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7thKING WAR㉓〜オルタナティブ・ブラック

#デビルキングワールド #7thKING_WAR #召喚魔王『パラダルク』 #ギャグシリアス両用

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#召喚魔王『パラダルク』
#ギャグシリアス両用


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「……強敵のはずなんだが、何故、変換対象が女子なんだろうな?」
 ――聞いてやるな少年。

「ああ、済まない。皆も聞いていると思うが、召喚魔王の内、片方の正体が判明したぞ」
 ――パラダルク・アンヘルブラック。
 『実験戦艦ガルベリオン』の同一艦と思しき戦艦より現れたその魔王は、万物を『女の子』に変える能力を持ち、更には自身の過去と未来を両立させると言う代償の元、かつて敗北したと語る『成長する敵』への対抗策、即ち時間を操る能力をも得た、間違いなく超のつく強敵だと、南天庵・琥珀(ナイトタイムドリーマー・f36445)は言う。
 女の子侍らせてる姿からは、にわかには信じがたいけれど、それすら敵の強さの一因だとも。
「本人を倒すのはかなり厳しいな。絶対に不可能ではないようだけれど……さっきも言った通り、あらゆるものを女子に変えてしまうから。取り巻きが増えるだけで終わる可能性が高い」
 とんでもない悪夢が顕現してしまった。終わりだ。
「ただ、その背後で……バックダンスとでも言うのかな、踊ってるドラグナーガールとやらを倒すことでも敵の力を削ぐことができる。どうやら何らかの儀式をしているらしくてな。誰か捜しているみたいだが……」
 詳しいことは解らなかった、と琥珀は頭を振った。
 兎にも角にも、その儀式を阻止して来てほしいと言うことらしい。だが、当然パラダルク本人が黙って儀式の妨害を許すはずもない。
「奴は……こっちは若い姿だな。若パラダルクは必ず先制攻撃を仕掛けてくる。それに対処し切れなければ苦戦は必至だ。更にドラグナーガール自身もある程度の戦闘能力があるから。油断せずにことに当たってくれ」
 それでも、信じているぞと琥珀は迷いなく。
 猟兵たちを、難敵の待つ戦場へと送り出す。

●Alternative Black
 悠然と、『過去』が猟兵たちを待つ。
 可憐に、しかし艶かしく踊る乙女たちに囲まれ、凛々しくも威風堂々と前を見据えて。

「私の力を知っても向かってくるならば……碎輝と同じくお前達も、私が乗り越えるべき『試練』という事だ!」

 ――魔王が、咆える。
 殺気が、猟兵たちを迎え撃つ。
 臆するな、立ち向かえ。過去は過去へと、押し戻せ!


絵琥れあ
 お世話になっております、絵琥れあと申します。
 当方はかつての彼を存じ上げていないのですが、とんでもねえ奴が来ちまったなという印象。

 戦争シナリオのため、今回は1章構成です。

 第1章:ボス戦『召喚魔王『パラダルク』アンヘルブラック』

 こちらは若い方になります。
 また、敵の先制攻撃ユーベルコードに対処するか、踊るドラグナーガール達を倒すことでプレイングボーナスがつきます。
 更に【前者(先制攻撃対処)は、対処プレイングがなければ必ず苦戦ないし失敗】になります。
 お忘れなきようご注意くださいませ。

 断章なし、公開された時点で受付開始です。
 それでは、よろしくお願いいたします!
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第1章 ボス戦 『召喚魔王『パラダルク』アンヘルブラック』

POW   :    パスト・ガールズ
レベルm半径内を【ドラグナーガールの大軍】で覆い、[ドラグナーガールの大軍]に触れた敵から【ユーベルコードの使い方の記憶】を吸収する。
SPD   :    リピートコード
【戦場内のドラグナーガールのいずれか】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、戦場内のドラグナーガールのいずれかから何度でも発動できる。
WIZ   :    パラダルク・パラダイム
【水光土火樹薬風毒氷闇の十属性】によって【ドラグナーガールの軍勢】を発生させ、自身からレベルm半径内の味方全員の負傷を回復し、再行動させる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エドゥアルト・ルーデル
このリア充ハーレム野郎を大至急ぶち殺さねばならん!

敵は先制で【大軍】を召喚するんでござろう?じゃあもう駄目だ、こいつ等の運命は決まったでござる
大量に出したら重くなるだろ世界が!処理が!ああっ【物理演算の神】が降臨する!お戯れのバグが来るぞォ!
ガールズが突如狂ったように跳ねてぶつかって絡んで塊に!むやみやたらとこうなる訳DEATHよ?

そうだ!この塊に爆弾仕込んでパラなんたらに向けて蹴り飛ばしてぶつける!物理の狂った世界ゆえエゲツナイ勢いで弾けて飛ぶぞ!やっぱ最後は物理だよネ!
世界を狂わせてるのはあくまで神だから拙者に使い方の記憶もクソもないしな

貴様もぶつかったらUCの使い方を忘れるのかなァ~?



●Millions of Bugs
 エドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)は激怒した。
「このリア充ハーレム野郎を大至急ぶち殺さねばならん!」
 さもありなん。
 だってただでさえ女の園状態なのに、放っといたら更に増えかねないし。
 つまりそんなわけだから、パラダルクの意のままに邪魔者を排除する、ドラグナーガールズの大軍がルーデルへと差し向けられるのだけれども。
「アッじゃあもう駄目だ、こいつ等の運命は決まったでござる」
 ルーデルは全く動じることなく、逆にオーノーだズラみたいな顔をしていた。
「大量に出したら重くなるだろ世界が! 処理が! ああっ【物理演算の神】が降臨する! お戯れのバグが来るぞォ!」
 容赦のない数の暴力がルーデルを襲う! ……と思われたその時!
 ドラグナーガールズが突如狂ったように跳ねてぶつかって絡んで塊に! くんずほぐれつなんてレベルじゃねーぞ! キュルッテル!
「むやみやたらとこうなる訳DEATHよ?」
 なんだろう、ヤギが似たようなことになってるのどこかで見たことある気がする。
「そうだ! この塊に爆弾仕込んでパラなんたらに向けて蹴り飛ばしてぶつける!」
 思い立ったら有言実行。ガールズたちの隙間に爆弾を設置。たまーに暴れるガールズの予期せぬ一撃(バグの弊害)がべちっと来るけれど、ユーベルコード喰らうよりずっとマシ。
 セット完了後、そぉいとガールズボムをパラダルクへシュゥゥゥーッ!!
「物理の狂った世界ゆえエゲツナイ勢いで弾けて飛ぶぞ! やっぱ最後は物理だよネ!」
 世界を狂わせてるのはあくまで神だから拙者に使い方の記憶もクソもないしな、なんて凶悪な顔で付け加えつつ。
 ばいんばいんべちんべちんと誤動作染みた動きでパラダルクへと襲来するガールズボム。こわいよお。
 一方パラダルク、無感情にユーベルコードをガールズに変換しようとするも。
 そもそもこのボムがガールズの塊なんですよね。
 同じようなものが生まれただけだった。爆弾もガールズに置き換えられたものの、その分人数増えて重量増加。大量のガールズに埋もれて潰れるパラダルク。
「貴様もぶつかったらユーベルコードの使い方を忘れるのかなァ~?」
「くっ……巫山戯た能力を……」
 若パラダルクさん、シリアス風味の忌々しげな顔で吐き捨ててくれやがりましたけど、お前が言うな。

成功 🔵​🔵​🔴​

七那原・望
いくら何でも次元が違いすぎるのです。
だからといって屈する訳にもいかないのですけれど。

アマービレでわたしのすぐ側にねこさんを大量に呼び出し、全員で多重詠唱全力魔法結界術を展開。ついでに可能な限りの属性も付与して耐久性を限界突破させ、ドラグナーガール達に触れられないようにします。

この結界がどれだけ保つかはわからない。
とにかく結界が保っている内にユニゾンに魔力を溜め、十分に溜まるか結界の限界を悟ったら攻撃力特化の全力魔法Lux derireを一気に解放し、ドラグナーガール達をなぎ払います。
更にそのタイミングでねこさん達にも全力魔法の範囲攻撃で蹂躪します。

これで少しは儀式を妨害出来ましたかね……?



●Cat and Dragon
 七那原・望(封印されし果実・f04836)は虚無の目をしていた――かどうかは、両目に施された封印により、本人にしか解らないけれど。
「いくら何でも次元が違いすぎるのです」
 何せ視覚に頼らなくとも感じる気配。女の子。女の子。女の子女の子女の子女の子女の子女の子……。
 あまつさえこちらのユーベルコードすら女の子に変えると来た。ゲシュタルトは既に粉微塵。
 が、今この瞬間にも望の動きを封じようと接近してくるドラグナーガールの大軍がいるのだ。馬鹿馬鹿し――理解を超えているが、だからと言って屈する訳にもいかないと、純白のタクトに連なる鈴をりんと鳴らして。
 喚び掛けに応じて現れた猫たちが一斉ににゃんと鳴き、幾重もの魔法結界を展開。
 十もの属性を意のままに変換するパラダルクの能力にも対応できるよう、可能な限りのあらゆる属性を付加することで耐久性を格段に引き上げる。
 ドラグナーガールズの進撃は、そこで止まった。けれど、パラダルクは更なる物量をけしかけてくるか、結界自体を変換してしまうか――いずれにせよ、次の手を打ってくるだろう。
(「この結界がどれだけ保つかはわからない。兎に角、結界が保っている内にユニゾンに魔力を溜めて……」)
 黄金の煌めきは勝利を呼ぶ奇跡の果実。それを媒介として、望の持てる力を注ぎ込む。溢れる、限界まで。
 望を取り巻く、ドラグナーガールズの気配が増えている。何かがひび割れる音が聞こえた。
(「結界がもう……けれど、これだけあれば」)
 光が、飽和する。
 今にも破裂しそうな魔力の核が、解放の時を待っている!

「全ての望みを束ねて……今!」

 それは、荒れ狂う津波のように。
 或いは、全て呑み込む龍のように。
 光の奔流は、圧倒的な威力で以て包囲を突破し、身構えたパラダルクをも通り越し――儀式の舞に注力していたドラグナーガールズを纏めて薙ぎ払う。
 猫たちもにゃあにゃあと、友を救えと詠唱を重ねて、討ち漏らしたガールズに火や氷、多彩な属性の魔法の雨を降らせれば。
 儀式の舞台に立つ者は、誰もいなくなった。
(「これで少しは儀式を妨害出来ましたかね……?」)
 きっとすぐに、人員は補充されるだろう。
 だが、ほぼ舞手が一掃された舞台のリカバリーにはかなり時間がかかるはずだと、望は確信に近い手応えを得ていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

イディエット・ブラインドネス
【アドリブ・他猟兵との連携歓迎】
うわあ、ハーレムだよハーレム。
男の理想の煮凝りみたいなやつだね。

さて相手は回復してくるのか。まあ、全員しばき倒せば問題ないかな。【空中浮遊】【空中機動】で攻撃をかわしつつ【マヒ攻撃】【精神攻撃】【恐怖を与える】で行動を妨害、あとは【怪力】で殴る。踊ってるやつも同じ要領で殴る。

それで、UCをコピーするんだっけ?それじゃあ披露してあげようか、私の子守唄を。まあ私にとっちゃいつも聞いてる歌だからあんまり代わり映えしないけど、君は聞き続けられるかな?この冒涜的な音楽を。
変換してもいいけど、これまっとうな女の子になるのかなあ?



●Lullaby of Blasphemy
 戦場へと送られたイディエット・ブラインドネス(盲目白痴にして全知全能に魅入られし魔王・f34591)が最初に感知したのは、機先を制さんと放たれた敵のユーベルコードよりも、その副産物でもある地に満ちんばかりの女の子の圧、もとい気配だった。
(「うわあ、ハーレムだよハーレム。男の理想の煮凝りみたいなやつだね」)
 一部の男性猟兵から物凄い勢いでヘイトを買っていそうな空気をひしひしと感じる。
 そんな男からの殺意も、女からの生温い或いは冷たい視線もどこ吹く風。森羅万象を己が物としたと豪語する、その成果たるドラグナーガールの軍勢が、互いに互いを支援しながらイディエットを排除するべく向かってくる。
「まあ、全員しばき倒せば問題ないかな」
 ユーベルコードは無効化、どころか戦力増強に利用されてしまう可能性がある。そのため、イディエットは一旦その力に頼らず、会得した技量のみで軍勢を相手取ることにした。
 ドラグナーガールズは戦闘力はあるものの、彼女たち自身が固有のユーベルコードを持ち合わせていると言う話は聞かなかった。ゆえに攻撃は宙へと舞い上がれば回避できる。
 華奢な身体からは想像もできないはずの怪力で反撃すれば、直撃を喰らった者が倒れ、余波を受けつつも力尽きなかった者にも恐怖を与え、精神を縛り、或いは物理的な衝撃で肉体を麻痺させ、追撃を阻害する。
「それで、ユーベルコードをコピーするんだっけ?」
 今のところ使ってくる気配はないが、パラダルクにはそう言った能力があると。
 ならば。

「――披露してあげようか、私の子守唄を」

 それは生きた音による斉唱。
 白痴の王と、その信徒には、安らかな子守唄。
 けれど信じぬ者には、脳内で延々と響き、残り続け、精神を蝕む狂気の羅列でしかない。
 この冒涜的な音楽を前に、正気を保てる者はなし。
「賢しいことを……」
 パラダルクは即座にその音を、自らに傅く乙女に変換する。が。
 彼女たちはどこかぼんやりとして、譫言を呟いている。戦力として期待はできないだろう。
(「やっぱり、まっとうな女の子にはならないよね」)
 そして、パラダルクにこそ防がれたものの、背後で踊るドラグナーガールズには効果覿面。
 一人、また一人と放心したように座り込み、歌が止むまで、まともに踊れる者はいなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

瀬河・辰巳
女の子よりも動物の方がいいや。…いや、サモエドだとフロッケに見捨てられそうでダメだ。

先制攻撃は動きが遅くなる呪詛を込め、鎌で切薙ぎ払う。薙ぎ払い効果アップのために風属性も上乗せしとく。当てたらオーラ防御を張ってすぐに後方へ飛ぶ。

強制はともかく、わざわざ吸血鬼の姿になって戦うのが嫌すぎて、このUCは冗談抜きで姿変身用にしか使ったことがない。つまり、「戦闘行為に使ったことがない」んだよね。

あとはオトモダチに縛り付け等でガール達の足止めをさせてもらいながら、次は火を灯して鎌で薙ぎ払って片付ける。時折上空に逃げて毒矢の雨を降らしてやろうか。

自分のこの姿は嫌いだけど、手段は選んでられないからな。



●Bad Shadow
(「女の子よりも動物の方がいいや」)
 埋め尽くさんばかりのドラグナーガールズの群れを前に、ふと想像する瀬河・辰巳(宵闇に還る者・f05619)。
 場を満たすサモエド、コーギー、ポメラニアン。マンチカン、スコティッシュフォールド。鳥や齧歯目も捨て難い。
 そこまで考えて、頭を振った。
(「……いや、サモエドだとフロッケに見捨てられそうでダメだ」)
 と、そんな辰巳の胸中などお構いなしに、ドラグナーガールの大軍は押し寄せる。
 彼女たちが、自身の元へ到達するより疾く、辰巳は裁きの鎌で纏めて薙いだ。刃は風を纏って広く包囲を押し返す。
 なおも攻め寄せる敵軍も、絡みつく蔦葉から咲くように開いた血の花すら、スローモーションのように遅いのは、刻んだ者の動きを緩慢にする呪詛を込めたから。
 即座に辰巳はオーラで身を守り離脱するが、最悪、ユーベルコードの記憶は奪われても構わないと思っていた。

「――忌々しく、醜いこの姿もまた、自分自身だ」

 左目から白が消え、宵闇の黒に染まる。
 すらりと伸びた体躯にさらりと流れる髪は淡い月光の金色。
 人間を遥かに凌駕する力を秘めた、吸血鬼の血を色濃く引く、その証。
 だが、強制より何より、辰巳はこの姿を忌避していて、常日頃から極力変化せずに済む戦い方を取っている。冗談抜きで、必要に駆られて姿を変えるための能力なのだ。
(「つまり『戦闘行為に使ったことがない』んだよね」)
 究極はなくても戦闘に支障はない。
 その代わりに、オトモダチ――在りし日の動物たちの姿を取った意思ある影たちが、ガールズに絡みつき、その動きを封じる。
 辰巳は再び鎌を振るい、熱風と炎を刃に乗せて閃かせた。
 過ぎたる熱にガールズがばたばたと何人も倒れ、残った炎からパラダルクが新たなガールズを補充するも、上空へと飛び上がった辰巳は毒矢の雨を降らせ、彼女たち諸共掃射する。
 補充に手間取ればその分、儀式の完遂は遅くなる。
 立て直せないほど、遅らせてやればいい。辰巳は、攻撃の手を緩めない。
(「自分のこの姿は嫌いだけど、手段は選んでられないからな」)
 それでも、吸血鬼の力そのものに頼ることはなかった。
 矜持を貫けばこそ、負けるわけには行かない。
 その意志が、辰巳を奮い立たせていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

リューイン・ランサード
相思相愛の可愛い恋人がいるので羨ましくは無いなあ。

翼で空を飛んで迫ります。
ドラグナーガール等の先制攻撃は第六感・瞬間思考力で読んで、空中戦・見切りで回避。オーラ防御も展開してとにかく凌ぐ。

相手のUCを把握し、【指定UC】で発動前に戻す。
相手が立ち直る前に多重詠唱による炎と風の属性攻撃・全力魔法・高速詠唱・範囲攻撃にて踊るドラグナーガール達を焼き切ります!

更に翼による空中戦でパラダルクに接近。
武器や魔法はドラグナーガールに変換できても猟兵の肉体そのものは変換できまい。
故に手刀(素手)による切断属性攻撃・2回攻撃・功夫・怪力・鎧無視攻撃でパラダルクを十字に斬り裂く!

これぞ南斗聖拳奥義!だったかな?



●Untiringly Untiring
(「相思相愛の可愛い恋人がいるので羨ましくは無いなあ」)
 迫るほぼ同じ顔の大軍を前に、リューイン・ランサード(波濤踏破せし若龍・f13950)は愛する少女に想いを馳せた。
 これが彼女の大軍だったら或いは心乱されていたかも知れないが、赤の他人だったので事なきを得た。その彼女だって一人いれば充分なわけで。
 現地に到着するなりドラグナーガールズが連携取りながら大挙してきても動じることなく。
 空高く飛び上がり、儀式の中心へと迫る。
 攻撃は後手に回りつつも、瞬時に予測、判断し、的確に見切り旋回や上昇下降を繰り返し、無用な被弾を掻い潜る。
(「このユーベルコードの本質は、再行動からの連携、連続攻撃、或いは回復……」)
 それさえ、理解できれば。

「――世界に遍在するマナよ、時の流れを遡り穏やかなる過去を再現せよ――」

 その本質を解き明かされたユーベルコードが、それにより生まれた大軍が消えてゆく。
 否、初めからそこには何もなかった。パラダルクはユーベルコードなど使用していない、のだから。
 ほんの僅かだが、過去を、過去へと押し戻したのだ。ユーベルコードを発動させる前の。
 時を操る者が、時を操られ出し抜かれる――その予期せぬ事態に一瞬だが、パラダルクに隙が生まれた。
 その一瞬で、決めなければ。
 即座に詠唱を重ねる。炎と風を重ねて絡めて、唱える言霊をも疾く疾く――やがて、実を結んだそれは。
 持てる力全てで生み出された、舞台諸共大軍を炎の嵐で焼き払う!
「小癪な、」
「まだまだ!」
 すぐさま人員を補充しようと炎に意識を向けるパラダルクに素早く接敵。リューインのその手に武器はなく、何も持たぬ徒手だ。
 武器や魔法が変換、無効化されるなら、ただ己の肉体で、攻めるのみ!
 鍛え上げた技量だけで、その手刀を圧倒的な速さと威力で、十字に二連、切り裂く真空の刃へと昇華させる――!
「貴様……!」
 咄嗟に真空はドラグナーガールズへと変換され、威力は落ちる。だがその手刀は防ぎ切れない。
 手応えあり。その感触と共にリューインは飛び退いた。
(「これぞ南斗聖……ナントカ奥義、だったかな」)
 愛などいらぬ、という決め台詞が聞こえてきそうだ。
 だが、リューインには愛がある。この戦い、それがパラダルクへの一撃に繋がったのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

荒谷・つかさ
●POW対抗

ま、人の趣味に口出すのも野暮な話ね。別に良いんじゃない?
――何にしようが、殴れるなら同じでしょ?

ガール軍団に対し、持ち前の「怪力」を活かした格闘戦を仕掛ける
普通ならコードの記憶吸収されて大苦戦……というところでしょうけれど、生憎私は普通じゃないわ
まず今回、私はユーベルコードを使用しない
それから私には、生半可なコードで得られるものを凌駕するレベルの「怪力」がある
そして「怪力」を活かした格闘のみでオブリビオンを打倒した経験も一度や二度ではないし、怪力一つでフォーミュラ級を血祭りにあげた事さえあるのよ
対するガール軍団はコードさえ使わなければ死に能力の木偶の坊、儀式組諸共粉砕してあげるわ



●Herculean Strength
 ――ハーレム。
 それは男の夢(必ずしも全男性に当てはまるとも、女性には当てはまらないとも言い切れないけれども)。
(「ま、人の趣味に口出すのも野暮な話ね。別に良いんじゃない?」)
 荒谷・つかさ(逸鬼闘閃・f02032)は女性でありながら、賛同こそしないが一定の理解を示した。

(「――何にしようが、殴れるなら同じでしょ?」)

 前言撤回。
 単に殴れる相手に貴賤はないと言うだけの話だった。
 そして閑話休題。
 つかさの胸中など露ほども知らないガールズの大軍が迫り来るのだが。
 意にも介さず、つかさは真っ向からその一軍に肉弾戦を仕掛ける。
 羅刹としての生来の筋力も相俟って、その身ひとつで軍勢を千切っては投げ、千切っては投げ、三面六臂の大立ち回り。
 だが、その剛力すら封じられてしまったら。
 これだけ大軍を殴ったのだ。受けたユーベルコードの記憶を簒奪するその力の前では、徐々にその拳も唸らなくな……唸らなくな、り……?

 ――いや、唸っている。
 調子も全く衰えることなく、無双している。

 これは何かがおかしい、と言わんばかりのガールズの困惑の表情を見て取り、つかさは優雅に、しかし不敵に微笑む。
「普通なら大苦戦……というところでしょうけれど、生憎私は普通じゃないわ」
 何故なら。
「まず今回、私はユーベルコードを使っていないわ」
 驚くべきことに、今までのつかさの猛攻は全て、ただ極限まで鍛え抜かれたその怪力でのみ成し遂げていたことなのだ。
 それは交渉のための話術にも、生き抜くための戦略にも、心震わせる芸術にも目もくれず、ただひたすらその肉体を練り上げることに注力したゆえの賜物。
「生半可なコードで得られるものを凌駕するレベルまで鍛え抜いたこの怪力……この力を活かした格闘術のみでオブリビオンを打倒した経験も一度や二度ではないし、怪力一つでフォーミュラ級を血祭りにあげた事さえあるのよ」
 にっこり。
 凄みのある微笑みを向けられたガールズが、ヒエッと震え上がった。
 彼女たちの能力は相対する敵のユーベルコードを封じる、或いは我が物とすることに特化したもの。
 ユーベルコード封じを封じられた彼女たちは、つかさにとって木偶の坊にも等しい。
「儀式組諸共粉砕してあげるわ」

 ――斯くして。
 宣言通り、儀式はつかさの大活劇によりトドメを刺され、またパラダルク自身もこれまでの猟兵との戦いで、深手とまで行かずとも浅くもない傷を負い。
 継戦は不可能。彼らが撤退すると同時に、猟兵たちも帰還する。
 互いに、確かな再戦の予感を胸に抱きながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年05月15日


挿絵イラスト