7thKING WAR②〜サメもバスのる時代なんです
●昔じゃ考えらんないね
「今回も結構集まったな……そろそろ帰るか」
一仕事終え、今日もまた帰路についたのは一人の社畜……ではなく、サメ。
正真正銘オブリビオンな彼の名は鮫伯爵。今日も趣味である魔術具を食べ(集め)終わり、たまたま通りかかった野生バスに乗り込んでいた。
バスに揺られながら、のんびりとした気持ちで集めた戦利品の目録を書き記す彼は知らない。
この一帯が魔界の幼稚園児達を無理やり体内に乗車させるというどこぞの秘密組織もびっくりな「野生バス」の群生地であることを。
そんな「野生バス」に「スピードが遅くなると爆発する爆弾」が仕掛けられていたということを。
「ふふふ、明日も頑張るぞぉ……」
そして、どうやっても明日を迎えることはできないということを。
●何の罪もない幼稚園児誘拐野生バス
「……という、すごく、すごい悲しい夢をみたのじゃ。すごく、すごいのじゃ」
そのままでは爆死してしまうし、猟兵が駆け付けたとしても、相手はオブリビオン。
タコ殴りにされて骸の海へとお帰りはあちらですをされてしまう以外の道が残されていない。
つんだ、でれない。
「しかし悲しいがこれも戦争じゃ。そもそもこのオブリビオンも、趣味の収集の為に数多の犠牲者を出しておる。同情する必要は何一つない」
気兼ねなくぶっ飛ばすべし、ウルフシャ・オーゲツ(f00046)は言い放つ。実際この鮫オブリビオンは魔術具だけでなく捕食した生物の持つユーベルコードなどもその身に取り込む。犠牲になった者も少なくないだろう……多分。
「あと戦うのはもちろんじゃが、隙を見て爆弾の解体、撤去もお願いするのじゃ。野生バスには……たぶん罪はない、きっと、だったらいいな」
幼稚園児の誘拐と言う悪事がこの世界的にはかっけー行為として認められているのならばそれはきっと何の問題も無い事なのだ。
そんな、いろんなことがしっちゃかめっちゃかな世界での戦争への扉が、今開かれる。
「それでは皆、よろしく頼むぞ!」
しべりあ
このサメシナリオ、なんとサメが出ます。びっくりですね。
どうも、しょしんしゃのしべりあです。最近はサメの出ないサメ映画が主流だそうです。もう訳が分かりません。
さて、今回の目的はバスを救う……というのが正しいのでしょう。
重要な点は二つ、「暴走するバスの『中』で戦う」ことと、「爆弾を解除する」ことです。
バスの外から超A級スナイパー的なことをするとなんやかんやでバスが死んでしまうかもしれませんからね。仕方ないのです。
そもそもオブリビオンさんが乗り込むときにバスのスピード遅くなってたんじゃね? ……と、思った方もいるかとは思います。
でもサメがそんなお行儀のいいバス乗車するわけじゃないじゃないですか。
ダイナミックエントリーですよ、走ってるバスに。
ほんと、すごい世界ですね。
さて、正直なところ、放っておいても勝手にオブリビオンが爆発するだけなのでおおむね問題は無いのですが、野生バスはあくまで野生なだけのバスなのでちゃんと爆弾を解除して助けてあげてください。
バスを助けて解決することで、なんやかんやあって悪の野望を邪魔することにつながり、その結果アイスエイジクイーンさんの妨害となるのです。やったね。
というわけで戦争ではありますがお気楽にやってまいりましょう。
第1章 ボス戦
『鮫伯爵』
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POW : カウント・フォース
レベル×1体の【眷属または過去の契約者達】を召喚する。[眷属または過去の契約者達]は【自身が下賜したメガリス等の魔術具と鮫】属性の戦闘能力を持ち、十分な時間があれば城や街を築く。
SPD : 鮫伯爵のユーベルコード目録
自身の【過去に捕食した対象を思い出すことで、自身】が捕食した対象のユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、[過去に捕食した対象を思い出すことで、自身]から何度でも発動できる。
WIZ : メガリス・カウント
【召喚したメガリスの数を数える行為】のチャージ時間に応じ、無限に攻撃対象数が増加する【メガリスの特性の組み込まれた攻撃魔法】を放つ。
イラスト:片川 香恵
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠中村・裕美」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
この世界+鮫となりますと、理不尽×理不尽ですからねぇ。
何が有っても納得ですぅ。
【燦華】を発動、全身を『光』に変換しますねぇ。
『狭い所に入り込む』能力も得られるこの状態であれば、車内の狭さも然程影響有りません。
『フォース』の方は、この狭い中で大量の『眷属他』を召喚されても入りきれない気が?
中に残った方も居るでしょうから、其方も纏めて『レーザー』状態の身体でヒット&アウェイの[部位破壊]、貫通し切裂きますねぇ。
『爆弾』には『FTS』を差し向け、『亜空間倉庫』の一つを空にして回収しましょう。
彼方で爆発する分には問題無いですし、入りきれずに転落した『眷属他』に向けて解放しても?
●世界の王になろう選手権
デビルキングワールド。
住民の個々人の力は、全世界を見ても稀にみる高さを誇り、猟兵の力をもってしても丈夫過ぎて死ぬことが無いような者が複数名存在し、その上で『悪い事はかっこいい』という危険なはずの思想が蔓延している。
……にもかかわらず、皆が皆、性格が恐ろしくいい子過ぎる、という特性により世界の秩序が保たれている不思議な世界である。
その世界は今、新たな王を決めるための歴史の転換点を迎えている。
だが、王に何か知らの邪悪な意思を持った異物、そう、例えばオブリビオンなどが入り込めば素直すぎる人々があっという間に信じてしまい、いろいろと大変なことになってしまうのは明らかだ。
なにしろ、この契約書にサインしてね、とお願いすれば、お願いされたからという理由だけで書いてしまうような人々なのだから。内容がどんなものであろうと、例えば『他の世界を滅ぼそうぜ!』だったとしても関係ないのである。
●すっごい密です
「この世界に鮫となりますと、理不尽が理不尽を呼びますからねぇ……何が有っても納得ですぅ」
得られる結果は加算ではない乗算である。
もとより危険が渦巻く爆弾入りの野生バスへ、よりにもよってやってきたのは仕事帰りの鮫伯爵。
如何したものかと首を傾げる夢ヶ枝・るこる(f10980)だったが、まずは中を見なければ始まらないと、女神の加護的な奇跡によりその身を光とし、バスへと潜入していく。
狭いかと思えば思いのほか広い車内。
鮫伯爵はぽつんと一人。
なんだかとってもくつろいでメモの様なものをとっていた。
幼稚園児たちが連休中でお休みだったために乗客がゼロだったのか、この光景だけ見れば平和そのものである。
「……!? だ、誰だ!? 見ているな!?」
しかしそこは鮫伯爵、相手が光となっていようとも何かが居ることを察知した様子。
「ええい、眷属ども、であえであええええええ!」
きっと来るのは猟兵で、それも一人や二人ではないだろう。そう判断したサメ伯爵は即座に仲間を呼び出すことに決めたのだ。
そしてそれが、悲劇を生んだ。
「あ、あの、この狭い中で大量の『眷属他』を召喚されても入りきれな……」
「ぐええええええええ?!」
急に増加したバス内の密度。自ら召喚した仲間に押しつぶされて叫び声をあげるのは鮫伯爵その人である。
「「「ぎゃああああああああああああ!?」」」
そして同じく押しつぶされる眷属さんたち。
「「「ど、どこだここおおおおおおおおおぎゃああああ!?」」」
さらにはバスの外に召喚されたことで転がっていく犠牲者さんたち。
快適だった空間は一瞬で地獄と化した。
それに加え、急に増えた質量により野生バスがふらついてしまい、その状況をさらに悪化させていた。
そんな環境でも、光と言う質量とは程遠い存在となっていたるこるには影響はない。
彼女は思わず目をそむけたくなるような地獄の真っただ中の鮫伯爵や眷属たちへと向け、自らの身をレーザーとして無慈悲に串刺しにしていく。
「あら、思ったよりは軽傷でしょうか……?」
想定外なことがあったとすれば、密度が増したことにより車内に蒸気が蔓延し、光の通りが少し悪くなり威力がちょっとばかし下がったことか。
とはいうものの、いきなり伯爵はボロボロになっていたし、眷属たちは上手に焼けてしまっていたのだから十分だろう。
これ以上は車内の換気が必要かもしれない。
「ではあちらの方を先にどうにかしましょうかぁ」
●換気が出来るその前に
「どうしようかねえ」
ごろごろと転がっている鮫の眷属たち。
バスに置いて行かれた彼らは、超速のバスで召喚され、そのまま地面に放り出されたことで少なからずダメージを負っていた。
そのため走って追いかけるどころかまともに立ち上がることもできずに転がっていたのである。
「まあまた呼ばれるだろうし、それまでに傷を……あ?」
そんな彼らの目の前に落下してくるのは、るこるの浮遊宝玉によって転送されてきた、止まったら爆発する系爆弾。
恐ろしく数多くの爆弾が設置されていたバスの中で、ひとまず目に付くところにあった分のものだ。
そのまま捨てるのはもったいないと、バスに置いて行かれた眷属たちへまとめてプレゼントしたのである。
さてこの爆弾、今は落下速度でセーフになっているが、それが地面についたら、つまりは停止したらどうなるか。
「「「ぐぼらああああああああああああああ!?」」」
答えは爆発によって吹き飛ばされた彼らだけが知っていた。
大成功
🔵🔵🔵
プリ・ミョート
マブダチの鮫の悪魔が考えるんじゃない感じるんですって言ってたべ。知らんけど。ちゅーわけでオラァ破壊者のエントリーだべ! バスもカメラも止めんなよ! チャンネルはそのままで!
ってうおー?! ただでさえ狭いのに眷属とか召喚すんな! うげぇええ狭い……どうしてその技にしたんだべさ、ミチミチだべさ。そこはかとなく漂うカレイスメル。単純に魚臭いって意味だべさね。うん。
あんっ。どさくさに紛れておらのぷりちーな脚を触りやがって! ゆるせねーべ! オメーに朝日は拝ませねえっ。爆弾ごとデビル空手でつまみ出してやるべ。
●抜け出せない密
「マブダチの鮫の悪魔が考えるんじゃない、感じるんですって言ってたべ……知らんけど」
よくわからないし、わかる必要もない事は世の中にはたくさんある。わかるべきではないこともまた然り。
そして、そんなことよりも、猟兵にはすべきことが割とたくさんあるのである。
「ちゅーわけでオラァ! 破壊者のエントリーだべ! バスもカメラも止めんなよ! チャンネルはそのままで!」
プリ・ミョート(f31555)は今日もびしっとキメながら、バスへとダイナミックエントリー。
「追加の乗客か、ええい、次こそはしくじるなよ眷属ぅっ!」
「ってうおー?!」
新たな猟兵の登場に対し、鮫伯爵はすでに十分すぎるほど眷属がひしめいていた車内の密度を増加させるという暴挙に出た。
「ただでさえ狭いのに眷属とか召喚すんな!」
「ならば私の癒しの時間を邪魔するでない!!」
売り言葉に買い言葉な状況だが、車内はすでに都会の無理矢理に押し詰められた満員電車もかくやといった状態だ。
満足に身動きもとれなかった。
なんならあまりの密度に眷属が何人かこっしょり帰り始めているほどである。
「うげぇええ狭い……」
「うぐうううう動けぬぅううう……」
しかし帰るわけにはいかない者……プリと鮫伯爵はその状況にひたすら耐えるしかなかった。
一応、鮫伯爵も、この攻撃(?)方法がある程度の有効だとわかった上で実行している……と思われるが、その結果自分もまた苦しむことになっていた。
「どうしてその技にしたんだべさ、ミチミチだべさ」
「戦いは数なのだよ猟兵……!」
だがいくら数が居ても活かせなければ意味はない。
「うぅ、なんだかそこはかとなく漂うカレイスメル……」
いや、プリに精神的苦痛を負わせてはいた。動きを阻害出来てもいる。
活用していると言えなくは無いのかもしれない。
「誰がアンモニア臭いだって!?」
しかし、鮫伯爵も勝手に精神的苦痛を味わっていた。
「そこまで言ってねーべ!? ……単純に魚臭いって意味だべさね。うん」
※鮫を料理する際はしっかりと処理をしないと臭いが大変なので気をつけましょう。
そんな五感をフルに使いそうな責め苦を味わっていたプリにさらなる魔の手が迫っていた。
「あんっ。どさくさに紛れておらのぷりちーな脚を触りやがって!」
まともに指一つ動かせないこの状況ではどう考えても不可抗力である。
だが満員電車という環境を悪用し、猟兵に不埒な事を考える眷属が居たという可能性を否定しきることもまた難しい。
「ゆるせねーべ!」
満員バスの密度により完全に気を失っている眷属たちにその意思があったかとか、ブギーモンスターである彼女を鮫の眷属がねらうのか、だとかといった疑問が残りはする中ではあるが、プリは激怒した。
「オメーに朝日は拝ませねえっ」
周囲にいた眷属どもが強引に吹き飛ばされていく。
特にプリの後ろに立っていたり、何かしらの道具を使おうとした相手は一際大きく飛ばされているよ。
「爆弾ごとデビル空手でつまみ出してやるべ」
「爆弾!? 爆弾ってなんのこぐわあああああ!?」
眷属に巻き込まれて回避することもできずに顔面にいいパンチをもらい床に沈む鮫伯爵。
そして、密度を解放できる場所、つまりは窓からつぎつぎと投げ出されていく眷属たち。
これでやっと狭い空間から解放されたと眷属たちが投げ出されながらも安心していた……のもつかの間。
彼らと一緒に放りだされていた中にあったのはバスに潜まされていた爆弾だったのだから。
かくして、数多くの眷属の悲鳴と爆発という演出に彩られながら、満員バスはふらふらと道を行くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
エメラ・アーヴェスピア
うん…うん…?
じょ、状況…さすがはデビルキングワールド…カオスだわ…
と、とにかく仕事をしましょうか、あまり深く考えてもしょうがないわ…
バスの中という状況、地味にきついのよね、使う兵器の大きさ的に…
とりあえず、爆弾解体は私自身がやるとして、「魔導蒸気装兵」を戦わせましょう
装兵なら小柄だし問題なく戦える筈、さらに『出撃の時だ我が精兵達よ』を発動
蒸気兵には【援護射撃】で支援させるわ
その間に私は爆弾を調べて【情報収集】、そして【メカニック】で解除と
これで問題はない筈よ
…私や装兵がバスにどう判定されるか、兵士達の数で減速しないか辺りは少し気になるけれど…
※アドリブ・絡み歓迎
●野生のバスと鮫伯爵
デビルキングワールド。
そこは野生のバスが幼稚園児を誘拐する世界。
「うん……うん……?」
今野生バス中に鮫の伯爵がいて、しかも車内には爆弾が設置されていて、止まったらバスが爆発してかわいそう。
「じょ、状況……さすがはデビルキングワールド……カオスだわ……」
話だけを聞くとどこから突っ込めばいいのか分からない状況である。
いや、実際の現場を見てもやっぱりよく分からない状態であるのは変わりなかったとエメラ・アーヴェスピア(f03904)は若干頭を押さえつつ幻想じみた現実へと向き合うことにした。
「と、とにかく仕事をしましょうか、あまり深く考えてもしょうがないわ……」
早々にいろいろと見切りをつけ、今回の戦場へと視線を巡らせていく。
「バスの中という状況、地味にきついのよね」
狭い。
そう、エメラの使用する基本的な兵器のサイズを考えると、バスの車内はあまりにも狭すぎた。
この限られた空間でも活動可能な物、と考え、繰り出したのは魔導蒸気装兵。それは奇跡の力ではなく自らの経験と技術によって生み出されたいわゆる高性能機体である。
「ふん、そのようなカラクリで私を止めようなど……っていててててて!?」
自信満々に吹き飛ばそうとした鮫伯爵だが、魔導蒸気装兵の背後から援護射撃を繰り出し始めた恐ろしい数の魔導蒸気兵たちの攻撃を受け即座に悲鳴を上げる。
数が100体を越えていようと小柄な上に積み重なることで空間を確保可能とした魔導蒸気兵。
文字通り鉄の壁の城壁的な何かとなった状態で鮫伯爵に襲い掛かっていた。
「しかし私には策がある! こういう時には奥義、防弾の構え!」
かつてそういう技を持った者がいたのだろうか。
珍妙不可思議でよくわからない構えを取る鮫伯爵。だが、なんと蒸気兵たちの攻撃をはじき始めたではないか。
伯爵に蒸気兵の攻撃は通じず、しかし構えを解いたら痛いので鮫伯爵も動けない。
こうして戦場は膠着することになった。
さて、時間が思いのほかできたのでこれ幸いにと爆弾の解体に取り掛かっていたエメラだが、ふと窓の外を見ると景色の流れが遅くなっていることに気が付く。
「さすがに、重かったかしら」
ただでさえ幼稚園児より重いものを乗せることが稀な非力な野生バス、その速度は目に見えて減速していたのだ。
このままではバス停にたどり着く前に力尽きてしまう可能性すらある。
「念のため、応急対応もしておきましょうか」
そうして、爆弾の解体の傍ら、速度感知の取外し……は無理でも、ある程度の爆発する最低速度の上書きには成功した。
即解決とまではいかないものの、これである程度の時間は稼げたはずだ。
「フハハッハ、きかんなあ、ではこちらから行くいってええええええフハハハハ効かんなあ!」
「……さて、じゃあ厄介なとこからばらしていきましょうか」
無限ループになりつつある鮫伯爵の怒号と悲鳴をBGMに、エメラは爆弾と向き合っていくのであった。
大成功
🔵🔵🔵
ツキカ・アシュヴィン
幼稚園児を誘拐する野生のバスにサメが乗っとる…?
…んむ、細かいコトは考えたら負けやな!
Voyeger02で野生バスに追いついて乗り込むでー。
助けに来たって言えばドア開けてくれるやろか?
開けへん言うならコイツでこじ開けなならんけど(ショットガン構え)
とまれ、乗り込んだらサメとバトルやな。
ユーベルコードを使ってくる素振りを見せたら『占星、未来を導く』で先読みして回避しつつショットガンの【零距離射撃】を叩き込んでくで。
爆弾解除は、構造をよーく見て慎重に解体してこかと。【罠使い】の経験も踏まえて、どないすればええか考えつつな。
分からん時は『占星、未来を導く』を頼る方向で。
●多分別の場所では野生の幼稚園児がサメに乗ってバスを誘拐する
「幼稚園児を誘拐する野生のバスにサメが乗っとる……?」
野生のサメではないところがポイントだろう。
いや、野生のサメが幼稚園児の乗るバスでピチピチしていたら、それはそれで大事件なのだが。
「……んむ、細かいコトは考えたら負けやな!」
どんな地形だろうとゴキゲンに飛ばせる愛車、Voyager02を駆り、ツキカ・アシュヴィン(f24375)はサメ入り野生バスと並走する。
途中バスから鮫っぽい眷属が飛び出してきたり爆発したりするのを躱していきながら、とりあえずバスへと声をかけてみるツキカ。
「助けに来たで、ドア開けや!」
しかし、野生のバスはなぜ自分が助けに来られたか理解ができていない。
……が、ドアは開いた。
「素直か! ……いや、この世界やもんな、素直か」
とりあえずお願いされたから。
そんな理由だけでドアを開けてくれた野生バスの中へ、ツキカは転がり込んだ。
「ようやく密度が落ち着いたと思ったらまた猟兵だとぉ……?」
さっきまで鋼の兵団との激しい千日手バトルを繰り広げていた鮫伯爵は息も絶え絶えだが、だからこそ一撃で勝負を決めようと奇跡の力を開放し始める。
「奥義、サメミサイル!」
なんとこのサメ伯爵、大きく開いた口から鮫を発射し始めたではないか。
鮫の口から鮫がでる、マトリョーシカもびっくりな奇跡である。
そんな見た目のツッコミどころしかないような奇跡だが、ツキカはすでに自らの奇跡の力というか類まれなる集中力というかによってその行動を読みきっていた。
「……いや、読み切るまでもないわこんなん……。水の中なら怖かったかもしれんけど、こんなところで鮫出しても跳ねるだけやん……」
目の前で今にもぴちぴちと力尽きそうな鮫を哀れな目で見ながら、手に持ったショットガンをしっかりと伯爵に突きつける。もしかしたらこの鮫伯爵、仕事疲れでもういろいろダメなのかもしれない。
一応、発射された鮫が相手に噛みつくことに成功すれば、たとえ陸上でも相手を死ぬまで離さない……という恐ろしい技ではあったのだが、陸上や空中だと射程距離が短いうえに弾速も遅く、そんなものにわざわざあたりに行くほど酔狂な者はいなかった。
もともとこの技を放った伯爵が戦った相手は水中での戦いだったのかもしれない。確かに水中戦闘でならば間違いなく恐ろしい技だっただろう。
「……は、話せばわかる話せば」
突きつけられたショットガンの銃口を感じながらも必死に説得を試みる伯爵。
だがその言葉に耳を貸す筋合いはかけらもなかった。
「まずは出した鮫に謝っとき!」
「ぐぼおおおおおおおおお!?」
ツキカは容赦なく引き金を引き、鮫伯爵は血を吹き出しながら吹き飛ばされたのであった。
「さて、今のうちに爆弾を……を?」
仲間によりかなりの数の爆弾が撤去されているはずだが、このバスは今やボンバーバス。
石を投げたら爆弾に当るレベルの密度である。
そんな中、嫌な予感を感じて転がって力尽きていたサメに近寄る。
「嘘やろ……」
そのサメ、なんとサメ爆弾に変貌していた。
こうして、サメ型の爆弾の解除という第二の戦いが開始されたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
涼風・穹
取り合えず『スカーレット・タイフーン・エクセレントガンマ』でバスを追跡
デビルキングワールドだしスピード違反だ止まれとか言ってみる
……律儀に止まろうとしたら追突させてそのままバスを押して強制加速させるけどな…
追いつけたなら前に回り込んで『スカーレット・タイフーン・エクセレントガンマ』を反転させてバスのフロントガラスをぶち抜いてダイナミックエントリー
ここはデビルキングワールド
法を守って悪事を働くのさ
行儀よく停車したバスに乗るなんて格好悪いからな
スタイリッシュにバスへ飛び込み、そのまま乗客の鮫を轢いたりするなんて最高にクールだろ?
鮫を轢いたらそのままバスとこの世からもフェードアウトしてくれたりすると色々楽なんだけどな…
鮫がまだバス内にいたならしばいてから魔術具という名の爆弾をごちそう(口の中に押し込むともいう)してバスと人生(鮫生?)から強制途中下車させます
鮫との戦いでは《贋作者》謹製チェーンソーが唸りをあげたり相手が捕食した対象を思い出すのを妨害する高度な心理戦とか色々あった、かもしれません
●止まれって言われたからつい
涼風・穹(f02404)もまた、自らの愛車『スカーレット・タイフーン・エクセレントガンマ』に乗りバスを追跡していた。
「スピード違反だ止まれ!」
穹の声掛けに、え、まじで? と本気で停止しようとする野生バス。
「ええい止まるなぁ!?」
そういえばこの世界の住人はみんな律儀で聞き分けがよすぎたんだった、と思い出しつつ、わざとバスに追突するような形で急加速を行う。
無理やり後ろから押す事で何とか爆発しない速度を確保させたのだ。
別の猟兵が最低速度保証を更新していなければ危うく大惨事だったかもしれない。
穹が冷や汗を流す中、そんなことを知らない野生バスはひそかに、止まれと言いながら進ませようとする! なんてワルなんだ!! ……と、感動していたとかなんとか。
感動したおかげかは分からないが再度速度を上げて野生バスは走り出す。
その様子に安堵した後、穹はバスの正面へと回り込むとそのまま愛車を反転させた。
目指すはフロントガラスからのダイナミックエントリー。
後ろから来たと思ったら前に回り込まれ野生バスは大混乱。
「ここはデビルキングワールド法を守って悪事を働くのさ」
だがこの世界はわるいことするのが正義であり、混乱させられたからこそバスの思考はなんかこの人カッケー状態である。
狙い通りフロントガラスからエントリー……しようと思ったらバスが正面に入り口を勝手に開けてくれたことでガラスが割れることは無かった。
若干拍子抜けながらも見事に乗車に成功した穹は、まるでショットガンに撃たれたかのように地に伏している鮫伯爵へとそのまま愛車を乗り付けた。
「ぎょべえええええ!? 貴様っ! 貴様貴様あああ! バスの中にバイクを乗り入れるなんぞ常識がなっておらんぞ!」
「バスに乗ってる鮫に言われる筋合いはねえよ!」
「鮫差別とか良くない!!」
さすがはオブリビオン。轢いたからこの世からフェードアウト……等とはいかず、元気に抗議してきた。
そんな鮫伯爵はかろうじてバスの窓枠に引っかかった状態で車内に残留したまま、この状況に最もふさわしいであろう技を考える。
「ところで鮫の基準での美人とか惹かれるっていうのって、なんなんだ」
が、穹から向けられた唐突な問いかけに脳が混乱した。
「え、そりゃあ、肌が綺麗だとか、いじらしさを感じる仕草だとか、ほら、分かるだろうよ?」
そして律儀に答えた。こういう素直さは彼がこの世界に毒されているという事のかも知れない。
「分からねえええええええ!」
「ひぎぃいいいいいいいい!?」
問いかけのわずかな隙を利用し、いつの間にか取り出されていた穹謹製、奇跡のチェーンソーが、鮫伯爵を襲う。
奇跡の力を発揮できぬままに切り裂かれる。このままでは一方的だ。
なんとかせねばならないと感じた鮫伯爵は一か八か、新たな力を得るために賭けに出た。
魔術具の気配を感じ、近くにあった物を取り込んだのである。
それが穹によって用意された魔術具に偽装された爆弾であるとも知らずに。
「……その……腹を壊しても、恨むなよ」
「お、お前、何を言って……て、て、てわぶりゃああああああああ」
そうして、鮫は爆発した。
大成功
🔵🔵🔵
アクアヴィーテ・ワイズメル
【WIZ】
……ふう
何とか生きて、ここまで戻れたのです
あの下乳の向こうに……隠れ里が見えた気がしたが、そんなことはなかったのです
野生のバス……特定外来種的なあれですか?
泥抜きすれば、結構おいしいそうなのです
疑似絵に食いつくそうなので、誘うような動きをすれば自分から食いついt……あれ?(飲み込まれた)
……本当にバスの車内なのです
ピンクいペタマックス保母さんとか居たら大変なのです
幼少時から巨乳派英才胸囲……じゃなかった教育なのです
とにかく、爆弾探してフェアリーランドにぶち込んで始末なのです
……おや?
幼稚園バスに降車ボタン?
これ全部爆弾かもなのです
スピード落ちそうなら、こっそりアクセルベタ踏みなのです
●止まります(止まりません)
「……ふう、何とか生きて、ここまで戻れたのです」
何をせずとも気が付けば困難が待ち受けている、よくわからない場所に辿り着く。
そんな定評が有るかもしれない旅フェアリーというか迷いフェアリー、彼女の名前はアクアヴィーテ・ワイズメル(f10170)。
「あの下乳の向こうに……隠れ里が見えた気がしたが、そんなことはなかったのです」
彼女には一体何処に何が見えているのだろうか。
それが分かれば隠れ里への道を伝えることもできるかもしれないが、いま彼女の前にあるのは故郷ではなくバスだった。
「野生のバス……特定外来種的なあれですか? 泥抜きすれば、結構おいしそうなのです」
サイズ的に料理しにくそうだし、中身は空なので食べられる場所が少なそうではある。
「疑似絵に食いつくそうなので、誘うような動きをすれば自分から食いついt……あれ?」
小さい(物理)ってことは幼稚園児かもしれない。野生のバスはそんな短絡的思考によって……ではなく、なんか食われそうだという危機感から逆に食うしかないという思考の下、アクアヴィーテを強制乗車させた(飲み込んだ)。
「……本当にバスの車内なのです。ピンクいペタマックス保母さんとか居たら大変なのです」
謎の危惧をしていたアクアヴィーテだが、残念ながら中にいたのは体内で爆弾が爆発したと思われる鮫が倒れ伏しているだけである。どうやらまだ生きてはいるようだが、猟兵を止めるどころか声をかけることすらままならない様子だった。
「幼少時から巨乳派英才胸囲……じゃなかった教育なのです」
爆弾を探しながらオソロシイつぶやきを残すアクアヴィーテ。
もしこのバスに幼稚園児が乗っていたら恐ろしい教育が施されるところだったのかもしれない。
そんなことを考えていたから……というわけではなく、ほかの仲間が目立つところにあった爆弾を処理してしまっていたからだろうか。
彼女がパッと見てわかるところにはなかなか爆弾らしきものは見つからなかった。
「……おや?」
そんな時だ。ふと目に付いたものがあった。
「幼稚園バスに降車ボタン?」
一般的な路線バスならともかく、幼稚園のバスには存在するはずのないものである。たとえ野生でもきっと変わらないはずだ。
「これ全部爆弾かもなのです」
試しに触ってみるとボタンを押していないにもかかわらずピンポン、という音がなる。
さらには『止まると爆発します』という表示が親切に浮かび上がったではないか。
音に反応してか、『え、なんか止まらないといけないの?』とバスもスピードを落とし始める。
「とんだブービートラップなのです」
小さくため息をつきながらボタン爆弾をフェアリーランドへと投げ込み、運転席へと移動する。
「まだまだ走ってもらわないと困るのですよ」
こっそりとアクセルを踏みぬき、無理矢理に加速させる。
野生とは言えアクセルもブレーキもちゃんとついているあたりよくわからないが、とりあえず鮫が帰るまでは走ってもらわなければ困るのだ。
「というわけで、この速度から落とさないようにするのですよ」
バスという相手の意思を読み取れるかどうかは正直不明である。
だが、確かに野生バスが確かに理解したと、『まかせて!』と答えたと感じ、アクアヴィーテは満足そうに頷くのであった。
大成功
🔵🔵🔵
菫宮・理緒
わたしは、サメはみんなに任せて爆弾の解体に回ろう。
もしこちらにちょっかいを出すなら、
サメに爆弾のことを話して、大人しくしてもらおう。
爆弾解体するまでの間、ほんのちょーっとだけど、長生きできるよ?
それでもごねるなら、戦利品とやらを物質(ものじち)にとろうかな?
どうよこのワルっぷり♪
さ、いまのうちに爆弾を解体……。
しちゃうと今度はバスが、これからも幼児強制乗車とかいううらやま行為に走っちゃうね。
よしここは【モーター・プリパラタ】で爆弾の設定を変えちゃおう。
まずは爆発しないようにしてから、
幼児を強制乗車させようとしたら爆発する設定にしちゃうよ。
今度からうらやま行為をするなら、わたしも呼んでね?
●それでもバスは彼女をカッケーと思ったとか
「サメはみんなに任せて……というか、気にしなくても大丈夫そうだね。それじゃ、爆弾の解体に回ろうか」
とどめを刺しても悪くはなさそうだが、下手に手を出し、まかり間違ってこの狭い車内で眷属なんぞ召喚されてしまえば解体どころの騒ぎではなくなってしまう。
満員電車の中で爆弾解体など罰ゲームどころの騒ぎではないのだ。下手をしなくてもデスゲーム一歩手前である。
「お……おい、そこの……お前、一体、何を」
それでも、なんとかしゃべることができるようにまで回復してきた鮫は菫宮・理緒(f06437)へと声をかけてきた。
「まだ分かってなかったのかな? このバス、あっちこっちに爆弾がセットされてるんだよ」
「……まじ、かよ」
爆弾、と聞いた鮫伯爵は、先ほどの腹での爆発がトラウマになっていたのか震え始める。
「大人しくしていてくれたら、長生きできるよ」
そう理緒は語るが、それも爆弾を解体するまでの間の話しである。
解体が終われば次に待っているのは猟兵との戦いなのだから。
「お、おう……」
だが、それを分かったうえでも、デビルキングワールドの毒気にあてられたのか、ぼろぼろで動けなかったのか。
妙に素直な伯爵は近くの席によじ登り、着席してそわそわすることしかできなかったようだ。
「おや、素直だね。残念、もしごねるならあなたの戦利品に犠牲になってもらうつもりだったのに」
「ひぃ!?」
最後の釘差しで鮫伯爵がさらに大人しくなったことを確認し、理緒は爆弾へと向き直る。
元から仕掛けられていた爆弾も多いようだが、何か後から車内に来た物体や生物も爆弾になるという奇跡じみた事態も発生しているらしい。
もしかしたらその現象そのものを食い止める必要があるのだろうか。
「いや……でも爆弾を解体……しちゃうと今度はバスが、これからも幼児強制乗車とかいううらやま行為に走っちゃうね」
若干おまわりさんを呼ばれそうな言葉を漏らしながら考えを巡らせる理緒。
「よし、きめた!」
彼女は設置されていた爆弾へと向かい、なにやらいじり始める。
「幼児を強制乗車させようとしたら爆発する設定にしちゃうよ」
野生バスの存在意義が崩壊した瞬間であった。
いや、その存在意義を守るために自分を貫き通す可能性がないではないのだが。
「だから……今度からうらやま行為をするなら、わたしも呼んでね?」
後日、幼稚園児を誘拐する野生バスの中に、怪しい笑みを浮かべる女性の姿があったという噂が立ったとか立たなかったとか。
大成功
🔵🔵🔵
佐伯・晶
サメとは何かと哲学的な事を考えたくなるよね
それとは別に野生のバスって何?
アポヘルから流れてきたりしてるの?
って聞きたくもあるけど
この世界で細かい事を気にしてたら
ツッコミが追いつかないから適度に諦めよう
ワイヤーガンで取り付いたら窓から侵入しよう
侵入したらワイヤーガンで攻撃
大きく揺れた時はつり革を掴み
円運動に変換して勢いをつけて蹴ったり
相手の攻撃を回避したりしようか
相手がメガリスを数え始めたらUC使用
ワイヤーで拘束しつつ麻痺させよう
サメは電気を感じる器官があると聞いたけど
電流流すとどう感じるんだろうね
拘束と麻痺で時間を稼いでいる間に
爆弾の処理も進めようか
爆弾に詳しくは無いから
凍らせてから解体しよう
●あなたが鮫を見るとき、鮫もまたあなたを
「サメとは何かと哲学的な事を考えたくなるよね」
鮫についての深淵を覗いてしまえば、気が付いた頃には鮫文学者とか鮫哲学者とかになるのかもしれない。
佐伯・晶(f19507)がそれを望むかどうかは別である。
「それとは別だけど……野生のバスって何?」
アポカリプスヘルあたりから流れてきたバスだろうか。
そもそもバスが野生化するということ自体がよくわからない。
燃料だとか駐車場だとか運転手だとかはどうなっているのだろうか。
ただ、この世界的に考えると、それほど実害のあるバスではないとも予想される。
「考えても答えはでないよね、さて、行こうか」
細かい事を気にしていては何も進まないと、行動すべく手にしたワイヤーガンで対象の野生バスへととりつく晶。
「くっ、また新しい乗客か!」
「別に貸し切りってわけじゃないよね」
そもそも野生とはいえ幼稚園バスである。乗っているほうがおかしいはずの着席していた鮫伯爵に、晶は容赦なくワイヤーガンを放つ。
「こんなもの……うぉっ!?」
かわそうとする鮫伯爵。だが、攻撃こそ当たらなかったが癒えきってない体に加え、バスの揺れがあわさり見事に転倒する。
一方、晶はつり革をつかみバスの揺れを利用することで、弧を描くような軌道のまま鮫を蹴り飛ばした。
「くっ、足元……がっ!」
「ちょうどいいところにいるね、そんなに蹴られたかったのかな?」
「お、おのれええええ、い、いや、ここで挑発に乗ってはいかん、落ち着いてメガリスを数えるのだ……」
明らかに本来の使い方ではないが、鮫伯爵は敵の目の前でありながらも怪しげなメガリスを取り出し、数え始める。
「いや、そんなの待つわけないからね?」
あまりにも唐突な行動で若干止まってしまったものの、容赦なくワイヤーで拘束する。
「こういう時は待つものだろう!? くっ、だが、こんな拘束なんぞ……あばばばああああ!?」
白目をむいて痙攣する鮫伯爵。辺りには若干の魚が焼ける匂いが漂い始めている。
「サメは電気を感じる器官があると聞いたけど……うん、いい感じに効いてるみたいだね」
「あば、ば、なな……」
鮫がコテンとおとなしくなったことを確認し、晶は車内の爆弾捜索へと行動を移す。
目立つところのものは一通り撤去されていたが、つい先程、つり革を持った時にいくつか違和感のある個所があったのだ。
「つり革の根本とかじゃなくて、この輪の部分自体が爆弾……? 何でもありだね」
野生のバスがどのようにして生まれるのかはわからないが、人間でいえば頭の中や肋骨の中にダイナマイトが入っているようなものだろうか。
再度おかしな考えがよぎって首を振りつつ、応急処置として発見した爆弾を凍り付かせながらもさらに捜索を続ける晶であった。
大成功
🔵🔵🔵
御手洗・そそぎ
【WIZ】
すごく、すごい悲しい夢をみたのじゃ
桃色の巨乳が更に成長する夢なのじゃ……夢、だよね?
まあ、とりあえずバスに乗らんと
幼稚園バスに乗るには、これがお作法らしいのう(黄色い帽子に水色のスモック着用)
……って、いきなり飲み込まれたのじゃ!?
あれが、どのみち明日がないサメのう……さすがに、バスのなかにお掃除おばちゃんを召喚はできん……ならば!
ラバーキャップ・ミサイルで我が眷属を呼び出し、誘導弾、空中機動を活かし曲芸ミサイルよろしく、グネグネ予測不可能な軌道で動かしてサメを飽和攻撃じゃ!
92×5本の我が眷属を食らうがいいわ!!
サメがメガリス数えだしたら、横から横取りして数える邪魔でもしてやるかの
●時メガリス
「すごく、すごい悲しい夢をみたのじゃ」
もしや、鮫伯爵の悲惨な状況を憂いているのだろうか。
「桃色の巨乳が更に成長する夢なのじゃ……夢、だよね?」
全然関係なかった。ちなみにたぶん成長はしてな……いや、身長は伸びてるな。
そんなことがあったかなかったかはともかくとして。
「幼稚園バスに乗るには、これがお作法らしいのう」
野生のバスの前に現れたのは御手洗・そそぎ(f03566)、その身には、なんと黄色い帽子に水色のスモックを纏っているではないか。
「……って、いきなり飲み込まれたのじゃ!?」
その身から溢れる幼稚園児力は装備を加えることでプロの幼稚園児誘拐野生バスをも欺くことが出来たのだろう。
色彩で判断された可能性がないでもないが、結果として気が付けばそそぎはバスの中に投げ込まれていた。
「あれが、どのみち明日がないサメのう……」
現状電気の走るワイヤーで拘束されて魚の焼ける匂いが漂っている鮫である。いろいろ末期であるのは間違いない。
「さすがに、バスのなかにお掃除おばちゃんを召喚はできん……ならば!」
悩んだそそぎが召喚したのは魔法のラバーキャップ。
末期的な鮫をきれいにするためにはこれしかない! ……という勢いで、ただでさえほぼ身動きが取れないサメに誘導、空中機動を活かした絶対に相手を逃がさない包囲網を敷いていく。
そして空中で飛び交う戦闘機すら撃墜しそうな曲芸ミサイルよろしく、グネグネ予測不可能な軌道でサメを襲い始めた。
「眷属って、なんだあああああ……!?」
ラバーキャップが眷属って何者なのだ。と疑問に思いながらもぼこぼこにされる鮫伯爵。対戦相手がラバーカップのヤドリガミ様だと予想することは不可能だったようである。
「92×5本の我が眷属を食らうがいいわ!!」
「はぁ、はぁ、その程度の数、俺の、メガリスだってなぁ、だってなあ、1、2、3、4、5、6……」
「……のう、そういえば、今は何時じゃったかのう?」
「はぁあああああ!? まだ1時だろ、……あれ、今いくつ……うぐぉおおおおおお!?」
鮫伯爵のせっかくの抵抗も、そそぎの思慮策謀の妨害により失敗に終わる。
結果として一方的にぼこぼこにされてしまう鮫伯爵であった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フォーサイス
アイスエイジクーンちゃんが仕掛けた爆弾なら、バスくんは無事でオブリビオンだけ倒すように威力が調整されてはいそうだけど、7thKING WARを勝ち抜くためにも出し抜かないとか。
乗り込んだら、まず、車内を解析、爆弾をすべて水風船に変えるよ。
このバスはぼくたち、猟兵が乗っ取った。観念するんだね。オブリビオン!
攻撃魔法をかわしつつ、鮫伯爵くんのいる座席を触手に変換、触手でからめとりながら口に触手をつっこんで、魔法を使えないよう、無力化するよ。
薄い本みたいに。
●鮫本完売するかもしれない
「アイスエイジクイーンちゃんが仕掛けた爆弾なら、バスくんは無事でオブリビオンだけ倒すように威力が調整されてはいそうだけど……」
なんちゃって高飛車の彼女が仕掛けたのだとしたらそうかもしれない。
だが、オブリビオンの影響がある環境下では何がおこるかは分からないだろう。
実際、もとから仕掛けられていた爆弾以上の爆弾がこのバス内には設置されていたようである。
「7thKING WARを勝ち抜くためにも出し抜かないとか」
何せ対抗相手が厄介なのだ。
その相手を超えるためにと、いつも以上に激しく悪い事をする必要がある。
そうなってくると、ちょっと加減を違えてしまう可能性が無いとは言い切れない。
アリス・フォーサイス(f01022)が野生バスに声をかけると、ものすごく素直に車内へと案内してくれた。
さまざまな猟兵と触れ合ううちに何か言われる前に入れたほうが幸せに近づけるのだと認識したのだろう。
「まずは爆弾からだね」
そんなこんなで車内に入ったアリスは周囲を見渡し、解析を実施する。
結果として爆弾はほぼほぼ解除はされていたが、それでも0ではないようだ。
また鮫退治に活用するつもりなのか、猟兵の仕掛けた様子の爆弾がいくつか混ざっているのも気がかりだが、そちらは今回触れなくてもいいだろう。
アリスは仲間の仕掛けた物以外の爆弾をすべて水風船へと変えていく。
調べる限りではこれで爆弾はないはずである。だがなぜか水風船が爆弾へと変貌する気配を漂わせてきている。
あまり時間をかけてしまえばまた爆弾が増えてしまう可能性が出てきたようだ。
「なら時間はかけられないね、このバスはぼくたち、猟兵が乗っ取った。観念するんだね。オブリビオン!」
「本来ならこちらがすべきことを……おのれえええ……1、2、3……」
バスジャックをされてしまうという屈辱的な行動に加え、いまだに縛られた状態でうごめくことしかできない鮫伯爵。
それでも彼はあきらめずに必死にメガリスの数を数え、この状況を打開しようとしていた。
「12、13、1よ、もごおおおおお」
そしてやはり誰も待ってくれたりはしない。
アリスはカウント中の鮫伯爵の座席を触手へと変貌させ、口に突っ込んだのである。
触手の魔の手が伸びたのは口だけではない。
四肢にまとわりつき、身動きをとれなくした上で全身に巻き付き始めたではないか。
……あくまでもアリスは鮫伯爵がメガリスをカウントしてからの魔法を使えないように無力化しているだけである。
決してどこかで、例えばウ=ス異本とかで見た光景だったりはたぶんしないはずだ。
「うん、薄い本みたいだね」
……しないはずだ。
ともかく、こうしてバス内の爆弾はほぼほぼなくなり、後にはワイヤーと触手でがんじがらめとなった鮫伯爵が残されたのである。
大成功
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雪・兼光
野生のバスにまず取り付かないとな。
ユーベルコードで運転と悪路走破を使って野生のバスに近づく。
そこからバスに飛びついてダイナミックエントリーだ。
さぁてと、ようやくオブリビオンとご対面だ。
さっさと片付けてバスの爆弾を解除しましょうか。
攻撃は、2回攻撃と無いよりマシな麻痺攻撃を使う
相手の攻撃が解らないので、オーラ防御と第六感と見切りで避け続ける
口を開けたら乱れ打ち、2回攻撃でブラスターを打ち込む
防御しても平気そうな攻撃には、キャリーバッグで盾受けとオーラ防御で受け止める
相手を片付け終わったらバスの爆弾を解除するけど。とにかくやってみるか。
●伯爵は2度爆発する
「野生のバスにまず取り付かないとな」
バス中での戦いの影響か、ふらついて中身から眷属をまき散らして爆弾をまき散らし、かと思えば速度を落とし、かと思えば加速し、猟兵を捕食する。
あまりにも予測できない動きを繰り返すバスである。
そんな中でも自らの熱線銃を変形させ騎乗している雪・兼光(f14765)は動きが落ち着いたころを見計らい、見事なダイナミックエントリーを実行した。
ダイナミックエントリー協議会でも納得の出来である。
「さぁてと、ようやくオブリビオンとご対面だ……ってすごい格好だな」
「ぐぬぬ。皆して飛び乗ってきおって、いたいけな野生バスの窓ガラスはもう残っておらんぞ!」
さすがに猟兵がみんなしてダイナミックエントリーしすぎたのかもしれない
「オブリビオンめ、まったく酷いことをしやがる」
「俺じゃねええええええ! この俺の姿のほうがひどすぎるだろう!」
現状、ワイヤーでぐるぐる巻きにされ、触手に四肢を拘束されて口を塞がれ、さらには電気責めまでうけながらも悪態をつくのは止めない系鮫伯爵である。
そんな鮫伯爵の現状からの打開への思いの力だろうか。
悲痛な叫び声とともに口を塞いでいた触手を嚙みちぎると、そのまますべてを飲み込むかのように大きく口を開き、バス内の空気をすべて吸い込む勢いで引き寄せ始めたではないか。
確かにこれなら拘束されていようと口さえどうにかなれば発動可能だ。
オブリビオン掃除機状態となっているサメを眺め、エラ呼吸ではないのかという突っ込みを若干したくなりながらも、このままでは飲み込まれかねないと冷静に銃を構える。
「そんなに食いたいなら……喰らいな!」
兼光はバスのつかみ棒で体を固定しながら手にした銃を乱射する。
そして、吸引力によって加速された弾丸は鮫伯爵の内側へと入り込んでいった。
「グッ、貫通しただと俺の吸い込みコピ……」
「それ以上は言わせねえ!」
「ゴフッ!?」
いろいろと危険を察知した兼光は、とっさにサメの口にキャリーバッグを押し込み、口を塞ぐ。
「しかし爆弾の解除をしようと思ってたが……手間が省けたな」
「ふご?」
「……いや、お前、あんだけ勢い良く吸い込んだら一緒に爆弾も吸い込むだろうよ」
たしかに猟兵によって爆弾は解体された。だが、社内には猟兵が仕掛けた、改造した爆弾もまだ残っていたのである。
「…………ふごおおおおおおおおお!?」
暴れだした鮫伯爵を蹴り飛ばし距離をとろうとしたところ、当たりどころがよかったのか、窓がなかったのが幸いしたのか。
伯爵は蹴られた勢いで窓から空へと飛びあがったではないか。
そしてその蹴りの衝撃により伯爵の吸い込んだ中に存在した爆弾から、カチリ、と音がした。
哀れ、鮫伯爵は2度目の体内爆発に耐えられず、汚い花火として爆発四散してしまったのである。
こうして、悲しいオブリビオンは車内の爆弾とともに躯の海へと帰っていったのであった。
大成功
🔵🔵🔵