7thKING WAR⑳〜わたくしも無限増殖しますわ!(作者 古塔
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#デビルキングワールド  #7thKING_WAR  #西のラスボス『アイスエイジクイーン』 


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#西のラスボス『アイスエイジクイーン』


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「お~っほっほっほ!決戦の時ですわ!」
 氷河期の如き魔界の氷原の中心で、君臨するアイスエイジクイーン。
「教えて差し上げましょう猟兵の皆様方。このわたくしが本気を出せばどういう事になるのかを。」
 その身に纏い搭乗している巨大なアイスゴーレムの如き鎧が、溶けていく。

「我が氷の自動鎧『絶晶』。これの中には今までわたくしが氷漬けにして閉じ込めた、強大な「絶滅悪魔軍団」を閉じ込めているのでございますわ。」
 異世界の巨大ロボット兵器・キャバリアに匹敵するような巨大な氷の鎧が完全に溶け、その鎧に搭乗していた麗しき氷の女性が、鎧に持たせていた氷杖を持ちやすいようリサイズして手に取り、周囲に振るった。
「さあ目覚めなさい……アイスエイジクイーンこそが7thKINGに相応しき事を、今こそ証明致しますわ!!!」
 溶けた氷の鎧の中から、氷河期から解放されて生を吹き込まれた生物の如く、沢山の悪魔が現れる。

 その悪魔は……アイスエイジクイーンだ!
 正確にはアイスエイジクイーンに完全に容姿がそっくりの氷の悪魔の女性。
 ……だが!雰囲気も持っている武器もその身に纏う冷気も、殆どアイスエイジクイーンと変わらないではないか!
 それが……数えきれないほどたくさんあらわれた!

「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」

 氷の大地に無数の高笑いが聞こえる。
「以前敗れたわたくしをこうして解放するなんて」
「それほどの力で戦う相手と見受けになられたのですわね!」
「やってやりますわ!」
「いいでしょう、一度強者(とも)と相対したわたくしがピンチの時に勝者に力を貸す」
「素晴らしき展開でございますわね!」
「わたくしこそが真のアイスエイジクイーンですわ!」
「手始めにアイスエイジキャッスルをこの地に立てますわよ!」
「猟兵の皆様方がどのようなワルなのかは氷の中からバッチリ見ていましたわ!」
「相手にとって不足はないですわ!」
「やりますわ!」
「この地を更なる氷河期に染めてやりますわ!」
「やってやりますわ!」

「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」


「そこのカメラ!」
「ふぇあー!」
 アイスエイジクイーンはグリモアベースの一室に映る映像に現れた。どアップで。

 それに驚いて思わず地面に落ちたグリモア猟兵のフェアリー・ポーラリア・ベル(冬告精・f06947)。
「いよいよデビルキングワールドの西のラスボスさん、アイスエイジクイーンお姉ちゃんとの決戦だよ!」
 と、猟兵を呼び寄せて間髪入れず映ったその映像には、めっちゃ高笑いしまくる無数のアイスエイジクイーン、そしてその中央でカメラに向かって杖を差し向けるアイスエイジクイーンがいた。
 悪い夢だろうか。
「あなた達猟兵を迎え入れる為に軍備した、このわたくしの「アイスエイジクイーン軍団」の説明を致しますわ!」

 周りのアイスエイジクイーンが氷河期魔法をめっちゃ繰り出して大寒波と猛吹雪が起こる中、アイスエイジクイーンは語り出した。
「かつて……魔界では、終末を導く氷河期魔法を使う悪魔はわたくし以外にも沢山居りました。
 ある日彼女らは一斉にわたくしことアイスエイジクイーンの姿となり、勝手にアイスエイジクイーンを名乗り出したのですわ!
 それだけでなく、アイスエイジクイーンを名乗り出した彼女らは一大トーナメントを開きました。
 氷河期魔法の使い手の中で誰が一番強く、美しく、ラスボスであるか。
 誰が真のアイスエイジクイーンにふさわしいかを決める……『アイスエイジクイーン総戦挙』を起こしたのですわ!」
 アイスエイジクイーン総戦挙。

「勿論このアイスエイジクイーンたるわたくしを差し置いてそんな真似は許しませんでした。
 参加要項とルールをしっかり読み込んで手続きを行い参加し、過酷な氷河期魔法の戦いや氷河期アスレチック、氷河期どつき合い相撲、氷河期生き残りクイズ等を勝ち抜いて、見事アイスエイジクイーンチャンピオンとなったのがとなったのがこのわたくしアイスエイジクイーンなのですわ!お~っほっほっほ!」
 どこから突っ込んでいいのでしょうか。

「……そしてわたくしに敗れた参加者達、すなわち他の氷河期魔法の使い手の悪魔は、アイスエイジクイーンの象徴、わたくしの装備する巨大氷河期自動鎧『絶晶』の中に、見せしめとして一人残らず閉じ込めたのですわ!」
 それはもう絶滅するほどに、氷河期魔法の悪魔達は全員揃ってアイスエイジクイーンによって氷の鎧の中に閉じ込められていたらしい。

「今回はそうして鎧の中で氷河期の眠りについていた、かつてのアイスエイジクイーンを解凍し、今度は皆で協力して……猟兵!あなた方達に決戦を挑む事にしたのですわー!」
 びしぃとカメラに指さすと、グリモアベースの映像が薄い氷で覆われた。
 失礼、と言って丁寧に氷を拭き取ると、アイスエイジクイーンは話を再開した。
「わたくしの競争相手にしてライバル、「スーパーカオスドラゴン」は、渾沌魔法によって自身を無限に召喚する「カオスヘッダー」なる力を持っています。ですがその程度の渾沌、このわたくしも出来ない事は無いのですわ!」
「そうですわ!」
「わたくし達はみんな魔界を終焉に導く氷河期の悪魔」
「真白に染めてやりますわ!」
「一人残らず氷漬けにしてあげますわ!」
「アイスエイジキャッスル、1城できましたわ!」

 倒しちゃった悪魔さんと結託できるのか、仲間割れしないのか。
 心配そうな言葉を投げようとする猟兵もいたが、相手方は皆こぞってやる気満々らしい。懸念は微塵もしなくてよさそうだ。
 アイスエイジクイーン達の後ろでは、まだまだ氷山が溶けるかの如く自動鎧『絶晶』が溶けだし、その中からアイスエイジクイーンの姿をした氷河期魔法の悪魔がどんどん出てきている。
 まるで無限ともいえる数で。
「魔界中の氷河期魔法の使い手が集まった総戦挙でしたもの。それはもう無限に居ましてよ。止める方法はただ一つ、わたくしの勝利に他ありませんわ!」
 つまりこれを生み出すアイスエイジクイーンを倒す事で氷解も止まるというわけである。
「さあ、グリモア猟兵とかいうそこの小さきアナタ!早くグリモアを起動してわたくしのもとに愚かな参加者をよこすのですわ!」
「さあ、さあ、さあ、我こそは終末の氷河期にて永遠に閉じ込められたきと思いし猟兵皆様方、こぞって参加をお待ちしていますので、全力でお足掻きくださいましてよ!」
「わたくし達が」
「全力で」
「終焉に導いて」
「差し上げますわ!」
「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」

「ふぇ、ふぇぁぁぁぁ。」
 あまりのインパクトに気押しされてしまうポーラリア。
 猟兵の方々に何とか気付けされ、気を取り直して「がんばる」と言った後。
「なんだか凄い事になってるわ。真冬よりとんでもない氷河期のお姉ちゃんがあんなにいっぱい……ま、負けないでね!」
 この戦いを制せば戦争の首魁、ガチデビルの目的を来月まで食い止め、猟兵達もデビルキングの暫定候補者となる。
 つまり戦局が有利に動くわけなのだ。
 ポーラリアは冬のベルからグリモアの光を放ち、準備が完了した猟兵達から戦場に送り込んでいくのだった。

 その先には、真冬も凍てつく超極寒の地で、氷河期の女王(達)が待ち構えている。


古塔
 いつも通り、古塔マスターです。宜しくお願いします。
 アイスエイジクイーンとの決戦シナリオです。

●概要
 目的は、アイスエイジクイーンをしばく事。
 1章のみのボス戦で、判定がやや厳しめの戦いとなります。

●仕様
 皆様達がこれから戦うアイスエイジクイーンが乗っている巨大な氷の鎧……「絶晶(ぜっしょう)」というのですが。
 氷河期魔法によってあれが溶けて消え、本体が丸ごとお目見えになった状態で戦闘してきます。

 先制攻撃はしてきません。
 その代わり、アイスエイジクイーンの周りには無数の「絶滅悪魔軍団」……今回はあろうことか「アイスエイジクイーンの悪魔(たくさん)」で埋め尽くされています。
 恐ろしい事にかつてアイスエイジクイーンに凍らされ、氷鎧の中に閉じ込められた事など少しも憎むことなく協力しています。ノリノリです。

 先に大量のアイスエイジクイーンと相対し、その先に居るアイスエイジクイーン(本体)(一際声がでかくてなんとなくこいつだとわかる)と切迫して戦わなければなりません。
 しかし大量のアイスエイジクイーンは、みんな本体と同じ見た目、同じ能力、同じエセ高飛車、同じ氷河期魔法の技を使います。
 ステータスもほぼ同じ。「全員がラスボス」です。

 ……がんば!

 ※まともにやり合うと確実に勝ち目がありません。どうにかアイスエイジクイーンを出し抜いて本体のアイスエイジクイーンをしばきにいってください。
 ※誰か一人倒してもすべてのアイスエイジクイーンが同時爆発したりはしません。
 ※本体を倒すと他のアイスエイジクイーン達は潔く敗北を認め、氷の自動鎧「絶晶」を構成する氷にがんばって閉じ込められていきます。

 ※プレイングボーナス……絶滅悪魔軍団(アイスエイジクイーン軍団)の猛攻をかわす。
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第1章 ボス戦 『西のラスボス『アイスエイジクイーン』解』

POW ●氷河期召喚術『ジュデッカ』
レベル×1体の【絶滅悪魔軍】を召喚する。[絶滅悪魔軍]は【氷】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD ●氷河期魔法『アイスエイジ』
戦場全体に【悪魔も凍てつく氷河期の寒波と吹雪】を発生させる。敵にはダメージを、味方には【量産型「絶晶」の装着】による攻撃力と防御力の強化を与える。
WIZ ●合体氷河期魔法『ディノホロボシータ』
自身と仲間達の【放つ、氷属性の攻撃魔法】が合体する。[放つ、氷属性の攻撃魔法]の大きさは合体数×1倍となり、全員の合計レベルに応じた強化を得る。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


レン・ランフォード
アイスエイジクイーン総選挙って…
兎に角突破しましょう。同じ姿ならまだやりようがあります

煙幕弾で注意をそらしUC【妖硬貨】を自分に張り付け
私自身も「化術」でアイスエイジクイーンに変身します
そして私をみて判断力が低下している皆さんをこう「言いくるめ」ましょう

猟兵はわたくしに変身したのかもしれませんわ
ですが見分けるのは簡単ですわ
いかに猟兵といえど、わたくし程強く、美しく、ラスボスではない筈!
そう、猟兵を見つけるための第二回アイスエイジクイーン総選挙ですわー!

競わせてる間にこっそり堂々と進んで行きます
途中で挑まれそうになったら周囲の「敵を盾にして」押し付けます

そして後ろから本物をしばいて「暗殺」です



「アイスエイジクイーン総選挙って…」
 何か頭を抱えるようになりながらも、忍者レン・ランフォード(近接忍術師・f00762)は戦場に降り立った。
「お~っほっほっほ!少々勘違いをしているようですわね。」
 戦場の奥からアイスエイジクイーン(本体)の声が木霊する。
「総『戦』挙でございますわ!この世界は最終的に力とワルさが物を言う世界。単純な選ばれでのし上がったわけではありませんわよ!」
 アイスエイジクイーンがひしめくこの戦場で高らかにその言葉を放つとは、それだけ実力に自信があるのだろう。

「さあ行きますわよ!」
「あなたを倒したら次はアイスエイジクイーンですわ!」
「やっぱり敵対してるんじゃないですか」
 ごちるレンにアイスエイジクイーン達は氷の槍杖を掲げると、絶大な寒波と猛吹雪がレンに向かって一斉に放たれる。

「煙……くっ」
 強烈な寒気の風は煙幕弾をまともに投げさせてくれない。
「終焉、更に絶望を与えてあげますわ!」
 氷河期の中で、アイスエイジクイーン達は一回り小さな、量産型の氷鎧『絶晶』を装備し、じわじわと追い詰める。
 そこでレンは一時飛び退いて、日本刀兵装『クレセントムーン』で地面を斬撃。
 その衝撃波で一瞬吹雪を緩めた所に。
「煙幕!」
 煙の爆発を地面に起こして身を隠した。
 氷河期魔法が通り過ぎた後、レンはその場から姿を消した。

(さてと、できるだけそれっぽい声真似を……と。)
 どこですの?とざわざわするアイスエイジクイーン達の中。
 一人のアイスエイジクイーンが氷の槍のようなものに突かれ、ぎゃっとその場に転倒する。
「今のは誰がやりましたのですわ!?」
 後ろを振り返ってもアイスエイジクイーンしかいない。
 誰が不意打ちをしたのか分からない。
 そんなハプニングが何回か起こった。
 ひしめき合うアイスエイジクイーン達が、背中や脇腹、死角から鋭利な刃物で切られたような感覚を起こす。

「これはまさか……」
「猟兵がわたくしに変身しているのですわね!?」
 ピンときたアイスエイジクイーンが現れた所で、一人のアイスエイジクイーンが声を高らかにする。
「お聞きなさい!猟兵はわたくしに変身したのかもしれませんわ」
「「「や、やはり!」」」
「ですが見分けるのは簡単ですわ。いかに猟兵といえど、わたくし程強く、美しく、ラスボスではない筈!
「「「つまり……!」」」
「そう、猟兵を見つけるための……第二回アイスエイジクイーン総選挙ですわー!」
 わっとなる戦場。
 氷河期魔法を蓄えた武器を手に、アイスエイジクイーン達が乱闘を起こそうとする。

 その時だ。
「落ち着きなさい!」
 杖を地面に打ち鳴らす音が大きく響く。
「この声はわたくし達を惑わす為の策。見分けがつかないからと言って安易に暴れてはラスボスの名折れでございますわ!」
 本体のアイスエイジクイーンの声だ!
「アイスエイジクイーンになるというなら結構。戦闘が終わり次第同じように『絶晶』に取り込むだけの事!どこからでも不意打ちなさればいいですわ!」

(大物になってるだけの事はある、か。)
 じわりと垂れた汗が凍り付く。
 ユーベルコードにより、煙の中でアイスエイジクイーンに変化したレンは、既に本体のアイスエイジクイーンの後ろをとっている。
 間合いだ。もう半歩踏み込めば、刀で。
「では、遠慮なくいきますわよ。」
「後ろですわね」
 変身しているレンが飛び込んだその瞬間!アイスエイジクイーンの氷鎧が自動的に後ろへ振り向き、攻撃を止める!
 だが、アイスエイジクイーンが止めた攻撃は別のアイスエイジクイーンによるものだった。
 量産型絶晶の手にぎゅっと握られているのは、今攻撃してきたアイスエイジクイーンの氷槍だ。
「違いますわ!わたくしは後ろを押されてうっかりと不意打ちを仕掛けただけのアイスエイジクイーン!本物は別の所に居ますわ!」
「なんと、そのような言い訳が通じるとでも思って?」
「思っているからこその発言ですわ!」

「「お~っほっほっほっほ!」」


「「上ですわね!」」

 即座に上に飛んで攻撃を仕掛けていたレンに二人のアイスエイジクイーンが同時に氷槍を放つ!
 だがここまでの策を用意して隙を作り上げたレンが、そのスピードを僅かに超えた。
「しっ!」
 下へと急加速したレンの刀の一振りが三日月の軌道を描くと、その一撃は見事にアイスエイジクイーンを切り裂いた。
「……やりますわね……!」
 その傷口がみるみるうちに塞がれながらも、アイスエイジクイーンはダメージを受けてよろけ、デビルな笑みを返したのだった。
成功 🔵🔵🔴

四王天・燦
絶晶が溶けて防御自体は手薄と思ったら量産型装着で絶望かよ
とにかく走って体を温めるぜ

絶晶に閉ざせるならやってみろ!(フラグ)
大声で絶晶装着者たちを挑発しておびき寄せ
デカブツが集まれば身動きし辛いでしょ
足元で悠々と動き回り、吹雪を遮る遮蔽にも使うぜ

黒曜石の杖から黒曜石化の呪詛ガスを浴びせ絶晶ごと固めてやんよ
セカンドライフが氷漬けなら、しばしのサードライフは石化で過ごしな
本体への活路が開けばダッシュで突撃して真威解放で全てを黒曜石に染めるぜ

頑張ってダメージ与えるけどオチは何やかんやで捕まり、抵抗虚しく薄着にされて絶晶の一体に美しく封じられるのでした
冷たい、固い…芯まで凍って動けない…



「そのごつい絶晶とかいう鎧が溶けたんなら防御自体は手薄かな?」
 状態変化の代表者の様な妖狐の猟兵、四王天・燦(月夜の翼・f04448)は黒曜石の杖を手に現れた。
「「「「お~っほっほっほっほ!安心なさい!絶晶など氷河期魔法でいくらでも作れますわ!」」」」
 沢山のアイスエイジクイーンの声が木霊すると、氷河期の大寒波吹雪が視界を真っ白に染め。
 晴れた時には最初に見た時の様な、いや一回り小さめの『絶晶』が、全てのアイスエイジクイーンに装着されていた。
「何だよ量産型とか。絶望かよ。」
 
「くそっ、ここで敗けたらアタシも絶晶に見せしめ氷結封印されてさらし者にするつもりなんだろ!」
「あら、一言も言ってませんけども、アナタも絶滅悪魔軍団の仲間入りを果たしたいのですわね?」
「わたくしの絶晶に閉じ込めてあげますわ!」
「それならばわたくしの綺麗な絶晶に閉じ込めて差し上げますわ!」
「もう少し増えてからお言いになりなさいな!でも物は試しですわね目立つ所に氷河期封印させて頂きますわ!」
「こいつら仲が悪いんだが良いんだか……へくしっ!やややべえ話聞いてる場合じゃないな!」
 アイスエイジクイーン達が、三又氷槍を杖の様にして放つ氷河期魔法。
 そこから放たれる凍てつく寒波と吹雪の乱舞は、実質エレメンタル・ファンタジアで放つ吹雪を何重にも重ねた様なものだ。
 立ち止まっていると立ちどころに雪に全身が覆われて氷河期世界の氷像の如く凍り付いてしまう。
 兎に角動き続けなければ。燦はアイスエイジクイーンに向かって走り出した。

「絶晶に閉ざせるならやってみろ!こっちだデカブツ!」
「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」
「串刺しにしてあげますわ!」
「氷刃で素裸のまま万年氷山にしてあげますわ!」
 振り回される氷河期の槍が燦を刺しに斬りにと振り回される。
 それを燦は全力で走り、また凍てついた地面を滑走する事で滑り込むように刺突斬撃の間をくぐる。
「はぁ、はぁ、足元なら吹雪も来ないだろ。そのでかい図体が風よけだぜ。」
 だが燦の歯はガチガチと音を立て、頭や衣服が既に真っ白な氷に染め上げられつつあった。
 絶晶立ち並ぶ、エレガントな氷おみ足を、踏みつけまいと進撃するアイスエイジクイーンの足を、すり抜けるようにして走り続ける。

 だが絶えず放たれ続ける猛吹雪と寒波によって燦の体力は奪われていった。
 猟兵特有の気合、今まで何度も死地を潜り抜けたその身体も、そろそろ動きを停止しようとしていた。
「真威解放・黒曜石の杖—静寂の誘い。闇に包み、全てを黒へと染め上げろ……っ」
 だが燦は作戦があった。逃げているだけではない。
 杖から黒曜石のガスを放ちながら駆け巡る。
「ふふ……煙が晴れる頃にはみんな永遠になっているぜ。量産アイスエイジクイーン、セカンドライフが氷漬けなら、しばしのサードライフは石化で過ごしな。」
 触れればどんな相手でもその身体がたちどころに黒曜石となり、永遠の静寂をもたらす闇の煙である。
 それをいつの間にか散布して、アイスエイジクイーン達を真黒の石像に変えようとしていた。

 しかし、杖からの黒き煙は、たちどころにキラキラと黒い霧となった後、猛然と吹く風に飛ばされていった。
「……あれ?」
「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」
「何かこそこそとしていると思えば」
「ガスでわたくし達を止めようとしていらしたのですわね!」
「ですが悪魔も凍り付くこの『アイスエイジ』の魔法の前では」
「ガスさえも氷で覆った後猛然と吹く風に飛ばされるだけですわ!」

「くそっ、しくじ……った……」
 直接押し込むように固形と化したガスを直接放ったりしていればもしかしたらこの氷河期地帯にアイスエイジクイーンの黒曜石像が立ち並んでいたかもしれない。キリが無さそうだが。
 自身の作戦が吹雪の中に吸い込まれていき、気力が落ちてきた燦。
 寒波と吹雪はアイスエイジクイーン達の足元でさえも隙間から吹く突風の如く燦を横殴りに吹き付けていく。
 そうした事でアイスエイジクイーンの下に潜り込もうと、氷河期の冷気から逃れ得る事は出来なかったのだ。
「や、やば……意識が……」

「ガス一つでラスボスたるわたくし達を倒そうとするなんて」
「少々お舐めが過ぎました様ですわね?」

「う……ここは」
 燦は何かに磔にされていた。
 手足が冷たい。痛いとすら感じる事もできないくらい冷たい。動けない。

「安心なさい。こうして寒さに負けたアナタは、お望み通りかつてのアイスエイジクイーン達同様の刑に処する事に決めましたわ」
 燦が磔にされているのは、巨大な氷鎧。『絶晶』の1体だ。
 その中央の胸部分にYの字で張り付いて凍てつき、磔にされていた。

 目線だけは下に動かせると、服が無かった。
 燦はアイスエイジクイーンの様なデザインの白い氷の下着姿となっていた。
 恐らくは、頭に氷の装飾もつけられている?
 だが、分からない。肌が氷河期の寒波に晒され、意識が呆然となっていて、自分がどうなっているか詳しく、分からない。
 ひたすらに、寒い。冷たい。
「……あ……ぁ……」
 白い息さえも凍てついて氷河期の世界に吸い込まれる。
 最後にと正面を見上げ、目の前で微笑むアイスエイジクイーン達の光景を目に映す。
(…………ぁぁ…………いい感じに氷河期の中で石像が立ち並んでやがる…………そのまま吹雪に晒されて…………億万年も残る遺物となって未来の魔界人に発見されて…………)
 失敗した作戦がもし成功していたら、と、黒曜石の像となった美しきアイスエイジクイーンの彫像立ち並ぶ氷原を思い浮かべながら。
 燦は氷鎧の中に入っていき、封じ込められる。
 絶晶の胸の中で、透き通る氷越しに、アイスエイジクイーンの様な姿をした磔氷封印状態の燦が、ただただ悲しそうに正面を見据えていた。

「お~っほっほっほ!」
「美しきアイスエイジクイーンの氷像となる権利を与えますわ!」
「光栄に思いなさい!」
「お~っほっほっほ!」

「冷たい、固い…芯まで凍って動けない…」
 美しき巨大な氷の鎧像と化した燦が、氷河期の寒波に飲まれ続けていた。
失敗 🔴🔴🔴

テフラ・カルデラ
リサ(f32587)と同行
※アドリブ可

最早みんな親戚ですって言ったら信じてしまうほどの多さです…
リサさんが本体に行けるようにこちらに目を向けるよう暴れておきましょうか!
【全てを凍てつかせる小さな妖精】さんを召喚!もう一度氷漬けになってくださいね♪

…と、リサさんが上手くいったようですね!おかげで取り巻きの数も減らせたのでわたしも本体への攻撃をしましょうか!
相手の氷河期魔法に対抗して【氷結の指輪】と氷の妖精さんの力を合わせて最大出力の冷気魔力をぶつけてやるのですっ!
どちらが凍っちゃうのか勝負なのですよ~♪(何故かノリノリ
(テフラが凍るかどうかはお任せします)


リサ・マーガレット
テフラ(f03212)さんと一緒!
(やられ前提)
取り巻きをユーベルコードで処理します!
だけどある意味凍らされにきたのです!あえてアイスエイジクイーンを罵倒してみて怒らせてみましょうか?(別におだてたりしてもよし)とりあえず凍らされやすい状況を構築していきます。それで凍らされたら、僕のユーベルコードの効果が発動します!反撃です!みんな凍りなさい!

これでだいたい処理できたので、テフラさん!あとは任せますよ!



「お~っほっほっほ!」
「「おお~っほっほっほほ!!」」
「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」
「うわっ…最早みんな親戚ですって言ったら信じてしまうほどの多さです…」
 目の前に広がる氷河期女王達の宴。
 兎系キマイラのテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)はその異様さに流石に少したじろいだ。
 何が恐ろしいって、ここまで似通っていながらも、厳密には全員別人であるという所だ。
「これだけの数の氷の女王が一斉にやってくるなんて、壮観だね。」
 そう言って赤髪の少女がテフラの横で、腕を組み寒さに震えていた。
 彼女はリサ・マーガレット(希望を満たし、絶望を与えし夜明け・f32587)。
 猫のキマイラだが、種族特徴である耳や尻尾は魔法で隠している。

「あなた達が次の挑戦者ですわね!」
「他愛なく終わりを迎える準備は宜しくて!」
「一瞬で氷河期の世界に閉じ込めてあげますわ。」
「いきますわよ!」
「いきますわよ!」

「やる気満々みたいだね。手はず通り僕が先に凍らされに行くよ。」
 テフラもリサも(筆者の記憶が確かであれば)同じ穴の狢である。
 恐るべき氷河期の寒波が二人を呑み込みその身体を急激に冷やしていく中、魔法杖の様に扱う氷の三又槍を手にアイスエイジクイーン達が一斉に突撃してくる。
「さあ来て。あなた達程度に武器は無くて十分。僕の魔法があなた達アイスエイジクイーンを、逆に万年氷河期の世界に眠らせてあげるよ!」
 リサは走ってアイスエイジクイーンに対峙した。
「お~っほっほっほ!」
「言いますわね!挑発のつもりでしょうけど。」
「そんなに言うのでしたら勝負ですわ!」
「恐竜さえも絶滅する氷河期地獄のジュデッカに」
「落として差し上げますわー!」
 凝縮された吹雪がビームの様に帯を経てリサのもとへ一斉発射されていく。
 リサは凍った世界の地面をステップを踏むようにして、強烈な吹雪を躱していく。
「しまった!」
 しかし片足が避けきれずに吹雪に飲まれ、地面に張り付くように凍って動かなくなる。
「「「氷河期の大寒波を思い知るがいいですわ!!!」」」
 氷槍を掲げ、氷河期魔法の猛吹雪がリサを呑み込まんとした。

 それがリサの狙いだった。

「【アナザーサイドカウンター】発動。僕は凍らされにきたのです!」
 リサが何らかの魔法を行使したと同時に、アイスエイジクイーン達から放たれる絶対零度の吹雪の塊がリサを呑み込んでいった。
「みんな、凍って…………」
 白魔の吹雪に包まれた一瞬後、風に沿った氷柱がびっしりと生えた1体の氷像がそこに出来上がっていた。
 恐るべき氷河期の魔法によって、リサは一瞬で凍らされたのだ。

 その時、アイスエイジクイーン達も一瞬で凍り付いていく。
「何」
「あっ」
「これ」
「は」


 静寂が辺りを包み込む。
 杖を掲げ、リサに向かって魔法を放った状態のままのアイスエイジクイーンの群れが、一瞬にして全て氷像へと変わっていった。
 リサのユーベルコード【アナザーサイドカウンター】は、状態異常を術者にも返すコードだった。
 猟兵も、氷河期の女王達も、何もかもが凍り付いた氷の平原。
 ただ、氷河期が訪れたかのような吹雪の音だけが、彼女らに響き渡っている。

「上手くいったようですね!」
 ひょこりと、リサの陰に隠れていたテフラが顔を出す。
「皆さん綺麗ですね。そのままもう一度氷漬けになっててくださいね♪」
 こんこんと、凍ったアイスエイジクイーンの1体を手の甲で軽く叩く。
 冷たくて硬い感覚が伝わってきて、少し揺れるだけで、微かにも動く事の無い氷彫刻。
 高笑いさえしなければ、こんなにも美しいオブジェとなるのだ。
「そして改めてありがとうございますリサさん。あとはボクにお任せくださいね♪」
 覚悟を決めて両腕を広げたまま全身に氷河期の大寒波猛吹雪を浴び、樹氷の如く無数の氷柱を生やした、ポニーテールの少女らしき氷像に、そっとタッチして、微笑む。
 だが全部は凍らせ切れてないと踏んだテフラは先に進んだ。

「リサさんのコードは範囲制限がありますから、多分まだ奥にいる本体とかは凍ってないかと思いますが。」
「お~っほっほっほ!その通りですわ!」
 美しく舞い散る氷河期の雪にきらめく、氷河期女王達の氷像の群の中から、一際大きな高笑いが聞こえ、ゆっくりとテフラに歩み寄る。
 アイスエイジクイーンの本体だ。
「はわわ、お目見えしましたねアイスエイジクイーンさん!ずっと凍らせ合いっこしたいと思っていたのですよ!」
「お~っほっほっほ!素敵な事をおっしゃるのですわね。良いですわ。構いません。アナタから先にどうぞですわ。」
 氷の微笑みを浮かべてアイスエイジクイーンは仁王立ちし、テフラの前に立ちはだかった。
「え、いいのですか?」
「いいですわよ。この氷河期魔法の使い手にしてラスボス、アイスエイジクイーンに対してあえて氷の力で挑むその心意気、是非とも汲ませて頂きますわ。さあ。」
 氷槍をあえて消し、右手を腰に、左手を天に掲げるような、カリスマ溢れるポーズをとって、今かとテフラの攻撃を待つアイスエイジクイーンがそこにいた。
「いいのですね?分かりました!ボクのありったけ、ぶつけてあげます!」
 指にはめた氷結の腕輪を発光させ、冷気を溜めるテフラ。
 同時にユーベルコードで【全てを凍てつかせる小さな妖精(アイシング・フリーズ・フェアリー)】を発動し、冷気が妖精の姿になったような瞬間冷凍の妖精を呼び出す。
「最大出力の冷気をぶつけてやるのですーっ!」
 両手を構えて極大の冷気のビームを放つテフラ。
 そのビームにアイシング・フリーズ・フェアリーが混ざり、全てを凍てつかせる絶対零度の魔法光線となってアイスエイジクイーンに直撃する。

「成程、これが、猟兵の放つ、冷……気……」

 白い冷気の煙が立ち込めながら、アイシング・フリーズ・フェアリーの直撃も受けたアイスエイジクイーン。
 煙が晴れた時、そこには……。

 完全に凍てついた、アイスエイジクイーンの氷像があった。

 氷の世界の中心で、号令をかけるようなポーズをしたアイスエイジクイーンの氷像。
 そしてその周りでは戦っているような姿で見事に凍り付いた無数のアイスエイジクイーンの氷像。
 涼しやかな冷気が吹く中、氷河期のきらめきが辺りを漂った。
「ちょっと呆気ないですが、凍ったアイスエイジクイーン、素敵です♪このまま一生凍っててくださいね♪」
 テフラはスマホでそんなアイスエイジクイーンの氷像を撮っていた。
 自撮りで本体のアイスエイジクイーンをテフラと2ショットに。
 頑張ったリサさんの凍てついた姿も写真に収め。
 きらめく他のアイスエイジクイーンも、1体1体、様々なポーズをした姿を写真に収めた。
「さてと、これで——」
 全部撮り終えたといいかけた時、ぱきりと、アイスエイジクイーンの氷が剥がれていく。
「あ、あらららら?」
「……うふふ。全部撮り終えたかしら?ラスボスに挑んだ勇敢な猟兵へのサービスとして、特別に少し氷の眠りについていたのですけれど。」
「へ、平気なのですか!?」
 溶けた氷山から氷が崩れ落ちるかのように、アイスエイジクイーンを凍てつかせていた氷が完全に崩れ落ち、動きを取り戻した。
「アナタが凍らせていたのはせいぜいわたくしの薄皮一枚。氷河期の使い手として、凍るなど日常茶飯事の出来事ですわ!」

「わたくし達も」
 そして。
「きちんと」
 他に凍っていたアイスエイジクイーン達も。
「美しく」
 こぞって。
「撮ってくださいまして?お~っほっほっほ!」
 その身の氷が崩れ落ちていく。

「リ、リサさん、リサさん!解氷してもう一度!にゃ~ん!にゃ~ん!」
 癒しの猫の声を放ち、ただ一人凍ったまま動かないリサも戻そうとするテフラ。
 しかしリサは凍ったまま動かない。溶ける事すらない。
「「「お~っほっほっほ!」」」
「氷を溶かして戻すならばその方の体力も必要になってきますわ。」
「耐性無きものがわたくし達の氷河期魔法にかかったならば」
「そのまま体力が底を尽き、凍ったままにして戦闘不能。」
「いくら火にかけても溶ける事無き万年氷と化したのですわ!」
「そ、そんな……!」
 愕然とするテフラ。その周囲に復活したアイスエイジクイーン達が氷槍を手ににじり寄る。
「さあ、アナタが凍らせてきたのですから。」
「今度はこちらの番ですわね。」
「ちょ、ちょっと待っ——」

『『『『『合体氷河期魔法 ディノホロボシータ!!!』』』』』

 巨大な氷河期魔法の奔流がテフラ一人に盛大に叩きつけられる。
 凄まじい冷気の衝撃波が戦場に響き渡ると、その場に巨大な氷山が出来上がった。

 氷山の中には、驚いた顔をしたまま動く事の無いテフラと、アイシング・フリーズ・フェアリーの姿があった。
 まるで氷河期に氷漬けにされて取り残されたマンモスの如く、巨大な氷の中に永劫ともいえる形で閉じ込められたのだった。
苦戦 🔵🔵🔴🔴🔴🔴

七那原・望
事前に果実変性・ウィッシーズアリスを発動。

うるさっ!っていうか本当に多いですね!

アマービレで大量に呼び出したねこさん達をアイスエイジクイーンさん達の足元に潜り込ませたら、ねこさん達の多重詠唱全力魔法の幻覚で閃光と共に自分以外のアイスエイジクイーンさんがわたし達に見え、わたし達がアイスエイジクイーンさんに見えるようにします。

これで相手のユーベルコードの対象はすり替わる。

味方認識を得たわたし達は量産型「絶晶」をもらい、お互いを猟兵だと認識していたアイスエイジクイーンさん達はみんな仲良く凍ってるはず。

あらかじめ本体の位置を把握しておき、絶晶を活用しながらねこさん達とみんなで本体を砕いちゃいましょう。



「お~っほっほっほ!」
「「おお~っほっほっほほ!!」」
「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」
「うるさっ!っていうか本当に多いですね!」
 その光景に息を呑まれるは、目隠しの封印をされたオラトリオの少女、七那原・望(封印されし果実・f04836)。

「まあそのうるさい声をこれから静かに消していくのです。悪く思わないでくださいね。」
 望はアマービレと言う魔法のタクトを振るい、4匹のねこさんを召喚した。
『わたしは望む……ウィッシーズアリス!』

 その頃、望の向こうにいるアイスエイジクイーン達が何やら騒がしい。
 とてもいけないことをしそうな予感である。

「何やら向こうは準備しているみたいですわね」
「どうも先程のお三方と似た雰囲気を感じましたわ。」
 ざわざわするアイスエイジクイーン達。その中で本体のアイスエイジクイーンが、氷漬けの3人を見やる。
「おほほ、折角ですから、見せつけて差し上げましょう。絶望を与えるのもラスボスの役目ですわ!」
 アイスエイジクイーンが、氷山に閉ざした兎耳の男の娘を、何故か1体残っている量産型絶晶を使い、氷の地面から引きはがして持ち上げる。
 その表情姿のまま兎の男の娘は『絶唱』の右胸に押し付けられ、氷がべきべきと浸透するように溶けながら、絶唱の中に取り込まれていく。
 アイスエイジクイーンが、樹氷の如く凍てついた赤髪の少女を、またも絶晶を使い、氷の地面から引きはがして持ち上げる。
 腕を広げた姿がまるで磔刑を思わせるかの如く、巨大な氷鎧、『絶晶』に押し付けられると、赤髪の少女もまた溶け込むように絶晶の中に取り込まれていく。
「お~っほっほっほ!この姿を見てどんな反応をするか楽しみですわ!」

 吹雪いてきた。
 それは何億年前の太古の世界を凍らせた元凶の如き大寒波を伴い、容赦なく望にその冷気を叩きつけていく。
「UDCでは南極に冒険まで行く猟兵が、こんな寒さに耐えられない訳無いのです。」
 しかし望の身体はどんどんと凍っていく。早く決着をつけなければ氷像の仲間入りだろう。
 望は凍っていく翼を広げ、加速しながらアイスエイジクイーン軍団へと突撃する。
「お~っほっほっほ!来ましたわね!」
「わたくし達が」
「総がかりの氷河期魔法にて」
「お相手」
「差し上げますわ!」

「残念ながら相手はわたしでないのですー」
 根元から赤い花が生えるように装飾される白いデスサイズを振りかざし、望は猫達から一斉に不可思議な色の閃光を放つ。
「ねこさん、よろしくおねがいします」
「そのような目くらましで」
「わたくし達が怯むとでも……」
 閃光が消えた後、アイスエイジクイーン達は目を見開いた。
 戦場の辺り一面に大量の望が、これでもかという程に押し寄せたのだ。
「これは……幻覚?分身?」
「小癪ですわね!」
 狼狽えるアイスエイジクイーン。
「これだけの軍勢があれば数でも勝ります。覚悟はいいですか?」
 ……だがしかしこれは望の策略である。
 見えている全ての望の正体は、望に見えるだけのアイスエイジクイーン。
 望のユーベルコード、その猫の極めて強力な幻覚により、アイスエイジクイーンは全てを敵である望に認知してしまっているのだ。
「これだけ数を揃えていましたら」
「わたくし達の」
「氷河期魔法の」
「恰好の餌食ですわ!」
「全て氷漬けにして差し上げますわー!」
 敵味方の認知をずらす猛吹雪によって、アイスエイジクイーン同士にが氷河期魔法を打ち合い、今まさに自滅せんとしていた。

「お黙りなさい!武器を降ろし周りをもう一度見るのですわ!」
 戦場に氷槍を地面に大きく打ち鳴らす音が聞こえた。
 一際やかましい声が辺りに響く。
「この戦場に今、味方は居まして?全ての者が猟兵に見えるのでしたら、それは分身ではなく幻覚。猟兵に見えているわたくし達に他ありませんわ!」
「なっ」
「なんですって!?」
「そういえばわたくし似の他の味方が」
「どこにも見当たりませんわ!これは!」

「本体さんはとっても余計な事をしてくれますね……!」
 アイスエイジクイーン達の足元にかがんで自滅を待ち避難していた望が小さく呟いた。
「お~っほっほっほ!辺り一面凍てついたわたくしで埋め尽くされるサービスは既に先程お見せした通り。そのような殲滅策が今のわたくしに通用すると思わない事ですわ!」
 さっきから高らかに響く声、あの辺りが本体のアイスエイジクイーンであろうと望は察しを付ける。
「しかし、全てをお相手と誤認し続けているこの状況は」
「「らち」があきませんわ!」
「恐らくはこのまま戦ってもわたくし達同士で凍り付くは必至。」
「どのような策を以て猟兵を炙り出してしまえばいいのですわー!?」

「ならばもう宜しいのではなくて?」
 アイスエイジクイーンの一人が、氷槍を手に不敵に微笑みながら、氷河期の冷気を纏う。
「そうですわね。」
「もとよりわたくし達、同じアイスエイジクイーンを競い合う仲同士。」
「これはもう、アレしかありませんわね!」

「「「そう、猟兵を見つけるための……」」」
「「「第二回アイスエイジクイーン総戦挙ですわー!」」」

 空が、大地が、瞬く間に猛吹雪で覆われる。
 もう一切の容赦をせず、アイスエイジクイーン達が一斉に氷河期魔法を放ったのだ。
 悪魔をも凍らせるアイスエイジの寒波と吹雪が、全てのアイスエイジクイーンと望と4匹のねこさんに猛然と襲い掛かり、その身を凍らせていく。
 そんな白魔の世界の中で、敵も味方も関係なくアイスエイジクイーン達は絶氷の氷槍を振り回して大暴れにかかっている。
 乱闘。乱闘である。
「なんだかよく分からないけどこのまま自滅を待っ」
「そこでこうべを垂れている者!そのまま凍ってしまいなさい!」
 アイスエイジクイーンの氷槍を間一髪避ける望!
「(今の攻撃、大分高くから来ましたね……あっ!?)」
 何という事だろうか、アイスエイジクイーンは氷鎧、『絶晶』に乗っている!
 それどころか戦場全てのアイスエイジクイーンが絶晶に騎乗しているではないか!
「お~っほっほっほ!わたくし達はアイスエイジクイーン!初代総戦挙優勝者のアイスエイジクイーンと同じ氷河期魔法をわたくし達が使えない事は無いのですわ!」
「つまり全員がアイスエイジの氷河期魔法を個別に使って独自に絶晶を!」
「その通りですわ!」
「わたくし達の絶晶のパワーはいかがですかしら!」
「かの猟兵と同じ目隠しの天使姿をしていても女王は女王、ラスボスはラスボス。ひたむきに高貴でいなければ終焉に落ちてくださいませ!」
「敵も味方も関係なくなったなら……来ましたです!わたしにも絶晶が」
 望の身体を氷が纏い、たちまち背丈が高くなり、アイスエイジクイーンと同じ目線に合わさる。
 敵にも味方にも作用するアイスエイジと化したアイスエイジクイーンのユーベルコードによって、望もまたアイスエイジの恩恵を受けて絶晶に騎乗したのだ。
「お~っほっほっほ!」
「「「おおお~っほっほっほっほっほほほ!!!」」」
 絶晶に乗った大量のアイスエイジクイーンが、敵も味方も関係なく戦っているために。
 敵味方全員が絶晶に騎乗し、そして敵味方全員が悪魔も凍る氷河期の寒波で凍り続けている。

「こうなったら臨機応変です。」
 望は改めてアイスエイジクイーンに応戦する!
 巨大な氷槍を振るい、がきんがきんと絶晶同士で打ち合い鳴らす。
「しまっ」
 横から来たアイスエイジクイーンの槍が今打ち合っているアイスエイジクイーンの脇を刺し貫くと、瞬く間に超凍結したアイスエイジクイーン。
「とどめですわー!」
 更なる氷槍が今しがた氷像となったアイスエイジクイーンを横殴りし「悔しいですわーっ!」と言う声と共に氷と絶晶が砕かれ吹き飛ばされて転がり戦闘不能になっていく。
「そこですわよ!」
 アイスエイジクイーンの氷槍が望の後ろから飛んでくる!
 望は何とか振り返って防御しながら、他の絶晶に体当たりをしつつ間合いから退いた。
 しかし更に四方からアイスエイジクイーンの氷槍の横なぎが飛んできて。
「予想外でした。きりがないですねこれ」
 それを何とか屈んで躱すと、彼女らは氷結耐性でも耐えきれない猛吹雪によって力尽きて凍り付いた。アイスエイジクイーンの氷像が周りに4体完成する。
「(ねこさんの強化魔法と寒くない幻覚暗示をしていなければ今頃わたしも仲間入りでしたねー!)」
 それも時間の問題と、髪も翼も凍り付き、吐く息に氷の結晶が発生し始めている望は、回転するように絶晶の横薙ぎ氷槍を振り回して4体の凍てついた絶晶を纏めて破壊し、中のアイスエイジクイーンを吹き飛ばした。
「わたくし達の氷河期魔法による吹雪と寒波はわたくし達では普通に耐えられますわ!」
 どこからか氷槍が投擲されて望の肩を狙う!
 それを望は何とか回避すると、素手の絶晶で望の絶晶に組み付き、直接冷気を流して凍らせようとしてくるアイスエイジクイーンの姿が!
「しししかし本体の、かつてわたくし達を凍らせたアイスエイジクイーンの冷気は別格!わたくし達でも油断すれば凍ってしまいますわわわわ!」
 寒さに震えて顔以外の身体がほぼ凍っているアイスエイジクイーンが望の目の前で道連れにしようとしている。
「つまり本体が近くにいるのですね!」
 身を乗り出して氷腕をデスサイズで斬り、そのまま絶晶を回転するようにしてアイスエイジクイーンを後ろへ受け流す。
 そのまま氷の塊となったアイスエイジクイーンは他のアイスエイジクイーンの絶晶に踏み砕かれ、氷が割れて出てきた体が吹雪によってごろごろと明後日の方へ流されていった。

「お~っほっほっほ!その高貴なラスボス仕草がまだまだなっていない目隠し天使!アナタが本物の猟兵ですわね!」
 一際でかい声と共に凄まじい勢いで三又の氷槍が望を貫かんと突撃してきた!
 余っている氷腕で何とかそれを受け止める望。
「みんな騙されて凍ってくれたら余裕で砕いて終わりに出来たのですけど……ね……うわ!」
 鍔迫り合う氷槍の中で、望はそのアイスエイジクイーンの絶晶に狼狽え、少し引いた。
 本体のアイスエイジクイーンの氷鎧『絶晶』。
 その透き通る氷の鎧の中に、3人の猟兵が氷像と化して磔にされていたのだ!
「テフラさん!リサさん!後たぶん中央の人もその手の方ですね!やはりというか何というか」
 氷鎧の胸の中に取り込まれて凍てついたまま、今戦っている望を微動だにせず氷で覆われた瞳で冷たく見据え続けている、リサ・マーガレット、四王天・燦、テフラ・カルデラの3人の姿。
「お~っほっほっほ!やはりお知り合いの方でしたわね。安心くださいませ、アナタも直ぐに絶滅氷河期猟兵軍のお仲間入りにして差し上げますわ!へその辺りがいいですわね!」
「させませんし、そうなりに来たわけでは無いですので!」
 鍔迫り合って膠着した所で望とアイスエイジクイーンは同時に身を乗り出した。
 望のデスサイズ・フィーネと、氷を一時融解して作り上げた氷の剣が絶晶の上で打ち鳴らされる。
「(他のアイスエイジクイーンを敵と誤認させて……もう戦況終わってます!?)」
 本体のアイスエイジクイーンの力によって、砕かれて転がったり絶晶に乗って戦っているまま凍り付いたりして、もう周りのアイスエイジクイーンは誰一人動いていなかった。
 まるで氷河期に取り残された古代遺跡の人の形をした遺物の様なアイスエイジクイーン達の氷像と、気絶して目を回し雪の中横たわっている大量のアイスエイジクイーン達。
 そして望の身体もこうして直接打ち合っているせいでどんどん体が凍り付いている。
「何か他に打てる手は……!」
「チェックメイトと言う奴ですわー!」
 大きな閃光と共にアイスエイジクイーンがデスサイズを弾き、氷河期世界の彼方へと武器を弾き飛ばす!
 そのままアイスエイジクイーンは望に飛び掛かり、その胸に氷の刃を突き立てる。
「おほほ、中々に楽しませてもらいましたわ。名前を聞いても宜しく……て?」
 ぐらりと視界が揺れる。
 望をすり抜け、望の乗っていた絶晶にぶつかり、そのまま絶晶ごとアイスエイジクイーンは地面に倒れ込む!
「これは!」
 倒壊した絶晶からすぐに気つけして起き上がったアイスエイジクイーンは後ろを振り返る。
 すると3人を取り込んだ絶晶に乗った望の姿がそこにあった。
「このまま所有物にされますとちょっと色々問題がありますので、この3人は持ち帰らせて頂きますね。」
 絶晶に乗り込んでいる望の服の隙間から、ひょこりとねこさんが顔を覗かせた。
「そうでしたの。そのねこがわたくし達に幻覚を。」
 絶晶から氷槍が振るわれる。
 アイスエイジクイーンも自身と同サイズの氷槍を振るう。
 かち合う絶氷の槍は、しかし絶晶のサイズ差によるパワーの上で望が勝り。
 アイスエイジクイーンは押し負け、その一撃を喰らい、氷の大地へと飛ばされた。
成功 🔵🔵🔴

五ヶ谷・グレン
アドリブ絡み歓迎
◼️心情
あれがアイスエイジクイーン。
師匠が若かり(胸を押さえる)
師匠、ハレの日の魔お、魔女が氷河期魔法で神経つ!?
(心臓の辺りをかきむしる)
なんだじいさん?
え?女性なデリケートな話題?
口を滑らすと死の呪い?
そうか
◼️雪割草
寒さは結界やら痩せ我慢で耐えつつ、
詠唱を口ずさみつつ、指定UCを使い。
暖かな春を感じさせるアフタヌーンティーの準備を
「さて、これは俺の信条の話なんだが、
正直オビブリオンでもない、俺が止める事が出来そうな女性を殴るのは主義に反するんだが、
あなた達には希少であろう温かなティータイムで手打ちとは行かないかな?」
喚んだ季節は雪解けの頃、正しく雪と氷の刻に終わりを告げる



「あれがアイスエイジクイーン。」
 テンガロンハットの様な魔女帽子をかぶるタンクトップの巨人、五ヶ谷・グレン(竈の魔女は今回は話し合いで解決する・f33563)が現れた。
 その身長は5メートルを超える偉丈夫だ。

「師匠が若かり」
 心情を語ろうとしたグレンは突如胸を押さえて苦しむ。
「師匠、ハレの日の魔お、魔女が氷河期魔法で神経つ!?」
 更に突如心臓の辺りに何かが這い回り、かきむしる様に苦しみだした。
 その時グレンの帽子が喋り出し、グレンに警告を告げる。
「な、なんだじいさん?……え?それは女性のデリケートな話題?口を滑らすと死の呪い?」
 咳ばらいをし、口にチャックの動作をしたグレンは胸を張って、黙り込む。
「そうか」
 この手の話はもうよしておこう。そう思った時、苦しみは引いた。

 ふっと凍える氷河期の寒さに気合を入れて、腕を組みさすりながらもアイスエイジクイーンのもとへ歩く。
『魔女の一人として識るものなり。刻は巡り季節もうつろう。もろひとかわらずただともにうつろい流れる。ただ、ただしきながれをなすために』
 そう、詠唱を口ずさみながら。

「お~っほっほっほ!まだまだわたくし達は健在ですわよ!」
 戦場に降り立つ氷河期の女王達。
 そんなアイスエイジクイーン達の目の前に、不思議と暖かい空間が広がり始めた。
「……?」
「あの猟兵、一体何をやって。」
 茶会が広がっていた。
 アイスエイジクイーンと同じ数の、お洒落なテーブルと椅子、そして暖かい薬草茶。
 茶請けの菓子まで完備されている。
「こんにちは。こんな氷河期の中だけど、付き合って頂けるかな。」

「お~っほっほっほ!命知らずも甚だしいですわね。こんな所で優雅にお茶をするだなど!」
「これは俺の信条の話なんだが。正直オビブリオンでもない、俺が止める事が出来そうな女性を殴るのは主義に反するんだ。」
「ほう」
「あなた達には希少であろう、温かなティータイムで手打ちとは行かないかな?」
 するりと、グレンの周りにアイスエイジクイーンが集まりだす。
「それは茶会で和平をして手を引いて欲しいという事ですかしら。」
 囁くように、一人のアイスエイジクイーンが言う。
「氷河期魔法による領地拡大の折には、意外と交渉で茶を進める悪魔はいらしてよ。」
「敵の前線の目の前で茶会に誘う、とてもワルとは言えない行為ですが。」
「……しかして常軌を逸しているその命知らずな行い、評価に値しますわ。良いでしょう。」
 アイスエイジクイーン達は、優雅に各々、茶会の席に座った。
「ありがとう。」
「毒や罠など仕込んでましても構わなくてよ。ラスボスたるもの、全てを受け入れ、それを平然と耐えるのが信条ですもの。……ん……この茶葉は。」
「中々に美味ですわね。」
 こうして氷河期の中、本当に普通の茶会が繰り広げられる事となった。

「おほほ、女に手をあげないとは中々よくできた者ですわね。」
「そんな事で7thKING WARを潜り抜いていたのかしら?」
「他の有力者面々にも手をあげずにいられたのですかしら。」
「まあ、極力はだな。」
「ゼルデギロスの巨人は?」
「彼女は倒されにここに来ていたように感じた。助けたいとは思うのだが。」
「パラダルクのドラグナーは」
「オブリビオンの一種ではあるが……。」
「では、ジャッジメントガールは?」
「う、ううむ」
「お~っほっほっほ!悪戯が過ぎましたわね。話題を変えましょう。」
「そうしてくれると助かる。」

 すると戦場の遠方に見えた氷山が、突如として崩れ出す。
 アイスエイジクイーンがそれぞれ席に着きお菓子と茶を頂いていた地面さえも濡れていく。
「これもあなたの演出かしら?」
「そうだな。俺はこの場で戦うことなく止めるため、季節を喚んだ。雪解けの頃、正しく雪と氷の刻に終わりを告げる、氷解の季節だ。」
「まあ。」
 それはアイスエイジクイーンを茶会でありながら倒す為にグレンが用いた手段だった。
 正しく巡る雪解けによって全ての氷河期を終わらせてしまえば、必然的にアイスエイジという概念は溶けて消える。そういう魂胆だ。
「所で、アナタはこの世界(デビルキングワールド)に季節の概念など通用するとお思いに?」
「かの火山は万年火を吹き、一年中咲き誇る媚薬の花の街に来た事はあるかしら?」
「ああ、それでも季節は巡る。万年常冬の山でさえ、春も、夏も、秋も訪れる。」
 そう話すグレンの前で飲みやすいよう、紅茶を冷気で氷点下にまで冷やしたアイスエイジクイーンが優雅にお茶を頂く。
 その後、アイスエイジクイーンの一人グレンにそっと手を差し伸べた。
 差し伸べた手の手袋があっという間に溶けていく。
 ……と思いきや、瞬く間に凍り付き、無数の氷柱で美しく装飾された手袋に再度形作られた。

「自然に出来た氷柱がなぜ大きくなるかはご存じ?」
「一度作られた氷柱は日の光や暖かな空気によって溶け、しかしてその後再び訪れる寒気によって周りの水分も巻き込んで再凍結。これを繰り返し、時間をかけて巨大になっていくのですわ」
「わたくしが何をおっしゃりたいかお分かりかしら」
「む……。」
 それは魔法か自然現象か、女王が何かを行使したのか。
 戦場遠景の氷山が、再び凍り、更に巨大な氷山になり始める。
 地面のぬかるんだ水が、更に凍り付き、鏡のように綺麗な氷で張り直されていく。
「三寒四温、なごり雪にぶり返しの寒波。芽吹く春の季節を閉じ込める要素はいくらでもありましてよ。」
「真夏の季節を巡るまで行くべきでしたわね。正しく巡り行くのであれば、そこまでしてやっと、根元の永久凍土さえも溶ける可能性が見えて来ますわよ。……最もデビル雪山にデビル氷河、氷雪地帯はどれだけ季節で溶かそうと、溶けずの残雪があちこちに残るものですけれど。」
「おほほほほ!氷河期は何も全てを凍らせるだけの時代では無いのですわ!溶けて崩れる氷山、割れて流れる氷河。日が照り付ける日が一日も無い訳ではなくてよ。」
「『雪解けもまた氷河期の一側面。』でなければ、絶滅悪魔軍団を呼ぶために、どうしてわたくしは鎧の氷を溶かしたのかしら?」
 そうか、と。
 氷河期の主、ラスボスたるアイスエイジクイーンは、既に溶ける概念さえも自分のものとしていたのだ。
 正しく季節が廻ろうと、雪が降る時は降り、花が咲く時は咲き、日が照り付ける時もある。
 新しき命が芽吹くは春。
 しかして冬の雪もまた、溶けては凍てつきを繰り返し、世界の何処かで氷の華をより大きく美しく咲かせていくのだ。
 例え雪解けが訪れて、幾度その身が溶かされたとしても。

「世界を変えても氷河期に咲く花は氷のみ、か。」
 再び凍てつき震える寒さの中、グレンもお茶を頂き、何とか体を温める。
「雪割草の如き草木が芽生えるには、春はまだ遠けき季節ですわ。」
 ごちそうさまでしたと言って、口を拭き、綺麗に後始末をしたアイスエイジクイーン達が立ち上がる。

「……アナタの心意気は十分に受け取りましたわ。それに免じて次の戦いで決着と致しましょう。」
「やっぱり、まだ戦うつもりなのか。」
「お~っほっほっほ!これはデビルキングワールドの王を決める戦い。戦わずして降参するなどありえませんわ!」
「その戦いのプライドを。」
 本体らしきアイスエイジクイーンは、ぷいと顔をグレンから逸らし。
「少しだけ、少しだけ緩めるだけの事ですわ。ごめんあそばせ。」

「止められなかったか。」
 グレンは残念そうな顔をしながらも、世界を戻し、茶会を閉まって帰路に戻る。
 しかして、何も悪い結果などなかったはずなのだ。
 彼の、何の悪意もなく行った、良い子ちゃんな茶会の席は。
 何故だか分からぬ心の温かさをアイスエイジクイーンにもたらしていたのだから。
大成功 🔵🔵🔵

ムゲン・ワールド
【莉出瑠(f36382)】アドリブ歓迎

「なんと、アイスエイジクイーン様がこんなに。ただでさえお美しいアイスエイジクイーン様がこんなに沢山いたら、眼福すぎますね」
 と、本心からの気持ちを送っておこう。莉出瑠からの視線が痛いが。

※ムゲンは莉出瑠の事を単に相棒だと思っているが、ずるい人間なので莉出瑠の認識を否定していない

 さて、ユーベルコードを発動して、アイスエイジクイーン様同士を隔離するとしよう。
 向こうからするとさらにアイスエイジクイーン様が増えたように見えるんだろうか。
 あとは本人のところまで行くだけだ。

 鏡を使って翻弄して姿を隠しつつ、莉出瑠が惹きつけている間に、後ろから「不意打ち」で決める


有栖川・莉出瑠
【ムゲン(f36307)】アドリブ歓迎

 うー、アナタ、また、他の女、メロメロ……。
 アナタ、最高、パートナー、ワタシ、だけ、なのに。

 ※莉出瑠はムゲンの事を恋人だと思っているため他の女に嫉妬する
 ※ムゲンをアナタと呼ぶ

 迷路、通って、アイスエイジクイーン、元へ。
 ムゲン、惑わす、悪い、女、倒す。
 ユーベルコード、発動。うー、ちと寒い。
 アナタ、トライデント、ワタシ、ランス。種類、違う、槍、どちらが、上? ここで、決める。

 敵ユーベルコード、「ランスチャージ」で砕く。無敵、ビキニアーマー、守ってくれる。
 アイスエイジクイーン、にも、「ランスチャージ」。
 止められても、ムゲン、トドメ、刺してくれる



「お~っほっほっほ!」
「お~っほっほっほ!」
 不敵な氷の微笑みを浮かべながら無数のアイスエイジクイーンが最終決戦に臨む。
「なんと、アイスエイジクイーン様がこんなに。ただでさえお美しいアイスエイジクイーン様がこんなに沢山いたら、眼福すぎますね」
 そこに金髪の男が現れた。彼は銀雨の世界からやって来た、ムゲン・ワールド(愛に生きたナイトメア適合者・f36307)。
「うー、アナタ、また、他の女、メロメロ……。アナタ、最高、パートナー、ワタシ、だけ、なのに。」
 その隣でムゲンの腕を取り嫉妬している少女がいた。彼女はムゲンが使役するサキュバス、有栖川・莉出瑠(リデル)(サキュバス・キュアのパーラーメイド・f36382)。
「ああ、分かっていますよ莉出瑠。今回も頼りにしています。」
 返しにと莉出瑠を撫でるムゲン。
「……ん。」
 その仕草のおかげでちょっとだけ莉出瑠は機嫌を取り直してくれた。
「「「「「さあ、決着をつけますわよ!」」」」」
 吹雪吹きすさぶ極寒の氷河期の地で、最終決戦の火蓋は落とされた。
 
「折角だが全員を相手するわけにはいかない。アイスエイジクイーン様同士を隔離するとしよう。【悪夢・鏡の大迷宮(ナイトメア・ミラーハウスラビリンス)】。さぁ、真実をみつけられるかな?」
 戦場に突如鏡の迷宮が現れ、ミラーハウスと化した世界に更に無数のアイスエイジクイーンが万華鏡の様に映る。
「! 鏡の迷宮ですのね」
「ちょうどいいですわ!身嗜みを整えるチャンスですわ。」
「わたくしが沢山映っていますわ!」
「猟兵はどこに行きましたの。ああ、本日も綺麗なわたくしが沢山映ってますわ……!」
 うっとりとするアイスエイジクイーン、余裕を見せるアイスエイジクイーン等様々な反応を見せる。
 ムゲンと莉出瑠からは全部丸見えである。
 味方には透明なガラスとして、相手の動きと位置がもろに露わになるマジックミラーの様な悪夢の鏡迷宮。
 ナイトメア適合者ならではのムゲンのユーベルコードである。

「隔離はつつがなく。私は隠れて本体の後ろを突く。前からの陽動、任せたよ莉出瑠。」
「う!」
 莉出瑠は蒼きアリスランスを手に、こっちだと言わんばかりに手近なアイスエイジクイーンに向かって突撃をかける。
 その隙を突いてムゲンはナイトメアの幻の霧を展開し、複雑に迷宮を走破しながら本体を探しに――。

「「「「「合体氷河期魔法『ディノホロボシータ』!!!!」」」」」

 それは一瞬の出来事だった。
 突如莉出瑠とかち合っていたアイスエイジクイーンが後ろに飛び退き、その場にいた全てのアイスエイジクイーンが一斉に氷槍を地面に突き刺した。
 極大の氷河期の冷気が地面に伝わり、迷宮全体に絶対零度の凍気が襲った。
 アイスエイジクイーンを把握するために前ばかりを向いていた二人は、突如として地面から巻き起こった真っ白な凍気の奔流を直に浴び。
 煙が晴れた時、迷宮の2角を塞ぐようにして氷壁の中に閉じ込められた、氷漬けのムゲンと莉出瑠が現れた。

「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」
 アイスエイジクイーン達の高笑いが聞こえる。
「迷宮の中に居るというのなら」
「迷宮の全てを氷河期に閉ざしてしまえばいいのですわ!」
「策を講じる最中に氷漬けにされた気分は如何かしら?」
「わたくし達の勝ちですわ!」
「このまま万年氷河期の仲間入りになりなさいな!」
「「「「「おおおおお~っほっほっほっほっほっほほほほほ!!!」」」」」」

 凍った瞳が、美しく透き通る氷の中から、アイスエイジクイーン達の姿を映し出す。
 ムゲンもまた、幻霧さえも掻き消えて溶ける事の無さそうな厚き氷の中に佇んでいる。
 動かす事無く見開いて閉じれない莉出瑠の視線は、アイスエイジクイーンだけでなく、そうして悲壮に凍り付いたムゲンの姿も映し出していた。

「「(……………………)」」

「(…………寒い…………アナタ…………寒い…………)」
 氷漬けとなったリデルは震える事も、地に伏せる事も、涙を零す事さえも許されない。
 悲しさと氷河期の冷たさが、辛うじて残る意識の中で莉出瑠の心を氷柱の如く突き刺し続けている。
「(…………アナタ…………助けて…………アナタ…………アナタ…………アナタ…………?…………)」
 氷壁の中の莉出瑠は、ムゲンに近づくアイスエイジクイーン達を見続けている。

「うふふ、わたくしの勝利のついでですわ。」
「そのお顔、その姿をじっくり目に付かせて頂きますわ」
 そっとムゲンの閉じ込められている氷壁に、アイスエイジクイーンの細やかな指先が触れ、ムゲンの顔を氷を通して撫でるかのように滑らせていく。
「中々に良い顔をしていますわね。」
 人差し、中指、薬指と流れるように指先を氷に触れ合わせ、その度に発生する美しく可愛らしい雪結晶がムゲンの目の前で舞う。
「これからアナタは氷河期の世界の何処かに寂しく忘れ去られる様な氷中の一生を過ごす事になるのですけれど」
「気が変わりそうですわね?」
「ほほほ……」
 手を口に添えて微笑むアイスエイジクイーン、氷槍と共に抱き寄せるように氷に体を預けるアイスエイジクイーン。
 うっとりとその顔を眺め、これからの処遇を決めようとするアイスエイジクイーン。
 ムゲンの閉じ込められた氷壁に、アイスエイジクイーン達がハーレムの様に侍り参じていた。
「決めましたわ!」
 本体と思しき声の高いアイスエイジクイーンが叫ぶ。
「アナタはわたくしの居城にて、誰よりも目立つ所に飾ってあげますわ!」
「自然の摂理の如く、朝になれば必ず眠りから起き上がる程に当然の如く」
「毎日わたくしと顔を合わせる権利をくれてやりますわ!」
「まあ素敵!最後にはわたくし達の様に絶晶に封じられるでもなく」
「趣向品として愛しく見届け続ける権利を得られる等!」
「光栄に思ってよくってよ!」
「「お~っほっほっほ!!」」
「「「おおおお~っほっほっほっほっほほ!!」」」

「(勝手な、事、ばかり)」
 氷の中の莉出瑠の服が淡く光を放ち。
「(ムゲン、ワタシの、ワタシの、最高、パートナー……!)」
 永久氷壁とも思わしき氷が、ひび割れる音と共に亀裂を起こす。
「!?」
「あちらの方から何か光が」
「まさか……まさかわたくし達の」
「氷が!?」
「あちらに居たのは!」
「まさかですわ!?」

「うーーーーーーーーーー!!!」
 轟音と超大の発光を起こしたと同時に、氷漬けになっていた莉出瑠から衝撃波が放たれる!
 その衝撃はすさまじい力でその身の氷を破壊して吹き飛ばし、莉出瑠は復活を果たしたのだ!
 氷河期の如く凍り付いた悪夢の鏡の迷宮の床を再び踏みしめた莉出瑠。
 その衣服は先程まで来ていたパーラーメイドのものではなく、光り輝くビキニアーマーが装備されていた。
「この、姿、なんだって、やれる。」
 コスチュームプレイ・ビキニアーマー。
 その装備は莉出瑠のユーベルコードにして、無敵のビキニアーマーである!
「ムゲン、惑わす、悪い、女、……倒す!」

 莉出瑠は迷宮を凄まじい速度で駆け抜け、ムゲンのもとへ急ぐ!
「お~っほっほっほ!」
 そこに事態を察したアイスエイジクイーンが立ち塞がった!
「わたくしの氷河期魔法から逃れた事、褒めてあげますわ!」
「邪魔!」
 絶氷の三又槍とアリスランスの切っ先が触れて打ち鳴らす!
「アナタ、トライデント、ワタシ、ランス。種類、違う」
「おほほほ!単純な一本槍では叶わぬ事を証明してあげますわ!」
「槍、どちらが、上?ここで、決める!」
 再度突いてくる莉出瑠の槍を掬う様に三又部で挟み込むと、そのまま捩って武器を取り上げんとするアイスエイジクイーン。
「うー!」
 それを莉出瑠は無理矢理地面を踏んじばって逆方向に振るい、挟み込みをねじ切った!
「今ですわ!わたくしごとやっておしまいくださいませ!」
「「「「「『ディノホロボシータ』!!!!!」」」」」
 再び迷宮全体を包み込む極大の冷気が地面から沸き上がり凍らせんとする!
「うー!」
 だがビキニアーマーの光が冷気を力強く跳ねのけ、氷河期魔法の中で溜め込んだ力を解放!
 アリスランスのチャージアタックが轟音と共にアイスエイジクイーンの腹を貫いた!
「ば、馬鹿な!しかしこのわたくしが破れても第二第三のわたくしがいずれまたですわーっ!」
 ラスボス的な事を言いながら螺旋を描き吹き飛んで戦闘不能になるアイスエイジクイーン!
「アナタ、アナタ、アナタ!」
 更にスピードを上げてビキニアーマーのサキュバスはムゲンに向かって迷宮を進む!
「お~っほっほっほ!先のアイスエイジクイーンと同じと思わない事ですわ!」
 そこにアイスエイジクイーンが立ち塞がった!
「邪魔!」
 再びチャージアタックを開幕で放ち腹を穿とうとする莉出瑠。
 だがアイスエイジクイーンは氷河期魔法を放って氷河の雪崩を頭上から莉出瑠に落とし流す!
「槍だけだと思いましたかしら!?」
「うー!」
 それにも負けずに莉出瑠は踏んじばり、流れる氷河を無理矢理踏みつぶしながらアイスエイジクイーンに突撃する!
 改めて三又氷槍とアリスランスがかち合った!
「そのビキニアーマーが力を貸しているのですわね!しかし!そんなビキニアーマーで勝ち進められると思ったら大間違いですわよ!」
「うー!寒く、なんて、ない。ムゲン、頭、いっぱい。悪い、女、倒す!」
「本当に寒くないと言えるのかしら!?」
 幾度も槍同士の攻撃が音を鳴らし続ける。
「見なさい!わたくしの衣服を!氷の特別なドレスめいた……ビキニアーマーですわ!」
「う!?」
 アイスエイジクイーンは自身の中々際どい雪結晶の様なラインをした露出の高い衣服を自慢する!
 確かにビキニアーマーに見えなくもないが本当にそうなのか!?
「ビキニアーマーの性能は何より見た目が重要。アナタのビキニアーマーは普通のビキニアーマー。氷耐性の無い普通のビキニアーマーですわ!」
「違う、ワタシ!寒く、(へくち)、ない゛!」
「そしてわたくしのビキニアーマーは雪結晶に沿ったラインに氷河期の魔界氷を練った特別製!雪と氷の加護がダンチで氷河期世界に馴染むのですわ!」
 恐らく莉出瑠のユーベルコードを壊す為の口上だと思いたいが!
「おほほほ!冷たき氷に馴染むビキニアーマー、もしくは毛皮で覆われたビキニアーマーでしたら氷河期の中でも生き抜く事が出来ましょう!
ですがそんな普通のビキニアーマーでは到底大自然の最強猛威たる氷河期の前では無力ですわ!」
「ワタシ、一度、氷、破った、もう、怖く、ない!」
「わたくしと言う名の氷河期はまだまだ無限に居ますわ。うぐぅ!」
 そうこうしている間にせり勝った莉出瑠のランスチャージがアイスエイジクイーンの腹を貫いた!
「どこまで戦えるかしっかりと目に凍り付けておきますわーっ!」
 螺旋を描いて吹き飛び戦闘不能になるアイスエイジクイーン!
「う、う……!」
 氷っぽい見た目や暖か等の、氷属性のビキニアーマーでなければ極度の寒さには勝てないと指摘された莉出瑠。
 無敵のビキニアーマー概念が徐々に崩れ出し、リデルの身体を寒さが蝕んでいく。
 寒い。震える。
 早くムゲンにあっためてもらわなければ。
「お~っほっほっほ!」
 更に進もうとした所で新たなアイスエイジクイーンが現れた!
「倒す、より、ムゲン、助ける、早い!」
 幾度もやってくるアイスエイジクイーンの横脇をすり抜け、莉出瑠は急いでムゲンを助けようと。
「う!?」
 した瞬間、本来壁の無い通路で壁に激突し倒れる!
「お~っほっほっほ!ラスボスからは逃げられなくてよ!」
「アナタ達が迷宮を作ったのと同じように」
「わたくし達も氷の壁を追加させて頂きましたわ!」
 何という事か。ムゲンが作った迷宮に、ガラス壁とほぼ遜色無き透明度を持つ氷の壁をアイスエイジクイーン達は築いてしまったのだ。
 もはやどこが壁でどこが通路かすら誰も分からない、まさに悪夢の迷宮が完成した。
「アナタ、アナタ、アナタ!……うー!!」
 そこで莉出瑠はビキニアーマーとアリスランスに螺旋ドリル回転状のオーラを纏うと。
「うー!」
 無理矢理壁を削り壊しにかかる!
「なっ!」
 かなりの硬度を誇る氷とガラス鏡の壁を、ものともせず凄い勢いで掘り進んでいく莉出瑠。
 アイスエイジクイーンからの槍の追撃さえ気合で耐えながら、氷の壁に閉じ込められた莉出瑠へと、ビキニドリルオーラ回転を果たすアリスランスが突き進む!
「アナタ!」
 莉出瑠は迷宮の壁をぶち破り、遂に到達した!
 氷壁に閉じ込められたムゲン、その隣に立ち塞がるは本体のアイスエイジクイーン。
「よくぞここまで来ましたわね。褒めてあげたい所ですわ。」
「アナタ、最高、パートナー。絶対、助ける!」
「お~っほっほっほ!そんなに好きだというのなら、二人仲良く氷漬けにした後見つめ合う様に並べてあげますわ!毎日どころか永遠に、億万年目を合わせ続ける氷河期体験をさせてあげますわー!」
「させない!」
 氷壁に閉じ込められたムゲンをバックに、アリスランスと氷の三又槍が打ち合う!

「アナタ、アナタ、アナタ!」
 三又氷槍とドリルビキニアリスランスの衝撃波が打ち合う度に生まれる。
 それを見つめるムゲンは冷たい表情のままだ。
「アナタ、削れば、勝利、見える。う!?」
 槍をすり抜けて突如零距離の間合いに踏み込んだアイスエイジクイーンが、莉出瑠に指さすと、そこから氷河期魔法を凝縮したビームが放たれる。
 咄嗟に脇に避けるが、脇腹が完全に凍り付いてしまう。
「あら残念。槍ばかりに気をとられてお留守でしたのに。」
「ワタシ、ランス、トドメ、さす!」
「凍っている様ねそのビキニアーマー!これはいかがかしら!?」
 槍を振りつけた余波で更に氷河期の寒波が莉出瑠に押し寄せる。
「ふーっ、ふーっ……。」
 白い息を吐いて頭に霜が乗りながらも、槍を手放さず構える莉出瑠。
「無敵のビキニアーマーもあと一息という所ですわね!」
「絶対、諦めない、アナタ、助ける。アナタ!」
 莉出瑠は決死の一撃をアイスエイジクイーンに放とうと……した所で、ムゲンに飛び掛かり、その氷に槍を突き立てた。
 ビキニドリルランスによる破壊力抜群のランスチャージで、ムゲンを傷つけないよう横から、周りから、何度も突き刺しヒビを入れる。
 その隙を逃すアイスエイジクイーンではなかった。
「戦闘を放棄したのならもう用は無いですわ!」
 三又氷槍から放たれる渾身の氷河期魔法の冷凍光線が莉出瑠を貫き。
「アナタ……、起きて……、…………アナタ…………」
 助けを乞うようにアリスランスを掲げたまま莉出瑠の全身は氷像の如く凍り付き、遂に動かなくなってしまった。

「お~っほっほっほ!やっぱりわたくしの氷河期の敵では無いですわー!」
 凍てついたビキニアーマーの莉出瑠の氷像を前に、勝利の高笑いをするアイスエイジクイーン。
 莉出瑠の視線の向こうには、壊れた氷壁が、一つ。
 氷壁の中には、もう何も存在していなかった。
 何も。

「そうかもしれないね。アイスエイジクイーン様はとても美しい。」
 背中に槍が刺さる。
 刀が、剣が、仕込み杖が、鋏が刺さる。
「でも、勝つのは俺達だ。」
 それら全てを瞬時に引き抜き、アイスエイジクイーンは掻っ捌かれた。
 それはリデルが決死の思いで破壊した氷壁から抜け出した、ムゲンによるものだった。
「…………そう。」
「油断、したのですわね、わたくし。」
 本体のアイスエイジクイーンは遂に膝をつき、そのまま地に倒れた。

「…………」
 決着がつき、凍った迷宮が崩れ落ち、溶ける。
 まだ暖かくならぬ氷河期の空気に、晴れやかな魔界の空。
 そして、目の前にはリデルの氷像。
「…………」
 まるで王子様のキスを待つかの様に凍てついたそのサキュバスの氷像に、ムゲンはゆっくりと、近づいた。
 唇をゆっくりと、その氷の唇に……。
 横をすり抜け、サキュバスの氷像の耳元に唇を近づけた。
「大丈夫、君ならその氷も溶かせるよ。」
「君のビキニアーマーは確かに氷雪仕様じゃない。でも、全てに対して耐性がある。万能のビキニアーマーさ。」
「(…………)」
 ぴしり、ぴしり、光の亀裂が入って、氷が化粧の様に崩れ落ちる。
「う、う」
 冷たく白ずんだ唇が、色を取り戻したその瞳が、ムゲンを捉え始めた。
「うー!」
「どうしたんだリデル!」
 氷河期の季節が解けて生命が芽吹いたかの如く、氷像から解けた莉出瑠は即座にムゲンをひっつかんで猛烈にゆさゆさし始めた。
「こういう、とき、もっといい、お約束、ある!アナタ、ずるい、ずるい!」
「ずるくないよ。おかげで私達は勝てた。氷が解けて、良かった。本当によかったよ。莉出瑠。」
「……アナタ、も、よかった。うう。」
 まだ寒き氷の魔界の空の下、アイスエイジクイーンに勝利した二人は抱きしめ合った。
 ぎゅっとぎゅっと、各々の肌の暖かさを噛みしめる様に。


「(……わたくしたちいつ離脱致しましょうかしら)」
「(しっ!本体が倒れたのですからわたくし達も倒れるのは必然。ここで騒いでは台無しになりますわ!)」
「(ラスボスがやられたら取り巻きもやられるのがお約束ですわ!)」
「(ラスボスはしぶとさにも定評がありますが、潔さにも定評が無くては務まりませんわ!)」
 その光景をこっそり倒れながら見ていた他のアイスエイジクイーン達は、気づかぬ内にこっそり絶晶に戻っていったそうな。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

最終結果:成功

完成日2022年05月14日
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴