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銀河帝国攻略戦⑯~星空に響け、希望のメロディ!

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「・・・なんだ?詩?」
 スペースシップワールドを航行中だった解放軍の一隻、その乗組員たちがふと外を眺め耳を澄ませる。どこかから、歌のような旋律が響いてくるような気がする。
「・・・なんだか、悲しげだな…戦争中だもんな、本当なら、俺だって・・・死にたくねぇし…もう、戦争なんて…」
 と、歌に聞き入っていた乗組員は突然意気消沈し、職務を放棄する。あるいは…。
「なんだか、悲しくなってきた…銀河帝国になんて勝てっこない、いっそ、苦しまないように…」
 と乗組員の一人は嘆き、銃を口にくわえて引き金を引く。悲しい、哀しい旋律が、響いていた。

 キケ・トレグローサ(たった一人の流浪の楽団・f00665)を知る人物なら、今のキケの姿をみて彼だと気が付くのに時間がかかっただろう。あるいは、多重人格者である彼の別の人格が現れていると勘違いしたかもしれない。だが、そこにいるのはキケ本人だ。彼は普段は見せない怒りをあらわにし猟兵たちを集めた。
「敵の新たな攻撃が分かった。音楽で人を洗脳して解放軍を無力化しようとしている…許せない…」
 怒りのあまり、テーブルを殴りつけるキケ。普段は内気なキケからは考えられない行動だった。
「・・・敵は洗脳音楽を流し、解放軍を攻撃する。この音楽を聴いた解放軍の人は無気力になったり、眠ったまま起きなくなったり、突然暴れだしたり、それに…自殺しようとしたり、するんだ…人の心を、命を、なんだと思ってるんだ…」
 洗脳音楽により、解放軍は戦闘するまでもなく無力化され、命を散らしている。その予知をしたキケは銀河帝国に怒っているのだ。
「クライングシェル艦隊という銀河帝国の艦隊が、の洗脳音楽を流している。直接乗り込んで戦闘はできない、猟兵と言っても、洗脳音楽のただ中で戦うのは難しいからね…そこで、解放軍の中に存在した芸能船の放送設備を増強したんだ。そこで、猟兵たちが音楽を奏でてそれを放送する。音楽には音楽で勝つしかない。敵の洗脳を振り払うような心の籠った音楽で対抗するんだ」
 ギリっとキケの拳が握られる。
「解放軍の人たちを救い出すためにも、みんなの心を、希望を、スペースシップワールドの世界に響かせよう」


Yggd
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 こんにちはYggdです。音楽の戦いですね、熱くて好きですよ。皆さんの思うことを音楽という形でぶつけてやりましょう。
 なお、現実に存在する楽曲の曲名や歌詞、替え歌等が記載されているプレイングは採用できませんのでご注意ください。皆さん自身の言葉で、解放軍を救ってください。
 それでは希望の光となるプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『洗脳音楽通信を撃ち破れ!』

POW   :    激しいビートで、魂を揺さぶり、洗脳音楽通信の影響を撃ち破る。

SPD   :    超絶的な技巧で、聴く者を圧倒して、洗脳音楽通信の影響を撃ち破る。

WIZ   :    心に響く歌声で、感情を揺り動かして、洗脳音楽通信の影響を撃ち破る。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 解放軍の中の一隻、芸能船がスペースシップワールドを航行する。戦力としては微力だが士気の向上につながれば、と船長の指揮で後方に待機していたその船が今、解放軍の要となって突き進む。敵のクライングシェル艦隊の放つ洗脳音楽に対抗するため、猟兵の心の声を届ける箱舟となりその船は進む。そして、芸能船に乗り込んだ猟兵たちが解放軍を救うためにマイクを取った。
山鹿市・かさみ
許せん!!それはもう許せん!同感ッス!
音楽は自由とはあれど本来音楽は人に寄り添い、明日への希望とするもの!
本当の音を聴かせに来た女!山鹿市かさみ!!

しかしただ鳴らすだけではどうにもならないッス・・・
だからカサミは考えた!
子どもの頃に聞いたアニメや特撮の曲ならばどうかと!
この世界にそういったものがあるか調べてあればそれを心を籠めて歌うッス。
なければカサミの大好きなヒーローの歌を歌うッス!
こういうのって歌詞がストレートで伝わりやすくもあるッスしね。

音で戦う正義の味方、カサミの名は大音帝ヤカマシャー!
響けビート!燃やせハート!兵器程度の歌なんかに負けちゃ駄目ッスよー!



 芸能船のステージ裏に正義の心に燃える少女が自らの出番を待っていた。
「許せん!音楽は自由とはあれど本来音楽は人に寄り添い、明日への希望とするもの!」
 少女は口に出し、己を鼓舞すると一気にステージを駆け上がり、マイクを取る。
「響け音楽轟け鼓動!大音帝ヤカマシャー、演奏開始!」
 少女の言葉とともに音楽が鳴り響き、少女は歌う。それはヒーローの歌。どんな苦難にあっても、どんなつらいことがあっても。決してあきらめない、熱い暑い正義の炎を胸に燃やして立ち向かう。勇気と優しさと強さを持った者の歌。
「響けビート!燃やせハート!」
 少女は歌う。かつて自分も余命幾何の弱い存在だったから。だからこそ、感じることができる。苦しみがあった。泣きたい時があった。けれど、少女は立ち上がりそして強さを手に入れた。その姿は、歌声は解放軍にとってまさしくヒーローのそのものだった。
「兵器程度の歌なんかに負けちゃ駄目ッスよー!」
 音で戦う正義の味方の少女、山鹿市・かさみ(大音帝ヤカマシャー・f01162)、またの名を大音帝ヤカマシャー!彼女の歌声は、解放軍の心に再び闘志を燃え上がらせた。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

星音・ことり
悲しい歌も心の傷に寄り添うためには必要だよ
でも、洗脳なんてそれは歌の正しい使い方じゃないよっ
あたしが歌の楽しさ、教えてあげる!

【WIZ】で判定

マイク貸してねっ
電子の海から宇宙の海へ届けるのは希望を歌うスタンダードポップス!

…聞こえる?
君だけの命が 君だけの勇気が
いつだってあたしたちを連れてきた
君だけの希望が 君だけの心が
いつだってあたしたちを突き動かした
だから 負けないで 絶望に
いつだって夢はここにある

DTMに載せてポップなビートを刻むよ
あたしは何もできないって膝を抱えてた
でも、違うってみんなが教えてくれた!
あたしにできる精一杯を歌うよっ



「次はあたしね!マイク貸してねっ」
 と、続いてステージに上がったのは青い髪をツインテールにまとめた星音・ことり(星謡い・f14090)。ヴァーチャルキャラクターの彼女は周囲にかわいらしい星のような電子装飾を浮かび上がらせて、マイクを握ればそれは音楽の妖精の様。
「…聞こえる?」
 と、彼女がポツリとつぶやくように言葉を紡げば芸能船が答えるように音楽を発し始める。はじけるようなポップな音楽がステージに降り注ぎ、ことりがぱぁっと笑顔を咲かせさらに歌う。
「君だけの命が 君だけの勇気が いつだってあたしたちを連れてきた」
 ことりがフレーズを紡げば音楽は更に華やかさを増して、高めあうようにことりも元気よく歌声を響かせる。
「君だけの希望が 君だけの心が いつだってあたしたちを突き動かした」
 ことりは歌いながらも思いかえす。一人、孤独に嘆いていたことを。
(あたしは何もできないって膝を抱えてた。でも、違うってみんなが教えてくれた!)
 歌が好きで、もっと歌いたくてヴァーチャルキャラクターとなり。もっと沢山の人に歌を聞いてほしくて、平和な世界を望んで猟兵となったことり。その思いを今、歌にのせ、ともに平和のために戦う解放軍に届ける!
「だから 負けないで 絶望に いつだって夢はここにある」
 ことりの声が星空をかけ、思いは宙に響き渡った。

成功 🔵​🔵​🔴​

七那原・望
洗脳音楽、か……下衆な……

私の【歌唱】がどこまで役に立つかはわかりませんけど、歌ってみましょうか。【愛唱・希望の果実】を。

貴方達は、まだ生きている。
悲しくても、苦しくても、絶望の中で生きている。
思い出して。どうして生きているのかを。
この絶望の向こう側に、貴方の生きる意味がある。
それは愛する人や楽しい日々。
美味しいごはんかもしれない。
貴方達にはまだ生きる意味がある。
戦おう。勝つためじゃなく、生きるために。
生きよう。この絶望を越えた先に、希望はある。


私の歌で人の心を救えるなんて思わないけど、この歌でみんなを手助けできるのなら、嬉しいかも、ですね。

他の参加者との絡みやアドリブなど、歓迎です。



 ふわり、と銀髪のオラトリオがステージに舞い降りる。ロリータ調の服を纏い、ツインアップの髪はシルクの様に艶めき、側頭部の赤い花が特徴の幼い少女。だが、目には物々しい目隠しがその少女、七那原・望(封印されし果実・f04836)の視界を奪っていた。
「私の歌唱がどこまで役に立つかはわかりませんけど、歌ってみましょうか」
 と、視界を奪われた望はそれ以外の感覚を駆使し、マイクを手に取り歌を紡ぐ。
「貴方達は、まだ生きている。
悲しくても、苦しくても、絶望の中で生きている。
思い出して。どうして生きているのかを。
この絶望の向こう側に、貴方の生きる意味がある。」
 望は、何者かに封印を施されている。その象徴が彼女の目を覆う目隠しだ。彼女は五感の一つを失い、不自由のただ中にある。だが、その境遇に関わらず、彼女は光を見ていた。
「それは愛する人や楽しい日々。
美味しいごはんかもしれない。
貴方達にはまだ生きる意味がある。
戦おう。勝つためじゃなく、生きるために。」
 望が見る光、それは歌声に乗り移り、人々を照らし出す。銀河帝国の影が重くのしかかる苦しい中で人々を導く。
「生きよう。この絶望を越えた先に、希望はある。」
 望の側頭部に咲くのはアネモネ。花言葉は『希望』。彼女の唄が、解放軍の心を包み赤い美しい花が咲く。

成功 🔵​🔵​🔴​

京条・響
洗脳音楽なんて、許せないね……。

普段はロックを歌うんだけど、今回の選曲はこれにしてみたよ。
【温もりに満ちた癒しの歌】
弱った心を癒すための歌。
いつもの吠えるような歌では味わえない、僕の歌声を。
ゆったりとした、クラシックギターの演奏と一緒にお届けするよ。

大丈夫。僕らはひとりじゃないよ。
ひとりひとりの力は弱くても、みんなと一緒なら大丈夫。
この戦争だって、きっと勝ってみせるさ。



「洗脳音楽なんて、許せないね……」
 クラッシックギターを携えた男がマイクの前に登場する。やや長め灰色の髪を跳ねさせた優男、京条・響(サウンドライダー・f00344)はバンドマンでもある猟兵だ。音楽を生業としている響はギターの調整を終えてマイクに語り掛ける。
「普段はロックを歌うんだけど、今回の選曲はこれにしてみたよ」
 と、優しい声で語り、ギターを演奏し始める。ポロンと滑らかで優しい音が響の弾くギターから流れ、響の低く包み込むような声がギターの音色に乗って流れだす。
(大丈夫、一人じゃない)
 歌声に乗せるのはそんな思い。響の歌声は強く、そして優しく、銀河の星空に溶けるように流れ、
(ひとりひとりの力は弱くても、みんなと一緒なら大丈夫)
 歌声は洗脳音楽によって沈んでいた解放軍の心を癒し、支える。負の感情に沈んでいた解放軍の者たちの瞳に静かに、勇気が宿る。
「この戦争だって、きっと勝ってみせるさ」
 演奏を終えた響の力強い言葉に解放軍は強く背を押される。

成功 🔵​🔵​🔴​

吹鳴管・五ツ音
聞く者に死をもたらす音楽、で、ありますか
随分と皮肉なものでありますがーー

(軍帽を直すようにツバに触れ)

自分も相応に嗜んでおりまして。

(口元は笑みを象る)

戦友を、同胞を、死地へ飛び込め、いざ進めと号する演奏であれば、お任せください。
何しろ自分は、そのための楽器でありますから。

(放送設備を前に、喇叭を口に押し当てる)

敵が恐ろしくとも、死が怖くとも、それでも戦うと決めたからここにいるのでありましょう

背に負うものは銃後に護る無数の命、数多の未来

退がれば潰え、投げ出せば泡沫と消える”それ”を護らんがために進む道は、ただ、前に

前進せよ。前進せよ。
総員、前へ、進め

(号音は、呪わしいほどの覚悟を乗せて、響く)


朝凪・深月紅
【アドリブ・連携歓迎】
洗脳……音楽で……。ふぅん……そんな事してきてるんですか。
許しがたいです。意味はわかりますが、ちょっとむかついちゃいました☆
今できる全力、魅せてあげましょう。

UC【果てなき道の到達点】で七ツ海と同姿のからくり人形を召喚、予備のギターを渡して自由に演奏してもらいます。
自身は七ツ海でその演奏が輝けるようにしつつ、同時にベースを奏でます。
3者によるソロ回しで次の演奏が気になるように仕向けていきます。
他の皆様の演奏のサポートが出来るなら、生の音でお手伝いして協力したいですね。


楽しく前向くための希望で溢れてないとダメなんだから……。
皆様、希望を、明日を願う心を忘れないで



 猟兵たちの歌声によって解放軍はその心を完全に取り戻した。だが、洗脳音楽は絶えず、宇宙空間に響いている。ここで潰さなければイタチごっこになることは明白だ。そこで最後に二人の猟兵がステージに乗りそれぞれの楽器を手に取った。
「洗脳…音楽で…ちょっとむかついちゃいました☆」
 と、朝凪・深月紅(逢魔時に月は紅く・f02133)が妖狐の特徴であるふさふさと、柔らかそうなしっぽをゆらりと揺らして指を動かす。深月紅の傍らには二体の人形が、自分を信じる友の再現として作られた深月紅の操る人形、『七ツ海』がギターとベースを構えて音を奏で始める、順繰りにリズムを刻み、ソロパートが連続する演奏はお互いを高めあうようであり、更なる次の音を期待させる。
「なかなかですね。ご一緒しても?自分も相応に嗜んでおりまして」
 といって深月紅たちの演奏に割り込むのは、赤いおさげが跳ねる軍服の女性、吹鳴管・五ツ音(ひとりきりの軍楽隊・f06593)。五ツ音は携えた喇叭を構えると深紅月とアイコンタクトを取りタイミングを計る。七ツ海の一体が演奏を終え、視線を飛ばす。五ツ音が引き継いで喇叭から力強い音を奏でる。流れ出る旋律は軍歌、
(敵が恐ろしくとも、死が怖くとも、それでも戦うと決めたからここにいるのでありましょう)
 と、五ツ音の喇叭が奏でるのは軍の進める覚悟の旋律。戦うと決めたからにはくじけるな。
(退がれば潰え、投げ出せば泡沫と消える”それ”を護らんがために進む道は、ただ、前に)
 五ツ音の意図を読み取ったり、深月紅も五ツ音に合わせ力強い音色を奏でる。解放軍を洗脳から解き放ったのとは異なる、力強い戦いの音色は聴く解放軍の訴えかける。
(前進せよ。前進せよ。総員、前へ、進め)
 号音が乗せる覚悟は呪わしく響く。戦争とは残酷だ。常に誰かが死に、哀しみが生まれる場所。そこで戦い続ける覚悟は呪いといっても過言でもないのかもしれない。現実を突きつける二人の猟兵の音色だが、それゆえに解放軍は気が付く。自分たちがなんのために戦っているのか。愛する者を守るため、平和な未来を築くため。自分たちが血の川を渡り死の雨に打たれるのだと。
 猟兵たちの演奏によって解放軍はその士気を一層強固なものに変えた。もはや洗脳音楽は意味をなさず、解放軍は前進する。それでも洗脳を続けようと思ったのか、敵の音楽は出力を強め続け、限界が訪れたのか、爆発音を最後に聞こえなくなった。
 解放軍の勝利だ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月16日


挿絵イラスト