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8thKING WAR①?~アイスエイジ・フォーミュラ

#デビルキングワールド #戦後 #7thKING決定戦 #西のラスボス『アイスエイジクイーン』 #アイスエイジクイーン・トリロジー #トンチキシナリオ #株式会社UAI #トリニティ・セレブリティ・パーティ #8thKING_WAR

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●アイスエイジクイーンの野望
「猟兵の皆さんの7thKING就任に」
「此度の動乱の終結に」

 グラス同士が軽くぶつかる、小気味良い音が響く。

 アイスエイジクイーンと南六条・ヴィクトリア三世(株式会社UAI最高経営責任者(現職)・f30664)は、この日2人でささやかなパーティを開いていた。7thKING WARの終戦記念と、猟兵達の7thKING就任決定を祝うという名目ではあるが、その実今後に向けた話し合いの場でもあった。

「まだ悪魔契約書はあちこちに散らばっておりますし、一部はすでに発動してしまっているものもありますわね。こちらでも可能な限り回収と破棄は行っておりますわ」
「まだ戦いは終わっていませんのねぇ。もちろん我が社としても協力は惜しみませんわ」
「お力添えありがたい限りですわ」

 これは既定事項の確認であった。ヴィクトリアもアイスエイジクイーンもすでにそれぞれ動いており、協力体制に変わりがないことを確かめるためのやり取りにすぎない。とは言え、ヴィクトリアは株式会社UAIを、アイスエイジクイーンは100人四天王を、それぞれ率いる組織のトップ。統率者同士の会談で互いに言質を取ることで、それぞれの組織の構成員に示しを付ける必要があったのだ。その意味では、2人は正しく最高責任者の責務を果たしていたといえよう。

 話題は7thKINGの扱いに移る。

「そういえば、7thKINGって任期とか決まっておりますの? ずーっと『猟兵という集団』がデビルキングに君臨し続けるわけにも参りませんでしょう?」
「ふむ……時が来れば8thKINGを決める戦いが始まりますわね。その際は候補に白羽の矢が飛んでいきますが……もちろん、資格を得ることが重要ですわね。実力と名声を兼ね備えた者こそが至尊の冠を戴く資格を得ることになりますわ」

 事実、アイスエイジクイーンは言動はともかくとして実力もカリスマ性も兼ね備えたラスボスである。順当に行けば8thKING候補にも彼女が選ばれる公算は非常に高い。だが、まだ見ぬ新たな候補が出現する可能性も無きにしも非ずであった。

「そのためにはわたくし、さらなる戦力向上に務めなければなりませんの」
「フムン」

 ヴィクトリアの目が光る。さながら商機を見つけた抜け目ない商人の眼光であった。

「そこで御社から戦力供給など……」
「合点承知ですわ!! 実は今、このようなものを考えておりますの」

 ヴィクトリアはハンドバッグからタブレット端末を取り出すと、アイスエイジクイーンに見せる。そこにあったのは、アイスエイジクイーンの戦力を一気に強化する案であった。

「……これは」
「我が社の全面バックアップを受けるということがどういうことか、おわかりになりまして?」

 そして2人は顔を見合わせ、哄笑する。

「ふっふっふ……」
「うふふふふふ……」

「「オォ~ッホッホッホッホッホッホッホ!!」」

 2人の馬鹿笑いが、この日、デビルキングワールドに響き渡った。

◆◆◆

 あくる日。

「さーてと回収回収……」

 とある街の路地裏では、悪魔契約書を回収して破り捨てるダークヒーローの悪魔、スーパーデビルガールこと五十公野・ヒロコの姿があった。

「ふぅ、それにしても短期間とは言え私と独占スポンサー契約を結ぶなんて物好きよねぇアイスエイジクイーンって。確かにこの前の戦争は激戦だったし、しばらく戦列を離れる人が出るのもわかるけどさ」

 一応、扱いは非常勤の100人四天王という形である。実はアイスエイジクイーン麾下の100人四天王も先の7thKING WARで独自にガチデビル勢力への対応を行っており、その際に多少なりとも戦傷を負って一時的に療養を余儀なくされた者もいた。言ってしまえば、ヒロコは傭兵的な立ち位置なのだ。

《お疲れさまですわヒロコさん! 首尾はどのような感じでして?》

 と、ヒロコが装着していたインカムににアイスエイジクイーンから通信が入る。

「上々です。今日だけで5枚処分できました!」
《流石はスーパーデビルガール、手際が良いですわね》

 ヒロコがこれまでの成果を報告すれば、アイスエイジクイーンは満足気な声をインカムのイヤホンから響かせる。

《さて、それでは一旦戻ってくださいます? 次のお仕事についてお話がありますわ》
「悪魔契約書とは別に?」
《えぇ。ちょっと試してほしいものがありますの》

 後に、スーパーデビルガールはこう語る。

「……安易に誘いに乗ったことをこれほど後悔したことはない」

 ……と。

●8thKING WAR(仮)勃発
「皆様!! 8thKING WARですわ!!」

 そしてグリモアベースでは、のっけからとんでもないことを口走るヴィクトリアの姿があった。集まった猟兵たちの中にはこの時点でこの後起きることに思考が及び、悲鳴を上げる者が続出する。踵を返して脱兎の如く逃げようとするものも何名かいた。

「おっと逃しませんわよ!」

 ヴィクトリアがぱちんと指を鳴らすとブリーフィングスペースの出口にシャッターが降り、逃げ遅れた猟兵たちがシャッターにびたーん、と激突しその身で大の字を描く。グリモアベースの神秘である。

「さぁそれではゲストにお越しいただきましょう!」

 もう高確率であいつしかいない、と集まった猟兵たちは全員目のハイライトを消す。次の瞬間スクリーンに映ったのは案の定の顔のどアップであった。

「お~っほっほっほっほっほっほ!! ごきげんよう皆様!! わたくしこそが此度の戦争のフォーミュラ、アイスエイジクイーンですわ!!」

 いきなりの天をも恐れぬフォーミュラ宣言に猟兵たちはズッコケた。

「8thKINGとなるためにはわたくしも実戦経験を積まねばなりません! よって7thKING WARを元にしたシチュエーションで猟兵の皆様に挑戦状を叩きつけることにしましたの! 故にわたくしはフォーミュラなのですわ!」

 もちろん、彼女はただノリでフォーミュラを名乗っているわけではない。なんと、彼女が使用している絶晶にはカスタマイズが施されていた。右手が赤、左手が青の巨腕。猟兵たちはその見覚えがありすぎるフォルムに口をポカーンと開ける。

「これこそがッ!! わたくしとヴィクトリアさん、そしてUAI社の経営顧問を務める電脳生命体の方と共に作り上げた《絶晶・トリニティセレブリティカスタム》ですわッ!!」

 マジモンのフォーミュラの力を得たのかコイツ、と猟兵たちは戦慄する。馬鹿と冗談、ここに極まれリ。社長、女王、大統領の悪夢のトロイカ体制が顕現した瞬間であった。

「ちなみに量産型も用意しましたわ。テストパイロットも確保しましたの」
「何よこの不格好な外装ー!?」

 通信に別の声が入る。なんとそこにはスーパーデビルガールことヒロコが小型の絶晶トリ(略)に乗せられている姿があった。滅茶苦茶嫌そうな顔をしている。

「機動性と装甲は一級品ですのよ! 何しろ我が社の総力を注ぎ込みましたから!」
「これつけて戦えっての!?」

 スーパーデビルガール、完全にもらい事故である。猟兵たちは哀れなヒーローに深く同情した。

「さぁ、本当の最終決戦の幕開けですわ!!」
「いざ尋常に勝負ですわよ!!」

 猟兵たちは「ノルマンディー」「ミッドウェー」の扇子を掲げるヴィクトリアとクイーンの姿を死んだ目で見つめながらポータルが開くのを待つしか無かった……。


バートレット
 どうも、バートレットです。

 待たせたな(いい声)。
 アイスエイジクイーン・トリロジー・シークエル、ここに開幕です。

 第1章では2人の高飛車レディの暴走に巻き込まれたスーパーデビルガールことヒロコさんとの戦いです。集団敵のフラグメントですが、戦うのはヒロコさんただ一人です。改造された絶晶の量産モデルを装着しているため、パワーとスピード、タフネスが向上しています。ただし滅茶苦茶嫌そうにしているので絶晶さえ壊せば降参して道を譲ります。

 第2章では同じく絶晶カスタムモデルを駆るアイスエイジクイーンとの本当の最終決戦です。召喚する絶滅悪魔軍ですが、こちらは断章にて詳細を説明します。アイスエイジクイーン本体はボクシングスタイルで仕掛けてきます。ユーベルコードに加えて、強烈なパンチが飛んできますので上手く対処しましょう。

 OP公開後、即座にプレイング募集を開始します。第2章に関しては断章執筆後のプレイング募集となります。プレイング募集状況はタグをご確認ください。また、その他諸注意につきましてはMSページをご一読頂けますと幸いです。

 それでは、皆様のアツいプレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『ダークヒーロー悪魔・スーパーデビルガール』

POW   :    私の拳は岩をも砕く!デビルジャスティスパンチ!
単純で重い【鍛錬によって鍛え上げられた拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ヒーローと言えばフォームチェンジよね!
戦闘力が増加する【格闘に優れたコンバットフォーム】、飛翔力が増加する【機動戦に優れたスカイハイフォーム】、驚かせ力が増加する【隠密に優れたスニーキングフォーム】のいずれかに変身する。
WIZ   :    皆の応援があれば、私はもっと戦えるの!
戦闘力のない【デビルキングワールドの一般市民の野次馬】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【一般市民からの熱い声援とか野次とか応援歌】によって武器や防具がパワーアップする。

イラスト:塒ひぷの

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エメラ・アーヴェスピア
これも仕事これも仕事…言ってしまえば性能試験…よね?
ま、まぁそれなら…まだマシ…なのかしら?
巻き込まれた方は…うん…

あぁ…貴方も巻き込まれた側なのね…
「陸戦型高機動魔導蒸気騎乗鎧」に【騎乗】、ローラー【ダッシュ】でスピードを生かし
「武装群」より様々な重火器を転送しては【砲撃】を繰り返し、隙をついて接近、『貫くは我が撃杭』で貫くわ
あ、勿論全部狙いは絶晶よ、手早くかたして終わりにしましょう

…地味に似ている兵器なのよね…私の「騎乗鎧」と絶晶…
前回の絶滅悪魔軍といい、微妙に私の兵器にも参考になりそうなのがアレよね…

※アドリブ・絡み歓迎


地籠・陵也
【アドリブ連携歓迎】
ついに恐れていたトロイカ体制が実現してしまったか……
まあそん、うん、ヒロコさん本当にお疲れ様だな……やっと菓子折り合わせで挨拶に行けると思ったら。
【幸運】にもデビキンでも人気スイーツの「あくまかろん」夏限定フレーバーを買うことができたので、終わったらこれ食べて元気出してくれ。

【氷結耐性】があるから寒さはどうとでもなる。
基本は防戦主体で【結界術】【オーラ防御】を【高速詠唱】で展開。
同時に【指定UC】を【多重詠唱】、タイミングを見て攻撃を受けた後の【カウンター】として遅延発動させて【捕縛】。
【部位破壊】の要領でバールのようなものに【浄化】と【破魔】の魔力を込めて絶晶を砕こう。



●受難は続く
「これも仕事これも仕事これも仕事……!」

 ポータルを死んだ目で潜るエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)。自分に必死にこれは仕事と言い聞かせるあたり、かなり追い込まれている。

「ついに恐れていたトロイカ体制が実現してしまったか……」

 同様に目のハイライトを消す地籠・陵也(心壊無穢の白き竜・f27047)もこの世の終わりのような表情であった。何を隠そう、この2人は幾度となくアイスエイジクイーンとグリモア猟兵が共謀して仕掛ける大暴走に付き合わされ続けてきたのである。いい加減終止符を打ちたいところだというのが本音であった。

「言ってしまえば性能試験……よね、新兵器の」
「まぁ、そうだな……俺たちは完全にモルモット役になってしまったわけだが」
「そんなの……金庫破りの時から変わらないでしょ」
「言うな……」

 2人して特大の影を背負いながら戦場へと赴けば、同様に特大の影を背負った悪魔ヒーローが絶晶トリ(略)の量産型を装着した状態で待ち構えている。

「あー……来ちゃったかぁ……」
「あぁ……貴方も巻き込まれた側なのね……」
「まあその、うん、ヒロコさん本当にお疲れ様だな……やっと菓子折り合わせで挨拶に行けると思ったらこれだよ……」

 3人で盛大なため息。ともあれ、今は戦わねばならぬ。

「幸運にもデビキンでも人気スイーツの『あくまかろん』夏限定フレーバーを買うことができたので、終わったらこれ食べて元気出してくれ……」
「わざわざありがとうね……後で頂くわ……」

 ご挨拶の菓子折りが陵也から渡され、ヒロコはそれをありがたく受け取る。戦闘に巻き込まれるとマズイから、と一旦安全な場所に菓子折りを置いて、戦闘が始まった。

「手早くかたして終わりにしましょう」

 エメラが乗るのは「陸戦型高機動魔導蒸気騎乗鎧」。脚部にローラーダッシュ機構がついており、高速で地面を滑るように移動可能だ。キャバリアよりは小型だが、武装は魔導蒸気兵器用武装群より逐次転送して攻撃するため火力は出る。

「攻撃はこっちで引き受ける!」

 結界術とオーラによる防壁を多段階展開する陵也は防戦と足止めを担当。さらに防壁には仕掛けを仕込む。

「とにかく近寄って一撃を浴びせるわよ……!」

 ヒロコは陵也の防御陣を突破すべく絶晶の赤の拳を叩きつけようとする。単純で重い一撃が防壁を砕かんとしたその時、陵也の仕掛けが発動。魔法陣が光り、光の鎖が絶晶を捉えた。

「しまっ……トラップ!?」
「今だ、エメラ!」
「火力を集中して接近するわよ!」

 実弾兵装の雨あられが途端にヒロコ目掛けて襲いかかる。

「しまっ……!」

 とっさに絶晶の腕をクロスして防御。着弾の衝撃が絶晶を揺らし、爆煙と流れ弾の土煙が辺りを覆う。煙が晴れたその時、目と鼻の先にはエメラと陵也が渾身の一撃を浴びせようとしていた。

「一気に砕くわよ!」
「あぁ、思いっきり行くぞ!」

 絶晶に突き刺さるパイルバンカーと、バールのようなもの。氷が派手に砕ける音がした。

 エメラは一撃を浴びせる刹那、絶晶を改めて見ると、複雑そうに首を傾げる。

(……地味に似ている兵器なのよね……私の「騎乗鎧」と絶晶……。前回の絶滅悪魔軍といい、微妙に私の兵器にも参考になりそうなのがアレよね……)

 後で手土産にアイスエイジクイーンとグリモア猟兵から設計図のひとつやふたつふんだくってやろうか、と何となく思うエメラ。こんなトンチキな戦いに巻き込んできた以上、報酬に追加要求してもバチは当たらないだろう、きっと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エドゥアルト・ルーデル
まあ拙者はこの通り最強なので首謀者全員返り討ちでござるからどうでもよいが…

ようは絶晶にSSWとアポヘルの機械を組み込んだだけでござるな、なら【クイックハック】でイチコロでござる
開始直後にしれっとハック、後はパンチされないように手榴弾でありったけ煙幕張って目くらましして逃げますぞ
ハック&サヨナラでござる

動けば動くほど中の回路がオーバーロードするぞ!デュフフ電力監視装置も遮断装置もハックして切ってるに決まってるじゃん
熱が絶晶を溶かし、次に配線を焼損させ、そして行きつく先は爆発!五十公野氏は犠牲になったのだ…

この程度のハッキングでやられるなんてそんなんじゃ甘いよ
作りが甘いんじゃないの作りがー


ダーティ・ゲイズコレクター
量産型絶晶…完成していたんですか!?
量産していることも初耳でしたが知ったかぶりしてみました!

はじめまして!
私はダーティ!ダーティ・ゲイズコレクター!
凶悪で極悪で劣悪で最悪な魔王ダーティとは私のことです!
御一人で向かってこられるなら魔王として礼儀を尽くさなければなりません!

(相手の視線を{ゲイズ・パワー}に変換すると鎧のように身に纏うとUC【至悪!罪業集塊理裂刃】を発動し1本のオーラの刃を形成する)

『オーラ防御』とUCによる攻防一体のこの姿!
その量産型絶晶とどちらが上でしょう!?
このまま真正面から殴り合って確かめましょう!
準備は良いですか!?私はOKです!いくぞぉぉ!


テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可

な…なんだかかわいそうですね…
可能であれば搭乗者じゃなくて絶晶を破壊することだけを優先的にしましょう…

氷には氷で対抗!【全てを凍てつかせる小さな妖精】さんを召喚!
絶晶以上の冷気で再起不能にさせてやりましょう!
まあ…もし勝負がつかない場合は最終手段としてヒロコさんには悪いですが、搭乗者を凍らせて無力化させましょうか…


アルテミシア・アガメムノン
あらあらヒロコさん、大変ですわねえ。
転職をお考えでしたら我が国は好待遇で迎え入れますわよ?
ほほほ、まあそれはそれとして面白いイベントではあります。
わたくしも参加致しましょう!

敵SPDUC、どのフォームも優れたものですがどれを選んでも関係ありません!
と『黄金の暴嵐』を発動。
戦場全体に神雷と暴風を吹き荒ばせて痛打を与えましょう。
しかる後に行動不能になっている間に万物を切り裂く『クロノスの大鎌』を顕現。ヒロコさんが装着している絶晶をスパッと斬り裂いて壊してしまいましょう。

お疲れ様です。仕事は果たされた。誰も文句は言えないと思いますわよ?



●温度差による破砕
「あらあらヒロコさん、大変ですわねえ」
「あ……お久しぶりです女帝様」

 魔王国女帝、アルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)は7thKING WAR以来の対面となるヒロコに声をかける。

「転職をお考えでしたら我が国は好待遇で迎え入れますわよ?」
「あはは……まぁ、フリーランスの身なのでそのへんは大丈夫ですよ」

 一方、視線誘導の悪魔であるダーティ・ゲイズコレクター(Look at me・f31927)はヒロコが載せられている絶晶を見てお馴染みの名乗りを上げるよりも先に驚愕していた。

「量産型絶晶……完成していたんですか!? いや量産していることも初耳でしたが!!」
「あー、でもこれ要は絶晶にSSWとアポヘルの機械を組み込んだだけでござるな?」

 ふーむ、と顎に手を当てて考え込むエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)。次の瞬間、エドゥアルトはニヤリと笑みを浮かべた。

「なら対処法は無くはないでござるなぁ。ちょうどよくカルデラ氏がいるし」
「へ? わたし?」

 唐突に自分の名前が出てきて驚くテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)。ヒロコの状況を見てなんだかかわいそうだと思いながら出撃したところをエドゥアルトに捕捉された格好になる。

「確かカルデラ氏、氷系のユーベルコード使えるでござるな? 妖精さん呼び出して凍らせるやつ」
「えぇ……絶晶にどこまで通用するかわかりませんけど」
「いやいや、ちょっと考えがあるんでござるよ。ここは一丁ご協力頼みますぞ」
「ひとまず私はこの絶晶から解放されるなら何でも良いわよ……」

 げんなりしながら呟くヒロコ。そんなヒロコに向けてエドゥアルトは任せろとばかりに親指を立ててみせた。

「では……参りましょうか! 改めて自己紹介を! 私はダーティ! ダーティ・ゲイズコレクター! 凶悪で極悪で劣悪で最悪な魔王ダーティとは私のことです!」

 名乗りを上げれば、ヒロコの視線は必然的にダーティの方に誘導される。これこそがダーティの狙いだ。自身に向けられた視線をゲイズ・パワーに変換することで彼女は魔王としての力を振るうことが可能となる。ゲイズ・パワーを鎧の形で具現化して身にまとい、さらにはユーベルコード「至悪!罪業集塊理裂刃」のオーラ刃を形成、刀のように構える。

「オーラ防御とユーベルコードによる攻防一体のこの姿! その量産型絶晶とどちらが上でしょう!?」
「真正面からのぶつかり合いってわけね! 面白い、受けて立つわよ!」

 絶晶に登場したまま巨腕を振るい迎撃するヒロコ。刃と巨腕がぶつかり合い、派手に火花が散る。

「援護しますわ」

 アルテミシアが戦場全体に神雷と暴風を吹き荒ばせるユーベルコード「黄金の暴嵐」を放ちダーティを援護。ターゲットをヒロコに絞っての攻撃にヒロコは歯を食いしばって耐える。

「あら、意外ですわね。スカイハイフォームで逃れるかと思いましたのに」
「絶晶のせいですよ……大ぶりだから機動力が殺されるし、隠密にも不向きなんです。フォームチェンジしようにもコンバットフォーム以外まともに戦闘にならないんですよこれ……」

 げんなりしながら放たれるヒロコの暴露に、猟兵たちは思わず遠い目になった。

「……やっぱ作りが甘いんじゃないの作りが。そんな欠陥兵器とっととぶっ壊すに限りますな。カルデラ氏、おっぱじめますぞ!」
「は、はい! 妖精さん、よろしく!」

 エドゥアルトの合図と共に、テフラは妖精をけしかけた。触れるだけで瞬く間に万物を凍らせる妖精が絶晶に取り付く。

「でも絶晶、元々氷の塊ですよね?」
「温度を下げるのが肝心なんでござるよぉ。よーしいい感じに表面温度が下がってきたところで……遠隔ハック発動!」

 エドゥアルトの一手はハッキングであった。内部の電装系にアクセスし、回線のショートを引き起こす。自らは捕捉されないように、またダーティへヒロコの視線を誘導させるために煙幕を張って隠れている。

「動けば動くほど温度が急上昇! 冷やされた後で電気回路が急激に発熱すれば……当然こうなるわけでござる!」

 絶晶の表面にヒビが入る。テフラが温度低下を行った後にエドゥアルトが回路をショートさせることで発熱させれば、どんな物体でも急激な熱膨張からは逃れられない。そして、熱膨張が急激に行われれば、如何に堅牢な装甲も容易く破損させることが可能となるのだ。

「後はお任せください。クロノスの大鎌でスパッと行きましょう」
「ふむ、ここを狙えば良いんですね?」

 アルテミシアがクロノスの大鎌を顕現、ダーティと共に装甲に生じた亀裂目掛けて斬撃を与える。

 絶晶は大きく損傷した一方で、ヒロコは絶晶の拘束が多少緩むのを感じた。もう少しでこの外装を引き剥がせると、ヒロコの表情も心なしか明るいものになりつつあったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

タウ・エコー
次期デビルキング候補と目される程のラスボス、是非挑戦してみたいと思って来たのですが
…これは、想定外でした

量産型なのに一人だけって、他に人員は確保できなかったんですか?
…とりあえず、新開発の絶晶については性能を確認しておきたいですね
ヒロコさんには申し訳ないですけど何発か撃ち込んでみて、通常出力のレーザーに対する防御力や回避運動時の機動特性を見極めます
次は『雪雫翔華』を発動し全力で、絶晶の破壊を試みるつもりです

攻撃時の機動も見ておきたいので、ヒロコさんにも本気で向かってきてほしいですね
テストパイロットは花形、ここで実力を示せれば引く手数多、高額報酬の仕事が選び放題、出世間違いなし、と唆してみます


巨海・蔵人
アドリブ連携歓迎

◼️心情
本当のとか言われて本当に最後になるのってあんまり無いよね?

兎に角噂のヒロコさん、会うのはじめましてだし、ヒーローと言うことは。

◼️名乗り、大事!
戦闘力はミジンコ、手札はファジーな愉快なバイオモンスターの蔵人君だよ!(頭にパンダ師父ドローン乗せて決めポーズ)
お気に入りとイイネも宜しくね!

今回は仕事を選べなかった可哀想なスーパーデビルガールを解放してみるよ!

オビブリオンでもマシンでもないから安心して?かき氷パーティーはじめるよー(赤橙黄緑青藍紫のパンダドローンが鉋を手に…)
あ、避けちゃう?七色ではあるけど七体斗は言ってないんだよね?(赤緑黄白黒紫唐草模様パンダはじめ順次追加


アシズ・アナトテ
ほう、8thKING WARか。7thKINGを巡る戦いの後始末も終わらぬ内に忙しなきことだ……ああ、実戦経験か。
確かにアイスエイジクイーンはそれが足りぬな。配下の四天王も100人いても共闘できぬしなあ……それでは我も協力することとしよう。
最初は……一人か。何やら嫌そうだが。
まあ、こちらも我が眷属の訓練がてら相手をしてもらおうか。

『魔皇眷属』で何かコズミックホラー的なSAN値直撃の眷属をわらわら召喚。ヒロコに襲い掛かりましょう。訓練的な意味合いで連携攻撃を仕掛けます。
アシズは暫くそれを観戦して最後は絶晶を砕くべく触手をしならせます。


カシム・ディーン
機神搭乗
…ええと、なんですこれ?(取り合えずキャバリア搭乗
「どうやら練習試合だね☆寧ろ実戦経験を積んでの自己強化が目的じゃないかな?」
つかなんでこんなのに巻き込まれてるんだ僕ら!?
取り合えずクィーンとヴィクトリアは分からせるぞっ!
「いいんだね…?♥(じゅるり)」

【情報収集・視力・戦闘知識】
ヒロコさんの装着している武装の性能を細かく分析
取り合えず状況には同情しますのでその鉄くず壊したら降参してくださいね?
【念動力・空中戦・弾幕】
飛び回りながら念動光弾を乱射して蹂躙しつつ動きを止め
【属性攻撃・二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
UC発動
各属性強化
連続攻撃で蹂躙しつつ金目の物が容赦なく強奪!!



●訓練のテーマは「リアリズム」
「ええと……なんですこれ?」

 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は困惑していた。常日頃から愛機のメルシーことメルクリウスの言動には困惑させられていたが、今回の事態に関してはそれを超えているような気がした。

「どうやら練習試合だねぇ。寧ろ実戦経験を積んでの自己強化が目的じゃないかな?」

 メルシーはそう分析する。

「だからって8thKING WARをぶち上げてフォーミュラ宣言はやり過ぎだと思うんだが」
「7thKINGを巡る戦いの後始末も終わらぬ内に忙しなきことだ……」

 隣で触手を2本伸ばして腕組のようなポーズを取りながら同意するのはアシズ・アナトテ(魔皇・f34872)。別の触手を上下していることからどうやら頷いているらしい。

「実戦経験か。確かにアイスエイジクイーンはそれが足りぬな。配下の四天王も100人いても共闘できぬしなあ……」
「しかし、次期デビルキング候補と目される程のラスボス、是非挑戦してみたいと思って来たのですが……これは、想定外でした」

 タウ・エコー(CODE:Echo・f36550)はアシズの隣で目を丸くしている。とは言え、絶晶の量産型についてその性能に興味はある。お手並み拝見、とばかりにPKLP-X01 キャンドルスティックを構えた。

「本当のとか言われて本当に最後になるのってあんまり無いよね……?」

 巨海・蔵人(おおきなおおきなうたうたい・f25425)は首を傾げるが、それはそれ。相手がヒーローならば名乗りは大事だ。

「戦闘力はミジンコ、手札はファジーな愉快なバイオモンスターの蔵人君だよ! お気に入りとイイネも宜しくね!」

 頭に載せたのはパンダ仙人が映し出されたドローン。これで絶晶を料理しようというのである。具体的にはかき氷。

「まずは防御力を確認……少し削ってみます」

 タウが戦闘力を確認するようにキャンドルスティックを通常出力で斉射。ヒロコはとっさに防御態勢を取り、これを守る。

「効果確認。光学兵器での加熱はそこそこ有効ですか」
「スラスターで動かしている分、技量が問われますね……」
「正直私にとっては扱いづらいことこの上ないんだけど」

 タウとカシムが効果を分析する中、ヒロコはぼやきながら反撃に移る。しかしそこに待ったをかけるのがアシズだ。

「相手が1人ならば物量で圧させていただこう。ちょうど我が眷属の訓練にもなる」

 見る人が見ればSAN値直葬なコズミックホラーの化け物が次々と現れ、ヒロコの絶晶目掛けて殺到する。これぞアシズの魔皇の眷属。連携攻撃を繰り出しながら絶晶を確実に追い込んでいく。

「っ、また嫌らしい位置に布陣を……!」

 ヒロコはパンチを繰り出して眷属に対抗しようとするがあまり手応えがない。何しろ数が多すぎる。

「念動光弾で位置は固めました! タイミングを合わせて一気に行きましょう!」
「了解です! 増幅回路、起動!」

 タウとカシムの連携攻撃が次々と襲いかかる。絶晶に振り回されている状態のヒロコはついていくのがやっとで、強烈なキャンドルスティックの射撃とヴァルギリオスの力を使った複合属性の斬撃をなすすべなく受ける。

「もっと本気でかかってきてください! テストパイロットは花形、ここで実力を示せれば引く手数多、高額報酬の仕事が選び放題、出世間違いなしですよ!」
「生憎私には不向きっぽいんだけどねテストパイロット!」

 じりじりと追い込まれていくヒロコ、猟兵達の飽和攻撃が確実に効いているようだ。さらにそこへ殺到するのは……様々な色の無数のパンダ。

「七色ではあるけど七体とは言ってないんだよねぇ。かき氷パーティ始めるよー」

 削られた絶晶の装甲を手早く料理してかき氷にしてしまうパンダ仙人たち。時折それらを食べながら戦闘は続く。

「つかなんでこんなのに巻き込まれてるんだ僕ら!? 取り合えずクィーンとヴィクトリアは分からせるぞっ!」
「いいんだね……?」

 カシムは今回の首謀者は確実にシメる、と決意する。その言葉にメルシーはクックッと笑って見せるが、ヒロコはうーむと首を傾げた。

「……大丈夫かなぁ。アレ、確実に一筋縄じゃいかないと思うのよねぇ」

 実のところ、ヒロコにもクイーンとグリモア猟兵の考えが全て把握できているわけではない。おそらく、まだとんでもない奥の手を隠し持っているだろう……そんな予感がしてならないのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎

最後のガラスをぶち破ってエントリー!
そう、ワタシデース!
デビキンの悪魔に大統領魂を付属させるとは、見事な発想デスネー!
しかし、ワタシも負けてはいられマセーン!
ここが我輩たちの関ヶ原デース!

強化されたヒロコ殿は油断ならぬ強敵!
本人を狙うより、強化パーツの絶晶を狙うのが良さそうデース!
パンチをファルシオンで受け流して懐まで距離を詰めて、UCを起動!
すなわち万能鍋による殴打……その量産型絶晶を、美味しいクッキーに食材化して差し上げマース!
味付けはヒロコ殿のお好みでOK!

いわゆる食べられる鎧になった訳デスガ、これでは戦闘継続は困難デショー。
ごゆっくりティータイムしてくだサーイ!


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【WIZ】
※アドリブ他歓迎
※愛機搭乗

あーあ、案の定トロイカ体制成立か…
今虚無い声だろうなあ、アタシ
で、予想通りヒロコさんも…少し堪えてね

この状況でも声援で強化?
中々エグいねえ、プレジデントの影響?
でも機序が分かれば手はあるさ♪

オペ114番【フォルト・ドロッパー】開始
『情報虚数隔絶域』で群衆ごと応援を排除

残党がエール出そうとしても唐突な無重力と
法則により行動の速度・成功率低下♪
※他猟兵は行動許可

当然絶晶略もマトモに動けないから今の内に
【ウィステリア】で撹乱しつつ【ソスピタ】で隠れて死角へ

後は【O・アイズ】を通して増幅した【H・ビーク】を連射っ
急所は《瞬間思考力》を併せた生体電脳の分析で割り出すよ


サーマ・マルヴァス
なんとまあ…西のラスボスは凄まじいですね。
寧ろあの濃さがあってこそ部下達も従うのでしょうけども。
ともあれ西までカオス化は頂けません。
最終決戦というのならば此方の勝ちという結末を与えに参りましょうか。

まずはえーと…被害者さん?
音響弾を放ち距離を取りつつ牽制し出方を伺いましょうか。
纏っているのは絶晶、氷か水晶かそれ以外かは分かりませんが、無機物っぽいですね。
というわけでトランペット構えUC発動、ヒロコさんの纏う絶晶全体を取り込むよう範囲絞り魔力を乗せた勇壮な真理の旋律を奏でましょう!
野次馬の声もかき消す程に激しく、その量産型絶晶に強烈に響かせるように。
…まだ戦われます?

※アドリブ絡みカオス等お任せ


尾守・夜野
アドリブ連携歓迎

「…いくら破壊が好きな俺様といえどそれは同情する」

それはそれとして壊していい・むしろ本人的にも多分壊されたい物があるなら喜んで壊すけど

力負け・技量負け?んなもん関係ねぇな!
一で駄目なら十、それで駄目なら百、千
重ねて殴る
初っ端からフルスロットルじゃねぇ理由?
だってこれ実践内における耐久テストだろ?

なお、実際には俺様の拳と根性の耐久テストになってる模様
生身っていっていいか知らんが生身だしな

黒纏の方から溜め込まれた分の血回収しながらやっちゃいるが
後でどっかで回収せんと本体の俺様どっかで野垂れ死にすんじゃね?
…まぁ細かい事考えるの俺様の役目じゃねぇし殴るに戻る

…売ってたりしねぇかな



●レスキュー完了
「あーあ、案の定トロイカ体制成立か……」

 この事態は予期していたがついに来たか、とリーゼロッテ・ローデンヴァルト(|KKS《かわいくかしこくセクシー》なリリー先生・f30386)は天を仰ぐ。何を隠そう、リーゼロッテも7thKING WARではアイスエイジクイーンの大暴走に付き合わされた身である。

「……いくら破壊が好きな俺様といえど流石に同情する」

 尾守・夜野(|墓守《うせものさがし》・f05352)、今回表出しているのは破壊衝動のままに行動する人格であったが、流石の彼もここまでのトンチキ事態にはため息が出るばかり。

「うっわ……夜野さんですらこの反応だよ……」
「まぁなぁ……リリー先生も匙を剛速球で投げたいってツラしてるぜ」
「うん、多分プロ野球選手くらいの速度は出るんじゃないかな」

 半笑いの状態で2人してデビルキングワールドの空を見つめる。魔界らしく黒雲が立ち込めているがまさしく今現在この2人の精神状態も暗雲が立ち込めている状態だ。

「なんとまあ……西のラスボスは凄まじいですね。寧ろあの濃さがあってこそ部下達も従うのでしょうけども」

 デビルキングワールド出身の猟兵、サーマ・マルヴァス(華やかな獅子王・f37974)もうーむと難しい顔をしている。東がカオスなのはまぁ理解できる。スーパーカオスドラゴンという名を体で表す御仁だ。しかし西までカオスになることはないだろうに、と胸中には複雑な思いが去来していた。

「Oh……皆さんなんというか難しい顔してマース……いや当然デスネー」

 バルタン・ノーヴェ(雇われバトルサイボーグメイド・f30809)もしみじみと頷いた。しかし実のところ、馬鹿馬鹿しいようで厄介ではある。何しろ──。

「デビキンの悪魔に大統領魂を付属させる点については、見事な発想と言わざるを得ませんネー」
「しかも装着しているのが元々パワー自慢のヒロコさん。デストロイキングボスとまではいかないまでも、拳の破壊力はかなりありそうだよね」

 バルタンの言葉を聞いて、ふむ、と戦力の見積を取り始めるリーゼロッテ。一方のヒロコは確かにその通りなんですが、と頷きつつ、

「問題はパワー特化な点なんですよ……さっきもちらっと言いましたけど、スカイハイフォームになったところで機動性は絶晶依存だから意味がなく、スニーキングフォームになっても図体がでかいからこっちも意味がないと来たもんで」

 おやおや、とサーマは目を丸くする。

「つまりフォームチェンジがコンバットフォーム以外死んでいると。……相性最悪というわけですか」

 とは言え、パワーはそれなり以上の脅威だ。4人は慎重に対応に当たる。

「まずは音響弾で確認を」

 サーマが放った音響弾は、ダメージこそないものの音の反響を利用して絶晶の状況をサーマの耳に届ける。音を司る魔王であるが故に、音の反響で物質の構成や状況を分析することが可能なのだ。

「ふむ……ここまでの戦闘のダメージでいくつか弱点箇所がありますね。そこを重点的に狙ってください。組成からは無機物であることがわかりますね。金属と氷ですから」
「なるほどねぇ。さて……この状況下でも声援で強化されるっぽいけど……」

 ヒロコは声援を受けることで自身の能力を強化することが可能だ。それは絶晶を身にまとっている状態でも変わらないことがリーゼロッテの分析から判明する。しかし、周囲に群衆がいない状況だ。

「声援を出す人がどこかにいるはずだけど……」
「オ~ッホッホッホッホ! もちろんわたくし自らがスーパーデビルガールを応援させていただきますわ!」

 唐突に出現するアイスエイジクイーン。その手には「日本一」と書かれた上に日の丸がペイントされている扇子が握られている。

「さぁわたくしがついてますわよスーパーデビルガール! そーれ三三七拍子! はいっ!」

 三三七拍子のホイッスルを吹きながら扇子を広げて応援団の如き舞を披露するアイスエイジクイーン。ヒロコは明らかに嫌そうな顔をしているが、リーゼロッテは愛機のコンソール上に表示された絶晶のスペックデータがぐんぐん向上しているのを見て目を丸くする。

「げ、あれ絶晶側に有効!? 中々エグいわこれ、プレジデントの影響?」
「おいおいそれならなおさら早いところぶっ壊さねーとマズイだろ!」

 夜野も焦りの表情を見せて前へ出る。しかしそこへ待ったをかけるのがリーゼロッテとサーマ。

「いや、その前に強化を無効にする手段を講じます!」
「そうだね、でないとこっちもただじゃ済まないよ。オペ114番【フォルト・ドロッパー】開始、『情報虚数隔絶域』でアイスエイジクイーンをこの場から排除!」
「レゾナンスワールド起動、あの三三七拍子のホイッスルをかき消す音量で勇壮な真理の旋律を奏でましょう!」

 なんでですのー!? という声を残してアイスエイジクイーンが領域外に吹き飛ばされ、絶晶の周辺の空間が無重力化する。さらにサーマのトランペットの勇壮な音色が絶晶を包み込み、共振現象によって強度が失われつつあった。

「ナイスアシスト! ここが我輩たちの関ヶ原デース! 夜野殿!」
「おっしゃあ!」

 防盾ビット「ウィステリア」を展開して守りを固めつつステルスユニット「ソスピタ」によって身を隠し、弱点箇所の捕捉を続けるリーゼロッテと入れ替わるように、バルタンと夜野が前に出る。

「無重力だと流石にパンチに体重が乗らない……!」
「お陰でかるーく受け流せマース! ではお覚悟!」
「安心しろ、そのデカブツだけぶっ壊してやんよ! そんぐらいの加減はできらぁ!」

 無重力下のために体重が乗らない拳の一撃をバルタンが愛刀ファルシオンで受け流す一方で、夜野はある程度手加減しつつ拳を固めて絶晶を壊しにかかる。夜野としては己の拳と根性の耐久テストのつもりであったため、一発で壊れなければ十発の拳を叩き込むつもりだった。事前に分析されていた組成が弱い部分や、損傷している部分を重点的に殴り、絶晶を容赦なく削っていく。

「ついでに料理もしちゃいマース」

 バルタンが取り出したのは万能鍋。これで殴った物体はたちどころに食品へと早変わりしてしまうのだ。氷の結晶が飛び散る中、バルタンの力によってクッキーに変わった絶晶の破片が搭乗しているヒロコ目掛けて飛んでくる。食べ物を粗末にする訳にはいかない、とヒロコはクッキーとなった絶晶の破片を次々とキャッチした。

「ふぅ……こんなもんか。後半は完全にクッキー殴ってたな」
「味付けはお好みでどうぞデース。ごゆっくりティータイムしてくだサーイ」
「……やっと解放されたぁ」

 腕いっぱいのクッキーを抱えた状態でヒロコは安堵のため息をつく。とにかく糖分が欲しい、とヒロコは絶晶だったクッキーをつまむと口の中に放り込むのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『西のラスボス『アイスエイジクイーン』解』

POW   :    氷河期召喚術『ジュデッカ』
レベル×1体の【絶滅悪魔軍】を召喚する。[絶滅悪魔軍]は【氷】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD   :    氷河期魔法『アイスエイジ』
戦場全体に【悪魔も凍てつく氷河期の寒波と吹雪】を発生させる。敵にはダメージを、味方には【量産型「絶晶」の装着】による攻撃力と防御力の強化を与える。
WIZ   :    合体氷河期魔法『ディノホロボシータ』
自身と仲間達の【放つ、氷属性の攻撃魔法】が合体する。[放つ、氷属性の攻撃魔法]の大きさは合体数×1倍となり、全員の合計レベルに応じた強化を得る。

イラスト:屮方

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●出撃、アイスエイジ・フォーミュラ
「オ~ッホッホッホッホッホ! いよいよ最終決戦の時ですわ!!」

 アイスエイジクイーンの高笑いが戦場に響き渡る。隔離された領域から復帰したクイーンは絶晶・トリニティセレブリティカスタムに乗り込み猟兵たちと相対する。赤と青の拳を打ち付け、ボクシングスタイルで臨戦態勢だ。

「では我が新たなる眷属をご紹介しましょう! カモン、無人型絶晶・トリニティセレブリティカスタム!!」

 アイスエイジクイーンが指を鳴らすと、一糸乱れぬ動きで現れたのは先程までヒロコが載せられていた量産型の絶晶トリ(略)であった。しかし、そこには乗り手がいない。つまるところ、AIが操縦しているのだ。

「戦闘データには大統領のそれを反映! 即ち大統領魂を宿した絶晶なのですわ!」

 一糸乱れぬ動きで拳を振るう無人型の絶晶。さらにアイスエイジクイーンが指を鳴らせば、この無人型絶晶トリ(略)に増加装甲のような形で旧絶晶のパーツが装着される。

「防御力はさらに倍! パワーアシストにより攻撃力も向上! 囲まれれば即座にお顔の形が変わりましてよ!」

 アイスエイジクイーンいわく、文明を滅ぼした存在であるからこそ、絶滅悪魔軍の名に相応しいのだという。たしかに、アイスエイジクイーンに力を貸しているのは牙を抜かれた電脳再現体ではあるがその実、本来のプレジデントはフィールド・オブ・ナイン。文明を滅ぼして永遠なるアメリカを作り上げようとした存在だ。

「さぁアラスカの大地を踏みしめいざ進撃ですわ! このわたくしと無人型絶晶トリニティセレブリティカスタムが皆様をボッコボコにして差し上げますわよー!」

 あぁ、凄まじきかなトロイカ体制。今ここに、一歩間違えばタコ殴りの憂き目に遭う壮絶なバトルが始まろうとしていた。
カシム・ディーン
「ご主人サマ!大統領だよ!大統領軍団だよ!もうこれはあれの出番だね☆」
うっがああああ!!

【戦闘知識・情報収集・視力】
クィーンと絶晶カスタムの陣形と性能についてヒロコ戦も参考に解析
【属性攻撃・迷彩】
光属性を機体に付与
光学迷彩で隠れながら距離を取り

よぅクィーン…そんなに進撃ごっこがしてーなら
付き合ってやるよ!
「全て駆逐してやるだぞ☆」
UC発動
主と本体は竜眼号搭乗
「「ひゃっはー☆」」

10師団
主の護衛
残り
【空中戦・集団戦術・念動力・弾幕】
空中を飛び回りながら念動光弾乱射による絨毯爆撃!
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
そして此方から囲い込んで鎌剣で切り刻みながら部位強奪!
クィーンにも群がり蹂躙!!


ダーティ・ゲイズコレクター
無人型絶晶・トリニティセレブリティカスタムin大統領魂の集団とは
とんでもないものを用意しましたね!
ならば私はこれを使って囲まれないようにします!
(UC【毒悪!潜侵魂穢刃宮】発動)
{ダーティアイ}で透明な迷宮の壁の位置を『情報収集』して
『トンネル堀り』と『地形破壊』で地中を掘り進むことで
敵に対して迷宮の構造を隠したまま敵に接近することができます!
そして敵の足元から『怪力』で敵を地中に引きずり込み
身動き取れなくなったところを『衝撃波』を纏ったパンチで各個撃破していきます!
どれだけ沢山の大統領魂を用意しようと私の7thKING魂を倒すことなどできないってところを見せつけてやります!


サーマ・マルヴァス
…凄まじい事になってません?(頭抱えつつ)
これも|カオス《トンチキ》の力…なのでしょうか。
量産型に負けてしまうのは魔王の名折れですし、勝たねば。
…ところでアラスカってこの世界に…いえ何でもありません。

基本支援中心に立ち回る。
数で擦り潰されぬように注意しつつクイーン自身を狙いましょう。
寒波には氷結耐性と寒冷適応で耐えつつ吹雪の視界の悪さを利用し隠れながら接近。
位置はあの笑い声が凄く分かり易いですし…聞こえるならつまりこちらの演奏も届く距離という事。
近づかれる前にUCで甘き幻想への演奏聞かせ眠りに誘います。
寒さは眠気も誘発するもの…適当なタイミングで起こしますけどもね。

※アドリブ絡みカオス等お任せ



●睡魔と迷宮、そして大物量作戦
「無人型絶晶・トリニティセレブリティカスタムin大統領魂の集団とはとんでもないものを用意しましたね!」
「これも|カオス《トンチキ》の力……なのでしょうか」

 無数に登場した無人型の絶晶たちに戦慄するダーティとサーマ。とは言え、2人共デビルキングワールドでは魔王を務める身。量産型ごときに負けるのは己のプライドが許さないのだ。

「ダーティさん、陽動をお願いできますか。その間に私はクイーンを叩きます」
「お任せを! 陽動と撹乱はこのダーティ・ゲイズコレクターの得意技ですから!」

 策は決まり、今ここに決戦の幕が上がる。

「さぁ、まずは囲まれないようにしませんと! 現世に蔓延りし見えざる穢れよ! その身に触れし魂に刃を刻め!」

 ダーティが発動したのはユーベルコード「毒悪!潜侵魂穢刃宮|《センシンコンアイジングウ》」。触ると矢印の形をしたオーラが浮き出る透明な迷宮を空間の中に作り出す大技だ。そのまま自らは地中へと潜り、サーマを呼び寄せる。

「こちらへ! クイーンへの直通通路を用意します!」
「ありがたい」

 サーマは地中に潜り込んだ。一方、量産型の絶晶たちは迷宮の突破に躍起になっている。ダーティとサーマが地中にいるため、迷宮の構造は不明。その間にダーティは地中を掘り進み、クイーンの位置までの直通通路を完成させる。

「では、私はこのまま量産型絶晶を叩きます! ご武運を!」
「ありがとうございます。そちらも幸運を」

 ダーティが作った通路をサーマが駆け抜けていく。クイーンの位置へと近づくに連れて徐々に気温が下がっていくのを感じ始めていた。

「流石は氷のラスボス……おそらく地上は吹雪ですね」

 地上に出た後も吹雪に紛れて進むしか無い、と考える。極寒の環境でも耐え抜くだけの寒中耐性を持っているサーマだが、どう攻めたものかと思案していた。

 一方、ダーティは見事に陽動役を果たしている。

「これで……10機目ッ!!」

 ダーティアイの透視能力で地上にいる無人型絶晶を捕捉、単独行動を取っている敵を狙って地中へと引きずり込み衝撃波を纏った拳を叩き込んで各個撃破する。アイスエイジクイーン陣営は迷宮の構造を未だ把握できぬまま、いたずらに損耗のみを増やすばかりであった。

「どれだけ沢山の大統領魂を用意しようと私の7thKING魂を倒すことなどできないってところを見せつけてやります! ……む?」

 ふと、ダーティの目は上空の気配を捉える。迷宮に向かって大量に降下してくる大軍勢──猟兵側の1人が常識はずれの物量作戦を仕掛けたのだ。

「また派手な増援を持ってきましたね……!」

 無人型絶晶の残骸を放り捨てながら、ダーティはニヤリと笑ってみせた。

 ◆◆◆

「ご主人サマ!大統領だよ!大統領軍団だよ!もうこれはあれの出番だね☆」
「うっがああああ!!」

 その数分前。カシムはメルシーからの提案に頭を抱えてのたうち回っていた。

「またかよ!! お前そのカオスにカオスぶっこんでしっちゃかめっちゃかにする悪癖どうにかしろよ!!」

 カシム魂の叫び。脳裏に浮かぶのはアポカリプスヘルの戦争でロンメル戦の際にやらかしたトラウマだ。またメルシーは奇祭を挙行しようとしている。そう、悪夢の対軍撃滅機構『|戦争と死の神《メルシー春の幼女祭り》』、カシムのSAN値に対するベンチマークテスト。1280師団、人数にして2560万人の幼女が押し寄せて暴虐の限りを尽くす狂気の物量作戦だ。

「ええいこうなりゃヤケだ……!」
「何をするのか知りませんがノコノコと現れましたわね! 火力を集中なさい!」

 量産型絶晶が空をゆくカシムたちに向かって冷気を浴びせていく。カシムは即座に光学迷彩を起動し身を隠して撹乱を始める。

(ヒロコさんとの戦いで絶晶に空戦能力が無いことは把握済み……加えてボクシングスタイルが主体のため遠距離攻撃能力はそこまで高くない……つまり距離を取りつつ一気に本丸に向かうのが有効か。そして飽和攻撃には弱い。……幼女祭りが有効なのか、うわぁ認めたくない)

 カシムは己が導き出した結論にがっくりと項垂れた。しかし認めざるをえない。カシムは身を隠した状態でクイーンの真上の空域へと向かう。

 一方、サーマも接近に成功していた。

「おーっほっほっほっほ! 隠れてないで出てくるんですわよ!」
(笑い声が聞こえる……吹雪で視界は悪いのに位置が完全に丸わかりですね……)

 アイスエイジクイーンの高笑いが聞こえる位置ということは、こちらが出した音もクイーンには届くということ。そしてクイーンはこちらを把握できていない。チャンスだ。

「寒さは眠りを誘発するもの。誰も妨げることのない――安息の世界へ、どうぞ」

 音色を奏でる。ユーベルコード「|安息への誘い《レーヴ》」の魔力を帯びた旋律が周囲の空間を満たし始めた。唐突にクイーンは自らに襲いかかった強烈な睡眠欲に困惑する。

「な、なんですの……なんだか、眠く……!」

 その様子を目ざとく確認したカシムはこのタイミングだ、と判断。メルシーにゴーサインを出す。

「……よし、やってくれ」
「ヒャッハー☆」

 帝竜大戦艦『竜眼号』を呼び出して移乗。ついに狂気の物量作戦が幕を上げた。たちまちメルシーが2560万人の幼女となり、うち256万人を残して空挺降下を開始する。本日の天気は幼女ところにより吹雪とばかりに、戦場に幼女の集中豪雨が襲い来る。

「んな……!?」
「……ほ?」

 サーマは上空で起きた異変を見上げて口をあんぐりと開けた。同時に身の危険を覚えて地下トンネルに潜る。巻き込まれるのはゴメンだ。一方クイーンは逃げ遅れた。眠気のせいだ。結果としてHALO降下に成功した幼女メルシーによる一斉飽和攻撃にさらされる。

「な、な、な、なんですのー!?」

 哀れクイーン、絶晶ごと大量の幼女に持ち上げられてクラウドサーフ。そのまま迷宮の中心へと引っ立てられ、無人型絶晶諸共ボコボコにされていく。

「よぅクイーン……そんなに進撃ごっこがしてーなら付き合ってやるよ。ただし地ならしするのはこっちだからな。全て駆逐してやる」

 カシムは眼下の大騒ぎを見て壮絶な笑みを浮かべていた。カオスにはカオスで、トンチキにはトンチキで対抗してくれよう、と半ば投げやりな気分であったという。

 決戦の狼煙にしてはあまりに派手すぎる幕開けとなった緒戦。ここからクイーンは猟兵達の怒りと呆れの鉄槌に容赦なく曝されることになるのだ──。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

タウ・エコー
無人型、こんなものまで開発されていたんですね
…ヒロコさんの犠牲を無駄にしないためにも、止めてみせます

見た目はともかく、殴打も氷河期魔法も受ける訳にはいかない脅威です
『雪雫翔華』を発動、決してボクシングの間合いには近付かず、魔法を警戒しつつ射撃に徹しましょう
量産型に増加装甲とAI操縦となると、機動性に何らかの問題を抱えていそうな気がしますね
動きを止めず飛び回り無人型の機動パターンを観察、隙を逃さず一点に集中して射撃、破壊します

…このまま絶晶の開発が進んだら、非常に危険なのでは?
アイスエイジクイーンさんとは全力で撃ち合って、決して増産や改良なんて考えない方向に、満足いただける決着を目指したいです


巨海・蔵人
アドリブ連携歓迎
◼️心情
僕の方のプレジデントとも協議の結果は一致してる。
見つかったらやられる、逆転にはUCのカオスエネルギーで対抗するしかないからね、時間を、稼ぐよ

◼️説明!
プレジデントは【まう】を操作、ドローンからの情報もして合わせて行動予測して貰う、同じ自分だから精度は高い筈。
僕はスマートスピーカーのフリでUC発動までの時間を稼ぐ、
外装はお天気お兄さんセットでドローンをいれたデコイも沢山。
僕は他のと同じサイズの球体スピーカー外装に形態変化でみっちりつまって何とかする、因みにUAI社歌を流したりするよ

◼️星条旗
の歌と共に発動、ボクシングミュージカルに順次巻き込んでいくね、主演はプレジデント!


プリ・ミョート
こいつ……懲りねえなあ! 見かけたからついつい一発思い知らせてやるべと思って来たけど、悪化してねえ? これ、悪化……ワルければいいか。くっ、なんてワルだべ!

とはいえ相手さんはAIか。なら《ブギブギワールドワイドアワード》をお見舞いしてやんべ。説明しよう。こいつはな……四天王しぐさを強要するもんだべ! おらっ、AIども渾身の氷河期しぐさを見せてみるべ。

へっへっへ、猟兵の皆さん、そろそろおらもやっちまっていいかな。おめーらなんか片手で十分だべ。デビルガトリングのトリガーは片手で弾けるからに、ひひ!


テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可

次は無人機!?単体で相手をするのは面倒くさいのです…
とはいえ、この場を切り抜けてクイーンを相手にする手段はかなり限られてきます…ので自らを犠牲にして、他の猟兵さん達に後を託す形で量産型の絶晶トリ(略)の動きを完全に止めてしまいましょう!

猟兵さん達が行動する前に【対生物固化蝋液津波】を発動!ドロドロの蝋津波によって量産型の絶晶トリ(略)を塗り固めて動きを封じてしまいましょう!
…もちろん自分も巻き込まれるのは覚悟の上です!


エメラ・アーヴェスピア
…既に量産済み…先程の彼女の意味は…?
…考えない方が良いのかしら

プレジテント本人とは戦った事が無いのよね…ドクターオロチが憑装した方とはあるのだけれど
……考えてみれば、今回は相手に合わせる必要、無いわよね…?
…全て破壊しなさい、『|打ち砕くは我が破摧の巨人《ゴーレム・タイプブロウラー》』
仕方ないから物理的な殴り合いには付き合ってあげるわ
その質量差で大雑把に叩き潰しなさい…!

※アドリブ・絡み歓迎


アルテミシア・アガメムノン
大統領魂ですか。プレジデントの技術は模倣できたとしても魂まで再現できるとは思えませんわね……とは言え出し惜しみして勝てる状況でもありません。最終決戦、行きますわよ!

『氷獄の魔帝』を発現。無限の魔力で強さマシマシの真の姿に。
背中の十二枚の『アルテミシアの翼』から一発一発が極限まで圧縮された超魔力の羽弾の弾幕を放って『ディノホロボシータ』を相殺しましょう。
その上でやはり、アイスエイジクイーンさんが接近戦を望んでいるのですから応えるのが魔王です。
高速飛翔で接近。迎撃を瞬間思考力×見切りで反応してカウンターです。万物を切り裂く『クロノスの大鎌』を振るってズンバラリンと行きましょう!


エドゥアルト・ルーデル
本人はともかく他はただの量産型とか芸がないでござるな

前章で対策は既に完成しているッ!
全身を【ドット絵】に変換、さらにドットを全部透過率100%に設定!これで見つかることはないでござるな
適当な量産トなんたらに近づいて機械部分から潜り込み内部機器を|ハッキング《のっとり》でござるよ!AI?そんなもん知らんでござるよ適当に書き換えればいいだろ?
書き換えたら脱出でござるよ!こいつはもう拙者の味方だ、大統領がぶん殴ってみせらぁ!
書き換えたやつが暴れてる間に別の機体も書き換えちゃおうねぇ

つけた機能が逆用される気持ちはどうだ?感想を述べよ
どさくさに紛れてセレブカスタムも潜り込んで内部破壊しちゃおうねェ…


アシズ・アナトテ
かつての強敵の複製軍団か。お約束と言えばお約束か。
痛みを知らぬ無人機に魂を宿すとはよく言ったものだが……
遠慮なくやれるという意味では良い相手とも言えるな。

『魔皇降臨』を発動。巨大化、触手マシマシ、攻撃反射or吸収の鬼畜クソゲーラスボスモードに。
無人型軍団と真っ向からぶつかって攻撃を反射したり吸収したり、触手で薙ぎ払ったり。
そうしながらUCのクールタイムがあける度に『魔皇降臨』を重ねがね。
(質量のみの)バイバインって感じでどんどん巨大化していきましょう。
最終的には山のように大きくなってめちゃくちゃある触手で大怪獣vs機械軍団を演じます。そこまでいけばアイスエイジクイーンはついでで……


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【WIZ】
※アドリブ他歓迎
※愛機搭乗

…トンチキに慌てなければイケる

確かにウリの要素は特級品
でもジェイミィさんが監修なら
「万全です」とは言わない筈

ヒロコさんのを補助席の【レディ・ギガ】が解析
『機械相応のセキュリティ』が手薄過ぎだよ
機械化した割には索敵周りも弱い

勘の効くトロイカ勢本体ならまだしもねえ(クス)

◆行動
【ソスピタ】で隠遁後《瞬間思考力》で生体電脳全開
【アジュール】と【ライト・D】も併用して
【T・アルファ】による《データ攻撃》用
攻性マルウェアを【クレイエラ】から量産型に635基射出

《構造破壊》属性で魔法防御を削り《情報鹵獲》属性でハック
合体魔法減衰後は火器類で牽制し奪取量産型達でフルボッコ



●食い止めろ、アイスエイジクイーン
「……既に量産済み……先程の彼女の意味は……?」
「大方無人型が先に出来てたってことじゃないかなぁ。ヒロコさんは有人前提仕様にするためのテスト」

 エメラがあまりのことに目眩を起こすのを、リーゼロッテが後ろから支えながらぼんやりと自分の考えを口にする。

「順序逆じゃないですかね普通。というかクイーンで有人化は出来てるのに無人化して量産した後もう一度有人前提の量産計画立てるってもうめちゃくちゃじゃないですか」
「それは……あのトンチキ社長とトンチキクイーンのことだから仕方がないとしか。だって2人共その場のノリと思いつきで行動しているフシがあるし。深く考えたら負けじゃないかなぁ」

 タウの指摘には蔵人が身も蓋もない意見で応える。その言葉に全員がげんなりとした表情を浮かべた。

「また面倒なことを……」
「こいつ……懲りねぇべなぁ。一発思い知らせてやるべと思って来たけど、悪化してねえ? これ、悪化……ワルければいいか。くっ、なんてワルだべ!」

 テフラは思わず天を仰いで嘆息する。プリはデビルキングワールドの価値観的には問題ないその行いには感心しつつも、それはそれとしてどうにか処さねばならぬと腕組をした。

「本人はともかく他はただの量産型とか芸がないでござるなぁ。余程自信があるようでござるが結局のところ再生怪人ではござらんか」
「かつての強敵の複製軍団、お約束と言えばお約束だがそういうのは速攻でケリがつくというのもお約束と言えばお約束だからな」
「えぇ、プレジデントの技術は模倣できたとしても魂まで再現できるとは思えませんわね」

 エドゥアルト、アシズ、アルテミシアも各々の見解を口にする。とは言え、数は多い。油断は禁物だ。

「ウリになってる要素は特級品、それは認めるさ。でもね……もしもあのメカにアタシが知ってる優秀な技師が関わっているんなら、もっと設計は考えられているはず。何しろあの人、滅多なことで『万全』って言葉使わないからね」

 愛機ナインス・ラインに乗り込みながら、リーゼロッテは脳裏に一人のウォーマシンの姿を思い浮かべていた。今回の量産計画にもしも彼が絡んでいたなら苦戦は必至だが、おそらくそれは無いだろうという確信がリーゼロッテにはあった。

「よし、僕の方のプレジデントとも協議の結果は一致してる。見つかったらやられる、逆転にはUCのカオスエネルギーで対抗するしかないからね、時間を稼ぐよ」
「お手伝いします! この場を切り抜けてクイーンを相手にする手段はかなり限られてきますから!」

 まず仕掛けたのは蔵人とテフラだ。蔵人は自らをサポートする電脳知性体であるプレジデント複製体に分析を担当させ、行動予測を逐次この場の全員に共有。さらに大量のデコイを展開して陽動をかける。一方のテフラは「|対生物固化蝋液津波《ペイント・ザ・ワックス》」を発動。巨大蝋燭を召喚して自ら諸共周囲にいる絶晶量産型を蝋の津波の中に飲み込んでいった。

「これで少しでも数を減らせば……!」
「む、左翼の一部が崩壊しましたわね……!」

 これを受けたアイスエイジクイーン、陣形の再編を指示。だが、これこそが好機だった。

「仕掛けるべ!『ブギブギワールドワイドアワード』、スタート!」
「いいねプリさん、手伝うよ! ミュージックスタート!」

 蔵人が流すBGMに合わせてプリが周囲一帯を善意に満ちた悪魔犇めくデビルファンタジー世界に変えてしまったのである。

「説明しよう。こいつはな……四天王しぐさを強要するもんだべ! おらっ、AIども! 渾身の氷河期しぐさを見せてみるべ!」

 無人の量産型絶晶に発声機能はない。身振り手振りや手話、セリフが書かれたフキダシ型のプラカードで必死に四天王仕草を取らざるを得なかった。

『ここは俺一人で十分』
『固められた連中は我ら四天王の中でも最弱』
『奴らを責めることはできまい 先行するように持ちかけたのは俺たちだ』
『ウーッ、ハーッ』

「むぅ、なかなかの四天王仕草……一人四天王ではなく七英雄が混じっていたような気がするのは気のせいとすんべ!」
「当然ですわ! 何しろこの絶晶トリ(略)無人量産型は我が100人四天王に欠員が出た際の代理としても機能しておりますのよ! 四天王仕草もこなしますわ、必要と在らば!」
「……このまま絶晶の開発が進んだら、非常に危険なのでは?」

 アイスエイジクイーンの言葉に、タウは背筋に冷たいものが走るのを覚えた。絶晶のこれ以上の開発は食い止めないとマズイのかもしれない。

「一気にケリをつけますわよ! ディノホロボシータ発動準備!」

 アイスエイジクイーンが氷河期魔法のディノホロボシータを発動すべく、全量産型絶晶へ発動準備の号令をかけた。これを見たアルテミシアとアシズは即座に反応する。

「させません! 『|氷獄の魔帝《サタン》』──!」
「あぁ、遠慮なく行かせてもらおう! 終焉である……!」

 アルテミシアとアシズの姿が変わる。アルテミシアは12枚の翼を背中に背負った真の姿と鳴り、アシズも身の丈5m以上の戦闘形態となる。高い密度に圧縮された魔力の弾幕がアルテミシアから放たれ、アシズも触手でディノホロボシータの魔力の奔流を受け止める構えを取った。果たして、膨大な魔力の奔流がアイスエイジクイーン陣営から放たれる。これを抑え込むアルテミシアとアシズ。アシズはさらに巨大化を繰り返しながら前進し、アルテミシアもディノホロボシータを押し返していく。

「よし、ここだ! 黒髭氏!」
「おうよリリー先生!」

 助手席のレディ・ギガの解析結果と蔵人側のプレジデントからの情報をもとに、リーゼロッテは攻性マルウェアを次々と量産型絶晶に向けて放つ。一方でエドゥアルトは自らを透過率100%のドット絵姿として透明化、ディノホロボシータ発動中で身動きの取れない量産型のうち1機に潜入して内部データを改竄、制御を奪い取った。

「念の為聞くけど……そのプログラム、電子署名は」
「あぁ、製作者に『あのウォーマシン』の名前は無かったですぞ! 機械方面のセキュリティはガバガバでござる!」
「機械化した割には索敵周りも弱い……勘の効くトロイカ勢本体ならまだしもねえ」

 やれやれ、とリーゼロッテは肩をすくめた。

「よぉし大統領がぶん殴ってみせらァ!! こいつぁもう拙者の味方でござる!」

 エドゥアルトは潜入とハッキングを繰り返して次々と量産型絶晶を味方につけていく。アイスエイジクイーンの陣形はボロボロだ。

「無人機の起動パターン、受け取りました。蔵人さんのプレジデントとハッカーの皆様に感謝を」

 タウは得られたデータをもとに偏差射撃を繰り返す。量産型絶晶たちはバイタルパートを撃ち抜かれて撃破。飛び回りながら的確に量産型絶晶の数を減らしていった。

 さらに地上ではエドゥアルトが味方につけた量産型絶晶を率いて逆侵攻、アルテミシアとアシズがそれぞれの力を結集して中央突破を図り道を作り出す。

「リリー先生! 一部の量産型の制御、預けるでござるよ!」
「サンキュ黒髭氏。こっちも一部のコントロール奪取に成功したところさ。データリンクとイこうか」
「ハッカー2人を敵に回したのが運の尽きですわね! さぁ、わたくしと深刻なキャラ被りを起こしているあのクイーンと社長の野望を打ち砕きますわよ!」

 エドゥアルトとリーゼロッテの連携の裏で、レディ・ギガは鼻息荒く宣言した。その言葉にリーゼロッテは曖昧な笑みを浮かべる。

「あー……やっぱり気にしてたんだ?」
「トーゼンですわよ!!」

 レディ・ギガの熱意が通じたのかは不明だが、ともかく戦線は猟兵たちが一気に押し込みにかかっていた。そこへダメ押しとばかりに、エメラが魔導蒸気巨人兵を投下する。

「全て破壊しなさい、『|打ち砕くは我が破摧の巨人《ゴーレム・タイプブロウラー》』……! 仕方ないから物理的な殴り合いには付き合ってあげるわ!」
「いいでしょう、相手になりますわ!」

 クイーンの眼前へと躍り出る魔導蒸気巨人兵。クイーンは絶晶の拳を固めて殴りかかるが、巨人兵はこれを腕をクロスさせて防ぐ。さらに畳み掛けていくクイーンは細かなジャブを繰り返すも、エメラの巨人兵は見事な対応速度でこれを捌き切ってみせた。

 そこへ現れるのはエドゥアルト、リーゼロッテとレディ・ギガが率いる無人量産型絶晶集団と、プリ、そしてクロノスの大鎌を構えたアルテミシア。

「つけた機能が逆利用されて今どんな気持ち? ねぇ今どんな気持ち?」
「ここで会ったが100年目ェ!! 決着をつけますわよクイーン!!」
「こら興奮して身を乗り出すな前見えないでしょうが!!」
「へっへっへ、猟兵の皆さん、そろそろおらもやっちまっていいかな。ここまで来れば片手で十分だべ。デビルガトリングのトリガーは片手で弾けるからに、ひひ!」
「接近戦を望むのならば応えるのが魔王の嗜み……お覚悟を、アイスエイジクイーンさん!」

 クイーンの絶晶をエドゥアルトとリーゼロッテがハッキングしてアクチュエータの制御プログラムにシステム障害を起こす。

「しまっ……動きが!」
「そーら蜂の巣だべ!」

 次いで火を吹くのはプリのガトリング。絶え間なく吐き出される弾丸が容赦なく絶晶の装甲が揺らしていく。

「今です、エメラさん!」
「OK! 叩き込むわよ必殺の一撃!」

 巨人兵の拳とクロノスの大鎌が閃き、装甲を大きく損傷したアイスエイジクイーンの絶晶は激しく吹き飛ばされて大きく背後へと吹き飛ばされていく。

「決して増産や改良なんて考えない方向に、満足いただける決着を目指したいですね……」
「全くです……」

 その様子を見ながら、タウとテフラは呟く。これで本当に終わってくれると良いのだが、という懸念がタウの中にはまだあった。しかし、ここまで総力を費やしてアイスエイジクイーンの戦略を打ち破ったのだ。それにまだ、3人の猟兵が控えているのだから。アイスエイジクイーンを今度こそ止める力を持つ猟兵たちが。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

尾守・夜野
「Ah?大統領のAIぃ?」
いや戦闘データだったか?
あいつ確か、自分が不利になる行動みてぇなのあったと思ったんだが
「俺様達に対して自分が不利に立てると思うなよ」
錆鉄呼び出して乗る
「この錆鉄相手に不利だと思う行動してみやがれ!!!」
速度は出ない、当たれば錆びさせられるが決定打はない、歩くだけで壊れる
何なら歩かなくても壊れるこいつに不利に立てる行動してみろってんだ
まぁ元から壊滅的に差があるからUC使わないってのも手だよな
「だからどうした」
雑魚には雑魚なりの戦い方ってのがあんだよ
どれをどれだけ切り捨てようと一点だけ強化を重ねりゃそれなりの力にゃなんのさ
「新しい技術を取り入れる前に古いの振り返ったほうがいいんでねぇの?
…にしてもやっぱお前糞だわ」
うん終わった瞬間崩れた足にそう零す

※旧型だがロマン武器はロマン武器
何を積んでいても自由
お任せします
機械だけ狙うぞ


バルタン・ノーヴェ
POW アドリブ連携歓迎!

フッ……アイスエイジクイーン殿がヴィクトリア殿とプレジデントの力を結集させるというのなら!
ワタシはスーパーカオスドラゴン殿との絆を力を披露しマショー!
代行、東西分け目の桶狭間(関ヶ原)!
カオスメモリ、ロゴスイグニッション!

混沌魔法カオスヘッダー!
同一体の分身を生み出し、無人型絶晶大統領と絶晶ボクシングIAQ殿、双方に相対しマース!
現れたワタシが再びカオスヘッダーを行使していくことで、ドンドン増えマース! これで数の不利を補わせていただきマショー!
(※仕様上、一体でも撃破されたら全滅するのでグループ行動をさせてます)

そして、こればかりではありマセンヨ!
変身する度に行使できる混沌魔法が増えて行く、まさにカオス!
第二形態、マッドカオスフレイム!
属性を変える混沌の炎が凍てつく寒波を温めて、仲間の猟兵たちの肉体を癒しマース!
もちろん、絶晶に対するファイアダメージも与えられマース!

これが、ワタシたち7th KING『イェーガー』と東のラスボスSCD殿の友情パワーであります!


地籠・陵也
【アドリブ連携歓迎】
あっこれオーバーロードしてでも止めないとヤバい奴だ(確信)
即オーバーロード!!最早言うことはねえ!
うん、色々な意味で言うことねえんだよな!!
流石に真の姿になった俺でもどう言えばいいかわかんねえぜ!!
大統領魂を宿した絶晶っていうパワーワードは正直流石に聞きたくなかったなー!!!
いや別にヤケ起こしてるワケじゃねえんだけど。

顔どころか大地がひしゃげる一撃は流石に喰らいたくねえな!
【高速詠唱】【多重詠唱】、【結界術】【オーラ防御】【指定UC】即時展開!
【破魔】の属性を絡めて絶晶の影響を少しでも弱らせれないか試してみるぜ。
あと『穢れを清める白き竜性』を使って、仲間たちから「アイスエイジクイーンにフルボッコにされて負けてしまう」という"不運"を生み出す"穢れ"を【浄化】しとこう。
そしたら最悪何があってもどうにかなるだろ!(希望的観測)
ヤバいと思ったら仲間には俺の後ろに隠れてもらって俺が【かばう】し、【継戦能力】と【氷結耐性】には自信があっからな。
どうとでもしてみせらァ!



●本当の幕引きを
「あっこれオーバーロードしてでも止めないとヤバい奴だ」

 陵也は目の前でわらわらと群がる大統領の思考パターン入り量産型絶晶トリ(略)の暴威を見て確信に満ちた思考に至る。あんなの放置していたら絶対に碌なことにならない。なんとしてでも食い止めねば。

「同感だ陵也、ありゃちとマズい。人格入ってねぇだけマシだが戦闘データ入りと来ればもうトンチキの嵐は確定だぜ」
「右に同じデース! デビキンがアメリカナイズされるのはノーサンキュー!」

 夜野とバルタンも頷く。そして3人はそれぞれ宣言する。限界突破を。

「「「オーバーロード!!」」」

 次の瞬間、3つのことが同時に起きた。まずは夜野のキャバリア、錆鉄が出現。夜野は即座に飛び乗る。一方バルタンは緑色に光る電子端末を首筋に差し込んだ。

「カオスメモリ、ロゴスイグニッション! 代行、東西分け目の関ヶ原──!」

 バルタンが発動したのは混沌魔術。そう、西のラスボスに対抗できる東のラスボスの力を投入したのである。

 一方陵也は白竜の翼と鱗をその身に出現させる。生来の快活で強気な性格も取り戻し、臨戦態勢を取った。とは言え──。

「最早言うことはねえ! うん、色々な意味で言うことねえんだよな!! 流石に真の姿になった俺でもどう言えばいいかわかんねえぜ!! ……大統領魂を宿した絶晶っていうパワーワードは正直流石に聞きたくなかったなー!!!」

 陵也のポジティブさをもってしてもこの訳の分からない状況は処置なしといった具合である。

「あいつ確か、自分が不利になる行動みてぇなのあったと思ったんだが」
「つまり過度に追い込むのはNGってことか……え、速攻で片付けるしかなくね?」
「いや、その点は問題ないであります。何しろ我が方には夜野殿がいマース!」

 陵也の疑問に、バルタンが胸を張る。夜野はその言葉に頷いた。

「あぁ、何しろこちとら錆鉄を運用してんだ!」

 錆鉄。それは夜野が運用するキャバリアだ。四足歩行形態と人型形態を使い分ける変形機構は有しているものの、基本的にはその名の通り錆びた装甲に覆われた機体。夜野本人をして「扱いづらい」と言わしめる代物だ。機体表面の呪詛は接触した相手に錆を移すという恐ろしいものだが、それ以外のスペックは機動兵器として最低限成立するに留まっている。この機体がある限り、有利になることはないと夜野は豪語してみせた。

「要するにこっちはハンディキャップを持ってるも同然。あいつらよりも圧倒的優位に立つことはねぇ。ジリ貧同士の根比べに持ち込みゃいいってわけだ」
「なるほど、それなら相応の戦い方をすりゃいいってことか。バルタン、手伝ってくれ」
「お任せデース!」

 陵也とバルタンはそれぞれ、白竜と混沌竜の力を行使する。カオスヘッダーの力でバルタンは増殖。これによって混沌魔法のレベルを向上、行使可能な混沌魔法のバリエーションも増えていく。混沌魔法マッドカオスフレイムによって錆鉄のダメージを回復。一方の陵也の穢れを清める白き竜性が「物量で圧倒される」という不運を打ち消す。バルタンのカオスヘッダーによる増殖体は物量こそ多いもののどれか1体でも倒れれば全てが吹き飛ぶデメリットつきであり、これを陵也がカバーする形だ。もちろん、錆鉄のハンディキャップも打ち消す。この下準備により条件は五分。

「どれだけ攻め立てようが、俺がいる限り何一つ通ると思わねえこったな! ダメ押しのユーベルコードもおまけでつけてやる!」

 さらに味方を癒やす浄化の光と敵に降り注ぐ破魔の吹雪を同時に展開する陵也のユーベルコード、「【昇華】其は正邪を見極めし天秤なり」が発動。即ち。

「千日手に持ち込もうということですの!?」
「雑魚には雑魚なりの戦い方ってのがあんだよ。持久戦に持ち込みゃ徐々にこっちが有利になっていく。勝ちすぎない程度にな」
「これが、ワタシたち7th KING『イェーガー』と東のラスボスSCD殿の友情パワーであります!」
「一点突破を図ろうとしてもどうとでもしてみせらァ! 最悪俺が前に出て守ればいい! さぁ、時間はたっぷりあるんだ、白黒つけようじゃねぇか!」

 そこからの戦いは、はっきり言って「死闘」であった。数的有利を「不運を食らう」という形で強引に打ち消されたばかりか、逆に苦戦しようにも向こうもハンディキャップを負っている始末。結果としてじりじりと、すり潰されて行くように1体また1体と倒れていく量産型絶晶。錆鉄の呪詛が時間をかけて効果を発揮し、関節部から動かなくなっていったのだ。

「新しい技術を取り入れる前に古いの振り返ったほうがいいんでねぇの? 錆に強いステンレス鋼使うとかさ」
「言えてるな。絶晶って要は氷だろ? そこに金属を合わせるとなると腐食対策してないとこうなるのは見えてるからな。流し台にも食器にも使われてるのは伊達じゃねぇってことだ」
「氷も結局は水の固体でありますからなぁ。溶けないようにしてるとは言え万が一ということもありマース」
「ぐぬぬ……!」

 じわりじわりと本丸へ迫りくる錆鉄の呪詛の気配に、アイスエイジクイーンは思わず歯ぎしりをしてみせた。まさか、一度も優位に立てずに突破を許すとは。しかもこちらが圧倒的な不利になることもできない。万事休すであった。

「降伏致しますわ……! 敗北が見えている状態でこれ以上続けるのは最早無意味……!」

 絶晶から飛び降りて白旗を振りながら「8thKING WAR終戦」の扇子を掲げるアイスエイジクイーン。ここに戦いは終わりを告げた。

 ◆◆◆

 その後の話をしよう。

 盆休みもあり、久しぶりに百人四天王とアイスエイジクイーンは休暇を満喫。今回の一件で戦闘経験もある程度積めたこともあり、スーパーカオスドラゴン不在の状況でもばっちりデビルキングワールドの守りを固めてみせると豪語する。

「スーパーカオスドラゴンさんもちょっと長めの夏休みを満喫して頂いて、そのうち戻ってきた時には改めて決着をつけたいですわね。本当の8thKING WARがいつになるかは定かではありませんが」

 一方のヒロコはというと、以外にも絶晶をアイスエイジクイーンから1台買い取っていた。あれだけ嫌がっていたのに何故、と問う猟兵たちにあっけらかんと答える。

「んー、ほら。訓練には最適かなと思ってね。いわゆるウェイトトレーニング的な……むしろ強化ギプスかな? これつけて腕立てするだけでもいい運動になるのよ」

 そんなんありか、と唖然とする猟兵達に、満足気な笑みを浮かべるヒロコ。なんだかんだで前向きなのは良いことなのかもしれない。

 かくして、狂乱の8thKING WAR(仮)は終戦した。だが忘れてはならない。猟兵たちが大地への感謝を忘れ水質汚染をした時とかなんかそんな時くらいに、またアイスエイジクイーンがスナック感覚で挑戦状を仕掛けてくる可能性は無いわけでも無いのだから──。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年08月21日


挿絵イラスト