7thKING WAR24~このはなさくか、ちるべきか
●
ゼルデギロスが何も学んでいない痴れ者だったのが幸いでした。
既に私は死した身で、共に果てても何の問題もない存在。
寧ろこの戦いを通して、猟兵に教えられる事も幾つかあるでしょう。
私が死する前に、せめて幾つかの真実は猟兵には伝えなければなりません。
其の為に――少しだけ、力試しをしましょう。
猟兵に、私が託すに値する力量があるかどうか。
これから私が託す荷を、背負うだけの強さがあるか。
さあ、かかって来なさい、もののふ達よ。
顔の仮面を破壊すれば、私はあえなく死ぬでしょうが……簡単にはさせませんよ。
いざ! 尋常に勝負!
●
「最初の魔界王ガチデビルが召喚した魔王の一人への道が開けたよ」
ヴィズ・フレアイデア(ニガヨモギ・f28146)は、とんとん、とクーゼの柄尻でグリモアベースの石畳を叩く。ぎらり、と其の刃が輝いている。
「名は“ゼルデギロス”――というが、正確には其れは彼女が被っている“仮面”の名前でね。どうやら死した身体に仮面が取り憑いて、無理矢理に動かしている……という状態なのだが、まあ、其れも正確ではない」
一体どれが正確な内容なのか。
ヴィズは説明に悩むように唸る。
「ゼルデギロスに取り憑かれた身体――仮名を“コノハナ”とするが。コノハナは逆に仮面を縛り付けて、何らかの力を使わせないようにしている状態らしいのだ。コノハナとしては、自分は死しているから大丈夫、生きている者にゼルデギロスが乗り移らなくて良かった……という状態だ。だが彼女は契約書によってガチデビルに召喚され、還れない。お前達には……彼女をもう一度殺して貰いたい。そういう事だ」
何人か、彼女に聞きたい事もあるだろう?
ヴィズは見回す。
――正月に見た奇妙な予兆。
――コノハナの言った“ぼうや達”。
――他にも幾つか、あるだろう。
「ゼルデギロスの戦闘方法だが、其の大きな体を遺憾なく使う……だけでなく、小さいものに対する戦法に長けている。山越しにも見えるような大きな体だからね、大抵の挑戦者は自分より小さかったんだろう。お前達は攻撃をかいくぐり、攻め上って仮面を破壊せねばならぬ。相手の大きさを利用しないならなお良いだろう。――コノハナなりの腕試しだと思って、頑張ってきて」
白磁の門が開く。
青薔薇が咲き誇っていた。
「そういえば、……もう、桜も散ってしまったねえ」
ぽつり、とヴィズはそう呟いたのだった。
key
こんにちは、keyです。
過去作に出てきた方らしいですが、keyは知りません!かなしい!
●目的
「“ゼルデギロス”を倒せ」
●プレイング受付
オープニング公開後、すぐに受付開始です。
受付終了日時はタグ・マスターページにてお知らせ致します。
●このシナリオについて
1章で終わる戦争シナリオです。
ゼルデギロスは猟兵に伝えたい事が(問われれば応えたい事が)あるようです。
例えば「ぼうや達」「ゼルデギロス」「マスカレイド」「正月に見た不思議な予兆の正体」――
●プレイングボーナス!
「先制攻撃に対応し、相手の巨体を利用「しない」戦い方で反撃する」
ゼルデギロスは己より小さい者との戦いに習熟しています。
其の上で先制攻撃を仕掛けてきますので、攻撃をかわしつつ、どうにか仮面までの進路を確保して下さい。
ただ肌の上を駆け上るだけならば、掌で払われて終わりです。
●注意事項(宜しければマスターページも併せてご覧下さい)
迷子防止のため、同行者様がいればその方のお名前(ID)、或いは合言葉を添えて下さい。
また、失効日が同一になるタイミングでプレイングを送って頂ければ、こちらとしては助かります。
単独行動希望の方も一言添えて下さると嬉しいです。
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此処まで読んで下さりありがとうございました。
皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『魔王ゼルデギロス・此華咲夜態』
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POW : ジェットランページ
【天槍から噴出する強烈なオーラ】によりレベル×100km/hで飛翔し、【身長】×【武器の大きさ】に比例した激突ダメージを与える。
SPD : 天槍乱舞
【貫通衝撃波「フォーススティンガー」】【螺旋回転突撃「ドリルインパクト」】【神速連続突き「ミラージュランス」】を組み合わせた、レベル回の連続攻撃を放つ。一撃は軽いが手数が多い。
WIZ : ジャッジメントランス
【天高く天槍を投げ上げるの】を合図に、予め仕掛けておいた複数の【オーラで構築した天槍の分身】で囲まれた内部に【裁きの雷】を落とし、極大ダメージを与える。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
エンティ・シェア
異世界の姫君と語り合いたいところだが…
無粋な邪魔者が居る状況下では、望ましくないな
聞く役目は他に託そうか
私は、姫君の身体を、いち早く自由にすることを願おうか
茶猫スタイルに変身して
攻撃を上手に躱せるかというと正直自信がない
だからもう、耐える方向で頑張ることにするよ
直撃はしたくないから、躱す努力はするけど
振り落とされぬよう、服や体にしがみついてでも
全力登山で、仮面を目指す
女性にお目通りするのに手ぶらは失礼だからね、
華焔で、花束を作って
追撃を貰わないよう、周囲に花吹雪も広げておこうかな
ご機嫌いかが、若津姫
不届きな仮面は貴方に憂いを与えていないかい
いま、焼き払ってあげるとも
貴方の、ぼうや達の代わりにね
●
「いざ! 既に死したる身ですが、手加減はしません!」
召喚魔王“ゼルデギロス”。其の巨大な身体に似合わぬ素早さで、槍にオーラを纏わせた。エンティ・シェア(欠片・f00526)は飛翔するゼルデギロスを目で追いながらも、余裕を崩さない。
「異世界の姫君と語り合いたい所だが――無粋な邪魔者がいる状況下では望ましくない。聞く役目は他に託そう」
私は姫君の身体をいち早く自由にすることでも願ってみるかな?
「喰らいなさい!」
コノハナ――もとい、ゼルデギロスは恐るべき精密さで槍の先端をエンティへと定める。どろん! と茶猫に変身したエンティはより小さくなる事で的をズラし、串刺しにして駆け抜けようとするゼルデギロスの袖に引っ掛かろうとしたが――
「――ッ!!!」
其の小さな体にも関わらず、巨大な槍の先端は其の脇腹を掠めた。……掠めた、と言ったが、決して小さな傷ではない。槍が巨大なれば傷も大きくなる。まるで獣に噛まれたかのような熱を脇腹に感じながら、エンティはゼルデギロスの腕へとなんとか両腕を引っ掛けて、昇った。
ゼルデギロスが昇られた事に気付いて体勢を整えるまでの間に、どろん! と再び人型に戻る。
「女性に、御目通りするのに……ッ、手ぶらは、失礼だろう?」
ふわり、ふわり。
魔力で生成した花がエンティの周囲を舞う。そのまま魔力の花吹雪を舞わせながら、エンティはゼルデギロスの腕を駆け上がる!
「愚策! ただ駆け上るだけでは無策だと気付きませんか!」
ゼルデギロスが体勢を整えきる前にも関わらず、もう片手でエンティが昇る腕をなぞる。其れは巨大な壁となってエンティに迫ったが、
「判っているさ……! だからこそ!」
――ぶわっ!
ゼルデギロスの膚に触れた花吹雪が、巨大な火焔の渦になる。ぶわり、と花咲く焔の渦は、上昇気流でエンティを押し上げた!
猫のように身軽に、そして勇敢に。エンティはくるり、と巨大な手を飛び越えて、一気に肩まで駆け上る。
「ご機嫌いかが、“若津姫”」
不届きな仮面は貴方に憂いを与えていないかい。いや、この様子を見るに大丈夫そうだね。けれどこれがあるから貴方が此処に居るのなら、焼き払おう。貴方の、ぼうや達の代わりに。
『ウアヂチチチ!! くそっ! 火が!』
火焔の渦が仮面を焼いていく。洒落たエンティの口ぶりにだろうか。其れとも、仮面が苦しんでいる事にか。若津姫と呼ばれた女は、ふふ、と微かに笑った。
大成功
🔵🔵🔵
夜鳥・藍
どうしてでしょうね。カクリヨの時の親分さんたちにも思いましたがどうしてそこまでの覚悟を持てるのでしょう。
どうして自分の身がどうなろうとも、と思い行動できるのでしょう。
念動力で身体を浮かし飛ぶ事で距離を詰めます。何よりあの方の飛翔スピードが乗り切る前に接近し、身をひねり受け流す要領ですれ違い回避するようにいたします。
また回避しきれなくとも、勢いが乗り切る前であれば激突ダメージはより少なくなるでしょうし。
回避しきったらUC星乙女で真の姿に。飛翔したまま正義のカードからの光線で攻撃します。
私は貴方の想いに覚悟に報いたい。そうしなければならない。そう心の奥底から湧き上がるのです。
●
どうしてでしょうね。
夜鳥・藍(宙の瞳・f32891)はずっと、不思議に思っている。
カクリヨの妖怪親分の時もそう。今回の、コノハナと仮称された女性もそう。
どうして、そこまでの覚悟を持てるのでしょう?
どうして、“自分の身がどうなろうとも”、と思い行動できるのでしょう?
「どうして、貴方は自分の身を顧みず行動できるのですか」
藍はふわり、と爪先を浮かせる。念動力で己の身体を浮かせ、そのまま飛翔する。既にゼルデギロスの飛翔は始まっている。槍は真っ直ぐに藍を狙い、藍は中空で其れを待ち受ける。狙うのはぎりぎりのタイミング。すれ違うように回避するよりほかに方法はない。
「どうして――ですか? さて」
穏やかにコノハナは言うけれども、凄まじいスピードで藍目掛けて疾駆する。
3。
2。
駄目、思ったより速い。 今――!
藍が身体を捻り、ゼルデギロスの突きをかわす。まるで落下するように、本当にギリギリのタイミングで槍の先端を避け、なだらかな槍の斜面を転がり落ちていく。そうして“槍にとっては僅かな”隆起に真正面からぶつかって、空中へと身体を投げ出された。
「か、は……っ」
「私は既に死した身。未来などありません。だから、未来ある方へと繋ぎたいのです」
貴方を弾き飛ばしておいて何を言うかと思われるかもしれませんが。
コノハナの其の呟きを、したたかに打ち付けて痛む身体で藍は聞いていた。――まだ。まだ意識を手放しちゃ駄目。彼女が繋いでくれるのなら、私は答えたい。あの人の想いに、覚悟に、応えなきゃ――!
閃光が藍の小さな体を包んだ。其れはゼルデギロスにとって蛍の輝きのようなものだったが……其れはみるみると大きさを増して、ゼルデギロスよりは小柄だが、其れでも常人からすればとんでもなく大きな姿へと変じていく。
其の体には、痣がついていた。幾つもの、さっき作った痣だ。けれども藍は諦めない。真の姿になっても、ゼルデギロスにはまだ遠い。其れでも藍は諦めない。
応えたい、この人に。託してくれるなら、託されたい。私は、この人に見合う自分に!
真の姿に目覚めた藍がタロットを手にする。其の壁のように大きなカードが示すは“正義”。このカードで、私は、貴方の運命を切り開きます!
カードから放たれるは真白の光線。咄嗟に槍で受けたゼルデギロスだが、爆ぜた光は千々に散って、僅かに仮面を焼いた。
大成功
🔵🔵🔵
隠神・華蘭
小さい対処がだめならだいなみっくに参りますか!
まずは相手さんの攻撃をどうにかしましょう。
槍に向けてうどんの如くこしのあるぐにゃぐにゃになるようふるぱわーの化術を仕掛けます!
振って曲がってしまっては連続攻撃など到底無理でしょう、といってもこの体格差で力任せにぶつけられたら堪りませんので疾く次に参ります。
体格差……無ければいいんですよそんなもの!
ばっと服を脱いで狸姿に戻りましてUC発動、あちらさんに合わせた身の丈の超巨大狸に変化です!
がおーですぅ!
同じ大きさなど予想してないでしょう!?
鉈で斬りつけ狸火をぶつけその仮面剥いでさしあげます!
あまり余裕が無いのですが予兆の女の子のことでも聞いてますかね?
●
「小さいものへの対処が完璧だっていうなら、だいなみっくに参りますか!」
隠神・華蘭(八百八の末席・f30198)はしかし、いきなり大きく化ける事はしない。どろん! と化けたのは――
「何処まで出来るのか見せて貰いましょう! いざ!」
ゼルデギロスが突きを仕掛ける。腰をひねって、華蘭に向かって槍を……
――ぐにゃり。
「! 槍が!?」
「驚きましたか!? いま、わたくしは――“貴方の槍へと”化術を仕掛けさせて頂きました! ぐにゃんぐにゃんのうどんの如く!」
「成る程……! 槍は突きが肝。これでは其れも、いえ、殴打の術すら封じられたも同然……!」
「ふっふっふー! とはいえ、普通に吹き飛ばされは、するんですが!!」
華蘭は器用にも吹き飛ばされながら解説をしていたのである。すごい。
幸いダメージは殆どないものの、彼女が使い方を体得してしまうまで数分もかからないだろう。其の前に次の手に移らなければ。
「体格差なんて――なければいいんですッ!」
ばっ、と服を脱いで小さな狸姿に戻った華蘭。がしゃどくろさん、ダイダラボッチさん、見上入道さん。其の巨大な力、お借りします!
「どろん!」
気合一息。
煙に包まれ、むくむくと湧き上がる煙のように現れたのは……
「……! これは……!」
まるで夜中、巨大なされこうべを見るように。山を渡る脚を見るように。坂の上で手を振る誰かを見るように。
ゼルデギロスは“見た”のだ。“見下ろした”のではない。同じ大きさにまで大きくなった巨大な狸を!
「さあ、大きさ勝負は此れで互角です!」
タヌキは器用に持った巨大な鉈を振り上げた。ぐにゃんぐにゃんの槍なんて、この鉈で――
「しまっ……」
すぱん!
槍が柔らかくなっていると思ったゼルデギロスの防禦が遅れた。
良い音を立てて宝石を溶かし連ねたような其の槍は真っ二つに切られ……先端がUDCの電力タワー宜しく、大地に突き刺さった。
大成功
🔵🔵🔵
プフェルトラム・メーベルナッハ
承知致しました。
では、私の全てにてお相手させて頂きます──
【ダンス】の動きに、足捌きを用いた【フェイント】、動作の緩急による【残像】形成を以て狙いを外し、時には【ジャンプ】や【スライディング】も交え敵の連続攻撃を躱していきます。
これが私の在り方、そして戦い方です!
凌ぎましたら彼女の身体を駆け上がっていきましょう。
先と同様の動きにスカイステッパーも交え、空中を踊るような動きで以て振り払う・振り落とす動きを凌げればと。
顔の高さまで駆け上がり次第、仮面を目掛け魔法剣の斬撃を浴びせます。
私の舞、貴女にはもっと良く見て頂きたいですから。
●問
「昨年正月に見た予兆の少女について、ご存知の事をお教え頂きたく」
●
ゼルデギロスの連撃が、大地を穿つ。
其の手には槍――ではあるが、其の先端に当たる部分が乱雑に持たれていた。まるで宝石で作られたような其の槍は、折れた部位からゼルデギロス自身を傷付け、血液を大地に落とす。
プフェルトラム・メーベルナッハ(千夜の踊り手・f00012)は乱撃と血液をかわしながら、僅かに其の柳眉を顰めた。
「本当に、自らが傷付く事も厭わないのですね……」
踊るようにプフェルトラムは乱撃をかわしていく。普段よりやや歩幅を大きく構えて、一気にターン! 一瞬後に、彼女がいた場所を、巨大な槍が穿つ。
「私は私の在り方を変えない。此れこそが私。プフェルトラムの在り方、そして戦い方です……!」
「――見事! ですが、いつまで耐えられますか!?」
ゼルデギロスが槍で其の場を木々ごと薙ぎ払う。プフェルトラムは一気に大きくジャンプして――“空中を蹴って”、更に跳び、槍をかわす。更に宙を蹴り、魔法剣「フラメ・テンツェリン」を手にすると一気にゼルデギロスの二の腕まで跳び上り、そのまま駆け上がる。
「昨年の正月に、不思議な予兆を見ました。あれは何だったのか、貴女はご存じなのですか?」
「さて……其れは私を倒し切った時、貴方がたに応えましょう」
「あら、いけずなお方。私を焦らすだなんて……燃え上がってしまうではないですか!」
宙にいるにも関わらず、穂先は正確にプフェルトラムを狙って来る。其の度に宙を蹴り横へと側転し、高く舞い、時には下へいっとき逃れる事で穂先をやりすごす。
「見事な槍捌き……! ですが!」
そうしてプフェルトラムは跳ぶ。狙い通り――三度跳んで、ゼルデギロスの眼前だ!
魔法剣を薙ぐ。炎のルーンを刻まれた剣戟は熱波の刃となって、巨体の仮面をずばり、と切り裂いた。
大成功
🔵🔵🔵
村崎・ゆかり
『コノハナ』か。それなら咲いて散るは運命。狂い咲きを絶やして、骸の海へ還ってもらいましょう。
「式神使い」で折り紙から鳥形式神を大量に生成。真っ白な鳥の群れで広域を覆い隠し、あたしの姿を隠す。
これで初手の狙いに迷うはず。
鳥形式神を引き連れて、飛鉢法で空へと向かう。
身体の動きを「見切り」、自分への攻撃が来る前に素早く移動しておく。
彼女の目の――仮面の高さまで上昇したら、「召喚術」「全力魔法」炎の「属性攻撃」「仙術」「道術」で、仮面へ天絶陣の隕石を墜とす。
本来は対軍団用術式なんだけどね、これ。それが顔面にしか範囲にない時点で、色々おかしい。
どれだけ効いたか確認する前に離脱。危険には近寄らないものよ。
●
「“コノハナ”、か」
――なら、咲いて散るのは運命。狂い咲いているのなら、あたしが散らしてあげる。骸の海へ還って貰うわ。
村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》/黒鴉遣い・f01658)の周囲を、白い鳥が舞う。其れは一羽、二羽、と瞬く間に数を増して――まるで竜巻のように、無数の白い鳥の群れが円を描く。
「これは……見事な光景ですね。見て楽しめないのが残念ですが」
槍の穂先を、血を垂らす程握りしめながらゼルデギロスは狙いを定める。僅かでもゆかりの姿が見えれば其処が狙い目、鳥の群れごと蹴散らしてやるのだが……まるで守るような鳥の群れは、其処に敵(ゆかり)がいると判っているのに、ゼルデギロスの穂先を迷わせる。
「……狙い通り。狙いに迷ってるわね」
ゆかりは己の姿が垣間見えるのも迷わず跳び上がる。仙人の飛鉢法――かつて法師がこの術を用いて蔵ごと米を運んでしまったという話は有名だが、ゆかりはただ一つ、己の身体のみを空中に運ぶ。
「……見えました。其処です!」
乱舞する鳥の中でも己を見切る、ゼルデギロスの戦闘力に流石に舌を巻く。
より速く、上に、上に。ゆかりは速度を上げる! 槍の圧が横合いから迫って来るのが判る、貫かれてはいけない、貫かれずとも巨大な槍に身体を打ち付ける危険性だって幾らでもある!
――今!
ゆかりは押さえていた加速力を一気に解き放ち、ゼルデギロスの仮面の高さにまで飛翔する。下方を槍が通って行く、恐ろしい気配がした。
光の流星が舞う。其れはゼルデギロスの巨体にこつん、と当たった。大したダメージではない。そんな事は織り込み済みだ。
「本来は対軍術式なんだけど……顔面しか範囲に入らないだなんて、本当に規格外だわ!」
ご、ご、ご、ご。
ゆっくりとゼルデギロスの仮面向けて迫り来るのは、ゆかりがありったけを注ぎ込んで呼び込んだ隕石。炎を纏い、あらゆるものを蹴散らしながらゼルデギロスの仮面へと衝突する――!
「ぐ、あ!」
其の悲鳴を聞きながら、ゆかりは大地に開いたグリモア猟兵の門へと離脱する。
君子危うきに近寄らず。当たったのは確かだし、ダメージもきっと与えてる。仮面の破壊は――後ろに控えている誰かに任せましょう。
大成功
🔵🔵🔵
カイム・クローバー
へぇ。図体だけの化物やデカイだけの雑魚とは格が違うようだ。武人っつーのか?死して尚、誇り高い魂を持ってるらしい。
礼を言うぜ、コノハナ。ギャグテイストじゃなく、真面目に戦えるのはこの戦争始まって初、なんでね。
正直。正月の予兆だとか、ゼルデギロスだとか。俺はどうでもいい。
依頼人である魔女様が情報を集めて来いってんなら、善処するが。
幸い、依頼人様は寛容でね。そっちの仕事は他の猟兵任せだ。
要するに、俺は純粋な力比べをするだけで良いって話さ。
(全身に紫雷を纏い)…来な。猟兵の力ってやつを見せてやるよ。
武器を構えず、自然体のまま。
呼吸だけ整え、その図体を真正面から、UCに加えて、右手を突き出し【怪力】も交えて受け止める。
激突。……この距離なら外さねぇさ。
左手にオルトロスの片割れを構えて、仮面に向けて一発の【クイックドロウ】。
彼女を支配してるのはあの仮面。なら、それを破壊出来れば一件落着ってワケだ。
それに。んなダサい仮面で顔を隠したんじゃ勿体ない。アンタの可愛らしい素顔、皆にお披露目しなきゃな?
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「へえ」
ざり、とカイム・クローバー(UDCの便利屋・f08018)の靴が砂を噛む。見上げても、ゼルデギロスの顔が見える程度で、其の全容は雲に隠されている。ただ、彼女の武器が損傷している事は判った。安全な柄側ではなく、例え傷付こうとも穂先の側を持っている彼女の心に、ヒュウ、とカイムは口笛を吹く。
「図体だけの化け物やデカいだけの雑魚とは格が違うようだ。なんだ、武人、っつーのかね。死して尚、誇り高い魂を持っているらしい」
「まあ、恐れ入ります。死した身なれど、そう褒められると照れてしまいますね」
穏やかに笑うゼルデギロスは、これから戦う事など露ほども感じさせない。非常に好感の持てる人物だと改めて思う。
「礼を言うぜ。此処は割とトンチキだからよ、ギャグテイストじゃなくやっと真面目に戦えるってモンだ」
――正直、正月の予兆にも仮面“ゼルデギロス”にも、カイムは興味はない。
依頼人である青き魔女が「情報を集めて来い」と言おうものならば、仰せの通りにするところではあるのだが――彼女はそうは言わなかった。ただ戦えと。戦えと其の背を押し、門を開いたのだ。だから、情報集めは他の猟兵に任せる事にする。
つまり、カイムはただ純粋に力比べをするだけで良いって事だ。
ばちばち、と弾けるような音がする。
暗紫色したいかづちが、彼の体の周囲に纏わりついた。
ゼルデギロスも其れを戦の合図と受け取ったのだろう。ゆっくりと槍を構えると、大地を蹴った。カイムまでの距離は余りなく、だから、巨大な彼女は一度だけ大地を蹴ればいい。
一度蹴る。其れだけで大地が鳴動し、凄まじい音がしたが、カイムは微動だにしなかった。
――正確には、微動だに出来ないのだ。
恐れなど元からない。そんなものがあったら、最初から此処に立っていない。カイムはゆっくりと右手を突き出し――凄まじいスピードで迫ってきた槍の穂先を、己の顔面ぎりぎりのところで受け止め、握りしめた。
「……!」
どおん、と音が遅れて来る。超スピードを載せた突撃が、小さき者の右手一つで止められる。流石に驚きを禁じ得なかったのだろう、仮面で半分隠れた顔に驚きの色が混じった。
「アンタを支配してるのはそのダサい仮面だろ?」
怪力をもってしても、なお押し込もうとする力にカイムの右手が揺れる。紫雷の魔力が全てを無効化しているとはいえ、ゆっくりとこの顔に槍を押し込まれてはたまらない。折角のイケメンが歪んだら世界の損失だろ?
「ンなダサい仮面で隠してたら勿体無いぜ」
左手が持ち上がる。愛銃オルトロスの照準を仮面に合わせて、カイムは笑ってみせた。いつだって余裕。いつだって崩さないスタンス。其れが、彼の矜持だから。
「アンタの可愛らしい素顔、皆にお披露目しなきゃな?」
――BANG!
放たれた紫雷纏う銃弾が、仮面を繋ぐ紐の一つを引き千切った。
大成功
🔵🔵🔵
トリテレイア・ゼロナイン
機械飛竜ロシナンテⅢに騎乗
広範囲強襲突撃に対し、鋭い切り返しの空中機動で回避
アルダワという世界に顕現し私達に斃された『ウームー・ダブルートゥ』という名のO・フォーミュラに心当たりは御座いますか
その者は別の世界、A&Wで今の貴女と同じく悪しき仮面と憑依された者という形で蘇りました
マスカレイドなる存在との共通点あるなら、その存在に関りあるかどうか
嘗てと未来の敵を知る為、貴女の御意見を伺いたい!
…感謝を!
…別の形での邂逅であれば…
されど騎士として、この世界を、悪魔達を護る為
貴女の御覚悟に見事応えて御覧に入れましょう!
生半な攻撃は無意味
ただ一撃のUCで以て、迫る巨体ごと仮面消し飛ばす光条(ビーム)発射
●
トリテレイア・ゼロナイン(「誰かの為」の機械騎士・f04141)は機械飛竜“ロシナンテⅢ”に騎乗し、巨大なゼルデギロスを見ていた。
「槍が折れても、なお。お見事です」
「ふふ、お褒めの言葉ありがとうございます。けれど、この槍が例え塵となろうとも、私は戦い続けますよ」
「……其れは貴女自身のご意志ですか?」
「そうです。この仮面“ゼルデギロス”の願いは、此処で戦って勝つ事でしょうけれど」
召喚魔王"ゼルデギロス"は笑う。其の様はすっきりとしていて、取り憑かれているとは思えない程だ。
「――以前、アルダワという世界に」
トリテレイアが語る。ゼルデギロスが構える。
「“ウームー・ダブルートゥ”という存在が顕現し、私たちに斃されました。オブリビオン・フォーミュラです、心当たりは御座いますか」
「……」
「その者は別の世界、アックス&ウィザーズにて、貴女と同じく悪しき仮面と憑依された者という形で蘇りました! マスカレイドなる存在との共通点あるなら、その存在に関わりあるかどうか……嘗てと未来の敵を知る為、貴女のご意見を伺いたい!」
「が……戦いを終えた後ならば、私は答えられる範囲で貴方がたの疑問に応えましょう」
「――感謝を」
「ですが、其れは……貴方がこの一撃を受けて意識を保っていればの話です!」
ゼルデギロスが大地を蹴った! 其れはつむじ風の如く大地を鳴らし、土風を起こす。猛スピードで槍の穂をトリテレイアに定めたゼルデギロスに、トリテレイアはロシナンテⅢの手綱を取った。
一点を突く槍も、余りに大きければ広範囲を穿つ杭となる。ロシナンテⅢを駆り、槍の穂をぎりぎりで躱す。そのまま槍の穂の曲面を僅かに滑り、其れから急速に離脱する。
「……別の形での邂逅であれば」
きっと、良き友となれたかもしれない。
穏やかに語らう未来が、あったかもしれない。けれど其れは、コノハナの望むところではない。生あるもののみに許された輝きを死したものが受ける事を、彼女は望みはしないだろう。
騎士として、この世界を――悪魔たちを守る為。貴女のお覚悟に私も応えましょう。
コアユニットを露出させる。
柔らかく明滅し、無数のコードに繋がれた其れを引きずり出し、トリテレイアは大地を滑り体勢を整えるゼルデギロスに構える。
「騎士の選択とは呼べませんが、……これが、私の覚悟です……!! 御覚悟!」
――熱線が奔る。
高熱と輝きを放ちながら、熱線がゼルデギロスの仮面へと直撃した。
じりりり、と焼ききれて行く音がする。
『お、のれえええええ……ッ!!』
「く……ッ!」
ゼルデギロスの身体ががくり、とたわむ。およそ成し得ない動きで彼女は熱線から逃れ、大地を滑った。ばき、べき、と何かが折れるような音がする。……骨だろうか。
『まだだ、まだだ、まだだ……!! まだ、此処で斃れる訳には!』
「そう……この戦場には貴方もいましたね。“ゼルデギロス”」
大成功
🔵🔵🔵
夜刀神・鏡介
他者に取り付き行動を歪める仮面。かつては帝竜オアニーヴがそんなものに憑かれていたと聞いた
それは大魔王ウームー・ダブルートゥの力だったらしい……全てが無関係とも思えないが、さて
神刀を抜き、神気を纏って身体能力を強化。一気に身体を駆け上る
先制攻撃を物理的に止める事はできないので、敵が狙いを定めたタイミングで飛び降りる
が、飛翔能力はないので転落死――を防ぐ為、空中で陸の秘剣【緋洸閃】を発動
攻撃面は期待できないが、生成した刀を足場にして転落を防ぐ
これに掴まって仮面の元へ向かうなんて使い方はできないが、多少は制御できる
空中に適宜配置した刀と、身体の上に飛び移って攻撃を回避しつつ接近して、仮面を斬ろう
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――他者に取り憑き、行動を歪める仮面。
嘗ては帝竜オアニーヴがそんなものに憑かれていたと聞いた。大魔王ウームー・ダブルートゥの力だったとかいうけれど……無関係なのかどうか。さておいて。
夜刀神・鏡介(道を探す者・f28122)は神刀を抜いた。神気がふうわりと優しく己を包んでくれるのが判る。何処までも走れる気がする。何処までも、――例え万里の山の上でも。其の衝動に背を押されるように鏡介は駆け出した。構えたゼルデギロスの脚の先、足首、ふくらはぎ……膝……駆けて駆けて駆ける。
「普通に駆け上って来るとは……ふふ、其の剛毅さは嫌いではありません。ですが、其れで手加減する私ではありませんよ! 串刺しになりなさい!」
――己の身体に、中途半端に切断された槍が刺さる事すら厭わずに。
ゼルデギロスは槍の連撃を鏡介に見舞う。其の正確無比な攻撃は違いなく鏡介を狙ったが、其のタイミングで受けるでもなく、防ぐでもなく、彼は自ら脚から“飛び降りた”。
太ももからとはいえ、かなりの高さがある。落ちてしまえば最悪死亡、負傷は免れないだろう。だから鏡介は此処で切り札を切る事にしたのだ。
「神刀、解放――!」
陸の秘剣、緋洸閃。神刀の刃が煌めいて、緋色の刀が戦場中に生成される。足場というには酷く不安定な其れに、鏡介は……乗った!
「よし」
まずは一歩。ある程度刀の発生点は制御可能だ。刀を動かして仮面のもとへ、なんて事は出来ないが、飛び移って向かう事は出来る。
「この刀……!」
ゼルデギロスは見回す。刺さっても針の一撃、僅かに痛むだけだろうが戦場中に配置されているため思うように動けない。其の間にも鏡介は駆け上って来る。
「同情している訳じゃない。あんたは戦いを避けている訳じゃないからな。だが――もう終わらせよう」
瞬く間に上空高くまで跳び上がった鏡介の一太刀が、仮面にいよいよ傷をつけた。
大成功
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カシム・ディーン
機神搭乗
「大きいお姫さまだよご主人サマ!」
なぁ…マスカレイドって何だ?
何故かわからねーが妙に心に響きます
そして…貴方はどんな世界にいたんだ…?
その世界にいけるのか…?
【情報収集・視力・戦闘知識】
姫の動きと攻撃の癖と戦い方のスタイルを己の経験と他の依頼と目の前の彼女の動きから分析
対先制
【属性攻撃・迷彩・念動力・武器受け】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で捕捉妨害
同時に立体映像も無数に展開
其れでも避けきれ内には念動障壁と鎌剣で受け流し致命を避
UC発動
速さはこっちも自信はあります!
【空中戦・弾幕・二回攻撃・切断】
超高速で空中を飛び回り巨体は利用せず
念動光弾の弾幕を仮面に向けて乱射し突撃
鎌剣で切り刻む!
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カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)の隣には、いつもいる銀髪少女の姿はなく。其の代わりに、機神"メルクリウス"へとカシムは搭乗していた。
――大きいお姫サマだよ、ご主人サマ!
「そうみたいですね。だが……マスカレイドって何だ?」
何故か判らないが、妙に心に響く。意識の隅に常にあって、振り払う事が出来ない。
そしてゼルデギロス、貴方はどんな世界にいたんだ……? 其の世界に、俺達は行けるのか?
「例え断たれた槍でも、まだ手はあります!」
先の猟兵が成し遂げたのだろう。
ゼルデギロスの大槍は半ば程からへし折られていた。ゼルデギロスは切っ先の方を手に取って、カシム――ひいては騎乗するメルシーへと連撃を見舞う。
衝撃波。突き。連続突き。
一撃目の衝撃波で、メルシーが纏っていた光学迷彩がジジ、とブレた。二撃目の突きで、立体映像ごと突かれそうになって念動障壁でなんとか防ぐ。三撃目、連続突きは完全に迷彩を見切られていて、鎌剣で受け流すしかなかった。
――わあ! このお姫サマ、凄腕だよ!
「みてーですね……ッ!」
「どうしましたか!? この槍に恐れを成したのなら、背を向けて疾く去りなさい!」
「お生憎! 負け犬精神上等な僕ですが、負けっぱなしは――流石にやってらんねーんで!! メルシー!」
――アイアイ! 準備オッケーだよ、ご主人サマ!
「加速装置起動! シークエンスオールグリーン……! メルクリウス(俊足なる者)! 行くぞ!」
――い、くよーーーーーーーッ!
界導神機メルクリウスの利点は、巨体だが生身であるゼルデギロスとは違って修復(リペア)が利く点が一つ。つまり、過剰な動作をしても後に直れば其れで良いのだ。
そして二つ目の利点。この加速装置を起動したときに、ゼルデギロスのように助走を必要とせず――初動からトップスピードに乗れる事!
12500km/h。其れをさらに三倍。光もかくやたる速さでメルクリウスはゼルデギロスに接敵し、鎌剣で其の槍の先を引っ掛け払った。
「しまっ……」
『くそっ! 回避しろ! このままでは仮面が!!』
焦ったように、第四の声がする。恐らく仮面“ゼルデギロス”の声だろう。
だが其の声が喋り終える前に。
メルクリウスの鎌剣が、其の仮面を真っ二つに割っていた。
「……ああ……」
コノハナと仮称された存在、其の両目が露になる。
清々しいほどの晴天を見上げて……足先から青黒い灰に変えつつも、笑った。
「ありがとう、もののふ達……死して後も、矢張り空は……綺麗ですね……」
いやだいやだと怨嗟の声が、仮面と共に落ちていく。
彼もきっと、私と共に消えるだろう。
どうかもののふ達、彼らが――
この戦を取り巻く悪意の全てを打ち祓え得るように――
大成功
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