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銀河帝国攻略戦⑯~骸の海へ誘う歌

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●骸の海へ誘う歌
 歌が聞こえる。
 穏やかで、暖かく、懐かしい。聴くものの郷愁を掻き立てるような歌。

 帰ろう。

 歌詞に織り込まれたメッセージが、人々の心を闇へと誘う。
 そうだ、帰ろう。帰らなければ。いますぐに。
 どこに帰るの? 決まっている。

 すべての生き物は皆、いずれ"そこ"に帰るのだ。

 安らかな表情のまま、ある者は建物の屋上から飛び降り、またある者はナイフを自らの喉に突き立てる。
 ――それはオブリビオンが奏でる郷愁の歌。生者を骸の海に誘う歌。


「ハァ~イ、元気ぃ?」
 ひどく明るくハイテンションな調子でそう語りだしたのは、サクヤ・ニイヅキ(ムーンレイカー・f01673)。
 グリモアをお手玉しながら彼女は集まった猟兵たちに作戦の説明を行う。
「みんな、銀河帝国との戦いを頑張ってる最中だと思うけど。帝国ってば今度はトンでもない攻撃を仕掛けてきたの! その名も『洗脳音楽通信』!!」
 それは、銀河帝国の二台巨頭が一人、黒騎士アンヘル配下の『クライングシェル』艦隊による精神攻撃の一種だ。
 この洗脳音楽を受信してしまった『解放軍』の艦船の人々は、無気力になったり、眠ったまま起きなくなったり、自殺しようとしたり、突然暴れだしたり――精神に様々な異常をきたす。
 今回サクヤが予知した事件では、一つの宇宙船の住人が丸ごと、洗脳音楽によって自殺させられようとしている。
「こんなロクでもないことに音楽を使われちゃたまらないの! というわけでみんなには、ホンモノの『音楽』の力を見せ付けちゃって欲しいの☆」
 音楽には音楽で対抗、というわけだ。
 洗脳音楽を打ち破るような魂と心を揺さぶる音楽で、人々の洗脳を解いてほしい。
「この『洗脳音楽通信』に対抗するために、『解放軍』のひとたちが芸能船の放送設備を増強してくれたから、そこから猟兵による音楽放送を流す手筈になっているの。みんなのアツいソウルのシャウトやビートで、洗脳音楽をフッ飛ばしてほしいの☆」
 いぇーい、と楽しげな笑顔でそう告げると、サクヤは芸能船への転送ゲートを開いた。
「さぁ、楽しい楽しい音楽の時間なの☆」



 こんにちは、戌です。
 本シナリオの攻略対象は「⑯『クライングシェル』艦隊」になります。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 今回は敵の洗脳音楽との音楽バトルです。芸術に自信のある人もない人も、魂のシャウトとビートをぶつけましょう。
 ただし現実に存在する楽曲の曲名や歌詞、替え歌等が記載されているプレイングは採用できません。ご注意ください。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『洗脳音楽通信を撃ち破れ!』

POW   :    激しいビートで、魂を揺さぶり、洗脳音楽通信の影響を撃ち破る。

SPD   :    超絶的な技巧で、聴く者を圧倒して、洗脳音楽通信の影響を撃ち破る。

WIZ   :    心に響く歌声で、感情を揺り動かして、洗脳音楽通信の影響を撃ち破る。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鈴木・志乃
【アドリブ絡み歓迎】
生きる気力を
明日を掴む意志を歌うよ【歌唱】
後半にかけてどんどん声量を上げていく【パフォーマンス】

【WIZ】

※1
またねと言って別れた昨日
明日もと言って離した手と手
何気ない言葉交わした君を
僕はずっとずっと待ってる
※1

いつか未来を共に歩もうと
話したこともあったよね
心引き裂く嵐の音がする
止まない雨の中君を抱き締めた
(雨、嵐=戦争の意)

いつこの日々が終わるだろうか
震える君はそれでも笑ってた
一緒にいれば大丈夫だと
僕の手を取り走り出す

未来が見たいいつか二人で
遠くの宇宙へ駆け出そう
空に浮かぶ星々の中
思い思いの明日を生きるんだ

※1繰り返し

君との未来が見たいから
もう一度立ち上がって
行こう一緒に


シズホ・トヒソズマ
※他猟兵との連携・アドリブOK

【SPD】

洗脳音楽など許せはしません!本来の音楽とは、きっとそういうものではないのですから!

着用者として現地か周辺艦から音楽できる方…できればギターやベースなどの弦楽器出来る方を選び、事情を説明して協力を要請
着用後、UCで分身を作り楽器を練習。普段から糸で人形を操っているので、手先は器用ですし糸と弦も似てますので覚えられるよう頑張ります

本番では【誘惑・誘き寄せ】で観客や人々を誘い、分身の方と一緒に楽器を【早業】で弾き鳴らします
伝えるのは私と相棒の方の魂のセッション!
悪しき音楽のまま歩みを止めてはならない、この音のように激しく動き歩き出そうという意志をぶつけます!



 人々を死へと誘う『クライングシェル』の洗脳音楽通信。
 だが、そこに割り込むように、猟兵たちの集った芸能船からの音楽放送が入る。
 解放軍の人々の魂に、再び希望を灯すため。音と歌声のバトルが始まる。

「生きる気力を、明日を掴む意志を歌うよ」
 この作戦のために設えられたステージに立ち、マイクを手に宣言するのは鈴木・志乃(ブラック・f12101)。
 他ならぬ自分自身が、失った幼き日の記憶と、僅かに残る辛い過去から、音楽によって救われた身だからこそ。
 その想いを、その希望を、歌声に乗せて紡ぐ。


 またねと言って別れた昨日
 明日もと言って離した手と手
 何気ない言葉交わした君を
 僕はずっとずっと待ってる


 志乃の歌声に伴奏を合わせるのは、ギタリストに憑依した全身スーツのヒーローマスク、シズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)。
 ユーベルコードで召喚した着用者の分身と共に、魂のビートを弾き鳴らす。
(洗脳音楽など許せはしません! 本来の音楽とは、きっとそういうものではないのですから!)
 短い準備時間中、着用者に師事して熱心にギターの練習をしたシズホの技巧は、持ち前の器用さもあって付け焼刃のレベルではない。


 いつか未来を共に歩もうと
 話したこともあったよね
 心引き裂く嵐の音がする
 止まない雨の中君を抱き締めた


 雨と嵐とは戦争のメタファー。
 人の心を、命を、そして未来を奪っていく無慈悲な戦争――この銀河帝国との戦いでも、一体どれほどのものが失われたのだろう。
 戦いが続く限り、この悲劇は、喪失の連鎖は続く。


 いつこの日々が終わるだろうか
 震える君はそれでも笑ってた
 一緒にいれば大丈夫だと
 僕の手を取り走り出す


 後半にかけて志乃の声量は上がっていく。降りしきる雨音も嵐の音もかき消すように。
 駆け出した想いと胸の高鳴りを表すように、シズホと相棒の演奏も激しさを増していく。


 未来が見たいいつか二人で
 遠くの宇宙へ駆け出そう
 空に浮かぶ星々の中
 思い思いの明日を生きるんだ


 ステージの背景には満天の星空。どこまでも広がる、どこまでも行ける無限の宇宙――それは未来の象徴。
 その星の輝きに一つとして同じものはない。同様に人の未来も人それぞれに違う。
 けれど、共に並んで、一緒に輝いて行くことはできる。
 それを肯定するようにかき鳴らされるシズホと相棒による魂のセッション。一心同体となったヒーローマスクと着用者の旋律は、誰かと共に歩む未来への期待を表現する。


 またねと言って別れた昨日
 明日もと言って離した手と手
 何気ない言葉交わした君を
 僕はずっとずっと待ってる


 最初のフレーズを繰り返しながら、志乃は手を差し伸べる。放送の向こう側にいる『君』へ。
 未来へ背を向けようとしている人々に。『明日』で待っていると。
 その歌声を聞いてふと顔を上げた人々に、シズホと相棒の迫真の演奏が畳み掛ける。
 悪しき音楽のまま歩みを止めてはならない、この音のように激しく動き出そうと、ありったけの意志を込めて。


 君との未来が見たいから
 もう一度立ち上がって――


「行こう、一緒に――!!!!」
 志乃の渾身のシャウトが、シズホの魂のビートが、洗脳音楽を吹き飛ばしていく。
 音の力が、消えかけた人々の心に再び希望を灯していく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リリウム・コルネリウス
歌は讃美歌を歌う為、歌っていますが
……歌う機会は多い方だと思います
激しいビートや超絶的な技巧は不得手
故に心に響く歌を紡ぎたい

「(だから私は、私の仕える主に喜ばれるような歌を歌う)」
ただ帰るのではなく……生きる時の中、労苦した全ての結果に満足し時を待つ。
生きるに時があり死ぬるに時があり、全てに時がある。
「私達が行き着く場所は死、だとするのなら……日々感謝し泣いて笑って、時を迎える。死とは神聖なものです」
穏やかに、ゆっくりと言い聞かせるように言葉を紡ぎ。

「第一、聞くもの在りての歌。聞き手を殺してどうするんですか」
殺す為の歌は、雑音?
歌とは何たるか、話し合い(拳でも)が必要かもしれませんね



 一曲目の演奏が終わり、次にステージに立ったのはリリウム・コルネリウス(矛盾だらけの理想主義者・f03816)。
 聖職者として賛美歌を歌う機会は多かれども、激しいビートや超絶的な技巧は不得手な彼女。
 故に、心に響く歌を紡ぎたいと願って。

(だから私は、私の仕える主に喜ばれるような歌を歌う)
 穏やかな旋律と共に、透き通るような歌声が宇宙船に響き渡る。

 リリウムは死を否定しない。だがそこはただ帰るのではなく……生きる時の中、苦労した全ての結果に満足し、その時を待つのがあるべき人の姿だと。
 生きるに時があり死ぬるに時があり、全てに時がある。
「私達が行き着く場所は死、だとするのなら……日々感謝し泣いて笑って、時を迎える。死とは神聖なものです」
 歌唱の合間に彼女は呼びかける。穏やかに、ゆっくりと言い聞かせるように言葉を紡いでいく。

 生きる喜びを、苦しみを、悲しみを、楽しみを。その果てにある尊厳ある死を――そのすべてを見守ってくれる主への感謝をリリウムは歌い上げる。
 その清廉なる歌声の前では、洗脳音楽などただの雑音に等しく。一人、また一人と、洗脳から解放される人間が増えていく。

「聞くもの在りての歌。聞き手を殺してどうするんですか」
 歌唱を終えたリリウムは、ステージを終えながらふと呟く。
 ただ殺す為に使われる歌など、彼女にとって最も忌避すべき類のものであり。
「歌とは何たるか、"話し合い"が必要かもしれませんね」
 静かな決意を胸に、彼女はぐっと拳を握るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

六道・紫音
相棒にして恋人のルビィ(f01944)と共演

音楽など奏でた事もない俺だが、それが心を揺さぶるのは知っている。
幸いリズム感には自信がある、ルビィが奏でるなら、俺は合わせるまでさ。
「戦場に音は欠かせない、陣太鼓は兵を奮い立たせ、火縄銃の爆音は兵を恐れさせる。
音は魂を震わせる、ならば俺達の奏でる音この宇宙に響かせよう!」

『第六感』と『見切り』でリズムを見極め、愛するルビィに合わせて手拍子を打つ。
「気持ちを乗せるんだ、人を震わせるならまず自分達が奮わねば!」
ルビィに目線で合図して、愛しい気持ちと勝利への確信を音に乗せて届けよう。
「俺達は生きている、ただそれで意味がある!」


ルビィ・リオネッタ
相棒にして恋人の六道紫音と…他の皆とも音楽を共有してみたい

昔から【楽器演奏】でフルートを吹いているの
一人で気ままに演奏するのも好き
村祭りに飛び入りして皆と一体になって音を表現するのも大好き

「上手な楽団の演奏を聴いていると、つい指揮をしたくなったり一緒に手拍子をしたくならない?アタシはシオンと合わせてみたい。あの艦船に乗ってる人も一緒にね」

解放軍の人に、放送を流す以外にあちらの音を受信できないかお願いする

誰でもリズムが取り易い、思わず踊りたくなる明るいワルツを
シオンに目線で合図して拍手に強弱をつけて
彼のリズムにアタシも応えるわ

「生きるのはリズムを刻む事!さあ、船の皆も合わせて、一緒にいくわよ!」



 続いてステージに立つのはルビィ・リオネッタ(小さな暗殺蝶・f01944)と六道・紫音(剣聖・f01807)のコンビ。
 以前からフルート演奏の経験があるルビィに対し、紫音に音楽の経験はない。
 そんな二人が一緒にステージに立った理由は、ルビィからの提案があったため。

 ルビィは一人で気ままに演奏するのも好きだが、村祭りに飛び入りしたり、皆と一体になって音を表現するのも大好きだ。
「上手な楽団の演奏を聴いていると、つい指揮をしたくなったり一緒に手拍子をしたくならない?」
 ステージに立つ前、ルビィは解放軍の音楽スタッフにあるお願いをしていた。
「アタシはシオンと合わせてみたい。あの艦船に乗ってる人も一緒にね」
 奏者と聴衆、互いの音が相手側に伝わるようにはできないかと。
 スタッフは短い思索の後、やってみましょう、と答えた。

 紫音にとっても、愛する人の頼みを断る理由などあるはずもない。
 音楽を奏でた事のない彼も、それが心を揺さぶるのは知っている。 
「戦場に音は欠かせない、陣太鼓は兵を奮い立たせ、火縄銃の爆音は兵を恐れさせる。音は魂を震わせる、ならば俺達の奏でる音、この宇宙に響かせよう!」
「ええ、やりましょうシオン。そして、アタシたちも思いっきり楽しみましょ!」
 かくしてステージの用意は整い、演奏舞台の幕は上がる。

 ルビィが奏でるのは誰でもリズムが取り易い、思わず踊りたくなる明るいワルツ。そのリズムに合わせて紫音は手拍子を刻む。
(気持ちを乗せるんだ、人を震わせるならまず自分達が奮わねば!)
 紫音がルビィに目配せを送れば、ルビィは即座にそれに応え。演奏により深く想いを込める。
 愛する人と共に、音を奏でられる喜びを。この想いがある限り自分達は絶対に負けないという、勝利への確信を。
 ルビィの演奏に応えて、紫音もより力強く、小気味良く手拍子を打つ。

 愛と希望に満ちた音楽につられて、洗脳を受けていた人々がふと顔を上げる。
 そして、ステージ側にはまばらにだが、手拍子や足踏みの音が聞こえてくる。
 伝わっている。二人の音楽は、想いは、彼らに。
 顔を見合わせ笑顔を浮かべたルビィと紫音は、徐々に音のテンポを上げていく。
 そのリズムにつられるように、手拍子の音も増えていく。

「俺達は生きている、ただそれで意味がある!」
「生きるのはリズムを刻む事! さあ、船の皆も合わせて、一緒にいくわよ!」
 Clap Your Hands! 二人が呼びかければ聴衆たちも手を叩く。
 手拍子の音にかき消されていく洗脳音楽。
 生を謳歌する恋人達のワルツは、聴衆を巻き込んで大きな音の渦を描いていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アマータ・プリムス
歌とは人を操るものではありません
人を幸せにするものです
洗脳音楽?そんなもの当機は絶対に許しません


イーリスを取り出し衣装もいつものメイド服ではなく薄紫のミニスカートアイドル衣装に曲調はPOPにいきましょう
「さぁ、聴きなさい」
向こうが郷愁の歌を奏でるのならこちらは明日への希望を唄いましょう
未来とは不確定でなにが起こるか分からない
だからこそ希望に満ちているのです
可能性に満ちた皆様の生をこんなところで終わらせたりは絶対にしません

UCを使いこの詩が届いた人々に明日への希望と洗脳解除を
「明日とは希望。未来とは可能性です。これが当機から皆様に送るエールです」
それは可能性と言う未来を持った者への応援歌



 骸の海へ誘う歌を打ち破るため、最後にステージに立ったのはアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)。
 いつものメイド服から薄紫のミニスカートアイドル衣装に着替え、蒸気機関式ギター型マイク「イーリス・カントゥス」を構える。
(歌とは人を操るものではありません、人を幸せにするものです。洗脳音楽? そんなもの当機は絶対に許しません)
 シンフォニアとしての誇りと、『誰かのために』という存在意義に賭けて。

「さぁ、聴きなさい」
 死への郷愁の歌を奏でる『クライングシェル』に対し、ポップな曲調に乗せてアマータが唄うのは明日への希望を伝える詩。
 未来とは不確定であり、明日なにが起こるのかさえ分かりはしない――だからこそ希望に満ちているのだと。
 そしてその希望は生きている限り、すべての生命に与えられた、一つ一つが掛け替えのないもの。
(可能性に満ちた皆様の生を、こんなところで終わらせたりは絶対にしません)
 それは、可能性と言う未来を持った者への応援歌。
 これからも続く人々の明日を守りたい――否、絶対に守ってみせるという決意も歌声に込めて。
 アマータの全霊の歌は燎原の火のように、人々の心の絶望を焼き払い、希望の火を灯していく。

 気がつけば、一度は死ばかりを見つめていた人々の眼差しは、眩いばかりの輝きに満ちていた。
 彼らが口にするのは、自分達に希望を取り戻してくれた猟兵達への歓声。
 聴衆のリアクションに応えるように、アマータはより明るく、より激しく、歌を奏でていく。

 ふと、『クライングシェル』側の通信の向こうから爆発音らしきものが聞こえ、敵の音楽が聞こえなくなる。
 猟兵たちの歌と魂の力が、洗脳音楽を完全に打ち破ったのだ。

「明日とは希望。未来とは可能性です。これが当機から皆様に送るエールです」
 歌い終えたアマータが一礼すると、溢れんばかりの拍手と喝采が湧き上がる。
 先に演奏を終えた猟兵たちも再びステージに上がり、全員でそれに応えていく。
 アンコールの声は鳴り止まず。この空間は間違いなく、輝かしい明日への希望に満ちていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月16日


挿絵イラスト