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沸き立つ羽音、描くは衝動

#UDCアース

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#UDCアース


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 獣の数字。

 ――足りない。足りない。物足りない。生命が足りない。死の果実が。枯れた花が。ランキングの枠が。何もかもが、足りない。
 殺すのだ。殺さねば。
 殺さなければ。
 殺した。殺し尽くした。
 斬殺だ。絞殺だ。銃殺だ。撲殺だ――積み重ねられた、亡骸は俺を満たせない。
 忌々しい連中は俺を滅ぼしたと勘違いし、祝福を最後を迎えたが。俺は貴様等の所業を赦さないのだ。骸と化した海の底で、人間を殺す想像など……されど。我慢はお終いだ。 ああ。美しき赤色よ。月を。白紙を。蝿を呼ぶのだ。死の遊戯を始めよう。
 脳味噌に寄生する蝿の群れは、煩わしい周囲の肉塊を殺せと囁くに違いない。
 領域は絶対だ。
 描かれたものを見たならば。
 抗う術など在りはしない。

 汝、隣人を愛せよ。

 普段とは違う雰囲気を纏い、真剣な表情で猟兵に向かう隣・人。回転椅子も現は何処かに片付けたらしく。昨日視た予知を緩やかに流す。時折頭痛がしたのか顔を顰め。
「今日は……ええ。そうね。随分と懐かしい面を見た気がするのよ。猟兵の皆さん。現の私は隣人で、常日頃のテンションとは真逆だと首を傾げないでほしい。今回、皆さんに探してもらいたいのは『絵画』です。とある博物館に展示された『人を殺す蝿のようなもの』が描かれた、見た物を『殺意』で満たすと噂の絵画。おそらくはもう一つ『殺人鬼』に成る切っ掛けが在る筈ですが……それは現場での判断に任せます。如何か。気を付けてください。相手は獣の数字『人間』でしょうから、油断はしないで」
 グリモアが輝いて。


にゃあら
 にゃあらです。戦争期間中ですが宜しくお願い致します。判定は割りと『真剣』に行う予定です。
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第1章 冒険 『魅惑の絵画』

POW   :    客として潜入

SPD   :    絵画を盗み出す、偽物の絵画とすり替える

WIZ   :    展示即売会の運営を調べる

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●博物館の恐怖
 売買されるのか。其処は不明だが、猟兵達はロジャーズ博物館前に召喚された。此処に【例】の『人を殺す蝿のようなもの』が描かれた絵画が在るのだろう。展示されているのかも定かではないが、兎角、調べ尽くすのが常の術。成すべき事柄は変わらない。足を運ぶのだ。如何入っても問題は無く。気付かれなければ大丈夫で。
八上・玖寂
興味は、少しだけ。
仕事で殺すも趣味で殺すも憎くて殺すも、傍から見れば同じ『殺人鬼』。
過程が違えども終着点が同じ。
『理由』だけが反転するとすれば、僕は一体どうなるのでしょうね。

博物館内に入って、真面目に探そうではありませんか。
【目立たない】ようにしながら、まずは素直に探してみましょう。
パンフレット等で絵画についての【情報収集】が出来るならそうしつつ。
展示場内に見当たらないなら、【忍び足】でバックヤードへ。

『人を殺す蝿のようなもの』。
美的感覚には疎い自信がありますが、まあ……グロテスクな気がしますね。
それが良いか悪いかは、分かりませんが。

※アドリブ歓迎



興味は少しだけだ。一般人が呟いたならば溺死するような一言を八上・玖寂(遮光・f00033)は淡々と漏らした。仕事での殺しも興味からの殺しも憎しみからの殺しも快楽での殺しも、総ては通常から『殺人鬼』と呼ばれる引き金。過程や手段が違えど、彼等は全く同類なのだ。臭いに塗れた掌は、如何なる浄化でも消せないもので――『理由』だけが反転するとすれば、僕は一体どうなるのでしょうね。
 ロジャーズ博物館の扉は開かれて在った。客の入りは悪いようでぽつりぽつりと歩む数名。似たような衣を纏い、目立たないように展示物を眺めるべきだ。殆どの展示物が彫像で絵画の文字は欠片もなく、並べられた『在り来たり』は正気を削るよりも先に退屈を招くだろう。誰もが贋物だと理解出来る滑稽さは客の少なさを象徴するもので――案内人がポケットから吸い殻を落とした。謝る事もなく踏み潰し。
 此処で探すのは無駄だろう。やはり裏側。展示されていないものを保管する『部屋』が在るのがお約束。忍び足で這入るならば容易だろう。

『人を殺す蝿のようなもの』

 美的感覚の有無が問題ではない。グロテスクな類は総じて人間を魅了するものだ。良い悪いの方向性は、わからなくても好い。本当ならば暴かない決断が利口なのだ。されど猟兵は為さねば成らない。

成功 🔵​🔵​🔴​

片桐・公明
【POW】絵画を普通に見る。自分の中に薄ら暗い感情が湧き上がるのを感じる。

少し離れたベンチに座り、自身の感情と向き合う。
目を閉じれば浮かんでくる。殺人衝動に任せて人を殺している自分。
目元は見えないが口角は歪なほど吊り上がっている。
何か言葉を発しているが雑音がひどく聞き取ることができない。
ただ分かることがある、この声は彼女を堕とす言葉であると。

「…うるさい。私は私だ。そんな言葉に釣られたりはしない。」
「私の力は両親から受け継いだもの。人を守るものであって、人を殺めるものではない。」
「私が継いだ名は『Mathem842』その意味は『数式を用いて光を導く』よ」

(アドリブ歓迎)



貴様等は本当に未来を掴んだのか。貴様等は本当に秩序を選択したのか。貴様等は本当に『神の規則』を忘れたのか――片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)の脳髄に渦巻くのは両親の勇姿。其処に在るのは正しい『もの』だが、底に在るのは邪悪に――絶対に。抗い難い。最も『人間』に相応しい――沸き立つクエスチョン。視た絵画が『蠅』だったのか『神』だったのか『生物』だったのか。曖昧な記憶では在るのだが、酷くおぞましい光景が視えて嗤われた。腰掛けて、呑み込まれるような闇黒が、鮮血が貌に跳ね返る。誰かが囁いた。誰かが哄笑した。此れは遊戯だと。此れは真理だと。貴様等は最初から【我々】を受け入れるべきだったのだ――我々とは何者か。貴様だ。貴様等だ。ああ。美しい。悦ばしい。宙を舞う球体が、何とも面白くて、歪む口角――うるさい。私は私だ。そんな言葉に釣られたりはしない。
 何を莫迦な。釣られるだと。吊られたのは貴様の歓喜だ――殺意は歓びへの階段だが、退けなければ。私の力は両親から受け継いだもの。人を守るものであって、人を殺めるものではない――貴様等のそれは狂気だ。正義でも英雄でもない、燃やすだけの機械だ。我々の存在の方が、よっぽど人間様らしい。
 私が継いだ名は『Mathem842』その意味は『数式を用いて光を導く』よ――闇が唾棄して、抑え込まれ、衝動は蒸発する。

大成功 🔵​🔵​🔵​

八重森・晃
実際の所殺人鬼に関する諸々に興味はなかった。対象を問わず、殺傷は生存の為にすることだ、際限なく殺すなら、それはただの…胃腸の弱いせいで栄養を吸収できない、ひ弱な虚弱児に相違ないだろう。要は食っても満たされないから無限に殺し続けるのだ、そういう手合いは。…父の受け売りだが。この絵画を同類を増やそうとしているのも、そういう手合いの人間に他なるまいと思う、≪礼儀作法≫で偶然迷い込んだ育ちのいい子供のフリ、≪世界知識≫と≪情報収集≫と魔術の知識を使って、この展示会を行っているものの裏を調べる、どういう手合いかがはっきりすれば、あとは彼らの好きなヴァイオレンスの時間だ、群れにこういう手合いは要らない。


虻須・志郎
待たせたな先生、ってビハインド?
何だい随分としおらしいじゃねえか
絵を探すんだな。そして人間、油断ならねえ相手だな

それじゃ早速
よく目立つ邪神を囮に俺はひっそり館内に潜入する
見つかったら催眠術で忘れてもらうか

邪神にも色々と聞いてもらおうか
人を誑かす情報収集は得意中の得意だろうし
俺は館内設備をハッキングして該当の絵が
いつ搬入されどこに仕舞われているか記録を辿るぜ
番号と作品名の対照表、納品と保管作業リスト
後は館内見取り図があれば何とかなるか?
脳筋だと思った? 残念(な)理系だよ俺は

最後は館内調査
怪しい扉は片っ端から鍵開けて
殺人衝動の鍵になりそうな物を探す、と
覚悟決めてここに来たんだ
手ぶらじゃ帰れねえよ



虻須・志郎(第四の蜘蛛・f00103)はグリモア猟兵の言葉に首を傾げたが、此れに脳味噌を使う必要など皆無だろう。重要なのは絵画の確認・回収で在り、日常の騒ぎは向こう側だけで充分――絵を探すんだな。そして人間、油断ならねえ相手だな――現れた女学生が美貌を振り撒いて館内を巡る。虻須の中で餌を待つ『第四の蜘蛛』が情報を収集するべく力を貸したのだ。数多の芸術作品――それらは蜘蛛ほどおぞましく、美しくはない――を鼻で笑い、呆けた面の警備員に話し掛ける。されど蜘蛛の言葉が聞こえなかったのか。煙草の紫にめまいを覚えていたのか。ふらふらと何処かへ歩んで去った。
 一方、管内設備。数多の情報が詰まった現代科学の結晶に近付いた虻須本人。納品された作品他、文字の羅列へと強制的に繋げ『見つける』事に集中し――思考は筋肉に在らず。【シャッガイ】と記された箇所。説明欄には如何なる内容が――人殺す蠅のようなもの。人間ほどの大きさに描かれた、殺意に溢れる複眼が素晴らしい作品。一般公開するにはグロテスク。※※番※※に保管する事。しかし。アザトホートよ。此れは本当に――嫌な予感がする。

 実際の所殺人鬼に関する諸々に興味はなかった――八重森・晃(塩の魔術師・f10929)は空腹で在ろう殺人鬼を想い、管内をぶらんぶらんと歩む。食しても食しても、餓えて仕方がない『虚弱』な赤子。殺傷は生存の為に行う宴で、肉の一片すらも残せない哀れな『獣の数字』よ――父からの受け売りが思考回路をブゥゥゥンと廻る。同類を増やす鬼は水滴に堕ちた莫迦に違いない。其処等の大人に近寄って迷い込んだ良い仔の演技。お父さんが此処の常連なんだ。ねえ。特別に、わたしにも『あれ』見せてよ――通されたのは※※番※※と書かれた場所。案内人は既に存在しない。胃腸でも『弱い』のだろう。火水風土――絵画に到達するまで、何度も繰り返された『似たような』神話の彫像。四大を信仰する一貫した宗教だろうか。敵対関係なども描かれている。されど『今』考えている暇はない。一刻も早く見つけなければ。

 二人は遭遇した。何に遭遇した。蠅だ。
 シャッガイと題された、人とも蠅とも呼べない、絵画のような。
 かぽりと外された殺意の塊。脳味噌に奔る、ナイフの毒気。
 アザトホート。囁くような、沸き立つ。
 ブゥゥゥン……ブゥゥゥン……ブゥゥゥン。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『夜の闇の妖虫』

POW   :    実際に騒ぎを起こしてる人々を力づくで止める

SPD   :    噂になっている怪しい所に忍び込み情報を集める

WIZ   :    怪しい人物や儀式の噂が立っている場所について街で聞き込みを行ったり現地の新聞等を調べたりする

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

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 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
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――アザトホートよ。何故、私達をお見捨てに成られたのですか。
 ああ。だからこそ。私達は人間に囚われたのです。
 殺し。殺され。殺す。忌々しいほどの、人間の嗜好に。 
 如何か。如何か。
 彼との出会いに。六六六の人々に。
 歓喜を描いた、彼に『束縛』される事をお赦しください。

 絵画は蠅と崩れ、渦を巻いて『消滅』した。夜空に浮かぶ満月が十字架に視得て、猟兵達は冷や汗を感じるだろう。先程まで何時だった。汝と囁いた羽音は何と沸き立った。追い掛けねば成らない。突き止めねば成らない。神に見捨てられた存在が、如何に復活するのか『わからない』からだ。もしかしたら絵画は『複数』在ったのかもしれない。蠅が化けていたオブジェクトならば、在り来たりな物語だろう。
八上・玖寂
かの絵は、蠅は、僕に廃墟のような感情をひとつ置いていきました。
そう、「鬱陶しい」と。

では、他の絵画を、蠅を、【追跡】するとしましょうか。
蠅が『殺人鬼』を産むならば、きっとそれらもそれらしい場所にあり、
それらしい人々を招くのでしょう。
適宜【情報収集】しつつ、腐臭の漂う場所を探し。


鬱陶しいから殺す。
心を乱されるから殺す。
思い通りにならないから殺す。
愚かな話です。無駄なことこの上ない。
何も生み出せない己の意思を尊重しようとする、その努力が馬鹿馬鹿しい。
……しかし、どちらがより『人間らしい』のか……


※アドリブ歓迎



鬱陶しい――かの絵は、蠅は、僕に廃墟のような感情をひとつ置いていきました。荒事に慣れた両手。広がるのは如何なる臭いだ。蠅の群れを追跡するには相当の『経験』が必要不可欠で、腐臭だけを『最終地点』と認識するのは間違いだろう。否。確かに死骸を好むものだが、獣の数字は何に反応する。生きた人間だ。生きた人間を『殺す』事に満腹感を覚えるのだ。故に死者では話にならない――鬱陶しいから殺す。心を乱されるから殺す。思い通りにならないから殺す。違うのだ。愉しいから殺す。嬉しいから殺す。悦ばしいから殺す。秩序を糺す為に殺す。麺麭と葡萄酒を得る為に殺す――愚かな話です。無駄なことこの上ない。何も生み出せない己の意思を尊重しようとする、その努力が馬鹿馬鹿しい――生み出して在るのは法だ。ランキングと呼ばれた……空きが在っては成り立たないのだ。何方が『人間らしい』のか。ブゥゥゥン……ブゥゥゥン……耳の奥で。脳味噌の芯で。蠅が謳う。
 負の螺旋だ。降るだけの階段だ。雑踏に、一塊。即座に飛び去る。

成功 🔵​🔵​🔴​

片桐・公明
【POW】歓楽街を中心に徘徊し、暴れている人を探してみる。
(殺すことが目的なら、獲物は多いに限るものね。)
すでに事件が起きていた場合、人の波に逆らうことになっても進む。場合によってはUCで強引に人混みを掻き分ける。

鎮圧は素手で。うまいこと攻撃を受け流して地面に組伏せる。その後は蟲が出てくるまで肉体を痛め付けてみる。銃やUCは使わないが、加減は死なない程度で。気絶はするかもしれない。

蟲が出てきたらUCで拘束して確実に銃撃で殺す。

少々剣呑な雰囲気。しつこい客引きやナンパは、人を殺すことができそうなキツイ眼で追い払う。

(アドリブ、絡み歓迎です。)



殺す事が目的ならば人の多い場所、其処が底知れぬ蠅に相応しい。精神に這い寄る闇黒は退けたが現実、一般の人間が『抗える』術は皆無に等しい。徘徊中の彼に聞こえたのは心臓を引き裂くような悲鳴。逃げる荒れる狂い堕す――人の波に逆らって、飛び去る蠅の向こう側。交通標識を両手に暴れて高笑いの男性だ。此れを鎮圧せねば『次』には行けないだろう。素手で手首を抑え込み、素人の身体をひっくり返す――目玉を剥いた男性は何事かを喚き散らしてけらけら人形。ふわりと浮かぶ一の蠅は脳味噌から逃げ出すように――気絶した男性を放置して追い掛けるべき諸悪の根源。放たれたサイキックエナジーが矮小な殺人鬼を確実に殺す。
 スナイパーは獲物を逃さない。歓楽街の熱狂が色っぽく誘っても殺意の睨みには敵わない。顔色を変えて逃げ出す厄介者。此れを無視して目指すは何処か。灼――猟兵は夜の闇に融け、負と腐の群れを追い掛ける。鉛玉の轟々が煩わしい羽音を拭って。

成功 🔵​🔵​🔴​

虻須・志郎
要約すると
・アザトホートの眷属がそれに見捨てられた(と思った)
・それによって人間に(UDC組織、敵側の)囚われた
・そこで「六六六」なる連中に何かされた
・シャッガイは異星、アザトホートを奉る虫種族が住まう
・絵画は複数ある可能性。ゲート?
・虫が人を狂わせて襲わせている
・何かが虫を利用して事件を起こしている

……こんな所か?
調べ物をしている間にファルシオンを放って
暴れてる奴はとりあえず『静かにしてもらう』
手数だけなら負けないぜ、オレの端末は110機ある
これだけばら撒きゃ出てくるだろうよ
普通の人間相手ならどうにでもならぁ。普通ならな

さて事件の発生現場と博物館の因果関係
ハッキングでどれだけ引っ張れるかな?



ハッキングを続ける虻須は『今までの』情報を要約する。アザトホートと呼ばれる存在が奉仕種族を見捨てた――種族の勘違いか何かだろう――故に人間側(敵対組織)が彼等を捕縛したor取り込んだ。其処には六六六と称する連中が居て、何か『妙なもの』を仕込んだ。シャッガイは奉仕種族の棲家。絵画は複数存在し『門』の代わりで在る。眷属=蠅の群れが人の『脳』に這入り混み、殺人鬼を量産して――こんな所か?
 歓楽街に放たれた機動端末『コ・ファルシオン』が騒ぐ鬼どもを『静かに』させる。相手は一般人故に猟兵の攻撃は躱し難いだろう。異様なナイフや斬新な包帯が鎮まり、人々の悲鳴は徐々に減って往く。110の小型がばら撒かれても『沈黙』には至らないようだ。もしかしたら『六六六』に達するまで蠅の狂気は留まらない。
 成すべき事柄は発生現場と博物館。絵画の因果関係だ。潜り続ける情報の波、辿り着いたのは『Do It Yourself』と記された絵画の【左下】
 事件発生時、殺人鬼が叫んでいた言の葉。

大成功 🔵​🔵​🔵​

八重森・晃
【探索WIZ】
正直な所、今回の事件は最初に思っていたほど単純ではないのかもしれない、内なる殺意…鬱屈を無理やり表に引っ張り出すとかそういう手合いだと思っていたのだ、殺人の理由はありふれたものと思い、だからこそ興味がなかったのだが。どうやらこの蠅には明確な意思があるらしい、意図するところは不明だが、ならばその意味不明な発言の中から、まるで砂金を集めるように意味のあるものを探し出す必要があるのかもしれない。≪世界知識≫でパソコンをつかって、SNSなどから周辺の情報を聞き出そう、新聞などにも何かのヒントがあるかもしれない≪情報収集≫が重要だ、誰かに質問できそうなときは≪礼儀作法≫にも気を付けよう



正直な所、今回の事件は最初に思っていたほど単純ではないのかもしれない――鬱屈の泥沼を無理に沸騰させ、表に晒すだけの『そういう』手合いだと考えて在ったのだ。此度の依頼、殺人の理由が『餓鬼』と同じだと思って在ったのだ。されど八重森は蠅の『明確な意思』を感じ取った。意図は不明で存在すらも曖昧だが、砂金を集めるように意味のあるものを探し出す必要が有るかもしれない――集めるべき情報は蠅の噂。最も、騒ぎに成って在る時点でネット上には蠅叩きの数多と思考可能で、聞き出す事も不必要。おそらくは別の教団か組織が『それ』について呟いて……嗤って在るらしい。

 シャッガイ。脳味噌に寄生して自らの神を信仰させるUDC。真逆、本当に存在するとは思っていなかった。彼等が此処まで大きく動くなんて考えられない。きっと違う連中が取り込んだのだろうか。まあ。何方にせよ門として使われた道具は可哀想だよな。だが。奴等は拷問が好きだと聞いた。殺人なんて……(以下不必要)兎角。奴等は最終的に一箇所に集まるだろう。その時が殺戮芸の始まりなのだ……抑えられない。俺も殺さねば成らない。そうだ。先ずは此れを読んでいる貴様から!

 礼儀作法など気にしている場合ではない。
 最後の呟きは※※※駅の近くなのだ。其処に向かえば蠅も集う。

成功 🔵​🔵​🔴​

タールダール・ダルタン
(たるです)
(よろしくおねがいします)
(たるです)
(たるはいます)

くんくん。
(むしのにおい)(たるです)
(たるはまちをあるきます)
ずる。ぺた。
(ふつうのひとはこわがります)
(こわくなったひとはにげだします)(たるはいます)
ずる。ぺた。
(ふつうじゃないひとは?)
(かえりうちです)(たるです)(み つ け た)
びよん。
(たるはからだをのばします)
(いっぴきもにがしません)
びよんびよん。
(たるははえをとりこみます)
(たるははえをとかします)
うぞぞぞぞ。
(むしはおいしくありません)
(いっぱいいてもおいしくありません)
むくり。ずる。ぺた。
(つぎのはえをさがします)
(たるはまちをあるきます)
(たるです)



蠅は宙を飛ばす夜に潜むが、果たして彼等は感情を有するのだろうか。感情を有する人間に憑いて殺意を増幅させるならば、彼等も人間と同存在と思考すべきか。※※※駅付近、其処は汚染の騒ぎに抱擁された。ブゥゥゥン……ブゥゥゥン……と煩わしい音は無く、他の原因で脳味噌は触れられる。転がるのは何者か。転がるのは何物か。否。此れは転がらずに静止するのみ――タールダール・ダルタン(樽詰めタルタルソースタール風味・f13756)の樽詰めが在ったのだ。たるです。たるはいます。中身の漆黒は赤の双眸を晒してくんくんと確認。臭気だ。むしのにおいをたどるたる。此れを認識した人間は精神の強弱に関わらず、恐怖の沼に捕食されるだろう。ずる。ぺた。伸びた蜘蛛糸の如きタールが『視た』のは異常性。感情を揺さぶられず不安定な足取りの男だ。ブゥゥゥン……ブゥゥゥン。み つ け た。
 ビヨンびよんと跳ねる器官が蠅を叩く。叩かれた個体は地に落ちず、どろりどろりと地獄の底。もはや彼等に意識は在らず、うぞりうぞりと融かされる。いっぱいいてもおいしくありません――むくり。ずる。ぺた。

 次の蠅を探す必要は無いだろう。
 猟兵達は招かれる。蠅に誘われ、秩序の舞台上へ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『643番目の殺人鬼』

POW   :    月光衝
【鋭い一閃から、冴え冴えとした月の如き衝撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    殺人鬼の最適解
【敵の挙動から最適な殺戮経路を算出し、】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    影縛り
【自身の影から伸びた蔓】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は片桐・公明です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


神は彼等を見捨てたが、彼等は神の何を知る。
神が盲目だと崇拝するならば、我々が神と名乗っても可笑しくはない。
我々とは何か。俺たちは何者か。
神の十戒は破られたが、ランキングは不滅で、過去の骸は肉を求める。
肉とは何か。麺麭だ。葡萄酒だ。
貴様等が救世主と胸を張る、存在だと闇が囁く時。
きっと俺たちは六六六なのだろう。
殺人とは秩序だ。
だが。俺は全く。残念な事に紛い物。中途半端な存在だ。

蠅に導かれた貴様等を殺して、完全なる闇と化そう。
経路は視えたのだ。

ブゥゥゥン……ブゥゥゥン……ブゥゥゥン。
片桐・公明
真剣そのもの。少し殺気も出ている。

【SPD】宿敵を目前にして一呼吸
正面向いたまま後方に向けてUC
反動を利用して一気に近づいて格闘戦
刀は回避しつつもエナジーを利用した[オーラ防御]で対応
なるべき離れない。
(やっぱり、殺しに特化した演算能力は辛いわね。)
(でも越えるしかない。そうでなきゃ死ぬだけ。)
しゃがんだところを刀で狙われるも両手拳銃でガード。止まったところで足払い。

「……冗談言わないで。そっち側には決して行かないわ」
「神様を気取るとは恐れ入ったわ。ま、死神は装い含めてお似合いだけど。盲目白痴の魔王って柄ではないでしょ」
「この焔は通った未来の一撃。潰えたIFはそのまま夢幻の彼方へ消えなさい。」



漏れる殺気は領域と成り、空間を緩やかに蝕んで往く。殺人鬼と人間、二つの輪郭が放出する異質をジャマする輩は存在しない。如何なる存在でも世界を殺す術は持てず、されど彼等は繋がった。蠅が描くな『死』の想像。最適な解答が――算出される前に灼熱が吼えた。業々と進む後方への炎は反動を付与して人間を押す。殺人鬼に急接近した拳が顔面に突き刺さる。不意を打たれた状況だが殺戮の腕は衰えない。手応えが無かったのだ。ふわりと揺れた衣が嘲笑い、対象の『命』の綱を見極める。揮われた刃が首を狙う――でも越えるしかない。そうでなきゃ死ぬだけ――気を纏った人間は急所だけを的確に守る。両者一歩も譲らぬ攻防が繰り広げられ……冗談言わないで。そっち側には決して行かないわ。
 けらり。此方側に堕ちるのが貴様等の十八番だろう。俺は最初、戻ってしまったのだ。重ねて。行かずに終わったのだ。ならば在り得ないを体験し、愉悦に浸るのも悪くないだろう。さあ。肉を棄て。骨と踊るのだよ――死神は装い含めてお似合いだけど。盲目白痴の魔王って柄ではないでしょ。
 滅ぼさねば成らない。放たれた鉛玉が殺人鬼――六四三の脇腹を舐る。後方へと飛び退いた『もしも』は蠅と共にお道化――この焔は通った未来の一撃。潰えたIFはそのまま夢幻の彼方へ消えなさい。

 消えるものか。貴様等が記憶する限り、我々は神の域に立つ。

成功 🔵​🔵​🔴​

八上・玖寂
殺すことで糧を得る。殺すことで価値を得る。
「私」は誰なのか。「僕」は誰なのか。
従わないことに意味はあるのか。「殺さないこと」に意味はあるのか。
「俺」に奪わずして生きる方法などあるのか。
……。
ああ……本当に「鬱陶しい」。
貴方が元凶ですか。死んでください。

武装に『万天を断つ無明の星』を使用し殺傷力を上げて後、
『朽ちる憧憬に灰を撒け』で攻撃。
【先制攻撃】【暗殺】【2回攻撃】【傷口をえぐる】を意識しつつ。

向こうの攻撃は【見切り】出来るよう【戦闘知識】は常に頭の隅に。
軌道読みに【第六感】も合わせて。


……しばらく、羽音は聞くに堪えませんね。


※アドリブ歓迎



アザトホートは全なるものの典型で在った。
智慧に満ち溢れ、美の極みで在ったのだ。

神の域に起立した、餓える鬼に向けるべきは冷酷だ。殺す事で糧を得る。殺す事で価値を得る。殺す事で秩序を語る。殺す事で――兎角。殺す事こそが鬼の在り方で、骸と化した闇黒の一側面。現れた猟兵に対して揮われたのは、鋭くも出鱈目な無差別の月。確かに攻撃は命中したのだ。生命を絶つ線を捉えたのだ――「私」は誰なのか。「僕」は誰なのか。従わないことに意味はあるのか。「殺さないこと」に意味はあるのか――ルシファーの流れが壁を成す。不可視と記された壁を成す。鬼は一瞬だけ人間の貌と成った。赤色の殺傷が異を死に誘うべく――貴方が元凶ですか。死んでください。
「俺」に奪わずして生きる方法などあるのか――領域は視る為に張られたが封印解除の不可視を完璧に知る事成せず、此処からは一方的な暗殺で在った。二十一の凶器が舞い、狂気を抉り、海へと『刺』し示す。抉られた肉は先程の脇腹で、人型の鬼の勢いを殺すには充分だ。獣のような直感が冴えぬ刃を躱して。
 しばらく、羽音は聞くに堪えませんね。「鬱陶しい」。

成功 🔵​🔵​🔴​

虻須・志郎
お前は誰だ?
俺は知らないし、識らない
過去を振りかざし今を侵す邪神、いやオブリビオンなら
いつも通り喰らう迄だ、覚悟しろチンピラ

無差別攻撃か、好きにすればいい
内臓無限紡績兵装展開、攻撃回数重視、全天に鋼糸展張
鋼鉄のカーテンでその斬撃の尽くを防いでやるさ
俺の鋼鉄は幾らでも出てくるぞ、ワイヤーだけどな

間合いを詰めてアムネジアフラッシュで記憶を消すと
だまし討ちを仕掛け、捨て身で殴って生命を喰らい
お前を無かった事にしてやろう
痛みは耐える覚悟がある、我慢比べといこうか

蠅……這え……混沌の類なら分かりやすいが
アザトホート、いかんな、迂闊に近寄っては
蜘蛛に嫉妬されては敵わん、殺される



俺は知らないし、識らない。しる必要が無い。必要なのは対象が『過去を振りかざし現を侵す』存在ならば常の如く捕食するだけだ。罠に誘導するだけだ。巣に誘導するだけだ――覚悟しろチンピラ――一言だ。虻須の一言で殺人鬼は嗤い始める。先程殺された勢いが精神に戻り、閃くものは月の黄色。定められた数字は闇への渇望。骸が求めるのは肉の付いた獲物のみ。獲物を握る揺らめきは影のように輪郭を知らず――無差別再び。六四三と放たれる、絶えぬ堕天(裏切り)への憤怒。
 好きにすればいい――兵装展開。紡ぐべきは死への大網。齎すべきは忘却(オブリビオン)の在るべき水底。魚(斬)の群れを捉えた蜘蛛の糸が衝撃の全を抑制する。天に広がる第四の壁はもはや『雑』な技を通さない。次に為すべきは消去の所業。接近したものは精神干渉。汚染にも似た腕時計が光波晒して――ああ。黙れ。貴様は俺ではない。貴様は殺された。殺されたのだ――混濁は時に力を増す。火事場で人は枷を外す。蠅どもが宙を這い、月を十字に裂いて……後は捨て身の交差。
 近寄るものはアザトホートだけだ。蜘蛛の嫉妬が虻須を蝕み、威力増幅を強制する。殺人鬼も蠅に囁かれ自らの『光』を塗り潰すが如く――両者、酷い傷だ。肉体よりも精神を。正気を削る激闘は、違う猟兵が動くまで。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

佐々・真子
同じ世界なのに召喚されるというのは妙な気分です……
大体事態はもうすでに急転直下しているじゃないですかー……
調査員に戦闘まで期待しないでくださいよぅ

目立たないように離れた場所に隠れます
第六感で警戒しながら影の追跡者を呼び出し、自身とは90度ほど違う方向から接近させて戦場の様子を確認します
それと同時にシャドウハンターを呼び出し追跡者の逆方向から近寄らせます

追跡者で情報収集を続けながら既に戦闘している猟兵へ攻撃を仕掛けようとするタイミングなど好機を伺いシャドウハンターで介入させて状況を猟兵よりに傾けます

後、怖いですけど追跡者で見つけたけが人の手当をしに行きましょう
一応、訓練したので心得はあるのですよ



召喚された佐々・真子(無個性派女子(主張)・f12501)は妙な気分だと溜息を吐いた。事態は急転直下の最中で、戦況は激的な蜘蛛の糸で――調査員に戦闘まで期待しないでくださいよぅ――無差別と無差別の間で目立たぬよう、警戒しながら追跡者を呼ぶ。招かれた客人は違う方向から殺人鬼へと接近する。興奮気味の獣の数字は影に気付く事は無く、挟み撃ちは容易いカタチと成った。浮かび上がる二つ目は心臓付近のクラブ模様。力(エナジー)の塊たる影が毒々しく『それ』を認識した。闇黒(ダークネス)だ。此れを殺さねば成らない。攻撃するならば今だ。現、奴は他猟兵に集中して――狩人が吼えた。六四三の影が影に捕縛され、鬼の金棒は封じられた。誰かの一撃が命中し、ゆらりと足が崩れる――何だ。やはり貴様等も此方に存在したのか。やはり貴様等は生かしておけぬ。秩序を破壊する、滅する連中! 貴様『等』だったのか。個体は複数と理解したぞ。
 殺人鬼の視線は『狩人』に向けられた。追跡者が負傷者を運んで主の元へ。応急処置の時間だ。テキパキと。慎重に。気付かれないよう。
 仕切り直しだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

タールダール・ダルタン
(たるです)
(よろしくおねがいします)
(たるはいます)

樽は見つめます。たるです。
樽は視認を求めます。たるはいます。
樽は回り込みます。たるです。
たるは樽に入り、視界に入ります。たるはいます。

つるじゃないです。たるです。
蔓は樽に任せてたるは大樽を呼び出し、その中に入ります。

貴方が樽を覗き込むとき、樽もまた貴方を覗き込んでいます。

めがあいました。たるです。
こわいですか?
たるがこわいですか?

大樽は蜘蛛の巣を放ちます。
蜘蛛の巣は恐怖に怯えた人に絡みつきます。
絡みついた蜘蛛の巣はたーるの一部です。大樽に引きずり込みます。
つ か ま え た 。

たるは咀嚼します。
ばり。ぼり。

あまりおいしくありません。たるです



怪物を殺すには人間が最適解だが、此度の相手は元人間だ。殺人と称される狂気に身を浸し、アザトホートに見捨てられた蠅の寝床に哀れみは不要。蠢く黒の蔓どもが撫でた――たるです。よろしくおねがいします――ぞわりと奔る嫌な予感。殺人鬼。獣の数字は真の意味で、一時的に『獣の数字』を思い出した。視線を逸らす。たるがいた。視線を逸らす。たるがいた。視線を逸らして――たるは樽に入っています。つるじゃないです――警鐘は遅かったのだ。秩序が無秩序の。理不尽と不条理の。汚染の兆しに抗える筈がない。鬼は欲望に満ちて、金棒を掴んだのだ。たるを覗いた。覗かれて――めがあいました――もはや逃れる方法はなく、影はたーるに縛られた。蛇に誘惑された六四三が果実を齧るのは『脚本通り』で。新たなる蜘蛛が解放された。物の大きさなど無意味な理で、埒外の拉致を味わうだけだ。否。味わうのは――大樽。たるは咀嚼します。ばり。ぼり。ひめいはきこえません。ですが、あまりおいしくありません。

 これを取って食べるな、これに触れるな、死んでしまうのだから。
 ――ちりだから、ちりに帰るのだ。
 殺しほどの甘美は無いだろう。だから神は貴様等を見捨てたのだ。
 貴様等は見捨てられたと、勘違いしたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

アレクシア・アークライト
 ……まったく、私、『ク』も『サ』も詳しくないのよ。

 貴方があの外宇宙からの昆虫を使っているのか、それとも使われているのかに興味はないわ。
 せっかくロンドンに来たんだから、さっさと貴方を倒して観光に行かせてもらうわよ。

 貴方達は骸の海で好きなだけ順位争いをしていてちょうだい。

・念動力で牽制しながら、力場を防御に回して一気に接近。
・敵の攻撃は正面から受け止めるのではなく、力場で斜めに逸らす。
・刀や銃を振るうのが難しい零距離まで近付けたら、力場を収束して、攻撃する。



命を喰らう鬼は恐怖を与える樽から脱出し、這う這うと地上へと舞い戻った。されど天から否定された存在はアレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)の登場で終を迎える。超越性(サイキック)の力を纏う強化人間(エージェント)が生身の儘に――まったく、私、『ク』も『サ』も詳しくないのよ――蠅のざわめきが消滅したのは『闇黒』への否定か。もしくは『殺人』への嘲笑か。何方にせよ神は「光在れ」と告げるのだろう――さっさと貴方を倒して観光に行かせてもらうわよ。
 月が重力で落ちる事無く、六四三の一閃が最後の輝きを表現する。念で逸らされた斬撃が周囲の地形を殺して往く。斜めに退ける一撃一撃は殺人鬼へ焦りを齎したのだろう。精密性を犠牲に威力だけを増して――神が光と闇を分けて天と地に昼夜朝昼を創られたが如く、刃(闇)は融けて隙(光)が満ちる――貴方があの外宇宙からの昆虫を使っているのか、それとも使われているのかに興味はないわ――全力。
 貴方達は骸の海で好きなだけ順位争いをしていてちょうだい――アザトホートよ。何故、お見捨てに……やはり。俺は所詮、半端な――外部から内部まで、粉微塵に破壊された鬼の魂が空へと墜ちる。堕ちた存在の意思は骸の海に還るのだろう。
 場に残った力の渦が、死と同時に融解した。
 外宇宙からの昆虫を使っているのか、それとも使われているのかに興味はないわ。もう貴方は骸の海の底で、好きなだけ順位争いをしていてちょうだい。

 刻印の無いものに売買はさせるな。
 故に偽りの獣の数字(オブリビオン)は獣の数字(人間)から奪い始めた。
 そして、奪う『もの』の数字は『六六六』で在る。
 アザトホートは誰にも触手を伸ばさない。
 沸き立つ蠅と、描かれた衝動は、神の十戒を知らないのだから。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月24日
宿敵 『643番目の殺人鬼』 を撃破!


挿絵イラスト