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7thKING WAR㉖〜大いなる魔王の前に、跪け

#デビルキングワールド #7thKING_WAR #1stKING『魔王ガチデビル』

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#1stKING『魔王ガチデビル』


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「ははっ、やっと届いたな、お前ら!」
 グリモア猟兵、明・金時(アカシヤ・f36638)は、呵々大笑して亮平たちを讃える。
 最早、強固な護りに阻まれていた魔王・ガチデビルへの道は目前。
「ここまで辿り着いたお前らを、俺は信じてる。だが、奴もこの世界じゃ巨悪にして諸悪の根源だ。持てる力を全て使って迎え撃つ心積もりのようだぜ」
 金時の言うそれは、ガチデビル自身の強大さに加え、それにつき従う五つの『KING宝珠』。

 ――2ndKING『魔王ビストログルメ』の宝珠!
 傷をも癒す美食の数々を、主に延々と作り続ける!

 ――3rdKING『堕天使エンケロニエル』の宝珠!
 時間が経てば経つほど鼠算式に増殖する『植物怪獣軍団』を召喚する!

 ――4thKING『キング・ブレイン』の宝珠!
 主の脳内に新たな知識を流し続けて強化する!
 戦闘が長引けば長引くほど、知識がつくからより効果は上がるぜ。

 ――5thKING『勇者リリリリ』の宝珠!
 主を護る盾のオーラを宝珠自身が盾のオーラを放出するぜ!
 常に主の傍を飛び回って、針の一本も通さない構えだ。

 ――6thKING『ビームスプリッター』の宝珠!
 自分のユーベルコードを発動させながらも、同時に腹からビームを撃つ力を主に与えるぜ!
 何の喜劇だと思うだろうが、命中精度も威力もとんでもなく高いと来た。

「こいつらはガチデビルとやらにその恩恵を与え続けているが……それぞれに一定のダメージを与えることで、お前らの味方になる! そして、その力はお前らのために振るわれる!」
 つまりこっちもビーム撃てるってことですか! 食べ放題もできるってことですか!
 やったー!
「但し気は抜くなよ。俺にもそのダメージってのがどれくらいのモンかは解らねえ。加えて、ガチデビルがそう易々と宝珠の力を奪われるのを見過ごすわけもねえ。先手を打って仕掛けてくるだろうから、その対処もしっかりやってくれよ」
 何より、あくまで討ち果すべきはガチデビル。
 そのことを常に意識して、戦いに臨んでほしい。

「ここでお前らが負ければ全ての世界が危機に曝される! 俺の故郷も、お前らの故郷もだ! だが、俺はそんな心配はハナからしていない。何度だって言うぜ。お前らを、信じてるからな!」
 金時の背負う黄金と、フィルムの形を取って伸びるグリモアが、共鳴し、その輝きを増す。
「――さあ、行ってこい!!」


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。
 始まりましたね決戦……! 当方も気合を入れて参ります。

 戦争シナリオのため、今回は1章構成です。

 第1章:ボス戦『1stKING魔王ガチデビル召喚形態』

 こちらは召喚形態。大罪形態とはユーベルコードが違います。
 また、敵の先制攻撃ユーベルコードに対処するか、『KING宝珠』を味方にして戦えるよう立ち回るとプレイングボーナスがつきます。
 更に【前者(先制攻撃対処)は、対処プレイングがなければ必ず苦戦ないし失敗】になります。
 お忘れなきようご注意くださいませ。

 断章なし、公開された時点で受付開始です。
 それでは、よろしくお願いいたします!
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第1章 ボス戦 『1stKING魔王ガチデビル召喚形態』

POW   :    『強欲』
レベル×1体の【配下の古代悪魔軍】を召喚する。[配下の古代悪魔軍]は【邪悪】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD   :    『憤怒』
戦場全体に【ガチデビルの魔力が具現化した闇色の炎】を発生させる。レベル分後まで、敵は【炎から現れる『憤怒獣』】の攻撃を、味方は【闇色の炎による治癒】の回復を受け続ける。
WIZ   :    『嫉妬』
自身と対象1体を、最大でレベルmまで伸びる【悪魔契約書による契約の魔術鎖】で繋ぐ。繋がれた両者は、同時に死なない限り死なない。

イラスト:落葉

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルイ・エルドレッド
「!?」

その瞬間。ワザと攻撃を受けて鎖に繋がれる。ボスはきっとしてやったと思うだろうがすぐに後悔する事になるだろう。この鎖は両方が死なないとどっちも死ねない呪い。逆に言えば、こっちも死ぬ事は無い。【戦闘知識】が役に立つ。

『毒を以て、か?』

影のジークがそう呟く。その状態で宝珠を攻撃する。自ら互いを縛ったのだ。その間に出来る事をするまで。

『サぁ、一緒にブチかますぞ!』

ジークがそう言ってルイもUCを発動し、今まで共に戦った猟兵にコピーした兵を召喚。共に世界浸食ソフト『OPUS』を駆使し世界を【ハッキング】して鎖を消してしまう。

「悪い」

とも思ってない顔で、宝珠の加護と全員の【属性攻撃】の合わせ技を放つ



●知恵
「!?」
 現場に到着したルイ・エルドレッド(隠しボス・f36867)の全身に、重く鈍い音を立てて鎖が巻き付く。
 聴覚が捉えた重量感とは裏腹に、鎖の重みはほぼない。魔力で構成されたそれは、ルイに負荷をかけるものではない。
 代わりに、ルイの命そのものを質に取る呪縛。最早ルイと同時にもたらされる死を以てしか、ガチデビルが討滅されることはなくなった。
 ルイは、敵に機先を制されてしまったのだ。何の抵抗もできずに――、

(「……と、見せかけられてしてやったり、とでも思っているだろうが」)

 ――否。
 ルイは識っていた。それはあくまで互いが死なない呪いなのだと。
 条件は同じこと。今やルイも、ガチデビルと共に死を与えられない限り、死ぬことはない!
『毒を以て、か?』
 囁くように呟くのは相棒のジーク。影に潜んだ彼を、ルイは一瞥もせず、しかし確かに頷いて。
 今なら、ガチデビルがどれほど厳しく烈しいユーベルコードの力を雨霰と浴びせにかかろうとも、ルイの心身が滅びることはない。臆せず、果敢に攻めるのみだ。
 ジークの援護を得て、狙うのはビームスプリッター。ライフルの銃口が宝珠を捉えれば、反撃のビームが肩口を灼く。だが、この身体も、心も、動く!
 何度も、何度も宝珠の一点を狙った弾丸が、遂に中心にめり込む。制約を逆手に取ったルイの、粘り勝ちだ。
「そろそろか」
『サぁ、一緒にブチかますぞ!』
 機は熟した。これ以上、持久戦に乗ってやる義理はない。
 ジークが高らかに告げる。同時に、ルイは世界を変換する。彼が支配する電脳の世界へと。
「これは……!」
 ガチデビルもこれには虚を突かれたか、さっと周囲を見渡す。
 明らかに、デビルキングワールドとは異質な世界だ。
「ここでは俺がルールだ。どんなに理不尽でも、俺が許せばそれが絶対――」
 だから、かつての戦友を模倣し生み出すことも。
 繋がれた制約の鎖を断ち切ることも。
 世界侵食ソフト『OPUS』を介して世界と繋がり、その理を書き換えれば造作もないこと!
「世界に直接干渉する、だと……猟兵め、どこまでも……!」
「悪い」
 言葉とは裏腹に冷たく言い放てば、ビームスプリッターの宝珠が呼応した。
 放たれる超高火力の閃光。同時に、戦友たちのユーベルコードを模した数多の属性による攻撃が、ガチデビルへと降り注ぐ――!

 6thKING『ビームスプリッター』の宝珠――奪取完了。

成功 🔵​🔵​🔴​

夜刀神・鏡介
逃げ延びて目的を果たすってのは間違っていないだろうが、魔王らしい言動とは思えないな
尤も、逃がすつもりは一切ないが

神刀を抜き、神気を纏う事で身体能力を強化
先制で出てきた悪魔軍だが、この対処中にも宝珠の支援と妨害がくる事を考えればある程度は無視
ガチデビル自身とビーム攻撃に注意してまずは3rd狙い。数が増え続けるのは厄介な分、使えれば先制攻撃で呼び出された敵の対処や他の宝珠を狙うのにも役に立つ

次いで4thを奪って準備を整えた所で反撃に。肆の秘剣【黒衝閃】でまずは周辺の配下を弾き飛ばしてガチデビルの元へ
5thが飛び回る周期を見極めて、防がれない軌跡で一閃
2ndの料理は植物怪獣に邪魔させる方向で


カシム・ディーン
機神搭乗
「ご主人サマ!おっきな悪魔だよ!」
判ってるっての
中々のチートぶりだがこの天才魔術盗賊のカシムさんが易々と引き下がるか

【情報収集・視力・戦闘知識】
デビルの動きと攻撃の癖
闇の炎の性質と浄化方法の解析

対SPD
【属性攻撃・弾幕・浄化・武器受け】
浄化の力を込めた水の弾幕展開
火と獣の浄化に掛
それでも防ぎきれないのは賢銀水槍で獣の攻撃を迎撃

【念動力・スナイパー・瞬間思考】
念動光弾で宝珠攻撃
4を優先
既に味方なら5
高まる知識で盾等を突破して猛攻を仕掛ける方向を把握
【空中戦・二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
超高速で飛び回りながら鎌剣で切り刻み
「お口の火傷は痛いぞ☆」
口にビーム攻撃!
更に料理強奪し回復妨害



●希望
 夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)の眼前には、夥しい数の古代悪魔の軍勢がひしめき、宝珠と共に主の害敵を排除せんと息巻いている。
 ガチデビルに逃走の兆しがあるとは、鏡介も聞いていた。乱戦、そして持久戦に持ち込む心積もりだろうか。
(「逃げ延びて目的を果たすってのは間違っていないだろうが」)
 恥を捨て、自らの命を第一に考え動くことも、時には必要だろう。
 だが今、鏡介が見据えているのは曲がりなりにも『魔王』であったはずの存在。
(「魔王らしい言動とは思えないな」)
 人の上に立つ者として、配下を捨て駒に逃走を図るなど、言語道断。
「――尤も、逃がすつもりは一切ないが」
 後顧の憂いを断つためにも、今ここで確実に、討ち取らなければ。
 穢れなき白を纏った柄を手に、すらりと抜けば幾度も森羅万象を断ち切ってきた神刀が、その刃をきらりと煌めかせた。
 神気を纏った鏡介へと、悪魔たちが襲いかかる。その魔の手を鏡介は――いなし、時折斬りつけるのみで、目もくれず。
 狙うはただ、今なおガチデビルに加護をもたらす宝珠のみ。
(「まずは『植物怪獣軍団』を味方につけよう。数が増え続けるのは厄介な分、使えれば先制攻撃で呼び出された敵の対処や、他の宝珠を狙うのにも役に立つはずだ」)
 先手を打って喚び出された軍勢の攻撃も、ガチデビルによる妨害も、ひたすら回避に専念。一方で、植物怪獣を生み出し続ける堕天使エンケロニエルの加護を打ち砕かんと、ひたすら神気を宿した双剣で幾度も斬り裂いて。
 やがて、ガチデビルを護り鏡介たち猟兵の足止めを続けていた植物怪獣たちの動きが、次第に変質していく。
 なおも鏡介に群がる悪魔たちの四肢に絡みつき、その動きを封じようとしている!
「我が軍勢を植物怪獣軍団で封じるつもりか。だが、まだ私にはキング・ブレインの宝珠が残っている!」
 持久戦は未だに敵に軍配が上がるだろう。
 ならば、それすら手中に収めるまで!
 無仭の柄を握り直した、その時だった。

『ご主人サマ! おっきな悪魔だよ!』

 おおよそ戦場に似つかわしくない、底抜けに明るい声が場を支配した。
 現れたのは然る異世界の少国家で神機と謳われたキャバリア・メルクリウス。そして主として搭乗するカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)。
「判ってるっての」
 はーっと大きく溜息を吐き、それでもカシムは抜かりなく、ガチデビルの姿をその両眼に捉えていた。
 彼はその周囲をメルクリウス諸共、ガチデビルの魔力によって燃え上がる闇色の炎に包まれていたが、浄化の力を込めた水の弾幕を展開することにより、炎から生まれる憤怒の獣ごと清め、鎮火させていた。
『いやーんあっつい! いっそ脱ぎたくなっちゃう☆』
「もう消し止めたし、そもお前リアルな服着てねーだろ……まあいいです」
 こんな時でも通常営業なホログラム雄鶏ことメルクリウスにしっかりツッコミを入れつつ。
 仕留め損ねた獣の反撃も、白く輝く賢銀水槍の穂先に胴を貫かれ、消滅させる。
「我が憤怒獣たちをものともせぬか。ここまで辿り着くだけのことはある」
「お褒めに預かりどーもです、と……中々のチートぶりだが、この天才魔術盗賊のカシムさんが易々と引き下がるか」
 天才の名にかけて、カシムのプライドと闘争心に火が点いた。
 その間も、闇の炎の性質とその浄化方法を解析したその知識と分析力で、ガチデビルの動きや癖を観察する。
『ご主人サマやる気だねっ! 私も期待に応えなくちゃっ☆』
 触発されて、メルクリウスも気合充分。
 彼女(※雄鶏)がやる気に満ちている時は大抵、碌でもないことに巻き込まれているとカシムは思っているが、この決戦の場においては非常に頼もしい。本人ならぬ本機には言わないが。
 ともあれ、先行した味方――鏡介のことだ――は常に知識を供給するキング・ブレインの宝珠を狙う動きを見せていた。カシムもあれは厄介だと思っていたところだ、折角なので一口乗せて貰おう、と。
 蛇宿す砲撃兵装カドゥケウスに魔弾を装填。白兵戦を仕掛ける鏡介に被弾させないよう、念動光弾として射出、カシムの意のままに軌道を変えて撃ち込み続ける。
 剣戟と猛射による二方向からの苛烈な攻め手の前に、キング・ブレインも遂に屈した。
「援護ありがとう」
 流れ込んでくる知識を感じながら、鏡介はカシムに軽く会釈する。
「礼は要りませんよ、共通の敵ですからね」
『もーっご主人サマったら素直じゃないんだから! そんなところもカワイイんだけどっ』
「うるせーですよ! ……こほん。先、行っててください。僕もやること済ませたら合流しますんで」
「解った。そちらは任せよう」
 地を蹴って、ガチデビルへと駆け出す鏡介を見送ってから、カシムはリリリリの宝珠へと向かう。
(「知識が溢れてくる……これも天才魔術盗賊のカシム様が全部、余すところなく使いこなしてやる」)
 メルクリウスへと的確な指示を出し、ものにした知識で盾の守護を掻い潜り、着実にダメージを与える。
『あはっ、ご主人サマ冴えてるぅ!』
「ざっとこんなモンですよ!」
 攻めの手は緩めず。
 やがて、ぱきりとひび割れる音がカシムの――そして、鏡介の鼓膜に届く。
「! 盾の加護が、消えた」
「キング・ブレインのみならず、リリリリの宝珠までも……!」
 鏡介は、カシムの『やること』が成ったことを確信する。そして彼に提供されていたビストログルメの料理は、植物怪獣軍団に妨害されていた。
 今なら、ガチデビルにだってこの刃は届くはずだ!
「神刀解放。剛刃に依って地を穿つ――」
 白刃に神気を集中させる。悪しき存在を、断つために。
 そこへ、ユーベルコードにより限界を超えた加速で鎌剣を振るうメルクリウスと共にカシムも接近する!
「メルクリウス、遅れるな! 全力で飛ばせ!」
『あいあい☆』
 ガチデビルの大きく開いたその口に――片手に強奪した料理を掲げたメルクリウスによって、カドゥケウスの砲口が押し込まれ、そして。
『お口の火傷は痛いぞ☆』
「――!!」
 じゅ、と。
 最大火力のビームが、その巨大な口内を焼く。
 神経の集中する部位に高熱を与えられたガチデビルに、大きな隙が生じる。それを鏡介は見逃さなかった。

「肆の秘剣【黒衝閃】!」

 大地をも割り穿つ、重く猛々しい神刀の一閃が、圧倒的優位を誇っていたガチデビルの胴を深く深く、抉った――。

 3rdKING『堕天使エンケロニエル』の宝珠――奪取完了。
 4thKING『キング・ブレイン』の宝珠――奪取完了。
 5thKING『勇者リリリリ』の宝珠――奪取完了。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神塚・深雪
他世界へカタストロフを振りまくなんて、許されないですからね。
逃げることのないよう、あるべきところへお帰りいただきましょう。

とはいえ、虎の子の宝珠はかなり引き剥がされてるよう……?
それならば、好都合です。
使える技能以外に宝珠の加護も利用して初撃を防御、受け流して凌ぎます。

それに、戦場に影響を及ぼすユーベルコードなら、こちらにだってあります!
UC『天落つる銀羽』を、ガチデビルの『憤怒』に被せるように展開。
憤怒の暗い闇の炎を、白銀の浄化の光で染め上げましょう。

UCの効果がきれそうなタイミングで詠唱を重ねて効果が持続するようにしつつ、攻撃を。
最後の宝珠も、目が覚めてくれると良いんですけどね。



●正義
 ――魔王ガチデビル。
 デビルキングに返り咲くと言う野望は、ここまでの猟兵たちの尽力によりほぼ阻まれたと言っていいだろう。
 だが彼は、悪魔たちによって世界へと混沌をもたらすこと――即ち、カタストロフの成就を諦めてはいなかった。
 往生際の悪いかつての魔王を前に、神塚・深雪(光紡ぐ麟姫・f35268)は己を奮い立たせるように、麟楔刀の柄をしっかりと握り締めた。
(「他世界へカタストロフを振りまくなんて、許されないですからね」)
 清らかに透き通る刀身は、彼女の清廉なる心の現れ。
 確然たる悪を討ち漏らし、悲劇は止められず仕舞い――なんてことは、あってはならない。その揺るぎない一心で、凛と戦場に立っていた。
(「逃げることのないよう、あるべきところへお帰りいただきましょう」)

 ――とは言え。
(「虎の子の宝珠はかなり引き剥がされてるよう……?」)
 優位は譲らんと言わんばかりに、深雪が自身を討たんとするその手を潰さんと、戦場に闇色の戦火を広げるガチデビルだが。
 その周囲を守護していたのだろう宝珠は、今や残るはただ一つ。既に四の宝珠は先行した猟兵たちの周囲を舞い加護を与え続けている。
 ならば、好都合だ。これを利用しない手はない。
 リリリリの守護の加護を受け、迫る灼熱の炎や、憤怒に主の敵を喰らわんとする獣の牙を凌ぐ。
 更にはキング・ブレインの加護でもたらされる知識と第六感から、複数方向からの攻撃をある程度予測。見切りつつ、それでも躱せない僅かな攻撃も、受ける部位を予測しオーラを集中させることでダメージを抑える。
(「後続に繋げてくれた皆さんに、感謝しなければ」)
 彼らの奮戦があったから、宝珠の殆どがこうして、力を貸してくれる。
 今はまだ感謝を胸の内に秘めて、終局へ。
「ここまでの勢いとは……!」
「お覚悟を。戦場に影響を及ぼすユーベルコードなら、こちらにだってあります!」
 その時、天上から光が降り注いだ。
 銀の光が、舞い散る数多の羽根に宿って、慈雨のように世界へと広がり、憤怒の炎を鎮め、清め、消し去ってゆく。
「く……っ!」
「憤怒の暗い闇の炎を、白銀の浄化の光で染め上げましょう。そして――」
 羽根は一枚一枚が断罪の刃にも取って代わり、悪しき存在と、それに加護を与え続けるものを等しく裁く。
 そして、遂に最後の宝珠が、ガチデビルの元を離れる!

 2ndKING『魔王ビストログルメ』の宝珠――奪取完了。
 ――全ての宝珠の制圧、完了!

「よかった。けれどこれで、終わりではありません!」
 世界の破滅を目論む者を、逃がすわけには行かない!
 全ての羽根が地に注ぎ、消えゆく前に詠唱を重ね、絶え間なく浄化の銀で世界を染め上げ、そして――!

大成功 🔵​🔵​🔵​


●回帰

 ――オオオオオオォォォォォォ!!!!!!

 耳を劈き、大地を揺るがす、昏く重い断末魔が、世界を揺るがす。
 それは終焉の合図。始まりがあれば終わりがある。
 ひとつの幕引き。滅びではなく、長く苦しかったこの戦いの。
 魔王は、最後まで悪を貫き、世界に破滅をもたらすことを、諦めはしなかった。
 だが同時に、猟兵たちもその企みを阻止し、悪しき過去の眠る海へと送り還すことべく、折れぬ心で戦い続けた。
 大いなる魔王の前に跪き、頭を垂れる者など、誰一人としていなかったのだ。
 これはその結果。実を結んだひとつの結末。
 魔王は、度重なる猛攻の前に頼みの宝珠にも見放され、最後には浄化の光を受けてその身を滅ぼした。
 正義と悪の境界は曖昧で危うく、時や場によって容易く移ろい変わってしまう。
 だが、純粋な悪意が、壮大な滅亡の計画が、ガチデビルの中に渦巻いていたこと。そして、猟兵たちはその野望を全力で以て、打ち砕いた。それは、揺るぎのない事実。
 世界の滅びのシナリオが、またひとつ書き換えられた。
 猟兵たちは、確かに数多の世界を守り抜いたのだ。

最終結果:成功

完成日:2022年05月20日


挿絵イラスト