ドクター・オロチ決戦~ファルスス・ドミネーター
●アポカリプスヘル・メンフィス灼熱草原『影の城』――ドクター・オロチの独白
ムシュ〜ここまでやられちゃうとは……。
もうすぐ、猟兵がボクを見つけちゃうかもしれないね。
しょうがない。風魔小太郎にはとっておきの『百面鬼の術』を使って貰うとして、ボクも『魔軍転生』でフィールド・オブ・ナインを憑装しておこう!
……わんわん! まずはスーパー戦車の憑装に成功!
ボクこの術使うと性格引っ張られちゃうんだけど、信長はどうしてたのかな?
ひとまず別のフィールド・オブ・ナインも憑装できるかどうか、試そうっと。
……そしてデミウルゴスの憑装に成功……ってあれ?
な、なんか身体が光って、頭の中に声がいっぱい響い……て……うわああああっ!?
ボ、ボクは神じゃない! 民衆を助けようだなんて思ってもいないから!?
……はあ、はあ。これはきついね。気が狂いそうだ。
それでも、最後までフィールド・オブ・ナイン探しは諦めたくない!!
なんせ、ここには『ボクの本体』を持ってきちゃっているから、後がないんだよね!!
●falsus Dominator――偽の支配者
――各世界の月が満ちたる夜、グリモアベースにて。
「よし……っ!! ムシュシュと嗤う脳みそ野郎を引きずり出したぜ!!」
ガッツポーズ混じりに上げた声を聞きつけ、まばらに集まった猟兵達を前に、グリモア猟兵森宮・陽太(人間のアリスナイト・f23693)は己がグリモアの予知を告げた。
「聞いての通りだ。『残り3体のフィールド・オブ・ナインの探索』と『風魔小太郎を利用した彼らの力の奪取』を目的としてアポカリプスヘルを侵略していた『ドクター・オロチ』の居場所を掴んだぜ!」
陽太の報告に、歓声を上げる猟兵達。
これは、猟兵達が現地でスカウトされた配下たちを撃破し、地道に探索を重ねた結果だ。
「劣勢を悟ったドクター・オロチは、今もなお黒い炎に包まれたメンフィス灼熱草原の中心部にある、漆黒の『影の城』にて軍勢を纏め、何処かに撤退しようとしている」
もし、ここで取り逃せばフィールド・オブ・ナインをお持ち帰りされる可能性もあるが今なら間に合う、と断言する陽太。
「そこで皆には、協力体制にある『風魔小太郎』ともども、撤退準備に入っているドクター・オロチを討ち取ってほしいんだが、頼めるか?」
頭を下げる陽太に、猟兵達は其々の感情を胸に頷いた。
「さて、『影の城に』乗り込んだ皆を待ち構えるのは、純白の衣装に身を包んだ長髪の女性……世紀末覇者、とやらを名乗るオロチ配下の『十字皇ジュリア』だ」
だが、それは【デミウルゴス・セル】を携えた風魔小太郎が、風魔忍法奥義『百面鬼の術』で変身した姿に過ぎない、と付け加える陽太。
【デミウルゴス・セル】を取り込んだ風魔小太郎は、デミウルゴスのように無敵とまではいかないにせよ、攻撃や状態異常に高い耐性を持ち、生半可な攻撃は通用しない相手となっている。
「ジョブがストームブレイドの猟兵なら問題なく攻撃が通るし、以前入手した『偽神細胞液』を接種して一時的に偽神化してもダメージを与えられるが、『偽神細胞液』は激烈な拒絶反応を齎すから、注意して使ってくれ」
これ本当に痛ぇんだよな……とぼやきながら、陽太は『偽神細胞液』が充填された無針注射器を猟兵達に見せながら注意を促した。
風魔小太郎を撃破すれば、その奥にて待ち構えるのは『ドクター・オロチ』本人のみ。
だが、陽太いわく、ちょっと様子が妙だ……という。
「俺がグリモアを通して視えたドクター・オロチは、『魔軍転生』でデミウルゴスを憑装したようで、光り輝く聖なる姿に変化しているんだが……どうやらその力を制御し切れていねえようなんだ」
どうやら、ドクター・オロチの『魔軍転生』は、憑装させたフィールド・オブ・ナインの性格や能力の影響を強く受けるらしく、デミウルゴスの心身を苛んだ「絶え間なく脳に注ぎ込まれる民衆の声」はドクター・オロチにも届いているらしい。
「オロチは既に発狂寸前にあるみてえだ。かなり注意力が散漫になっているだろうから、隙だらけかもしれねえ。正気に戻る前に躊躇なく撃破してやってくれ」
お持ち帰りを阻止するためにもな、と付け加えた陽太に、猟兵達は改めて気を引き締めながら頷いていた。
「スペースシップワールドで、そしてアックス&ウィザードで……俺らはドクター・オロチに辛酸を舐めさせ続けられてきた」
倒したと思えば別世界に出現し、猟兵たちを翻弄し続けてきたドクター・オロチだが、今回は『本体』ごと登場しているため、完全撃破も夢ではない。
「漸く掴んだ撃破の機会だ。ここで絶対取り逃がすわけにはいかねえ……頼んだぜ!!」
陽太の激に応える猟兵達を前に、陽太は愛用の二槍で転送ゲートを描き、猟兵達を送り出した。
北瀬沙希
北瀬沙希(きたせ・さき)と申します。
よろしくお願い致します。
アポカリプスヘルに潜伏していたオブリビオン『ドクター・オロチ』の尻尾をとうとう掴みました。
猟兵の皆様には、ドクター・オロチとともに、協力関係にある『風魔小太郎』の撃破もお願いします。
●本シナリオの構造
ボス戦→ボス戦の【2章構造】です。
第1章は、風魔忍法奥義「百面鬼の術」によってオロチ配下『🌗十字皇ジュリア』に化けた風魔小太郎との戦いです。
【デミウルゴス・セル】の能力を持つ風魔小太郎に対しては、ストームブレイドや「偽神細胞液(激烈な拒絶反応あり)」を注射した猟兵の攻撃が有効です。(プレイングボーナスが付与されます)
もし、偽神細胞液を注射し臨む場合は、その旨を必ずプレイングに記載願います。
なお、最終決戦シナリオを20本成功させれば、風魔小太郎は完全に撃破されます。
第2章はボス戦『ドクター・オロチwithデミウルゴス』。
秘術『魔軍転生』でデミウルゴスを憑装したドクター・オロチは、なぜか力を制御できず、絶え間なく脳に注ぎ込まれる民衆の声に発狂寸前となっており、隙を見せております。
●【重要】ドクター・オロチ最終決戦について
今回の最終決戦は、【成功本数が20本に達した日(以下、達成日)】によって、その後の展開が変わります!!
達成日が【5月1日午前中まで】の場合、ドクター・オロチを完全撃破し、影の城からオロチが何度でも蘇っていた原因とみられる「コンクリ塊」を回収、猟兵達で保存します。
達成日が【5月15日午前中まで】の場合、ドクター・オロチを撃退し、何も持ち帰らせませんが、「コンクリ塊」は回収できません。
達成日が【5月15日午後以降】の場合、ドクター・オロチはすんでのところで残る3体のフィールド・オブ・ナインを発見します!! しかもそのうち2体を連れ帰り、1体をアポカリプスヘルに残して行ってしまいます。
●プレイング受付について
1・2章ともに、断章追記後からプレイング受付を開始。
受付締切は、MSページやTwitter、タグにて告知致します。
なお、本シナリオはMS都合もあり「5月1日午前中」までの完結を目指しますので、プレイングの採用は必要最小限となります。
全章通しての参加も、気になる章だけの参加も大歓迎です。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 ボス戦
『🌗十字皇ジュリア』
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POW : 征天十字鳳
全身を【魔闘気】で覆い、自身の【修めた極天十字拳の技量】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : 覇王に後退はない、制圧前進のみ!!
自身の【己が覇道を貫く覚悟】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ : 覇王は、退かぬ!媚びぬ!!顧みぬ!!!
敵を【全身全霊を込めた一撃】で攻撃する。その強さは、自分や仲間が取得した🔴の総数に比例する。
イラスト:すねいる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠白石・明日香」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●メンフィス灼熱草原『影の城』入口――VS風魔小太郎
転送された猟兵達が目にしたのは、燃え盛る漆黒の炎に覆われた漆黒の城――『影の城』
漆黒の炎が目くらましとなり、外から一切視認することが叶わない城の入り口の前に、純白の衣装に身を包んだ女性が仁王立ちし、立ち入ろうとする者の行く手を遮っていた。
その女性は、世紀末覇者を自称し、戦いに生きる意義を見出す『十字皇ジュリア』のはずだが、どうも纏う闘気が意図的に抑えられているようにも見える。
一体なぜ? と猟兵達が首を傾げていると、猟兵達の姿を見咎めたジュリアが先に口を開いた。
「ぬう、かろうじてドクター・オロチの配下を『面』に出来たが……格闘主体のオブリビオンとは」
凡そ女性とは思えぬ低い声音は、明らかに百面鬼『風魔小太郎』のそれ。
「まあ良い、今はこの姿でドクター・オロチが撤退するまでの時を稼がせていただこう」
心を決めたのか、ジュリアは拳を打ち合わせながら、猟兵達にゆっくりと歩み寄り始めた。
彼女は本物の『十字皇ジュリア』ではなく、風魔小太郎が忍術で変身した姿だが、それでも実力は本物と相違ない。
さらに風魔小太郎もジュリアも【デミウルゴス・セル】を持つため、生半可な攻撃は高い耐性に阻まれるだろう。
偽神細胞を持つストームブレイドの猟兵が攻撃するか、あるいは偽神細胞液を接種すれば、耐性を無視し攻撃できそうだが……後者は激烈な拒否反応を伴うため、接種には細心の注意が必要となろう。
「さて、ドクター・オロチの信義に応えるべく――風魔小太郎、参る」
猟兵達が得物を構えるのを見て、風魔小太郎はジュリアの姿のまま全身から膨大な闘気を発し、猟兵達に襲い掛かる。
「覇王の姿を取った己は――絶対に退かぬ、媚びぬ、省みぬ、とでも言えばそれらしいか?」
後がないのは己も同じなのでな……と自嘲するような小太郎の呟きは、猟兵達の耳に届く前に漆黒の炎に紛れていた。
さあ、猟兵達よ、百面鬼『風魔小太郎』との決着の時が来た。
ドクター・オロチと協力体制を結び、フィールド・オブ・ナインの探索に協力していた忍者を討ち取り、ドクター・オロチの目的の一端を打ち砕け。
――健闘を、祈る。
※マスターより補足
『十字皇ジュリア』に変身した風魔小太郎は、【デミウルゴス・セル】をその身に取り込んでいるため、攻撃と状態異常に対する高い耐性を持っています。
この耐性は「ジョブがストームブレイドの猟兵が攻撃」するか「『偽神細胞液』を接種してから攻撃」することで無視でき、プレイングボーナスが付与されます。
ただし、偽神細胞液は激烈な拒否反応をもたらすため、戦闘中は常時激痛や出血などの拒否反応に苛まれることになります。ご注意ください。
なお、『偽神細胞液』を接種する場合、如何なる拒否反応に襲われるかをプレイングに記していただければ、可能な限り反映致します。
ちなみに、風魔小太郎は風魔忍法奥義「百面鬼の術」を維持しながら戦うため、他の忍術は使えません。
――それでは、最善の戦を。
ツキカ・アシュヴィン
【偽神細胞液使用】
…っくぅ、話には聞いとったけど、ホンマきっついなコレ!
戦争でデミウルゴスと戦った人ら、こないなモンに耐えとったんか…
けど、痛い痛い言うてもおられへん。
【集中力】を振り絞って何とか目の前の敵と戦えるようにしとくで。
敵はごっつい速度で飛び回るみたいやな。
下手に追い回すだけじゃジリ貧や、ここは落ち着いて敵の動きを【見切り】迎撃を試みてみよか。
地上からアサルトライフルで【制圧射撃】をかけて敵の動きを制限できんか試みつつ、こっちに向かってくる動きがあらへんか注視。
向かってきたら、攻撃してくる瞬間を狙って『煌星、天を焦がす』をブチ込んだるで!
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
「ふん、退かぬ媚びぬ顧みぬ…ね。勇敢ではあるけれど、愚かよ」
まずは1キロは離れたところで遮蔽物に隠れて10秒集中。
そしてユーベルコード【千里眼撃ち】。
射程はレベルの二乗で10キロ以上あるから問題ないわ。
出来れば味方との戦闘で警戒が薄れたところが良いわね。
[誘導弾]+[スナイパー]で乱戦の中でも敵を逃がさない。
「狙い撃ちよ」
そして私はサブジョブとはいえストームブレイド。
耐性という名の覇王の鎧を打ち抜いてあげるわ。
攻撃が終わったらすぐに別の遮蔽に移動して集中そして射撃。
覇王が地に墜ちるまで、つづけるわよ。
●偽神と偽神の対峙
「……っくぅ、話には聞いとったけど、ホンマきっついなコレ!」
漆黒の炎に身を隠す『影の城』の前で、『十字皇ジュリア』に変身した風魔小太郎の姿を視界に収めながら、ツキカ・アシュヴィン(星追いの渡り鳥・f24375)は、全身を苛む痛みと出血に耐えていた。
絶え間なく襲う激痛に時折大きく顔を顰めつつ、肩で大きく息をしながら耐えるツキカの身を蝕んでいるのは、昨年、ソルトレークシティーで猟兵達が発見した、偽神デミウルゴスに対する切り札――偽神細胞液。
それは接種者を一時的に『偽神化』することで、同じ偽神の無敵の護りを相殺する強力な切り札であるが、同時に激烈な拒絶反応を齎し、接種者自身を滅ぼしかねない諸刃の刃だ。
(「戦争でデミウルゴスと戦った人ら、こないなモンに耐えとったんか……」)
ツキカ自身はデミウルゴスとの交戦経験はないから、今回初めて接種したのだが、拒絶反応が齎す激痛は断続的にツキカの全身を苛み続け、隙あらば意識を奪おうと牙を剥き続けていた。
「けど、痛い痛い言うてもおれへん……」
気を抜けば一瞬で刈り取られそうな意識を集中力でかろうじて留めながら、ツキカは愛用のアサルトライフル「CR-WA96AR3/CST」を構える。
――拒絶反応に苛まれながら戦うのは、ツキカだけではない。
だからここで、自分だけが弱音を吐いてはいられないと言い聞かせながら、ツキカは己が意識を留め続けた。
一方、影の城から約1kmほど離れた、漆黒の炎の中で。
「ふん、退かぬ媚びぬ顧みぬ……ね」
影の城を視界に留めながら、ヴィオレッタ・エーデルシュタイン(幸福証明・f03706)は風魔小太郎が呟いた言の葉を口内で反芻していた。
――ヴィオレッタの目の前では、影の城を覆い隠す漆黒の炎が激しく揺らめいている。
だが、城の入り口にいる『十字皇ジュリア』の姿を取った風魔小太郎には、むしろ漆黒の炎が寄り付く気配がなかった。
本来、忍者たる風魔小太郎は、漆黒の炎に己が身を隠す術を心得ているのかもしれないが、孤高の覇王に変身している今は、纏う魔闘気が漆黒の炎すら寄せ付けないのかもしれない。
いずれにせよ、今の風魔小太郎の姿は、漆黒の炎にすら侵されぬ純白の衣装のせいで、むしろよく目立っていた。
――ならば、ヴィオレッタにとっては良い的となる。
「勇敢ではあるけれど、愚かよ」
風魔小太郎の覚悟を「愚か」の一言で一蹴し。
ヴィオレッタは物陰に隠れ10秒集中し、弓に矢をつがえその時を待った。
●退かぬ退けぬはお互いで
「さて、一太刀……否、ひと拳参るとしよう。――征天十字鳳!」
全身に魔闘気を纏った風魔小太郎は、そのまま虚空へ身を躍らせる。
極天十字拳を修めたジュリアの技量に比例して戦闘力を増強し、飛翔能力を与える魔闘気は、風魔忍法でジュリアの技量を会得している風魔小太郎の全身を瞬く間に覆い尽くし、戦闘力を一気に引き上げ、マッハを超える飛翔速度を与えていた。
魔闘気の力でマッハを超える飛翔速度で飛び回りながら、風魔小太郎は激痛に意識を刈り取られそうなツキカを翻弄し始める。
(「うわあ、ごっつい速度で飛び回りおる」)
漆黒の炎をものともせず、縦横無尽に飛び回る風魔小太郎の姿に、ツキカの脳裏に言い知れぬ不安が過った。
下手に追い回せばジリ貧になるとは思っていたが、漆黒の炎に身を隠しながら飛び回られては、その軌道を見切り、迎撃するだけで骨が折れそうだ。
それでも、ここで退くわけにはいかない。
後で省みはすれど、退けず、媚びないのはツキカたち猟兵も同じなのだから。
「っっせえええい!!」
拒絶反応が齎す激痛と出血を歯を食いしばり無視しながら、ツキカはCR-WA96AR3/CSTの銃口を虚空に向け、トリガーを引いた。
――ぱららららっ。
純白の装束という「点」ではなく、風魔小太郎が飛翔する空間という「面」の制圧を狙い、CR-WA96AR3/CSTの弾倉を撃ち尽くす勢いで一斉射。
そのうちの何発かは飛翔中の風魔小太郎を掠め、純白の装束に薄い弾痕を刻んでいた。
「よかろう! 己に、覇王に後退はない!」
ツキカの弾丸が己を傷つけられると知ったか、風魔小太郎は空中で一気に転身。
「ただ、信義のために制圧し、前進するのみ!!」
拳でツキカを蹴散らすべく、不利を承知で一直線に迫った、その時。
――ヒュッ!!
風魔小太郎の肩に、どこからか飛来した1本の鉄矢が突き刺さった。
「ぐぐぅっ……!!」
矢を引き抜きながらその場に制止した風魔小太郎は、矢の発射地点を見極めようとするが、漆黒の炎の揺らめきが視界を邪魔し、見極められない。
本来、忍びであれば夜闇を見通すのは造作もないはずだが、影の城の周囲を覆い隠しているのは闇ではなく漆黒の炎のため、視界を遮られるのは風魔小太郎も同じだった。
なかなか炎の向こう側を見通せないのか、風魔小太郎が頻りに紅の瞳を巡らせていると。
――ヒュッ!!
――ズシュッ!!
「ぐぐぅっ……!!」
【デミウルゴス・セル】の耐性という名の覇王の鎧すら易々と撃ち抜く矢が次々と漆黒の炎を突き抜け、魔弾の如く風魔小太郎の四肢を、胴を撃ち抜いた。
(「偽神細胞を持つストームブレイドによる射撃か」)
撃ち抜かれた部位から出血が止まらぬのを見て、風魔小太郎は冷静に射手の正体を見切っていた。
おそらく、ストームブレイドの狙撃手は、漆黒の炎の揺らめきすら千里眼で見極め、一瞬視界が晴れるタイミングを的確に見切り矢を放っているのだろう。
ならば、この草原の何処かに狙撃手がいることになるが、どうやら射手は1発ごとに遮蔽場所を変えているらしく、次の矢が漆黒の炎に包まれている草原のどこから放たれるのか予測するのは困難だ。
結果、不利を承知でツキカに迫り続ける風魔小太郎は、漆黒の炎の隙間すら見切り放たれる矢の軌道を全く見切れず、次々と四肢を撃ち抜かれていった。
「ぬう……ここで己が退くわけにはいかぬ」
それでも、風魔小太郎は不利を承知で高速飛翔し、一気にツキカとの間を詰めた。
ツキカの目前まで迫り、拳を突き出そうとした、その時。
「そこや! 燃えてまえー!」
再度CR-WA96AR3/CSTを構えたツキカが、銃口を風魔小太郎に向け、トリガーを引いた。
――ガガガガガガガガッ!!
至近距離からばら撒かれた弾丸は、星空に一際強く輝くシリウスの如く青白く輝きながら、風魔小太郎の全身を確実に捕らえていく。
無数の煌星と化した弾丸は、着弾と同時に超高熱の白炎を発し、風魔小太郎の全身を炎で包み込んだ。
「ぐ、ぐおおおおお!!」
視界を白炎で潰された風魔小太郎は、あえて己が身を漆黒の炎が燃え盛る草原に投じ、地を転がりながら白炎の消火を試みていた。
(「漆黒の炎で視界が危うかったけど、当たってくれたわね」)
場所を変え再び物陰に身を隠し、次なる矢を弓につがえながら、ヴィオレッタは一息つく。
揺らめく漆黒の炎がヴィオレッタの視界を時折遮り、狙撃のタイミングをなかなか見極め切れなかったが、風魔小太郎がツキカに気を取られ、遠距離への警戒を怠っていたのは幸運だった。
さらにヴィオレッタは体内に偽神細胞を宿すストームブレイドの能力も持っているため、偽神細胞液に頼らずとも偽神の力を相殺できる。
結果、一切の集中を妨げられることなく的確に放たれた矢は、【デミウルゴス・セル】の護りを易々と砕き、風魔小太郎の四肢を撃ち抜いていた。
ふと、ヴィオレッタが漆黒の炎の向こう側に視線をやると、風魔小太郎がツキカに迎撃され、青白き炎に包まれている姿が目に入る。
(「なら、あとは覇王が完全に地に墜ちるまで、つづけるわよ」)
ヴィオレッタは再び千里眼で最適なタイミングを見極めながら、次なる矢を風魔小太郎に向け、放っていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
シン・コーエン
色々と企んでいる連中は放置すると碌な結果にならない。
確実に倒そう。
『偽神細胞液』を打ち、激痛耐性と気合で耐える。
(ジュリアを見て)「全く忍んでいないな。風魔小太郎の名が泣くぞ。」と獰猛な笑みを浮かべて対峙。
右手に灼星剣、左手に村正を持ち、オーラ防御を纏ってUCの使用条件を満たす。
ジュリアの攻撃は第六感・瞬間思考力で読んで、見切りで避ける。
相手が力を籠めて攻撃を放ってきた時に武器受けしつつ受け流して相手の体勢を崩し、その状態で念動力で捕縛。
UC使用。
炎の属性攻撃を纏った双剣(2回攻撃)による衝撃波・斬撃波を伴う18回の鎧無視攻撃を放つ!
※但し1回のみは自分を浅く斬る。
俺は先に進む。さらばだ。
白石・明日香
偽神細胞液を使用。
全身から血が噴き出たり喀血したりしながらも激痛耐性で耐えながら真っ向から立ち向かう。
残像で攪乱しながらダッシュで接近。どういう原理で飛ぼうが最終的にオレに向かってくるしかないからな・・・その軌道を見切り真っ向から怪力、2回攻撃、属性攻撃(炎)、鎧無視攻撃で魔闘気諸共叩き切る!
終わりだ。小太郎諸共消えるがいいさ!
●末裔は宿縁と邂逅す
メンフィス灼熱草原を覆う、決して消えぬ漆黒の炎に隠れた『影の城』の入り口で。
「見つけた、ぜ……ガ、ハッ……!」
偽神細胞液が齎す拒絶反応で、口から盛大に喀血しながら、白石・明日香(十字卿の末裔・f00254)は目の前の『十字皇ジュリア』を睨みつけていた。
「まさか、アンタに変身するとはな……やってくれるぜ風魔小太郎!」
「ああ、これでは全く忍んでいないな。風魔小太郎の名が泣くぞ」
浮かべた獰猛な笑みの奥に拒絶反応による激痛を押し込めながら、軽く挑発気味に言い放つシン・コーエン(灼閃・f13886)に対し、『十字皇ジュリア』は先の猟兵に穿たれた矢傷と火傷をさすりながら冷静に言い返す。
「確かに、今の己は忍んでいないが、泣きはすまい」
忍んでいないと自ら認めたのは、決して強がりではなく、己が奥義と探索能力を見出したドクター・オロチへの信義が優先されているからだろうか。
そんなやり取りをため息交じりに見つめる明日香の胸中は、複雑だった。
(「しかし、よりによってオレの宿敵を風魔小太郎に写し取られるとはなあ……」)
十字卿の末裔を名乗る以上、『十字皇』の二つ名を冠する世紀末覇王ジュリアとは、決着をつけねばならぬ宿命。
しかも今のジュリアは、城内にいるドクター・オロチの配下となったと聞いているから、なおさらこの手で叩き切ってやりたい。
だが、今目にしている『十字皇ジュリア』は、風魔忍法奥義「百面鬼の術」でジュリアに変身した風魔小太郎であり、本体ではない。
ゆえに『十字皇ジュリア』の口調は、尊大な言い回しではなく風魔小太郎固有の冷静なそれだから、違和感がどうしても付きまとってしまう。
――それでも、ようやく見えた以上、戦いは避けられぬ。
ジュリアの中にある「何か」に惹かれたのか、明日香は無意識に全てを食らうクルースニクを抜いていた。
「こうなったら、小太郎諸共、ジュリアもここで死んでもらうぜ!」
「ああ、色々と企んでいる連中は放置すると碌な結果にならない。確実に倒そう」
得物を手にした明日香を見て、シンは激痛を笑みに隠しながら灼星剣と村正を構え、紅の闘気を纏いながら、風魔小太郎をじっと見据えていた。
●退けぬ、媚びぬ、省みられぬ
「覇王に後退はない、制圧前進のみ!!」
得物を抜いた二人を見て、風魔小太郎は先手を打つようにダッシュで迫る。
それを見て、シンは風魔小太郎らしからぬ、と首を傾げていた。
……明日香もシンも、双方得物は近接武器のみ。
ふたりの得物が届かぬ距離を維持しながら風魔忍法で攻めれば、たとえ手負いでも一方的に押し切れるはずなのだが、風魔小太郎がそうする気配は全くない。
微かな違和感を覚えはしたが、シンはすぐさま瞬間思考力でその理由を導いていた。
(「成程、奥義で変身している間は、他の忍法を使えないのか」)
ゆえに、風魔小太郎がシンや明日香に一撃食らわせるためには、己が覇道を貫く覚悟を抱きつつ、不利を承知で接近するしかないということか。
シンが導き出した結論を読んだのか、風魔小太郎が拳を突き出しながら、徐に口を開いた。
「暗器や小刀ならともかく、拳での戦は不得手だが、致し方あるまい」
「だろうな」
風魔小太郎の愚痴のような言の葉を肯定しながら、シンは紅のオーラを纏いつつ拳の軌道を見切り、避ける。
至近距離で見切り避けた拳が、猛烈な圧を以て頬を掠めていった。
(「不得手と言いつつ、本物のジュリアと同程度の拳か……なら」)
拳の圧から相手の力量をある程度見切ったシンは、立て続けに突き出される拳の筋を瞬間思考力で読みつつ、拳そのものを見切って避け続ける。
「ぬうっ!!」
何発か空ぶった後、風魔小太郎は拳に力と魔闘気を籠め、シンの顔面狙って突き出す。
さらなる力と魔闘気が籠った拳を、シンは落ち着いて二刀で絡め取りながら受け流した。
灼星剣で拳を焼かれ、村正で受け流され、たまらず姿勢を崩す風魔小太郎。
シンがすかさず念動力で捕縛しようとしたその時、風魔小太郎の全身に纏いつく魔闘気が一気に膨れ上がった。
「何?」
「いったん立て直すとしよう」
僅かにシンが怯んだ隙を見逃さず、風魔小太郎は地面を蹴り、マッハを超える風圧を伴いながら空へと舞い上がった。
「チッ! 退かぬと言いながら退いているだろうが!」
空に逃げた風魔小太郎を見て、明日香は舌打ちしつつ残像を生み出しながらダッシュ。
空中にいる限り、得物の刀は届かないため、接近するしかない。
「退いたのではなく、戦略的撤退とでも言おうか?」
明日香の罵声が微かに届いたのだろうか、風魔小太郎は空中で180度反転し、マッハを超える速度で明日香に肉薄。
どういう原理で空を飛ぼうが、今の風魔小太郎は拳で殴り合うしかないため、最終的に明日香に向かうしかなかった。
「お主が何者とて、退かぬ、媚びぬ、省みぬ!」
「オレも退く気はない!」
高速飛翔する風魔小太郎を真正面から迎え撃つ明日香の気迫に応えるかのように、全てを食らうクルースニクが炎に包まれる。
風魔小太郎もまた、臆することなく明日香の顔面に拳を突き出した。
計り知れない風圧を伴って突き出される拳を、明日香は強引に払いながら魔闘気ごと叩き切るように紅の刀身持つ刀を振りかぶった。
「ふたりまとめて虚無に還るがいい! 緋燕十字斬!!」
――斬!!
――斬ッ……!!!
双方の身体が交錯した瞬間、一瞬だけ時が止まったかのような静寂に包まれる。
その静寂を破ったのは……風魔小太郎。
「ガ、ハッ……!!」
十字に切り裂かれた風魔小太郎が地面と衝突し、喀血しながら豪速で地面を転がり、影の城の外壁に衝突した。
明日香の剣閃は、物理と魔法、そして【デミウルゴス・セル】の三重の護りを破りながら、風魔小太郎に深手を与えていたのだ。
「まだ、終わらぬ……!」
それでも、起き上がり再度拳を構えようとする風魔小太郎に、シンが迫る。
「己が命を籠めた連閃、受けてもらおう」
紅のオーラを一際強く輝かせ、左手の村正で僅かに右手を浅く斬った後、灼星剣と村正を縦横無尽に縦横無尽に振るい、怒涛の17連撃を繰り出すシン。
炎が煌めくオーラを帯びた連撃は、紅の衝撃波と斬撃波を織り交ぜながら【デミウルゴス・セル】の護りを破り、風魔小太郎の全身を切り裂いていた。
『十字皇ジュリア』の純白の装束が、炎と紅、そして血に染まる。
シンの怒涛の連撃に耐えきれなかったか、風魔小太郎の身体が大きく傾いだ。
「明日香、もう1度!」
「ああ、これで還れ!!」
シンに背中を押されるように飛び出した明日香が、炎に包まれた刀を再度十字に振り抜く。
炎の二閃が、風魔小太郎の胴を抉りながら深く十字を刻み込んだ。
「ぬうっ……!」
全身に無数の刀傷を穿たれた風魔小太郎の身体が、仰向けに倒れてゆく。
明らかな致命傷に、これ以上の手出しは無用とも思われたが。
「……っ!!」
何かに突き動かされるように明日香が飛び出し、倒れ行く風魔小太郎にダッシュで接近し、その心の臓を狙って全てを食らうクルースニクを突き出した。
「十字皇ジュリア、小太郎諸共消えろ……じゃあな!!」
――ザシュッ!!
炎を帯びた紅の刀が心臓を貫き、焼き尽くしながら、風魔小太郎の身体を地面に押し倒し、縫い留める。
紅の刀身が、風魔小太郎の中にある「何か」を喰らうかのように、大きく脈動した気がした。
●風魔忍者の終焉
「見事、なり……」
紅の刀に心臓を焼かれた風魔小太郎は、仰向けに倒れたまま事切れる。
術者の死で忍術が解けたのか、その姿は十字皇ジュリアから風魔小太郎に戻り、ゆっくりと消滅していった。
その姿を目に焼き付けながら、シンが手向けたのは……別れの言葉。
「俺は先に進む。さらばだ」
「……できれば、本体と決着つけたかったぜ」
クルースニクから己が手に移った光をそっとどこかに収めながら、明日香は悔しさの断片を零していた。
――なぜなら、その光は、ジュリアが持っていた「欠片」そのものだったのだから。
本来、外身を写し取り変身したにすぎない風魔小太郎が、各世界に存在するとされている『十字皇』の欠片を持っていることはあり得ない。
だが、今回風魔小太郎がジュリアに変身するために行使した術は、オブリビオンを『面』にする風魔忍法奥義「百面鬼の術」。
つまり、風魔小太郎がジュリアの「宿命」ごと『面』にし、変身したことで……奇しくも風魔小太郎がジュリアの「欠片」を持つことになった、ということか。
いずれにせよ、ジュリアしか持ち得ぬ欠片を手に入れた以上、今後本体とまみえることはない。
だが、明日香としては、やはり本体と邂逅し、決着をつけたかった。
――この寂しさと悔しさ、やりきれなさは、何処にぶつけるべきだろうか?
そんな明日香のやりきれない想いに、道筋をつけたのは、シン。
「明日香、俺はドクター・オロチの元に向かうが、どうする?」
「……ハッ、オレもあの脳みそ野郎をぶっ倒してやりたい気分だ。付き合うぜ」
シンの声で多少頭が冷えたのか、明日香は何かを振り払うように首を横に振りながら納刀し、『影の城』の入り口を見据え。
――ふたりそろって、『影の城』の内部へと足を踏み入れた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『ドクター・オロチwithデミウルゴス』
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POW : 偽神水晶剣
任意の部位から最大レベル枚の【偽神水晶剣(偽神細胞と融合した水晶剣)】を生やして攻撃する。枚数を増やすと攻撃対象数、減らすと威力が増加。
SPD : クルーエル・セイント
状態異常や行動制限を受けると自動的に【聖なる光のオーラ】が発動し、その効果を反射する。
WIZ : デミウルゴス・ポリューション
【指先】で触れた敵に、【強毒化した偽神細胞の侵食】による内部破壊ダメージを与える。
イラスト:みやこなぎ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●メンフィス灼熱草原『影の城』城内――VSドクター・オロチwithデミウルゴス
『十字皇ジュリア』の姿をとった風魔小太郎を退けた猟兵達は、『影の城』内に足を踏み入れ、無限に伸びる影の回廊を進む。
影が支配する変化の乏しい回廊に時間や感覚を惑わされそうになりながらも、猟兵達は気を保ちながら奥に進み続け、やがて大広間に辿り着いた。
大広間の最奥部にて待ち構えている(?)のは、その背に偽神デミウルゴスを憑装させ、『光り輝く聖なる姿』に変化したドクター・オロチ。
よく知られる姿とは少し異なる様相に、猟兵達が首を傾げそうになったその時、聞き覚えのある声が大広間に轟いた。
「ム、ムシュシュ~……だからボクは神じゃないってば!!」
猟兵達がよく見ると、ドクター・オロチは、紅の脳髄のような頭を抱えながら何かに抗するよう叫んでいる。
おそらく、デミウルゴスを憑装してからずっと、救いを求める民衆の声が脳に絶え間なく注ぎ込まれているのか、ドクター・オロチの精神は発狂寸前のようだ。
「『本体』が此処にある以上、後がないってのに……やめて、やめてくれよ~!!」
全身から溢れる力を制御できないのか、偽神細胞に侵された水晶剣を全身から生やしながら悶え苦しむドクター・オロチは、明らかに猟兵達が侵入したことに気が付いていなかった。
さあ、猟兵達よ。
目の前で光り輝いているのは、様々な世界を股にかけ、企みごとを巡らすオブリビオン――ドクター・オロチ。
数々の世界で陰謀を巡らせてきたオブリビオンの『本体』は、今ここにある。
正気を取り戻し他世界に逃げられる前に、ここで確実に因縁を断ち、完全に滅せよ。
――健闘を、祈る。
※マスターより補足
デミウルゴスを憑装したドクター・オロチは、【デミウルゴス・セル】相当の高い攻撃・状態異常耐性を持っておりますが、1章同様、ストームブレイドの猟兵が攻撃するか、『偽神細胞液』を接種した上で攻撃すれば無効化できます。
この章から参加される方で、『偽神細胞液』を接種される場合は、その旨をプレイングの冒頭に記載願います。
(1章からの継続参加者は、1章プレイングで接種の有無を判断致しますので、記載不要です。サポート参加は一律で「接種しない」と判定致します)
なお、ドクター・オロチを『完全に撃破』するためには、【5月1日午前中】までに決戦シナリオを20本成功で完結させる必要がありますので、プレイングの送信タイミングにご注意ください。
――それでは、最善の結末を。
ヴィオレッタ・エーデルシュタイン
あらあら、随分苦しそうじゃない。
「それなら楽にしてあげないとね」
右手に拳銃【平和を作るモノ】。左手には短剣【揺らぎ逸らす刃】。
今回は屋内だから遠距離狙撃は無理。
それでも大広間のスペースを活かして動き回りつつ、味方とタイミングを合わせて[クイックドロウ]+[貫通射撃]で射撃。
敵の攻撃は[見切り]つつ短剣で[受け流す]。物理攻撃でなければ[オーラ防御]の出番よ。
隙ができればユーベルコード【蒼き刃の円舞】
巨大な青金剛石のチャクラムでオブリビオンの本体を…そして、
「因縁も断ち切ってあげるわ!」
シン・コーエン
オロチとは面識無いが、聞いた話では悪行三昧で他者を踏み躙ってきた輩とか。
そのような手合いが、神に縋らざるを得ない民衆の声に応えたりすまい。
それを聞き続けるのは確かに苦痛だろう。
さっさと首を落としてやろう、これも慈悲だ。
右手に灼星剣、左手に村正を持ち、オーラ防御を纏ってUCの使用条件を満たす。
水晶剣等のオロチの攻撃は第六感・瞬間思考力で読んで、見切りで避けたり、武器受けで対応する。
乱射とかしそうだから油断禁物だな。
UC使用。
風の属性攻撃を纏った双剣(2回攻撃)による衝撃波・斬撃波を伴う18回の鎧無視攻撃を放つ!
※但し1回のみは自分を浅く斬る。
単純に何度も斬るだけだからな、お前のUCなど効かぬよ。
ツキカ・アシュヴィン
あっちもあっちで大変そうやけど…まともな状態やったらめっちゃ厄介な敵や。
ウチも全身痛くてしゃーないでな、今のうちに一気にカタをつけに行くで!
最初に手榴弾セットから煙幕を出すタイプの手榴弾を投げて敵に【目潰し】。
敵はあんだけ光っとるんやし、煙幕越しでもある程度位置は分かるハズや。
んでショットガン以外の武装を全部捨てて『捷星、地を馳せる』発動。
全力疾走しとった方が、ちぃとは痛みも紛れるやろっちゅう狙いもありつつ。
加速して煙幕に飛び込み、オロチに散弾の【零距離射撃】を叩き込みに行くで。
一撃当てたら一旦距離を取って、別方向から再攻撃するヒット&アウェイで撹乱しつつ敵を削っていこかと。
白石・明日香
全身の穴という穴から血が噴き出して喋ることすら満足にできない状態。
残像で攪乱しながらダッシュで接近。手数を増やしていたら当たりそうな奴だけ武器破壊で砕き、威力重視なら軌道を見切って回避し、オーラ防御、激痛耐性で耐える。
間合いに入ったら怪力、2回攻撃、属性攻撃(炎)、鎧無視攻撃で叩き切る!
●かつての無血宰相
――かつて、銀の雨降る世界にて、銀誓館学園と対峙した、1体のゴーストがいた。
そのゴーストは、銀誓館学園と幾度とない死闘を繰り広げ、能力者たちを苦しめ続けてきた。
だが、銀誓館との戦いに敗北したゴーストは、石像と化した後に砕かれ、破片はひとつ残らずコンクリートに封じられ、影の城に閉じ込められた……はずだった。
やがて、ゴーストは三十六ある世界のうちの一つ、スペースシップワールドに辿り着き、銀河帝国の執政官兼科学技術総監に就任し、銀河戦争を裏で操り続けた。
その時は解放軍と手を組んだ猟兵たちの手で討たれたはずだったが、暫く後、アックス&ウィザーズで復活し、『再孵化』させたオロチを持ち帰らんと企んだが、再び猟兵たちに阻止され、脳髄を失うことになる。
それでも、往生際の悪さを示すように三度アポカリプスヘルで蘇った後、配下を増やしながら残る3体のフィールド・オブ・ナインを復活させてスカウトしようとしたが、配下たちが次々と猟兵に討たれ――とうとうその居場所を炙りだされた。
かくして、数々の世界で惨めに足掻く輩を安全な場所から嘲笑し、死んだ輩を見繕い『持ち帰り(アーカイブ)』を企み続けた、今は『ドクター・オロチ』と名乗るゴーストは、猟兵たちに三度追いつめられたことで『魔軍転生』を発動し、偽神デミウルゴスを憑装させるが。
――絶えず届き続ける偽神に縋る民衆の声に、己が存在を狂わされようとしていた。
●偽神になり切れぬ偽神
「ムシュシュ~!! も、もう勘弁してくれよ~!!」
脳内に直接叩き込まれる神に縋る民衆の声に精神を苛まれ、発狂寸前にあるドクター・オロチが紅の全身を光り輝かせながら藻掻き苦しむのを、シン・コーエンはどこか冷めた目で見つめていた。
「ドクター・オロチ……聞いた話では、悪行三昧で他者を踏み躙ってきた輩とか」
シン自身は、ドクター・オロチとの面識は一切ない。
だが、ドクター・オロチの悪行は、今や銀誓館が持つ歴史とともに猟兵たちがよく知るところとなっていた。
そして、数々の悪行は、ヴィオレッタ・エーデルシュタインの耳にも届いていたのだろう。
「あらあら、随分苦しそうじゃない」
苦しむドクター・オロチに向けるヴィオレッタの言の葉に含まれるのは――憐憫と侮蔑。
複数の世界で策を弄し、嘲笑い続けた敵に対し、かける情けは何一つないのだから。
一方、白石・明日香はシンやヴィオレッタの言に耳を傾けつつ、鋭い目つきでドクター・オロチを睨みつけるだけで、一言も発しない。
……否、全身を苛む激痛に耐えるのに必死で、言葉を発する余裕もない。
明日香の全身は、偽神細胞液の拒絶反応で噴き出し続ける血で、真っ赤に染まっていた。
そんな明日香をちらり、と見やったツキカ・アシュヴィンもまた、全身を苛む激痛に耐えながらドクター・オロチに視線を向けていた。
「あっちもあっちで大変そうやけど……まともな状態やったらめっちゃ厄介な敵や」
激痛に顔を歪ませながら、苦し気な声音を振り絞るツキカの指摘も、一理ある。
目の前のオブリビオンは、憑装したフィールド・オブ・ナインの能力に呑まれてはいるが、かつて勃発した銀河帝国攻略戦を操り、帝竜戦役の際にオロチの1体を再孵化させた程の実力者なのだ。
さもありなん、とツキカに同意するよう頷きながら、シンは激痛を抑え込みながら努めて冷静に同意する。
「ああ、そのような手合いが、神に縋らざるを得ない民衆の声に応えたりすまい」
それを聞き続けるのは確かに苦痛だろう、と一瞬哀れみの視線を向けはするが、続けて口から発せられた言の葉は――死刑宣告。
「さっさと首を落としてやろう、これも慈悲だ」
「ええ、それなら楽にしてあげないとね」
冷淡なシンの死刑宣告に、ヴィオレッタもまた軽く同意する。
「ウチも全身痛くてしゃーないでな、今のうちに一気にカタをつけに行くで!」
激痛をこらえ頷きながら立ち上がる明日香を横目に見ながら、ツキカも手榴弾各種セットに手を入れ、煙幕手榴弾を探し始めた。
その姿を見たシンやヴィオレッタ、明日香もまた、己が得物を手にし。
――紅の脳髄たるオブリビオンとの決戦の火蓋が、切って落とされた。
●数ある世界をまたがる因縁に終止符を
光り輝くドクター・オロチに注意を払いながら、ヴィオレッタはシン、ツキカ、明日香の様子を伺う。
偽神細胞液の拒絶反応に蝕まれている3人は、軒並み全身から血を流し、激痛に意識を刈り取られそうになりながらも、なんとか得物を手にしていた。
特に明日香は、全身の穴という穴から血が噴き出し、喋ることすら満足にできない状態だ。
……下手に戦を長引かせれば、拒絶反応で行動不能になる者も出るだろう。
ゆえに、猟兵たちの選択は――満場一致で「短期決戦」。
その先陣を切ったのは、手榴弾各種セットから取り出した煙幕手榴弾を手にした、ツキカ。
「どっせええええい!!」
大声で自身に活を入れ痛みを押し殺しながら、ツキカは煙幕手榴弾のピンを抜き、光り輝くドクター・オロチに向け投擲した。
煙幕手榴弾はドクター・オロチの目前に転がり爆発し、大量の煙幕を吐き出す。
瞬く間に立ち込めた煙幕は、猟兵たちとドクター・オロチ、双方の視界を遮った。
「うぅ……ボクがここでくたばるわけにはいかないのに~!」
ドクター・オロチの周囲に展開された聖なる光のオーラが、ドクター・オロチの意とは無関係に煙幕を反射し、視界を確保。
反射された煙幕は瞬く間にツキカの周囲にたち込め、彼女の視界をほぼ奪った。
「うわっ、何も見えへん!!」
(「敵はあんだけ光っとるんやし、煙幕越しでもある程度位置は分かるハズやと思たんやけどなあ……」)
一際濃い煙幕に包まれたことで、マルチビジョンゴーグルを通しても光り輝くドクター・オロチの姿どころか仲間の姿も視認できなくなり、焦るツキカ。
聖なる光のオーラが煙幕による目潰しを『状態異常』と判断し、反射するところまでは予想していたものの、完全に視界が奪われるほどになるとは思っていなかった。
「ツキカ、落ち着いて」
慌てふためくツキカを宥めながら、右手をホルスターに収めた拳銃【平和を作るモノ】に添えつつ、左手に短剣【揺らぎ逸らす刃】を握りしめたヴィオレッタが、煙幕をかき分けながら大広間を一気に駆け抜ける。
城外では弓による遠距離狙撃で風魔小太郎を討ち倒したが、屋内では狙撃そのものが困難と判断し、あえて近接~中距離戦を挑むつもりだ。
そして、右手に灼星剣を、左手に村正を握ったシンもまた、紅のオーラを纏いながらヴィオレッタに合わせるよう煙幕内に吶喊し、ドクター・オロチに肉薄。
「ヴィオレッタ!」
広間の何処かにいるはずのヴィオレッタに合図しながら、シンはあえてユーベルコードを発動せず斬りかかった。
シンの二撃を合図に、ヴィオレッタが平和を招く【平和を作るモノ】を素早く抜き、煙幕内のドクター・オロチに向けて連射。
【平和を作るモノ】から発射された戦を終わらせるための弾丸が、立て続けにドクター・オロチの四肢を撃ち抜いたが、銃弾が反射される様子はない。
いくら貫通攻撃であっても、軽い二撃であっても、状態異常や行動制限が発生しなければ、聖なる光のオーラは反応しないのだろう。
「黙れ、黙れよムシュシュシュシュ~!!」
牽制の二撃にオーラを斬られ、四肢を銃弾に撃ち抜かれたドクター・オロチは、精神を苛む声と煙幕を同時に打ち払うべく、全身から偽神細胞に侵された水晶剣を大量に撃ち出した。
威力ではなく数を重視し、大量に撃ち出された水晶剣は、煙幕を一気に吹き散らしながら四方に散る猟兵たちに迫った。
(「やはり乱射してきたか」)
目前に迫る大量の水晶剣を、シンは第六感で察しつつ瞬間思考力でその全ての軌道を予測し、水晶剣の雨を見切りながら、直撃しそうな剣を村正で叩き落とした。
(「数が多い分、厄介ね」)
ある程度距離を置いていたヴィオレッタは、煙幕を突破した水晶剣に【揺らぎ逸らす刃】を合わせ、弾き飛ばしながらもなお、大広間を駆け巡り、機を伺う。
「……!!」
一方、明日香は奥歯を食いしばり、激痛を押し殺しながら残像を囮に水晶剣を避けようとするが、大量の血を失った身体が酷く重く、避け切れない。
止む無く全てを食らうクルースニクを縦横無尽に振り切りながら叩き壊すが、全てを避け切るには至らず、何本かが無防備な太ももや二の腕を掠めた。
数重視で発射された分、一本ごとの威力は大したことはないが、偽神細胞の拒絶反応に苦しむ身としては、それだけでも十分致命傷になり得る。
ツキカもまた、回避の術をほぼ捨てていた分、水晶剣を避け切れず、四肢を浅く斬られていた。
「くぅっ……全速力やー☆」
覚悟を決めたツキカは、手榴弾各種セットやマルチビジョンゴーグルなど、不要な装備や着衣を全て床に捨て身軽な姿になり、銃身を切り詰めたショットガン「CR-WA99SG4/CST」のみを手にし吶喊。
熱源探知や暗視ができなくなったが、仲間の声を頼りにドクター・オロチの居場所を把握し、一気に加速した。
(「全力疾走しとった方が、ちぃとは痛みも紛れるやろっ」)
その思惑通り、ツキカは全身を苛み続ける激痛から気を逸らしつつ仲間の銃撃や剣戟の音を耳で拾いつつ、煙幕を一気に突破した。
「ムシュシュ~!?」
突然、目の前に現れたツキカの姿に、一瞬ドクター・オロチも苛む声から気を逸らし、身を翻そうとするが、ツキカが加速し接敵するほうが早い。
「どっせえええええい!!」
懐に飛び込むように接敵したツキカは、CR-WA99SG4/CSTの銃口を紅のパーカー越しにドクター・オロチの胴に押し当て、すぐさま引き金を引いた。
――ドムッ!!
零距離射撃された大量の散弾が、ドクター・オロチの胴に叩き込まれる。
一か所に集中した散弾は、一切拡散することなく、紅のパーカーごと胴体に大きな穴を開けていた。
「ぐぅっ……!」
胴に大穴を開けられたドクター・オロチの身体が、大きく傾ぐ。
その隙を狙い、明日香が無理やり大広間を駆け抜け背後に肉薄した。
「……っ!!」
(「脳みそ野郎、虚無に……還るがいい!!」)
全身から血を噴出させつつ、明日香は全てを食らうクルースニクに炎を纏わせ、ドクター・オロチの背に向けて一気に振り切る。
全てを食らい焼き尽くす紅刀は、聖なる光のオーラを砕きながら背に炎の十字を刻み込んだ。
「己が命を籠めた連閃、受けてもらおう」
シンもまた、紅のオーラを強く輝かせながら村正で浅く太ももを斬った後、風で鋭利さを増した灼星剣と村正による17連撃を叩き込む。
既に明日香の緋燕十字斬でオーラの護りを砕かれた今、ドクター・オロチに剣を振るたび発せられる風の衝撃波と斬撃波を交えた連撃を耐える術はなく、あっという間にパーカーごと全身をズタズタに切り裂かれた。
もっとも、仮にオーラの護りが残っていたとしても、ただ斬るだけの攻撃には無力だっただろう。
「そ、そんな、ボクが……神の力を得たボクが……」
譫言のように吐き出されたドクター・オロチの声音には、もはや抗う意思――否、正気の欠片は含まれていない。
猟兵たちに断続的に痛打を叩き込まれ、救いを求める声にも耐えかね、発狂して己を神と思い込んでしまったのだろうか。
「貴方はもともと神……いえ、偽神ですらないのよ」
哀れにも程がある、と首を振りながら、ヴィオレッタは青金剛石のチャクラムを取り出す。
他の3人が拒絶反応や負傷でほぼ限界に近い今、止めを刺すのは自分の役目だろう。
「貴方たち皆に……いえ、貴方に不幸をあげるわ」
ヴィオレッタは青金剛石のチャクラムを巨大化し、その狙いをドクター・オロチにつけ。
「因縁も断ち切ってあげるわ!!」
神に呑まれし哀れなオブリビオンに冷ややかな目を向けながら、ヴィオレッタは青金剛石のチャクラムを全力で投げつけた。
――斬ッッッ!!
ドクター・オロチの背丈を超えるほどに巨大化した蒼く輝く金剛石のチャクラムは、ドクター・オロチの頭上から強襲し、真っ二つに切り裂いてゆく。
「ムシュシュ~こ、このボクが……何も縁のない世界で……!!」
悔しまぎれの断末魔ごとチャクラムに両断されながら、ドクター・オロチは頭から胴を両断され、そのまま消滅した。
●コンクリ塊
ドクター・オロチが消滅した後、猟兵たちの目の前に残ったのは、無骨なコンクリートの塊がひとつ。
一見すると単なるコンクリ塊に見えるが、微かに漂う気配はまごうことなくドクター・オロチの気配だった。
「これが……ドクター・オロチの本体か?」
「どうやらそのようやな」
首を傾げるシンとツキカに同意するように、明日香も朦朧とした意識をつなぎ止めながら頷く。
「ひとまず、確保したと連絡しておきましょう」
ヴィオレットがコンクリ塊を手で叩きながら、グリモア猟兵にコンクリ塊を確保した旨、連絡を入れた。
……のちにこの塊は、万全の警備を付けた上でアポカリプスヘルにて保管することになるが、それは少し先の話。
かくして、猟兵たちは残り3体のフィールド・オブ・ナインを蘇生させようとした他世界のオブリビオンを討ち取り、その野望を砕いた。
――ドクター・オロチ、討伐完了。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
最終結果:成功
完成日:2022年04月28日
宿敵
『🌗十字皇ジュリア』
を撃破!
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