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銀河帝国攻略戦⑭~ハートブレイク

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「ようこそ、お集まりくださいました」
 グリモアベースに集った猟兵達に、キーア・エントール(完全聖・f02455)は頭を下げて礼をする。
「今回のお仕事は、少々危険なものとなります」
 頭を上げながら、注意喚起をする。片手を伸ばして出口を示し、戦闘にあまり自信の無い者は別の仕事へと案内するか、或いは拠点まで送り返すと告げる。
「それを踏まえて、参加してくださる方々には感謝を。ありがとうございます」
 残った面々へと再度頭を下げ、そしてキーアは状況の説明を始めた。
 投影される立体映像。映されたのは、武骨な形状の戦艦だ。攻撃用の武装は見当たらないが、妙に威圧感を放っている。
「これは『白魔』艦隊に所属するものの一つです。片道のみの輸送艦、とでも例えましょうか」
 嫌な予感を漂わせる単語。詳しく説明がされれば、それは予感ではなく確信となる。
 『白魔』艦隊とは、かつて『伝説の解放軍』を苦しめた特攻部隊のことだ。装甲と輸送量の二点のみを高めた艦を以て敵陣へと突撃し、自爆。大規模な被害を与えた後に、積載していた大量の戦力を解放して乱れた相手を磨り潰す。質と量を備えた上で、それを使い捨てることによって行われる戦術を得意とする相手だった。
「敵は外部からの攻撃に非常に高い耐性を持ちます。故に今回の作戦は、内部潜入からの破壊工作です」
 立体映像が、大量の機械兵を格納した通路らしきものへと変化する。
「ご覧の通り、内部は至る所に敵が詰まっています。見つからずに動くことも、敵を全滅させることも難しいです」
 その上で、輸送艦が解放軍の接近する前に制御室を探し出し、自爆スイッチを押してください。明らかな難題を告げ、再々度キーアは頭を下げる。
「難しいことを言っているのは理解しています。ですが、やらなければ余りにも多くのものが失われてしまいます」
 どうか、お願いします。か細い声をかけられて、勇敢なる猟兵達は、死地たる艦内へと転移させられていった。


ももけも
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 ももけもです。

 難易度の高いお仕事です。
 質も量も備えた相手のホームで、避けられぬ戦いをしながらのスニーキングミッション。
 時間制限までついてお買い得です、返品はできません。

 酷い難易度ですが、それを鼻歌交じりに蹴飛ばすようなアイデアや、手持ちのユーベルコードやアイテムを駆使したプレイングをお待ちしております。
 どうか私の予想を跳び越えて、見事に解決してください。お願いいたします。
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第1章 集団戦 『彷徨うウォーマシン』

POW   :    多弾頭型収納ミサイルポッド
レベル分の1秒で【腰元から複数の誘導ミサイル】を発射できる。
SPD   :    演算処理
【高性能ソナーによって】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    近接形態
自身に【強化外骨格】をまとい、高速移動と【スラスター】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ロクガツ・クロッカス
【SPD使用】
【アレンジ歓迎】
【UC、技能、アイテムは<>で囲う】

転送と同時に<面制圧戦術>
味方さえ巻き込まなければ何でもいい!
<六連装ミサイルポッド>による<先制攻撃+範囲攻撃>をお見舞いするよ

装備の<迷彩>機能を発動させて粉塵に紛れつつ敵の動きを観察
少しでも敵に知性があるなら制御室の方向を阻むように移動するはず……

方向を定めたら<空間凝固装置>を使って一気に敵の頭上を駆け抜ける!
敵の遠隔攻撃UCは誘導ミサイルだけ
閉鎖空間の自機狙い弾なら、軌道は予測できる
空中を駆けつつも<早業+空中戦+二回攻撃+クイックドロウ>でミサイルを迎撃!
制御室を目指すよ!



「先手必勝!」
 転送された時点で既に六連装ミサイルポッドを構え、発射準備を整えていたのはロクガツ・クロッカス(スペースベトコン・f06933)だ。
 狙いを定めず、ひたすら広範囲に撒き散らすことを目的とした攻撃は、近くで停止状態となっていたウォーマシンを薙ぎ払い、安全な着地点を作り出す。
 降り立ったロクガツが目にしたのは、辺りを埋め尽くすウォーマシンの群れだった。艦の構造上、通路に格納室といったものは存在したが、目に映る限りではそれらを一切無視した、空いた空間に只管戦力を詰め込んだ状態が出来上がっている。
「味方さえ巻き込まなければ何でもいい……って思ってたけど、逆に敵以外に当てる方が難しそうだね」
 想定を超える数、起動を開始し猟兵達への対処を開始しようとするウォーマシンを相手に、ロクガツは再度その頭上へと飛び跳ねる。
 空間凝固装置を起動。連続で宙を蹴り天井ギリギリへと昇り、下へ向けて武装を構える。引き金を引いて、ミサイルを発射。最初のそれと同じようで、確実に敵だけに照準を合わせて放たれたそれは、転送地点を囲むウォーマシンを破壊する。
 転送地点、安全確保。

成功 🔵​🔵​🔴​

宮落・ライア
よし!ならボクが道を切り開こう!ついでに陽動もまかされた!
制御室の場所なんてわかりはしないけど…邪魔な壁も天井も切り捨てれば!仲間が必ず見つける!

今のボクがその一撃で届かせられるのは500と少し。
まぁそれだけあれば十分でしょ?任せたよ。
自らを【鼓舞】し【覚悟】を決め
【怪力・薙ぎ払い・捨て身の一撃・鎧砕き・衝撃波・森羅万象断】
で、内壁も隔壁もまとめて切り飛ばす。

外はそうでも内は外ほど頑丈じゃないでしょ?

敵陣まっ只中。敵も沢山。あはっ…これほど英雄の、ヒーローの証明のしどころなんてあるかな?
ああ…本当に嬉しくて仕方が無いよ!



「ボクが道を切り開こう! ついでに陽動もまかされた!」
 元気よく声を張り上げて、宮落・ライア(英雄こそが守り手!(志望)・f05053)はウォーマシンの群れへ突貫する。
 構えた骨肉の剣を振り下ろし、手近な一機を両断。飛んできた誘導ミサイルは、素手で殴り飛ばして爆発から胴体を逃がす。傷ついた拳は肉が破けて骨を覗かせ、粘性が高く黒い血が滴り落ちる。されど顔に浮かぶのは笑み。片手で剣を構えつつ、傷ついた拳でまた一機、殴り飛ばした。
 血の付着した装甲が溶けて煙を上げる。それはまるで、ライアの抱えた熱に耐えきれず、蒸発してしまったかのようだ。
「ああ……本当に嬉しくて仕方が無いよ!」
 歓喜の叫び。数の力を個の力で圧倒することこそ、英雄の証明。ライアの求めたものは、間違いなくこの場に存在していた。
 構えが解かれる。剣が振られ、力が解放される。森羅万象断、名付けられたそれは記憶のものにはまだまだ及ばないものの、この場に置いて、斬れぬもの無しに値した。
 敵機が切断され空間ができたことにより、通路は文字通り通路となる。一部の斬り裂かれた内壁や扉が、この艦も破壊可能なものに過ぎないことを示していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

宝座・四季
さて参ったね。おじさん、メカにはとんと疎くて、制御室だとかそういうの、全然見当もつかないんだけど……

けど、まあ、ほっとくと大惨事になるとあっちゃあほっとくわけにもいかんしなあ……

他の同行者にそういうの詳しそうなやつがいれば、そいつを護りながら進むようにしようかね。

敵の数は多く、戦場は密閉空間。
逆に言えば、敵さんが派手に攻撃すると、同士討ちになりかねないってことだよな。
【忍び足】で敵の死角を縫うように移動しつつ、護法装填で強化した【範囲攻撃】を【2回攻撃】でばらまいて戦場を引っ掻き回すとするか。

その間に、仲間が制御室へのルートを見つけてくれると助かるんだがね。


レッグ・ワート
同じ物騒なんだが白魔はまだわかるだろ。比較対象のアゴニ―フェイス諸々がぶっとんでるとも言うけどな。どの道活躍させる訳にはいかないのも同じだ。

とっとと、でも慎重に。迷彩ホロで誤魔化しながら忍び足で制御室へ。聞き耳で敵が近いのがわかれば、アンカー使って上部伝いに切換て行くぜ。気取られたなら止まって様子見。バレるかソナーに引っ掛かったならブレードエピダミスで音が最小になるように弾や連絡手段から触れ斬り捌く。数が多けりゃ惹き付けながら反対側へ、少数始末が早くついたら続行。

制御室に着けたら今の宙域を指定域だと誤認させるか指定域をその場に再設定する。特に指定の跡が無けりゃ自爆コードを検索で漁って倣うぜ。



「さて参ったね。おじさん、メカにはとんと疎くて」
 口では困ったようなことを言いつつ、油断なく動くのは宝座・四季(なんとなく団長・f04244)だ。
 一度は切り拓かれたものの、圧倒的物量によって再度埋め尽くされつつある通路。四季はわざと敵と敵の間を選んで向かい、そしてすり抜けて前へと進む。
 強力な兵装を備え、数も揃った敵戦力だが、それを展開するには場が狭すぎる。仲間を巻き込む攻撃も厭わない機械兵なれど、互いが行動を阻害し合う為にできる攻撃は限られる。それによって生じる隙を、四季は上手く捉えていた。
 が、躱しきれる攻撃ばかりではない。密集してるからこそ避けられないものもある。
 眼前に突き出された刃。壁のように群れたウォーマシンの後ろに控えた機体のうち一つが、隙間から突き込んだ一撃。
 うおっ。と小さく声を上げて顔を逸らすも、間に合わない。
「とっとと、危ない危ない。慎重にしててもこれだからなあ」
 刃と口付けを交わす寸前に、先端が音も無く斬り落とされる。ほぼ同時に、四季は強烈な力で上へと引き上げられた。
 声の方を見れば、そこには何もないようで、薄っすらと人型らしき輪郭が宙に浮いていた。迷彩によって姿を隠したレッグ・ワート(其は脚・f02517)だ。
「すまない、助かった」
「なぁに、お互い様よ」
 軽いやり取りの後に、レッグは四季にも迷彩の適用範囲を広げる。二人が接触している間は、どちらも姿を隠せる状態だ。
「俺はこの通り便利な機能をもっちゃいるが、遠距離の兵装を積んでなくてな」
「ああ、だから銃器持ちの俺と組みたいってか。渡りに船だな」
 四季を抱え、天井をアンカー伝いで進むレッグ。敵が通路を埋め尽くしていても、それは地に足を付けて横に広がる範囲でだ。頭上にはまだ余裕をもって通る空間があった。
 加えて迷彩によって探知を避けることにより、戦闘に時間を余り割かずに済んでいる。少数、迷彩を看破して攻撃を仕掛けてきた機体にも、遠距離ならば四季の射撃で、近距離ならレッグの斬撃で一撃必殺と対処ができる。
 二人の行動に派手さは無い。だが、静かに確実に歩みを進めるその姿は。歴戦の風格を漂わせるものであった。
「ところで、制御室とやらの目途はついてるのか? おじさんそこら辺アレよ」
「ああ、それに関しては大丈夫だ。俺たちにゃ、頼もしい女神様がついてるぜ」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

富波・壱子
予め日常人格から戦闘用人格に交代
艦内の探索は他の猟兵に任せ、オペレーターとして参加
猟兵達に通信機を配っておき、逐次報告を徹底。ユーベルコードによる予知で収集した未来の情報を元に、味方の探索をサポートしていきます
離れた位置にいる他者の未来を直接予知することは不可能でも、未来で自分が受け取る報告の類であれば予知は可能です

※指示例
一分後に巡回中の敵兵士がその場を通過します。隠れてやり過ごして下さい

その扉を開けると敵大部隊との交戦となります。別ルートへ迂回して下さい

次の通路は監視装置が設置されています。10秒間だけ電脳魔術師にセキュリティを遮断してもらいますのでそのまま駆け抜けて下さい

アドリブ歓迎です


チトセ・シロガネ
難しいことを簡単に言ってくれるネ。
でも潜入はだいぶコツが分かってきたヨ。
やってみるネ!

潜入は【迷彩】【地形の利用】でダクトとか荷物の間とかの狭いところを潜ったり、「空間アンカー」を使って天井の配管とかに伝って移動するヨ。
まるでニンジャのようネ!
あ、扉の鍵は【鍵開け】【ハッキング】で開けてみるネ。

制御室の探し方は【第六感】で探すヨ。
兵士がいっぱいいる……。怪しいネ。
もしくは武器庫があったら【ハッキング】【念動力】で武器や弾薬を暴発出来ないか試してみるネ。
中身ぎっしりな戦力ヨ。爆破したら戦艦なんて一溜まりもない武器弾薬がいっぱいあるハズネ。



「ラムダ、九時の方向から射撃が来ます。ミュー、その先は敵が密集していますが行き止まりです。ファイ、十三秒後に囲まれますので五時方向へ飛び込んでください」
 通信機か或いはそれに類する能力を持った猟兵達をコードネームで呼び、的確に指示を与えているのは富波・壱子(夢見る未如孵・f01342)だ。
 壱子は戦闘と探索には参加せず、転送地点からのオペレーションに専念していた。表に出す人格を戦闘用に変更するだけでなく、日常人格を全て演算能力に割り当てる。更に加えて、『あなたのことを知っている』による予知をコードネーム持ちを対象に行い、指示通りに動く彼らを手足として版図を、眼として視界を広げていく。
 この艦内において場を掌握しているのは、最早壱子となりつつあった。
「把握率八割超過。ほぼ確実に本命の位置を捉えました。アルファ、現在地点と能力から、最適は貴女です」
 壱子に指名されたアルファことチトセ・シロガネ(チトセ・ザ・スターライト・f01698)は、陽気な声で了承の返事をする。
 開始されたナビゲートに従い行動を開始するチトセ。迷彩を駆使して敵集団の至近をすり抜ける、ダクトや天井を這ってのショートカット。閉ざされた扉をハッキング解錠し、通った後に再施錠。間違いなく最短ルートではあるが、求められる技術が多種かつ高度が過ぎるものだった。
「難しいことを簡単に言ってくれるネ。でも潜入はだいぶコツが分かってきたヨ。やってみるネ!」
 無理難題を一つ、また一つ。こなす毎に速度を上げながらチトセは突破してゆく。そして見事に、戦闘行為を一度も行わず目的地点へと到達した。
 制御室。巨大な演算装置が鎮座するそこは、艦の中心部に位置していた。まさに心臓部といったものだ。
「ここに自爆スイッチがあるのネ。ぱっと見それっぽいのは無いけド……。もーまんたい! チトセさんにお任せヨ!」
 周囲に外部干渉できる装置が無いのを確認した後、チトセは唐突に指を天へ向け、ポーズを決めた。前触れ無しに降り注ぐ光。強烈な輝きへ同化するようにその身体は光へと変換され、そして演算装置へと吸い込まれていった。
 そこからは、チトセだけを主演に照らし出した舞台のようであった。防衛プログラムを刻み、ファイアウォールを撃ち貫き、舞い踊るようにコアへと至る。
「ハァイ、オペレーター。アルファ、目標達成寸前ヨ! 何か追加の指示はあル?」
「こちらオペレーター。ありがとうございます、アルファ。では、六十六秒後に自爆するようにセットして撤退してください。それだけあれば、全員無事に撤退できますので」
 チトセからの吉報に、声に喜色を表しながらも冷静に指示を出す壱子。了解の返答を聴く前に、他の猟兵達の撤退をオペレーションするといった最後の仕事へと戻ってゆく。
 その様子を聴きながら、帰ったらお酒でも一緒に飲みたいな、そういえば飲める歳だったかな。と思いつつ、指示通りに自爆タイマーをセットするチトセ。
 寸分の狂いもなく、六十六秒後。圧倒的な堅牢さと、暴力的な数量を備えた『白魔』の輸送艦は、しかして何の被害を齎せずに宇宙の藻屑と消えた。
 多少の怪我人は出たものの、猟兵達に死亡者、行方不明者は零。
 作戦名『ハートブレイク』、完全成功。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月18日


挿絵イラスト