7thKING WAR㉓〜白の押韻
リズム。
それは心地よい響き、高揚を促す拍子の連なり。
幸い、儀式のために必要なドラグナーガールはいくらでも調達できる。何故ならばそれこそが『パラダルク』の秘めた最強の能力であったからだ。
自らの脇にも彼女らを侍らせた初老の『パラダルク』は甘い声色で囁いた。
「さあ、踊り給えよ。夜を明かし、昼を徹して。この儀式さえ成功すればあいつの居所にようやく手が届くというものさ……」
「何やら、この召喚魔王は儀式をしている最中のようですわね。『碎輝』を探しているみたいですけれど、いったい何の関係があるのでしょうか……?」
黒弗・シューニャ(零・f23640)は不思議そうに首を傾げる。この戦場には銀河帝国攻略戦にて見えた『実験戦艦ガルベリオン』と同型の戦艦が停泊している。『パラダルク』はこの中でドラグナーガールたちを躍らせ、何らかの儀式を行っているらしい。
「ここを通るには彼を倒すか『儀式の舞』を踊るドラグナーガールを倒して儀式を阻止しなければなりませんわ。とはいえ、パラダルクは万物をドラグナーガールに変えてしまうユーベルコードの持ち主。これは単純な物質のみならず、自然現象やこちらの攻撃は勿論のこと、時間さえも女の子化して操るという噴飯ものの威力を誇りますの!」
ガチデビルもとんでもない存在を特級契約書で呼び寄せてくれたものである。
しかも、パラダルクのユーベルコードは必ず先制するという代物だ。未来属性ことディアブロホワイトの力を体現する『初老のパラダルク』の技は、いずれにおいてもドラグナーガールの戦闘力を引き上げることで戦いを有利にするための強化戦略に秀でている。
シューニャは小さく唸った。
「もしも、この先制攻撃に対処できなかった場合はかなりの痛手を負わされること必死ですわ……! なんとかして彼のユーベルコードの弱点を突き、儀式を止めて下さいませ。皆さまならきっとできるとシューニャは信じておりますわ!」
ツヅキ
プレイング受付期間:👑の数だけ🔵が獲得され、システム的に締め切られるまで。
●第1章
あらゆるものをドラグナーガールに変えることのできる召喚魔王『パラダルク』。倒されるか儀式が失敗した場合は撤退します(ただし、戦力を0にしても完全には撃破されない可能性が高い)。
プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する(しない限り必ず苦戦か失敗になる)/踊るドラグナーガール達を倒す。
第1章 ボス戦
『召喚魔王『パラダルク』ディアブロホワイト』
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POW : ガールズ・ポシビリティ
自身の【下僕であるドラグナーガール】ひとつを用いた行動・攻撃の威力を3分間3倍にする。終了後[下僕であるドラグナーガール]は【可能性を使い果たしたこと】により破壊される。
SPD : フューチャー・ルーラー
【ドラグナーガール達と連携し、精神支配魔術】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【以降の動き方や使用ユーベルコード】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ : パラダルク・フューチャー
召喚したレベル×1体の【ドラグナーガール】に【ガルベリオン鋼の機械兵器とダンス技術】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
イラスト:モツ煮缶
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ダーティ・ゲイズコレクター
私はダーティ!ダーティ・ゲイズコレクター!
凶悪で極悪で劣悪で最悪な魔王ダーティとは私のことです!
召喚魔王さんの儀式を邪魔して
7thKingの座へ近づくと共に
ワルの名声を手に入れちゃいます!
まずはドラグナーガールの皆さんの先制攻撃を回避しましょう!
凄そうな兵器と飛翔能力、そして見事なダンス!
空中戦も地上戦も勝ち目無し!
よって私は『地形破壊』と『トンネル堀り』で地中に逃げます!
『気合い』と『根性』があれば間に合うでしょう!
回避に成功したら今度は私の番です!
UC【毒悪!潜侵魂穢刃宮】で透明な壁を作り
儀式のためのダンスの邪魔をします!
モグラさんみたいに時々ひょいと顔を出して『衝撃波』も撃っちゃいます!
月夜・玲
全く、厄介な能力を持っている事で
けども行き止まりと言われたら、通ってみたくなるのが人の常
●
《RE》IncarnationとBlue Birdを抜刀
強化されたドラグーンガールの攻撃を躱してチャンスを探そう
基本は遠距離から『斬撃波』を飛ばして『吹き飛ばし』て接近させないように立ち回り
『オーラ防御』でシールドを張り、更に『武器受け』して攻撃を逸らす
最後の頼みは『第六感』
直感に任せての回避行動で時間が過ぎるのを待とう
敵の戦闘スタイルを観察して敵が不得意そうな間合いを維持しよう
3分経ったら後は一撃かます!
【Code:T.S】起動
最大サイズの雷刃でドラグナーガールとパラダルクを纏めて『なぎ払い』って斬る!
儀水・芽亜
碎輝さんに縁のお方ですか。どうも悪縁のようですが。
面倒なことになる前に、片付けなくてはいけませんね、魔王パラダルク。
先制攻撃は、目標にされたら動き回っても回避出来ないタイプとみました。
ならば「呪詛耐性」「狂気耐性」で抵抗し、それでも精神が危うくなったら手を裁断鋏で貫いて、痛みで己を保ちましょう。
では、こちらの番です。
「全力魔法」深睡眠の「属性攻撃」「範囲攻撃」「精神攻撃」「呪詛」で、サイコフィールド!
魔王パラダルクに通用するかどうかはともかく、ドラグナーガールの儀式は妨害したいところ。
彼女たちが眠りに落ちたら、慎重に魔王パラダルクの横を抜けて、眠るドラグナーガールの首を裁断鋏で「切断」します。
全くもって厄介な能力、厄介な相手――月夜・玲(頂の探究者・f01605)の抱いた印象もむべなるかな。蠱惑的な香を焚き締めた儀式場を背に猟兵を出迎えた召喚魔王『パラダルク』は鷹揚に含み笑った。
「何をしても無駄だよ。僕の能力はあらゆるものを女の子に変えてしまうのだからね。ほら、こんな風に……」
軽く指先を向けただけで、滞留する煙の一筋が新たなドラグナーガールとして命を吹き込まれる。
「さあ、踊りましょう?」
全身に鋼の兵装を纏っての急降下爆撃が降り注ぐ直前、ダーティ・ゲイズコレクター(Look at me・f31927)の姿が地上から忽然と消えた。
驚き、辺りを見回すドラグナーガール。
実はこの時、ダーティはとっさに戦艦の床を引っぺがして真下の中階層に逃れていたのだ。
「気合と根性の勝利ですね!」
ほっぺたに油汚れをつけたまま、ダーティは反撃の機会を窺った。
儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)は裁断鋏を手にパラダルクの胡乱な表情を見据える。
「何やら碎輝さんに御用があるとか? おそらくは悪縁の類とお見受けしますが……邂逅を許せば面倒なことになるのは避けられませんね、きっと。その前に片付けさせてもらいますよ」
「ははッ、怖いなあ」
パラダルクが両目を見開くと同時にドラグナーガールのダンスが歪んだ押韻を刻んだ。芽亜は己の耐性を信じて白きディアブロの狂気を受け止める。自らの手を突き刺した鋏の刃を血が滴り落ちた。痛みを手繰り寄せ、狂気を払う。
「しぶといなぁ」
パラダルクに口づけられたドラグナーガールが強化されるのを玲は見た。双剣を抜刀し、強烈な回し蹴りを紙一重で受け流す。
「行き止まりと言われたら、通ってみたくなるのがひとの常――ってね!」
「なに!?」
刃に乗せた衝撃波で相手の身体を強引に弾き、第六感に従い跳躍。渾身の一撃を空振って体勢を崩したドラグナーガールの耳にその時、ダーティの高らかなる宣戦布告が届いた。
「私はダーティ! ダーティ・ゲイズコレクター! 凶悪で極悪で劣悪で最悪な魔王ダーティの潜侵魂穢刃宮をその身で味わっちゃってください!」
「ほう?」
戦場に透明な壁を作り出して迷宮に変える大技にパラダルクも虚を突かれた顔になる。ダーティの迷宮はドラグナーガールを分断、見えない檻に閉じ込めたも同然であった。
「これでは自由に舞い踊れない。それにさっきから妙な睡魔も襲ってきているし……ね」
その正体は芽亜を中心に広がる催眠結界だ。渾身の魔力で紡いだ領域にて精神を侵され、苦しみながら意識を失うドラグナーガール。
「降参するならいまのうちですよ」
芽亜の言葉を玲が引き継いだ。
「儀式はおしまいだね、パラダルク。それにもう……時間だよ!」
それまでドラグナーガールから一定の距離を保つために戦場を移動し続けていた玲が遂にその足を止め、Code:T.Sを発動。
「言っておくが、僕を倒しても無駄――」
だが、己を超えて伸びる巨大な雷刃を見上げたパラダルクの微笑みが凍り付いた。目的はあくまで儀式の阻害。故にその狙いは――!
「皆、逃げ……」
「無駄ですよ。彼女らの首はこの『Gemeinde』が貰い受けます」」
既にドラグナーガールの大半は眠りの中だ。芽亜の裁断鋏が澄んだ音を奏で、首を飛ばす。ダーティは眠りを逃れた個体に狙いをつけ、ひょっこりと地下から顔をのぞかせた。まるで勇敢なもぐらみたいに。
「そこです!」
死角から撃ち出した衝撃波に足を取られたドラグナーガールが床に転がった。その頭上より迫る巨大な影――雷刃。
「いった!?」
玲はごっそりと抉った戦場の半分を振り返り、戦果を確かめた。
大成功
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アルテミシア・アガメムノン
ちょっとここで撃破するのは難しそうですわねえ。
とは言え放置する訳にも参りません。
碎輝さんはかつての戦争で頑張ってくれましたし、何より魔界で好き勝手することは許しませんわよ!
先制対策
敵WIZUCで強化した敵群。まずは『アルテミシアの翼』から雷属性を宿らせた魔力弾を連射して弾幕を張って、機械兵器の性能を落としましょう。
その上で動作を第六感で見切り、『クロノスの大鎌』で打ち払い、或いは回避です。
しかる後に『氷獄の魔帝』を発動。真の姿を解放。無限の魔力に比例した無限の強さで仕切り直しです!
無限の魔力を凝縮した後の魔力爆発で艦内全体を破壊しつくしましょう!
狙いは勿論、踊るドラグナーガール達です。
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友
第三『侵す者』武の天才
一人称:わし 豪快古風
武器:黒燭炎
むう、間違いなく強敵じゃが…挑みたくなるものよ。
ひとまず、3分間は気をつけねば…あれが作用するは、一人なれば…その一人を瞬間思考力にて見極め、戦闘知識活用で動きを見切り、四天霊障の結界を一度かませることにより避けやすくする。
やることは…パラダルク本人に攻撃よな。お前の属性に、雷はなし…。そのまま純粋にUC+雷属性攻撃つき槍を叩きつける!
この怒りは、わしのものである!
はは、この時に黒燭炎の『成長電流』の影響も看破されようが、答えぬよ。
(答えたら、碎輝に顔向けできんしな)
「つ……――やれやれ、ひどい怪我だなこれは」
先程、ドラグナーガールごと薙ぎ払われてしまったパラダルクはすっかり焼け焦げた衣服を払い落として肩を竦める。
ぼやく彼を守るため、前に進み出る機械兵装姿のドラグナーガールたち。
アルテミシア・アガメムノン(黄金の女帝・f31382)は雷属性を纏わせた黄金の光翼を力強く羽搏かせた。
「――!?」
「機械は電流に弱いというのは定説ですものねえ」
アルテミシアは余裕の笑みさえ浮かべ、動きの鈍った敵の斬撃を空中で颯爽と躱しきる。
「碎輝さんはかつての戦争で頑張ってくれましたし、借りを返すには良い機会ですわ。それに何より、魔界で好き勝手することは許しませんわよ!」
大鎌で銃口を打ち払われたドラグナーガールは舌打ちすると使い物にならなくなった武器を投げ捨てた。
代わりに進み出たのはパラダルクの強化を一身に受けたドラグナーガール。馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)はその個体を即座に他と見分け、霊障結界を用いて出鼻を挫いた。
「ッ……、邪魔よ!」
動きを阻害されたドラグナーガールが悔しそうに唸る。かろうじて伸ばす指先を義透はひらりと躱し、その手に炎を纏う黒燭炎を構えた。
「その炎は――」
何か心当たりのありそうなパラダルクの呟きを、義透は無言で聞き流す。
(答えたら、碎輝に顔向けできんしな。せいぜい怪しむとよいわ)
踊るような動きというのは優美であるが、リズムさえ掴んでしまえば見切られるのも早い。
「そこをどいてもらおうか?」
「あッ――」
義透はパラダルクに真向い、一撃必殺の槍を差し向けた。怒りを帯びる穂先は相手の虚を突き、彼の受けた傷跡を更に広げる。
「お前の属性に、雷はなし……どうだ、効くであろ?」
「おやおや、容赦ないね」
退きかけたパラダルクだったが、はっとして動きを止めた。
恐るべき威圧感の主は真の姿を晒すアルテミシア――否、氷獄の魔帝と言った方が相応しいか。
「この姿をご覧になったからには、もうおしまいですわよ」
無限の魔力という表現は決して伊達ではなかった。その背に黒き六対の翼を負い、凄絶な微笑みを浮かべたアルテミシアの内部で無限の魔力がいったん凝縮。その後、反動をつけながらどこまでも膨張――膨大な魔力に呑み込まれるドラグナーガールを守るように両手を伸ばしたパラダルクが叫んだ。
「やめ……ッ」
刹那の無音。
後、大爆発が戦艦を襲った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
クロト・ラトキエ
…ハーレムドラゴン。
おっと、思わず。
連携して魔術を繰り出すなら…
最も脆い所を突く。
敵の布陣、順序、術の兆候等を視て、見切り、
手近>動きの鈍い>若輩…
と優先、ガールを鋼糸で括り断ち、連携を崩す、
可能なら術の不発を狙う。
もし術を受けても…帰らなきゃならないんです。
支配などされてやるものか。
艦なら凹凸には事欠かぬかと、
鋼糸を張り、敵頭上の空中を用い儀式場へ跳ぶ。
…武器が女の子に?
それはさぞ従順万能なお嬢さんになりそうですが、申し訳ない。
鋼糸の替えも、何ならワイヤーも、代わりは幾らでも。
踊るガールを討つ武器とて…
ナイフに剣にと、糸以外にも十全。
伊達に暗器使い名乗ってませんので。
薔薇の剣戟にて、左様なら
マヒロ・ゾスティック
ふーん、面白そうな能力だねぇ♪
転移前に自分の指に淫具『抑圧の金輪』を装備
淫薬『嬉媚団子』を食べて視力強化
精神支配魔術を受けたら金輪の痛みを発動
その痛みで精神支配は破るね
ボクのユーベルコードは視認が条件だから
ボクの把握した動き方から視認されない様に全員が動くつもりだろうけど
それ、『さっきまで』のボクの速さからの動き方、だよねぇ?
『抑圧の金輪』を解除
その効果で身体能力を強化
覚えた以上の速さで動きを先読み
パラダルクや周りのガールを見てUC発動
纏めてコピー奴隷悪魔として召喚!
コピーでも自分が支配される気分どうー?
コピーパラダルクくんに更にこちらのガールちゃんを増やして貰って
人海戦術で踊り子達を攻撃
激しい爆風を見透かすが如く、クロト・ラトキエ(TTX・f00472)は眼鏡の奥の瞳を細めた。パラダルクの能力は“あらゆるもの”をドラグナーガール化する。己を焼く炎も砕け落ちる艦隊の欠片もユーベルコードでさえ、例外なく。
「……ハーレムドラゴン」
予想を裏切らぬ彼の姿をクロトは思わずそのように評した。
「褒め言葉かな?」
「さて、お好みでどうぞ」
増殖した踊り手が散開。パラダルクの手拍子が精神支配魔術を操る押韻となって聴く者の精神を蝕み始める。
「面白そうな能力だけどさ、ボクには効かないよ」
マヒロ・ゾスティック(堕ちし快楽の淫魔忍・f31759)の両目は正気である。パラダルクがマヒロの指の金環を見た。この痛みが自我を繋ぎ止める楔。
「宝石魔眼、発動」
淫薬によって強化された視力が敵を捕捉する。
「あの眼……隠れろ、姿を見られるな!」
「甘いよ」
マヒロは指から金輪を抜き、抑圧を脱ぎ捨てた。さっきまでとは桁違いの動きに驚いた相手はもはや、その視線からは逃れ得ぬと悟るだろう。
「こちらにもいますよ」
クロトの鋼糸が縦横無尽に飛び交い四肢を括る、断つ、連携を崩す。魔術発動のための布陣をかき乱して術の発動を阻止。
「僕は帰らなきゃならないんです。支配などされてやるものか……ッ」
壁のパイプに鋼糸を絡めて跳ぶ。逆さまに見下ろすパラダルクの微笑。不意に鋼糸が消失し、代わりにひとりのドラグナーガールが従順万能に舞い踊る。
「おやおや。ですが、代わりは幾らでもありますので!」
そこからは恐るべき応酬であった。容赦なく武器を奪いドラグナーガール化するパラダルクと無尽蔵に新たな剣、ナイフ、糸等を取り出しては彼女らを討つクロト。
「きりがないなぁ」
「伊達に暗器使いを名乗っておりません。それにほら、後ろ」
集団で襲いかかるのはコピー奴隷として召喚されたパラダルクとドラグナーガール達。
「コピーでも自分が支配される気分どうー?」
マヒロがくすくすと含み笑う。
「だって、この子たちは能力すら写し取っちゃうんだからね。コピーパラダルクくん、こちらのガールちゃんを増やしてやって!」
膨大な数のドラグナーガールが相打ちする形で数を減らしてゆく。クロトは混乱の中をパラダルクの懐に踏み込み攻撃を四度放った。
「幻の薔薇がお似合いですね」
別れの言葉に皮肉を込めつつ離脱。戦艦は煙を吹いて墜落する。パラダルクの行方は定かでなかった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵