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銀河帝国攻略戦⑭~決死のペンギンレンジャーズ

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●レンジャー部隊出撃せよ
「我々を舐めるなよ解放軍! そして猟兵ども! 皆、帝国レンジャー部隊の意地を見せてやれ!」
 宇宙空間に声がこだまする。
 決意を背負って、サイコフォースペンギン部隊は輸送船を進ませていた。

●帝国特攻部隊
 猟兵の協力によりスペースシップワールドで解放軍が快進撃を続けている中、グリモアベースではまたグリモア猟兵が呼びかける声が響いた。
「解放軍の艦隊に、帝国の特攻部隊が接近しています」
 集まった猟兵たちに白金・伶奈(プラチナの先導者・f05249)は告げた。
 帝国大要塞『エンペラーズマインド』を突破した解放軍に、今度は白騎士ディアブロの直属『白魔』艦隊が迫っているというのだ。
 高速艦のみで編成されたその艦隊は伝説の解放軍を翻弄し、苦しめたと言われている。
「実際のところ、彼らはその速度を用いて全滅覚悟の特攻をしかけてくるのが役目のようです」
 解放軍に迫る高速輸送船には強力な自爆装置が仕掛けられている。
 敵艦隊の内部で自爆して混乱させたところを、乗っていた強襲用兵力が襲いかかるのだ。
 銀河皇帝に絶対の忠誠を誓う彼らは、命を賭けて戦局を打破しようとしているのだ。
「解放軍には対抗手段がありませんが、グリモア猟兵ならば転移してその輸送船を襲撃することが可能です」
 猟兵たちは高速輸送船に転移して内部の敵と戦いつつ、敵艦が解放軍艦隊に到達する前に自爆装置を起動してしまうのが目的となる。
 ただ、内部の敵は非常に多いので、倒しきるのは不可能だと考えていい。
 敵に囲まれて動けなくなる前に、コアルームに存在する自爆装置に到達しなければならない。
「どのようにしてコアルームに到達するかが重要になるでしょう」
 もちろん、最初から囮だと割りきって行動するのも手だ。
 作戦後は伶奈が転移で皆を回収するので、爆発する輸送船からの脱出は考えなくていいと彼女は言った。
「わたくしが転移できる輸送船内にいる敵はアイスバーグレンジャーです」
 サイキックで冷気を操るペンギンのレンジャー部隊だ。
「敵も必死なようですが、こちらも負けるわけにはいきません」
 どうぞよろしくお願いいたします、と伶奈は言った。


青葉桂都
 おはようございます、青葉桂都(あおば・けいと)です。
 今回は銀河帝国攻略戦に参加し、解放軍には特攻をしかけようとする敵の輸送船を阻止していただきます。

●シナリオについて
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 このシナリオの戦場は『⑭『白魔』艦隊』になります。

●アイスバーグレンジャー
 非常に多数が乗っており、戦闘で全滅させることはできません。
 また、時間をかけると囲まれて身動きがとれなくなります。

●自爆装置
 輸送船のコアにしかけられています。
 コアのある場所に直接転移することはできません。
 自爆装置起動後は、グリモア猟兵の転移で脱出できます。

 それでは、ご参加いただければ幸いです。
 どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『アイスバーグレンジャー』

POW   :    フォーメーション『霜』
【冷凍ビーム】が命中した対象を爆破し、更に互いを【氷の鎖】で繋ぐ。
SPD   :    フォーメーション『霰』
【隊長ペンギンの特攻体当たり】が命中した対象に対し、高威力高命中の【隊員ペンギン達の連続体当たり】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    フォーメーション『雹』
【隊員全員のパワーを合わせて巨大氷山】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リグレース・ロディット
レンジャー?えペンギンが?あ、僕ペンギン初めて見た!!これは倒す価値ありだね!!
【POW】僕、囮。囮するー。ペンギン、ペンギン。あのビームあたると鎖でつながっちゃうのか……ならわざとあたってその鎖を手繰り寄せるか何かしてペンギンの近くに行くね。痛いのは『激痛耐性』で我慢。『氷結耐性』も使っちゃったほうがいいのかな?……ええっと、でね、でね近くに行ったら触るのー。えへへ初めて見て初めて触っちゃった。
堪能出来たらUCの『血統覚醒』でさくっとやってこー。無理そうなら『クライウタ』か『暴食紫炎』で攻撃するね。いっぱい触りたいから『生命力吸収』でいっぱい暴れれるように頑張る!

(絡み・アドリブ大歓迎)


ロアル・スクード
◆POW
今回は囮として行動する事で後続の進軍を助ける事にしよう
速く進むというのはあまり得意ではないからな、適材適所だ

敵と積極的に交戦して敵の意識をこちらに向けたい
攻撃は『盾受け』『武器受け』で捌き、隙を作って剣で攻撃する

敵のユーベルコードは正面から盾受けで防ぎ、より囮として敵の目を引く為に『存在感』をアピールする
こちらもユーベルコードを発動、『カウンター』でシールドバッシュを見舞おう
鎖で繋がれても変わらない、繋がれた先へそのまま突進すれば問題ない

味方を追いかけようとするならその攻撃は『かばう』
余所見をするとはいい度胸だが、ここを通すわけにはいかない
まずは俺を倒してみろ、と『挑発』して時間を稼ぐ


テラ・ウィンディア
物量とは最強の凶器だって知ってるぞ
だが上等だ
おれも殲滅戦は得意だ!
おれの力が尽きるか…お前らの物量が尽きるか
やりあって見るのも面白い!

転移後冷徹に戦闘知識を駆使して周囲の状況陣形と己の技を打ちこむのに優位な場所の把握

属性攻撃で武器に炎を宿す
お前らの氷は全て溶かし尽くす!
串刺しで纏めて突き刺し薙ぎ払い
囲まれそうになったら空中戦で飛んで
密集陣形を見つけたらグラビティブラストで一気に殲滅する

空中から急降下して突き刺し踏み付けて周囲に迫るペンギンは剣で切り裂き

冷徹に陣形を見据えその中心を粉砕してその陣形を破壊する

お前らの恐ろしさは解ってるよ
だから…その怖い所を粉砕するのみだ!

全てを焼き尽くしてやる!



●襲い来るペンギンたち
 輸送船へと転移した猟兵たちは、数分もたたないうちにオブリビオンたちから襲撃を受けることになった。
「侵入者発生! 侵入者発生! 野郎ども、奴らを氷の棺桶に叩き込んでやれ! アイスバーグレンジャー出動だ!」
 勇ましく突撃をしかけてくる彼らは、紫色のバイザーで赤く光る目を覆ったペンギンたちの群れだった。
「レンジャー? えペンギンが? あ、僕ペンギン初めて見た!! これは倒す価値ありだね!!」
 少年らしい歓喜の声を上げたのはリグレース・ロディット(夢みる虚・f03337)だ。
 その隙をついて攻撃しようと敵が迫ってくるが、喜びながらもリグレースはしっかり敵を警戒していた。
 フォーメーションを組んで放ってくるビームを少年は腕で受け止める。
 受け止めたそこに、氷の鎖が巻き付いていた。
 いや、1体だけではない。さらに数体からのビームがリグレースに絡みついた。
「ペンギン、ペンギン。撃ってばかりいないでこっちにおいでよ……っとね!」
 最初に受け止めた腕を思い切り引いて、ペンギンの1体を引き寄せる。
「貴様! 皆、あいつを助けるぞ!」
 指揮官らしきペンギンがリグレースへと向かってくる。
 だが、その突撃は少年には当たらなかった。
 月の意匠が施された盾を手にした男が彼の前に立ちはだかっていたからだ。
「俺の仲間にこれ以上手出しはさせんぞ!」
 盾のように固い口調で宣言したロアル・スクード(ヤドリガミのパラディン・f07869)へと、ペンギンたちが殺到する。
 連続してしかけられる体当たりを、青年は盾を構えてしのごうとする。
 一歩、二歩と後退させられるが、それでもロアルは連続攻撃を耐えて見せた。
「大丈夫か、少年!」
「そんなに暴れるなよー。ちょっとくらい触らせてくれたっていいじゃないか」
 振り向いたロアルはペンギンに触れようとしている少年の姿に気づいた。
 尖ったくちばしでの攻撃に耐えながら、彼はオブリビオンの体を撫で回している。
「えへへ初めて見て初めて触っちゃった」
「……無事なようでなによりだ」
 なおも攻撃を盾で防ぎながら、ロアルは笑顔の少年に声をかける。
 そんな2人へとさらに攻撃をしかけようとしたペンギンたちが、横合いから飛んできた槍によって串刺しになった。
 炎をまとった槍は数体のペンギンをまとめて貫いている。
「なかなかの余裕じゃねえか、お前。ま、ビビっちまうよりマシだがな」
 声をかけてきたのは、リグレースと同じ年代であろうポニーテールの少女。
 テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は彼らが攻撃を受けている間に、敵をまとめて攻撃できる位置へ移動していたようだ。
「物量こそ最強の凶器だって知ってるぞ。だが上等だ。おれも殲滅戦は得意だからな!」
 不敵な表情を見せたエルフの少女は炎の龍の牙から作られた槍を敵から引き抜いた。
「おれの力が尽きるか……お前らの物量が尽きるか、やりあって見るのも面白い!」
 槍を持っているのとは逆の手をテラが手に来向けると、そこから重力波砲がペンギンたちの一群を吹き飛ばす。
「派手な攻撃だな。でも、僕も負けないよ。もっとペンギンに触りたいし!」
 真紅の瞳に覚醒したリグレースの手の中で紫の炎が踊った。炎は巨大な鎌へと変じる。
 ロアルは近づいてきた敵に身体ごと盾を思い切りぶつけたかと思うと、その敵をさらに盾で吹き飛ばした。
「さあ、まずは俺を倒してみろ!」
 青年はペンギンたちに向けて叫ぶ。ロアルとリグレースは囮になるつもりで行動していた。殲滅戦を挑もうとしているテラも、結果としては同じ役目を担う形になっている。
「お前らの恐ろしさは解ってるよ。だから……その怖い所を粉砕するのみだ!」
 跳躍した少女が、星の力を宿した宝剣でフォーメーションの中心にいる敵を貫く。
「全てを焼き尽くしてやる!」
 炎の槍でとどめを刺しながら、彼女は叫ぶ。
 派手に動き回る彼らが敵の注意を引き付けている間に、他の猟兵たちはコアルームを目指していた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

四王天・燦
『特攻』と書いた鉢巻巻いてコアを目指す

「二十連跳躍!」
隊長の特攻が見えたら符術『力場の生成』で跳んで回避。
「二十連と言ったな。あれは嘘だ。射幸心を煽ったんだ!」
残る3回ジャンプは奥の手。
ホップステップに替わってダッシュ・フェイント・ジャンプで突破だ。
「皇帝に大金星捧げたけりゃ捕まえてみな!」
と煽って大所帯の統率を乱すぜ。
冷凍ビームや氷山は残像を囮にとにかく足を止めずに進む。
逃げ足にも頼って倒すより逃げ切ること重視

後続に猟兵がいなくなったら簡易な罠だけど撒菱をばら撒いていくぞ。
コアに到着したら急ぎ破壊工作だ。必要ならハッキングも使用

誰か頼れるなら最後の足止めに立って、殺気全開で殺陣を披露するぜ


霧城・ちさ
特攻……となると少し倒しただけでは止まらないかもしれませんわね。すぐに囲まれないような場所を戦場にして敵を狙っていきたいですわね
他の猟兵の皆様とも連携を取って1体に攻撃を集中して数を減らしたりしていきたいですの
自爆装置のある場所を探しながら前進あるのみですわね
あまり敵との距離が近いと攻撃を多くされそうですし間合いも取ってユーベルコードで攻撃ですわっ



●コアルームを目指して
 一部の猟兵たちが敵を引き付けている間に、他の猟兵たちはコアルームを目指した。
「特攻……となると少しの攻撃では止まってくれませんわね」
 ピンク色の髪を揺らして、霧城・ちさ(夢見るお嬢様・f05540)が言った。
 転移した地点付近に敵は集中していたが、それでもまったく交戦なしで進むことはできていなかったからだ。
「確かにな……だけど、アタシだって簡単に止まる気はないぜ」
 応えた四王天・燦(月夜の翼・f04448)は、灰色の髪に『特攻』と書かれた鉢巻きを巻いて走っていた。
 決死の覚悟で戦っているレンジャーたちだが、彼女もまた覚悟では負けていないという意志のあらわれなのだろう。
 浅からぬ傷を負いつつ猟兵たちは銀河帝国の輸送船内部を駆け回っていた。
「どうやら、そのようですわね……ですが、すぐには囲まれないような場所で戦うようにいたしましょう」
 コアルームは、言うなれば宇宙船の心臓部と言ってもいい場所だ。
 見つけやすい場所にあるわけではないにしても、見つからない場所に隠されているということもない。
 それなりに時間はかかったものの、重要な場所であるがゆえに、警備のペンギンたちが詰めていることでそれとわかった。
 猟兵たちの接近に気づいたアイスバーグレンジャーズが隊長格を先頭にして突撃をしかけてくる。
「二十連跳躍!」
 符を用いて力場を作り出した燦が跳躍する。
 身体の下を無数のペンギンたちが通り過ぎていく。
「なんとぉぉぉっ!」
 だが、敵もめげなかった。連続ジャンプでペンギンたちの攻撃をかわし続ける燦に、必死に追いすがる。
 燦の術中にすでにはまっていることに、レンジャーたちは気づいていなかった。
「二十連と言ったな。あれは嘘だ。射幸心を煽ったんだ!」
 空中を加速し、かと思うと反転してフェイントをかけ、そして一気に敵の向こうへ。
 連続ジャンプについていくためにフォーメーションを乱してしまったペンギンたちの頭上を超えて、燦は向こう側に着地した。
「皇帝に大金星捧げたけりゃ捕まえてみな!」
 挑発されたペンギンが一斉に燦の方を向いた。力を合わせて巨大な氷山を作り出して、逃げる狐を攻撃しようとする。
 だが、氷山が砕いたのは燦の残像のみ。
 さらにその瞬間、天から落ちた光がペンギンたちを貫いた。
「油断大敵、ですわね。猟兵は一人だけではないことをお忘れになりませんよう」
 ちさがペンギンたちへ指先を向けていた。彼女の意志に従って降り注いだ光が消耗している敵を打ち倒していく。
 敵の数が減り、ちさも燦の後を追う。
 撒菱でペンギンたちを足止めして、猟兵たちはコアルームへと走る。
「急いで自爆させましょう!」
「ああ。必要ならハッキングの準備もできてるぜ!」
 飛び込んだコアルームには、最後の守りとなるであろうアイスバーグレンジャーの一団がまだ残っていた。
「狙いは宇宙船のコアか!? くそったれの猟兵どもめ、俺たちの作戦を止めさせるものか! 銀河帝国万歳!」
 ペンギンの1体が仲間たちに呼びかける。
 隙をついて自爆させるか、あるいは増援が来る前に全滅させるか。どちらかに成功すれば、この戦いは終わる。
 死守する構えを見せるペンギンたちに対して、猟兵たちは最後の戦いを挑んだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

城島・冬青
宇宙にペンギンがいるとかスペースシップワールドは凄いなぁ
はぅペンギンかわいい…
敵じゃなければ家に連れ帰りたい…
けどそんな呑気なことを言ってる場合じゃなかった!囮だね、囮!

Pow
敵の方が数が多いので囲まれて袋叩きにされないよう退路を確保しつつ囮をするね
花髑髏と不死蝶で体力の低い個体から攻撃したり【衝撃波】で弾き飛ばしUCを叩き込んだりと派手に動き回るよ
えっと…囮だしこのくらい目立っておけば敵の目を惹きつけていられる…かな?
相手からの攻撃は【武器受け】で凌いだり【ダッシュ】【残像】で避ける
ふっそれは偽物だ!…なーんてね
死角からの攻撃は【第六感】と【聞き耳】で警戒しとくよ

アドリブ歓迎


ディスターブ・オフィディアン
第二人格で行動
方針:オルタナティブ・ダブルで第一人格を呼び出し、第二人格が囮を務めている間に、第一人格が隙をついて自爆装置を起動

「いやぁ怖い怖い、こう恐ろしい敵相手に真っ向勝負なぞできませんなぁ」
と、第二人格は挑発と逃げ足、ワイヤートラップを駆使して囮役を務めます
 途中、煙幕で姿を隠してオルタナティブ・ダブルを発動、第一人格が煙に紛れてコアマシンへの自爆指令を入力していく
 第二人格側はパフォーマンスで敵の視線と注意を集め時間稼ぎをします
「ペンギンの皆様、こちらが何だかわかりますか?
 特別製のグレネードランチャーでーす!ヒャッハー!」

「自爆装置起動完了だ。解放軍の船をお前達への餞にはさせん」



●ペンギンたちよ眠れ
 幾人かの仲間がコアルームにたどり着いたものの、さらに別の一団がそこへと近づいていた。
「宇宙にペンギンがいるとかスペースシップワールドは凄いなぁ。はぅペンギンかわいい……。敵じゃなければ家に連れ帰りたい……」
 城島・冬青(六百六十九番目の宿木・f00669)は戦いながら、ついそんな感想を抱いてしまう。
「いやぁ怖い怖い、こう恐ろしい敵相手に真っ向勝負なぞできませんなぁ」
 上等なスーツに身を包んだ青年が、近くで少女とは逆の感想を口に出す。
 どこか胡散臭い……詐欺師のような印象を受ける服を着たディスターブ・オフィディアン(真実を 暴く/葬る モノ・f00053)の言葉を聞いて、冬青も自分の役目を思い出した。
「そんな呑気なことを言ってる場合じゃなかった!」
 心の中で『囮だね、囮!』と叫んで、冬青も動き出す。
 ディスターブも別に、本気で怯えているわけではないのだろう。
 退きながらワイヤートラップをはり、煙幕で敵の視界をふさいでいる。
 罠にかかって動きを止めたペンギンに、冬青は接近した。
 少女が手にしているのは刀と脇差。刀には花と髑髏、脇差には蝶の模様が鍔に施されている。
 二刀流に衝撃波までも繰り出して、冬青は弱った敵を倒していく。
 2人を含めた囮役の猟兵たちは、ペンギンたちをコアルームから引き離していった。
「ペンギンの皆様、こちらが何だかわかりますか? 特別製のグレネードランチャーでーす! ヒャッハー!」
 派手な動きで注目を集め、ディスターブが聞こえよがしに叫んだ。
 ディスターブがグレネードと自称する武器は、爆発しなかった。
 即座に反応し、ペンギンの1体が叫んだのだ。
「撃たせるな! こいつらをまとめて片付けるぞ!」
 力を合わせて産み出された氷山が冬青とディスターブ、さらに他の猟兵たちをも巻き込む。
 いや、少なくとも冬青に関しては、巻き込まれたのは本人ではない。
 残像だけを残して、彼女はすでに移動していた。
「花髑髏の本当の姿を見せますね」
 1日分のカロリーを代償に漆黒の吸血武器へと変化した刀が、ペンギンたちを貫いて血を吸い出す。
 アイスバーグレンジャーは1体、また1体と倒されながらも、戦いを諦めていない。
 冬青は囮役の1人として、彼らを確実に引き付け続けた。
 その間に、もう決着はつこうとしていた。

 黒いローブを身につけたディスターブはコアルームへと飛び込んだ。
 多重人格者の彼は敵を引き付けるかたわら、第一人格を実体化してコアルームへ向かわせていたのだ。
 コアルーム内の戦闘を避けて、コアへと向かう。
「任せたぜ!」
「任されよう」
 戦っていた猟兵の1人が投げかけた声に応じながら、彼は自爆装置へとたどり着く。
「自爆装置起動完了だ。解放軍の船をお前達への餞にはさせん」
 制止しようと近づいてきたペンギンがたどり着くより一瞬早く、ディスターブが装置を起動する。

 宇宙にまた1つ大きな爆発が起こった。
 猟兵たちはグリモアベースに帰還し、ペンギンたちは宇宙に散った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月18日


挿絵イラスト