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リングに輝く星となれ

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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「はろー! ところでプロレスって格好いいよね! 相手の技をあえて受けたり! リングの上を華麗に跳んだり!」
 グリモア猟兵、ベッキー・ウッドは猟兵たちに明るい声で語り掛ける。
「実は、キマイラフューチャーにプロレス好きのオブリビオンが現れたんだ。
 みんなにはこのオブリビオン・機関車怪人を倒してほしい」
 数日前、機関車怪人はキマイラの町の広場にリングを設営した。さらにプロレス動画を流し、キマイラたちを扇動。
 結果、キマイラ数名が広場のリングにあがり、プロレスをし始めた。観客も集まり、キマイラ達の間でプロレスブームが起きつつある。
「そのうえ予知によれば、放置しとくと困ったことになっちゃう。
 キマイラの一人の男子がリングの上で暴れすぎて、うっかりコスチュームが破れちゃうんだ。それは可哀そうだよね……見ている人にとっても」
 ベッキーは困ったように眉を寄せ、こほん、咳払い。
「それに怪人の目的は、プロレスを通じて旧人類の凄さをアピールし、自分の勢力を拡大すること。そんな怪人の思い通りには、させられない!
 だからまず、『リングに上がったキマイラ達にプロレス勝負を挑んで』ほしいんだ!」
 そこで、猟兵達のプロレスが凄い! と思わせられれば、キマイラ達の心は怪人から離れていき、怪人の目論見を阻止できるはず。

 リングに上がったキマイラは、みんな男性で体格はそこそこいい。
「キマイラはチョップやキックとか簡単な技を使うけど、強くない。
 けど、彼らを倒すだけじゃダメ。
 試合を通じて、観客の人を盛り上げ、心を掴んでほしいんだ」
 相手の技を受けて耐えきったり。華麗な技や特殊な力で驚かせたり。
 その他どんな方法でも構わない、『観客の心を掴むこと』が、今回は重要なのだ。
 なお、プロレスの試合は一対一だけではなく、二対二などのタッグマッチも可能。

「プロレスをして観客を盛り上げ、怪人の目論見を阻止すれば、今回の元凶・機関車怪人が動きを見せる筈。その時には怪人に上手く戦いを挑んで、最終的にやっつけてほしい」
 そこまで説明し、ベッキーは、
「まずはリングに上がって、キマイラたちとプロレスすることに、全力を注いで! 皆のプロレスで、見ている人をワクワクドキドキさせてあげてね!
 みんなならそれができるって、私、信じているからっ」
 信頼のこもった眼で皆を激励するのだった。


支倉みかん
 支倉みかんです。
 ご閲覧ありがとうございます。
 熱く激しく、時に楽しい――そんなプロレスにまつわる事件が起きようとしています。
 怪人の野望を阻止するため、まずはキマイラの男性達とリングの上でプロレスをしてください。
 勝つことより、観客達の心を掴むことが大事です。

 皆様の想いと個性を発揮し、成功を勝ち取ってください。
 では、皆さん、素敵なプロレスを!
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第1章 冒険 『激突!プロレス大決戦!ポロリもあるの!?』

POW   :    プロレスの王道!真っ向勝負!投げるにせよ打撃で押すにせよ、ド派手で大盛り上がり間違いなしだ

SPD   :    プロレスの華!目にもとまらぬスピード殺法!華麗に宙を舞う空中殺法か、はたまた精密な関節技で仕留めるか

WIZ   :    既存のプロレスにない「魔法」や「超能力」という概念を持ち込む。新鮮さがスゲーイ!

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

神羅・アマミ
何故怪人どもは何度もプロレスを流行らせたがるのじゃ…プロレスごっこが世界を滅ぼせると本当に信じておるのか?
そして、だからこそ神聖なるリングを邪悪な思惑で汚す奴は許せん!

「気が変わった、妾はキマイラにつくぜー!ヒャッハー!」
うn?

試合がいい具合に盛り上がってきた局面で謎のレスラー「マスクド・般若」がスモークと共に突如乱入。
「安心しな、妾はテメーラの味方じゃぜー!」といたずらにキマイラへ目配せしつつ、パイプ椅子等を用いた凶器攻撃の応酬。
多分会場の全員がポカーン。

「キマイラは卑怯者」という深刻な風評被害を招きつつ、最終的には「イェーガーばんばえー!」とチビッコたちの声援を取り付けられたら御の字。


ステラ・ハシュマール
「プロレス、ならばボクら【プロレスリングMPWC】の出番だね」

ロープを空中前転でとびこえながら派手に登場するよ。
相手の実力を合わせて、あんまりにも弱いなら手加減して、食らったり食らわせたりとゴングスレスレまで試合を長引かせるかな。
最後にはフランケンシュタイナーで投げ捨ててそのままピンフォールからのカウント3でしめてあげるよ。

できるならば草剪ひかり社長とのタッグを希望したいな。

アドリブ大歓迎だよ。


草剪・ひかり
【POW判定】
ウチの団体のステラちゃん(f00109)と一緒に、「本物のプロレスラー」がキマイラフューチャーのリングに降臨だよ!

プロレスの本質、それは「受け」て「魅せ」ること!
相手は体格の大きなキマイラの男の子達だから、まず徹底して相手のパワーと迫力を引き出すよ!

胸元にチョップを受ければ、大きすぎる胸を揺らして苦しみ
ボディプレスで潰されれば、渾身のキックアウトでフォールを返す!

そして攻め疲れた彼に
「そろそろ疲れた? じゃあ、今度はこっちの番ね!」

豪快なドロップキックで試合の流れを一気に変えたら
最後はステラちゃんのフィニッシュに誘導

プロレスはまだまだ過去の物じゃない、ってわかってもらえたかな?


ノーラ・モーリス
私、プロレス見るの初めてなの。楽しみね
「さぁ、はじまりました。第一回キマイラフューチャープロレス大会。実況、解説ともに私、ノーラ・モーリスがおおくりします♪」
「ファイト!」(どっかからゴングだして鳴らす)
「両選手、挑発からーあー先制攻撃はいります」
とプロレスの【世界知識】と前口上の【礼儀作法】をしながら、キマイラの皆さんたちを盛り上げるわね(うぃんく)

怪我をした猟兵達には【高速詠唱】で精霊の歌を使い回復を試みます
参加したプロレスラーには【誘惑】するような応援で注意をそらしていくつもりです

共闘、協力歓迎


蛇崩・京次郎
「プロレスかァ、いいじゃねェカ! 面白そうダ。オレサマ、そういうの結構好きだゼ」
「どっちが強いか競うんだロ? そンで見てる奴ラの心を掴ム。上等じゃねぇカ」
それにオレサマ筋肉には自信あるシ? やらねぇわけにはいかねぇよナァ
オレサマの力、見せてやるゼ

ギャハ!オレサマはヒールレスラーとしてリングに上がるゼ
超絶大悪党のオレサマに相応しいだロ?
リングネームは『オセロット』ダ! ジャガーのマスクとコスチュームで行くゼ!!
……けど、マスクの上からマスクを付けンのはちょっとめんどくせェナ

使う技能は<グラップル><挑発><怪力><存在感><気合>ダ!
トドメにはド派手に『灰燼拳』をブチ込むゼ!

※アドリブ、絡み可



●矜持と美技、そして実況と悪役
 キマイラフューチャーの広場。
 リング上でキマイラの巨漢二人が立っていた。片方は犬尻尾が、もう片方は狐耳が特徴的。犬尻尾の男が叫ぶ。
「俺達とプロレス勝負する奴はいないかーっ」
 広場入口にステラ・ハシュマールと草剪・ひかりはいた。
「ボクら【プロレスリングMPWC】の出番だね、ひかり社長!」
「ええ、ステラちゃん。『本物のプロレスラー』を『魅せ』なきゃね!」
 リング上の二人や観客たちが二人を見る。ステラは視線を感じつつ駆けた。
 リング下で跳躍。
 宙で体を縦回転。トップロープを越え、リングに着地。華々しい登場に、どよめく客席。
 一方のひかりはその後を泰然と歩く。
 無言で歩く。それだけ。
 だが。観客の多くが、ごく、唾を呑む。ひかりから溢れる闘志と風格がそうさせるのだ。
 キマイラ二人は、ひかりとステラに気圧されつつも吠える。
「ま、まけるかっ」「そうだ! や、やっつけてやる!」

「ファイト!」
 カン、リング前に長机を置き、陣取っていたノーラ・モーリスが、ゴングを鳴らす。
「さぁ、はじまりました。プロレス大会第一試合キマイラチームと猟兵チームのタッグマッチ。実況、解説ともに私、ノーラ・モーリスがおおくりします♪」
 明るく礼儀正しい声で、観客に語り掛ける。
「猟兵チームのステラ選手、キマイラチームの選手と睨み合って……?! 皆さん、リングの南側をご覧ください!」
 切羽詰まったノーラの声に、顔を動かす観客達。
 リングの傍に白い煙がもうもうと湧いていた。
「ヒャッハー!」煙の中から、般若のマスクのレスラーが登場。
 そのレスラーは、先程まで客席にいた猟兵の神羅・アマミと同じ体格、同じ赤い瞳。しかし正体不明。
「妾はマスクド・般若! 妾はキマイラにつくぜー! ヒャッハー!」
 アマm――否、マスクド・般若は叫ぶ。客席の椅子をひっ掴み、リングイン。
 そして椅子を高く掲げた。今から椅子で猟兵を殴ると示すように。
「きゃああ」観客の悲鳴。
 般若は椅子を振る。リング中央でステラの腹を打ち、リング端(エプロンサイド)のひかりの顔を殴る。
「何ということでしょう! マスクド・般若、神聖なリングに乱入したうえ、椅子で殴るなんて!」
 ノーラは金の瞳を素早く動かす。
 キマイラレスラーの二人は何が起こったかと、リング内で呆然。ノーラは言葉を紡ぐ。
「味方(?)のキマイラ二人も戦慄している、それ程の凶行! 最凶レスラー般若に、猟兵二人はどう立ち向かうのでしょう?」
 ノーラは、キマイラレスラーの動揺も、プロレスの物語に組み込んだのだ。
 ノーラの解説に、食い入るようにリングを見る観客。

「させないよっ!」と、ステラが再び跳ぶ。
 ローリングソバット! 椅子を振り上げていた般若の肩を蹴る。
 そして着地と同時に片足をあげ、
「どんな卑怯な攻撃にも、ボクらは、【プロレスリングMPWC】は、負けない!」
 態勢の崩れた般若にハイキック! 般若の手から椅子が離れた。

 ひかりはステラとタッチを交わし、リング中央へ。
 ひかりは、まだ呆然とするキマイラ二人に、
「貴方達もきなさい」
「けど……」
「きなさい」
 ひかりの言葉の圧がキマイラ達を動かす。
 二人はかわるがわる、ひかりを攻撃。力任せのチョップと蹴りが、ひかりを幾度も襲う。攻撃の度に揺れるひかりの胸。苦悶するひかり。
「ヒャッハー! 強がりが、何時までもつかの?」
 般若も攻撃に加わる。隠し持っていたフォークでひかりを刺す。
 リング下で調達したゴングで頭部を痛打。
 ひかりが姿勢を崩せば、髪を掴み顔に膝蹴り。
「今度は、実況席の長机でも使ってやろうかのう?」
 観客に聞こえるような大声で言う般若。
「汚いぞ、般若!」客席から罵倒。そして「イェーガー、負けないで!」子供の声。
 キマイラと般若の連撃を受け、ひかりはなお倒れなかった。
 般若とキマイラの動きが止まった一瞬、ひかりは姿勢を立て直す。
「じゃあ、今度はこっちの番ね!」
 リングの上を飛ぶ。般若へドロップキック。全身をまっすぐ綺麗にのばし、蹴る!
「ひかり選手のドロップキックが炸裂! 般若選手をエプロンサイドの犬尻尾選手ごとリング下に吹き飛ばしました!!
 猛攻を受けて耐えて、そして豪快な一撃! これがプロレスラー・草彅ひかり! これが猟兵!」
 声を懸命に張る実況のノーラ。
 客席からは大歓声。「すごいぞ、草剪!」

 残された狐耳の男は自棄になったように猟兵二人に突っ込んできた。
 ステラはトップロープに登る。
「最後まで立ち向かうMARVELOUSな意志に、ボクも全力で応えるよっ!」
 ステラは三度跳ぶ。今までで一番速く。足で頭部を挟み、フランケンシュタイナー!
 相手を投げ、そしてフォール! スリーカウント!

 試合終了のゴングと同時、観客達は割れんばかりの拍手。
 ステラとひかりの技と力が、アマミ――般若の悪役ぶりとノーラの実況が、観客を試合にのめり込ませた。だからこその拍手だ。

●超絶大悪党、降臨!
 ステラとひかりが拳を突き上げつつ、リングを去り。般若はいつの間にか姿を消した。
 未だ熱気の冷めぬ会場で、
「いいじゃねェカ! 面白そうダ。オレサマ、こういうの結構好きだゼ」
 仮面の上にジャガーのマスクをつけ、蛇崩・京次郎がリングに。
 筋肉を盛り上げ、存在感を見せつけ、
「どっちが強いか競うんだロ? オレサマ『オセロット』と競う奴はどこダ?」
 リング下の者達を、不遜に挑発。
 はたして蜥蜴の眼の青年が京次郎――オセロットに応えリングへ。
「上等じゃねぇカ! 来イッ!」
 試合開始と同時、青年がチョップをオセロットに繰り出してくる。
 だがオセロットは揺らがない。気合で耐え、逆に「ギャハ!」青年の腕を掴み、捻り上げる。
 痛みに呻く青年の腹に、膝を叩き込む。怪力で青年の体が宙に浮く。
「ひいっ!」客席から悲鳴。
 やがてオセロットは青年をコーナーポスト際に追い詰め、
「ド派手にブチ込むゼ!」
 宣言。
 必殺の拳【灰燼拳】を、青年――の後ろのコーナーポストに叩き込む!
 破壊力に折れるコーナーポスト。青年は尻餅をつき、戦意喪失。
 ゴングが鳴った直後の客席は静か。拳の威力に呆然としているのだ。数秒遅れ、大きな拍手。

 そして、観客たちは口々に語りあう。
 ステラの華麗なる美技を、ひかりの受けて耐える強さを。オセロットが最後に魅せた一撃を。般若の悪辣な凶器攻撃を。丁寧さと知識で皆を盛り上げた実況のノーラを話題にする者も多い。
 今回の試合を見たキマイラ達は、猟兵にプロレスの様々な楽しさを教えられた。もう機関車怪人のプロレス動画に扇動されないだろう。

●怪人からの手紙
 試合が終わり暫く後の広場で。
 ノーラが歌声を響かせていた。【精霊の歌(マナノウタ)】で仲間の回復を行っているのだ。
 そこに一人のキマイラがやってくる。
 キマイラは猟兵に封筒を手渡した。
「これ、猟兵の皆さんにって機関車怪人さんが」
 キマイラは、機関車怪人に扇動された一人。
 猟兵の活躍を知った怪人から、封筒を渡すよう言われたらしい。
 封筒の中には手紙と地図。
 地図には、怪人の居場所が記されていた。
 そして手紙には――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『かっこよく登場して自分の名前を告げる』

POW   :    敵の前に堂々と姿を見せて、高らかに名乗る! 高いところに昇っていてもいい。

SPD   :    敵を闇に紛れて倒したり、敵が成功を確信した瞬間に妨害。そして静かに名を告げる。

WIZ   :    姿を見せて名乗った時には、すでに人質の保護や宝物の確保などの支援が終わっている。

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「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
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※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


プロレスで観客を盛り上げた猟兵達の前に、怪人から封筒が届いた。
 蝋で封をされたそれを開くと、地図と手紙が入っていた。
「親愛なるプロレスラー諸君。
 私が設営したリングに上がったということは、偉大なる私と戦いたいのだろう。
 私もキミ達が凄いプロレスラーなら是非戦いたい。
 先程、キミ達が素晴らしい戦いを繰り広げたことは、私も知っている。
 しかし、もう一つ試させてもらおう。
 キミ達が本当に凄いレスラーなら、登場の仕方もまた格好よいはず。
 地図に私がいる場所を記した。
 さぁ私の前に、格好よく登場してきたまえ。
 登場の仕方が私の魂を揺らすほど格好よければ、私も本気で戦おう!」

 地図によれば、都市の一角にある体育館、その中央に設営されたリングの中に怪人はいる。
 だが、怪人は格好いいと思った相手しか戦おうとしないようだ。
 格好いいと思わなければ、怪人は逃げるだろう。
 故に、怪人の前に姿を現すときには工夫が必要だ。
 POWやSPDを活かし格好よく登場するか。
 あるいはWIZを働かせ、登場する前に怪人の逃げ道を断つか。
 他にもよい方法があるかもしれない。

 猟兵達は怪人に戦いを挑むため、動き出す。
草剪・ひかり
【POW判定】
この私、プロレスリングM.P.W.Cの草剪ひかりを試そうなんて、なかなかいいセンスしてるね!

チャンピオンには色々な在り方が求められるけど、私はやっぱり「ファンに愛されるチャンピオン」でありたい

もっと言えば、お客のいないリングに格好良くリングインしても、なんの有難みもないよね

件のリングにお客さんをガンガン呼び込み、積極的に触れ合いつつ入場(コミュ力、存在感、誘惑、誘き寄せ?等を活用)

満場の「ひかり」コールを煽り、“色々重たそう”な身体をふわり浮かせてロープを飛び越えリングイン

声援を背景に、如何にもな「強者感」を醸し出して怪人と向かい合う
私はファンの皆の為に、彼と闘い、勝って魅せる!



●レスラーはファンの為に
 窓からの光を反射する床。体育館の競技場。中央に設置された広いリングに、機関車頭の怪人。
 競技場の入口に現れたのは、草剪・ひかり。そして大量のキマイラ。
 ひかりは、広場等からファンを呼び込み、体育館へ連れてきたのだ。
「レスラーを呼んだら客が来ただと……?」
 ヘッドライトを点灯させ戸惑う機関車怪人。
 一方、ひかりはファンを誘導。ファンがリングを取り囲む。
「草彅・ひかり、入場よ!」声を張るひかりに、ファンは両手をあげ歓迎。
「ひかり!」名を呼ばれれば「もっと呼んで」とジェスチャー。
 満場のコールの中、ひかりはリングへ。近くの客とハイタッチし、遠くの客に笑顔で手を振り応えて。
 エプロンサイドに立ち、跳躍。ふわと浮くレスラーの体。ロープを越え着地。弾むKカップの胸。
 ひかりは機関車怪人を指し、
「この私、『プロレスリングM.P.W.C』の草彅ひかりを試そうなんて、なかなかいいセンスしてるね!」
 そして堂々とした口調で、
「私はファンの皆の為に闘い、勝って魅せる!」
 客席から歓声。再び巻き起こるひかりコール。ひかりは拳を突き上げ、観客に応えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神羅・アマミ
「マスクド・般若は世を忍ぶ仮の姿…その正体とは猟兵、神羅・アマミじゃよッ!」
体育館通路奥の暗闇から現れ、覆面を脱ぎ捨て正体を明かします(POW判定)。

しかしその後がよくない。
「キマイラ側についた妾を思わぬ援軍と勘違いしたようじゃのー!」「敵を欺くには味方からというわけじゃ!」「本当に掌で踊らされていたのは怪人…貴様の方じゃよッ!」
何故か敵がいつの間にか策略にハマっていたような口ぶりで、ここぞとばかりにマウント取りまくり。

そのまま挑発に乗ってリングに上げてくれるならよし、返答がなければ「おやおや?どうやら妾に怖気づいて逃げ出す腹積もりのようじゃのー?」と満足気なドヤ顔。
結局煽りたいだけのような…



●判明! マスクド般若の正体?!
 歓声が一旦止み。通路奥の闇から足音。現れたのは、
「マスクド般若!?」
 観客の一人が声。
 広場のリングで大暴れしたマスクド般若。髪と瞳の色が神羅・アマミと同じ、正体不明のレスラーが現れたのだ。
 般若はマスクの紐に手を宛がう。マスクを脱ぐというのか。
 マスクの中から現れたのは――神羅・アマミ!!
「マスクド・般若は世を忍ぶ仮の姿……その正体は猟兵、神羅・アマミじゃよッ!」
 客席と怪人はどよめく。あの悪逆レスラーが、猟兵だったとは。でも、なぜあんなことを?
「敵を欺くには味方からと言うわけじゃ!」
 頭を指さしてココが違うとアピール。
「怪人はキマイラについた妾を援軍と勘違いしたようじゃの! 妾に騙され掌で踊らされていたのは、怪人……貴様の方じゃよッ!」
 まくしたてる勢いに観客たちは「おおー」っと感心した声をあげる
 怪人は「どういうことだ。別に援軍が来たとか言ってないぞ私は」と混乱。しゅぽー。頭の煙突から煙。
 怪人が混乱している隙に、アマミは颯爽とリングイン。満足げにドヤ顔をしてみせるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ノーラ・モーリス
選手がある程度揃った所で
「実況、解説なきプロレスなんてプロレスじゃ無いわ」
とマイク片手に入り口からウィザードミサイルを爆発させ派手に登場(希望的には怪人の下っ端がいたら爆発に巻き込みたい)
「プロレスとは技の祭典、人々に魅せる技。遍く全ての人々にその魅力を伝える解説の役目、魅所を逃さずお届けするのが実況の使命。選手が魅せ、私が伝える!!それでプロレスの世界が完成よ!さすらいの実況、解説の伝道者ノーラ・モーリス華麗に参上!」
プロレスの【礼儀作法】に乗っ取り解説実況の私もカッコよく登場させていただくわ
「大トリは貴方なんでしょ怪人さん。さぁ、悪役(ヒール)らしくカッコよく登場しなさい!」
協力歓迎



●実況・解説は今、爆発させる!
 ひかりとアマミ、二人の対照的な登場シーンに盛り上がる観客。
 次に入口に立ったのは、ノーラ・モーリス。
 ノーラは掌を足元に向け、詠唱。【ウィザード・ミサイル】。
 幾条もの炎の矢を宙から床へ。矢を爆発させる。轟音。舞い上がる焔と煙。
「「な、なんだ」」
 驚く客や怪人の視線を感じつつ、ノーラはマイクを握りしめた。
「レスラーは揃いつつあるわ。でも忘れてない? 実況・解説なきプロレスなんてプロレスじゃ無いわ!」
 きっぱり断言。
「プロレスとは、技の祭典、人々に魅せる技。遍く全ての人々にその魅力を伝える解説の役目。魅所を逃さずお届けするのが実況の使命」
 口上は滑らかかつ情熱的。故に客や怪人はノーラから目が離せない。
「選手が魅せ、私が伝える!! それでプロレスの世界が完成よ! さすらいの実況・解説の伝道者ノーラ・モーリス華麗に参上!」
 拳を天へ向け、見得を切るノーラ。
 集められた観客が「実況がんばってーっ」と幾つもの声援。
 ノーラは一礼してからリング前に移動。会場を見回し言う。
「さあ、他に入場する猟兵はいるかしら? もっと皆さんの度肝を抜いてあげて!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ステラ・ハシュマール
かっこよく登場、それならレスラーにはお手のもの。そして僕の得意は炎。さらに芸術家、これは僕にお任せだね。

ブレイズフレイムで自分の周囲を炎で包みながらリングにゆっくりと歩いていくよ。
そう、まるで炎を携えた歴戦の戦士のようにね。
そうしてリング間近に近づいたら、マントを放り投げるかのように炎を払い消すよ。
リングに上がったら、高らかに叫ぶよ。

「ワタシが、きた!」

もう一度ブレイズフレイムで爆煙を演出して、派手さとかっこよさを見せてあげるよ。



●炎と共に歩む
 リング前からの仲間の呼びかけに、
「入場する猟兵? ここにいるよ!」
 入口のステラ・ハシュマールが応えた。
 ひかりの集めた客や怪人がこちらを見たのを察知し、ステラは【ブレイズフレイム】を行使!
 巻き上がる紅蓮の炎。己の周囲を炎で包みながら、ステラは前進。
 リング上の怪人を赤い目で見据え、油断ない足取りで、確実に前へ。
 リング間近で、ステラはマントに手を掛ける。マントを一閃させる。火の粉が散り、炎が消失。
 ステラはマントを宙に投げ、エプロンサイドへ。ロープを跳び越え、リングイン!
 ステラは怪人を睨み、ついで観客達を見回す。怪人も観客達も固唾をのみ、ステラの次の挙動を待っていた。
 ステラは己の胸を親指でさし、
「ワタシが、きた!」
 腹の底から高らかに宣言。同時に再びのブレイズフレイム! 炎と煙を舞い上がらせる。
 ステラは踵でマットを叩き、姿勢を整え構える。レスラーとしてのファイティングポーズ。
 観客は興奮し手を叩く。「わわわわっ」興奮のあまり声にならぬ歓声をあげる者も。

 一方、怪人は押し黙っていた。怪人はやってきた猟兵達全員に視線をやる。
 そして、パチパチ、拍手を始めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『機関車怪人』

POW   :    トレイン・フリーク
【時刻表】【鉄道模型】【鉄道写真】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    出発進行!
自身の身長の2倍の【蒸気機関車】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
WIZ   :    アクシデントクラッシュ
対象の攻撃を軽減する【高速走行モード】に変身しつつ、【煙を噴き上げながらの体当たり】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


パチパチパチ。体育館に響く怪人の拍手。
「連れてきた観客の声援の中の入場。悪役レスラーの正体判明というドラマ。
 爆発を巻き起こす実況・解説。紅蓮の炎を纏った登場」
 そこで怪人は言葉を切る。数秒、
「認めよう――キミ達は格好いい! 見事だッ!」
 怪人は頭部の照明をぴかっと光らせる。体のあちこちから蒸気を噴き上げた。猟兵達に両腕を広げ――。
「そんな恰好いいキミ達を纏めて倒し、私『機関車怪人』は伝説になる! そして色々あって世界征服ッ!」
 そんなことは許せない! 猟兵たちはそれぞれの武器を、構えた。
 猟兵が集めた観客の前の、リングの上で、戦いが始まる。
ステラ・ハシュマール
ついに姿を表したね怪人さん。それじゃあそのヒールっぷりを見せてもらおうじゃないかい。
鴉らしく、背から生えた翼で軽く浮遊しつつ、キックを主体にした空中殺法を見せてあげるよ。
もちろん一筋縄でいかないことは承知の上、撃墜されてフォールされかれるだろうけど、カウント2.9で返して見せる!
隙を見せたら必殺の延髄切りを叩き込んで、怯んだその瞬間に、奥義【ヘブンリー・ハシュマール・ドライバー】!
高々と巨体の怪人を空中に放り投げてからの僕流パイルドライバーでそのまま倒れるようならピンフォールだ!
返されたら返されたで反撃の準備をしておくよ。

「さあ皆、見せてあげるよ。ボク必殺の……【天国送りの超特急】!!」


草剪・ひかり
【POW判定】
まとめて倒せると思われるなんて、ちょっと心外!
まず、それだけの実力があるというところを、魅せてもらおうかな!

序盤の王道、真っ向から組み合っての力比べ
スリーパーホールドや逆エビ固め等のベーシックな締め技、関節技
使い手の技量が試されるドロップキック
意地と意地のぶつかり合いのチョップの打ち合い……

「私から」仕掛けて、怪人の反撃を引き出していくね

恐らく、機関車怪人の本気を受け止めれば、たとえ私でもタダじゃ済まない
爆乳を揺らし、リングに大の字でダウンさせられちゃう

でも、これが私の全てと感じるようじゃ、まだまだだよ……!

※ステラちゃん(f00109)を始め、他の皆さんとの連携描写歓迎!



●空中殺法VS時刻表
「ついに戦う時が来たね怪人さん」
 ばさ。翼の音をたて、ステラは高く跳ぶ。
 足を怪人に向け落下。急角度のミサイルキック! 怪人を踏み、着地。
 間髪入れず跳ぶ。胴回し回転蹴り! のけぞる怪人。
 姿勢を整えるステラの前で、怪人は唐突に時刻表を出し、己の煙突に入れた。
 怪人の腕が動く。ラリアット、張り手……ステラを襲う数々の打撃。
 攻撃は精密で正確。肘がステラの顔に命中。倒れるステラ。

「時刻表を取り入れ、時刻表の如く正確に攻撃する。これが【トレインフリーク】!」
 怪人は客にアピール。
 そのアピールの隙に、ステラは立ちあがった。
 敵背後に回り、跳躍。
 全身のばねを使い、延髄切り!
「時刻表でも己の油断は分からなかったかな。
 さあ、見せてあげるよ。ボク必殺の……【天国送りの超特急】(ヘブンリー・ハシュマール・ドライバー)!!」
 ふらつく怪人を、ステラは上へ投げる。怪人を追いステラも跳んだ。
 宙で敵の脚を掴み、上下を反転させる。怪人の脳天をマットに打ち付けた!

 怪人はステラを跳ねのけ立ち上がる。
 が、攻撃は確かに効いた、ステラの体にはその手応えが残っていた。

●王道
「ナイスファイト、ステラちゃん」
 草剪・ひかりはステラを称え、バトンタッチ。怪人へ、
「纏めて倒すって、心外だったけど、言うだけあるわね! その実力、もっと魅せてもらおうかな!」
 ひかりは怪人の真正面へ。手を出し、手四つの力比べを挑む。
 力は怪人が上。逸れるひかりの背
 手を解き、ひかりはロープに跳ぶ。ドロップキック! 怪人を揺らす。
 手で己の胸を叩き、「来なさい!」同じ技を撃てと挑発するひかり。
「応!」
 怪人は鉄道模型を出し、己を強化。怪人も跳ぶ。繰り出されるドロップキックの威力に、震えるひかりの膝。
 が、ひかりはロープを掴んで堪え、立ち続ける。ひかりは雄々しく叫び、逆水平チョップ! 腕と体が激しく音を立てる。
 再び手振り。同じ技を撃て、と。
 互いに手刀を打ち合う。飛ぶ二人の汗。そして。
 十発目の怪人のチョップで、ひかりは倒れた。弾む爆乳。
 大の字になったひかりを怪人は見下ろし、
「ここまでやるとは流石、だが……」
「これが私の全てと感じるようじゃ、まだまだよ……!」
 言葉を遮り、ひかりは再び立つ。驚愕する怪人。

 真っ向から挑み、必殺技を決めたステラ。技を撃ちあい倒され、なお立つひかり。二人は着実に怪人を消耗させ、その心にレスラーの戦いぶりを刻んだ。
「頑張れ、猟兵!」客から声援。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

神羅・アマミ
「へ、へへー、恰好いいなんて照れちまうぜ…い、いや!其方もなかなかイケとるぞ?妾たちを見事倒して伝説になってみよ!」
うn?
「じゃが、プロレスとは相手の攻撃を最後まで受けきってこそ!貴様もレスラーの端くれならば、正々堂々かかってこんかい!」
怪人はレスラーを自称してなかった気がする…

都合よく挑発に乗ってくれたならコード『緞帳』を発動、敢えて敵の全力攻撃を受け止める不利な行動が身体能力を引き上げる!
例えズタボロにされようとも、コードに加え真の姿開放による強化と技能『捨て身の一撃』のシナジーで三倍返し!
ラスト5秒の逆転ファイター!

怪人自身が「プロレス的に負けたくなる」試合運びがキーになると睨んでます。


ノーラ・モーリス
実況しながら戦闘をはじめますね
「機関車怪人、まさかのこの場にいる猟兵全員でかかって来いと挑発!この宣言は自信か?蛮勇か?答えなくてはいけません!不詳、解説・実況の私も受けなくてはいけません」とエレメンタルファンタジアで高速詠唱からの風攻撃をしつつ、猟兵と怪人の戦いを実況しながら精霊の歌って回復していきます
「機関車怪人、自らの命を削りたい当たりを与えるつもりのようです!猟兵側はあーっ、コレは痛い」
「決まったー友情のツープラトン」
怪人が倒されたのを確認したら
終了のゴングを鳴らし
「リングに立っているのは○○!」
「熱狂と感動をありがとう」と場を盛り上げれたらいいなと
共闘、協力歓迎です



●実況・解説と逆転ファイターの
「怪人、渾身のチョップ! それでも、ひかり選手は立ち上がる! おや、怪人が何か言おうとしています」
 ノーラ・モーリスが実況する中、怪人は猟兵達に告げる。
「やはりキミ達は格好いい。私の伝説の序章に相応しい!」
 神羅・アマミが前に。なぜか頬を赤らめてる。
「へ、へへー、格好いいなんて照れちまうぜ……。い、いや! 其方もなかなかイケとるぞ? 妾たちを倒し、伝説になってみよ!」
 アマミの台詞に「どういうこと?」素に戻るノーラ。
 アマミは続けた。
「じゃが、プロレスとは敵の攻撃を最後まで受けてこそ! 貴様もレスラーの端くれならば、正々堂々かかってこんかい!」
 まくしたてるアマミ。怪人は挑発に乗った。
 怪人の張り手がアマミの顔を打つ。肘が脳天に落ちる。腹に爪先が刺さる。
 一発一発が重たい怪人の技。
 大きくふらつくアマミへ、怪人はさらに腕を伸ばす。
 その腕に、ザシュっ! 刺さる真空の刃。
 それはノーラの【エレメンタル・ファンタジア】。ノーラが風を操り攻撃したのだ。
「怪人は最初に言いました。猟兵を纏めて倒すと。自信か、蛮勇か? 答えなくてはいけません! 実況・解説の私も受けなくてはいけません」
「よかろう。次は君だ!」怪人はノーラに体を向け、歩き出す。
 ノーラは高速詠唱でさらに術を行使。
 突風を浴びせ態勢を崩させ、風の刃で怪人を裂く。
 ノーラの魔法は怪人を傷つけた。が、怪人は止まらずノーラに迫る。

 その時。ふらついていたアマミが、息を深く吸う。真の姿を解放!
 また敢えて敵の攻撃を受けたことで、能力を増大させる【緞帳】も発動している。
 二重に強化した体で、アマミは怪人へ駆けだす。突撃する!
 怪人はアマミに体を向けた。
「来るか? なら体当たり勝負だ」
 体中から煙を噴き、怪人もまたアマミに突進。
「アマミさん、支援します」
「頼むのじゃ!」
 ノーラは、アマミの背に追い風を吹かせた。走るアマミを、ノーラの風がさらに加速!
 アマミと怪人。二人の距離が縮まり――激突!
 真の姿の力を【緞帳】で強化し、さらにノーラの支援を受けたアマミの体当たりが、怪人をロープ際へ弾き飛ばす!
「決まった! アマミさんと私の友情のツープラトン!」叫ぶノーラ。

 怪人はロープに寄りかかっている。ダメージは小さくない。が、
「これが猟兵……素晴らしいぞ、猟兵!」
 怪人の声は楽しげ。瞳に今まで以上の闘志。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

草剪・ひかり
【POW判定】
ちょっといいところ持って行かれちゃったなぁ……“本職”としては負けてられないよ
宣言通り、少しだけ「こっちの本気」も魅せちゃおうかな!

体格もパワーも怪人の方が上なので、真っ向勝負は厳しいけれど
そこは技術も使って互角に立ち回って魅せる!
押しては引き、引いては押して、敵の全力を出させないように

そうして、怪人が焦れて強引に押し込んでくるタイミングを待ち
踏み込んできた怪人の背後に回り込む!

敵の鋼の胴体に両腕を回し
「せぇ、のっ!!」
掛け声と共に一気に後方へ反り投げる!
必殺……ではないけど、私の得意技の一つ、ジャーマンスープレックス!

使用技能
グラップル、気合、怪力、気合、力溜め、捨て身の一撃?



●駆け引きと一撃
 仲間の活躍を見、草剪・ひかりは己の頬をぱんと叩く。
「 “本職”としては負けてられないよ。少しだけ『こっちの本気』も魅せちゃおうかな!」
 マットを蹴り、再び怪人の前へ。
「来るかっ」
 怪人は今度は鉄道写真を出し、筋肉を強化。強化した巨躯で、手刀や蹴りを放ってくる。
 が、ひかりは黒革のリングシューズで巧みに移動。ぶつかるタイミングを調整、ダメージが軽減するよう、攻撃を受ける。
「手応えがない?」
 困惑する怪人に、ひかりは反攻。怪人の膝を強かに蹴る。「ぐっ」呻く怪人。

 が、怪人の攻撃は重い。ひかりの技術をもってしても、少しずつダメージは溜まってゆく。
 しかし、ひかりは笑ってみせる。怪人へ、ニッと不敵に。
 笑みと手ごたえのなさに、怪人は焦ったか。上半身を捻り、大振りの張り手!
 その腕を、ひかりは姿勢を低くし回避、敵背後に回る。
 両腕でがっちり敵の胴を捕らえ、
「せぇ、のっ!!」
 背を反らし一気に投げる。敵をマットに叩きつける。ジャーマンスープレックス!

 投げられた怪人はもがき転がる。ひかりから距離を取り、立つ。
「まだだ!」吼える。が、ダメージは大きいようだ、膝が確かに震えていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐田・忌猿
【POW判定】
熱い試合だな。
一進一退の攻防を見て思う。
状況的には多対一だが怪人のスペックはそれを補って余りある。
ここで助太刀しても罰にはなるまい。

「助太刀仕る!」
連続の前転で鉄柱の上に立って参戦アピール。
相手が気づくのを待ってフライングクロスチョップで飛び込もう。
正面では当たり負けするが、果敢に空手チョップと炎を纏った飛び技で対抗し時間を稼ぐ。
小技で削っても怪人は納得しないだろうから、派手な大技を狙いたい。
ロープに飛ばしてのジャンプニー、トップロープからの飛び降り、空中に投げ上げて相手をロックしてのニードロップ。状況次第だ。
彼にとって納得感のある大技を決めてやりたい。

※アドリブ、連携歓迎



●熱く果敢に
 たんっ。体育館入口に音。
 佐田・忌猿は入口から、連続前転でリング前へ移動。流れるようにスムーズに。そしてジャンプ。コーナーポストの鉄柱に跳び乗った。
「熱い試合、見せて貰った。助太刀仕る!」
 堂々の宣言。怪人が忌猿を見た。
 忌猿は怪人へ飛び込む。面の前で両腕を交差、フライングクロスチョップ! 怪人の背を反らさせる。

 怪人はよろめきつつも両腕を伸ばしてくる。着地した忌猿の胴を捕まえた。
 背に腕を回し忌猿を締めつける、ベアハッグ!
「流石のスペックであるな。されどっ」
 忌猿は【鬼面甲】を動かす。炎を纏い怪人を焼く!
 怪人の力が弱まる。忌猿は身を捩り腕から脱出。
 更に跳び、ドロップキック! 炎の蹴りに、怪人は態勢を崩し転倒。
 忌猿は即座にトップロープに登る。高く跳び、
「オブリビオン滅すべし!!」
 ニードロップで敵を急襲。単純かつ必殺の【天之八街】を、敵頭部にめり込ますっ。
 ――轟音。マットに激震!
 忌猿の技にマットは大きく陥没。怪人の体に走る、無数の亀裂。

「ま、まま、まだっ、戦え、えるっるる」
 怪人は罅だらけ。言葉も不明瞭。しかし怪人は、なお立とうとする。全身から滲む、狂的な闘気。

大成功 🔵​🔵​🔵​

草剪・ひかり
【POW判定】
最後まで立ち上がるその気概……
アナタもオブリビオンである前に“プロレスラー”だね!

だったら、この私が……最後を派手に彩ってあげるよ!

全力で怪人の攻勢を受け止め、「攻め疲れ」るまで引き出す
私もタダでは済まないだろうけど
多対一のハンディキャップマッチを戦い抜いた彼を
私なりの全力で受けることが「手向け」になる筈

「もしもアナタの“プロレスラー”としての魂が、何処かの世界に生まれ変われたら……また、闘おうね!」

ロープに思いっきりハンマースルーで放り投げ、戻ってきたところに必殺の“アテナ・パニッシャー”!

粉砕した彼に覆いかぶさって3カウント
試合終了のゴングは、彼への鎮魂の鐘になるのかな……?



●プロレスラー!
 草剪・ひかりは構えたまま、敵が立つのを待つ。
「最後まで立ち上がるその気概……アナタもオブリビオンである前に、“プロレスラー”だね!」
「き、君達、も、素晴らしい、れ、すらぁ、あ!」
 怪人は立った。ひかりへ駆ける。肩を前へ、ショルダータックル。
 ひかりはマットを踏みしめ、敵の巨体を正面から受けきった。
 ひかりは吼えた。もっと来い、とばかり。
 怪人はひかりの頭を両手で持つ。罅だらけの頭部で、頭突き。頭突き。さらに頭突き……!
 止まない連続頭突きに、ひかりの脳が揺れた。が、ひかりは倒れない。耐える。臍下に力を入れ踏み止まる。

 そして。ぐら。揺れる怪人の上体。頭突きの反動が体に来たか。
 ひかりは敵の手を掴み、ロープに振る。強く強く。片腕をあげ、
「もしもアナタの“プロレスラー”の魂が、何処かの世界に生まれ変われたら……また戦おうね!」
 戻ってくる怪人の首に、“戦女神の断罪の斧”アテナ・パニッシャー!
 強力無比な一撃に、怪人のパイプが飛散。
「見、事っ!」
 どんと倒れる怪人。
 ひかりは怪人に覆い被さる。客達がカウントする。1、2……3! 試合終了のゴング。
 歓声の中、怪人の体は崩れ散った。

 果敢なる空中殺法を披露したステラ。
 意地と逆転ファイターぶりを発揮したアマミ。
 巧みな魔法と解説実況で場を盛り上げたノーラ。
 “説得力のある一撃”を見事に決めた忌猿。
 相手の力を引き出したうえで、勝利を掴んだひかり。
 それぞれのスタイルで戦い抜き、そして世界を救った猟兵達全員に、観客達の惜しみない拍手が注がれたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月10日


挿絵イラスト