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7thKING WAR⑳〜女王が殺られたようd…あれ?

#デビルキングワールド #7thKING_WAR #西のラスボス『アイスエイジクイーン』 #アイスエイジクイーン・トリロジー #トンチキシナリオ

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#西のラスボス『アイスエイジクイーン』
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●阿鼻叫喚の金庫破りを受けて
 株式会社UAIの社長とアイスエイジクイーンが仕掛けた挑戦状を見事突破した猟兵達。100人の四天王がいるにも関わらず自ら氷河期大金庫へと全力疾走するという現場主義っぷりを見せつけたアイスエイジクイーンは、百戦錬磨の猟兵をして畏怖の感情を呼び起こすものであった。複数人がかりで押し留めつつ息の合った連携でどうにか氷河期大金庫の解凍には成功した程である。

 「依頼に参加した猟兵に頭痛とトラウマを植え付ける」というある意味大戦果を挙げたアイスエイジクイーンだが、配下の100人四天王の評価は厳しい。

「アイスエイジクイーンが殺られたようだな……」
「奴は我がアイスエイジクイーン軍の中で一番の大物……」
「猟兵15人に敗北するとは我が軍の面汚しよ……」

 などと四天王しぐさを披露しながらアイスエイジクイーンへのダメ出しをしているのだが、ふと気づく。

「……つまりこれ我々のトップがやられたことになるのでは?」
「……あれ?」

 事の重大さに気づいた100人四天王、大慌てである。

「いやいやいや俺らが出てくる前にトップが出てきて負けちゃマズいだろ!!」
「なんであの人全力疾走したんだ!!」
「あの事件の依頼を出したグリモア猟兵とウマが合ったからとしか……」
「ウマだけに出走したってか!?」

 その時、アイスエイジクイーンがやってくる。

「オ~ッホッホッホッホッホッホッホッホッホ!! 先日のわたくしが殺られたようですわね! しかしあのわたくしはあくまで小物!! アイスエイジクイーンの面汚しですわ! 100人四天王の皆様が出るまでもありません、今度こそわたくしが自ら猟兵の皆さまをギャフンと言わせて差し上げますわよ!!」
「逆ゥー!! それトップが言っていい台詞じゃないし俺らの台詞ゥー!!」

 なんと100人四天王の役目だった四天王しぐさを全部掻っ攫うという神をも恐れぬ所業に出たアイスエイジクイーンに、100人四天王も流石にツッコミを入れる。

「マジで!! マジでクイーンが出る必要ありませんから!! 俺たちで猟兵の相手は十分です!! だからその極限までの現場主義やめてェェェェェェェ!!」
「いーやーでーすーわー!! わたくしが直接!! 猟兵の皆様のお相手をして差し上げるのがトップたるわたくしの務め!!」

 「直接!!」のところで広げた両手を横顔に並行に構えた状態で前方にスライドさせながらアイスエイジクイーンは100人四天王の制止を振り切ろうとしている。100人四天王はアイスエイジクイーンを食い止めるため、ついに切り札を切ることにした。

●全てに決着をつけるために
「ということで何とかしてくれと私に100人四天王が泣きついてきたんですが正直上がここまで上がエキセントリックだと部下も苦労するよね以外の感想が浮かんでこないというか日常的にあんな感じのやつの相手をさせられている私の苦労がわかったでしょうというかともかくアイスエイジクイーンを倒さない限り我々に未来はありません具体的には私の胃袋が天に召されるというカタストロフが齎されますので頑張って倒してきてください」

 グリモアベースに集まった猟兵達を前に、ベルセルクドラゴンもビックリの早口に加えて棒読みかつノンブレスで言い切ったのはグリモア猟兵のベルゼ・アール(怪盗"R"・f32590)。凄まじいまでの無表情である。

「コホン。ええと、まぁ、部下の100人四天王が、今は頑張ってアイスエイジクイーンを抑えている状態なのね。で、100人四天王的にはひとまず四天王の倣いに従って単騎で挑んでくる100人四天王を一人ずつ相手をするということになるわ。その、100人四天王の顔を立てると思って相手をしてあげてちょうだいね。彼らも……頑張ってるから……」

 100人四天王の事を思うと思わずベルゼの目にも涙が浮かぶ。先の狂乱の金庫破りの件を知っている猟兵たちは沈痛な面持ちで頷いた。

「具体的には、100人四天王の皆さんは基本的に単騎で挑むわね。決まって四天王しぐさを披露してくるわ。『○○がやられたか……』とか『奴は我が四天王の中では一番の小物……』とか『それとも いまから シッポまいて かえるかい!』みたいな台詞ね。ただ、『クイーン様が出るまでもありません、ここは私が!!』的な意味の台詞は確実に心の底から切実な思いを込めて言っていると思うんで、その時はせめて同情してあげて……」

 そんなある意味かわいそうな100人四天王を乗り越えれば、いよいよアイスエイジクイーン本人との戦いである。おそらく5人も戦えばアイスエイジクイーンは他の100人四天王の制止を振り切り我慢できずに駆けつけたロックアーティストの如くノリノリで戦闘に参加するだろう。

「アイスエイジクイーンは氷の自動鎧『絶晶』を操ってくるわ。材質的には例の氷河期大金庫と同じ硬い・自己再生する・直接触れると凍結するという3要素が揃っているわね。なので、大金庫を対処したときの事を思い出しながら戦闘にあたって頂戴。……もちろん、今回は斜め45度チョップで手動修復するなんてことは無いはずよ。うん」

 アレは悲しい合体事故のような何かだったのだ、とベルゼは頭を振った。

「そんなわけで……色々と大変だと思うけれど頑張ってね皆……アイスエイジクイーンは色んな意味で強敵よ、その……キャラの濃さとかそういうのがね……」

 遠い目をしながらベルゼはポータルを開く。猟兵達をある意味で震撼させたアイスエイジクイーンとの直接対決。果たして、猟兵は生き残ることができるか。


バートレット
 どうも、バートレットです。

 前回の『7thKING WAR⑧〜秘書のコメント「うるせぇ」』に続き、濃厚なアイスエイジクイーン成分を全身の毛穴で受け止めて頂くお時間です。おそらくトンチキ成分が大量に含まれていると思いますのでがんばってください。

 今回のシナリオのプレイングボーナスは以下のとおりです。

 =============================
 プレイングボーナス……四天王しぐさを利用する/絶晶に対処する。
 =============================

 なお、「クイーンが出るまでもありません、ここは私が!」の台詞だけは心の底から切実な思いが吐露された結果となりますので、その台詞に対する同情を見せた場合でもプレイングボーナスを満たしたこととします。

 今回は斜め45度チョップはありません。全力疾走は……もしかしたらあるかもしれない。皆さんのプレイング次第です。

 OP承認後即座に募集を開始します。締切はシステム的に閉まるまで受け付けますので、奮ってご参加ください。可能な限り執筆いたします。その他諸注意はMSページをご確認いただければ幸いです。

 では、皆さんのアツい同情、もといプレイングをお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『西のラスボス『アイスエイジクイーン』軍』

POW   :    絶晶融解体
自身の【氷の自動鎧「絶晶(ぜっしょう)」】を【融解変形モード】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
SPD   :    絶極双晶舞
【もう1つの自動鎧「極晶(きょくしょう)」】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    超絶凍結刃
【氷の自動鎧「絶晶」の凍結魔力】を込めた武器で対象を貫く。対象が何らかの強化を得ていた場合、追加で【超凍結】の状態異常を与える。

イラスト:屮方

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

プリ・ミョート
100人四天王とは片腹痛えべ。田舎には百の物語を語ってはじめて出てくる怪奇とかいたべさ。つまり四天王とは! 数だけが全てではないと心得るべさ。何言ってるかわかんねえって? 考えるな感じろ! ほんとうに つよい してんのうなら すきなのうりょくで かてるように がんばるべき!
行間で有象無象四天王を秒殺し……できねえならそれなりの死闘を繰り広げて氷の女王に挑むべさ
やることは単純。本体と絶晶の間に大量に手足を挟み込むべ。言ったろう。四天王は数だけでなく、捨て身の忠誠心や本能も問われるってな。ケヒヒヒ!


フカヒレ・フォルネウス
WIZ 諸々歓迎

僕は鮫の悪魔の四天王、フカヒレ。
由緒正しい悪魔の系譜として、あなたたちに真の四天王しぐさを教えて差し上げましょう!
まずはこちらのレジュメを受け取り、そちらに整列してください。
そうそう。では、二ページ目を参照してください。
レジュメに目を落とした瞬間、そいつらを焔白鮫で焼きます。
レジュメには油を染み込ませてるのでよく燃えるでしょう。
騙してワルいが、これも戦いなのですよ。

さて。
……アイスエイジクイーンかぁ。
さすがに火力が違います。生半可な火力では溶けそうにないですね。
ここは焔白鮫を他の猟兵たちの保温に回します。温めれば寒さや超凍結もしのげるでしょう。
他力本願。これもまたワルなのです。



●四天王とは
「100人四天王とは片腹痛えべ。田舎には百の物語を語ってはじめて出てくる怪奇とかいたべさ。つまり四天王とは! 数だけが全てではないと心得るべさ」

 プリ・ミョート(怪物着取り・f31555)は重々しく頷く。

「そんなわけで、四天王のお手本を連れてきたべ」
「どうも。鮫の悪魔の四天王、フカヒレです。由緒正しい悪魔の系譜として、あなたたちに真の四天王しぐさを教えて差し上げましょう!」

 プリがさっと身を引くと、そこにつかつかと優雅に歩いて現れたのはフカヒレ・フォルネウス(鮫の悪魔の四天王・f31596)。ほう、と100人四天王たちはフカヒレを品定めするように眺める。

「さて、まずはこちらのレジュメを受け取り、そちらに整列してください」

 と、ここでいきなりレジュメの配布が行われる。プリと2人で「後ろの人に回してくださーい」と言いながらレジュメが100人四天王に行き渡ると、全員を一列に整列させた。何故か最後尾にアイスエイジクイーンも並ぶが、とりあえず大人しくしてもらえるなら、と止める者はいない。それがある意味幸運であり、不運でもあったのかもしれない。

「そうそう。では、二ページ目を参照してください」

 ぺらり、と言われるがまま2ページ目を見る100人四天王。その瞬間、先頭5人の顔めがけてレジュメから火の手が上がった。

「のわぁぁぁぁぁ!?」
「あっちちち、あっちィ!!」

 レジュメからの火炎放射をまともに受けた100人四天王のうち5人は顔面が真っ黒焦げ、髪は無理やり縮毛矯正をかけたような状態になり、目をぱちくりとさせた直後ばたりと倒れる。

「なんだと……折り紙の実力No.1の四天王とコマ回しチャンピオンの四天王と複式簿記に自信のある四天王とヒヨコの雌雄を見分けるスペシャリストの四天王とデビル国際バカロレアのディプロマ資格試験を通過するというちょっと珍しいルートで大学進学した経歴持ちの四天王が一瞬で!?」
「馬鹿な、四天王指折りの実力者をこうも簡単に……!」
「全部戦闘に不向きな特徴ばっかりですね!?」

 四天王しぐさを崩さず驚きを露にする100人四天王たちの言葉にフカヒレも流石にツッコミを入れる。哀れな犠牲者を燃やしたのはフカヒレが従える焔白鮫の権能による炎であった。レジュメには油を染み込ませているためよく燃える。

「しかしこれでわかったべ。ほんとうに つよい してんのうなら すきなのうりょくで かてるように がんばるべき!」
「えぇ、サメの能力を極めた私だからこそできる芸当。騙してワルいが、これも戦いなのですよ」

 何もせずに瞬殺された四天王を見てニッコリと笑うアイスエイジクイーン。その瞬間2人の背筋に寒気が走った。

「至言ですわねぇ。でしたらやはり氷河期の力を極めたこのわたくしこそが!! 出ざるを得ないと判断致しますわッ!!」
「あっもうダメだこの人止まんねーわ」

 半ば諦めにも似た境地で100人四天王は引き下がった。入れ替わるように飛び出したアイスエイジクイーン、一旦飛び上がって絶晶の鎧を器用に操作、見事な五接地転回法で着地を決める。

「さて……アイスエイジクイーンかぁ」

 ついに前面に出たアイスエイジクイーンを見てフカヒレは頭を抱えた。

「またさっきみたいに燃やすべか?」
「いやぁ……無理ですね。さすがに火力が違います。生半可な火力では溶けそうにないですよ」
「じゃあどうするべさ」

 プリの言葉に、フカヒレは菩薩の如き穏やかな笑みを浮かべた。

「えぇ、ですからここはお任せします」
「へ?」
「一応焔白鮫を援護につけます。プリさんを温めれば問題はないはず」
「……つまりアレと単騎で渡り合えと? オラが?」

 自分とアイスエイジクイーンを交互に指差しながらおずおずと聞いたプリに、フカヒレは穏やかな笑みを湛えたまま頷く。

「他力本願。これもまたワルなのです」
「超現場主義の対局の考えをぶつける悪魔的所業だべな!?」

 プリはやれやれとため息をつくと、アイスエイジクイーンと対峙する。知恵の布と焔白鮫の熱により、寒さに対する耐性はできている。

「この超絶凍結刃の前に敵はいませんわよォ!!」
「おー、素晴らしい威力だべ」
「ッ!?」

 絶晶の凍結能力をもたせたスピアによる突きを行ったアイスエイジクイーンは手応えを感じた。が、それを貫いたのはプリの身体ではなく、生え変わりによって抜けた古い自身の手足。プリはこれを自由自在に操ることが可能なのだ。

「言ったろう、四天王は数だけでないと。捨て身の忠誠心や本能も問われるべさ。ケヒヒヒ!」
「捨て身の忠誠心に関してはピカイチだと思いますけどね……問題は上司に振り回されていることで」

 「ほら、まだ大丈夫ですから引っ込んでてください」と言われながらずーりずーりと100人四天王に引きずられていくアイスエイジクイーンを見て、フカヒレはやれやれとため息をついたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エメラ・アーヴェスピア
え、引き続き…?
精神的にもつかしら…いえ、仕事だから何とかするけれど…

…四天王さんに関してはお疲れさま、としか言いようが無いわね…ほら、先程直接見てる身としては、ね…
「猟犬」と連携して四天王は倒すとするわ
…ちなみに、「四天王の中では一番の小物」とかはよく聞くけれど、兵器を使わない私自身の戦闘能力は、猟兵の中では割と下よ
言って悲しくなるけれど、ね
クイーンが出てきたら本番、『焼き尽くすは我が灼熱の巨人』投下
前線で戦わせて先程考えていたことを実行するだけよ
出来れば巨人兵の手で捕まえてから直接魔導の炎で燃やしてみたいわね
私自身は兎も角、兵器の能力は高いわよ?

※アドリブ・絡み歓迎


吹春・志華
わ、私ですら代表の身分は外れてから現場で動いてるのになんなのこの女王……。
現役のまま最前線に来るなんてどうかして……こほん、ごめんなさい言い過ぎたわ。
ここは私が!って言ってた四天王が物凄く苦悩してそうだったからつい。
さ、やりましょうか。

UCで地縛霊達を召喚……ってこの霊もしかして大昔の四天王?
『我を超えてみせよ!』とか言ってるし……あーうん、ノリは良さそうだから現四天王に私と一緒に攻撃ね。
とりあえず私はガンナイフの銃撃で援護しておくわ。

女王が向かってきたら召喚した霊のうち打撃系のハンマーみたいな武器を持っている者達に向かわせて応戦させるわ。
氷の鎧なら斬るより砕くほうが有効でしょう。


アリス・フェアリィハート
アドリブ連携歓迎

クイーンさん
ご本人が…
(思わず身震い)

【WIZ】

味方と連携
翼で飛翔
【空中戦】も使い
立回り

四天王さんの

『クイーン様が出るまでもありません、ここは私が!』

的な事は

思わずこちらも

『本当に…ご心労…お察しします…』

(私も…自分のメイドさん達にご心労をかけない様に…)

UCで
『炎熱の竜巻』を発生
クイーンオブハートキーで
炎熱の【属性攻撃】の【全力魔法】や
UCで攻撃

クイーンさん戦は
絶晶に触れぬ様
UCを身に纏う様に発生
盾にし
ぶつけ

【属性攻撃】を『時間』に変更

【ハートのA(アリス)】の
魔法【誘導弾】の【一斉発射】も加え
攻撃

敵の攻撃は
【第六感】【見切り】【残像】【氷結耐性】【オーラ防御】で
防御・回避


ソニア・シルヴァーヌ
…四天王の皆さん、苦労しておられるのですね…
もう振り回されるのが日常という状態と化していそうというか、何と言うか。
然し、それでも部下が離れていかないのが、デビルキング候補にまで至ったかのお方の魅力…とも言えましょうか。

ともあれ。
同情は致しますが、此方もクイーンと戦いに来ましたので。
波動砲の【砲撃】や触手の【なぎ払い】で打ち倒させて貰いますね。

さてクイーンですが。
鎧を変形させ、機動力を上げて接近戦を仕掛けてくると思います。
鎖を射出しての【貫通攻撃】や、波動砲で攻撃しつつ、回避行動を制限、此方への接近経路を予測し易くします。
そしてギリギリまで引き付け、全ての終わりを閉ざす炎を撃ち込みましょう。



●Strike back
「えっ引き続き……? 精神的にもつかしら……いえ、仕事だから何とかするけれど……」

 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)の目のハイライトが消える。彼女はすでに濃厚なアイスエイジクイーン成分を摂取済みだ。例えるならテキーラをショットで呷ったようなものである。そこへ来て2回目の邂逅となるのであるから、エメラの反応も頷ける。

「く、クイーンさんご本人が……」

 アリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)も思わず身震いする。「あの」アイスエイジクイーンの姿を目の当たりにしているのだ。猟兵として数多くの修羅場を経験し、平均を遥かに超える精神力を身に着けているアリスだからこの程度で済んでいるが、同年代の普通の子供ならばとっくに泣いているのは間違いない。

「わ、私ですら代表の身分は外れてから現場で動いてるのになんなのこの女王……」
「四天王の皆さん、苦労しておられるのですね……もう振り回されるのが日常という状態と化していそうというか、何と言うか」

 能力者支援団体を率いていた身として、アイスエイジクイーンの超現場主義に思わずドン引きする吹春・志華(観測者・f35442)の横では、ソニア・シルヴァーヌ(玻璃の白百合ラスボス仕立て・f31357)が100人四天王のあまりの苦労ぶりに思わず十字を切っていた。

「現役のまま最前線に来るなんてどうかして……こほん、ごめんなさい言い過ぎたわ」
「うん、いや、現場主義自体は他にも例はあるから問題ないのだけれど、あの人の場合はどうかしてるレベルなのよ……四天王さんに関してはお疲れさま、としか言いようが無いわね……ほら、先程直接見てる身としては、ね……」

 志華はエメラの言葉に想像以上に濃い相手が来てしまったのだと悟る。金庫破りでエメラたちが目の当たりにした女王は恐らくやりたい放題やらかしたのだろう。

「然し、それでも部下が離れていかないのが、デビルキング候補にまで至ったかのお方の魅力……とも言えましょうか」

 ソニアは冷静に分析する。なんだかんだ、カリスマ性はしっかりと持ち合わせているのだ。故にこそ四天王にとっては性質が悪い、とも言えるのだが。悪い人ではないのである。ただ常軌を逸して暴走気味なだけなのだ。

「さぁ、それでは再び──」
「はい引っ込んでてください! ホント! ホントにクイーンが出るまでもありませんので! というか出なくていいですから下がっててください割りとマジで!」

 四天王しぐさを披露しつつも切実な思いを吐露する100人四天王にクラウドサーフされながら後方へと流されていくアイスエイジクイーンの姿に4人の目のハイライトはまたしても消える。

「本当に……ご心労……お察しします……」

 あまりの光景に、辛うじてアリスがこの言葉を口にするのが精一杯であった。アリスは内心、せめて自分に仕えるメイドたちには心労をかけないようにしようと固く決意したそうな。

「ではまずはこちらも地縛霊達を召喚しましょうか……」
「フハハハハハ、我らはかつてこの地に君臨した四天王!」
「まずは我らを超えてみせよ現代の100人四天王共よ!」
「……あー、そうか召喚した場所が悪かったかもしれないこれ」

 霊媒師としての力を存分に振るい、志華は地縛霊を呼び出してみせたが、現れたのはかつてこの地で活動していた四天王の地縛霊であった。その数98名。アイスエイジクイーン麾下の100人四天王には及ばないものの、こちらはこちらで数が多い。志華は思わず天を仰ぐが、これも立派な戦力と突撃を命じ、自らは後方からガンナイフの銃撃で援護を行う。

 一方で、アリスは不思議の国の精霊たちの力を借りて炎熱の竜巻を発生させる。得物のクイーンオブハートキーを構えて炎属性の魔法を射出しつつ、竜巻を浴びせて一気に仕留める心算であった。ソニアも装備する波動砲や下半身の触手を織り交ぜて、100人四天王に向けて浴びせていく。エメラは魔導蒸気猟犬を呼び出すと、猟犬との連携攻撃を仕掛けた。

「くっ、流石はかつての四天王と猟兵……! 実力は本物ということかっ……!」
「だが我らよりもより強力な四天王が後に控えt」
「おーっほっほっほっほ! 四天王がやられた以上このわたくしが出ざるを得ないということですわ!! 問題ありませんわね!!」
「全滅してませんしまだ5人くらいしかやられてないタイミングで出てくるのやめてくださいクイーン!! 強力な四天王が後に控えてるんでそっちに任せるのが筋ですから!!」
「そんなのまだるっこしいですわ! はいもう下がる!」

 5人くらい倒された段階で、まだ戦おうとしていた四天王を押しのけてアイスエイジクイーンが高笑いと共に登場する。素手をポキポキと鳴らしながら登場したクイーンの姿には思わず猟兵たちも後ずさる。

「金庫破りのときのボツ案を使いましょう」

 エメラはそんなクイーンの姿に本日何度目かもわからないため息をつきながら、極めて事務的に炎熱兵器を搭載した魔導蒸気巨人兵を呼び出す。

「熱するなら援護します!」

 アリスも四天王を攻撃した炎熱の竜巻を呼び戻すと身体に纏い、周囲に浮遊するハート「ハートのA」から時間を操る魔法弾を射出する。金庫破りのときと同様に絶晶の再生能力を遅らせながら破砕と溶解を進めやすくする作戦だ。

「そちらが熱で溶かすなら、こちらは熱したところを砕く方向で行きましょうか……」
「フハハハハ我こそはかつてこの地で四天王最強のハンマー使いと称された男!」
「そして我こそはかつてこの地で四天王最強の解体業者と謳われた悪魔!」
「さらに我こそh」
「名乗りは良いから行きなさいって」
「「「御意」」」

 志華がけしかけるのは破砕能力に優れたかつての四天王のメンバーたち。ハンマーや鎚、重機などを操る四天王がアイスエイジクイーンの絶晶を砕こうと攻撃を仕掛ける。

「なるほど、熱して強度を下げた上で砕こうという魂胆ですわね! しかァし! 当たらなければどうということはありませんわァ!!」

 なんとアイスエイジクイーン、熱で強度が下がったところで絶晶を変形。熱によって可塑性が増しており、素早く変形が行われる。破砕に向かっていた四天王の地縛霊をすり抜け、たまたま近い位置にいたアリスと志華目掛けて攻撃を仕掛けようとする。

「こっちです!」

 これを妨害するのはソニアだった。鎖を射出しつつ、波動砲の砲撃を織り交ぜて進路を妨害。さすがのアイスエイジクイーンも、自らの装甲が薄くなっていることは織り込み済みで、これらの攻撃を回避しながらより脅威度が高いと判断したソニアへと突進する。

「そちらから攻撃させていただきますわよ!」
「ええ、これが私の狙い!」

 アイスエイジクイーンがソニアに最接近した瞬間、ソニアは一兆度の炎を放出。温度の高さにプラズマ化した炎はそれまでの攻撃で弱っていた絶晶をたやすく打ち砕いた。

「なっ……!」
「本体は無事ですか……!」

 絶晶から飛び出るように放り出されたアイスエイジクイーンは一度絶晶を修復すべく撤退を余儀なくされる。アイスエイジクイーンが操る絶晶の生存性の高さに舌を巻きながら、4人は次の猟兵に後を託すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シン・フォーネウス
……あのよ、金庫破壊じゃ俺たちにクラウチングスタートかましてきてめちゃくちゃしてたのに、ここもトップ出てきたら企画倒れ(何がとは言わない)じゃねーか。

とりあえずあれだ、菓子折り持ってくか。お疲れさんだ、四天王。(高級店、デビバのチョコレート)

魔改造デッキブラシ片手に『掃除』開始だ!四天王の攻撃を見切りながら、『貫通攻撃』で撃破していく。

静止振り切ってクイーンが突撃してきたら【幻視痛】を発動だ!

お前…四天王の胃を考えろよお前!(切実)

激痛の幻影を付与して足止め、UCの記憶を抹消するのとそれとあれだ、これまで苦労してきた四天王の記憶植え付けてやるわ! 反省しろよ。反省しろよ本当に!?


霧島・クロト
いやね、俺もね。
氷河期魔法の遣い手だからって
ちょっと夢見ちゃったんですよ、
西のラスボスって言うからさ。カリスマ性とか。

……実物、なんかこう、あまりに『濃くて』、辛くない?
ラスボスなのに私自ら出過ぎてて、制止するの大変じゃない?
俺も実際アレは胃が死ぬ。食傷する。部下なら尚更。
いやマジで奢るよ、酒代くらい。
良い上司かもしれないけどさ。
呑まないとやってらんねー時、あるでしょ?
(同情から始まる四天王達との人生酒場)

……いや酒盛り始めただけで話が進まないからって
上司が来ないでくれますかね!
仕方ないんで『絶晶』に覆われてない位置狙いで
【指定UC】(+【マヒ攻撃】)。
……外身が丈夫でも内側からだと無理だろ?



●四天王を労る
「ここでも直接出てきたら企画倒れじゃねーか!!」

 シン・フォーネウス(悪魔の掃除屋(文字通り)・f31485)は思わず絶叫する。

「えっ、何があったの金庫破りの時」
「あぁ……金庫の氷を壊してる最中に、アイスエイジクイーンが金庫の氷を修復すべく自らクラウチングスタートを決めて恐ろしい形相で全力疾走してきてな……」

 霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)の質問に、シンは金庫破りの際の顛末を説明する。シンを始めとする金庫破り参加者にとってはあのアイスエイジクイーンはトラウマ級の恐怖を感じたものだった。

「……なるほど?」

 クロトはシンから聞いた話に思わず天を仰いだ。

「いやね、俺もね。氷河期魔法の遣い手だからってちょっと夢見ちゃったんですよ、西のラスボスって言うからさ。カリスマ性とか」
「気持ちはわかるよ……でも実物はアレなんだよ」

 絶晶が直るやいなや再び100人四天王を差し置いて前に出ようとして、100人四天王に押し留められるアイスエイジクイーンを指差してシンは渋い顔をしてみせた。クロトはがっくりと膝をつく。

「……実物、なんかこう、あまりに『濃くて』、辛くない? ラスボスなのに私自ら出過ぎてて、制止するの大変じゃない?」

 思わず100人四天王に語りかけるくらいにはクロトにとってショックが大きいものであったようだ。

「えぇ……もうなんというか、アクティブすぎるんですよこの人……」
「俺たち部下も振り回されっぱなしで……」
「わかる、わかるよ。俺も実際アレは胃が死ぬ。食傷する。部下なら尚更。いやマジで奢るよ、酒代くらい。良い上司かもしれないけどさ。呑まないとやってらんねー時、あるでしょ?」
「ちょうどデビバのチョコ持ってきたしツマミにでも……ホントお疲れさんだ四天王……」

 シンや未成年の四天王は烏龍茶をもらう一方で、成人済みの四天王とクロトは早速酒瓶を開け始めた。ここにアイスエイジクイーンそっちのけで100人四天王と猟兵による酒盛りが始まってしまったのである。

「ホントいい人なんすよ、デキる上司なんですよ! ただもう少し自分で動く癖を自重してもらえれば……あの人指揮官だっていう自覚をもうちょっとですね……!」
「うん、すげーわかる。指揮官自ら動きすぎるのも考えものだよな……」
「おまけに嫌にアクティブだから困るっていうか……生涯現役なのは結構なんだがもう少しTPOをわきまえて欲しいっつーか……」

 酒盛りの中で四天王たちと猟兵が愚痴を言い合う中、アイスエイジクイーンは目ざとくその光景を発見した。

「ちょっと!! これから決戦って時にぬぁーにを酒盛りしてますの!!」

 地響きをさせながらアイスエイジクイーンが全力疾走して酒盛りの現場に急行。

「「ヒエッ」」
「いや酒盛り始めただけで話が進まないからって上司が来ないでくれますかね!」

 シンと四天王たちが声にならない悲鳴を上げる中、クロトは頭を抱えながらいち早く迎撃態勢を取った。

「北天に座す七天の戒め……と四天王の苦労を――お前に!」
「ひえっ冷たっ!?」

 氷戒装法『芽吹きし凍獄』をアイスエイジクイーンの本体目掛けて撃ち込むクロト。流石のアイスエイジクイーンも思わずつんのめる。

「お前……四天王の胃を考えろよお前!」

 シンは切実な叫びを上げながら、ユーベルコード「幻肢痛」を放つ。主に胃に対する激痛の幻影を与え、ユーベルコードの記憶を抹消するのと同時に酒盛りの最中に聞き出した四天王たちの苦労話をもとに構築した四天王の苦労の記憶の数々を植え付けていった。

「オアー!! なんか知りませんが唐突に凄まじい胃痛とその原因と思われる思い出の数々が!!」
「反省しろよ。反省しろよ本当に!?」

 胃痛でのたうち回るアイスエイジクイーンの姿を見ながら、シンとクロトは盛大にため息をついた。だが、とシンは内心思う。これで大人しくなるとも思えない、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ポーラリア・ベル
アイスエイジクイーンお姉ちゃーん!遊びに来たよー!
基本的に冷気には【氷結耐性】【寒冷適応】で耐えるよ。
冬告げのベルを鳴らして【天候操作】。
常時たくさん雪を降らせるよ。

四天王には吹雪を放って【目潰し】しつつ、雪の【残像】を残して回避しながら【時間稼ぎ】。

十分いける雪が降ったと思ったら、UC発動!
四天王を「これクイーンお姉ちゃんからのねぎらいだってー!」と
サンタ的プレゼントを渡しながらすり抜けるように突破しつつ、
召喚してきた極晶に飛び乗り、冬パワーで【騎乗】【略奪】【ハッキング】!
これであたしもアイスエイジプリンセスなのー!(可愛らしく高笑い)

極晶の力も使って常時氷河期級の大雪を降らせながら
氷河期の【全力魔法】、極晶の【重量攻撃】で戦う!
四天王を残してラスボスに挑むと大抵まだ残ってる四天王が加勢してくるよね!加勢してきた【敵を盾にする】!
大技使ってくるタイミングで、【アート】でクイーンお姉ちゃんの氷像を作ってプレゼントと言って【怪力】でぶん投げ、当たった隙に超絶凍結刃っぽいのを放つよー!



●アイスエイジプリンセス、爆誕
「アイスエイジクイーンお姉ちゃーん! 遊びに来たよー!」

 冬告げのベルを鳴らして季節外れの雪を降らせながら現れたのはポーラリア・ベル(冬告精・f06947)。完全に親戚の家に遊びに来た小学生である。しかも当人のテンションが高いお陰で5月だというのに猛吹雪があたりを包み込む。

「なんだなんだ」
「寒くなってきたな……」

 これには100人四天王も混乱。ポーラリアに気づいて猟兵だと判断した100人四天王の中でも雪中の戦いに優れた者が名乗り出て攻撃を開始する。

「おっと猟兵さんだな? 我が四天王の中でもクイーンの信頼の篤さに定評のある雪合戦が得意なこの私が相手をしてやろう!」
「わはー! 吹雪の中で雪合戦! でも当てられるかなー?」

 雪合戦の得意な四天王がつぎつぎと雪玉を投げていくものの、ポーラリアは吹雪の中を踊るように回避する。そうこうしているうちに十分な量の雪は積もり、頃合いだと判断したポーラリアはついにユーベルコードを発動する。

「ここでポーラサンタさんの登場です!」

 あわてんぼう(7ヶ月先取り)にも程があるサンタクロースの登場だ。袋から数々のプレゼントをバラ撒いて一目散にクイーンのところへと飛ぶ。

「これクイーンお姉ちゃんからのねぎらいだってー!」
「安眠枕だ……! ずっと欲しかったやつ!」
「あっこれ人をダメにするソファ……!」

 プレゼントは主にリラクゼーション系の家具や小物である。普段アイスエイジクイーンの暴走に付き合わされている彼らからすれば非常に嬉しいプレゼントであった。

「あら、ポーラリアさんではありませんの!」
「えへへ、遊びに来ちゃった」

 アイスエイジクイーンのもとにやってくると、ポーラリアははにかんで笑う。クイーンはそんなポーラリアの頭を撫でて彼女を出迎えた。

「さて、それでは勝負ですわ! 来なさい、極晶!」
「おっと、それじゃあその極晶貰うよ!」
「!?」

 アイスエイジクイーンが自らの戦力として呼び出した極晶に、なんとポーラリアは飛び乗ってしまう。ポーラリアの冬パワーはたちまち極晶のコントロールを掌握し、みるみるうちにポーラリアの姿がアイスエイジクイーンとそっくりな姿に変貌してしまったではないか。例えるならば、アイスエイジクイーンの顔つきがより柔和になり幼くなったような姿であった。

「こ、これはまるで小学校の頃のクイーン!」
「そう、これであたしもアイスエイジプリンセスなのー!」

 驚く100人四天王を前におーっほっほっほ、と可愛らしく高笑いするポーラリアに、クイーンはほう、と相好を崩す。

「なるほど、面白いことをしますわね! ですがクイーンより優れたプリンセスなどおりませんわ! それを証明して差し上げますわよ!」
「負けないぞー!」

 クイーンとプリンセスが発する氷河期級の吹雪がぶつかり合う。流石に加勢が必要だと判断した100人四天王をクイーンとポーラリアの間に挟むような立ち位置を維持すれば、クイーンも流石に同士討ちを嫌って攻撃を躊躇う。

「こちらの攻撃タイミングがありませんわね……!」
「どんどん行くぞー!」

 ポーラリアからの一方的な氷河期魔法の前に、クイーンは翻弄されていく。ついに四天王が痺れを切らし、クイーンを振り向いた。

「かくなる上は、我々に構わず最大威力の氷河期魔法を!」
「む……いいんですの?」
「これくらいなんてことはありません!」

 四天王は小声で「普段クイーンの暴走を止めるので慣れております故」と付け加える。ああ、苦労人の四天王たちに幸あれ。

 クイーンは四天王の進言を受け入れ、極大威力の氷河期魔法をポーラリアにぶつけようとする。が、その時。

「はいこれプレゼントだよー!」
「なんですのこれhおぶゥゥゥゥ!?」

 突如飛んできた何かがクリーンヒット。なんと、アイスエイジクイーンの氷像であった。何故か氷像と同じポーズで氷像もろとも積雪の中に倒れ込み、降り積もる雪にアイスエイジクイーンの形をした穴が2つ空く。

「ついでにわたくしも同じ形の氷像にしようという魂胆ですの……」
「面白いでしょー?」

 ポーラリアは無邪気に笑うが、次の瞬間、ポーラリアは硬直した。

「ふんぬゥッ!!」

 氷が弾け飛ぶ。なんとアイスエイジクイーン、自らの膂力によって氷を弾き飛ばしたのである。

「ポーラリアさん? おいたはそこまでですわよォ……?」
「わー、お姉ちゃんが怒ったー!」
「お待ちなさーい!!」

 どたばたと逃げ回るポーラリア、腕を振り回しながら追いかけるクイーン。100人四天王は追いかけっこを繰り広げる彼女ら2人を見て思わず和んでしまう。

 まるで姉妹のじゃれ合いのようだ、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

地籠・陵也
【アドリブ連携歓迎】
もうやめてくれ!!!!
ベルゼと四天王たちの(メンタル的)ライフはゼロだ!!!!!!!(さめざめ

あんまりにも四天王たちが可哀想すぎるのでから話を聞こうか……
うん、うん……お前たちもクイーンが大事だから役に立ちたかったんだもんな。上司がなまじ何でもできるばっかりに何でも一人で抱え込んでしまう奴だろ?わかるよ、何か根は生真面目そうなの伝わってくるし……

おい!!!今大事な話をしてるから邪魔しないでくれ!!!
(【高速詠唱】で【指定UC】を展開してクイーンをスルー)
まあ、思う存分吐き出してスッキリするといいぞ。

……まあその頃には密かに仕込んだ【浄化】【破魔】の術が浸透してあまり力入らないだろうけど。
それはそれでゆっくり休む時間ができたと思えば。うん。

さあお前の自慢の四天王は動けないぞ。覚悟しろ。
強化術(【肉体改造】)で【氷結耐性】【環境耐性】【継戦能力】を極限まで高めた上で【結界術】【オーラ防御】、
絶晶を限界まで防ぎつつ【全力魔法】の【レーザー射撃】を連打してやる!


ユニ・バンディッド
アドリブ歓迎
100人の四天王、下積み時代も警備員だったのかな?それならクイーンと合わせて101人の警備員…?。
また厄介な特性が残ってるね、再び贋作……ううん、この状況なら火力も狙えるかも。
自慢の視力で敵の動きを盗んで先読み、宙に錬成したダガーを蹴って投擲&空中移動で応戦。
【スローイング・ペイン】100人の四天王達を含む、この場全員の胃痛や頭痛など、痛みの原因となるあらゆる「傷」を盗んで針水晶玉に変換。
…耐性ありそうだねー、話聞くならみんな苦労していないよね。(玉をダガーにセットし投擲強化)それでも連なった、みんなの痛みを乗せて。レーザー投擲やダガー同士をぶつけ合う軌道変化の範囲攻撃、いっけー。


栗花落・澪
いやぁ……可哀想(心からの同情)
僕の姉も普段あんなんだからわかる

【空中戦】で回避しやすいよう可能な限りの一定距離を取り
自身に【オーラ防御】

四天王しぐさにはなんて返すのが正解なんだ
…てめーこそギャフンと言わせてやるからな??

【ダンス】と飛行を組み合わせ身軽に攻撃回避し
【催眠術】を乗せた【歌唱】で翻弄しながら
【高速詠唱】で紡ぎ出す植物魔法で操る蔦で四天王さんを絡め取りたい

クイーンさんへは【指定UC】発動
1匹に敵UCの盾になってもらう事で無駄撃ちさせ
残りを敢えて合体させず全部連続でぶつけます
最後にぶつけまくって少しでも脆くなったところを★杖でぶん殴ります

直接体狙わないのも慈悲って事で…女性だからね…


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
【WIZ】
※アドリブ他歓迎
※愛機搭乗

四天王達に取次役の連絡先を伝達
砲撃に耐えきれるほど体が強靭でもストレスは…遠慮なく受診してね
※同情しつつ一旦蜂の巣

げ、またクイーンが爆走?
緊急離陸っ

オペ133番【I・クルー】の愛機用Cバインダー展開
※可能なら他者にマント型貸与
【クリュザンテーメ】と【ソスピタ】も併用して入念に隠遁
超凍結も金庫解析データを元に生命維持機能で即解凍

【O・アイズ】6基で強化した【H・ビーク】の対地狙撃を
【アダマンタイト】から出力確保しつつ静音滞空&連射

《瞬間思考力》と心身強化作用で照準精度は高く
【8】か騙る『根源の浄光』で熱量も莫大だよ
跳躍したら短針銃と【シリウス・マイン】で撃墜っ



●クイーンよ、止まれ
「100人の四天王、下積み時代も警備員だったのかな? それならクイーンと合わせて101人の警備員……?」

 現場に向かいながら、ふと、ユニ・バンディッド(贋作の悪魔・f31473)は疑問に思った。100人四天王も現在の地位に至るまでは下積み時代があったはずで、彼らもクイーンと同様のキャリアを積んできたのだろうか、と。

「んー、そうとも限らないんじゃない? 部下のキャリアパスって必ずしも上司のそれと一致することはないだろうし……」

 それに答えるのはリーゼロッテ・ローデンヴァルト(マッド&セクシーなリリー先生・f30386)。今回は相手が自動鎧である絶晶を使うこともあり、愛機「ナインス・ライン」に搭乗していた。

「あ、そろそろクイーンたちの居場所だけど……」

 リーゼロッテの言葉に猟兵たちが顔を上げると、クイーンと100人四天王が大騒ぎする声が聞こえる。

「せめて! せめて最後くらいはわたくし最初から最後まで戦いたいのですが! ダメですの!?」
「ダーメーでーすー!! そもそも部下が5人くらいやられた程度でいきなり現場に出てくる指揮官ってどういうことなんですか! 指揮系統グッチャグチャになるんですよいっつもいっつも!!」
「わたくしが率先して戦えば問題ありませんわよ! わたくしの戦う姿こそが指揮ですわ!! 聞いて驚き見て学ぶ!!」
「聞くのも見るのもビックリドッキリでしかないんですよクイーンの場合!!」
「はーなーすーのーでーすーわー!!」

 じたばたと暴れるクイーンを取り押さえて簀巻きにする四天王の図。傍から見れば完全に下剋上の現場なのだがその実、こうでもしないとクイーンが現場主義を発揮してしまうのでむしろ上司思いの部下による適切な処置なのが猟兵たちの頭痛を加速させる。

「もうやめてくれぇ……ベルゼと四天王たちの(メンタル的)ライフはゼロだよ……」

 そんな涙ぐましい四天王たちの努力には地籠・陵也(心壊無穢の白き竜・f27047)も思わず滂沱の涙を流して男泣きである。今回の依頼をする羽目になったグリモア猟兵の姿も重なり、同情を禁じ得なかったのだ。

「いやぁ……本当に可哀想だよ……僕の姉も普段あんなんだからさぁ……」

 栗花落・澪(泡沫の花・f03165)も四天王たちに心からの同情を寄せる。姉に振り回される自分にとっても彼らの姿は他人事とは思えない。

「ひとまずあんまりにも四天王がかわいそうだから話を聞こうか……」
「そうだね……もしかしたら医療機関の受診が必要かもしれないし……ストレス性の疾病って馬鹿にならないからねぇ……」

 そんなわけで、割りとボロボロな四天王に対して4人の猟兵は話し相手になるのであった。

「本当にね……素晴らしい上司なんですよ……ただなまじ有能なばっかりに凄まじいワンマンっぷりを発揮してしまうだけで……」
「うん、うん……お前たちもクイーンが大事だから役に立ちたかったんだもんな。上司がなまじ何でもできるばっかりに何でも一人で抱え込んでしまう奴だろ? わかるよ、何か根は生真面目そうなの伝わってくるし……」
「だろうねぇ……上司が有能すぎるあまり部下がついていくのに精一杯なんてよくある話だもんなぁ……」

 主に陵也が聞き役となって四天王の吐き出す愚痴を受け止める。ユニも横で頷きながら、密かに胃痛や腹痛などの「痛み」を盗み、針水晶玉へと変換していた。もちろん100人四天王たちの治療でもあるのだが、クイーンとの戦いに備えるための下準備でもあった。

「僕の姉も悪い人ではないんだけど、こう、事あるごとに振り回されるというか……」
「澪さんも苦労しているんですなぁ……」
「澪くんは放っとけないオーラが出てるからなぁ……お姉さんもつい過保護になっちゃうんだろうねぇ……あ、もしもストレスで体調が悪くなったらこちらに連絡してもらえれば往診に向かうんで……」

 澪とリーゼロッテも四天王の話し相手になりつつ、リーゼロッテは四天王たちに自分の取次役への連絡先を渡しておく。戦後もデビルキングワールドには往診が欠かせないことになりそうだ。

「ちょっと!! わたくしを放り出して話し込んでいるのは感心しませんわよ!!」

 なんと手足ごと身体を縛られて簀巻きにされたアイスエイジクイーンがぴょんこぴょんこと跳ねながら猟兵たちのもとへと飛んでくる。陵也はその姿を思わず二度見した。

「……いや器用すぎないかアンタ!?」
「これくらいクイーンの嗜みですわよ!!」
「そんなの嗜む女王様とか聞いたことがないよ!!」

 澪も女王の威厳をかなぐり捨てたかのようなクイーンの動きにツッコミを入れる。いや、そもそも威厳があったかどうか定かではないのだが、まぁ四天王にはなんだかんだ慕われてるしカリスマはあるのかもしれない。今まさにそのカリスマは吹っ飛んでいるが。

「とっ……ともかく! 今大事な話をしてるから邪魔しないでくれ!!!」

 陵也はユーベルコード「【昇華】傷創拒絶の絶対障壁」でクイーンをシャットアウトしてしまう。びたーん、と簀巻きにされたクイーンが障壁にぶつかりそのまま張り付く中、猟兵たちは思う存分四天王に愚痴を吐かせてやる。

 一通り愚痴を聞き終わると、四天王たちは陵也が密かに仕込んだ破魔と浄化の術によって揃って眠りにつく。

「ひとまず四天王はこれでよし、と。後はクイーンだけど……」

 ちらり、とリーゼロッテが障壁の外を見る。ひと仕事終えて陵也もユーベルコードを解除しようかと思ったその時、リーゼロッテがトントンと慌てたように陵也の肩を叩いた。

「……ちょっと、アレ」
「……!?」

 澪とユニも陵也とリーゼロッテの視線の先を見て思わず硬直する。なんとアイスエイジクイーンが自らの膂力で簀巻きの縄をブチブチと引き裂いていく信じ難い光景を見てしまったのだ。

「じょいやァァァァァァァ!!」

 裂帛の気合とともに簀巻きが弾け飛ぶ。さらに陵也の障壁に取り付いたかと思うとベリベリと引き裂いてしまった。

「……陵也、もしかして」
「あ、あぁ……今のを見てしまったらこの障壁の効果を疑問視してしまってな……」

 陵也のユーベルコードは、自分の障壁の強度を疑問視してしまうと弱体化してしまう。とは言っても誰が責められようか。厳重な簀巻きを単純な膂力で引き裂いてしまう現場を目の当たりにすれば誰だって強度を疑問視する。ついでに言えば陵也、ユニ、リーゼロッテは金庫破りの時にあの悪鬼のごとき様相のクイーンを目の当たりにしていたことも災いした。即ち。

「いよいよわたくしの出番というわけですわァァァァァァァ!!」

 簀巻きから解放され障壁を破ったクイーン、天に向かって咆哮。

「「「「おいでなすったァァァァァァァァァ!!」」」」

 猟兵たちもたまらず悲鳴を上げる。

「き、き、緊急離陸っ!!」

 普段なんだかんだと落ち着き払っているリーゼロッテも大慌てでナインス・ラインに飛び乗ると、スラスターペダルを狂ったように踏みつけて上昇する。あれは色々とヤバい。

「とっ……鳥さん達! 頑張ってあいつを止めてくれっ……!!」

 澪のユーベルコード「浄化と祝福」が発動、炎の鳥が澪の周囲を飛び回り、うち1体がアイスエイジクイーン目掛けて飛んでいく。クイーンが構える凍結魔力の籠もった槍の一撃をその身に受けた炎の鳥は、逆にクイーンの得物である槍にまとわりついてその氷を溶かしにかかる。

「行けっ、少しでも足止めを!!」

 一旦澪の周囲に控えていた他の炎の鳥たちも続々と飛び出し、クイーンの絶晶にまとわりついた。

「連なった、みんなの頭痛や腹痛その他諸々のストレス性の痛みを乗せて……行けーっ!!」

 ユニは先程四天王たちから集めた痛みを集約した針水晶玉にダガーをセット。これを投擲することで針水晶玉からのレーザーや、投擲強化を受けたダガーが複雑な軌道を描きながらクイーンに牙をむく。

「くっ、絶晶が押されておりますの……!?」
「そしてお前の四天王は今リフレッシュ休暇を取ってもらった! さぁ覚悟しろ!」

 陵也は結界術による防備を極限まで高めた状態で、浄化魔法のレーザー攻撃を連打する。そこに合わせるようにリーゼロッテも防御を固めたナインス・ラインでユニと澪の盾となった。

「オペ133番、インビジブル・クルー展開! オウレット・アイズエネルギー全開、ホークスビーク、最大出力……これで鎮まって欲しいんだけど……!」

 荒ぶる女王を鎮めんと、リーゼロッテはプラズマ式対物ライフルを連射。絶晶を絶え間ない攻撃で削り取っていく。

 4人の波状攻撃の前に、絶晶は破壊寸前まで追い込まれた。

「今だ、澪!」
「これで……とどめだっ……!」

 とどめの一撃は澪の杖。絶晶は砕け、クイーンは放り出されて明後日の方向に吹っ飛び星になるのだった。

「まだですわァァァァァ!! まだ終わりませんことよォォォォォォ……!」
「頼むから終わってくれ……」

 不吉な断末魔を上げながら空に輝く星となるクイーンを眺めながら、澪は思わず呟くのであった。それは、この場にいる猟兵の総意だったに違いない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年05月12日


挿絵イラスト