的に敬語。柔和な印象を与える口ぶり。
表情:基本的に柔和な笑みを湛え、義憤もその下に隠す。
性格:普段はおっとりだが「陰陽師の家系の当主」という自覚があり、凛々しくみせる時も。
先ずは私や仲間へ【オーラ防御/結界術】展開、守りを。
【早業/軽業/地形の利用】で移動。
敵の攻撃は防御結界で弾き、物理攻撃は薙刀で【武器受け】し薙刀or式神の黒揚羽で【咄嗟の一撃/カウンター/2回攻撃】。
UCは戦況と効果次第で適切なものを使用。
可能な限り【早業】で敵のUC発動前に発動。
後はお任せ。
シェーラ・ミレディ(サポート)
※OK:シリアス
※NG:エロ、ネタ、コメディ、心情系
※傭兵的なスポット参戦
称号通り、僕の身体を維持するための金儲けと、弱者をいたぶる醜い行いが許せぬ義侠心が行動指針だ。
美しいものは愛でるべきだが、恋愛には結びつかないなぁ。
性格ブスは醜い。見るに堪えん。
複数の精霊銃をジャグリングのように駆使する、彩色銃技という技(UC)を使って、敵を攻撃しようか。
敵からの攻撃は基本的に回避する。が、護衛対象がいるならかばうのも検討しよう。
……嗚呼、僕を傷付けたなら、代償は高くつくぞ!
「ぐぅぅ……こん、な、はずでは……!」
猟兵達の猛攻により、アストラル子爵は酷く疲弊していた。あと一息だ。
「トドメはボクが頂こう。」
追い打ちをかけるのは、ミレナリィドールの少年、シェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)。
その銃口はアストラル子爵の額に浮かんだ紋章に向いていた。
「あらあら……。微力ながらお手伝い致します」
その声は、後方で待機していた土御門・泰花(風待月に芽吹いた菫は夜長月に咲く・f10833)だ。
「貴様らなどにィ……!」
アストラル子爵は竪琴を掻き、夢へと誘う音色を奏でた、はずだった。
「ふふ、お見通しですよ……♪」
泰花はアストラル子爵の攻撃を完全に見切り、音だけを通さない結界を何重にも張っていた。
泰花はのユーベルコード【|泰花流読心術《ヤスカリュウトクシンジュツ》】。まるで相手の思考や感情を読んでいる如くに、対象の攻撃を予想し、回避する。
「といっても、あなたの攻撃は単調すぎます。精進が足りませんね。」
その指摘に、シェーラはくすりと笑う。
「オブリビオンも精進すれば、もう少しマシになれたのか?……お前で試す気は微塵もないがな。」
そう言いながら、持っていた銃を中空に投げた。
「何をしてっ……」
「まず1発。」
シェーラの精霊銃が、弾を放ちアストラル子爵を貫く。その息をつく間もなく銃を投げ、さらなる精霊銃を取り出す。
「2発。3発。4発。―――24発。」
「がっぐっぎっ!―――ぐはっ!」
1発撃つごとに精霊銃を中空に投げ、まるでジャグリングのように銃を扱う。これがシェーラの『|彩色銃技《アトラクティブガンアーツ》』だ。
「回廊に捕らわれていたのは何人だったか? あぁ、まだ倍以上いたか。」
「きっ、貴様ァ……!」
結界により、それぞれの声は相手に届いていない。それでも、言葉が持つ感情は響き合っていた。
「じゃあ、一気にカウントしよう。」
シェーラは落ちてくる銃を掴む―――とした瞬間だった。
「がぁ!!」
アストラル子爵は額の紋章から、棘鞭を精霊銃に向かって放つ。
「ッ……。」
しかし、棘鞭は銃に触れることなく、薙刀に払われる。
「お見通しと、言ったはずですよ……♪」
泰花は〈巴形薙刀【菫】〉を下げ、シェーラの射線を確保する。
シェーラは既に、射撃の準備を終えていた。
「たったすけっ……」
アストラル子爵の命乞いは、結界に阻まれて聞こえなかった。
「これが全員分の弾丸だ!」
刹那、時が止まったようにさえ感じた。120分の1秒の間に、4丁の拳銃から弾丸を発射する【|彩色銃技《アトラクティブガンアーツ》・|一目鐘情《クイックドロウ》】。
断末魔を上げる時間すら与えずに、アストラル子爵は灰になって散った。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
―――こうして、月光城は解放され、捕らわれていた人々も帰るべき場所へと帰っていった。
月光城が開城されたことにより、これから調査の手も入っていくことになる。
しかし、ダークセイヴァーには謎が多い。
まだまだ救いを求める声もあるのだろう。
猟兵達は、きっとまたこの世界で戦うことになる。
だからこそ、今だけはその勝利を讃え、ひとときの眠りについてほしい。
独りよがりの演奏は終わったのだから。