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危ない電子ドラッグ密造所

#サイバーザナドゥ #ゲーム会社「イリオス」 #巨大企業群「アオイドス」

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#サイバーザナドゥ
#ゲーム会社「イリオス」
#巨大企業群「アオイドス」


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●強制労働
 閉ざされたオフィス。そこにはずらりと椅子に座った人が並び、サイバーグラスを装着してずっと空中に投影されたキーボードを操作していた。
「眠い……もう無理だ」
 そんな作業をしていた一人が倒れ込むようにテーブルに突っ伏す。
「何を休んでる! 起きろ!」
「ぐぁっ!」
 後方の見張り役の叱責の声と共にビリッと脳に電流が流れてショックが与えられ、強制的に起こされる。
「今日の労働時間はまだ3時間残っている。睡眠など刺激を与えればいくらでも消すことができる。働き続けろ」
「お前達には1日に4時間も休憩を与えている。それ以外の時間は全て労働せよ」
 見張り役達はひと時でも休んだならば罰を与えて、人々を強制的に働き続けさせていた。
「し、死んじまう……」
「労働が嫌ならば、お前達の作成している電子ドラッグの実験体となってもらう」
「自分で作ったドラッグを試してみるか?」
 冷たい言葉に労働者の背筋が凍る。それがどれほどの中毒性を持っているのかよく理解しているのだ。
「は、働きます!」
 労働者達はプログラミングを強制され、新たな電子ドラッグを作り続けていた。

●グリモアベース
「みんながサイバーザナドゥで手に入れてくれたベンチャー企業「イリオス」のデータから顧客データがサルベージできたよ」
 ラフィロワ・ベルシルト(幸せ運ぶ星のうた・f04751)がデータの復元に成功したと伝えられる。
「この間のサルベージ屋さんに手伝ってもらって解析した人名リストを調べたら、多くの人が行方不明になってたんだよ。それでもっと調べてみたら、行方不明になった人たちはイリオスが確保しているオフィスの一つに閉じ込められて、強制労働させられてることが予知できたんだ!」
 オフィスに囚われた人々は延々とプログラミングの労働だけをやらされている。
「イリオスの作ってるゲームにバックドアが仕掛けられてて、行方不明になっても問題が起きなさそうな人を狙ってハッキングして、自分の足でオフィスに向かわせていたみたい」
 遠隔操作によって、無意識の内に自らオフィスまで来たのだという。
「オフィスは封鎖区域にあって、そこで違法の電子ドラッグをこっそり作らされてるんだよ。すごく中毒性があって危険なものみたい。中毒になった人はドラッグ欲しさになんでもいう事を聞くようになって、便利な道具みたいに使われちゃうんだ」
 違法電子ドラッグによって中毒者を生み出し、組織の末端を増やしているのだ。

「みんなには電子ドラッグを作らされてる人たちを解放して、オフィスを破壊してもらいたいんだ。こんな危ない薬は作られないようにしないとね!」
 危険な電子ドラッグがこれ以上増えないようにしなくてはならない。
「ビルは買収されてる警察組織に封鎖されてて、悪徳警官が見張ってるよ。関係者以外は中に入れないように警備してるんだ」
 何とかして警備を抜けてビルに入らねばならない。
「中には働かされている人たちを見張っているオブリビオン部隊の『サイバーアサシン』と、イリオスの代表もいるみたい。これを倒せたらビル内の情報が手に入ると思うから、上手くいけばイリオスを倒産させられるかも!」
 代表の代わりは幾らでも居るが、違法ドラッグの密造に手を出していた証拠データが手に入ればイリオスを倒産に追い込めるだろう。

「サルベージ屋さんに聞いたところ、イリオスが所属するのは「アオイドス」っていうメガコーポなんだって。何でも電脳関係を手広く扱う企業群みたい。イリオスを潰せたらアオイドスにも少しはダメージがあるはずだよ」
 メガコーポ『アオイドス』がバックにいて犯罪行為の手助けをしているのだ。イリオスの犯罪行為が明るみとなればアオイドスも疑われるだろう。

「せっかくみんなががんばって手に入れてくれた情報を活かさないとね! メガコーポにダメージを与えるチャンスでもあるし、はりきっていこー!」
 ラフィロワがぶんぶんと拳を振って猟兵達を応援し、封鎖区域へと輝く道を作った。


天木一
 こんにちは天木一です。
 サイバーザナドゥで違法電子ドラッグを作る為に強制労働させられている人々を助けましょう!

 第1章は買収された警察が警備する封鎖区域にあるビルを目指して潜入します。

 第2章は内部を守り、恐怖で強制労働を課すオブリビオン部隊との戦闘です。

 第3章では正体を露わにしたイリオス代表者との戦闘となります。

 ゲーム会社「イリオス」はネットゲームを運営しているベンチャー企業。
 「アオイドス」は多くの電脳系会社を傘下に収める巨大企業群。

 複数人で参加する方は最初にグループ名などをご記入ください。
 プレイングの締め切り日などは決まり次第マスターページかタグにて。
 それでは巨大なメガコーポ『アオイドス』に一矢報いる為にも情報を手に入れてください!
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第1章 冒険 『封鎖区域潜入』

POW   :    腐敗した警察を実力行使でぶっ飛ばす

SPD   :    警備の目をすり抜け、素早く侵入する

WIZ   :    敢えて警察の目を惹き付け、仲間の潜入をアシストする

イラスト:ハルにん

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

堂島・アキラ
この世界じゃよくある話だ。オレがよく飲んでる薬もそうやって作られてるかもな。
ま、オレのはリアルドラッグだがな。コイツ無しでこんなクソッタレな世界を生きていけるかっての。

んじゃあ仕事に取りかかるか。っつっても正面から堂々と入っていくだけだがな。
何があろうと誰が妨害しようと無駄だ。この拳で全部ぶっ壊して一直線に進むぜ。

ユーベルコードで能力を何十倍にもすればバリケードや壁があってもブチ抜けるし、ポリ公どもの妨害なんざ屁でもねえ。
その分移動速度も下がっちまうが、誰もオレを止められやしねえんだ。
散歩するみてえにゆっくり歩いて行こうじゃねえか。


キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

電子ドラッグか…
フン、メガコーポは悪質なモノが多いと聞いたが、評判通りだな

自販機で買った合成コーヒーを飲みながら遠巻きにビルと周辺を観察する
哨戒する警察官に見つからないように隠れつつ、警備の薄い裏口や窓と言った密かに侵入出来るような場所を探そう

奴らが買収された警察官か
銃で一掃するのもいいが…無駄弾は使わないに越したことはないな

侵入できる個所を発見したらUCを発動
パーソナルディフレクターから放出されたエネルギーシールドで全身を覆い、視聴嗅覚での感知が不可能なステルス状態へと変化
そのまま防備の薄い個所からビル内部へと侵入
進む途中で邪魔な警察官がいたら、低出力のエネルギーシールドで触れて気絶させ早業でロープワークを使い素早く縛り上げる
そのままロッカーやゴミ箱と言った適当に隠しやすい場所にでも放り込んでおこう
他の猟兵達と行動を共にする場合があれば、透明なまま警官の注意を引いたり、気絶させたりとサポートも積極的に行う

よし、油断せずに奥へと進もう
次からは本格的な戦闘になるだろうからな


霧島・絶奈
◆心情
世界が変われば色々な技術があるものですね
…まあ、杜撰な管理の結果、こうして隙を晒すのは喜劇ですが

◆行動
【聞き耳】を立てて敵の巡回ルートを探り、物陰等を活用して【目立たない】様に行動
あとは…そうですね
人間は性質上、上方への注意が疎かになり易いそうです
使える場面では積極的に【空中浮遊】を活用して突破しましょう

多少荒事になっても問題無さそうなら…
【罠使い】の知識を活かし「時限爆弾」を突入方向とは逆側に仕掛けておくのも良さそうですね
其方に注意を逸らす間に潜入しましょう

尤も、素直に進ませてくれないならば致し方ありません
『暗キ獣』を使用し【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】で敵を打ち倒し侵攻しましょう


リダン・ムグルエギ
というわけで、今回はサイザナ式会社の様子を放映していくわよー
ココの採用方法はなんと簡単、ゲームを遊ぶだけ!
アタシもゲームやってみたけど不採用だったわ、無念
ゲーム自体は…(内容・評価はお任せ)

今回の目的はサイザナの会社観光&イリオスのゲーム
コレ、バックドア抜きで持ち帰ってフリゲで撒いたらキマフュで流行んない?

で、行動は区域前でのインタビュー配信
派手目の服で警察の目を引くわ

どんな経緯で今の会社に入社されました?と聞いて回りつつ
意識が無さそう等、ハッキング中の人がいれば声かけて止めたりするの

アタシ自身の侵入や逮捕対策は…警察に売上金から「心付け」を渡すとか?
あるいは他の優秀な猟兵さんに相乗りかしら



●ステルス潜入
「電子ドラッグか……フン、メガコーポは悪質なモノが多いと聞いたが、評判通りだな」
 キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)は人を中毒にしてしまう違法電子ドラッグの密造に係わる組織に嫌悪感を覚え、自販機で買った合成コーヒーを苦そうに飲みながら遠巻きに目標のビルと封鎖された周辺を観察する。
「哨戒してはいるが、それほど厳重でもないか」
 見れば警察官はそれほど熱心そうでもない。金で転ぶような連中だけあって仕事も手を抜くタイプのようだった。
「警備の薄い裏から回るか……」
 コーヒーを飲み干すと、そっと気配を消して物陰に隠れながら移動し、見つからぬようにビルの裏手に回る。
「しっかしこんなところを封鎖して何を作ってるんだか」
「へっ、なんでもいいさ。金さえもらえりゃな」
「ちげぇねえ」
 ビルの裏側には気を緩めた警官たちが座って煙草を吹かしていた。気が完全に緩み退屈な警備の仕事に飽き飽きしているようだった。
(奴らが買収された警察官か。銃で一掃するのもいいが……無駄弾は使わないに越したことはないな)
 キリカはそんな警官に見つからぬよう、ユーベルコード『HIDE・MY・BODY(ハイド・マイ・ボディ)』を発動して【パーソナルディフレクター】から放出するエネルギーシールドで全身を覆い、透明になって視界に映らなくなり臭いまでカットしてしまう。そして足音を殺してそっと人々の間を通り抜け、何の妨害にも遭わずにビルの裏側に近付いた。

(侵入できる場所は……)
 裏口を見ると、狭い入り口を塞ぐように2人の警官が立って見張りをしていた。
「ふぁ~……退屈だな」
「楽でいいが、こうも暇だと眠くなっていけねえ」
 警官達が大きな欠伸をして、眠気を覚ますようにガムを噛む。それでも眠気がとれないようで完全に気が抜けていた。
(眠いなら眠らせてやろう――)
 透明化しているキリカが堂々と目の前に歩み寄り低出力のエネルギーシールドで触れる。すると空気に静電気が走ったような音がして警官が意識を失い崩れ落ちた。
「おい?」
 突然相方が倒れ、もう一人の警官が動こうとしたところで、そちらにも手を伸ばして同じようにバチッと空気が弾ける音と共に警官は白目を剥いて倒れた。
「さて、どこに隠すか……」
 キリカが辺りを見渡し2人の警官を手頃なロッカーに突っ込んで適当に隠しておいた。
「ここが密造所か。よし、油断せずに奥へと進もう。次からは本格的な戦闘になるだろうからな」
 この中に居るのは外の一般人とは違いオブリビオンの兵士だ。警戒を高めてキリカはビル内の探索に忍び込む。

●強行突破
「世界が変われば色々な技術があるものですね……まあ、杜撰な管理の結果、こうして隙を晒すのは喜劇ですが」
 霧島・絶奈(暗き獣・f20096)はどれだけ技術が進歩しようとも、それを運用する人間が進歩しなくては意味がないと、身を隠して警官の巡回ルートを探る。
「なあ、仕事が終わったら飲みにいこうぜ」
「いいね、新しく可愛い子が入った店があるんだ」
「おお! そこにしようぜ!」
 そんな会話をしながら、ろくに周囲に注意を向けずに警官達は歩いていった。
「真面目に警備をする気もないようです。買収される程度の練度ということでしょう」
 絶奈はその後ろ姿を見送り、他の警備状況に視線を向けていき最後に空を見上げる。
「あとは……そうですね。人間は性質上、上方への注意が疎かになり易いそうです」
 ふわりと浮かび上がり、自身の影の向きにだけ気を付けてザルな警備の上を抜けていく。
「これなら目的のビルまで安全に到着できそうです」
 それでも油断はせずに絶奈は念の為に時限爆弾を誰も居ない場所に設置してビルへと近づいた。

「というわけで、今回はサイザナ式会社の様子を放映していくわよー」
 リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)はライブ動画を撮影してリアルタイム配信していた。
「ココの採用方法はなんと簡単、ゲームを遊ぶだけ! アタシもゲームやってみたけど不採用だったわ、無念」
 わかりやすく肩を落としがっくりとした表情を映すと、すぐに視聴者から励ましのコメントが返って来る。
「ゲーム自体はアバターを使った対戦型ゲーム。市街戦で超派手なドンパチがやりたいならオススメね。ソロよりもチームの方が楽しめる感じだったわ」
 ゲームの感想を喋りながらプレイ動画の切り張りを映像に乗せる。
「今回の目的はサイザナの会社観光&イリオスのゲーム。コレ、バックドア抜きで持ち帰ってフリゲで撒いたらキマフュで流行んない?」
 悪戯っぽく尋ねると、すぐに「やってみたい」「面白そう」と反応は上々だった。
「では早速突撃インタビューを開始するわよー」
 KEEP OUTと黄色いテープの張られた封鎖区域前でリダンは中に入ろうとする人を探して声をかける。
「どんな経緯で今の会社に入社されました?」
「あー……」
 質問された人物はふらふらと目が虚ろで意識がないようだった。
「どうやら意識が朦朧としているみたいね。働き過ぎじゃないですか? 以前お休みしたのはいつ?」
 操られている人だと判断し、話し続けて足止めしていると、人相の悪い警官達が中から現れた。
「おい! ここは封鎖区域だぞ!」
「怪しいやつめ、こっちにこい!」
 警察がリダンを取り締まろうとする。
「これは大ピンチ! この危機をいったいどう切り抜けるべきか!?」
 リダンがユーベルコード『トレンドストリーマー・GOATia(ヤギノハイシンタイム)』を発動し、警官に捕まりそうな自身を動画に流し一気に再生数を稼ぐ。すると満足感を得て外部との接触を遮断し警官がリダンに触れられなくなった。
「貴様! 抵抗するつもりか!」
 訳が分からず警官が銃を抜いて威嚇する。

「この世界じゃよくある話だ。オレがよく飲んでる薬もそうやって作られてるかもな」
 ヤバイ薬なんてこの世界では日常的に見かけるものだと堂島・アキラ(Cyber×Kawaii・f36538)は肩をすくめる。
「ま、オレのはリアルドラッグだがな。コイツ無しでこんなクソッタレな世界を生きていけるかっての」
 【サイコドラッグ『E-D-E-N』】を一錠口に放り込み、ばりぼりと噛んで脳を覚醒作用ですっきりさせて、清々しい気分で警察が立ち入りを禁止している区域の前に立った。
「んじゃあ仕事に取りかかるか。っつっても正面から堂々と入っていくだけだがな」
 小細工は不要と警官とリダンが揉めている横を通り、高揚感と共に立ち入り禁止の看板を蹴飛ばして進む。
「おい! そこのガキ! 止まれ! ここはガキの遊び場じゃねぇぞ!」
 すると警官が銃を向けた。だが弱そうな金髪碧眼の可憐な少女と見て発砲するには至らない。
「間抜けかよ、止まれと言われて止まるバカがどこにいる?」
 鼻で笑うと同時にアキラは人工筋肉のパワーで地面を蹴って一瞬にして接近し、少女の見た目に騙され油断した警官を問答無用で殴り飛ばした。
「なんの音だ?!」
「侵入者か?」
 派手にぶっ倒された警官の仲間達が集まって来る。そしてバリケードの向こうで銃を構え、アキラの姿を見つけると発砲を始めた。
「何があろうと誰が妨害しようと無駄だ。この拳で全部ぶっ壊して一直線に進むぜ」
 アキラはユーベルコード『ザナドゥの死神』を発動し、自身を漆黒の闇で覆うと放たれる弾丸を弾く。そしてゆっくり歩み寄ると拳を叩き込み、バリケードを粉砕しその破片が散弾のように襲い掛かって警官達を薙ぎ倒した。
「ば、馬鹿な……」
 信じられないと言った顔でアキラを見上げ、警官は意識を失った。
「この力ならどんなバリケードや壁があってもブチ抜けるし、ポリ公どもの妨害なんざ屁でもねえ」
 移動速度は落ちるが、攻撃力も防御力も大幅に上昇し、ただの一般警官の攻撃などそよ風のようなものになっていた。
「散歩するみてえにゆっくり歩いて行こうじゃねえか」
 呑気に散歩気分でアキラは封鎖区域を歩いていった。
「警官が混乱してるわねー。このチャンスにイリオス社に潜入してみるわね!」
 こっそりと後に続いたリダンは、アキラが暴れ回る様子を撮影しながらビルに近付いた。

「何方か派手にやり合ってる方がいますね。便乗させてもらいましょう」
 そんな騒動を聞きつけた絶奈も設置しておいた時限爆弾を爆発させる。
「向こうで何か爆発したぞ!」
「侵入者か? 調べにいくぞ!」
 その音の出元を調べに警官が走っていく。
「今のうちに潜入しましょう」
 絶奈はするりと正面玄関からビルに入り込み、薄暗い内部を警戒して見回した。
「此の先からは警備も厳重でしょう。其れにオブリビオンは排除せねばなりませんからね」
 囚われ強制労働させられる人々を救う為にも、内部の敵は全て倒さねばと絶奈は警戒度を高めて進む。
 アキラとリダンも少し遅れて到着し、猟兵達はビル内で強制労働させられている人々を探しにビル内の探索に動き出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『サイバーアサシン』

POW   :    サイバー・ニンジャブレード
【光学迷彩で潜伏した状態から放つ仕込み刃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【高圧電流を纏う強化ブレードによる連続攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    ナパーム・シュリケン
自身が発射した【強力な爆発物が仕込まれた手裏剣】の軌道を、速度を落とさずレベル回まで曲げる事ができる。
WIZ   :    ステルス・カギナワ
【光学迷彩が施されたワイヤー付きアンカー】が命中した敵の部位ひとつを捕縛し、引き寄せる。

イラスト:雲間陽子

👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●始末屋
「なんの音だ?」
「いまビルが少し揺れたような……」
 オフィスに閉じ込められて働かされている人々が爆発の揺れに気付いて声を上げる。
「誰が無駄口を利いていいと言った?」
「必要な会話以外は許されていない」
 見張っていた『サイバーアサシン』が電撃を与え、余計な思考はさせぬように罰を与える。そしてしっかり仕事を再開したのを見届けると部屋の外へ出た。
「外が騒がしいな」
「どうやら正面玄関から侵入した者がいるようだ」
 ビル内を警備しているサイバーアサシンが侵入者に気付く。
「では迎撃に向かう。逃さぬように手分けして動くぞ」
 サイバーアサシンが音も無く集まり、光学迷彩で暗い通路に溶け込むように姿を消した。
 今までも情報を嗅ぎまわる存在を闇から闇に葬ってきたオブリビオンの暗殺部隊。それが猟兵を始末しようと襲い掛かる――!
堂島・アキラ
隠れてコソコソしてやがるな。不意打ち狙いか?
聞こえてるだろうから警告しといてやる。オレの邪魔はするな。後悔するぜ。

おっと、やっぱり不意打ちか。ワイヤーが巻き付いちまったぜ。
引き寄せて斬りつけようってか?そいつは勘弁だ。踏ん張って耐えるか。

ふえーん。カワイイ女の子に酷い事しないでよ~!えーんえーん。(チラッ
チッ、平和的に泣き落としで解決しようかと思ったがさすがに無理か。なら手荒にいくぜ。

ユーベルコードで自分を強化して高まったパワー(=攻撃力強化)でワイヤーを引きちぎる。
そのまま拳でぶん殴っちまえば終わりだぜ。カワイイオレに殺られるならお前らも本望だろ?


キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

あのゴミ山で手にした情報がこんな場所に繋がるとはな
フッ、やはりあのデータは大当たりだったようだ

ナガクニとシガールQ1210を装備
乱れ撃ちで銃弾を周辺にばらまきつつ、接近してきた敵はカウンターで斬り捨てる
同時にUCを発動
ガトリング砲を装備したものや盾のような増加装甲を搭載したドローンの群れを呼び出す

アポ無しで来たのに随分と熱烈な歓迎だな
では、此方からも社内見学の御礼をさせてもらおうか

ガトリング砲を搭載したドローン達を空中に飛ばすだけではなく地面からも走らせながら敵部隊へと制圧射撃による弾幕を張る
文字通り、上下左右からの一斉発射を喰らうがいい

まだ向かってくるか…仕事熱心だな
表の警官達にも見習わせたいくらいだ

敵がナパーム・シュリケンを撃ち出したら、即座に自分の周りに増加装甲型のドローンを配置
手裏剣の爆発を防ぐ
この装甲は対爆性にも非常に優れた性能を発揮する
奴らが何回曲げようと、此方に当たらなければ良いだけの事だ
手裏剣を防いだら、再度ドローン達による一斉射撃を行い、敵を殲滅していく


リダン・ムグルエギ
他の猟兵は美女に美神にサ美おじさん
…ね、アタシ製のローブ着ていかない?
可愛くしとくわよ

敵の攻撃は刃、電流、爆発物
防刃用網ワイヤで厚い綿の層を挟んだ即席の対アサシンローブを作るわ
服飾師の糸と布で防具改造の早業は朝飯前よ
自分も羽織っていざ出社!

今回のムーブは純支援
光学迷彩もペンキや足跡までは消せないハズ
インクを散らし視認容易化し撮りつつ進むわ

さぁ、サイザナ市街戦ドンパチvsキマフュインクゲー!
どっちが強いかし…ってギャー!

なんてね
アタシは催眠術師
匂いを嗅いだら危険な毒香を事前に染みこませたローブを羽織ったアタシを引き寄せたら…
気絶は難しくても隙は出来るでしょ
後は周りに任せるわ!

さ、職場見学の時間よ


霧島・絶奈
◆心情
精々愉しませて下さい

◆行動
光学迷彩対策として【聞き耳】を立てる事で索敵
暗殺仕様と言えど、風切り音等は消せないでしょう?

【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を複数設置しつつ進攻
此れで背後からの奇襲は無意味です

更に『涅槃寂静』にて「死」属性の「濃霧」を行使し【範囲攻撃】
姿が見えなくとも、閉鎖空間を覆い尽す攻撃を避ける手段とは為り得ません
一網打尽ですよ

私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

…尤も、折角姿を隠している筈なのにアンカーで引き寄せる事で自身の位置を此方に示すのは悪手も良い所です

敵の攻撃は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復



●裏口ルート
「あのゴミ山で手にした情報がこんな場所に繋がるとはな。フッ、やはりあのデータは大当たりだったようだ」
 お宝情報というのはどこに埋もれているのかわからないものだと、キリカは笑みを浮かべて裏口からビル内を探索する。
「正面玄関の方で派手にやっているお蔭でこちらの警備は薄くなっているか」
 正面から仲間達が派手に暴れている音がこちらまで聞こえる。表の方に敵が集まっているせいか、裏側の敵は数を減らしているようだった。
「だが人が囚われている場所に近付けば警戒も強くなるか……」
 キリカは気配を察して短刀【ナガクニ】と【強化型魔導機関拳銃"シガールQ1210"】を構える。そして何もない場所へと弾丸をばら撒いた。
「っ!!」
 空中で火花が散り、光学迷彩が解けたサイバーアサシンが姿を現わす。すぐさまサイバーアサシンは手裏剣を投げる。
「ただの手裏剣じゃあなさそうだな」
 それをキリカは銃弾で撃ち落とす。すると内部の火薬が爆発を起こして破裂した。
「爆薬を仕込んでいたか」
 爆発の炎でキリカの視界から敵の姿が消える。すると無言のサイバーアサシンが低く駆け抜けて腕から仕込み刃を伸ばして接近してきた。
「白兵戦なら勝てると思ったか? 舐められたものだ」
 キリカは胸に突き込まれる刃を躱しながら短刀を振るい、敵の首を刎ねた。
「サイボーグでも首を刎ねられれば死ぬだろう?」
 頭が床を転がり、胴体は力を失って崩れ落ちた。
「強力な侵入者を発見」
「通常戦闘では撃破は困難だ。このエリアごと爆破して仕留める」
 サイバーアサシンは一斉に爆薬仕込みの手裏剣を投げて、ビルの一角ごと葬り去ろうとする。
「アポ無しで来たのに随分と熱烈な歓迎だな。では、此方からも社内見学の御礼をさせてもらおうか」
 そんな危機的状況でも不敵に笑ってみせたキリカは、ユーベルコード『シアン・ド・シャッス』を発動して大量のドローンを召喚する。それぞれガトリング砲を載せたものや、盾のような増加装甲を搭載したものが通路に所狭しと展開した。
「攻撃ドローン!」
 すぐにサイバーアサシンが散開しながら手裏剣を放つ。
「遠慮せずに受け取ってくれ」
 キリカがドローンから一斉射撃を浴びせ、空中で幾つもの手裏剣が爆裂しドローンの装甲で防ぐ。そして無数の弾丸はサイバーアサシン達を蜂の巣にしていった。
「くっ……」
 サイバーアサシンは被弾しながらも諦めずにキリカを仕留めようと建物の凹凸を利用して射線を遮り回り込む。
「まだ向かってくるか……仕事熱心だな。表の警官達にも見習わせたいくらいだ」
 だが幾つもの分隊となって動くドローンはそれを追尾し、迎え撃って前後左右、さらには地面を走るものもあり完全に包囲する。
「囲まれた!」
「一時撤退する」
「文字通り、上下左右からの一斉発射を喰らうがいい」
 不利を悟りサイバーアサシンが退避しようとするところへ、一斉に銃弾を浴びて全身を穴らだけにして粉砕した。
「さて、では探索を続けるか」
 キリカは部屋を一つ一つ調べ、囚われた人々が居る場所を探っていった。

●表玄関ルート
「他の猟兵は美女に美神にサ美おじさん……ね、アタシ製のローブ着ていかない? 愛くしとくわよ」
 リダンは防刃用網ワイヤで厚い綿の層を挟んだ即席の対アサシンローブを作り上げた。
「服飾師の糸と布で防具改造の早業は朝飯前よ」
 それを自ら羽織ってこんな感じとデザインにも凝ったローブを見せる。
「ただで貸してくれるってんならありがたく借りてくぜ」
「ではお借りしましょう」
 アキラと絶奈はそれぞれに合わせてデザインされたローブを羽織り、正面玄関からビルの中へと侵入する。
「いざ出社!」
 意気揚々とリダンはカメラを回しながら仲間と共に中に入る。
「今回のムーブは純支援でいくわよ」
 リダンは辺りにユーベルコード『グラフィティスプラッシュ』で生み出した派手な色のペンキをばら撒く。
「光学迷彩もペンキや足跡までは消せないハズ」
 辺りにインクを散らしてながらビル内をカメラで撮影していった。

「隠れてコソコソしてやがるな。不意打ち狙いか?」
 前方に視線を向けたアキラが気配を感じて辺りを見渡す。
「聞こえてるだろうから警告しといてやる。オレの邪魔はするな。後悔するぜ」
 目には見えないがどこかに居るはずの相手に向かって声をかけた。するとそれに対する返答のように不可視のワイヤー付きアンカーが放たれアキラの身体に巻き付いた。だが借りたローブがワイヤーを防いで肉には食い込ませない。
「おっと、やっぱり不意打ちか。ワイヤーが巻き付いちまったぜ……ふえーん。カワイイ女の子に酷い事しないでよ~! えーんえーん」
 アキラは泣き真似をしてチラッと敵の様子を窺う。だが敵は姿を現さず沈黙を守り、反応せずただワイヤーを機械で巻いて引っ張った。
「チッ、平和的に泣き落としで解決しようかと思ったがさすがに無理か。なら手荒にいくぜ」
 外の警官のようにはいかないかと舌打ちしたアキラは、ユーベルコード『kawaiiは作れる(メイクマイデイ)』を発動してkawaiiオーラを纏い、自身を強化して高まったパワーで強引にワイヤーを引き千切った。
「!?」
 見えずとも驚愕し息を飲む音が聞こえる。
「引き寄せて斬りつけようって腹づもりだったんだろ? ならやり返してやるぜ」
 アキラが切れたワイヤーを掴んで引き寄せる。
「っ!!」
 慌ててサイバーアサシンが堪えようとするが、アキラの剛腕に負けて引きずり出された。
「これなら姿を隠してても関係ない。そのまま拳でぶん殴っちまえば終わりだぜ。カワイイオレに殺られるならお前らも本望だろ?」
 ニヤリと笑うアキラが引き寄せた敵を殴りつけると、光学迷彩が解けてサイバーアサシンが姿を現す。その胸に拳が突き刺さり背中から飛び出していた。
「あ……」
 ガクガクと痙攣したサイバーアサシンはそのまま息絶える。

「後ろに足跡ができたわ!」
 カメラ越しにリダンがペンキに濡れた廊下に足跡が刻まれたのを見て声を上げる。ペンキに気付いた敵は濡れてない場所に移動しているようだった。
「背後からの奇襲ですか、しかしそれには備えてあります」
 絶奈が移動しながら仕掛けてあったサーメートが爆発し、燃え上がるサイバーアサシンが炎の中で姿を露わにする。
「罠だ!」
 罠があると警戒を高めたサイバーアサシンが姿を消したまま潜むように罠の仕掛けられていない抜け道を通って接近してくる。
「サイボーグのアサシンですか、精々愉しませて下さい」
 絶奈は聞き耳を立てて辺りを探る。
「暗殺仕様と言えど、風切り音等は消せないでしょう?」
 すると側面からワイヤーが射出する音が聞こえた。即座に絶奈は黒剣を振るってワイヤーを弾く。だがすぐにあちこちからワイヤー音が聞こえる。
「地の利は其方にあるようですね」
 絶奈は黒剣と白槍を振るって弾くが、その内に数本が身体に巻き付く。しかしローブがその防ぎダメージはなかった。
「…………」
 暗殺者らしく無言でサイバーアサシンが引き寄せて刃を突き立てんとワイヤーを巻き取り始めた。
「ある程度この場に敵が集まったようですね」
 ならばと絶奈はユーベルコード『涅槃寂静(ヨクト)』を発動し、黒い死を纏う濃霧を辺りに漂わせた。
「姿が見えなくとも、閉鎖空間を覆い尽す攻撃を避ける手段とは為り得ません。一網打尽ですよ」
 死の霧に包まれたサイバーアサシン達がバタバタと倒れていく。
「ガスか!」
 危険を悟ったサイバーアサシンが距離を取り、手裏剣を投げて爆発を起こし霧の浸食を防いだ。

「さぁ、サイザナ市街戦ドンパチvsキマフュインクゲー! どっちが強いかし……ってギャー!」
 リダンは仲間が戦う姿をカメラに収めて実況中継していた。だがそんなリダンにもワイヤーが巻き付き、引き寄せられていく。その先ではサイバーアサシンが腕から刃を生やしているところだった。
「このままだとやられちゃうわ!」
 その光景を臨場感たっぷりに撮影しながらリダンは間合いに入る。すると無言でサイバーアサシンが刃を振り上げた。
「なんてね。アタシは催眠術師。匂いを嗅いだら危険な毒香を事前に染みこませたローブを羽織ったアタシを引き寄せたら……」
 視聴者にもわかりやすく解説すると、強い香水のような甘い香りがサイバーアサシンを包んでくらっと怯ませた。
「今よ!」
「動けなくなったならただのサンドバッグだな!」
 リダンが呼びかけると、アキラが殴りつけて壁に叩きつけ、サイバーアサシンはバチバチと火花を散らして動かなくなった。
「迎撃に来た敵は粗方倒せたようです。先に進みましょう」
 絶奈は辺りから音が聞こえなくなったと仲間に声をかけ、周辺の部屋を調べて誰もいないことを確認しながら、囚われた人々を探しにビルを隈なく探していった。

 猟兵達が不意に現れる敵を倒しながら進んでビルを探索していくと、裏口ルートを辿って進んでいたキリカと合流する。そして情報交換し残る場所と上階の大きなフロアに到着した。そこには厳重に施錠されたドアがあった。ここが本命だと皆が頷き合い蹴破り中に入る。
「さ、職場見学の時間よ」
 突撃レポーターのように飛び込んだリダンが部屋内部にカメラを向けると、大勢の人々が鎖に繋がれプログラミングの強制労働をさせられている姿があった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『サナン』

POW   :    サンダーテイル
【電気エネルギーを纏った尻尾の一撃】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に高圧電流を流し込み】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
SPD   :    ケーブリング・カリギュラ
戦場内に【無数の電線】を放ち、命中した対象全員の行動を自在に操れる。ただし、13秒ごとに自身の寿命を削る。
WIZ   :    エレクトロポイズンAD
レベル×10m内のどこかに【電子ホログラム映像】を召喚する。[電子ホログラム映像]を見た敵は全て、【遠隔ハッキング】によるダメージを受ける。

イラスト:雲間陽子

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ポーラリア・ベルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●イリオス代表
「サイボーグたちがいなくなった?」
「どうなってるんだ?」
 囚われていた人々は、異常事態に作業を止めて辺りを見回していた。
「今なら逃げられるんじゃないか?」
「だがこの足枷のロックを外さないとどうしようもない」
 逃げられぬように片足は鎖によって繋がれていた。
 そうしてあれこれ脱出法を考えていると、ドアが蹴破られ猟兵達が姿を見せた。
「うぉっ……サイボーグじゃない?」
「誰か知らないが助けてくれ!」
 囚われの人々が声を上げる。
「ぎゃっ!」
 だがその瞬間バチッと電気ショックが走って囚人達は痛みに悶えた。
「困りますね。勝手に我が社のビルに侵入されては」
 ゆっくりと奥にある扉が開き、そこからまだ若い高級スーツ姿の男が姿を現す。
「初めまして。私はこのイリオスの代表を務めているダルダニアです」
 慇懃無礼に挨拶する男は名乗りながらも冷たい視線を向けた。
「ここはイリオス社のゲームを作っている作業所ですよ? ゲーム情報を盗みに来たライバル社のスパイですかね?」
 明らかに違法な現場をただの作業所と言い張り、男は平然とした態度で電撃によって痙攣している人を蹴った。
「スパイなら生かしておけませんね。ここで始末してしまいましょう」
 男の全身にノイズが走ると、その姿が狐系レプリカントへと変わっていく。擬態を解いて本性であるオブリビオン『サナン』の姿を現したのだ。無数に伸びるケーブルから放電し高圧電流が火花を散らす。

 このままでは囚われの人々が巻き込まれてしまう。なんとか守りながら敵を倒そうと猟兵達は行動に移った――!
キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎

なんだ、代表は狐憑きか
土産に油揚げでも持ってくればよかったかな?

シルコン・シジョンとデゼス・ポアを装備
銃撃を行いながらオフィス内を移動
デゼス・ポアで敵を攪乱しつつ、机や椅子を蹴倒して遮蔽物を作る
敵の攻撃を一瞬だけでも防いでくれれば避けやすくなるだろう
オフィス内に囚われている人々対しては巻き込まれないように注意して立ち回る

随分なご挨拶じゃないか
まったく、ブラック企業に相応しい横暴ぶりだな

UCを発動
サンダーテイルで地面が高圧電流だらけになる前に攻撃
攻撃回数を重視した刃を地面から生やして敵を攻撃
同時に地面に流れている電流を散らしていく
動ける場所が増えたら銃で追撃だ
さらに、囚われている人々にサンダーテイルが当たりそうになったら素早く刃を生やして弾き返す
UCを当てる対象を敵だけに指定すれば人々を避けて敵だけを狙うことも可能だろう
最後は銃の一斉発射で敵の動きを一瞬だけ止め、その隙に攻撃力を最大まで高めた刃の一撃を叩き込む

楽しい楽しい狐狩りゲームの時間だ
さて、お前の首は何点だろうな?


堂島・アキラ
スパイなんて生易しいもんじゃないぜオレはよ。お前もここも全部ぶっ壊してやるよ。

最後のお楽しみはクスリガブ飲みしてテンション高めで楽しむとするか。
クスリの影響で感覚が研ぎ澄まされて体が軽く感じるぜ。今ならどんな攻撃も止まって見えるだろうよ。

無数の電線っつっても今のオレなら避けるのはラクショーだ。
だがただ避けるだけってのは面白くねえな。ヤツが飛ばす電線一つ残らずマンティスで切断してやるか。
別に誰かを守る為とかじゃねえ。アイツの悔しがる様を見てえだけだ。

さあて、お遊びはここまでだ。ヤツをズタズタに引き裂いてショーを終わらせる。
最後の仕上げにグレネードで爆破してこの世から跡形もなく消し去ってやるぜ。


霧島・絶奈
◆心情
…せめて愉しみましょう
失笑物の喜劇たるこの顛末を

◆行動
見る事がリスクと成るならば…
眼を閉じ【聞き耳】を立てる事で対抗しましょう

【罠使い】の技を活かし「魔法で敵を識別するサーメート」を戦場内に複数設置
視覚を閉ざそうとも、貴方を追い立てる罠は十全に機能します

更に『暗キ獣』を使用
【集団戦術】を駆使した【範囲攻撃】で敵を追い立てると同時に、囚人達を護衛させます
可能なら囚人達から敵を引き剝がしたいところですね
ああそれから皆様、死にたくないなら余り周囲を見ない方が良いですよ

私自身も【範囲攻撃】する【マヒ攻撃】の【衝撃波】で【二回攻撃】

敵の攻撃は【各種耐性】と【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


リダン・ムグルエギ
スパイじゃないわ
ゲームを盗んでフリゲとして流しに来たライバルではない社の支店長よ!
キリッ

無論、対価は支払うわ
作った本人にね
ね、アタシと少し契約してみない?
ヤツに仕返しするチャンスをあげる

今回の狙いは被害者達にスッキリして帰ってもらう事

特殊な香を含ませたロゴ入りワッペンを希望者に配り強化するの
…ヒヤヒヤしてアタシの寿命が減るけど気にしない!

気をつけて
『皆が作った対戦型ゲームと同じ要領で電線の射線を回避する』のよ!

自分は攻撃せず
電線被弾者のワッペン回収して無力化し回るわ

可能なら戦闘中にゲームは流したいわね
解放時に製作者達へゲームを楽しんだ人の心からの感想群を届けたいし

以上、サイザナ会社見学でしたー



●イリオス社倒産
「なんだ、代表は狐憑きか。土産に油揚げでも持ってくればよかったかな?」
 キリカは挑発するように軽口を叩き、【VDz-C24神聖式自動小銃”シルコン・シジョン”】の銃口を向ける。
「土産にその命を頂きましょう。安物でしょうがね」
 軽口を返したサナンが電気エネルギーを纏った尻尾を振り抜く。キリカは咄嗟に飛び退きながら引金を引き、銃弾を連射して迎撃した。だが電気エネルギーが弾を防ぎ、伸びるように襲い掛かる。それを人形の【デゼス・ポア】が全身から生やした刃をぶつけて弾いた。
「うわぁああああっ!」
「ひぃっ!!」
 人々は突然始まった戦いに怯えて頭を抱えてしゃがみ込む。
「随分なご挨拶じゃないか、まったく、ブラック企業に相応しい横暴ぶりだな」
「御挨拶は丁寧にするのが社会人のマナーですからね。遠慮せずお受け取りください」
 サナンが電気の尻尾を振るうと回避したキリカはオフィス内を動き回り、敵の注意を引いて囚われの人々から離れるように誘導していった。

「これほどのスパイが入り込むとは、我が社のセキュリティを見直さなくてはなりませんね」
 サナンはやれやれと首を振り、放電する電線を伸ばす。
「スパイなんて生易しいもんじゃないぜオレはよ。お前もここも全部ぶっ壊してやるよ」
 アキラが堂々と正面に立ち、【サイコドラッグ『E-D-E-N』】をガブ飲みしてバリボリと噛み砕いてユーベルコード『魔法のお薬(ハイパーベロシティ)』を発動し、テンションを上げて狂暴な笑みを浮かべる。
「ふぅ……テンション上がってきた! さあ、やろうぜ!」
 クスリの影響で感覚が研ぎ澄まされ、義体の性能を限界まで引き出すとゆっくりと敵に向かって足を踏み出す。
「やれやれ、ジャンキーですか。ここに薬欲しさにやってきたといったところですかね。どこで情報が漏れたのか、その頭から聞き出してあげましょう」
 サナンが無数の電線を向けてアキラに接続しようとする。
「今ならどんな攻撃も止まって見えるぜ」
 それをアキラは目にも追えぬスピードで軽々と躱していく。
「スピードタイプの義体ですか、なら逃げ場を塞いであげましょう」
 澄ました態度を崩さずにサナンは電線を操る。
「ただ避けるだけってのは面白くねえな、ヤツが飛ばす電線一つ残らずマンティスで切断してやるか」
 その澄まし顔を崩してやりたいと、アキラは腕から【マンティスセイバー『MuramasaⅩ』】を展開しその刃を振るって電線を断ち切る。
「私の電線を切ったというのですか? ですがこれならどうです?」
 サナンが左右前後から電線を同時に襲い掛からせる。
「こんなもんか? ラクショーだぜ」
 それをアキラは跳躍して躱し、空中で幾重にも刃を振るって電線をズダズダに切り裂いた。
「なんと……これだけの電線をジャンキーごときに防がれるなんて……」
 サナンが悔しそうな声を漏らすと、アキラはニヤリと得意げに笑った。

「ゲームの情報も、ドラッグの情報も、どちらもスパイに奪われる訳にはいきませんね」
 一人も逃さず仕留めようとサナンは帯電して出力を上げる。
「スパイじゃないわ。ゲームを盗んでフリゲとして流しに来たライバルではない社の支店長よ!」
 キリッとした決め顔でカメラを回すリダンが堂々と言い放つ。
「?? それは……スパイより酷いですよね?」
 堂々と言われた所為で一瞬何を言っているのか理解できなかったサナンの脳がようやく言葉を噛み砕いた。
「無論、対価は支払うわ。作った本人にね。ね、アタシと少し契約してみない? ヤツに仕返しするチャンスをあげる」
 リダンは捕まって延々とプログラムを作らされていた人々に声をかける。
「契約でもなんでもするから助けてくれ!」
 藁でも掴みたいと人々は大きく頷いて救いを求める。
「ならこれを配布するわ」
 ユーベルコード『金星山羊の金満戦術(ゴールドコンダクター・ガーザム)』を使って作り出した特殊な香を含ませたロゴ入りワッペンを配る。
「これは?」
「これを装着したらみんながゲームキャラのようにパワーアップできるわ! つまり『皆が作った対戦型ゲームと同じ要領で電線の射線を回避する』のよ!」
「ええ!?」
 その説明を受けた人々が驚きにマジかといった顔をする。
「大丈夫大丈夫、ほらくるわよ!」
 リダンが距離を取るとサナンが電線を伸ばした。
「うちの従業員を奪いはさせませんよ。一生ここで働いてもらう契約なのですから」
 人々を操ろうと電線が首に刺さろうとする。だがさっと人々が躱した。
「何?」
 もう一度とサナンは電線を向けるが、またもただの一般人に回避された。
「どういうことです?」
「避けれた!」
「ゲ、ゲームだと思えば動けるぞ!」
 首を傾げるサナンの前で、人々はまるでゲーム世界の住人になったように軽快なフットワークで電線を躱していく。
「……ヒヤヒヤしてアタシの寿命が減るけど気にしない!」
 その間にリダンは対戦ゲームのデータを回収し視聴者へと放流した。すると早速視聴者たちはゲームのプレイを始めて感想がコメントに流れていった。

「……せめて愉しみましょう。失笑物の喜劇たるこの顛末を」
 絶奈は喜劇らしく囚われた人々から誰も犠牲を出さぬように終わらせようとサーメートをばら撒いた。
「確かに喜劇ですね。木乃伊取りが木乃伊になる。そんな間抜けな末路で締めとしましょう」
 サナンが眩く輝く電子ホログラム映像を投影する。それを見たの者の心に隙間を作り遠隔ハッキングをする素地を作り出す。それを見た人々の動きが止まっていく。
「見る事がリスクと成るならば……」
 絶奈はすぐに眼を閉じ聞き耳を立てて行動する。
「見なければいいだけのことです」
 視覚から影響を与えるホログラムの効果を無効化し、絶奈はユーベルコード『暗キ獣(ソラト)』を発動する。蒼白き燐光の霧を纏って異端の神々の似姿になると、屍の獣と兵士の軍勢を召喚した。
「これはゾンビの映像? いや、実体があるようですね」
 同じホログラムかと思ったサナンは、あまりにリアルな映像と思ったが匂いまですることに本物であると気付く。
「囚人達から敵を引き剝がしたいところですね」
 絶奈は軍勢を突撃させ、強引に敵と囚われている人々の間に割り込ませる。
「ゾンビであろうとハッキングすればいいだけのことです」
 サナンは目の前に出した電子ホログラム映像によって屍の兵士達を操る。だが次々と軍勢は押し寄せ、前の者が操られてもそれを盾として突っ込み、サナンに槍を突き入れ爪で引き裂く。
「数のゴリ押しですか、ならば薙ぎ払ってやりましょう」
 後退しながらサナンが電線を振るって近づく軍勢を吹き飛ばした。だがそれでもその進軍は止まらずに、サナンはどんどんと追いやられ人々との距離が開いた。
「これで引き剥がせましたね。ああそれから皆様、死にたくないなら余り周囲を見ない方が良いですよ」
 絶奈は人々に近付いて忠告すると、屍の軍勢に怯えた人々は声も出せずにこくこくと頷いた。

「近づかれては危険ですね」
 サナンは尻尾から高圧電流を床に流して己を強化し、さらには近づく軍勢ダメージを受けるようにした。
「これ以上の挨拶は不要だろう? そろそろゲームを始めよう」
 キリカがユーベルコード『バール・マネージュ』を発動し、デゼス・ポアから怨嗟の声が発せられ、辺りの空気が変わり殺気が満ち溢れる。
「何ですかこれは?」
 警戒するサナンが周囲を見渡したところで、突然床から刃が生えて脚を貫いた。
「これはっ!?」
 驚くサナンが慌てて飛び退くが、着地した場所にも刃が生えて右脚が切り落とされる。
「馬鹿な!」
 サナンがバランスを崩し手をつく。その間に生えた刃が床の電気を散らし強化を解除させていた。
「楽しい楽しい狐狩りゲームの時間だ。さて、お前の首は何点だろうな?」
 キリカは銃弾を撃ち込んで敵の体に穴を穿っていく。
「ゲームでこの私が負けるはずがないでしょう!」
 床を転がって弾丸を躱しながらサナンは電線を伸ばす。だが届く前にデゼス・ポアが切り裂いてしまう。
「もう手の内は全て見た。何をするか分かれば攻略法は簡単に生み出されるものだろう?」
 キリカは笑みを浮かべて銃弾を撃ち込んで右腕を吹き飛ばした。
「さあて、お遊びはここまでだ。ヤツをズタズタに引き裂いてショーを終わらせてやる」
 アキラが【サーマルグレネード『TG-MK3』】を投げ、敵の足元で爆発させると小規模ながら莫大な熱線を発生させて全身を燃え上がらせた。
「グギャッ!! データが破損する……!!」
 サナンが炎を消すように地面を転がって壁にぶつかった。全身が黒焦げになりながらも、電線を使って身体を支えて起き上がる。
「そろそろ喜劇も見飽きました。終幕としましょう」
 絶奈が黒剣と白槍を振るい、衝撃波で電線を切り払って敵を吹き飛ばす。
「こんなところで……私が破壊されるはずが……!」
「三下のような台詞ですね。喜劇としても三流な出来栄えでした」
 サナンが飛び起きたところへ、絶奈が白槍を投げて胴を貫いて壁に縫い付けた。
「これでゲームクリアだ」
 その隙に飛び込んだキリカが【ナガクニ】を敵の顔に深々と突き入れた。
「そんな……この私が負けるなんて…………」
 サナンの目が点滅し、放電が消えて動かなくなった。

「助かった……ありがとうございます!」
「これで解放される!」
 鎖を外された人々がサイバーグラスを捨てて喜びの声を上げる。
「皆が作ったゲームは大人気みたいよ!」
 リダンがコメントを見せると、ゲーム作成に関わっていた人々が笑顔となった。
「おい、こっちがさっきの奴の部屋みたいだぞ」
 アキラが奥の扉を蹴破って、その先にある部屋を見つけた。中は他とは違い豪華な調度品が置かれ、一台の端末が机の上にあった。
「これは……違法電子ドラッグの売買データのようだな」
 キリカが置いてあった端末から情報を読み取って回収する。
「ではこれでイリオスの不正の証拠が手に入ったということですね」
 任務の目的であるイリオスを倒産に追い込めると絶奈は微笑む。
「最後にとんでもないものを発見してしまったわね! 以上、サイザナ会社見学でしたー」
 そんな場面までしっかりと撮影したリダンは視聴者に手を振って動画の投稿を終え、さっさと撤退する……。
 その映像が後にバズり、イリオスの株価は地の底に落ちて倒産へと追い込むことに成功した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2022年04月18日


挿絵イラスト