7thKING WAR⑬〜あの日、あの時の強敵
「皆さんは猟兵として、様々な敵と戦ってきたと思います。その中でも、強敵だったなーと思う相手もいたと思います」
ヒース・アーベル(胡散臭い掃除屋・f35538)が集まった猟兵たちを前に、しみじみとそう語った。確かに、今まで様々な敵と戦ってきた。その中には、対峙した時の恐怖心を今でも鮮明に覚えている者もいる。
「今回の敵は、貴方にとっての強敵をオーラのように憑装したオブリビオン、ラビットバトラーです。ラビットバトラー自体は、そこまで脅威ではありません。彼は執事としてより高みを目指しているだけですので。問題は、憑装の方です。
彼は貴方の記憶を読み取り、貴方が最も『恐怖』を抱いた相手の姿になります。ですので、皆さんはその恐怖心に打ち勝つ必要があります。そうすれば、憑装を弱めることができるでしょう」
簡単に言ってくれるが、恐怖に打ち勝つのはそう簡単ではない。例え一度倒した相手だとしても、恐怖を克服するのは難しい。集まった猟兵たちは、各々強敵だった相手を思い浮かべては、ぐっと拳を握った。
「ま、ある意味では自分自身の心との戦いになるでしょう。私はいざという時の後方支援と応援くらいしかできませんが……そうですね、皆さんは大変優秀な猟兵です。今回の困難も、乗り越えられると信じていますよ」
ヒースはにこっと笑うと、グリモアを召喚する。
「……心当たりのない方であっても、必ず何かしらが現れるでしょう。恐怖は原初の感情、ですから。
それでは、対処の方、よろしくお願いしますね」
そう言うと、彼は猟兵たちを現場へと送り届けた。
萩野 千鳥
はじめまして、こんにちは、こんばんは。萩野千鳥です。
早速ですが簡単に説明致します。
『第一章:ボス戦』
ラビットバトラーとの戦闘です。彼は貴方にとっての、かつての強敵を憑装しています。
プレイングで指定していただければ、(他PC以外ならば)登場します。指定がなければ、PCの参加シナリオから『直近で戦ったオブリビオン・フォーミュラー級(最直近:オロチ)>直近で戦ったボス敵』の優先順位で参照致します。
『プレイングボーナスについて』
「かつての強敵に対する恐怖心や敗北感を描写し、乗り越える。」です。
『他』
アドリブ、共闘不可の場合は、その旨をお伝えください。(例:ア×、共×、等)
こちらは戦争シナリオです。できるだけスピード完結を目指しているので、プレイング〆切は早めです。必要であれば、サポートも多めに採用します。
どうぞ最後まで、よろしくお願い致します!
第1章 ボス戦
『ラビットバトラー』
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POW : ホスピタリティディッシュ
手持ちの食材を用い、10秒でレベル×1品の料理を作る。料理毎に別々の状態異常・負傷・呪詛を治療する。
SPD : 執事は止まらない
非戦闘行為に没頭している間、自身の【給仕活動の効率・品質】が【更に向上し】、外部からの攻撃を遮断し、生命維持も不要になる。
WIZ : フラタニティフラワー
【色とりどりの花】が命中した生命体・無機物・自然現象は、レベル秒間、無意識に友好的な行動を行う(抵抗は可能)。
イラスト:たかてる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「月舘・冬夜」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アリス・フォーサイス
かつての強敵の姿か。難しそうだけど、乗り越えれば、美味しいお話になりそうだね。
ぼくの強敵はディアボロくん(白騎士ディアブロ)か。
あの時は仲間と協力してなんとか勝てたけど、こうして改めて退治すると、確かに勝てる気がしないね。
あれからぼくはだいぶ強くなったはずだけど、未来を操作できる相手への勝ち筋なんか、やっぱり作れないよ。
しょうがない、ここは割り切ろう。ぼくの目的は勝つことじゃない。美味しいお話を食べることだ。だったら、勝ち目のない戦いでも、全力でぶつかるだけだよね。
ウィザードミサイル最大展開、最大出力。そして相手の攻撃にはオーラ防御最大強化で受け止めるよ。これが成長したぼくの全力だ。
「あれは……ディアボロくん?」
アリス・フォーサイス(好奇心豊かな情報妖精・f01022)が転送された先で今回の敵であるラビットバトラーは、かつてスペースシップワールドで戦った『白騎士ディアブロ』の姿で立っていた。周りには、未来予想シミュレーション用のドローンが既に飛んでいる。白騎士のディアブロ――アリスはあの日、あの時、二手三手それ以上の手を読み、不確定要素を増やしてシミュレーションを妨害し、仲間と協力しながら勝利を手にした。
「あの時は仲間と協力してなんとか勝てたけど、こうして改めて退治すると、確かに勝てる気がしないね」
相手はあくまでも憑装しているに過ぎない。だが、それでも、あの日の感じた感情が鮮明に蘇る。確かにあの日よりも強くなった。それなのに、未だに勝ち筋が見えない。
「しょうがない、ここは割り切ろう。かつての強敵の姿、その恐怖を乗り越える……難しそうだけど、乗り越えれば美味しいお話になりそうだね」
アリスは【ウィザードミサイル】を、持てる力の全てを込めて周りに展開する。六百を上回る大量の炎の矢は、ディアブロを憑装したラビットバトラーを囲むように放たれようとしていた。
「それは読めている」
色とりどりの花が、アリスに向けて降ってくる。ディアブロは、そんな攻撃などしてこなかった。つまり、これはラビットバトラーの攻撃だ。当たったらどんなことが起こるか分からない。アリスはすぐにオーラ防御を展開し、その花に触れないよう受け止める。
「これが成長したぼくの全力だ」
炎の矢は、ディアブロことラビットバトラーの元へと飛んでいく。
「くっ――」
流石に、本物のディアブロのように、完璧な未来予想はできない。ラビットバトラーは避けきれずに攻撃を受け、憑装が剥がれる。だが、まだ戦うつもりなのだろう。別の猟兵の記憶を読み取り、ディアブロではない別の者へと姿を変えた。
大成功
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アダム・レイン
「僕が恐れているもの…やっぱりか。あえてこう呼ぼう。『ディノサウロイド0号機』」
アダムの一番恐れている物は自身のキャバリアであり、かつては軍事国家の将軍の愛機であったゲドン・ザウラー。ゲドン・ザウラーはアダムが付けたあだ名で正式名称は前述の通り。アダムもザウラーに乗り対峙
(ザウラー対ザウラーか…)
最初は故郷が蹂躙された記憶により恐れるが敵が偽装ザウラーを回復した時を好機と見て反撃
「その回復技は傷以外に呪詛もなくすんだろ?ザウラーは呪詛も立派なエネルギー源…それがなければ弱体化するはずだ…!」
渾身のEx.roarを偽装ザウラーに放つ
「僕は今はお前には怒りを感じているよ。いつか破壊してやるとね。」
「僕が恐れているもの……やっぱりか。あえてこう呼ぼう。『ディノサウロイド0号機』」
ラビットバトラーが憑装したもの……それは、アダム・レイン(ダイナソーライダー・f30865)のキャバリアであり、祖国を侵攻し滅ぼした軍事国家の将軍の愛機『ゲドン・ザウラー』こと『ディノサウロイド0号機』だった。今アダムの手元にある機体は、そんな将軍から奪ったものである。
(ザウラー対ザウラーか……)
アダムは自身のゲドン・ザウラーに乗り込むと、震える手をグッと握り対峙する。ラビットバトラーことディノサウロイド0号機はアダムの乗るゲドン・ザウラーに向かって走り出すと、その長い尾を鞭のようにくねらせて薙ぎ払おうとする。その光景に、見覚えがある。あの日、あの時、蹂躙された故郷。そこに立つ、オブリビオンマシン。
(――っ、それでも僕は!)
向かってくる尻尾を避け、背後にまわる。そして、アダムのゲドン・ザウラーの尻尾を槍のように使い、足を狙って突く。どこからか舌打ちのような音が聞こえたかと思うと、突然空中から料理のようなものが現れる。ラビットバトラーことディノサウロイド0号機は、その料理を一口で食べる。すると、ゲドン・ザウラーの刺した足が回復していく。それと同時に、何やら動きが鈍くなったのを、アダムは見逃さなかった。
「もしかして、その回復技は傷以外に呪詛もなくすんじゃないか? ザウラーは呪詛も立派なエネルギー源……それがなければ弱体化するはずだ……!」
アダムは少し後退すると、すぐにゲドン・ザウラーを操作して破壊光線の発射準備に入る。
「怖いか? 僕も怖い。だけど、使うしかないんだ! Ex.roar!」
頭部にある発射口から、破壊光線が放たれる。その光線は、ラビットバトラーことディノサウロイド0号機の憑装を破壊する。壊れていく憑装を見ながら、アダムはぽつりと呟いた。
「僕は、今はお前に怒りを感じているよ。いつか破壊してやるとね」
大成功
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マリア・ルート
恐怖心、ねぇ。…私も色々と経験してきたから全くないと言えば嘘だけど…
怖かったのはあれね…スーパー戦車。全く隙が見えなかったもん。軽率に武器飛ばしてもすぐ撃ち落されそうだしどうするか迷ったわ…
でも。今は違う。
私は新しい力を身につけた。そう――【指定UC】、詠唱中は無敵になれる力を!
あんたの攻撃がどんだけ飛んで来ようと私はもう怯まない。そしてあんたが不思議がったりして動きを止めたところで――渾身の一撃、早業でお見舞いしてやるわ!
…バトラーの方は適当にルートライフルとかで威圧すればどうとでもなるでしょ。
猟兵として長く戦っていれば、敵に恐怖を抱くこともある。
(私も色々と経験してきたから、全くないと言えば嘘だけど……)
今、マリア・ルート(紅の姫・f15057)の目の前にいるのは、フィールド・オブ・ナインの第七席『スーパー戦車』だ。ラビットバトラーが憑装しているのは分かっているが、全く隙のないその佇まいについ緊張してしまう。あの日、あの時、子どものように戦いを楽しむ相手に、捕われながらも戦ったあの相手に、今再び対峙している。
「あの時はどうするか迷ったわ……でも、今は違う」
マリアは堂々とラビットバトラーことスーパー戦車の前に立つ。彼は砲塔をマリアの方に向ける。だが、動じることなくマリアは詠唱を始めた。
「我が前に顕現せよ、悉くを破壊する力となりて――」
詠唱の隙に、ラビットバトラーことスーパー戦車は大量の戦車砲の砲弾をマリアに浴びせる。だが――
「!?」
マリアに傷一つない。もう一度砲弾を浴びせるが、マリアはびくともしない。不思議そうに攻撃を止める。マリアはそのタイミングで詠唱を止め、巨大な炎の弾を放った。
「!!」
炎の弾は、ラビットバトラーことスーパー戦車を燃やす。攻撃を受けると憑装はあっさりと解除される。
「くっ……こうなったら」
色とりどりの花をマリアに降らせる。だが、それをルートライフルで撃ち落とす。
「さぁ、次はあんたの番よ」
「悪いが、終わるつもりはない」
ラビットバトラーはまたオーラを纏い、別の何かに姿を変えた。
大成功
🔵🔵🔵
コノハ・ライゼ(サポート)
使用UCはPOW/WIZの内でお任せ。
態度口調、一人称までも気分次第、嘘吐きで気紛れなお調子者。
オブリビオンは喰らうもの、猟兵業は餌場で狩場。悪食で酒好き。
楽しい事と人の笑顔が好きで戦闘中も飄々と笑みを絶やさない。
敵に対しては嫌味や挑発もよく吐く。
※妖孤だが耳と尻尾は晒さない
・以下PC口調
接近戦と術を併用した戦い方が得意だねぇ、怪我とか気にしないタイプ。
敵へ言葉掛ける時は呪詛や誘惑目的が多いンじゃないかしら。
得意なのは懐へ飛び込んで『2回攻撃/傷口をえぐる/生命力吸収』の流れ、負った傷分喰らってやるわ。
自分の価値観が一番ダケド、公では公序良俗には反しないようにしてるヨ。
敵を喰らう事以外は、ネ。
ラビットバトラーはドクター・オロチへと姿を変える。つい最近、アポカリプスヘルに再び現れたドクター・オロチ。コノハ・ライゼ(空々・f03130)は彼に恐怖を感じた覚えはないが、それでも新米の彼と共に倒した記憶は新しい。
「ふーん、ソレになるなんて随分と趣味が悪いネ」
「ムシュー! そんなことない! くらえー!」
ばらばらと、色とりどりの花がコノハの頭上に降り注ぐ。それはあの日、あの時に戦ったドクター・オロチが使った覚えのないユーベルコードだ。つまり、ドクター・オロチを憑装しているラビットバトラーのユーベルコードなのだろう。ならば、警戒するに越したことはない。コノハは使い慣れたナイフである『柘榴』を手に、色とりどりの花を斬り落としていく。
「花じゃ前菜にもならないヨ。――ミチを、」
コノハの言葉に応えて現れたのは、黒影の管狐たちだ。その四肢には黒い羽根がついている。管狐たちは、斬り落とし損ねた花を燃やしていく。燃え残った灰は、コノハが通る道のようになった。
「ち、近づくな――!」
コノハはラビットバトラーことドクター・オロチの懐に入り、柘榴でその腹を刺す。ゆらり、と憑装が解除され、表に現れたラビットバトラーに対してコノハはニィッと笑う。
「それじゃあ、イタダキマス」
「あ、ガァッ……!」
傷口を抉るように、ラビットバトラーを斬る。再び柘榴を突き立てると、コノハはラビットバトラーを喰らった。
成功
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