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7thKING WAR⑰〜寝ちゃダメスーツアクターさん

#デビルキングワールド #7thKING_WAR

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#7thKING_WAR


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●ブラツMSがもうあのネタ使ってたから苦肉の策で別のネタを使いました
「この世界どうなっておるの?」
 ムルヘルベル・アーキロギアは真顔だ。
「この世界、どうなっておるの??」
 心底疑問なので二回言った。むしろ猟兵のほうが知りたい気分だった。

 というわけで(?)始まったデビルキングワールドの戦争、7thKING WAR!
 悪魔らしいというべきかなんというべきか、この世界ではなく悪魔たちが出荷される(かもしれない)他の世界が全部ヤバいという、ヤバくなさそうでヤバい事態だ。
 1stKING『ガチデビル』を倒すためには、トンチキバトルを繰り広げなければならない!
「およそ一ヶ月このノリであるか~。キマイラフューチャーの頃よりアレであるな」
 ムルヘルベルは眉間を揉んだ。なんだか久々の気分である。

 それはさておき、ムルヘルベルの案内する戦場はというと。
「あー、オヌシらも予知で見たはずであるな? スーパーカオスドラゴンを。
 あのトンチキ魔王直属の、『カオスライダー軍団』と戦ってほしいのである。
 ライダーというのだから、カオスな変形をするカオスバイクにまたがっておるのだ。
 しかも、変身する。ライダーであるからな。ベルトとか音叉とか使って変身である」
 さも当然とばかりに言うが、別に当然ではないような気がする。
「なのでこちらも変身である。……アイテム? 悪魔から強奪すればよい。
 言うまでもなく相手はオブリビオンではないゆえ、殺さぬように注意せよ。
 なんかこう、採石場とか廃工場とか、どっかのアリーナの前とかになるんではないか?
 ワガハイよくわからんが、そんな気がするのである。あと、デビル外郭放水路」
 デビルキングワールドにも(?)そういうのはあるらしい。あと、竹林。
「相手はカオスエネルギーで変身した、プロのスーツアクターの悪魔たちである。
 なので、多分やられるときはカッコよくやられてくれると思うのだ。
 戦わなければ生き残れない。戦争とはそういうものであるからな。
 ……文句はあるか? ないな? では征くのだ、疾風(かぜ)のごとくに!」
 ムルヘルベルはかっこよく片手を突き出した。なんか間違っている気がする。


唐揚げ
 なんなら宿敵も被っていた。カボチャです。
 瞬間瞬間を必死で生きてP.A.R.T.Yしていきましょう。
 カオスエネルギーでライダーに変身すれば、ボーナスです。

 え? 他に説明いります?
 メダル入れたり、メモリ入れたり、スイッチ押したり、
 音叉を鳴らしたり、カードデッキ使ったり、スタンプ押してください。
 でも個人的にはキーを使ったり剣で頭上を切り裂くやつも好きです。何の話?
 採用は気分と状況に応じてそれなりに。よろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『ワルの遊園地のスーツアクター』

POW   :    これが我が真の姿!
真の姿を更に強化する。真の姿が、🔴の取得数に比例した大きさの【漆黒の旋風(演出)】で覆われる。
SPD   :    そんな攻撃は我には通用せんぞ!
対象のユーベルコードに対し【生半可な攻撃を無効化するバリア(演出)】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    ええい!これでも喰らえい!
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【闇の弾丸(演出)】で包囲攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ロア・メギドレクス
王を決める戦いの最中なのであろ?
それは即ち、王たる余が求められておるということだ。
故に、余はこの存在感を示さねばなるまい!
Dで雇った悪魔天女たちが舞う中、悪魔祭り男たちが担ぐ神輿に運ばれながらバイクに乗って高笑いと共に登場だ。

見よ、燃え上がるこの魂は風よりも早く強く!そこのけ!余がゆくぞ!
【王は此処に在りて】、汝らに命じる!その変身アイテムを余に献じよ!断るなら力づくである!

行くぞ!暴君チェンジ!
見よ、変身を果たした余のこの勇姿!
うむ。今よりこの姿の余はボウクンジャーと名乗ろう。ボウクンレッドのほうがよいか?

まあよい。とにかく行くぞ!さあ、勝負勝負!メギドラソードで悪を断つ!



●王と来てあえてそちらで攻めてくるの、イエスだね!
「「「そーれ! わっしょいわっしょい! わっしょーい!」」」
 デビル採石場(デビルキングワールドにある採石場のこと。特にデビルである特徴は他にはないが、カオスライダーはなぜかここによく集まる)に突如として響き渡る、謎の雄叫び。そして見よ! なぜか空を舞う悪魔天女たちを!
「「「わっしょいわっしょい! わっしょーい!」」」
「ハッハッハ! ハーッハッハッハ!」
 悪魔祭り男(※悪魔の祭り男たちのこと。悪魔である以外の特徴はない)の担ぐ神輿に運ばれながら、バイクに乗って(!?)高笑いとともにエントリーしたのは、ロア・メギドレクス!
 神輿に運ばれながらバイクで登場って何!? なぜ三段重ね!?
「な、なんだあいつは!? どうして神輿の上にさらにバイクに乗っているんだ!?」
 スーツアクターの皆さんも困惑した! 驚きより戸惑いが先に来る!
「疑問に思ったな! これで汝とも縁が結ばれたぞ!」
「回答になっていないが!?」
 ロアの意味不明な回答にさらに困惑! ヤバいぜ!
「見よ、この燃え上がる魂を! 風よりも早く、そして強き我が姿!
 そこのけ! 余がゆくぞ! 王たる余の威光、存分に浴びよ!!」
 ロアが両手を広げると、悪魔天女(※悪魔の天女のこと。悪魔である以外の特徴はない。なお、悪魔祭り男も悪魔天女も、ロアのポケットDで雇われている)の皆さんが彼を称えるように羽衣をふりふりした。チアガールみたいに。
 さらに背景で爆発! 第一話だから予算がかかってるぜ!(?)
「そして聞け! 汝らのその変身アイテムを余に献じよ! 断るなら力づくである!」
「な、なんて強引さだ! ワルすぎるぜ!」
「正直譲ってあげていい気がするけど、断ったほうがワルそうだ!」
「カオスライダーの力を見せてやるーッ!」
「では死ねーッ!(殺さない)」
「「「グワーッ!?」」」
 スーツアクターの皆さんは見事に1秒でやられ、ごろごろ地面を転がりながら変身解除した。

 ちょうどよく手の中に落ちてきた変身アイテムをキャッチしたロアは、なぜかカメラ目線で変身ポーズ(※このために1日考えて練り上げた)をキメる!
「行くぞ! 暴君チェンジ!」
 そして変身だ! ライダーというよりレンジャーという感じだが!
「見よ、変身を果たした余のこの勇姿! 今よりこの姿の余は、ボウクンジャー……いいや、この装束(※ルビ:タイツ)の色にならい、ボウクンレッドと名乗ろう!」
「ボウクンレッド!?」
「ライダーボウクンではないのか!?」
「なんだかわからないが、開運グッズとか身につけそうだ!」
 スーツアクターの皆さんはそのワルさとカッコよさに湧き上がった! どうでもいいがこれ色々ギリギリじゃないですか?(いまさら)
「さあ、勝負勝負! メギドラソードで悪を断つ! さらにこのカイデンディスクを回すことでダメージアップだーッ!」
 色々混ざりすぎているロアの攻撃! カオスパワーが増幅だ! やっぱりこれ危なくない?(いまさら)
「「「グワーッ!?」」」
 吹き飛ぶスーツアクターの皆さん! 採石場なのになぜか川ポチャ! あと爆発! カオスだぜ!(都合のいい言葉)

大成功 🔵​🔵​🔵​

イグニス・ランフォード
……子供っぽいと笑われるだろうが
こう猟兵には色々…こう変身してる人たちもいて…
うん…憧れが、あったんだ

囲まれてる中を生身で戦闘
スーアクなら一度に襲う数もわかってるだろうから対応できる筈
その間にとても外れやすそうなベルトを発見、隙をついて強奪
ベルトについていた今時珍しい折り畳み携帯に3桁を入力し…
「変身」
……ちょっと感動してる

やや荒っぽく、悪く言えばチンピラっぽく戦闘し
蹴りで吹き飛ばして必殺技に入ろう
流石に赤いエフェクトは出せないし、あれは本当に必殺だから…
だから俺自身の必殺技(ユーベルコード)で行く
構え、駆け出し、飛び上がり、うおりゃあああ!

夢も皆も守るさ、俺は



●イグニッションカードだって、カッコいいじゃん……!!
 特撮ヒーローの定番シーンのひとつといえば、大量の敵に取り囲まれてひとり孤独に戦うところだろう。
 異論は色々あるかもしれないが、この場では受け付けない。なぜならリプレイだから!!(強権発動)
「くっくっく、変身アイテムもなしに我々に挑むとはな」
「カオスエネルギーの力なしに……我々とどう戦うのだ?」
 イグニス・ランフォードを包囲するスーツアクターの皆さんは、ワルそうに笑った。熟練のプロなので、アクションだけでなく演技も出来るのだ。
「試してみるか? なら、かかってこい」
「「「おのれーっ!!」」」
 スーツアクターの皆さんが飛びかかる! といっても、まずは正面から一人! イグニスがその攻撃を捌いたところに、さらに横から一人! なぜか一人ずつだ!
 時々ふたりが同時に襲いかかり、腕をつかんで動きを止めたりするが、イグニスが一瞬腰を落とすとスーツアクターの方々もそれにならい、いやにきれいに投げ飛ばされる! まるで示し合わせた殺陣のようだぜ!
「「グワーッ!」」
「むっ、あれは……」
 きれいにくるりと一回転して背中から倒れたスーツアクターさんのベルトが外れ、これまたなぜか(誰かが画面外から投げ渡したかのように)イグニスの手の中に収まる。イグニスがそのバックルを腹部に当てると、CGエフェクトでベルトが展開! さらに彼は、いつの間にか今どき珍しい折りたたみケータイを持っていた!
「「「そ、それは!」」」
「……」
 イグニスはなぜか変身のための3桁の番号を正確に入力する。0・0・6!
『コンプリート』
 カッコいい電子音声も流れた! イグニスはババッとポーズを決め、高く掲げたケータイを……!
「変身」
 ベルトにセット! すると彼の身体を光の線が包み込み……一瞬にしてライダーに変身した!
「「「な、なぜ貴様が、そのベルトに適合出来た!?」」」
 スーツアクターの皆さんは驚愕した!
 別にベルトに適合するなんて不思議なパワーはないし、あったとしても設定だけなのだが、それはそれとして意味深に伏線をばらまくのが特撮しぐさだ!
「……おお」
 イグニスはひそかに感動していた。彼にも、変身ヒーローへの憧れがあったらしい。
 イグニッションカードとはまたちょっと違った高揚感。「変身」というワードが大事なのだ。……大事なのだ!

 そしてイグニスは片手でスナップを利かせて構えると、どこかチンピラっぽく荒々しい、しかしスタイリッシュなアクションでスーツアクターの皆さんを圧倒!
「ぐっ、バカな! ベルトの力を引き出しているだと!?」
「まさかこいつが、選ばれし者……!?」
 やられつつも、スーツアクターの皆さんはフラグをばらまく! 回収するかどうかはライブ感だ!
「さすがに赤いエフェクトは出せないし、あれは本当に必殺だから……俺は、俺自身の必殺技(ユーベルコード)で行く」
 イグニスが言っていることはよくわからないが、特にフォトンのマーカーが出たりはしない。だが、主題歌がカッコよく流れている感じはする!
「「「グワーッ!」」」
 蹴りで良い感じに集まったスーツアクターの皆さんに駆け出し、そして……超音速のムーンライト・スマッシャーが、炸裂!
「うおりゃああああっ!!」
「「「バカナーッ!!」」」
 鋭角的な形の衝撃波が時間差で叩き込まれ、スーツアクターの皆さんは爆発四散した!(※あくまで変身アイテムがであり、皆さんは頬がちょっとすりむけて煤を被った感じでゴロゴロ転がりながら煙の中から出てくるので無害です)
「夢もみんなも守るさ、俺は」
 変身解除したイグニスは、いい感じのふりむき角度でキメた。このへんで主題歌が終わる。そういうものなのだ(???)

大成功 🔵​🔵​🔵​

グウェンドリン・グレンジャー
この世、生まれた、こと……が、消えない、罪、というなら
(怪しいドライバーと自分の刻印、体内内蔵式クランケヴァッフェを同調させる)
(人食べちゃダメよと師匠には言われてる。それは分かってる。スーアクさんもなるべく食べないようにしよう。なるべく)

へん、しんっ

グールドライバー……と、して、の、捕食器官……クランケヴァッフェの、翼を、広げて、空中戦、先制攻撃

……旋風に、なろーと、力で、押し潰せば、おしまい
限界突破、怪力……乗せた、Angel's Hammer、お見舞い、して、あげる
殺さない程度に、捕食、生命力吸収……して、追撃

え、カラスは、ヒロインじゃないか、って?
きにしなーい、きにしなーい



●たしかにカラスだけどあれ変身しないような……
 なぜか都合よく足元に転がってきた変身ドライバー(※こういうことはデビルキングワールドではよくある。宅配便で届いたり、天井裏から落ちてきたりもする)を拾い上げるグウェンドリン・グレンジャー。憂いを帯びた表情がアップになる。
「現世に、生まれてきた、こと……が、消えない、罪、だというのであれば……」
 なんとなくだが何かを大切断しそうな、謎のフレーズを口にするグウェンドリン。多分、おそらく、きっと、生きることが罰になるんだろう。わからんけど。
 なぜか、そのドライバーはグウェンドリンの刻印、そして体内内蔵式のクランケヴァッフェと同調した。このへんの設定は本編では語られない(???)
「人、食べちゃダメって、言われてるし……スーツアクターさんも、食べないように、しないと……なるべく」
 食べる奴は狩られてしまうので注意が必要だ。別に自分で鶏育てるヒモとかデビルキングワールドにはいないけども。
「へん、しんっ」
 ガキョン! 謎のドライバーをセットし、やけにおもちゃおもちゃしたギミックを操作するグウェンドリン!
『エ・ン・ジェ・ル』
 やけにくぐもってアルファでオメガな感じの機械音声が流れた!
 するとグウェンドリンは蒸気に包まれ、一瞬にしてカラスめいたアマ……ではなくライダーに変身する……!

 変身したグウェンドリンの背中から翼が広がり、高く舞い上がった。
 なお、二話なので予算(?)はたくさん(??)ある。翼もフルCGだ!(???)
「バカな! あのドライバーで変身してみせただと!?」
「では、奴もあの力を……!?」
 スーツアクターの皆さんはそれっぽいことを言いつつ、真の姿を解放して戦う! なお、猟兵ではないので真の姿といってもあくまで演出だ!
「旋風に、なろーと、力で、押しつぶせば、おしまい」
 ガギョン! ドライバーにこれみよがしについたボタンを押す!
『hammer』
 禍々しいエネルギーが翼からグウェンドリンの片足に流れ込み、そして急滑降! 避けられそうな速度だが、スーツアクターの皆さんはなぜかいい感じに縦一列になり、見事に飛び蹴りを受けた!
「「「グワーーーーッ!!」」」
 そして、爆発! なお、普通に生きている。
「……駆除、完了」
 ムーンサルトを打ってかっこよく3点着地したグウェンドリンは、きりりとした表情(当社比)でキメた。いや、皆さん生きてるけども。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マリア・ルート
戦わなければ生き残れない、ねぇ。
まぁ、そういう環境なんて何度も経験したからあれなんだけど…うん。
そして、ある物はすべて使えとも、相手から奪えとも、ね。

適当にその辺の悪魔をとりあえず倒してベルトを奪ってこうかしら。
…ま、使い道は使ってれば分かるでしょ。装備して、このカードデッキを入れるのかしら。変身ってね。

後は早業とかで適当に攻撃していきましょう。
時折デッキからカード使ってもいいわね。

シメは…なんかこの呼ばれてる気がするカードで。なんかF…B…とか書いてあるけど。
まぁいいわ。これを使って【指定UC】も合わせて足をフレースヴェルグ(モンスター役)に変えて飛び蹴りよ!速く動くものを自動追尾するしね!



●たった一度しかチャンスは与えられない、なぜなら命だから
「戦わなければ生き残れない……ねぇ」
 そういう環境を何度も経験してきただけに、マリア・ルートはなんとも言えない表情をしていた。
 そして、生き残るための鉄則は大きくふたつ。
 あるものはすべて使え。相手から奪え、だ。
「というわけでいただくわね、ベルト」
「いやあの変身してるんだから一応苦戦とかグワーッ!?」
 そういうルールはないので、モブアクターさんは雑に処理された。かわいそう。

 マリアが手に入れたのは、なぜかわからないがカードデッキが収められたバックルである。
 それをこれまたなぜかデビル採石場にあった鏡にカッコよく突き出すと、これまたなぜか腰にベルトが出現した。なぜ?
「なんでこんなところに鏡があるのかしら……まあいいわ。変身、ってね」
 マリアは突き出したバックルを持つ側の手を後ろに持っていき、同時にもう片方の手を少し斜め前に突き出して素早く肘を曲げるポーズで変身した!
 え? なんでそれなのかって? ……無慈悲そうだから??

 あっという間にタイトな変身スーツに包まれたマリアは、手際よくスーツアクターの皆さんを処理していく!
「そのベルトを手に入れたのか! ならば貴様もカオスライダーバトルに参加」
「あ、私特に願いとかないのよね(ズバー)」
「グワーッ!」
「おっと、ここは通さないぜ。すべては俺が英雄になるた」
「私、別に英雄願望とかないの(ドガー)」
「グワーッ!」
「少し修正が必要にな」
「時間巻き戻しとかやめてもらえる?(ゲシッ)」
「グワーッ!」
 流れるような速さだ! 画面映えまったくしねえ!
「ちょっと猟兵さん! もうちょいカッコよく倒してもらえません!?」
「俺らにもやられ方ってものがあって!」
「え? ああはい。じゃあこの、ファイナルな感じのカードを使いましょう」
 バックルから謎のカードを引き抜いたマリアは、それを謎の変身アイテムにセット。ガション、とアイテムの口を閉じた瞬間、フレースヴェルグがマリアの周囲を燃えながら飛び回る!
「はっ!」
 マリアはなぜか両足を揃えてジャンプ! 空中でくるりと回転するとフレースヴェルグが一体化し、両足が変化、そして炎を纏いながらスーツアクターの皆さん(なぜか一箇所に集まってやられ待ちしている)に突撃だ!
「「「グワーッ!」」」
 キックを受けた皆さんはもがき苦しむようにたたらを踏み、そして……爆発!!
「私は絶対に死なないわ。ひとりでも悪魔を殺したら、後戻りできなくなるもの……色んな意味で」
 陽炎に、マリアの憂いの表情が揺らめく。色々混ざっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アスカ・ユークレース
考えれば考える程スーアクさんって凄いわよね……並外れた身体能力にプラスして演技力も求められるのだから

イェーガーライダーシューター

軽快なステップを踏み、「変身!!」と叫びながらハンドガン型の変身アイテムを天に向かって発射。異空間から装甲が飛んできて装着、白いボディがスタイリッシュながらも女性らしさも感じられる姿に変身、更に第二形態、サジタリウスモードへと移行

敵の変身アイテムめがけてUC、バリアごと砕き貫通する一撃を放つ(鎧砕き、貫通攻撃)
武器破壊も特撮世界のお約束よね?

アドリブ絡み歓迎



●ヨホホイヨホ……えっ違う?
 スーツアクターさん。
 それは、けして特撮では顔を出すことなく(※最近は例外あり)ヒーローあるいは悪役であり続ける、特撮ヒーローにはなくてはならない方々。
 それでいて、顔出し俳優よりも過酷なアクションを求められ、ろくに視界の利かない状態で殺陣をしたり、火傷しそうな爆発の近くで見得を切ったり、落ちたら死にそうなクソ高い煙突の上に登らされたりする、大変な方々である。
「考えれば考えるほど、スーアクさんってすごいわ……マスクをしたまま個性を出すほどの演技力も求められるんだもの。尊敬するわね」
「あ、ありがとうございます」
「そう言ってもらえると、アクター冥利に尽きます」
 アスカ・ユークレースが普通に感心すると、スーツアクターの皆さんはてれてれしながら頭をかいた。
 肝心の演技力が、台無しである。悪魔は根がいい人ばかりだ。

「って、いけないわ! せっかくの変身チャンスなんだから、私もノリに準じなきゃ」
 アスカはそう言うと、てれてれしているスーツアクターさんに近づいてこう言った。
「というわけでその変身アイテム、もらいますね」
「えっ。あっ、あー!!」
 そして強奪! なんてライブ感だ! まるで、どこかの世界の破壊者のようだぜ!
「大丈夫、痛みは一瞬よ」
「それ別のヒーローの台詞!!」
「イェーガーライダーシューター……変身!」
 アスカはハンドガン型の変身アイテムを手に軽快なステップを踏み、空に向けて変身アイテムのトリガーを引いた。
 すると、天に向かって発射されたエネルギーが異空間からライダー装甲(※映像上は特に再現されないが、設定ではものすげえパワーを持っており東京タワーを一撃でへし折ったりする。設定上は)を呼び出し、アスカの全身を鎧う。
 アスカは一瞬にして、スタイリッシュながらも女性らしさを感じられる白いタイトスーツに包まれた!
「今回は巻きでいきますね」
 さらにハンドガン型変身アイテムをガチャガチャと忙しく操作すると、中間フォーム(?)であるサジタリウスモードに変身! フォームチェンジは特撮の華だ!
「えっ強化フォームまであるの!?」
「早くない? 最初から強化フォームは早くない!?」
「もうお披露目は済んでいる、ということで……とにかくその隙、もらったわ!」
 アスカは敵の変身ベルトを狙い、トリガーを引いた! 黒い六角形模様のバリアが現れ、ビームをせき止めるが……所詮は演出、バリアは砕けて変身ベルト破損!
「「「ウワーッ!」」」
 火花を散らしながら吹っ飛んだスーツアクターの皆さんは、地面を転がりながら変身解除! ベルトは壊れて粉々に砕けた。
「武器破壊も、特撮世界のお約束よね?」
 アスカは一瞬にして変身解除し、ハンドガン型変身アイテムをくるりとガンスピンした。なんで生身に戻った敵を狙わないんだとか、そういうのは言わぬが花である。だって、特撮ってそういうものだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

トリテレイア・ゼロナイン
私の分の変身アイテムは…ベルトは兎も角、普通の棒切れと警棒、そして拳銃? 何に使うのでしょうか

兎も角…悪魔達の笑顔の為に騎士として戦うまで

『超変身!』

先ずは鎧が深紅に!
怪力活かし徒手空拳での殴り合いです

敵が強化されましたか
もう一度『超変身!』
次の鎧は蒼、棒切れは棒術のロッドに変わるのですか
攻撃力は下がれど移動力は五倍、リーチと素早い動きで翻弄です

相手を消耗させ『超変身!』
鎧は翠、拳銃をボウガンに!
装甲半分、射程は五倍
聴覚センサーが鋭敏すぎて旋風の音が…時間は掛けられません
脚を素早く撃ち抜き『超変身』!

鎧は紫、警棒は剣に
移動半分、装甲五倍
防御活かしゆっくり接近、剣で一刀両断

…普段と変わらぬような



●完全に独走して新たな時代を始めそう
「……はて?」
 とりあえず流れでスーツアクターの皆さんから変身アイテムを強奪したトリテレイア・ゼロナイン。彼は騎士だが、デビルキングワールドでいまさら悪行をためらうほどピュアでもない。問題は、奪い取った変身アイテムが奇妙なことだ。
「ベルトはともかく、普通の棒切れと警棒……そして、拳銃……?」
 しかもそれらは、このデビルキングワールドには少々似つかわしくない現代的なものばかり。UDCアースにあるほうが自然なアイテムだ。
「まあ、いいでしょう。悪魔たちの笑顔のために、騎士として戦うまで。どうか見ていてください、私の変身を!」
 トリテレイアはなぜかぐっとサムズアップし、突き出した腕をゆっくり左から右へ動かすような変身ポーズを取った!
「超変身!」
 するとベルトがギュルンと光を放ち……彼は、古代の超パワーを受け継いだ戦士に変わるのだ!

 ……といっても、トリテレイアの場合、もともとが変身ヒーローみたいな姿をしたウォーマシンである。
 別にさらに鎧を纏うということはなく、主に装甲の色が変わる(あとカブトムシめいた意匠のアタッチメントが増える)ことで対応(?)していく。
「なるほど。どうやら、身体能力が強化されたようですね」
 トリテレイアは真紅に変じた己の拳を握りしめ、襲いかかるスーツアクターの皆さんを徒手空拳で殴り合う。
 剣を使え? 内蔵武器があるだろ? そんなツッコミを入れるのは、にわかというものだ。
 銃が得物のヒーローだろうが、設定上はものすんごい高速移動が出来るヒーローであろうが、殺陣の基本はとにかく素手! それがヒーローなのだ!
「ビガラ……ゴングガダパ!(翻訳:貴様……その姿は!)」
 スーツアクターの皆さんが、なぜか変な言葉で喋っている! 一体何語なのかわからないが、なぜか喋っている内容がわかる! 不思議だぜ!
「ジャヅゾダゴグボパボンゴセザ!」
 すると下級スーツアクター(?)を蹴散らしたところに、さらに一段階強化された(??)スーツアクターさんが襲いかかる! トリテレイアはたたらを踏んだ!
「敵が強化されましたか……ならば、超変身!」
 トリテレイアの鎧が蒼に染まると、棒切れが不思議な両手棍に変化した。
 伸縮性のあるロッドを使い、トリテレイアはリーチと素早い動きで敵を翻弄する!
「グガダグバパダダザド!?」
「まだまだ、ここからですよ。超変身!」
 さらに変身! 今度は翠色、拳銃がボウガンに変化する!
 スーツアクターは漆黒の旋風を纏い、蒼のトリテレイアを凌駕するほどのスピードで飛び回るが……トリテレイアはその鋭敏な聴覚と射程を生かし、敵を狙い撃ちにした!
「グワーッ!?」
「くっ、センサーが鋭敏すぎて、これ以上は難しそうですね。ならば……超変身!」
 まんまと叩き落されたスーツアクターに襲いかかる、紫のトリテレイア。
 警棒が変化した大剣を構え、苦し紛れの攻撃を超装甲とパワーではねのけ……ゆっくりと近づき、そして大上段から剣を振るう!
「せいっ!!」
「グワーッ!!」
 スーツアクターさんが両手をもがくように振り回し後ずさると、その体に封印の紋章(???)が浮かび上がり……爆散した! 火柱がすごいぜ!
「……はて、普段と変わらぬような」
 トリテレイアは首を傾げた。なお、黒の超戦士は、別に聖なる泉が尽きたりはしないのでお蔵入りである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リア・ファル
カオスエネルギー解析完了
「ライブラリデッキ」……光粒子の符を「ヌァザ」インストール。
……変身! 掛け声と共にレイヤーが変わり、ソレっぽい衣装に!

変身プロセス、解説が入って振り返る?
軌道衛星からレーザー振らせて良いかい?ダメ?

「イルダーナ!」愛機を呼び、戦闘開始
「ヌァザ」で斬ったり、「セブンカラーズ」で撃ったり
なんか戦法が……戦隊とかメタルヒーローっぽい? 気のせいきのせい。

闇の弾丸が来るなら、此方も反撃
【法則操作・自在結界】!
我が結界にて決着を為す! 処刑用BGMあったりするかい?

カオスエネルギーを全て掌握し……ヌァザに込めて、斬る!
……キミの明日は見えたかい?



●猟兵、猟兵ってなんだ
「カオスエネルギー、解析完了……これなら、変身アイテムを奪うまでもなさそうだね」
 その超越演算力でカオスエネルギーの真髄を分析し終えたリア・ファルは、不敵に笑った。
 ライブラリデッキから光粒子で形作られた白い符を取り出し、ヌァザにインストールする。つまり、読み込ませる。インストールするカード……じゃない符によって、音声も違うぞ! キミもレジェンドカオスライダーカードをゲットだ!(?)
「……変身!」
 リアの身体が光に包まれ、実体(レイヤー)を変える。その姿は、ライダーというよりもメタルなヒーローめいた、超未来的サイバーデザインである!

「あの、それなんか微妙に違くないですか?」
「え?」
「なんていうか、その……作品のカラーが、っていうか」
「え? ヒーローってこういうものじゃないの??」
「いやそれもヒーローなんですけど」
「でも最近は、むしろそっちの色のほうが強いですよね」
「最近っていうか20年ぐらい前からそうだよね」
「なんかこの話、詳しく続けると危なくないかなあ!?」
 リアは超自然的な危機を感じ取ったので、スーツアクターの皆さんの話を打ち切った!
 軌道衛星からレーザーが降ったりしないし、0.01秒で装着が完了したりはしないのだ!
「イルダーナ!」
 が、リアはなぜか両手で「C」の文字を描くように左側でポーズを決めたあと、今度は両手を右側斜め上に突き上げつつ愛機を呼んだ! そのポーズはなんだ!
「あっ、乗り物だ!」
「一時期そっち方面も推されてましたけど、いつのまにかなくなりましたね」
「車だけじゃなくて飛行機とか色々いたよね」
「だからその話危ないってよくわからないけど! 隙ありーッ!」
「「「グワーッ!」」」
 レーザーブレ……じゃなくて、ヌァザで一刀両断! さらにセブンカラーズで撃ちまくる!
 スーツアクターの皆さんは身体のあちこちで火花を散らしながら、トランポリンで飛んだような感じに吹き飛び地面をごろごろ転がる!
「おのれ! これでも喰らえーッ!」
 するとボス格っぽいスーツアクターさん(※特に違いはない)が、闇の弾丸を放った! CGてんこ盛りだ! 予算も製作期間もまだ余裕があるからね!(?)
「我が結界にて決着をなす! ……処刑用BGMとか、あるかな??」
 なんかチュウメイって感じのBGMが、どこかから流れ出した気がしないでもない。
 カオスエネルギーをヌァザに集めたリアは、闇の弾丸を切り裂き、そしてスーツアクターさんを一刀両断だ!
「グワーッ!!」
 スーツアクターさんはごろごろ転がりながら川ポチャ! もちろん、本体は無事である。変身解除しただけなので。
「キミの明日は、見えたかい?」
 変身を解除したリアは、爽やかに微笑んだ。やっぱりカオスライダーではなかった。よくわからないけど!

大成功 🔵​🔵​🔵​

暮絃・英雄
カオスな悪魔たちの世界、とは言うが……デビルキングワールド、案外にいい風が吹く世界じゃあないか!
そのカオスな風が!
今は俺に力を与えてくれる!!
いざ――変ッ……身ッ!!
カオスモーラッター・W(ウインド)!!
……まあ、実際はモーラッタイフーンでの変身に風の力は関係ないんだけどな!

さあ、貴様のライダーパワーとカオスパワーで限界を超えたパワーアップをした(※してない)俺のモーラッターパワー……どちらが強いか、勝負だッ!!
モーラッタイフーン、パチパチ火花マキシマム稼働!!
喰らわせてやるぜ、モーラッターの必殺技を!!



●ふたりでひとりのモーラッター(※特に相棒はいない)
「カオスの悪魔たちの世界、デビルキングワールド……なるほど、だいたいわかった」
 転移を終えた暮絃・英雄の赤いマフラーを、風がなびかせる。
「案外にいい風が吹く世界じゃあないか! カオスな風、悪くない!」
「何ぃ!? 我々のカオスに、適応できるというのか!? 貴様は!」
「ああそうとも! 今はそのカオスな風が、俺に力を与えてくれる!!」
 英雄はぎりりと拳を握りしめた! ぎりりと!(音が強調されているという意味)
「いざ――変ッ……身ッ!!」
 英雄は自前の変身ポーズをキメる! モーラッターに変身アイテムを奪う必要などない、彼はどちらかというと昭和カテゴリの科学人間だからだ!(???)
 風……いや、サイクロンが英雄を包み込み、運命の切り札を与える。カオスパワーという切り札(ジョーカー)を……!

 そして風が晴れると、そこにはいつもと違い、二色カラーになったモーラットが!
「「「そ、その姿は!?」」」
「カオスモーラッター・W(ウィンド)! それが、今の俺の名だッ!!」
 英雄はビシッとキメた! バサバサとマフラーが風になびく。もふもふの毛もなびく!
 なお、実際は特に風の力とかは関係ないし、表題にもある通り彼に相棒はいないし、本棚に潜ったりもしない。すべては演出である。
「さあ、貴様らのワルを……数えろ!」
「「「いまさら数え切れるか!!」」」
 スーツアクターの皆さんが襲いかかる! だが、英雄はそのもふもふボディで漆黒の旋風を受け流し、なぜか徒手空拳で襲いかかるスーツアクターの皆さんをいなし、ノーダメージだ!
「貴様のライダーパワーと、カオスパワーで限界を超えたパワーアップをした(※繰り返すがすべて演出なので、別にパワーアップはしていない)俺のモーラッターパワー、どちらが強いか、勝負だッ!!」
「「「なっ!?」」」
 スーツアクターの皆さん、なぜか一箇所に集まりいい感じに一網打尽にされそうな状態で構える! なぜ散開しないのかとか言ってはいけない!
「モーラッタイフーン、パチパチ火花マキシマム稼働!! これで決まりだ!!」
 ベルトから「マキシマム稼働!」という音声が流れ(※カオスエネルギーのおかげです)、英雄は真っ二つに……ならず、風を纏っての体当たりを叩き込んだ!
「「「グワーッ!」」」
 爆発! スーツアクターの皆さんは地面をごろごろ転がり変身解除だ! なぜか身体から弾むように離れたベルトが、地面をバウンドしてから爆ぜた。
「どうだ? エクストリームな勝利だろうッ!!」
 変身解除した英雄は、片手をクルッと回転させるようにしてニヒルに笑った。風が、赤いマフラーをなびかせる……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒江・式子
連携アドリブ歓迎
実は密かに憧れだったんですよね、変身ヒーローって
UDC組織でエージェントを志願した時にも
その憧れが原点にあったやもしれません
……今となっては
そんな初心などすっかり忘れてしまいましたが(遠い目)

まずは手近なアクターさんの影を茨で捉えてUC発動
〝快く〟変身アイテムを譲って頂きましょう

では満を辞して、変身です
おお、なんかカオスっぽいエネルギーが……
漲ってきた瞬間に足元から茨が噴き上がり
私もろともにアイテムを呑み込まれ
エネルギーは茨に吸い取られました
しかも私の全身に影の茨が取り巻いたまま戻らず
マフラーの如くたなびいています
……これも変身と言っていいのか
結局、茨からは逃れられないという事なのか
……泣けてきました

膨大な糧を得て活性化した茨を拳に集中させて
八つ当たり気味にブン殴りましょう
当たれば活力とかやる気とか諸々を奪いますが
それでも上手く吹っ飛ぶよう意識してくれるプロ根性は流石です
私も胸を借りるつもりで参りましょう
しばしお付き合い頂けますか

(この後滅茶苦茶筋肉痛になった)



●一念発起して運動とかいきなりやるとヤバいことになるよね
「……変身、ヒーロー」
 心なしか、濁った魚の目みたいになってる黒江・式子の眼も、今日はちょっぴり輝きを取り戻しているような気がした。
 変身ヒーロー。思えば、自分は子供の頃から、それに憧れていたのかもしれない。
 誰にも正体を知られず、悪と戦う……字面だけ見れば、UDCエージェントとしての仕事もまさに変身ヒーローそのものだ。もっとも、実際はもっと過酷で地味だが。
「今となってはそんな初心などすっかり忘れてしまいましたが……」
 あっ、せっかくキラキラ取り戻しそうだったのに、現実を思い出してまた眼が死んでる……!

「貴様ァー、大丈夫ですか? あの、温かいお茶とか飲んで休みます?」
「おかまいなく。それはそれとして、変身アイテムをいただきますね」
「グワーッ!?」
 なんかめっちゃ疲れてそうだったので、思わず声をかけたアクターさんが、ガチガチに茨で絡め取られて不都合な感情を吸収されてしまった!
「ドウゾオツカイクダサイ。私はトムです」
「ありがとうございます」
 翻訳機能がバグった感じになってしまったアクターさんが、快くアイテムを譲ってくれる。
 式子は特に気にせず(といっても頂いたあとは、自分の代わりにあったかいお茶を飲んで休んでいただくことにした)ベルト型アイテムを受け取ると、バシッとお腹にバックルを当てる。ベルト部分がシュイーンと出現し、装着された!
「おお……よし、では満を持して」
 キリッ。式子はちょっとだけテンションが上がったようだ。
「……変身、です」
 いかにも玩具展開を前提にしていそうなベルトのスイッチを、押す!

 すると、式子の足元から茨が噴き上がり、カオスなエネルギーは茨に吸い取られてしまった。
 おまけに影の茨は式子に取り付いたまま戻らず、マフラーのように(けど茨なのでちょっと硬めに)たなびいている。
「……これは、変身といっていいんでしょうか」
 式子の眼がスンッとまた濁った。どうあれ、茨からは逃れられないらしい。
「泣けますね……」
 可哀想な式子だった。

 意識を集中させると、カオスエネルギーを取り込んで活性化した茨がパキパキと拳に巻き付き、ヒーローというより東欧あたりの暴徒が作った即席の武器みたいなヤバいフォルムになる。殴るとめったエグい傷出来るやつ。
「ハァーハハハハ! 貴様! おい待てその武器で殴るのはさすがに」
「すみません。八つ当たりです」
「グワーッ!?」
 SMASH!! 式子は特に申し訳無さそうな顔をせず、アクターさんの顔面をぶん殴った!
 突然ぶん殴られても、いい感じに吹っ飛んでごろごろ地面を転がってくれるアクターさんはさすがだ。なお、変身解除されるとなぜか採石場に出現したデビル池にぽちゃんと落ちる。
「さすがですね。私もそのプロ根性に胸を借りるつもりで参りましょう」
 式子は徹底的にストレス解消をするつもりだ。激務に追われる彼女なら、このぐらいは仕方ない。

 問題はその後の筋肉痛だった。しかも、2日後に遅れて来たので、式子はなおさらへこんだという。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アレクシス・ミラ
連携・アドリブ◎

これが…カオス…
だが、例え相手がそういう軍団だろうと採石場であろうと…僕の力は人々の笑顔とその未来を守る為に…!
色々覚悟を決め【天誓の暁星】
光属性の閃光と同時に跳躍。悪魔を掴んでバイクから降ろし
雷の麻痺攻撃で痺れさせよう
…奪うような真似をしてすまない
このベルトとバイクは今だけ少しお借りするよ
─見ていてくれ
僕の!変身!!
(ベルト装着。赤星、抜刀!
心に宿す剣と輝く勇気の光を以って
白銀の聖騎士ライダーの姿へ)
ライダー、アレクシス
皆を守る盾となろう
…いや、本当にどうなってるんだい!!?

…思わず動揺してしまったが
此方もバイクで戦場へと駆ろう。…大丈夫、免許なら取得している
僕へ惹きつけるように駆り
味方への攻撃ならかばうように割り込み、剣で受け止める
牽制に剣から光の衝撃波を放って動きを止め(事故防止に)降りさせよう
悪魔が真の姿になろうと僕は立ち向かう
姿が変わっても…守護の誓いは決して変わることはない!
剣からオーラを展開、防ぎながら押し返す
そして旋風を切り開く流星の如く
光纏う飛び蹴りを!



●免許……それが、デビルキングワールドのルールなのか
 なんか、あちこちで猟兵とアクターさんが殴り合い、爆発が起きている。
 爆発は色とりどりで、猟兵がアクターさんを殴るとなぜか火花が散り、採石場のはずなのに池があって、やられたアクターさんはみんなそこにポチャっている。
「これが……カオス……」
 アレクシス・ミラは、圧倒されていた。
 彼はダークセイヴァー出身なので、その手の文化(?)に詳しくない。
 だが、この状況がカオスなのはわかる。ごった煮すぎるのはよくわかる!
「……たとえ相手がそういう軍団だろうと、ここが採石場であろうと……僕の力は、人々の笑顔とその未来を守るためにある!」
 アレクシスは覚悟を決めた。最悪、普段からは想像もできないギャグオチをキメる覚悟だ。イケメンには腹をくくらねばならない瞬間もあるのだ。

「とうっ!」
 アレクシスがカッコいいポーズでジャンプすると、背後で煌めく光が爆炎のように噴出した。あくまで光属性なので、実際の爆発ではない。
 そして空中で無駄に身体をひねりスワロージャンプをキメると、この悪路にもほどがある採石場になんでかバイクつきでやってきたアクターさんに飛びつく!
「何ッ!?」
「……奪うような真似をして、すまない。このベルトとバイクは、今だけ少しお借りするよ!」
 アレクシスの拳から雷が流れ込み、アクターさんをマヒさせた!
「グワーッ!」
 マヒさせられただけなのに、アクターさんはなぜか全身からバチバチ火花を起こして自分からバイクを飛び降り、ごろごろ転がって池にぽちゃんする。
 転がっていただけなのに、都合よく変身解除されたベルトのバックルが、これまた都合よくアレクシスの手の中に収まった。バイクも安全に停車する。なんで?
「これが、カオスエネルギーの力……!」
 アレクシスは色々勘違いしていた。でも、特撮ってそういうものだよね(?)
「見ていてくれ……僕の! 変身ッ!!」
 ベルトを装着し変身すると、アレクシスはバイクのスロットルを開いた。
 すると目の前になんか頑丈そうな光の板が現れ、バイクでくぐり抜けた瞬間、アレクシスは白銀の聖騎士ライダーに変身したではないか!
 心に宿す剣と、輝く勇気の光が鎧となったような……そう、まさに剣(ブレード)の如きデザインだ!
「ライダー、アレクシス。みんなを守る盾となろう!」
 かっこよくウィリージャンプ! 着地して、キメ!
「……いや、本当にどうなっているんだい!?!?!」
 ツッコまずにはいられないあたり、根の人の良さが出てしまっていた。

 それはそれとして、そろそろアクターの皆さんを倒さないと話が終わらない。
 まるで一瞬でワープしたかのような速度で駆けつけたアレクシス。彼の懐には、輝くような笑顔の写真入りの運転免許証がちゃんと用意されている。
「ケケーッ! 我々カオスライダーズに敵うかーッ!」
 黄色いマフラーを巻いて目とか靴とかがとんがってそうなアクターの皆さんが、量産型っぽいバイクでアレクシスを取り囲む!
「はっ!」
 アレクシスは剣を振るい(言うまでもないが、これもカオスエネルギーで玩具展開出来そうなデザインになっている。銃にもなる)光の衝撃波でアクターの皆さんを牽制!
「「「グワーッ!」」」
 アクターの皆さんはカッコよく吹き飛ばされた! 画面外(???)にはクッションも用意してあるので安全性も問題なしだ!
「姿が変わっても、守護の誓いは決して変わることは、ない!」
 ベルトのバックルからカードを抜き、剣にセット! 『シールド』という謎の電子音声!
「「「ケケーッ!」」」
「はあああっ!」
 剣からオーラが展開し、アクターの皆さんの攻撃を防御! さらにドーム状のオーラは光り輝いて爆裂し、アクターの皆さんを逆に吹き飛ばした!
「ば、馬鹿な! カオスエネルギーを完全に支配しているだと!? これではまるで、そう……キング……!」
「これが、運命の切り札だ!」
 アレクシスは自走するバイクの上からジャンプ(なぜか両足を揃えた上で)! 旋風を斬り裂く流星のごとき、光纏う飛び蹴りを……叩き込む!
「たぁーっ!!」
「グワーッ!!」
 アクターさんはゴロゴロと採石場の真ん中まで転がっていき、立ち上がり、3秒ほどもがき苦しんで……爆発四散! 火薬を一気に投入だ!
「未来の切り札は、僕だけなんだから……」
 アレクシスは爆発を背景にカッコよくポーズをキメた。大勝利だ、やったぜ!

「……いや、だからこれはなんなんだい!?!?」
 ツッコミを入れてしまうあたり、地の人の良さがどうしても出てしまっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年05月18日


挿絵イラスト