●影の城
「どうやら猟兵の諸君が迫っているようだね」
ドクター・オロチがプレジデントを憑依させ、その身をムキムキマッチョに変貌させ、さらには口調まで影響を受けていた。
「このままではこの城も落ちる。逃げるべきだ」
勝てる見込みはないと風魔小太郎が撤退を進言する。
「ふむ、こうなれば仕方あるまい。撤退するとしよう。だが今は逃げようとも私は諦めるつもりはない。この拳でどんな危機も乗り越え、最後には勝利をこの手に掴んでみせるさ」
ドクター・オロチの後ろには背後霊のようにプレジデントが立ち、影響されたドクター・オロチは何にも動じぬ鋼の心を持ったように自信溢れる態度で拳を構えた。
「ならばこちらも一仕事しよう」
風魔小太郎が風魔忍法奥義「百面鬼の術」によって『ダークプルティア『ダークドゥエル』』の姿へと変貌した。
「この姿ならばプレジデントの力を存分に発揮できるだろう」
「なるほど、では私の力をプレゼントしよう。持っていくといい」
ドクター・オロチが変身した風魔小太郎に力を与え、その両腕が巨大機械化される。
「己は私の務めを果たしてみせよう」
途中で口調までダークドゥエルになりきった風魔小太郎は城の外へと迎撃に向かった。
●グリモアベース
「ドクター・オロチの居城、影の城がメンフィス灼熱草原で発見された」
バルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が猟兵達にドクター・オロチの本拠地を見つけたと告げる。
「ドクター・オロチを討つ好機がようやくやってきた。これを逃す手はない。諸君には影の城に攻め入りドクター・オロチを撃破してもらいたい」
ドクター・オロチを倒す千載一遇のチャンスがやってきた。ここで確実に仕留めなくてはまた暗躍されることになるだろう。
「影の城の前には『ダークプルティア『ダークドゥエル』』に変身した風魔小太郎が待ち構えている。その両腕はプレジデント・ナックルという機械の腕になっている。どうやらボクシングで戦うと戦闘力が上がるようだ。元よりダークドゥエルは格闘タイプの敵で、確実に強化されている。相手の土俵に乗らず遠距離から戦うか、同じ土俵で戦うなら何か対策が必要だろう」
ボクシングを使わせると強化された攻撃をしてくる。それに何か対策を練っておけば有利に戦えるだろう。
「城の中ではドクター・オロチがプレジデントを憑依させて待っている。背後霊のプレジデントと重なるようにして戦い、完全にプレジデントの能力を使いこなせるようだ。かつてプレジデントと戦った者ならばその動きも読みやすいかもしれん。ともかくボクシングによるスピードとパワーを兼ね揃えた敵だ。シンプル故に手強い」
洗練されたボクシングの技術と、機械の両腕の圧倒的パワーを持ったプレジデントの戦闘力は高い。打ち勝つにはこちらも全力で当たらねばならないだろう。
「だが既に一度は倒した敵だ。諸君ならば必ずもう一度打倒できるだろう。プレジデントを憑依させたドクター・オロチを打ち破り、長くに渡り暗躍を続けていたドクター・オロチに引導を渡せ!」
バルモアはゲートを開き、決戦の場へと猟兵を送り出した。
天木一
こんにちは天木一です。
プレジデントの力を宿すドクター・オロチをガチンコバトルでぶっ飛ばしましょう!
このシナリオは、2章で完結するシナリオとなります。
第1章は影の城の前で待つ風魔小太郎との決戦です。ゾンビの武術少女『ダークプルティア『ダークドゥエル』』に変身し、巨大機械の両腕【プレジデント・ナックル】によってボクシングによる戦闘が強化されてます。
第2章はドクター・オロチとの決戦です。プレジデントの霊と一体となり、ボクシングによる戦闘をしてきます。
複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
ボクシングの殴り合いに打ち勝ち、ドクター・オロチを打倒してください!
第1章 ボス戦
『ダークプルティア『ダークドゥエル』』
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POW : 全て粉砕する。ダークネスブレッヒェン!
【体から放ったり纏う事ができる闇闘気】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : その技覚えたぞ、ダークネスラーネン!
【欠損しても即座に再生する自身のゾンビ肉体】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、欠損しても即座に再生する自身のゾンビ肉体から何度でも発動できる。
WIZ : 此が私の強さの証だ。ダークネスベズィークター
【自身が倒した武術家や武術少女達】の霊を召喚する。これは【洗練された武術】や【鍛え上げられた肉体による闘気格闘】で攻撃する能力を持つ。
イラスト:すねいる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「シズホ・トヒソズマ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
儀水・芽亜
忍びの者が白昼堂々お天道様の下を闊歩するとは、世も末ですね。ああ、この世界は既に滅びたあとの世界でしたっけ。
さて、そこの変身忍者。面倒ですからその首を落とさせてもらえませんか?
やれやれ、愛想のない。
では、一曲。
「全力魔法」「歌唱」「催眠術」「精神攻撃」でアンチウォーヴォイスを。
戦う意志そのものを削り、武器の威力も減殺するこの呪歌、力押しではどうにも出来ませんよ。
念入りに忍者の戦闘力をそいでから、歌は続けつつも、裁断鋏『Gemeinde』を振るって近接戦闘を仕掛けましょう。
威力の落ちた拳打なら、「見切り」「受け流し」て「カウンター」に繋げるのも容易というもの。
では『影の城』へと向かいましょう。
霧島・絶奈
◆心情
卑怯とは言いませんね?
◆行動
【空中浮遊】を活用し戦闘
ボクサーが跳べないとは思いませんが…
互いに飛翔して死合うソレは、少なくともボクシングではありません
更に【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を【衝撃波】で戦域内に複数設置
舞台も同じ事です
此処はリングではなく、戦場なのですから…
『涅槃寂静』にて「死」属性の「濃霧」を行使し【範囲攻撃】
何人増やそうとも同じ事…
貴方…貴女…?
…変身前と後で性別が変わるのは紛らわしいですね
兎も角、諸共に屠るだけの話です
私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】し追撃
負傷は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
●城の護り手
「我が名は砕く橙色の闇雫、ダークドゥエル! ここは通さん!」
影の城の前にダークプルティア『ダークドゥエル』が立ち塞がり、リズムを取るように体を揺らし機械腕プレジデント・ナックルでボクシングの構えを取る。
「忍びの者が白昼堂々お天道様の下を闊歩するとは、世も末ですね。ああ、この世界は既に滅びたあとの世界でしたっけ」
儀水・芽亜(共に見る希望の夢・f35644)がダークドゥエルへと姿を変えて堂々と殴り合うボクシングスタイルとなった風魔小太郎を見て呆れた声を上げる。
「さて、そこの変身忍者。面倒ですからその首を落とさせてもらえませんか?」
「この首欲しければ力づくで奪ってみろ」
芽亜の軽口にダークドゥエルがにべもなく言い返し拳を構えた。
「やれやれ、愛想のない。では、一曲披露しましょう」
ならば会話は終わりだと芽亜がユーベルコード『アンチウォーヴォイス』を発動する。
「さあ、拳を収めましょう。闘志を静め、憎しみではなく友好を。手は殴るのでなく、相手の手を取り合う為にあるのです」
芽亜の争いを諫める歌が響き渡り、相手の心を揺るがして闘争心を奪う。
「これは……歌による呪いか」
ダークドゥエルは思わず体から力が抜けてしまうのに気付き、意識してなんとかファイティングポーズを保つ。
(戦う意志そのものを削り、武器の威力も減殺するこの呪歌、力押しではどうにも出来ませんよ)
芽亜は全力で歌い続けて戦闘力を削ぎ続ける。
「その歌を止める!」
ダークドゥエルは素早くフットワークで芽亜に接近してハードパンチを叩き込もうとする。
「ボクシングに付き合うつもりはありません」
霧島・絶奈(暗き獣・f20096)がふわりと浮かび上がって敵を見下ろす。
「ボクサーが跳べないとは思いませんが……互いに飛翔して死合うソレは、少なくともボクシングではありません」
絶奈は敵のボクシングスタイルを無効化し、さらにはサーメートを衝撃波でばら撒いて爆炎を起こしフットワークを封じた。
「舞台も同じ事です。此処はリングではなく、戦場なのですから……卑怯とは言いませんね?」
「ボクシングを使えずとも私は強い! ダークネスベズィークター!」
ダークドゥエルは今まで倒して来た武術家や武術少女達の霊を召喚し、それらが闘気を宿すと一斉の跳び上がり絶奈に襲い掛かる。
「何人増やそうとも同じ事……」
絶奈はユーベルコード『涅槃寂静(ヨクト)』を発動して黒い濃霧を生み出して跳んで来る敵を包み込む。すると闘気が衰え死を内包する霧が生命力を奪い取っていく。力尽きた武術家達は絶奈に一撃を加える前にだらりと弛緩して落下していった。
「貴方……貴女……? ……変身前と後で性別が変わるのは紛らわしいですね。兎も角、諸共に屠るだけの話です」
広がる濃霧はダークドゥエルをも覆い、その身をから生命力を削っていった。
「ちぃっ!」
舌打ちしたダークドゥエルは素早いフットワークで風を起こし、濃霧を回避せんとする。だが足取りが重く思ったように動けない。
「やはりこの歌が邪魔だな」
己の動きを縛る歌を何とかしようとダークドゥエルは芽亜に狙いを変え、素早く踏み込んで右パンチを放つ。
(接近戦を仕掛けてくると分かっていれば反応できます)
歌い続けながら芽亜は【裁断鋏『Gemeinde』】を振るってカウンターを叩き込み、その機械の右腕を切断した。
「この程度!」
ダークドゥエルのゾンビ肉体はすぐに再生し、さらに拳を連続で打ち放つ。
(本来なら反応できないでしょうが、威力の落ちた拳打なら容易に見切れます)
歌の効果によってキレが落ち、その拳にしっかりと反応した芽亜は両腕を斬り払って飛び退いた。
「まだまだ!」
だがすぐにその両腕も新たに生え、ダークドゥエルがラッシュを続ける。
「再生するゾンビの身体というのは厄介ですが、其れも永遠に続く訳ではありません。エネルギーが尽きれば再生も止まるでしょう」
絶奈が上から黒剣と白槍を振るって衝撃波を浴びせ、敵の動きを止めた。
「それまでにお前達を殴り倒してやろう!」
ダークドゥエルが跳躍して宙を蹴って絶奈に接近する。
「残念ですが、其方の土俵に上がるつもりはありません」
絶奈は機械腕の強烈なパンチを敢えて黒剣で受け止め、その衝撃を利用して後退しながら濃霧を浴びせる。
「くっ! 空では距離を保てんか!」
(その首を落して影の城ヘの道を切り拓きます)
ダークドゥエルが着地したところへ芽亜が裁断鋏を振るって喉を切り裂いた。
「がはっ!」
血を吐きながらもダークドゥエルはすぐに再生して、決してここは通さないと戦ファイティングポーズを取った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
七瀬・一花
【アレクサンドラと】アド〇
前は、サンドラにお任せするわね。 サポートは私に任せて...?
サンドラとは射線をずらすように気を付けながら、小銃(ブラスターガン)で小太郎を狙い撃つわ。私の攻撃は牽制を目的に、風魔小太郎のダークネスブレッヒェンがサンドラを捉えることが無いようにと、より多くの銃弾を放つことで、相手の動きを妨害するように心がけます
銃撃と合わせて、UCも発動。不可視の糸で相手を絡めつつ、じわりじわりと精神力と幸運を削っていきます
敵の動きが緩慢になったところで、サンドラに合図を。
――貴女ならこの隙を見逃すようなことはないはずと信じているわ。 あなたの一撃を、風魔の忍びに見せつけてあげて?
アレクサンドラ・バジル
【一花と】
ドクターオロチの前にまずは風魔小太郎か。
フフ、NINJAだな! 一花、私が前に出るぞ。
(前衛私、後衛一花の形で連携を取り戦闘)
アレクサンドラの得物は刀。対する小太郎は機械拳。
強化された攻撃範囲も超強化されているので間合いが有利とも言えない状況。しかし、神陰流には関係なし!
『光断』の一撃の速度は光速。POWUCで闇闘気を纏ったり放ったりしようと、それをプレジデント・ナックルで超強化しようと、小太郎の攻撃の起こりを見切り、潰す形で刀を振るい、撃破しましょう。
どうした、精彩を欠いてきたぞ?
ハハ、一花のアレはやらしいからな~ではトドメだ――
一花のUCで隙が生じたらそれに乗じて決定打を。
●拳と刃
「ドクターオロチの前にまずは風魔小太郎か。フフ、NINJAだな! 一花、私が前に出るぞ」
アレクサンドラ・バジル(バジル神陰流・f36886)が名高い忍者との戦いに闘志を燃やし、獰猛な笑みを浮かべて前に出る。
「前は、サンドラにお任せするわね。 サポートは私に任せて……?」
そんな頼もしい背中を見ながら七瀬・一花(人間の雀鬼・f35875)が後方から小銃(ブラスターガン)を構えて射線を確保する。
「がはっぺっ! ふん、この程度で私をせると思うな! ダークネスブレッヒェン!!」
裂かれた喉を再生すると、大量の血を吐いて気道を確保したダークドゥエルが機械腕をボクシングスタイルに構えて猛々しい闇闘気を纏う。
「では私の剣がNINJA相手に通じるか試してみよう」
アレクサンドラが一気に間合いを詰め、使い込まれた【無銘の刀】を抜き打つ。
「ふっ!」
首を刎ねる一撃をダークドゥエルは頭を下げ前に踏み込みながらダッキングで躱し、骨を粉砕し内臓を潰そうと左のボディブローを放つ。
(恐れず前に踏み込んで来たか。しかし、神陰流には関係なし!)
アレクサンドラはそれに合わせてユーベルコード『神陰流真伝・光断(ヒカリダチ)』を放った。返す刀を光の速さで振り抜き横一線に閃光が迸るように左機械腕を切断しさらには敵の腹を深々と裂いた。
「ぐはっ!」
血を吐きながらもダークドゥエルは闇闘気を燃やし右拳を叩き込む。
「そうはさせないわ」
そこへ一花が光線を右腕に撃ち込んで拳の軌道を逸らした。
「邪魔をするな!」
ダークドゥエルが一花を睨みつけ、殴ろうと足を向けるがすぐにアレクサンドラが割り込む。
「一花と戦いたければ先に私を倒すのだな」
そして刀で足の脛を狙って払い、ダークドゥエルを後退させた。
「ならば押し通る!」
ダークドゥエルがアレクサンドラを殴ろうとステップして回り込むと、そこへ一花からの銃弾が飛んできて脚を抉った。
「ちっ!」
ダークドゥエルは鬱陶しそうに舌打ちしながらも、ゾンビの耐久力を活かして構わず踏み込みアレクサンドラを右腕で殴りつける。
(強化されていようとも攻撃の起こりが見えれば対応できる)
一花の妨害により敵の動きに綻びが生まれ、アレクサンドラは僅かな予備動作から攻撃を見切って先の先を取って刀を振るい、パンチが打ち出される前に肩を切り裂いて攻撃を止めた。
「動きが読まれているのか! ならばこれでどうだ!」
左腕を再生したダークドゥエルは素早くステップを踏み、残像を残して動き回って銃撃も躱し攪乱しながらジャブを放つ。それをアレクサンドラは何とか刀で受け流した。
「どうした! 反撃してこないのか!」
調子づいてダークドゥエルは攻撃を続けるが、徐々にその速度が落ちていた。
「そこはもう私の罠の中――動くほど私の張った蜘蛛の糸に絡まるわ」
一花は銃撃に合わせてユーベルコード『女郎蜘蛛の誘惑(ジョロウグモノユウウツ)』を発動し、不可視の糸を周囲に張り巡らせていた。動けば動くほどダークドゥエルの身体に糸が絡まり、じわりじわりと精神力と幸運を削っていた。
「どうした、精彩を欠いてきたぞ?」
口元に笑みを浮かべたアレクサンドラが容易く拳を捌き、反撃の刃を走らせ胴を裂いた。
「なんだ?」
動きにキレが無くなり身体に違和感を感じたダークドゥエルが己の身体に目を凝らす。そして闘気を発すると不可視の糸の存在に気付いた。
「見えない糸だと!?」
驚くダークドゥエルが足を止めて糸を消そうと闘気を強める。
「――あなたならこの隙を見逃すようなことはないはずと信じているわ」
一花が視線をアレクサンドラに向けると、言葉を伝える前に既に動き出していた。
「ハハ、一花のアレはやらしいからな~ではトドメだ――」
罠に掛かった敵を仕留めるべくアレクサンドラは刀を大上段に構える。
「あなたの一撃を、風魔の忍びに見せつけてあげて?」
全てを託して一花その背中を見つめた。
「くっ、燃え上がれ我が拳!!」
ダークドゥエルは糸を解く暇はないと闘気を拳に集める。
「刀ごと打ち砕く!」
「腕ごと両断する!」
打ち出される拳と振り下ろされる刃がぶつかり合い、火花を散らした。
両者が拳を振り抜いた体勢と刀を振り下ろした体勢で静止する。するとダークドゥエルの腕がずり落ち、その身体が真っ二つに両断された。
「……プレジデントの力を以ってしても勝てぬか!」
ダークドゥエルの姿が風魔小太郎に戻り、無念と崩れ落ちた。
「流石ね。このまま城の中に突入してドクターオロチも倒してしまいましょう」
「ああ、ドクターオロチは風魔小太郎よりも強いんだろう? 楽しみだ!」
一花とアレクサンドラは頷き合い、他の猟兵と共に城内に侵入した。
大成功
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第2章 ボス戦
『ドクター・オロチwithプレジデント』
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POW : ロケット・ナックル
【恐るべき筋力】で超加速した武器を振るい、近接範囲内の全員を20m吹き飛ばし、しばらく行動不能にする。
SPD : プライド・オブ・プレジデント
全身を【大統領のオーラ】で覆い、自身の【大統領魂】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
WIZ : プレジデント・フェイタル
【華麗なステップ】で敵の間合いに踏み込み、【衝撃波】を放ちながら4回攻撃する。全て命中すると敵は死ぬ。
イラスト:みやこなぎ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ドクター・オロチ
「ミスター小太郎も敗れたか」
プレジデントの姿を纏うように憑依させたムキムキのドクター・オロチが、吸うこともできない葉巻に火を点け、影の城の広間で気分だけでも一服する。
「だがまだ私が残っている。このプレジデント……いや、ドクター・オロチがいる限り再起の可能性は無限大!」
はち切れんばかりに筋肉を盛り上げ、ドクター・オロチは機械腕をボクシングスタイルで構えた。
「さあ、猟兵の諸君。この私を止められるかな?」
堂々と正面突破して退却してみせようと、プレジデントを宿し鋼の拳と心を手に入れたドクター・オロチは絶対的な自信を持って猟兵を待ち構え、シャドーボクシングをして体を温めた。
儀水・芽亜
ごきげんよう、『無血宰相』。神戸の『影の城』で眠っているかと思えば、勝手に抜け出して余所の世界にご迷惑をおかけして。
これと同じ世界の出身かと思うと、顔から火が出そうです。
さあ、『カタストロフ』から始まった悪縁、切って捨てましょう。
呼び出したナイトメアに「騎乗」し、「騎乗突撃」。アリスランスで「ランスチャージ」です。地面にさえ立っていてくれれば、こちらでも対処は不可能ではない。
「蹂躙」されても、ボクサーなら宙に逃げませんよね?
こうして「挑発」しておかないと、「対空戦闘」する羽目になります。敵は地上に。
古来より、騎兵の真骨頂は機動力。その速度で相手の死角を取り、弱いところを衝く。
これで串刺しです。
ミスト・ペルメオス
・SPD
──標的確認。排除開始。
愛機たる機械鎧を駆って参戦。
デバイス等を介して念動力を活用、機体をフルコントロール。
スラスターを駆使して飛翔、三次元的な戦闘機動を行いながら戦いを仕掛ける。
ドクター・オロチ。スペースシップワールドでも、それ以外の複数の世界でも暗躍した厄介な敵と聞いている。
ならば念入りに仕留めるべきだ。
出力最大。【ストーム・レイド】……!
大気を引き裂き、熱の壁を破り、衝撃波を置き去りにするほどの速さで。
蒼空を飛び回りながら全武装を駆使した弾幕を張り、或いは砲火を収束させてドクター・オロチを叩き落としにかかる。
お前が何物なのかは後で調べれば済む。今はただ、お前を墜とす。それだけだ!
七瀬・一花
◆アレクサンドラと一緒に
◆アド〇
――殴り合いなんて、レディを迎えるにはあまりにも無粋な歓迎ではない、ドクター?
こんなに素敵な城郭の広間なのだから、一緒に踊りましょう?
私と、サンドラが死の舞踏にお付き合いするわ?
さぁ、いきましょう、サンドラ?
◆戦闘
私は後衛を担当します。
サンドラとは阿吽の呼吸で、彼女の邪魔にならないように後方から小銃で支援を。
序盤は、私は援護に徹して、サンドラへの敵の攻撃を邪魔しつつ、中盤、相手に疲れが見えたところから、UCの準備を――。照準を絞り、必中のタイミングで引き金を引きます
皇帝殺しと呼ばれた、この魔弾の一撃を受けてあなたは無事でいられるかしら? ご覚悟してね、ドクター?
アレクサンドラ・バジル
☆一花と
邪知陰険と聞いていたが随分と潔いじゃないか。
憑いている大統領の影響か?
そう考えると自我が弱いとも言えるな。
まあいいさ。私と一花でお前に終わりをくれてやる。
後衛を務める一花と連携を取って戦います。
『天翔』を発動。強大化した戦闘力を以て神陰流の剣を振るいます。
ほぼ地上を超音速飛翔によって間合いを詰めたり、回避したり。
私との戦いでオロチに致命的な隙が生じれば一花はそれを逃さないでしょう。
終わりだ、ドクター・オロチ。今のお前は嫌いじゃなかったぞ。
超音速の飛翔で間合いを詰めて魔力を秘めた刀でそのまま横薙ぎです。
霧島・絶奈
◆心情
プレジデントにドクター・オロチ
二重の意味で、再び愉しみましょう
この『逢瀬』を
◆行動
【罠使い】の技を活かし、複数の「魔法で敵を識別するサーメート」を【衝撃波】で戦域内に散布
更に『二つの三日月』を召喚し連携
私が【空中浮遊】を活用する事で、敵の攻撃を同時に受けない立ち位置を維持
どちらかが行動不能にされたのだとしても…
同時でなければ互いが補佐に回るだけの話です
これも【集団戦術】の強みです
今此の瞬間に相対する貴殿方と私達…
数の上では互角です
タッグマッチと洒落混みましょう
<真の姿を開放>
【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】し遠隔攻撃
相手がプレジデントだけなれば、再びボクシングに付き合うのも悪くはありませんでしたが…
今回は私の流儀に付き合って貰うとしましょう
敵の攻撃は【限界突破】する程【各種耐性】を高めた【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復
今はさようなら『無血宰相』
仮に「次」が有ったとしても、私達は再度貴女方の企みを阻止するまでです
其の時はまた愉しみましょう
この『逢瀬』を
●死の舞踏
「よく来た猟兵の諸君。さあ、殴り合おうか」
ドクター・オロチがボクサーらしく機械腕でファイティングポーズを取った。
「――殴り合いなんて、レディを迎えるにはあまりにも無粋な歓迎ではない、ドクター?」
一花は野蛮な殴り合いに苦言を呈す。
「こんなに素敵な城郭の広間なのだから、一緒に踊りましょう?」
そしてこちらから城の情景に相応しい提案をした。
「いいとも。ステップを踏むのは得意さ」
ドクター・オロチはリズミカルに踊るようにステップを刻み、ウォーミングアップにジャブを放つ。届く距離ではないがそれでも風が室内に吹き荒れた。
「邪知陰険と聞いていたが随分と潔いじゃないか。憑いている大統領の影響か?」
アレクサンドラは正面から堂々と戦おうとする敵に、大統領の影響を強く感じる。
「そう考えると自我が弱いとも言えるな。まあいいさ。私と一花でお前に終わりをくれてやる」
ここでプレジデントの力ごと終わらせてやると【無銘の刀】を構える。
「私と、サンドラが死の舞踏にお付き合いするわ? さぁ、いきましょう、サンドラ?」
「ああ、まずは私から行くぞ」
銃を構える一花の方を見ずにアレクサンドラは頷き、ユーベルコード『神陰流真伝・天翔(アマカケ)』を発動すると絶対防御の闘気を纏い、地表を超音速飛翔して間合いを一気に詰めた。そして神陰流の剣技を以って一閃し胴を薙ぎ払う。だがその一撃は甲高い音と共に機械腕によってガードされた。
「凄まじい速度だ。ダンスというのも悪くない」
ドクター・オロチが反撃に右のジャブを放つ。それをアレクサンドラが高速で動き掻い潜って回避すると、それを追って反転しながら踏み込み左のストレートを叩き込む。
「流石に一対一では向こうに分がありそうね。でもこれはボクシングではないから邪魔させてもらうわ」
一花が小銃からビームを放って敵の顔を狙う。それをドクター・オロチはスウェーで躱すが、その為に拳が届かなくなった。
「おっと、あちらのレディの相手を忘れるところだったよ」
ドクター・オロチが腕を引いて一花に視線を向けると同時に、アレクサンドラが刀を鋭く振り下ろす。
「いい連携だ。3人でダンスか、楽しめそうだよ」
ドクター・オロチが身体の筋肉を増大させ右拳を高々と上げる。
「サンドラ!」
「来るか!」
凄まじいパワーが集まるのに気付いた一花の声が届き、アレクサンドラは防御体制を取りながら後退する。
「派手に踊ろうじゃあないか!」
振り下ろされた拳が床に叩きつけられ、ドゴンッと城が揺れて衝撃波が巻き起こり辺りを吹き飛ばす。
「ほう、直撃を受けなかったか」
見ればアレクサンドラはギリギリで間合いを外し、余波を浴びただけだったが遠く壁際まで飛ばされていた。
●ボクシング
「ごきげんよう、『無血宰相』。神戸の『影の城』で眠っているかと思えば、勝手に抜け出して余所の世界にご迷惑をおかけして。これと同じ世界の出身かと思うと、顔から火が出そうです」
芽亜はかつて封印した無血宰相と同じような姿をした敵と向かい合う。
「さあ、『カタストロフ』から始まった悪縁、切って捨てましょう」
そしてユーベルコード『ナイトメアライド』を発動して純白の白馬型来訪者『ナイトメア』を呼び出して騎乗する。
「流石は猟兵。だが私の鋼の拳はまだ戦えるといっている」
ドクター・オロチが機械の拳を構え、軽やかにフットワークを刻む。
「「蹂躙」されても、ボクサーなら宙に逃げませんよね?」
挑発しながら芽亜はナイトメアを駆けさせて【アリスランス『ディヴァイン・ユニコーン』】を突き入れる。
「私はボクシングに誇りを持っている。この拳であらゆる障害を叩き潰してみせよう」
だがそれを再度ステップで躱すと、ドクター・オロチが拳を脇腹に叩き込もうとするが、ナイトメアは足を止めずに駆け抜けて間合いの外に出ていた。
「ほう、私の拳よりも速く動くか。ならば私もギアを上げていこう」
ドクター・オロチが派手な大統領のオーラを纏い、大統領魂を星のように輝かせて速度を上げて疾走する。
「古来より、騎兵の真骨頂は機動力。速度でも負けるつもりはありません」
芽亜はナイトメアを駆けさせながらアリスランスを振るい、迫る敵の拳を弾いた。そして旋回して槍を突き入れると、ドクター・オロチは機械腕で受け止めて後退した。
「私をバックさせるとは、やるじゃあないか」
楽しそうにドクター・オロチの声が弾み、動き回って拳を放って芽亜と高速戦を繰り広げた。
「プレジデントにドクター・オロチ。二重の意味で、再び愉しみましょう。この『逢瀬』を」
絶奈は強敵である2体が重なった敵を見て笑みを浮かべ、サーメートをばら撒いた。すると高速移動するドクター・オロチが引っ掛かり爆発を起こす。
「地雷かね。だがこの程度では私は倒せない」
ドクター・オロチが拳を放って纏わりつく炎を吹き飛ばした。
「足を止めたなら次の手に移りましょう」
ふわりと浮かんだ絶奈はユーベルコード『二つの三日月(フタツノミカヅキ)』を発動し、二つの三日月の如き光の巨人を召喚した。
「ほう、これは殴りがいがありそうなタフガイだ」
嬉しそうに声を弾ませたドクター・オロチが脚殴りつけると、光の巨人が一歩後退する。だが今度は反撃に光の巨人が殴りつけ、ガードしたドクター・オロチが一歩下がった。互いに殴り合うところへ、絶奈が白槍と黒剣を振るって衝撃波を叩きつける。そうして隙を作ったところに光の巨人が拳を叩き込んだ。
「いい拳だ。面白くなってきた」
その拳に拳を当てて押し上げ、ドクター・オロチは光の巨人をよろめかせた。
「どちらかが行動不能にされたのだとしても……同時でなければ互いが補佐に回るだけの話です。これも集団戦術の強みです」
絶奈は光の巨人と距離を取って連携し、同時にやられないように間合いを測って攻撃を継続した。
「では私もフルパワーで相手をしよう」
筋肉を盛り上げ跳躍したドクター・オロチが拳を光の巨人に叩き込んで薙ぎ倒す。だが倒れた光の巨人から無数の小さな二つの三日月が飛び出してドクター・オロチを切り裂いた。
「──標的確認。排除開始」
ミスト・ペルメオス(銀河渡りの黒い鳥・f05377)が愛機たる機械鎧【ブラックバード改】を駆って参戦する。
スラスターを駆使して飛翔し、デバイス等を介して念動力を使い機体をフルコントロールして慣性を無視するように三次元的な戦闘機動を行い、仲間の攻撃に紛れて敵の背後に回り込む。そして【ビームアサルトライフル】を撃ち込むが、まるで後ろに目があるようにドクター・オロチが反応してステップで避けた。
「なかなかのスピードだが。私に拳を当てるには足りんよ」
ドクター・オロチが振り向くとジャブを放つ。間合いが離れていて届く距離ではない。だが直観で躱さなくてはとミストがスラスターを吹かせて機体を飛ばすと、先ほどまでいた場所に拳圧が飛び壁を粉砕した。
「油断できない相手のようだ」
反撃に十分注意しながら、ミストは飛び回ってビームを撃ってじわじわとダメージを与えていった。
●ノックアウト
「やはり猟兵との戦いは素晴らしい。私もさらに高みに登れるはずだ」
ダメージが蓄積しドクター・オロチのフットワークが乱れ始める。だがそれでも食らいつき、限界を越えようとパンチを繰り出す。
「そろそろ動きが鈍ってきたわね」
「粘られると何があるかわからん。仕留めるか」
離れた場所に居ても同じことを考えて一花とアレクサンドラの視線が合い、阿吽の呼吸で動き出した。
「皇帝殺しと呼ばれた、この魔弾の一撃を受けてあなたは無事でいられるかしら? ご覚悟してね、ドクター?」
魔力を高めた一花がユーベルコード『皇帝殺し』を発動して小銃から極大の魔弾を放つ。閃光が迸り真っ直ぐドクター・オロチの胸を狙う。
「回避は間に合わんな」
ドクター・オロチが魔弾を左腕でガードする。
「終わりだ、ドクター・オロチ。今のお前は嫌いじゃなかったぞ」
そこへアレクサンドラが超音速の飛翔で間合いを詰め、敵の体を上下に切断しようと魔力を秘めた刀を横薙ぎに振り抜いた。
ガランガランと五月蠅く金属音が響く。そこには切断されたドクター・オロチの右機械腕があった。咄嗟に右手を盾にして致命傷を避けていた。
「まさか私の腕を斬るとはね。信じられない切れ味だ」
ドクター・オロチの右脇からも大量の血が溢れ出す。斬撃を防ぎ切れずに肉を裂き骨まで断っていた。
「だが、大統領は倒れる訳にはいかない」
重傷を負っても揺るがずにドクター・オロチは立ち、残った左拳を床に叩き込んで衝撃波を起こして周囲を薙ぎ払った。
「死角からの一撃。これで串刺しです」
大技を出した硬直を狙い、背後からナイトメアを駆って迫った芽亜がアリスランスを背中に突き入れた。
「手応えありです」
そして深々と筋肉の鎧を貫き穂先が腹から突き出る。
「この程度の傷で倒れるようではプレジデントとは呼べないのだよ」
ドクター・オロチは突き出た穂先を左拳で叩いて押し戻し、アリスランスを抜くと振り返りながら器用に片手でジャブからのストレートを放つ。それを受けたナイトメアが吹き飛び芽亜は何とか落ちないようにしがみ付く。
「ふぅっ!!」
そこへドクター・オロチが筋肉を膨張させて渾身の左ストレートを放とうとする。
「ドクター・オロチ。スペースシップワールドでも、それ以外の複数の世界でも暗躍した厄介な敵と聞いている。ならば念入りに仕留めるべきだ」
ミストは幾つもの世界で暗躍する敵を警戒し、確実に仕留めんとユーベルコード『ストーム・レイド』を発動する。
「出力最大。ストーム・レイド……!」
最大速度で飛翔すると、大気を引き裂き、熱の壁を破り、衝撃波を置き去りにするほどの速さで一瞬にして敵の視界から外れる。そして死角からビームを撃ち込み、【多連装粒子散弾砲】から圧縮エネルギー散弾を浴びせる。
「速いっ! 私が反応できないとは!」
ドクター・オロチはそれを撃墜しようと拳を構えるが、追い切れずに体の傷を増やしていく。
「お前が何物なのかは後で調べれば済む。今はただ、お前を墜とす。それだけだ!」
フル稼働で全ての射撃武装を集束してドクター・オロチに叩き込み、退かずに耐えていたその身体を吹き飛ばした。
「私をダウンさせるとは。やはり猟兵というのは素晴らしい力を持っている」
床を転がり跳ね起きたドクター・オロチは埃を叩き、ファイティングポーズを取った。
「今此の瞬間に相対する貴殿方と私達……数の上では互角です。タッグマッチと洒落混みましょう」
光の巨人を従えた絶奈はオーバーロードして真の姿を開放し、異端の神の姿となって圧倒的な神気を放つ。
「おお! オーバーロードの力! そこに至った猟兵を倒せば私もまたさらなる目覚めがあるはず!」
ドクター・オロチが左手だけでも不屈の闘志を燃やした。
「相手がプレジデントだけなれば、再びボクシングに付き合うのも悪くはありませんでしたが……今回は私の流儀に付き合って貰うとしましょう」
絶奈が手を振ると、衝撃波が巻き起こりその渦に乗って小さな二つの三日月が襲い掛かりドクター・オロチの全身を切り裂く。
「数で勝負か、ならばこちらは必殺の一撃で全てを粉砕しよう!」
ドクター・オロチが左手に力を込める。
「今度こそ本当のお別れとしましょう」
そんな大振りの隙を見逃さず、芽亜がナイトメアで突っ込みランスチャージを横から叩き込んで体勢を崩した。
「今はさようなら『無血宰相』。仮に「次」が有ったとしても、私達は再度貴女方の企みを阻止するまでです。其の時はまた愉しみましょう。この『逢瀬』を――」
絶奈が敵を埋め尽くすように小さな二つの三日月で包み込み、身体をバラバラに刻んだ。
光が消えると、そこにはうつ伏せに倒れたドクター・オロチの姿があった。
「ムシュ……そんな。ボクがまた負けるなんて…………」
重なっていたプレジデントの虚像が消え、元の人格に戻ったドクター・オロチが信じられないと息絶え消滅した。
「さようなら。もう二度と会いませんように」
芽亜が別れの言葉を告げ、猟兵達は影の城での戦いに勝利を収め、ドクター・オロチが残したものが何かないだろうかと城内の探索を始めた。
大成功
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